JPH04240160A - SiC 系セラミックス前駆体の製造法 - Google Patents

SiC 系セラミックス前駆体の製造法

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JPH04240160A
JPH04240160A JP3044587A JP4458791A JPH04240160A JP H04240160 A JPH04240160 A JP H04240160A JP 3044587 A JP3044587 A JP 3044587A JP 4458791 A JP4458791 A JP 4458791A JP H04240160 A JPH04240160 A JP H04240160A
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sic
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカルボシランより
なる成形物、特に顆粒状、粉末状、繊維状、フィルム状
、シート状、その他の細径成形物を不融化してSiC系
セラミックス前駆体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスは耐熱性、耐摩耗性、高温
強度等に優れた材料として注目され、種々の原料が種々
の方法で成形され、焼結されてセラミック材料として用
いられている。なかでも、有機ケイ素ポリマーを始めと
する金属元素を含有するポリマーをセラミックス前駆体
として用いるセラミック材料の合成法は、粉末を成形し
て焼結する方法では不可能な形状のセラミック材料、例
えば繊維の製造には極めて好適であり、様々なポリマー
が研究されている。
【0003】そのようなポリマーの中で、主に SiC
結合によって骨格が構成されているポリカルボシランは
、SiC 系セラミックスの前駆体として極めて有用で
あり、特にポリカルボシランを溶融紡糸して、不融化後
焼成して合成される炭化ケイ素繊維は、繊維強化型複合
材料に用いるために盛んに複合化の研究がされている。
【0004】従来、このようなポリカルボシランをセラ
ミックスの前駆体として用いる場合、ポリカルボシラン
を溶融あるいは溶剤に溶解して、これを所望の形状に成
形し焼成してセラミックスとする方法が用いられ、一般
的には成形後の焼成過程で溶融しないように、焼成前に
不融化処理が行われる。不融化処理なしで焼成できる場
合もあるが、溶融状態を経ないで熱分解が起こる高分子
量の場合であり、そのようなポリカルボシランの合成は
収率が低く、繊維化あるいはフィルム化には乾式紡糸法
や乾式押出成形法が必要で、工業的価値は乏しい。
【0005】不融化処理の一般的な方法として、空気中
や酸素中のような酸化性雰囲気で、ポリカルボシランの
軟化点近傍で加熱するかあるいはγ線、電子線等で照射
する方法が特開昭52−5321 号、特公昭58− 
22570号(特許第1194004 号)、特公昭6
1−9246 号(特許第1345083 号)、特公
昭62−14647号(特許第1408310 号)各
公報に開示されている。
【0006】また、酸素を導入しないポリカルボシラン
の不融化法としては、真空中あるいは不活性ガス雰囲気
中で、電子線照射する方法が特公昭62−14647号
(特許第1408310 号)公報に、また最近ではポ
リマープレプリンツ,ジャパン,第38巻、第12号(
1989 年)[Polymer preprints
, Japan, Vol. 38, No. 12 
(1989)]に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法のうち酸化性雰囲気で処理する方法は、酸化によ
りポリマー中に酸素が導入されるため、合成されるSi
C 系セラミックスの特性を低下させ、また、高温では
クリストバライトとして結晶化したり、更に高温では一
酸化炭素として放出されるため、高温強度が著しく低下
する。
【0008】一方、酸素を導入しない真空中あるいは不
活性ガス雰囲気中で電子線照射する方法は、電子線照射
等に特殊な装置を必要とすること、大量に処理すること
が困難であること等の欠点がある。
【0009】そこで本発明者は、先に特許出願した特願
平2−301144号において、ハロゲン化炭化水素の
蒸気をポリカルボシランに接触させながら加熱する方法
でポリカルボシランが不融化できることを開示し、しか
もこの方法によれば、従来の不融化の方法が有していた
欠点を克服できることを示した。しかし、この方法では
不融化されたポリカルボシラン中にハロゲンが導入れる
ため、不融化後のポリカルボシランを大気中で長時間扱
うことは加水分解により酸素が導入される危険があった
【0010】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であって、本発明の目的は、特性低下がなく特に高温強
度が優れたSiC 系セラミックスを合成することので
きる前駆体を、ポリカルボシラン成形物より効率よく提
供するにある。また別の目的はこのような前駆体を、特
殊な装置を必要とせず、安価に量産し得る方法を提供す
るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明者はポリカ
ルボシランを酸素を用いないで、しかもハロゲンを導入
することなく不融化するため鋭意研究を行った結果、オ
レフィン系あるいはアセチレン系炭化水素の蒸気を用い
ることによりポリカルボシランが不融化されることを見
いだし、更に、この不融化されたポリカルボシランをセ
ラミック化した際、その特性は優れたものであることか
ら、この不融化されたポリカルボシランはSiC 系セ
ラミックス前駆体として極めて有用であることを確認し
、本発明に到達したものである。
【0012】本発明による SiC系セラミックス前駆
体の製造法は、ポリカルボシランの成形物にオレフィン
系あるいはアセチレン系炭化水素の蒸気を接触させて不
融化することを特徴とする。
【0013】オレフィン系あるいはアセチレン系炭化水
素の蒸気を接触させるに際し、ポリカルボシランの成形
物は50〜400 ℃に加熱することが好ましい。
【0014】また上記加熱は、オレフィン系あるいはア
セチレン系炭化水素の蒸気を接触しつつ室温から50〜
400 ℃の範囲の温度まで徐々に昇温して行われるこ
とがよい。
【0015】更に好ましくは、オレフィン系あるいはア
セチレン系炭化水素の蒸気を不活性ガスをキャリアーガ
スとして接触させることである。
【0016】前記成形物は、好ましくは高々5mmの平
均外径を有する顆粒状、粉末状、繊維状、フィルム状ま
たはシート状細径成形物である。
【0017】また、オレフィン系あるいはアセチレン系
炭化水素のうち好適に適用されるものは炭素数10個以
下の不飽和結合を有する炭化水素である。
【0018】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明方法に適用するオレフィン系あるいはアセチレン系
炭化水素は、好適には、炭素数10個以下の低分子量の
不飽和結合を有する炭化水素であり、例えばエチレン、
プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン
、オクテン、デセン、2−メチル−1− ブテン、ブタ
ジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン
、シクロオクタテトラエン、シクロヘキセン、アクリロ
ニトリル、スチレン、アレン、アセチレン、4−ペンテ
ン−1− イン等、およびこれらの誘導体を包含する。
【0019】これらのオレフィン系あるいはアセチレン
系炭化水素は室温で液体あるいは気体であるような低分
子量のものが望ましく、気体の場合には窒素ガスやアル
ゴンガス等の不活性ガスと混合して適当な濃度に希釈し
て用いることができ、液体の場合には、窒素ガスやアル
ゴンガスをキャリアーガスとして用い、バブリング等の
方法により液体の蒸気圧を利用して所望の濃度のオレフ
ィン系あるいはアセチレン系炭化水素の蒸気を得ること
ができる。また、二種以上のオレフィン系炭化水素およ
び/またはアセチレン系炭化水素の混合蒸気を用いるこ
ともできる。
【0020】蒸気の濃度は、顆粒状、粉末状、繊維状、
フィルム状、シート状、その他の成形物に成形されたポ
リカルボシランが不融化される濃度であればよいが、室
温で液体であるオレフィン系あるいはアセチレン系炭化
水素を用いる場合には、飽和蒸気圧に近い濃度では、場
合によってはポリカルボシラン成形物の表面で凝縮が起
こることがあり、不活性ガスの混合により希釈すること
が望ましい。
【0021】顆粒状、粉末状、繊維状、フィルム状、シ
ート状、その他の成形物に成形されたポリカルボシラン
は、50〜400 ℃に加熱され、オレフィン系あるい
はアセチレン系炭化水素の蒸気と接触させて不融化され
る。
【0022】しかし、一般にポリカルボシランの軟化点
は約200 ℃以下であり、軟化点以上の温度で加熱し
たい場合には、室温から、あるいは軟化点以下の温度か
ら所望の温度に加熱しながらオレフィン系あるいはアセ
チレン系炭化水素の蒸気と接触させる方法が採用される
。この方法によれば、軟化点以下の温度で徐々に不融化
が進み、ポリカルボシランの軟化点が上昇し、より高温
でオレフィン系あるいはアセチレン系炭化水素の蒸気と
接触させることができるため、不融化を短時間で行うこ
とができる。
【0023】一般に不融化に要する時間は、ポリカルボ
シランの構造によっても異なるが、低温ほど長時間を要
し、高温ほど短時間で不融化が達成され、通常0.5 
〜40時間である。
【0024】昇温する方法を用いる場合には通常5〜1
00 ℃/時の昇温速度が好適である。
【0025】不融化されるポリカルボシランの形状は、
顆粒状、粉末状、繊維状、フィルム状、シート状、その
他の成形物のいずれでもよいが、不融化は表面から進行
するため、粒径や繊維径や厚さが大きい場合には、不融
化の時間を長くしなければならない。従って、ポリカル
ボシランの成形物は高々5mmの平均外径を有する顆粒
状、粉末状、繊維状、フィルム状またはシート状細径成
形物であることが好ましい。板状その他の成形物の場合
、不融化が成形物の内部まで進行することが実際上困難
な場合がある。その時は粉末状で不融化を行い、不融化
した粉末を成形して用いることができる。
【0026】
【作用】ポリカルボシランのオレフィン系あるいはアセ
チレン系炭化水素の蒸気による不融化の機構は次のよう
に推定される。一般にヒドロシランはオレフィン系およ
び/またはアセチレン系炭化水素への付加反応、いわゆ
るヒドロシリル化を起こすことが知られている。この反
応は、ラジカル開始剤によるヒドロシランからの水素引
き抜きによって起こるラジカル連鎖機構で進む。ポリカ
ルボシランは分子内に多量のSi−H結合を有し、また
シリルラジカルも有しているので、ヒドロシリル化は温
度を上げるだけで、ラジカル開始剤なしで進行する。
【0027】しかしながら、例えばポリカルボシランと
1−オクテンとの混合物を1−オクテンの沸点(122
℃) まで加熱してもポリカルボシランの高分子量化は
ほとんど起こらない。
【0028】本発明の方法では、オレフィン系あるいは
アセチレン系炭化水素の蒸気を用いる、いわゆる固体と
気体との反応であり、ポリカルボシラン中のシリルラジ
カルが炭素−炭素不飽和結合に付加し、ポリカルボシラ
ンの軟化温度を上昇させると考えらる。そして、さらに
高温で反応させることにより、ポリカルボシランのSi
−H,C−HおよびSi−CH3 結合の開裂が起こり
易くなると同時に、炭素−炭素不飽和結合が、このSi
−H,C−HおよびSi−CH3 結合から水素原子お
よびメチル基を引き抜く。この結果、ポリカルボシラン
中のラジカル濃度が高くなり、分子間で橋かけ結合が生
成し、不融化が起こるものと推定される。
【0029】例えばポリカルボシランを溶融紡糸して得
た繊維を室温から300 ℃まで10℃/時の昇温速度
でシクロヘキセン蒸気中で加熱し、300 ℃で1時間
保持して不融化すると、ポリカルボシラン中のSi−H
結合とC−H結合が減少することが赤外吸収スペクトル
の測定から確認された。また分子量は2100から40
00へと増加した。この場合、不融化されたポリカルボ
シシランはテトラヒドロフラン、四塩化炭素、ベンゼン
等の有機溶媒に可溶であることも明らかになった。勿論
不融化の時間を長くしたり、温度を高くすることによっ
て、溶媒に不溶となる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0031】実施例1 ポリ(ジメチルシリレン)を450 ℃で熱分解して合
成されたポリカルボシランの粉末1gをアルミナ製ボー
トに入れ、室温で10cc/分の流量でシクロヘキセン
中でバブリングさせた窒素ガスと50cc/分の流量の
窒素ガスとの混合ガスを流した管状炉中で、室温から1
0℃/時の昇温速度で300 ℃まで加熱し、1時間保
持した。その後、アルゴン気流中で100℃/時の昇温
速度で1200℃まで加熱し、1時間保持してSiC 
系セラミックスとした。その結果、処理した粉末は、不
融化が達成されたSiC 系セラミックス前駆体であり
、セラミック化の過程で溶融しないことが確かめられた
。また化学分析の結果から、酸素含有量は1重量%以下
であり、極めて酸素含有量の低いSiC 系セラミック
スが得られた。
【0032】比較例として、同じポリカルボシラン粉末
を酸素気流中で10℃/時で180 ℃まで加熱し1時
間保持して不融化した粉末を上述の方法と同様にセラミ
ック化した。
【0033】図1に、シクロヘキセンと酸素で不融化し
た場合にそれぞれ得られるセラミック粉末のX線回折図
形を示す。シクロヘキセンで不融化した場合は、2θ=
22°付近のクリストバライトの回折ピークが非常に小
さく、またβ−SiCの結晶化を抑制する酸素が含有さ
れないため、β−SiCの結晶子サイズが大きいことが
わかる。
【0034】実施例2 実施例1のポリカルボシランを溶融紡糸して繊維とし、
実施例1と同様の濃度のシクロヘキセンの蒸気で、10
℃/時の昇温速度で、それぞれ、300,320, 3
40, 360 および400 ℃まで加熱して1時間
保持して不融化し前駆体とした。
【0035】これらの前駆体の一部をテトラヒドロフラ
ンに溶かしたところ320 ℃以上でテトラヒドロフラ
ンに不溶な成分が生成することが確かめられた。不溶成
分は温度と共に増加した。
【0036】その後この前駆体繊維をアルゴン気流中で
100 ℃/時の昇温速度で1300℃まで加熱し、1
時間保持してSiC 系セラミック繊維とした。これら
の繊維の、ゲージ長25mmでモノフィラメントについ
て測定した引張強度はそれぞれ、4.35, 3.98
,3.33, 3.41および2.80GPa 、ヤン
グ率はそれぞれ204, 210, 208, 201
および119GPaであった。
【0037】また300 ℃で不融化した前駆体繊維を
アルゴン気流中で1400および1500℃で同様に焼
成して得た繊維の強度はそれぞれ1.43および0.8
6GPa 、ヤング率はそれぞれ213 および191
GPaとなり、高温でも強度を有し、ヤング率の高い繊
維が得られた。
【0038】実施例3 ポリ(ジメチルシリレン)にボロジフェニルシロキサン
を2重量%添加して、400 ℃で熱分解して合成され
たポリカルボシランを溶融紡糸して得た繊維を10℃/
時の昇温速度で50℃から280 ℃まで、5cc/分
の流量のエチレンガスと50cc/分の流量の窒素ガス
との混合ガスの気流中で加熱し、280 ℃で1時間保
持して不融化し前駆体繊維を得た。
【0039】この前駆体繊維をアルゴン気流中で100
 ℃/時の昇温速度で1300℃まで加熱して、130
0℃で1時間保持して焼成し、SiC 系セラミック繊
維とした。引張強度は3.10GPa 、ヤング率は2
15GPaであった。
【0040】実施例4 実施例3で溶融紡糸したポリカルボシラン繊維を、2c
c/分の流量のアセチレンガスと50cc/分の流量の
窒素ガスとの混合ガスの気流中、10℃/時の昇温速度
で、室温から220 ℃まで加熱し、1時間保持して不
融化することによって前駆体繊維とした後、実施例3と
同様の方法で焼成しSiC 系セラミック繊維とした。 引張強度は2.80GPa 、ヤング率は195 GP
a であった。
【0041】実施例5 実施例4において、アセチレンのかわりに室温で10c
c/ 分の流量で1−オクテン中でバブリングさせた窒
素ガスを用いて320 ℃で不融化して得られた前駆体
繊維を焼成し、SiC 系セラミック繊維とした。引張
強度は3.91GPa 、ヤング率は209GPaであ
った。
【0042】実施例6 実施例5において1−オクテンのかわりに1,4−ヘキ
サジエンを用いて不融化して得られた前駆体繊維を焼成
してSiC 系セラミック繊維とした。引張強度は3.
21GPa 、ヤング率は200GPaであった。
【0043】実施例7 ポリ(ジメチルシリレン)にトルエン可溶の石油ピッチ
を5重量%添加して440 ℃で熱分解して合成された
ポリカルボシランを溶融紡糸して得た繊維を、室温で2
0cc/分の流量でスチレン中でバブリングさせた窒素
ガスと20cc/分の流量の窒素ガスとの混合ガスの気
流中で、室温から310 ℃まで10℃/時の昇温速度
で加熱し、1時間保持して不融化し前駆体繊維となした
。その後、アルゴン気流中で100 ℃/時の昇温速度
で1300℃まで加熱し、1時間保持して焼成し、Si
C 系セラミック繊維とした。引張強度は3.98GP
a 、ヤング率は199 GPa であった。
【0044】実施例8 ポリ(ジメチルシリレン)のメチル基の5%をフェニル
基で置換したポリシランを425 ℃で熱分解して合成
したポリカルボシランを溶融紡糸して繊維とし、これを
、室温で10cc/分の流量でシクロヘキセン中でバブ
リングさせた窒素ガスと50cc/分の流量の窒素ガス
との混合ガスの気流中で、室温から280 ℃まで10
℃/時の昇温速度で加熱し、1時間保持して不融化し前
駆体繊維とした。その後、アルゴン気流中、100 ℃
/時の昇温速度で1300℃まで加熱し、1時間保持し
て焼成し、SiC 系セラミック繊維とした。引張強度
は4.10GPa 、ヤング率は235GPaであった
【0045】実施例9 ポリ(ジメチルシリレン)に4.5 重量%のボロジフ
ェニルシロキサンを添加し350 ℃で熱分解して合成
したポリカルボシラン100 gにチタンテトラブトキ
シドを13g加え、300 ℃で2時間反応させてチタ
ンを含有するポリカルボシランを得た。このポリカルボ
シランを溶融紡糸して繊維とし、実施例8と同様の条件
で不融化して前駆体となし、更に、焼成しTiを約2重
量%含有するSiC 系セラミック繊維を得た。引張強
度は3.72GPa 、ヤング率は205GPaであっ
た。
【0046】実施例10 実施例9で合成したポリカルボシランの粉末を金型によ
り2cm×5cm×0.1cm および2cm×5cm
×0.5cm の板状に成形し、この成形物を180 
℃に加熱された電気炉中に置き、室温で10cc/分の
流量でシクロヘキセン中でバブリングさせた窒素ガスと
30cc/分の流量の窒素ガスとの混合ガスを10時間
流し前駆体成形物とした。その後、アルゴン気流中で、
100℃/時の昇温速度で1300℃まで加熱し、1時
間保持してセラミック化した。0.1cm の厚さの場
合は線収縮率28.5%の緻密な成形体が得られた。し
かし、0.5cm の厚さの場合は、成形体内部が溶融
し、変形とクラックの生成が観測された。
【0047】実施例11 実施例1で不融化された粉末状前駆体に、トルエンを2
重量%を加え、金型で2cm×5cm×0.5cm の
板状に成形し、乾燥後、アルゴン気流中で100 ℃/
時の昇温速度で1300℃まで加熱し1時間保持してセ
ラミック化した。線収縮率28.7%の緻密な成形体が
得られた。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法は特別
な装置を必要とせず、酸素を導入しないで、しかもハロ
ゲン原子を導入することなくポリカルボシラン成形物を
不融化することができる。従って、このような方法で不
融化されたポリカルボシランは、大気中で長時間取扱っ
ても加水分解されて酸素が導入されることがなく、また
有機溶媒に可溶な状態である場合があるため、繊維状、
フィルム状に成形するさいの成形方法の選択に際して有
利である。
【0049】本発明によって不融化されたポリカルボシ
ランは、その熱分解によって得られるセラミックスが酸
素を実質的に含有しないSiC 系セラミックスである
ため、高温特性に優れたセラミック材料を合成するため
の前駆体として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1および比較例で得られたセラ
ミック粉末のX線回折図形である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカルボシランの成形物にオレフィン系
    あるいはアセチレン系炭化水素の蒸気を接触させて不融
    化することを特徴とする SiC系セラミックス前駆体
    の製造法。
  2. 【請求項2】50〜400 ℃に加熱したポリカルボシ
    ランの成形物にオレフィン系あるいはアセチレン系炭化
    水素の蒸気を接触させる請求項1記載の SiC系セラ
    ミックス前駆体の製造法。
  3. 【請求項3】上記加熱が、オレフィン系あるいはアセチ
    レン系炭化水素の蒸気を接触しつつ室温から50〜40
    0 ℃の範囲の温度まで徐々に昇温して行われる請求項
    2記載のSiC 系セラミックス前駆体の製造法。
  4. 【請求項4】オレフィン系あるいはアセチレン系炭化水
    素の蒸気を不活性ガスをキャリアーガスとして接触させ
    る請求項1記載の SiC系セラミックス前駆体の製造
    法。
  5. 【請求項5】前記ポリカルボシランの成形物が高々5m
    mの平均外径を有する顆粒状、粉末状、繊維状、フィル
    ム状、またはシート状細径成形物である請求項1記載の
     SiC系セラミックス前駆体の製造法。
  6. 【請求項6】オレフィン系あるいはアセチレン系炭化水
    素が炭素数10個以下の不飽和結合を有する炭化水素で
    ある請求項1記載の SiC系セラミックス前駆体の製
    造法。
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