JPH0423559B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は深夜電力利用の乾燥機に係り、特に外
気湿が低いときに運転する方が効果のある除湿型
乾燥機の制御方法に関するものである。

（従来技術） 従来、電気料金の安い深夜電力を利用する機器
としては電気温水器があつた。また、乾燥機にお
いては、特開昭62−122700号公報（以下公報とい
う）で開示されている。しかし、深夜電力を利用
するには、必ず電力会社と契約し、通常電力供給
部とは別に深夜電力の時間帯（例えば午後11時か
ら翌朝の７時まで）のみ電力が供給される深夜電
力供給部が設けられていなければならない。さら
に、深夜電力を利用できる機器は、電気温水器の
ような蓄熱型のものや、深夜電力時間帯のみしか
運転ができないタイマーを有している機器に限定
されていている。

そのため、前記電気温水器は、深夜電力部に直
結されていて、例えば上記深夜電力の時刻になる
と電力会社によつて取り付けられたタイマーによ
つて自動的に電力が供給され、深夜電力の時間帯
のみヒータに通電されて湯が沸かされる。

しかし、前記公報に記載されている乾燥機は通
常電力時間帯でも深夜電力時間帯でも使用できる
ものであり、該乾燥機への電力供給のため通常時
間帯では通常電力供給部に、深夜時間帯では深夜
電力供給部に、電源コードの差し込みプラグをそ
の都度差し替えなければならない。

しかし、公報に記載されている乾燥機に用いら
れているマイクロコンピユータからなる駆動制御
回路に設けられた計時機能は交流電源を利用した
ものであるので、該計時機能が動作するには必ず
電源コードが電力供給部に接続され電力が供給さ
れていなければならない。そのため、深夜電力を
利用するには、電源コードが深夜電力供給部に接
続され、しかも電力が供給されていなければなら
ない。

すなわち、例えば深夜電力が前記時間帯である
とすれば、午後11時になつて計時機能が働くこと
になるため、午後11時以前に乾燥運転開始時刻又
は乾燥終了時刻を設定しても計時機能の表示部に
は時刻が表示されない。そのため、前記時刻の設
定は午後11時以後になる。

又、乾燥機特に除湿型乾燥機は、乾燥に寄与し
た後の空気を外気と熱交換させて該空気中の水分
を除去し、その除湿後の空気を再度ヒータで加熱
昇温して乾燥室内に送込み、被乾燥物の乾燥に繰
り返し寄与させる構造である為、外気温が低い時
程乾燥用空気の除湿効率が高く、乾燥性能におい
ても良好な結果が得られるものである。

（発明が解決しようとする問題点） 前記したように深夜電力を利用する場合は、そ
の都度深夜電力供給部に電源コードを差し替え、
深夜電力時刻になつてから初めて電力が供給され
るのであるから、特開昭62−12700号公報の明細
書に記載されている深夜電力を利用する場合、就
寝時刻以前に乾燥運転の開始時刻又は終了時刻を
設定しておけばよいとなつているが、就寝時刻が
午後11時以後であればよいが、それ以前であれば
交流電源で動作する計時機能は動作せず、そのた
め乾燥機の運転開始時刻又は終了時刻は設定でき
ない問題がある。

よつて、通常電力時間帯であろうが深夜電力時
間帯であろうが、各電力供給部に電力が供給され
しかもその供給部に機器が接続されていて初めて
計時機能が動作し希望の時刻が設定できるもので
ある。

又、除湿型乾燥機を外気温の高い日中に運転し
た場合、乾燥用空気の除湿効率が悪く、この種乾
燥機の使用時間帯として余り好ましいものではな
かつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明の内容を第１図を用いて説明すると、回
転ドラム及びフアン並びにヒータを有する本体に
乾燥時間手動設定部と、RAM，ROMを有する
マイクロコンピユータを有した制御部等からなる
除湿型乾燥機において、該乾燥機１を深夜電力供
給部２に接続し、前記ROMに深夜電力終了時刻
を予め記憶させ、該深夜電力終了時刻と前記乾燥
時間手動設定部で設定した乾燥所要時間（例えば
使用者が任意に設定した乾燥運転時間、実験等に
よつて予め決定した乾燥最長時間）とに基づいて
算出された乾燥開始時刻を電力が供給されたとき
に前記RAMに一時記憶させ、該乾燥開始時刻に
なつたときに乾燥機の運転を開始させる運転開始
制御手段３を前記制御部に設け、深夜電力の終了
時刻以前に乾燥機１の運転が終了するように制御
する。

（作用） 深夜電力の開始時刻になると、深夜電力供給部
２はON状態になる。しかし、乾燥機１は直ちに
運転せず、深夜電力の終了時刻の終了時刻と乾燥
所要時間とに基づいて設定した乾燥開始時刻にな
るまで待ち、該開始時刻になると、運転開始手段
３からの指示により運転を開始する。この時、一
般的には外気温の低い早朝の時間帯であり、乾燥
機１は電力料金の安い深夜電力で、乾燥性能の良
好な状態で運転できることになる。

（実施例） 以下第２図乃至第４図に示した本発明の実施例
について詳細に説明する。

第２図は本発明の実施例における除湿型乾燥機
を示す概略断面構成図である。４は乾燥機外筐、
５は乾燥機外筐４の投入口を開閉する扉、６は内
部を乾燥室７とし、前面に吸気部８を、後面に排
気部９を夫々有する回転ドラム、１０は回転ドラ
ム６の吸気部８と排気部９間を連絡しかつ吸気部
８の近傍位置にてヒータ１１を内装する乾燥用空
気の循環路、１２は循環路１０を流れる乾燥用空
気と外気とを遮りかつ該両者間で熱交換させるこ
とにより乾燥用空気の除湿を行なう熱交換器兼用
の両翼フアンで、乾燥用空気を循環させるための
フアン部１３と冷却用空気（外気）を流通させる
ためのフアン部１４とを有する。１５は除湿水排
出口、１６は回転ドラム６及び両翼フアン１２を
ベルト１７，１８を介して回転させるモータであ
る。

而して、このような構造の除湿型乾燥機は、回
転ドラム６の回転により被乾燥物１９をほぐす一
方、両翼フアン１２のフアン部１３によつて乾燥
用空気を矢印の如く乾燥室７、排気部９、循環路
１０、吸気部８の順で循環させることにより、被
乾燥物１９の乾燥を行なう。即ち、乾燥用空気は
ヒータ１１による加熱昇温、被乾燥物１９の水分
奮取、外気との熱交換による除湿を繰り返すこと
により、乾燥を行なうものである。

第３図は同乾燥機の制御系を示すブロツク図で
あり、２０はプログラム・固定データメモリ
（ROM）、２１は一時記憶・メモリ（RAM）、２
２はマイクロコンピユータ及びＩ／Ｏ部（入出力
部）よりなる制御部、２３はタイマー、２４は深
夜電力供給部、２５は電源スイツチ、２６は乾燥
時間手動設定部等からなるキースイツチ群、２７
は表示部である。なお、前記乾燥時間手動設定部
は、例えば可変抵抗器からなるもので、この抵抗
器の抵抗値と時間の関係を前記ROMに記憶させ
ておくと、手動設定部で設定された抵抗値に基づ
いて、電力が供給されたときに乾燥所要時間が決
定されるものである。

以下、その制御について第４図のフローチヤー
トに従い説明する。

先ず、回転ドラム６内に被乾燥物１９を投入し
た後、電源スイツチ２５をONし、次にキー操作
により所望の乾燥運転時間Ｔを設定する。する
と、制御部２２は深夜電力の終了時刻（例えば午
前７時）と設定乾燥運転時間Ｔ（例えば80分）と
に基づいて乾燥開始時刻T₁を求め、その時刻T₁
をRAM２１に記憶する。而して、乾燥開始時刻
T₁（例示の場合には午後５時40分）になると、制
御部２２はヒータ１１及びモータ１６を共にON
して深夜電力を供給し、深夜電力で乾燥機の運転
を行なうことになる。この時、外気温は一日中で
も最も低い時間帯であるため、乾燥用空気は外気
により効率よく冷却されて高い除湿効率が発揮さ
れ、乾燥機は乾燥性能上良好な状態で運転できる
ことになる。そして、運転の開始から設定乾燥運
転時間Ｔが経過すると、乾燥機の運転が終了する
ことになる。即ち、乾燥機の運転は深夜電力の終
了時刻に終了する。

尚、上記実施例においては乾燥機の運転終了と
深夜電力の終了時刻とを一致させているが、特に
一致させる必要はなく、深夜電力の終了時刻以前
に乾燥機の運転を終了するように制御できればよ
い。

又、被乾燥物の乾燥度を自動的に検出して運転
を終了する自動制御タイプの乾燥機にあつては、
予め実験等によつて乾燥最長時間を求め、この時
間と深夜電力の終了時刻とに基づいて乾燥開始時
刻（固定）を決定しておくようにすればよい。但
し、この場合、乾燥機の運転終了時刻にばらつき
を生じることになるが、何れの場合も深夜電力の
終了時刻以前に終了することになり、所期の目的
を達成することができる。

その他、本発明は上記しかつ図面に示す実施例
のみに限定されるものではなく、例えば除湿型乾
燥機の構造等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変
形して実施できること勿論である。

（発明の効果） 以上の如く本発明によれば、電力料金の安い深
夜電力で乾燥機を運転でき、電気代が安く負担が
軽くなることによつて使用度も高まり、しかも除
湿型乾燥機を乾燥性能上良好な時間帯で使用する
ことができ、実用上頗る有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の内容を説明するための図、第
２図は本発明の実施例における除湿型乾燥機を示
す概略断面構成図、第３図は同乾燥機の制御系を
示すブロツク図、第４図は同制御フローチヤート
である。 １…乾燥機、２…深夜電力供給部、３…運転開
始制御手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転ドラム及びフアン並びにヒータを有する
   本体に乾燥時間手動設定部と、RAM，ROMを
   有するマイクロコンピユータを有した制御部等か
   らなる除湿型乾燥機において、該乾燥機を深夜電
   力供給部に接続し、前記ROMに深夜電力終了時
   刻を予め記憶させ、該深夜電力終了時刻と前記乾
   燥時間手動設定部で設定した乾燥所要時間とに基
   づいて算出された乾燥開始時刻を電力供給部に電
   力が供給されたときに前記RAMに一時記憶さ
   せ、該乾燥開始時刻になつたときに乾燥機の運転
   を開始させる運転開始制御手段を前記制御部に設
   け、深夜電力の終了時刻以前に乾燥機の運転が終
   了するように制御してなる深夜電力利用除湿型乾
   燥機の制御方法。