JPH04224697A - 溶接缶用表面処理鋼板 - Google Patents

溶接缶用表面処理鋼板

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JPH04224697A
JPH04224697A JP2413931A JP41393190A JPH04224697A JP H04224697 A JPH04224697 A JP H04224697A JP 2413931 A JP2413931 A JP 2413931A JP 41393190 A JP41393190 A JP 41393190A JP H04224697 A JPH04224697 A JP H04224697A
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JP
Japan
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chromium
treatment
metallic chromium
steel plate
electrolytic chromate
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Application number
JP2413931A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Iwasa
浩樹 岩佐
Toyofumi Watanabe
豊文 渡辺
Hirohide Furuya
古屋 博英
Yoshitaka Kashiyama
樫山 義高
Takashi Awaya
粟屋 敬
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Priority to AU88890/91A priority patent/AU656929B2/en
Priority to EP91121430A priority patent/EP0492319B1/en
Priority to DE69107978T priority patent/DE69107978T2/de
Priority to MX9102635A priority patent/MX9102635A/es
Priority to CA002058149A priority patent/CA2058149A1/en
Priority to BR919105569A priority patent/BR9105569A/pt
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解クロメート処理鋼
板、より詳細には、溶接性と塗装後表面外観に優れた高
速抵抗シーム溶接缶用の表面処理鋼板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼板の表面に、下層としての金属クロム
層と、上層としてクロム酸化物を主体とするクロム水和
酸化物層とからなる皮膜が形成された電解クロメート処
理鋼板は、優れた塗装性および耐食性を有し、しかもブ
リキに比べて安価であることから、清涼飲料等の食缶、
ペール缶、18リットル缶、オイル缶等の缶用材料とし
て広く使用されている。この電解クロメート処理鋼板は
、一般に下層の0.005〜0.02μm程度の厚みの
金属クロム層と、上層の0.01〜0.02μm程度の
厚みの水和クロム酸化物層とからなる電解クロメート処
理皮膜を鋼板表面に有している。
【0003】このような電解クロメート処理皮膜を形成
させる方法としては、無水クロム酸を主体とし、助剤と
して硫酸塩やフッ素化合物の1種または2種を添加した
電解液中で鋼板を陰極電解することにより、一挙に金属
クロム層と水和クロム酸化物層とを形成させる1−ステ
ップ法と、上記と同様の電解液中で鋼板の表面上に金属
クロム層と水和クロム酸化物層とを形成した後、前記水
和クロム酸化物層を溶解除去し、次いであらためてクロ
ム酸を主体とする電解液中で陰極電解して、水和クロム
酸化物層を形成させる2−ステップ法とがある。
【0004】ところで、電解クロメート処理鋼板は、従
来、絞り加工による2ピース缶用、および有機樹脂、特
殊セメント等により継ぎ目を接合する接着缶(3ピース
缶)用の材料として使用されているが、継ぎ目を溶接に
より接合する溶接缶用の材料としてはあまり使用されて
いない。その理由は、電解クロメート処理鋼板の溶接性
が極めて劣るためである。しかしながら、近年、強度お
よび信頼性の高い溶接缶の需要が高まっていることから
、電解クロメート処理鋼板の無研磨溶接性の向上が要求
されている。
【0005】電解クロメート処理鋼板の溶接性が劣る原
因は、次の通りである。即ち、メッキ層を構成する上層
のクロム水和酸化物層は、非導電性および非伝熱性を有
している。したがって、電気抵抗シーム溶接によって継
ぎ目部分である缶胴の縦縁部分の重ね合わせ部を溶接す
る場合に、上層のクロム水和酸化物が絶縁皮膜となるた
め、接触抵抗値(静的抵抗値)が非常に高くなる。接触
抵抗値は、溶接時に局部的な過大電流が流れるかどうか
を評価するための基準であって、接触抵抗値が高い場合
には溶接電流の通路は狭く、局部的な過大電流が流れ易
い。そして、上記のように電解クロメート処理鋼板の接
触抵抗値は、他の溶接缶用表面処理鋼板に比べ極端に高
い。したがって、溶接開始直後の溶接電流は低く、一定
時間経過後に初めて所定の溶接電流値となる。この結果
、鋼板が局部的に発熱して、チリが発生したり、溶接部
にブローホール等の溶接欠陥が生ずる。このため、従来
電解クロメート処理鋼板を溶接する場合には、溶接部分
のクロメート処理皮膜を研磨等によって除去しなければ
ならず、このために多くの手間を必要としていた。
【0006】上述した問題を解決する方法として、金属
クロム層の全面に角状突起部を設け、溶接加圧時に、そ
の上層の絶縁皮膜であるクロム水和酸化物層をこの固い
角状突起物で圧壊することにより、皮膜の溶接抵抗値を
低下させて溶接を可能とする方法が知られている。この
ような鋼板の全面に角状突起物が形成された金属クロム
(以下「粒状金属クロム」という)層を有する電解クロ
メート処理鋼板は、無研磨シーム溶接性が改善された材
料であると言える。
【0007】しかし、この種の電解クロメート処理鋼板
を溶接する場合、その缶胴縦縁部分の重ね合わせ部にお
ける缶内外面の発熱・冷却特性をみると、通常内面側電
極ロールの直径は外面側電極ロ−ルの直径に比べて小さ
いため、缶内面側の方が発熱しやすく、また内面側の冷
却効率も外面側と比較して良くないことから、内面の素
材端部から散りを発生しやすく、溶接ナゲットも内面寄
りに偏って形成されるという欠点がある。
【0008】このような問題に対し、本出願人は先に特
開昭63−35797号において、陰極電解クロメ−ト
の途中において、鋼板の片面に少なくとも1回陽極電解
処理を施すことにより、鋼板片面に粒状金属クロムが形
成され、他面側には粒状金属クロムがほとんど形成され
ない鋼板を製造することを内容とする電解クロメ−ト処
理鋼板の製造方法を提案した。この製造方法は、鋼板他
面側での粒状金属クロムの形成を抑えることにより、缶
内面側での接触抵抗値を外面側に対して相対的に小さく
し、これにより製缶時の缶内外面の発熱量を均一化し、
内面側での散りの発生を防止するという思想に基づくも
のである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らに
よるその後の検討によれば、上記製造方法により得られ
る電解クロメ−ト処理鋼板は、その溶接性が必ずしも十
分ではなことが明らかとなった。これは、上記製造法に
より得られる鋼板は、缶外面側での粒状金属クロムの形
成が十分抑えられていないため、製缶時の缶内外面の発
熱差の解消が十分ではなく、また、皮膜間の接触抵抗が
電極と皮膜間の接触抵抗に比べて低く、皮膜間の発熱が
小さくナゲットが連続しにくいため、特にナゲットピッ
チの大きい溶接においては、十分な溶接許容電流範囲が
確保されない等の理由が考えられ、いずれにしても、優
れた溶接性を得るためには鋼板両面の皮膜構造について
より緻密な設計が必要であることが明らかとなった。
【0010】さらに、缶外面は防錆や疵保護、さらには
意匠等のため、美麗な塗装印刷が施されるのが通例であ
る。この塗装印刷仕上がり性も、近年特に重要視される
ようになってきた特性であり、印刷後の色調が明るく、
印刷顔料の本来の色が生かせる下地が求められ、また、
下地の金属光沢を生かした透明系の塗料では、金属白色
の輝きが求められるようになっている。しかし、上記製
造方法により得られる鋼板は、このような塗装後外観性
においても、印刷塗装後の表面外観が暗く、色調変化を
起こしやすいことが明らかとなった。
【0011】本発明はこのような従来の問題を解決する
ためになされたもので、その目的は、無研磨での高速シ
ーム溶接特性に優れ、しかも、外面の塗装印刷の仕上が
り性にも優れた溶接缶用電解クロメート処理鋼板を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、電解クロ
メート処理鋼板の無研磨の高速抵抗シーム溶接に関し、
特に、皮膜の接触抵抗と素材の発熱や伝導冷却特性、溶
接ナゲットの形成特性について詳細な検討を行った。そ
の結果、溶接特性を改善するためには、缶溶接部外面の
電極との接触界面での抵抗発熱、素材接合界面での抵抗
発熱および缶溶接部内面の電極との接触界面での抵抗発
熱について3者の比率を最適化し、且つ電極による内外
面からの冷却の比率を最適化することが重要であること
を見出した。
【0013】そして、このような知見に基づきさらに検
討を進めた結果、上記の各比率を最適化するためには、
缶外面に対応する鋼板片面側の粒状金属クロムの量を単
に低減させる程度では十分でないこと、また、鋼板各面
の皮膜の付着量をそれぞれ厳密に規定する必要があるこ
と、さらに、缶内面側に対応する鋼板面に形成される粒
状金属クロムについても、電極加圧時に接触電気抵抗を
下げる効果があるのは所定の粒径以上の粒子であり、し
たがって、単に粒状金属クロムを形成させるだけでは十
分ではなく、上記のような所定の粒径以上の粒子の形成
密度を厳密に規定する必要があること、さらに、同様の
理由で、上記缶外面に対応する鋼板片面側の粒状金属ク
ロムの量についても、所定の粒径以上の粒子の形成密度
を厳密に規定する必要があることを見出した。そして、
このような観点から鋼板両面の皮膜構造を特定すること
により、片面に存在する粒状金属クロムによってクロム
水和酸化物を圧壊し、通電経路の確保と局所発熱の阻止
を図ることができるだけでなく、缶内外面の発熱差を適
切に解消し、しかも接合界面の接触抵抗が電極・皮膜間
の接触抵抗に対して低くなり過ぎることなく最適な比率
で得られ、この結果、接合に十分な発熱が起こり、ナゲ
ットも連続化し易いことが判明した。
【0014】また、この溶接特性の検討とともに、電解
クロメート処理鋼板の金属クロム層の粒状化の程度と塗
装印刷後の表面外観や色調についても詳細な検討を行っ
た。その結果、粒状金属クロムの存在密度が高くなるに
したがって、素材表面での透過反射可視光のうち短い波
長の光を散乱吸収し易く、またその度合いも存在密度に
比例して大きくなり、塗装印刷後の表面外観が暗く、色
相も赤色系が強調されて色調変化を起こし易くなる欠点
を有することが明らかになった。即ち、塗装印刷される
外面側に使用する面については、粒状金属クロムが存在
しないか、或いは比較的粒径の大きい粒子の密度を極端
に下げる必要があることが判明し、したがって、上述の
ような電解クロメート処理鋼板は、溶接特性の改善とと
もに塗装印刷後の優れた表面外観が得られることも見出
した。
【0015】本発明は以上のような知見に基づきなされ
たもので、その特徴は以下の通りである。 (1)  鋼板の一方の面に、鋼板面に付着した粒状金
属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロムのうち直
径が0.03μm以上の粒が30個/μm2以上存在す
る付着量30〜150mg/m2の金属クロム層と、そ
の上層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜15
mg/m2のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ
−ト処理皮膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面に板状
に付着した金属クロムとその上部に形成された粒状金属
クロムとからなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.
03μm以上の粒が15個/μm2未満である付着量3
0〜150mg/m2の金属クロム層と、その上層に形
成される付着量(金属クロム換算)3〜30mg/m2
のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト処理皮
膜を有する溶接缶用表面処理鋼板。 (2)  鋼板の一方の面に、鋼板面に板状に付着した
金属クロムとその上部に形成された粒状金属クロムとか
らなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.03μm以
上の粒が50〜300個/μm2以上存在する付着量5
0〜150mg/m2の金属クロム層と、その上層に形
成される付着量(金属クロム換算)3〜15mg/m2
のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト処理皮
膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面に板状に付着した
金属クロムとその上部に形成された粒状金属クロムとか
らなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.03μm以
上の粒が15個/μm2未満である付着量30〜150
mg/m2の金属クロム層と、その上層に形成される付
着量(金属クロム換算)3〜30mg/m2のクロム水
和酸化物層とからなる電解クロメ−ト処理皮膜を有する
溶接缶用表面処理鋼板。 (3)  鋼板の一方の面に、鋼板面に付着した粒状金
属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロムのうち直
径が0.03μm以上の粒が30個/μm2以上存在す
る付着量30〜150mg/m2の金属クロム層と、そ
の上層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜15
mg/m2のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ
−ト処理皮膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面に付着
した粒状金属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロ
ムのうち直径が0.03μm以上の粒が15個/μm2
未満である付着量30〜150mg/m2の金属クロム
層と、その上層に形成される付着量(金属クロム換算)
3〜30mg/m2のクロム水和酸化物層とからなる電
解クロメ−ト処理皮膜を有する溶接缶用表面処理鋼板。 (4)  鋼板の一方の面に、鋼板面に板状に付着した
金属クロムとその上部に形成された粒状金属クロムとか
らなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.03μm以
上の粒が50〜300個/μm2以上存在する付着量5
0〜150mg/m2の金属クロム層と、その上層に形
成される付着量(金属クロム換算)3〜15mg/m2
のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト処理皮
膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面に付着した粒状金
属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロムのうち直
径が0.03μm以上の粒が15個/μm2未満である
付着量30〜150mg/m2の金属クロム層と、その
上層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜30m
g/m2のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−
ト処理皮膜を有する溶接缶用表面処理鋼板。
【0016】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。本発明は、電
解クロメート処理鋼板の両面のうち、一方の面の電解ク
ロメート処理皮膜を、大粒径粒状金属クロムの形成密度
の高い金属クロム層を有する皮膜構造とし、他方の面の
電解クロメート処理皮膜を、大粒径粒状金属クロムの形
成密度が極めて低い金属クロム層を有する皮膜構造とす
ることを基本としている。
【0017】粒状金属クロムを形成させる方法としては
、クロムめっきに先立ち、前処理としてめっき浴中で陽
極電解を実施する方法、クロムめっき途中で微小な陽極
電解を行う方法、クロムめっき途中に無通電時間を設け
る断続めっき方法等、様々な方法がある。本発明処理鋼
板に関しては、これらいずれの方法も適用可能であり、
これらの方法を対象となる鋼板面に適用して、所望の粒
状金属クロムを有する金属クロム層を得る。
【0018】上記前処理による方法では、通常金属クロ
ムめっきやクロム水和酸化物の被覆のために陰極電解に
使用されている浴中で、電解クロメート処理に先立って
対象となる鋼板面を陽極電解処理し、2mg/m2以下
の極めて薄いクロム水和酸化物皮膜を電解表面に析出さ
せる。この皮膜は、多数の微小不連続部分を持っている
ため、続く電解クロメート処理のクロムめっきによって
、鋼板表面に粒状金属クロムの集合体からなる金属クロ
ム皮膜が形成される。すなわち、この処理方式では、鋼
板表面に直接粒状金属クロムが形成された皮膜構造が得
られる。
【0019】また、上記クロムめっき途中での陽極電解
や電解中断による方法では、通常金属クロムのめっきや
クロム水和酸化物の被覆のための陰極電解に使用されて
いる浴中で、めっき途中で対象となる鋼板面に陽極電解
を施したり、或いはめっき後電解を中断し、しかる後対
象となる鋼板面にさらにめっきを施すことによって、粒
状金属クロムを生成させ易い、つまり陰イオンの含有率
の低い極めて薄いクロム水和酸化物皮膜を、鋼板に付着
した板状の金属クロムの表面に形成させる。このクロム
水和酸化物皮膜は、局所的に陰イオンを有する微小不連
続部分を持ち、このため続く電解クロメート処理のクロ
ムめっきによって、板状の金属クロム表面の全面に粒状
金属クロムが形成される。すなわち、この処理方式では
、鋼板表面に金属クロムが板状に形成され、その上部に
粒状金属クロムが形成された皮膜構造が得られる。
【0020】鋼板の一方の面(大粒径粒状金属クロムの
形成密度の高い金属クロム層を有する面)に形成される
粒状金属クロムを有する金属クロム層としては、鋼板面
に付着した粒状金属クロムの集合体からなる構造のもの
と、鋼板面に板状に付着した金属クロムの上部に粒状金
属クロムが形成された構造のものとがあり、上述したよ
うな適宜な処理方式を採ることによって、これらのうち
の任意の皮膜構造を得ることができる。
【0021】上記の皮膜構造のうち、金属クロム層が粒
状金属クロムの集合体からなる場合には、その金属クロ
ム層の金属クロム付着量を30〜150mg/m2とす
る。付着量が30mg/m2未満では、粒状金属クロム
の成長が不十分であるため、缶内面と電極との間での接
触抵抗が十分低下せず、また素材界面での接触抵抗も高
くなり、所望の効果は得られない。さらに、金属クロム
層は粒状金属クロムの集合体として形成されるため、付
着量が30mg/m2未満では粒子の成長が不十分で鋼
板表面の被覆が不完全となり耐食性も劣る。一方、15
0mg/m2を超える付着量でも目的とする効果は十分
安定して得られるが、不経済であることから150mg
/m2を上限とした。
【0022】また、粒状金属クロムはその粒径と粒子密
度が重要であって、大粒径粒状金属クロムが高い密度で
形成される必要があり、具体的には、直径0.03μm
以上の粒子が30個/μm2以上必要である。金属クロ
ム層は、粒状金属クロムの集合体として形成されるため
、表面には通常数百個/μm2以上の粒子が存在するが
、そのうち電極加圧時に電気抵抗を下げる効果のある粒
子は比較的大きい粒子であり、直径0.03μm未満の
粒子については、そのような効果はあまり期待できない
。また、比較的粒径の大きい粒子でも局所的に偏在した
分布状態では十分な効果が得られず、その個数密度は3
0個/μm2以上とする必要がある。
【0023】一方、上記皮膜構造のうち、金属クロム層
が鋼板面に板状に付着した金属クロムと、その上部に形
成された粒状金属クロムとからなる場合には、その金属
クロム層の金属クロム付着量を50〜150mg/m2
とする。付着量が50mg/m2未満では、耐食性は保
持されるとしても、粒状金属クロムの成長が不十分であ
るため、缶内面と電極との間での接触抵抗が十分低下せ
ず、また素材界面での接触抵抗も高くなり、所望の効果
は得られない。一方、150mg/m2を超える付着量
でも目的とする効果は十分安定して得られるが、不経済
であることから150mg/m2を上限とした。
【0024】また、この皮膜構造でも、大粒径粒状金属
クロムが高い密度で形成される必要があり、この場合に
は、直径0.03μm以上の粒子が50〜300個/μ
m2必要である。上述したように、電極加圧時に電気抵
抗を下げる効果のある粒子は、比較的大きい粒子であり
、直径0.03μm未満の粒子ではそのような効果は期
待できない。
【0025】また、このように金属クロム層が板状の金
属クロムとその上部の粒状金属クロムとからなる皮膜構
造では、粒状金属クロムの析出が下地の金属クロムの結
晶方位の影響をやや受ける傾向があり、上述した粒状金
属クロムのみからなる金属クロム層の場合に較べ、粒状
金属クロムの偏在が生じ易い。したがってこのような皮
膜構造では、金属クロム層が粒状金属クロムのみからな
る皮膜構造に較べ、粒状金属クロムによる効果を十分得
るために必要とされる粒子密度の下限が高い。すなわち
、粒状金属クロムによる効果を十分得るためには、50
個/μm2以上の密度が必要である。また、所望の効果
を得る上で上記の個数に上限はないが、300個を超え
る粒子を形成させると金属クロム付着量も多くなること
から、300個/μm2を上限とした。
【0026】以上のような粒状金属クロムが全面に形成
された面の電解クロメート処理に際しては、金属クロム
層の上層に不可避的にクロム水和酸化物層が形成される
。このクロム水和酸化物層は、耐食性、塗装性を確保す
る上で必要なものである。このクロム水和酸化物層の付
着量は金属クロム換算で3〜15mg/m2とする。 付着量が3mg/m2未満では耐食性が劣り、一方、付
着量が15mg/m2を超えると、缶内面と電極と間の
電気抵抗の低減化が困難となる。
【0027】鋼板の他方の面については、大粒径粒状金
属クロムの形成密度が上記一方の面に較べて極めて低い
金属クロム層が形成される。この鋼板面に大粒径粒状金
属クロムがあるレベル以上の密度で形成されると、素材
接合界面での接触抵抗が皮膜と電極との界面での接触抵
抗に比較して低下し過ぎ、接合部分での発熱が十分得ら
れない。
【0028】この金属クロム層としても、鋼板面に付着
した粒状金属クロムの集合体からなる構造のものと、鋼
板面に板状に付着した金属クロムの上部に粒状金属クロ
ムが形成された構造のものとがあり、上述したような適
宜な処理方式を採ることによって、これらのうちの任意
の皮膜構造を得ることができる。すなわち、通常、前者
の構造を得るには前処理としてめっき浴中で陽極電解を
実施する方法が採られ、また、後者の構造を得るには、
クロムめっき後に微小な陽極電解を行う方法、クロムめ
っき途中に無通電時間を設ける断続めっき方法等が採ら
れる。但し、この鋼板他方の面に対して、クロムめっき
後に微小な陽極電解を行う場合には、陽極電解後にさら
に陰極電解を施すと大粒径粒状金属クロムの形成量が多
くなり過ぎ、本発明の規定する密度の上限を超えてしま
う。したがって、陽極電解処理後の陰極電解処理は、こ
の鋼板面には実施しないことが必要である。
【0029】上述したようにこの鋼板面では、大粒径粒
状金属クロムの形成量を極端に抑えることが重要であり
、その粒子密度は、上述した皮膜構造の違いに拘りなく
、粒状金属クロムのうち直径が0.03μm以上の粒が
15個/μm2未満であることが必要である。電極加圧
時に電気抵抗を下げる効果のある粒子は、直径0.03
μm以上の比較的大きい粒子であり、このような粒子が
15個/μm2以上の密度となると、部分的ではあるが
接触抵抗を下げ始めるため、本発明鋼板の目的とする効
果が期待できなくなる。また、印刷塗装後の表面外観が
暗く、表面色調も良くない。
【0030】上述した特開昭63−35797号は、陰
極電解クロメ−トの途中において、鋼板の片面に少なく
とも1回陽極電解処理を施すことにより、鋼板片面に粒
状金属クロムが形成され、他面側には粒状金属クロムが
ほとんど形成されない電解クロメ−ト処理鋼板を製造す
ることをその内容としている。しかし、この方法により
得られる他面側の金属クロムは、粒状金属クロムがほと
んど形成されないとは言うものの、その形成密度のレベ
ルは、上記本発明鋼板の下限よりもかなり高いものであ
る。すなわち、この鋼板の他面側における0.03μm
以上の大粒径粒状金属クロムの形成密度は少なくとも2
0個/μm2前後はあり、このような形成密度では上述
したような本発明の効果は全く期待できない。
【0031】本発明者らの検討によれば、このように特
開昭63−35797号の製造方法において、鋼板他面
側にもある程度の量の粒状金属クロムが不可避的に形成
されるのは、この方法が陰極電解処理の途中で片面に陽
極電解処理を施した後、さらに、当該片面のみならず他
の片面に対しても陰極電解処理を施すためであることが
判明した。したがって、上述したように本発明の鋼板を
陰極電解処理の途中で鋼板片面に中間陽極電解を施すこ
とにより製造する場合(上述したクロムめっき途中で微
小な陽極電解を行う場合)には、中間陽極電解処理後の
陰極電解処理は、中間陽極電解を施した鋼板片面にのみ
施すことが必須の条件となる。
【0032】この金属クロム層の金属クロム付着量は、
上述した皮膜構造の違いに拘りなく30〜150mg/
m2とする。この付着量が30mg/m2未満では、鋼
板表面の被覆が不十分で被覆防食が完全になされないた
め耐食性も劣る。一方、150mg/m2を超える付着
量でも目的とする効果は十分安定して得られるが、不経
済であることから、150mg/m2を上限とした。
【0033】この面についても、電解クロメート処理に
よりクロム水和酸化物層が不可避的に形成される。上述
したようにこのクロム水和酸化物層は耐食性、塗装性を
確保する上で必要なものである。このクロム水和酸化物
層の付着量は金属クロム換算で3〜30mg/m2とす
る。付着量が3mg/m2未満では耐食性が劣り、また
接触抵抗も小さくなり易い。一方、付着量が30mg/
m2を超えると、溶接性の面からは特に問題はないが、
やや不経済となることと、表面がこの水和酸化物で着色
しやすく、表面の付着量のばらつきから外観むらを生じ
やすいため、30mg/m2上限とした。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べる。
【0035】〔実施例1〕板厚0.22mmおよび板厚
0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソーダ溶液中
で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶液中で電解
酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片面にのみ前処理を
施した。次いで、以下に示す条件で両面に電解クロメー
ト処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0036】〔実施例2〕板厚0.22m
m及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソ
ーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶
液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解クロメ−ト処理条
件において、(a)に示す条件で両面に電解クロメート
処理を施し、次いで、同浴中で(b)に示す条件で片面
にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度(a)に示
す条件で、上記中間陽極処理を実施した面にのみ電解ク
ロメート処理を施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        40A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  4A/dm2          陽極処理時間 
       0.3秒
【0037】〔実施例3〕板厚
0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g
/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/l
の硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記(A)に示
す条件で両面に電解クロメート処理を施した。次いで、
10秒間浸漬の後、下記(B)に示す条件で片面にのみ
電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。   (A)電解クロメート処理条件                 処理液      
        無水クロム酸  175g/l   
                         
        Na2SiF6  5g/l    
                         
       Na2SO4    0.9g/l  
              温度         
       45℃               
 電解方法            陰極断続電解処理
                陰極電流密度   
     40A/dm2             
   陰極処理時間        0.3秒    
            断続繰り返し       
 2回                断続時無通電
時間    0.3秒  (B)電解クロメート処理条
件                 処理液      
        無水クロム酸  175g/l   
                         
        Na2SiF6  5g/l    
                         
       Na2SO4    0.9g/l  
              温度         
       45℃               
 電解方法            陰極断続電解処理
                陰極電流密度   
     40A/dm2             
   陰極処理時間        0.3秒    
            断続繰り返し       
 2回                断続時無通電
時間    0.3秒
【0038】〔実施例4〕板厚0
.22mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30g
/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/l
の硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件
で片面にのみ前処理を施した。次いで、以下に示す条件
で両面に電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        80A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   2回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0039】〔実施例5〕板厚0.22m
mおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性
ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水
溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片面に
のみ前処理を施した。次いで、以下に示す条件で両面に
電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        45℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        80A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   2回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0040】〔実施例6〕板厚0.22m
m及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソ
ーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶
液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解クロメ−ト処理条
件において、(a)に示す条件で両面に電解クロメート
処理を施し、次いで、同浴中で(b)に示す条件で片面
にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度(a)に示
す条件で、上記中間陽極処理を実施した面にのみ電解ク
ロメート処理を施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        80A/dm2    
      陰極処理時間        0.2秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.5
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  4A/dm2          陽極処理時間 
       0.3秒
【0041】〔実施例7〕板厚
0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g
/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/l
の硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解クロメ
−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面に電解
クロメート処理を施し、次いで、同浴中で(b)に示す
条件で片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度
(a)に示す条件で、上記中間陽極処理を実施した面に
のみ電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        40A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  0.5A/dm2          陽極処理時
間        0.3秒
【0042】〔実施例8〕
板厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を3
0g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g
/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解ク
ロメ−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面に
電解クロメート処理を施し、次いで、同浴中で(b)に
示す条件で片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう
一度(a)に示す条件で、上記中間陽極処理を実施した
面にのみ電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        30A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  4A/dm2          陽極処理時間 
       0.3秒
【0043】〔実施例9〕板厚
0.22mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30
g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/
lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条
件で両面に前処理を施した。次いで、以下に示す条件で
両面に電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        片
面:10A/dm2                
              他面:1A/dm2  
        陽極処理時間        片面:
0.3秒                     
         他面:0.3秒    ・電解クロ
メート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0044】〔実施例10〕板厚0.22
mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛
性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸
水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で両面
に前処理を施した。次いで、以下に示す条件で両面に電
解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        片
面:10A/dm2                
              他面:1A/dm2  
        陽極処理時間        片面:
0.3秒                     
         他面:0.3秒    ・電解クロ
メート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        45℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0045】〔実施例11〕板厚0.22
mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛
性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸
水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片面
にのみ前処理を施した。次いで、以下に示す条件で両面
に電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        30A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   2回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0046】〔実施例12〕板厚0.22
mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性
ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水
溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片面に
のみ前処理を施した。次いで、下記電解クロメ−ト処理
条件において、(a)に示す条件で両面に電解クロメー
ト処理を施し、次いで、同浴中で(b)に示す条件で、
上記前処理を施した面と反対側の面にのみ中間陽極処理
を施し、さらにもう一度(a)に示す条件で、上記中間
陽極処理を実施した面にのみ電解クロメート処理を施し
、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
    無水クロム酸  175g/l       
                         
Na2SiF6  5g/l            
                    Na2SO
4    0.9g/l          温度  
                50℃    (a
)電解方法            陰極断続電解処理
            陰極電流密度       
 40A/dm2            陰極処理時
間        0.3秒            
断続繰り返し        2回         
   断続時無通電時間    0.3秒    (b
)電解方法            陽極電解処理  
          陽極電流密度        4
A/dm2            陽極処理時間  
      0.3秒
【0047】〔実施例13〕板厚
0.22mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30
g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/
lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条
件で片面にのみ前処理を施した。次いで、以下に示す条
件で電解クロメート処理を施し、さらに以下に示す条件
で両面に後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒    ・後処理条件           処理液            
  無水クロム酸  50g/l          
温度                45℃    
      電解方法            陰極電
解処理          陰極電流密度      
  10A/dm2          陰極処理時間
        0.3秒
【0048】〔実施例14〕
板厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を3
0g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g
/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解ク
ロメ−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面に
電解クロメート処理を施した後、同浴中で(b)に示す
条件で片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度
(a)に示す条件で、上記中間陽極処理を実施した面に
のみ電解クロメート処理を施し、次いで以下に示す条件
で両面に後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・電解クロメート処理条件             処理液          
      無水クロム酸  175g/l     
                         
    Na2SiF6  5g/l        
                         
 Na2SO4    0.9g/l        
    温度                  4
0℃      (a)電解方法          
  陰極断続電解処理              陰
極電流密度        40A/dm2     
         陰極処理時間        0.
3秒              断続繰り返し   
     2回              断続時無
通電時間    0.3秒      (b)電解方法
            陽極電解処理       
       陽極電流密度        4A/d
m2              陽極処理時間   
     0.3秒    ・後処理条件             処理液          
      無水クロム酸  50g/l      
      温度                 
 45℃            電解方法     
         陰極電解処理          
  陰極電流密度          10A/dm2
            陰極処理時間       
   0.3秒
【0049】〔比較例1〕板厚0.22
mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性
ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水
溶液中で電解酸洗し、水洗後(A)に示す条件で両面に
前処理を施した。次いで、(B)に示す条件で両面に電
解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。   (A)前処理条件             処理液          
無水クロム酸    100g/l         
                   硫酸    
            1g/l         
   温度            25℃     
       電解方法        陽極電解処理
            陽極電流密度    10A
/dm2            陽極処理時間   
 0.3秒  (B)電解クロメート条件             処理液          
無水クロム酸    175g/l         
                   Na2SiF
6        5g/l            
                Na2SO4   
   0.9g/l            温度  
          40℃            
電解方法        陰極連続電解処理     
       陰極電流密度    160A/dm2
            陰極処理時間    0.3
【0050】〔比較例2〕板厚0.22mmおよび板
厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソーダ溶液
中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶液中で電
解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で両面に浸漬処理に
よる前処理を施し、さらに以下に示す条件で両面に電解
クロメ−ト処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理(浸漬処理)条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃    ・電解
クロメ−ト処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0051】〔比較例3〕板厚0.22m
m及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソ
ーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶
液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で両面に電
解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。           処理液          無水
クロム酸    175g/l           
               Na2SiF6   
     5g/l                
          Na2So4      0.9
g/l          温度          
  45℃          電解方法      
  陰極連続電解処理          陰極電流密
度    160A/dm2          陰極
処理時間    0.3秒
【0052】〔比較例4〕板
厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30
g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/
lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解クロ
メ−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面に電
解クロメート処理を施し、次いで、同浴中で(b)に示
す条件で両面に中間陽極処理を施し、さらにもう一度(
a)に示す条件で、両面に電解クロメート処理を施し、
水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        40A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  4A/dm2          陽極処理時間 
       0.3秒
【0053】〔比較例5〕板厚
0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g
/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/l
の硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件
で両面に電解クロメート処理を施した後、同浴中で両面
に浸漬処理を施し、さらにもう一度以下の条件で両面に
電解クロメ−ト処理を施し、水洗、乾燥した。           処理液          無水
クロム酸    175g/l           
               Na2SiF6   
     5g/l                
          Na2SO4      0.9
g/l          温度          
  45℃          電解方法      
  陰極連続電解処理          陰極電流密
度    100A/dm2          陰極
処理時間    0.3秒
【0054】〔比較例6〕板
厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30
g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/
lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条
件で両面に電解クロメート処理を施し、さらに、以下に
示す条件で両面に後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・電解クロメート処理条件           処理液          無水
クロム酸    175g/l           
               Na2SiF6   
     5g/l                
          Na2SO4      0.9
g/l          温度          
  45℃          電解方法      
  陰極連続電解処理          陰極電流密
度    100A/dm2          陰極
処理時間    0.3秒    ・後処理条件           処理液          無水
クロム酸    50g/l            
              NH4F       
0.5g/l          温度       
     45℃          電解方法   
     陰極電解処理          陰極電流
密度    20A/dm2          陰極
処理時間    0.5秒
【0055】〔比較例7〕板
厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30
g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/
lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記(A)に
示す条件で両面に電解クロメート処理を施した。次いで
、10秒間浸漬の後、下記(B)に示す条件で両面に電
解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。   (A)電解クロメート処理条件                 処理液      
        無水クロム酸  175g/l   
                         
        Na2SiF6  5g/l    
                         
       Na2SO4    0.9g/l  
              温度         
       45℃               
 電解方法            陰極断続電解処理
                陰極電流密度   
     40A/dm2             
   陰極処理時間        0.3秒    
            断続繰り返し       
 2回                断続時無通電
時間    0.3秒  (B)電解クロメート処理条
件                 処理液      
        無水クロム酸  175g/l   
                         
        Na2SiF6  5g/l    
                         
       Na2SO4    0.9g/l  
              温度         
       45℃               
 電解方法            陰極断続電解処理
                陰極電流密度   
     40A/dm2                 陰極処理時間   
     0.3秒                
断続繰り返し        2回         
       断続時無通電時間    0.3秒
【0
056】〔比較例8〕板厚0.22mm及び板厚0.3
2mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソーダ溶液中で電解
脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し
、水洗後、下記(A)に示す条件で両面に電解クロメー
ト処理を施した。次いで、下記(B)に示す条件で片面
のみに電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     (A)電解クロメート処理条件       
         処理液          無水ク
ロム酸    175g/l            
                    Na2Si
F6        5g/l           
                     Na2S
O4      0.9g/l           
     温度              35℃ 
               電解方法      
    陰極連続電解処理             
   陰極電流密度      80A/dm2   
             陰極処理時間      
0.3秒    (B)電解クロメート処理条件   
             処理液         
 無水クロム酸    175g/l        
                        N
a2SiF6        5g/l       
                         
Na2SO4      0.9g/l       
         温度            45
℃                電解方法    
    陰極連続電解処理             
   陰極電流密度    80A/dm2     
           陰極処理時間    0.3秒
【0057】〔比較例9〕板厚0.22mmおよび板厚
0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソーダ溶液中
で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶液中で電解
酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片面にのみ前処理を
施した。次いで、以下に示す条件で両面に電解クロメー
ト処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        120A/d
m2          陰極処理時間       
 0.2秒          断続繰り返し    
    2回          断続時無通電時間 
   0.3秒
【0058】〔比較例10〕板厚0.2
2mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛
性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸
水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解クロメ−ト処
理条件において、(a)に示す条件で両面に電解クロメ
ート処理を施し、次いで、同浴中で(b)に示す条件で
片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度(a)
に示す条件で、上記中間陽極処理を実施した面にのみ電
解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        40A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  0.2A/dm2          陽極処理時
間        0.3秒
【0059】〔比較例11
〕板厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を
30g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5
g/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解
クロメ−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面
に電解クロメート処理を施し、次いで、同浴中で(b)
に示す条件で片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにも
う一度(a)に示す条件で両面に電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        40A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  0.5A/dm2           陽極処理時間        0
.3秒
【0060】〔比較例12〕板厚0.22mm及
び板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛性ソーダ
溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸水溶液中
で電解酸洗し、水洗後、下記電解クロメ−ト処理条件に
おいて、(a)に示す条件で両面に電解クロメート処理
を施し、次いで、同浴中で(b)に示す条件で片面にの
み中間陽極処理を施し、さらにもう一度(a)に示す条
件で、上記中間陽極処理を実施した面にのみ電解クロメ
ート処理を施し、水洗、乾燥した。         処理液              
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l        温度          
        40℃  (a)電解方法     
       陰極断続電解処理          
陰極電流密度        20A/dm2    
      陰極処理時間        0.3秒 
         断続繰り返し        2回
          断続時無通電時間    0.3
秒  (b)電解方法            陽極電
解処理          陽極電流密度      
  4A/dm2          陽極処理時間 
       0.3秒
【0061】〔比較例13〕板
厚0.22mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を3
0g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g
/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す
条件で両面に前処理を施した。次いで、以下に示す条件
で両面に電解クロメート処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        片
面:10A/dm2                
              他面:2A/dm2  
        陽極処理時間        片面:
0.3秒                     
         他面:0.3秒    ・電解クロ
メート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒
【0062】〔比較例14〕板厚0.22
mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l苛
性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫酸
水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片面
にのみ前処理を施した。次いで、以下に示す条件で電解
クロメート処理を施し、さらに以下に示す条件で両面に
後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒    ・後処理条件           処理液            
  無水クロム酸  50g/l          
温度                45℃    
      電解方法            陰極電
解処理          陰極電流密度      
  30A/dm2          陰極処理時間
        0.3秒
【0063】〔比較例15〕
板厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を3
0g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g
/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解ク
ロメ−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面に
電解クロメート処理を施した後、同浴中で(b)に示す
条件で片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度
(a)に示す条件で、上記中間陽極処理を実施した面に
のみ電解クロメート処理を施し、次いで以下に示す条件
で両面に後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・電解クロメート処理条件             処理液          
      無水クロム酸  175g/l     
                         
    Na2SiF6  5g/l        
                         
 Na2SO4    0.9g/l        
    温度                  4
0℃      (a)電解方法          
  陰極断続電解処理              陰
極電流密度        40A/dm2     
         陰極処理時間        0.
3秒              断続繰り返し   
     2回              断続時無
通電時間    0.3秒      (b)電解方法
            陽極電解処理       
       陽極電流密度        4A/d
m2              陽極処理時間   
     0.3秒    ・後処理条件             処理液          
      無水クロム酸  50g/l      
      温度                 
 45℃            電解方法     
         陰極電解処理          
  陰極電流密度          30A/dm2
            陰極処理時間       
   0.3秒
【0064】〔比較例16〕板厚0.2
2mmおよび板厚0.32mmの冷延鋼板を30g/l
苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g/lの硫
酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、以下に示す条件で片
面にのみ前処理を施した。次いで、以下に示す条件で電
解クロメート処理を施し、さらに以下に示す条件で両面
に後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・前処理条件           処理液            
  無水クロム酸  100g/l         
                     硫酸  
        1g/l          温度 
               25℃       
   電解方法            陽極電解処理
          陽極電流密度        1
0A/dm2          陽極処理時間   
     0.3秒    ・電解クロメート処理条件           処理液            
  無水クロム酸  175g/l         
                     Na2S
iF6  5g/l                
              Na2SO4    0
.9g/l          温度        
        42℃          電解方法
            陰極断続電解処理     
     陰極電流密度        40A/dm
2          陰極処理時間        
0.3秒          断続繰り返し     
   4回          断続時無通電時間  
  0.3秒    ・後処理条件           処理液            
  無水クロム酸  50g/l          
温度                45℃    
      電解方法            陰極電
解処理          陰極電流密度      
  30A/dm2          陰極処理時間
        0.5秒
【0065】〔比較例17〕
板厚0.22mm及び板厚0.32mmの冷延鋼板を3
0g/l苛性ソーダ溶液中で電解脱脂し、水洗後、5g
/lの硫酸水溶液中で電解酸洗し、水洗後、下記電解ク
ロメ−ト処理条件において、(a)に示す条件で両面に
電解クロメート処理を施した後、同浴中で(b)に示す
条件で片面にのみ中間陽極処理を施し、さらにもう一度
(a)に示す条件で、上記中間陽極処理を実施した面に
のみ電解クロメート処理を施し、次いで以下に示す条件
で両面に後処理を施し、水洗、乾燥した。     ・電解クロメート処理条件             処理液          
      無水クロム酸  175g/l     
                         
    Na2SiF6  5g/l        
                         
 Na2SO4    0.9g/l        
    温度                  4
0℃      (a)電解方法          
  陰極断続電解処理              陰
極電流密度        40A/dm2     
         陰極処理時間        0.
3秒              断続繰り返し   
     2回              断続時無
通電時間    0.3秒      (b)電解方法
            陽極電解処理       
       陽極電流密度        4A/d
m2              陽極処理時間   
     0.3秒    ・後処理条件             処理液          
      無水クロム酸  50g/l      
      温度                 
 45℃            電解方法     
         陰極電解処理          
  陰極電流密度          30A/dm2
            陰極処理時間       
   0.5秒
【0066】以上の実施例1〜14、比
較例1〜17で得られた電解クロメート処理鋼板につい
て、金属クロム量とクロム水和酸化物量を測定し、また
、皮膜の抽出レプリカを作成して電子顕微鏡観察し、形
成された粒状金属クロムのうち直径が0.03μm以上
のものの個数密度を計数した。その結果を表1ないし表
3に示す。なお、比較例11は前述した特開昭63−3
5797号に係る製造方法で製造した比較例である。
【0067】また、これらの電解クロメート処理鋼板に
ついて、下記するような溶接性、塗装外観性および耐食
性(耐糸錆性、塗装耐食性、裸耐食性)に関する評価試
験を行った。その結果を表4ないし表6に示す。同表か
らも明らかなように、溶接特性および外面塗装後の外観
に関して、実施例と比較例の間に極めて明確な差異が認
められ、本発明の効果が大きく特徴づけられている。ま
た、実施例では、いずれも良好な耐食性が得られている
【0068】〔評価試験〕 ・高速溶接 0.22mmの板厚の鋼板試料を使用し、塗装印刷スリ
ット加工の後、スードロニックタイプのワイヤーマッシ
ュシーム溶接機によって、202サイズの缶をインバー
タ電源周波数500Hz、溶接速度50m/分、電極加
圧60kgf、オーバーラップ0.4mm、ナゲットピ
ッチ0.75mmの条件で様々な電流設定で溶接を行い
、溶接強度が引き裂き試験を満足し、且つ散りの発生し
ない電流範囲を電流設定つまみの設定目盛りの数によっ
て評価した。その評価基準は以下の通りである。     評価                   
   所  見     ◎    溶接可能目盛り5
目盛以上で極めて良好な溶接特性を示す。      ○    溶接可能目盛り3〜4目盛りで良
好な溶接特性を示す。      △    溶接可能目盛り1〜2目盛りで溶
接可能であるが、実用上は困難。      ×    溶接可能範囲がなく、溶接不可能
【0069】・5G溶接 0.32mmの板厚の鋼板試料を使用し、塗装印刷スリ
ット加工の後、スードロニックタイプのワイヤーマッシ
ュシーム溶接機によって、5ガロンサイズの缶をインバ
ータ電源周波数180Hz、溶接速度22m/分、電極
加圧65kgf、オーバーラップ0.8mm、ナゲット
ピッチ1.2mmの条件で様々な電流設定で溶接を行い
、溶接強度が引き裂き試験を満足し、かつ散りの発生し
ない電流範囲を電流設定つまみの設定目盛りの数によっ
て評価した。評価基準は、上記高速溶接の評価試験と同
様である。
【0070】・表面色調 缶の外面に透明塗装を乾燥重量で60mg/m2塗装し
、塗装の前後の色調変化を目視評価した。その評価基準
は以下の通りである。 評価            所  見○    良好
:色調変化が認められない。 ×    不良:色調変化が認められる。
【0071】・印刷色調 缶の外面にワイン色のメタリック系の印刷塗装を施し、
塗料本来の色調と較べた変化を目視評価した。その評価
基準は以下の通りである。 評価            所  見○    良好
:色調変化が認められない。 ×    不良:色調変化が認められる。
【0072】・耐糸錆性 5G溶接を行なった缶を倉庫に12ヵ月保管し、外面塗
装疵部に生じた糸状錆を目視判定した。 評価          所  見 ○    糸錆の発生が認められない。 ×    糸錆の発生が認められる。
【0073】・塗装耐食性 缶内面側相当の表面を、50mg/m2のエポキシフェ
ノ−ル系塗料で塗装し、焼き付けした後、鋭利なカッタ
−ナイフで塗膜面から鋼板表面に達するクロス状の疵を
付け、次いでエリクセン試験機で、クロス状の疵の長さ
方向中心から5mmの幅で裏面(缶外面側)から押し出
した。このような状態の供試材を、1.5%NaCl、
1.5%クエン酸からなる38℃の水溶液中に96時間
浸漬し、クロス状の疵部の腐食幅を測定し、下記基準に
より評価した。 評価          所  見 ○    腐食幅:1mm未満 ×    腐食幅:1mm以上
【0074】・裸耐食性 供試体を100枚積み重ね、板で上下を挾み、針金で十
字にきつく縛った状態で、25℃、湿度85%で1ヵ月
貯蔵し、錆の発生を下記基準により評価した。 評価      所  見 ○    錆の発生なし ×    錆の発生あり
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  鋼板の一方の面に、鋼板面に付着した
    粒状金属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロムの
    うち直径が0.03μm以上の粒が30個/μm2以上
    存在する付着量30〜150mg/m2の金属クロム層
    と、その上層に形成される付着量(金属クロム換算)3
    〜15mg/m2のクロム水和酸化物層とからなる電解
    クロメ−ト処理皮膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面
    に板状に付着した金属クロムとその上部に形成された粒
    状金属クロムとからなり、該粒状金属クロムのうち直径
    が0.03μm以上の粒が15個/μm2未満である付
    着量30〜150mg/m2の金属クロム層と、その上
    層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜30mg
    /m2のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト
    処理皮膜を有する溶接缶用表面処理鋼板。
  2. 【請求項2】  鋼板の一方の面に、鋼板面に板状に付
    着した金属クロムとその上部に形成された粒状金属クロ
    ムとからなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.03
    μm以上の粒が50〜300個/μm2以上存在する付
    着量50〜150mg/m2の金属クロム層と、その上
    層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜15mg
    /m2のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト
    処理皮膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面に板状に付
    着した金属クロムとその上部に形成された粒状金属クロ
    ムとからなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.03
    μm以上の粒が15個/μm2未満である付着量30〜
    150mg/m2の金属クロム層と、その上層に形成さ
    れる付着量(金属クロム換算)3〜30mg/m2のク
    ロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト処理皮膜を
    有する溶接缶用表面処理鋼板。
  3. 【請求項3】  鋼板の一方の面に、鋼板面に付着した
    粒状金属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロムの
    うち直径が0.03μm以上の粒が30個/μm2以上
    存在する付着量30〜150mg/m2の金属クロム層
    と、その上層に形成される付着量(金属クロム換算)3
    〜15mg/m2のクロム水和酸化物層とからなる電解
    クロメ−ト処理皮膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面
    に付着した粒状金属クロムの集合体からなり、該粒状金
    属クロムのうち直径が0.03μm以上の粒が15個/
    μm2未満である付着量30〜150mg/m2の金属
    クロム層と、その上層に形成される付着量(金属クロム
    換算)3〜30mg/m2のクロム水和酸化物層とから
    なる電解クロメ−ト処理皮膜を有する溶接缶用表面処理
    鋼板。
  4. 【請求項4】  鋼板の一方の面に、鋼板面に板状に付
    着した金属クロムとその上部に形成された粒状金属クロ
    ムとからなり、該粒状金属クロムのうち直径が0.03
    μm以上の粒が50〜300個/μm2以上存在する付
    着量50〜150mg/m2の金属クロム層と、その上
    層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜15mg
    /m2のクロム水和酸化物層とからなる電解クロメ−ト
    処理皮膜を有し、鋼板の他方の面に、鋼板面に付着した
    粒状金属クロムの集合体からなり、該粒状金属クロムの
    うち直径が0.03μm以上の粒が15個/μm2未満
    である付着量30〜150mg/m2の金属クロム層と
    、その上層に形成される付着量(金属クロム換算)3〜
    30mg/m2のクロム水和酸化物層とからなる電解ク
    ロメ−ト処理皮膜を有する溶接缶用表面処理鋼板。
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