JPH04220415A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH04220415A
JPH04220415A JP2411825A JP41182590A JPH04220415A JP H04220415 A JPH04220415 A JP H04220415A JP 2411825 A JP2411825 A JP 2411825A JP 41182590 A JP41182590 A JP 41182590A JP H04220415 A JPH04220415 A JP H04220415A
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vinyl chloride
chloride resin
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Kentaro Iwanaga
健太郎 岩永
Akiyoshi Yano
哲祥 矢野
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Tosoh Corp
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム弾性を必要とする
用途に適した塩化ビニル系樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より塩化ビニル樹脂のゴム弾性を改
良する方法には、例えばベンゾイルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド等の
有機過酸化物、例えば1,4−テトラメチレンジアミン
、1,6−ヘキサメチレンジアミン等のジアミン系化合
物、例えば硫黄、テトラメチルチュウラムジスルフィド
、トリアジンジチオール等の硫黄系化合物等による塩化
ビニル樹脂の架橋、ジアリルフタレート、架橋性ポリウ
レタンまたはエポキシ樹脂等の成分架橋による方法、さ
らには予め重合時に架橋した架橋塩化ビニル樹脂または
塩化ビニル樹脂と相溶性の良い架橋NBR、架橋ポリウ
レタン等を塩化ビニル樹脂にブレンドする方法、水酸基
のような反応性基を有する塩化ビニル樹脂を用いジイソ
シアネート等により架橋体とする方法などがある。
【0003】これらの方法において、塩化ビニル樹脂に
架橋を行う場合は、容易にゴム状弾性体を得ることが可
能であるが、反面問題点としては、(1) 熱安定性に
劣り着色しやすい(2) 架橋剤の残留物により臭気が
残る(3) 架橋度を高くすると所定の硬度にするのに
多量の可塑剤を要する、等の問題がある。
【0004】反応性可塑剤を用いた場合は、ラジカル反
応系であることが多いため、前述と同じ問題が起こる。
【0005】架橋塩化ビニル樹脂または架橋NBR等を
塩化ビニル樹脂にブレンドする場合は、(1) 塩化ビ
ニル樹脂へのそれらの分散性に関係し、引張強度、伸度
等の物性の低下が著しい(2) 硬度の調整のため多量
の可塑剤を要する(3) 反発弾性の低下(4) 多量
に添加すると成型性が悪くなる(5) 高い温度または
日光に当たる箇所で長時間使用すると、劣化し、初期の
性能を保持できなくなる、等の問題がある。
【0006】さらに水酸基のような反応性基を有する塩
化ビニル樹脂を用いジイソシアネート等により架橋体と
する方法では、反応性に劣るため、所望の弾性にするこ
とが難しい。
【0007】近年、塩化ビニル樹脂とポリウレタンとの
複合が注目され、様々な方法が提起されている。例えば
、ポリウレタンを塩化ビニルモノマー(VCM)に溶解
し、VCMの重合により塩化ビニル樹脂とポリウレタン
との複合体を得る方法、ポリオールの存在下VCMの重
合により水酸基含有塩化ビニル樹脂を製造し、これのウ
レタン化反応により得る方法、さらには塩化ビニル樹脂
に、ポリオール、イソシアネート、触媒等を含浸させ反
応して得る方法等がある。
【0008】しかしながら、これらの方法で得た塩化ビ
ニル樹脂とポリウレタンとの複合体は、ゴム弾性に劣り
、ゴム弾性を必要とする用途には適さない。この様な複
合体の製造方法に於いて、トリイソシアネートを用いウ
レタン架橋体を造ると加工性に劣るものとなる。
【0009】また、一般的に用いられる塩化ビニル樹脂
とポリウレタンとの複合方法として、ロールまたはバン
バリーミキサーに於いて、塩化ビニル樹脂と高度な弾性
を有するポリウレタンエラストマーをポリマーブレンド
して得る方法がある。
【0010】この方法により得た複合体は、反発弾性に
優れるものの圧縮永久歪に劣るため改良が望まれている
【0011】我々は、最近の検討の結果、この様な問題
点を解決する方法として、塩化ビニル樹脂、水酸基2個
以上を有し、且つ分子量が 300以上10,000以
下のポリマーポリオール及びイソシアネート基3個以上
を有する化合物を剪断力下、加熱溶融混合してなる塩化
ビニル系樹脂組成物であって、該組成物のテトラヒドロ
フラン(THF)不溶分が5〜55重量%である塩化ビ
ニル系樹脂組成物を提案した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この組成物により、従
来の塩化ビニル系エラストマーの問題点は解決され、十
分なゴム弾性体が得られたが、架橋ゴムと同等のゴム弾
性を与えるためには、さらに、より高度なウレタン架橋
体を生成せしめなければならない。
【0013】しかしながら、高度なウレタン架橋体を生
成するために、THF不溶分を増加させると可塑化しな
い組成物となってしまう。
【0014】一方、上述のTHF不溶分をもつ組成物で
あっても、成形品の表面平滑性が悪い場合があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな現状に鑑み、より高度なウレタン架橋体を生成させ
る場合のゲル化溶融性に優れる塩化ビニル系樹脂組成物
について検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は、平均重合度 1,5
00以上 8,000以下の塩化ビニル樹脂:50〜9
9%、平均重合度 400以上 1,500未満の塩化
ビニル樹脂:1〜50%の重量比より成る塩化ビニル樹
脂、水酸基2個以上を有し、且つ分子量が 300以上
10,000以下のポリマーポリオールとイソシアネー
ト基3個以上を有する化合物とを剪断力下、加熱溶融混
合してなる塩化ビニル系樹脂組成物であって、該組成物
のテトラヒドロフラン(THF)不溶分が5〜70重量
%である塩化ビニル系樹脂組成物に関するものである。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる塩化ビニル樹脂は、通常用いられる重合方法によ
り得られるもので良い。例えば、懸濁重合法、塊状重合
法、溶液重合法および乳化重合法などがある。
【0018】なお、本発明でいう塩化ビニル樹脂とは、
塩化ビニルの単独重合体及び塩化ビニル単量体と共重合
可能な単量体との共重合塩化ビニル樹脂をさす。
【0019】塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体と
しては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペン
テン−1、ブタジエン、スチレン、α−メチルスチレン
、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、シアン化ビニリ
デン、アルキルビニルエーテル類、カルボン酸ビニルエ
ステル類、アリールエーテル類、ジアルキルマレイン酸
類、フマル酸エステル類、N−ビニルピロリドン、ビニ
ルピリジン、ビニルシラン類、アクリル酸アルキルエス
テル類、メタクリル酸アルキルエステル類等を挙げるこ
とができる。
【0020】さらに塩化ビニル樹脂はエチレン−酢酸ビ
ニル−塩化ビニルグラフトポリマー、塩化ビニル−ウレ
タンコポリマー等のグラフト重合体であっても良い。た
だし、塩化ビニル樹脂はこれらに限定されるものではな
い。
【0021】この様にして得られる塩化ビニル樹脂を本
発明に用いるに際し、特に重合度が重要である。一般に
、高い重合度の塩化ビニル樹脂を用いると高度なゴム弾
性を与えることが出来るものの加工性が悪くなり、また
逆に、低い重合度の塩化ビニル樹脂を用いると加工性は
良好であるが低いゴム弾性しか与えられないという相反
する傾向がある。
【0022】我々は、ゴム弾性と加工性を同時に満足す
る塩化ビニル樹脂について検討した結果、分子量分布を
2つ持つ塩化ビニル樹脂が好ましいことを見出した。
【0023】その様な塩化ビニル樹脂の調製方法として
、具体的には、平均重合度 1,500以上 8,00
0以下の塩化ビニル樹脂:50〜99%,平均重合度 
400以上 1,500未満の塩化ビニル樹脂:1〜5
0%とすることである。
【0024】この方法で得られる塩化ビニル樹脂を本発
明に用いると、単にこれらの中間に位置する平均重合度
を持つ塩化ビニル樹脂を用いた場合と比較し、ゴム弾性
、加工性に於いて極めて高い効果が得られることが判っ
た。
【0025】さらに詳しくは、高い平均重合度を有する
塩化ビニル樹脂成分としては平均重合度が 1,500
以上 8,000以下の範囲のものを使用するが、好ま
しくは、 1,500以上 5,000以下の範囲のも
のである。又、低い平均重合度を有する塩化ビニル樹脂
成分としては、平均重合度が 400以上 1,500
未満の範囲のものを使用するが、好ましくは、 600
以上 1,500未満の範囲のものである。
【0026】これらの混合比率としては、平均重合度 
1,500以上 8,000以下の塩化ビニル樹脂を5
0〜99%、平均重合度 400以上 1,500未満
の塩化ビニル樹脂を1〜50%の割合とすることである
が、この範囲を外れるとゴム弾性または加工性が悪くな
り好ましくないことが分った。
【0027】本発明に於いて用いられる、その他の塩化
ビニル樹脂として、重合時にジビニルベンゼン等のジビ
ニル化合物を添加して得られる架橋塩化ビニル樹脂があ
る。
【0028】架橋塩化ビニル樹脂を用いる目的としては
、THF不溶分が少ない、即ち架橋度が低い架橋塩化ビ
ニル樹脂の場合は、ゴム弾性改良のために、また逆にT
HF不溶分が多い、即ち架橋度が高い架橋塩化ビニル樹
脂の場合には、艶消し改良として用いられる。
【0029】本発明では、特にTHF不溶分が25重量
%以下のもので、且つTHF可溶分の平均分子量が、 
2,000〜 5,000の範囲の部分架橋塩化ビニル
樹脂を、上述の高い平均重合度を有する塩化ビニル樹脂
成分として用いる。
【0030】本発明で用いるポリマーポリオールとは、
水酸基2個以上を有し、且つ分子量300以上10,0
00以下、好ましくは、 1,000以上 5,000
以下のものである。 この様なポリマーポリオールは例えば、炭素数4〜10
の脂肪族系ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族系グ
リコール及び/またはエポキシ基を開環重合して得られ
る繰り返し単位が5以下のグリコールとの縮合重合によ
り得ることができる。
【0031】尚、本発明でいう分子量とは、数平均分子
量を示し、これは、ゲルパーミエイション・クロマトグ
ラフィー(GPC)などによって測定可能である。
【0032】ポリマーポリオールの製造に用いられる炭
素数2〜10の脂肪族系グリコールとは、例えば、1,
2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,
4−ブタンジオール、ブテンジオール、3−メチル−1
,5− ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール
、1,10− デカメチレンジオール、2,5−ジメチ
ル−2,5− ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げら
れる。
【0033】一方、エポキシ基を有する化合物としては
、例えば酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロ
フラン(THF)等の環状エーテルが挙げられる。これ
らを開環重合して繰り返し単位が5以下のグリコールと
したものも、本発明のグリコールとして好適に用いられ
る。これらのうち1種または2種以上が使用される。
【0034】ポリマーポリオールの製造に用いられる炭
素数4〜10の脂肪族系ジカルボン酸としては、例えば
コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸等が挙げられ、これらの1種または2種以上
が使用される。
【0035】このようなポリマーポリオールとしては、
日本ポリウレタン(株)より商品名ニッポランとして市
販されている。
【0036】ポリマーポリオールの添加量は、塩化ビニ
ル樹脂 100重量部に対し、10〜200 重量部が
好ましい。 10重量部未満では、ゴム弾性の改良に至らず、 20
0重量部をこえると、加工が出来なくなる。
【0037】本発明で用いる3個以上のイソシアネート
基を有する化合物とは、例えば、2,4−及び2,6−
トリレンジイソシアネート、m−およびp−フェニレン
ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4− 
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、メチレンビスフェニレン−4,4’−ジイソシアネ
ート、m−及びp−キシレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、
4,4’− メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート等のジイソシアネートの3量
体、1,6,11− ウンデカントリイソシアネート、
リジンエステルトリイソシアネート、4−イソシアネー
トメチル−1,8− オクタメチルジイソシアネート等
のトリイソシアネート類、もしくは、ポリフェニルメタ
ンポリイソシアネート等の多官能イソシアネート類が挙
げられ、これらの1種または2種以上が使用される。ま
た、上記のジイソシアネート類を併用することも可能で
ある。
【0038】ただし、全イソシアネートのNCO基モル
数に対するトリイソシアネートのNCO基モル数は0.
25以上が望ましい。0.25未満では、架橋密度の不
足により十分な性能を発揮出来ない。
【0039】又、NCO/OH比は、 0.3〜1.3
 の範囲が好ましい。 0.3未満では、イソシアネー
トにトリイソシアネートのみを用いても架橋密度の不足
により十分な性能を発揮出来ない。 1.3を越えると
、加工が出来ない。
【0040】本発明に於いて可塑剤の使用には、制限は
受けない。この様な可塑剤としては、本発明で用いるこ
とができる可塑剤としては、例えば、フタル酸ジ−n−
ブチル、フタル酸ジ−2− エチルヘキシル(DOP)
、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジイソオクチル
、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フ
タル酸ブチルベンジル、イソフタル酸ジ−2− エチル
ヘキシル等のフタル酸系可塑剤、アジピン酸ジ−2− 
エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジ−n−デシル
、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、セバ
シン酸ジ−2− エチルヘキシル等の脂肪族エステル系
可塑剤、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸
トリデシル等のトリメリット酸系可塑剤、ピロメリット
酸テトラオクチル等のピロメリット酸系可塑剤、リン酸
トリブチル、リン酸トリ−2− エチルヘキシル、リン
酸2−エチルヘキシルジフェニル、リン酸トリクレジル
等のリン酸エステル系可塑剤、エポキシ化大豆油、エポ
キシ化アマニ油等のエポキシ系可塑剤及びアジピン酸ま
たはセバシン酸とグリコールとを縮合重合して得られる
平均分子量 500〜10,000の高分子可塑剤など
が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用される
【0041】本発明の組成物を調製する際、触媒を使用
してもよい。触媒を用いなくとも反応は進行するが、触
媒を使用した方が均一な反応が進行し好ましい。この様
な触媒としては、一般的なウレタン化反応に用いられる
触媒であればよく、例えば、トリエチルアミン、トリエ
チレンジアミン、N−メチルモルホリン等のアミン系触
媒、テトラメチル錫、テトラオクチル錫、ジメチルジオ
クチル錫、トリエチル錫塩化物、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジラウレート等の錫系触媒などを挙げる
ことができる。
【0042】本発明において、塩化ビニル樹脂に安定剤
も加えることができる。安定剤としては、例えば、ステ
アリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バ
リウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウムな
どの金属石鹸系安定剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化
アマニ油などのエポキシ系安定剤などが挙げられる。
【0043】さらに必要に応じて通常用いられる紫外線
吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、加工助剤及び充填剤
等を配合することもできる。ただし、本発明において、
錫系安定剤を使用すると、エステル系ポリマーポリオー
ルの加水分解触媒となるので使用を避けたほうが良い。
【0044】本発明の組成物は、例えば、ロール成型機
、二軸混練儀、押出機、バンバリーミキサー等の樹脂の
剪断溶融可能な混練機において行われる。さらに詳しく
は、例えば、バンバリーミキサーを例にすると、まずケ
ーシング温度 100〜200 ℃の温度下、塩化ビニ
ル樹脂及び必要に応じて通常用いられる紫外線吸収剤、
酸化防止剤、老化防止剤、加工助剤及び充填剤等を加え
混合する。次ぎに予め50〜80℃に保温しておいたポ
リオール、可塑剤それにイソシアネート、触媒を計量混
合し、バンバリーミキサーの投入口より仕込む。剪断力
をかけながら、 100〜200 ℃とし、さらに加熱
混合を続け塩化ビニル樹脂の溶融及びウレタン化反応を
行い、3〜60分間後取り出す。このようにして得られ
た樹脂組成物はロール成型機に掛けシート化することが
できる。
【0045】本発明の組成物のTHF不溶分は、5〜7
0重量%であることが必要である。不溶分が5重量%未
満であると、十分な圧縮永久歪が与えられず、70重量
%を越えると、成型加工が困難になる。
【0046】このTHF不溶分の測定方法は、以下の通
りである。即ち、厚さ1.0±0.1mm のロールシ
ートを 1.0〜1.5mm 角に裁断し、 1.0g
計量する。これを 300ccのビーカーに入れ 20
0mlTHF中スターラーにて2時間攪拌する。試料は
、THFにより膨潤するが 300メッシュのふるいに
て濾過した後、これをガラス棒等で擂り潰し、濾過物を
さらに 200mlのTHF中スターラーにて4時間攪
拌する。この溶液を予め計量しておいた濾紙を通して不
溶分を分離し、不溶分及び濾紙をシャーレに乗せ40℃
のオーブンにて5時間乾燥した後、重量を測定する。こ
の方法により得られた不溶分重量によりTHF不溶分重
量%を測定する。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳述する
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0048】実施例1 内容積1700cc、ケーシング温度 150℃のバン
バリーミキサーに懸濁重合法により得られた塩化ビニル
樹脂(東ソー(株)製、商品名リューロンE−1700
、平均重合度 1,700及び東ソー(株)製、商品名
リューロンE−650 、平均重合度 650)各々 
250g、安定剤として、ステアリン酸バリウム10g
、ステアリン酸亜鉛5g、アミン捕捉剤として日産フェ
ロ有機化学(株)製、商品名BP−331、 7.5g
を仕込み、一定回転速度で攪拌した。又これとは別に、
予め70℃に保温しておいたポリマーポリオール(日本
ポリウレタン(株)製、商品名ニッポランDN−965
、数平均分子量5,000 ) 900gとこれにヘキ
サメチレンジイソシアネートの3量体(日本ポリウレタ
ン(株)製、商品名コロネートHX)48.4g(NC
O/OH比= 0.8)触媒としてジブチル錫ジウラレ
ート0.09gを仕込み、1分間混合した後バンバリー
ミキサー投入口より流し入れた。反応及び混合時間はこ
れより15分間行った。
【0049】反応終了後、得られた複合体をロール成型
機にかけシートしたのち、JIS K 6301圧縮永
久歪用に厚みが、 12.70±0.13mmとなる様
に、プレス成型した。続いて得られたプレス板の圧縮永
久歪(JIS K 6301)及びJIS A 型硬度
(JIS K 6301)の測定を行った。更にTHF
不溶分重量%を測定した。
【0050】また、これとは別に、この物の押出成型に
よりシート状物を成型し、これの外観の表面平滑性を肉
眼で観測し、以下の様に評価した。 ○:優れている ×:表面が荒れ凹凸が激しく、光沢がない結果を、表1
に示す。
【0051】実施例2 実施例1で用いたバンバリーミキサーに懸濁重合法によ
り得られた塩化ビニル樹脂(東ソー(株)製、商品名リ
ューロンE−2800、平均重合度 2,800及び東
ソー(株)製、商品名リューロンE−650 、平均重
合度 650)各々 340g及び60g、安定剤とし
て、ステアリン酸バリウム8g、ステアリン酸亜鉛4g
、アミン捕捉剤として日産フェロ有機化学(株)製、商
品名BP−331、6gを仕込み一定回転速度で攪拌し
た。又これとは別に、予め70℃に保温しておいたポリ
マーポリオール(日本ポリウレタン(株)製、商品名ニ
ッポラン4067、数平均分子量2,000 ) 60
0gとフタル酸ジブチル(DBP) 450gを混合し
、これにヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(日
本ポリウレタン(株)製、商品名コロネートHX) 1
00.8g(NCO/OH比= 1.0)触媒としてジ
ブチル錫ジウラレート0.06gを仕込み、1分間混合
した後バンバリーミキサー投入口より流し入れた。製造
及び評価は実施例1と同様に行った。結果を、表1に示
す。
【0052】実施例3 実施例1で用いたバンバリーミキサーに通常の懸濁重合
法により得られる平均重合度 4,200の塩化ビニル
樹脂及び商品名リューロンE−650 (東ソー(株)
製、平均重合度 650)を各々 450g及び50g
、安定剤として、ステアリン酸バリウム10g、ステア
リン酸亜鉛5g、アミン捕捉剤として日産フェロ有機化
学(株)製、商品名BP−331、 7.5gを仕込み
、一定回転速度で攪拌した。又これとは別に、予め70
℃に保温しておいたポリマーポリオール(日本ポリウレ
タン(株)製、商品名ニッポラン4067、数平均分子
量2,000 ) 400gとフタル酸ジブチル(DB
P) 500gを混合し、これにヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)製、商品
名コロネートHX)67.2g(NCO/OH比= 1
.0)触媒としてジブチル錫ジウラレート0.04gを
仕込み、1分間混合した後バンバリーミキサー投入口よ
り流し入れた。製造及び評価は実施例1と同様に行った
。結果を、表2に示す。
【0053】実施例4 実施例1で用いたバンバリーミキサーに懸濁重合法によ
り得られた塩化ビニル樹脂(東ソー(株)製、商品名リ
ューロンE−2800、平均重合度 2,800及び東
ソー(株)製、商品名リューロンE−650 、平均重
合度 650)を各々 450g及び50g、安定剤と
して、ステアリン酸バリウム10g、ステアリン酸亜鉛
5g、アミン捕捉剤として日産フェロ有機化学(株)製
、商品名BP−331、 7.5gを仕込み一定回転速
度で攪拌した。又これとは別に、予め70℃に保温して
おいたポリマーポリオール(日本ポリウレタン(株)製
、商品名ニッポラン4067、数平均分子量2,000
 )400gとフタル酸ジ−2− エチルヘキシル(D
OP) 500gを混合し、これにヘキサメチレンジイ
ソシアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)製、商
品名コロネートHX)67.2g(NCO/OH比= 
1.0)触媒としてジブチル錫ジウラレート0.04g
を仕込み、1分間混合した後バンバリーミキサー投入口
より流し入れた。製造及び評価は実施例1と同様に行っ
た。結果を、表2に示す。
【0054】比較例1 実施例1に於いて、塩化ビニル樹脂にE−1700、 
500gのみを用いた他は、すべて実施例1と同様に製
造したが、反応終了後バンバリーミキサーより取り出さ
れた組成物は、混練されておらず成型加工が困難な材料
であった。
【0055】比較例2 実施例2に於いて、塩化ビニル樹脂にE−2800、 
400gのみを用いた他は、すべて実施例1と同様に製
造し、評価した。結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】比較例3 実施例3に於いて、平均重合度 4,200の塩化ビニ
ル樹脂、 500gのみを用いた他は、すべて実施例1
と同様に製造し、評価した。結果を表2に示す。
【0058】比較例4 実施例4に於いて、懸濁重合法により得られた塩化ビニ
ル樹脂(東ソー(株)製、商品名リューロンTH−80
0、平均重合度 800)、 500gのみを用いた他
は、すべて実施例1と同様に製造し、評価した。結果を
表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により得られたゴム弾性を有する塩化ビニル樹脂複合体
は、表面平滑性に優れ、成型性も容易である。さらに高
反発弾性、圧縮永久歪が少ないことが特徴である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  平均重合度 1,500以上 8,0
    00以下の塩化ビニル樹脂:50〜99%、平均重合度
     400以上 1,500未満の塩化ビニル樹脂:1〜
    50%の重量比より成る塩化ビニル樹脂、水酸基2個以
    上を有し、且つ分子量が 300以上10,000以下
    のポリマーポリオールとイソシアネート基3個以上を有
    する化合物とを剪断力下、加熱溶融混合してなる塩化ビ
    ニル系樹脂組成物であって、該組成物のテトラヒドロフ
    ラン不溶分が5〜70重量%である塩化ビニル系樹脂組
    成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010060012A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Tigers Polymer Corp 可撓性ホース
DE102014217572A1 (de) 2013-09-27 2015-04-02 Honda Motor Co., Ltd. Nockenlager-Schmierstruktur für Brennkraftmaschine

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