JP3489196B2 - ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー成形品の製造方法 - Google Patents

ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー成形品の製造方法

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JP3489196B2 JP17393994A JP17393994A JP3489196B2 JP 3489196 B2 JP3489196 B2 JP 3489196B2 JP 17393994 A JP17393994 A JP 17393994A JP 17393994 A JP17393994 A JP 17393994A JP 3489196 B2 JP3489196 B2 JP 3489196B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧縮永久歪等のゴム弾性
的性質が改善されたポリ塩化ビニル系熱可塑性エラスト
マー成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリ塩化ビニル系樹脂にフタル酸
ジ−2−エチルヘキシル(DOP)等に代表される可塑
剤を適当量添加すると弾力性、柔軟性を有するエラスト
マー的な成形品を得ることができる。しかしながら、こ
のようにして得られた成形品のゴム弾性的性質の尺度と
なる耐荷重変形性、すなわち圧縮永久歪は大きく、その
改善が望まれていた。
【0003】従来、この圧縮永久歪の改良を行う方法と
して、有機過酸化物、ジアミン系化合物、硫黄および硫
黄系化合物などによる塩化ビニル樹脂自身の架橋、ジア
リルフタレートまたはエポキシ樹脂などの成分架橋によ
る方法、さらには予め重合時に架橋した架橋塩化ビニル
樹脂または塩化ビニル樹脂と相溶性の良い架橋NBR
(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)を塩化ビニル樹
脂にブレンドする方法、水酸基のような反応性基を有す
る塩化ビニル樹脂を用いジイソシアネート等により架橋
体とする方法などがある。
【0004】しかしながら、これらの方法により圧縮永
久歪等のゴム弾性的性質を改善すると背反する性質であ
る溶融粘度の上昇やメルトフラクチャーの発生など成形
加工性が悪化した。さらに、安易な架橋点の導入は材料
強度特性、特に引張破断強度や破断伸び等の低下を招く
ことが多い。
【0005】一般的に、塩化ビニル系の熱可塑性エラス
トマー材料においては、70℃、22時間における圧縮
永久歪が30%以下の値を有する組成物を優れたゴム弾
性的性質を具備した熱可塑性エラストマ−材料と称する
ことができる状況の中で、塩化ビニル樹脂に上述の架橋
NBRを添加していくとその添加量とともに圧縮永久歪
は改善される方向に向かうが、圧縮永久歪が30%以下
の値を達成するにはポリ塩化ビニル樹脂100重量部に
対して180重量部以上の多量な架橋NBRを必要とす
る。しかしながら、多量のNBRは圧縮永久歪を改善す
る反面、引張破断強度や破断伸びの低下、さらにはNB
R中に存在する2重結合のために耐候性が劣る等の問題
が発生することは避けられなかった。
【0006】一方、塩化ビニル樹脂と可塑剤あるいは塩
化ビニル樹脂と部分架橋NBRのブレンド物からなる成
形品に加熱処理を施すことによって圧縮永久歪を改善す
る方法が特開昭64−211021号公報あるいは特開
平4−93233号公報に開示されている。しかしなが
ら、部分架橋NBRを使用した場合は改善の効果は前者
よりは若干優れるものの、依然としてこれらの組成、す
なわち塩化ビニル樹脂と可塑剤あるいは塩化ビニル樹脂
と部分架橋NBRのブレンドでは圧縮永久歪の改善効果
は充分とは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融粘度す
なわち成形加工性を維持したまま、成形性と相反する物
性である圧縮永久歪等のゴム弾性的性質の優れた熱可塑
性エラストマー成形品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な現状に鑑み、ポリ塩化ビニル系樹脂とポリウレタンを
主成分とするポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー成
形品について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、エチレン−塩化ビニル共重合体
00重量部に対して、トリイソシアネートを含むイソシ
アネート化合物と下に示す標記1に記載されたポリエス
テルポリオールとを総計20重量部以上180重量部未
満の剪断力下、加熱溶融混合してなり、かつ上記イソシ
アネート化合物のイソシネート基に対するポリエステル
ポリオールの水酸基がモル比で0.3〜1.3である
チレン−塩化ビニル共重合体組成物からなる成形品を7
0℃〜120℃の熱媒体中で10分〜40時間加熱処理
をすることを特徴とするポリ塩化ビニル系熱可塑性エラ
ストマー成形品の製造方法である。
【0009】(標記1)エチレン−塩化ビニル共重合体
95重量部とポリエステルポリオール5重量部の混合物
の赤外線吸収スペクトル(IR)測定におけるポリエス
テルポリオール中のカルボニル伸縮振動に由来する(1
700〜1750cm-1)ピークが、元のポリエステル
ポリオールの位置に対して負の方向に3cm -1 以上シフ
トする3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールとアジピ
ン酸、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピ
ン酸又は、1,4−ブタンジオールとアジピン酸からな
るポリエステルポリオール
【0010】以下に本発明の詳細を記述する。
【0011】本発明においては、エチレン−塩化ビニル
共重合体が用いられる。
【0012】本発明において原料として用いられるポリ
エステルポリオールとは、3−メチル−1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオールとアジピン酸、3−メチル−1,5−ペンタ
ンジオールとアジピン酸又は、1,4−ブタンジオール
とアジピン酸からなるポリエステルポリオールである。
例えば、このようなポリエステルポリオールとしては、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸か
らなるポリマーポリオール(例えば(株)クラレ製、ク
ラポールPシリーズ(P2101、P4010)の商品
名で市販されている。)、3−メチル−1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオールとアジピン酸からなるポリマーポリオール
(例えば日本ポリウレタン(株)製、ニッポラン406
7の商品名で市販されている。)および1,4−ブタン
ジオールとアジピン酸からなるポリマーポリオール(例
えば日本ポリウレタン(株)製、ニッポラン4010の
商品名で市販されている。)等が挙げられ、これらを原
料として使用すると圧縮永久歪の改善に効果的であるこ
とが判った。そして、これらのポリエステルポリオール
を原料として使用することによりエチレン−塩化ビニル
共重合体100重量部に対してポリエステルポリオール
とイソシアネートの総重量で規定されるウレタン成分が
180重量部未満と少量であっても適切な加熱処理を施
すことにより70℃、22時間における圧縮永久歪が3
0%以下の値を有する優れたゴム弾性的性質を具備した
塩化ビニル系熱可塑性エラストマー成形品を得ることが
できる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】なお、ここで言うエチレン−塩化ビニル共
重合体ポリエステルポリオールとの相溶性は、分光光
学的手法(赤外線吸収スペクトル(IR)測定における
ピーク移動量)、散乱手法(X線小角散乱、光散乱測定
における相関長や濃度揺らぎ)あるいは動的粘弾性手法
(損失正接ピークの狭さ)等を用いて評価することがで
きる。中でも分光光学的手法を用いることが最も簡便で
あり、本発明でいうエチレン−塩化ビニル共重合体と相
溶性の良いポリエステルポリオールとは、エチレン−塩
化ビニル共重合体95重量部とポリエステルポリオール
5重量部の混合物のIR測定における、ポリエステルポ
リオール中のカルボニル伸縮振動に由来する1700〜
1750cm-1のピークがエチレン−塩化ビニル共重合
との相互作用によって元のポリエステルポリオール
位置に対して負の方向に3cm-1以上シフトするポリエ
ステルポリオールのことである。ここでピークのシフト
量が負の方向に3cm-1以上の値を有するポリエステル
ポリオールとしては、例えば、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオールとアジピン酸からなるポリマーポリオー
ル(ニッポラン4067)では−5cm-1、3−メチル
−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸からなるポリ
マーポリオール(クラポールP2101、P4010)
では−3.5cm-1、1,4ブタンジオールとアジピ
ン酸からなるポリマーポリオール(ニッポラン401
0)では−3.2cm-1シフトする。一方、相溶性の乏
しいポリマーポリオール、例えば、ポリマーポリオール
(例えば、三洋化成工業(株)製、サンエスター246
20(エチレングリコール、ブタンジオール(エチレン
グリコールとブタンジオールの組成は50/50(重量
比))およびアジピン酸を主成分とする)や旭電化工業
(株)製、アデカニューエースY52−21(ジエチレ
ングリコール、アジピン酸を主成分とする))ではシフ
ト量はそれぞれ−1.8cm-1、−0.1cm-1であ
り、これらのポリマーポリオールを原料として用いた場
合、得られるエラストマー成形品の圧縮永久歪の改善効
果は小さい。
【0020】これらのポリエステルポリオールの分子量
は300以上10000以下が好ましく、更には500
以上5000以下のものがより好適に使用される。ま
た、ポリエステルポリオールの添加量は、エチレン−塩
化ビニル共重合体100重量部に対し、次に述べるイソ
シアネート化合物との総計で20重量部以上180重量
部未満、好ましくは50重量部以上150重量部未満
で、よりゴム弾性率が向上し、成形加工性が向上する。
この量が20重量部未満では用いられるポリ塩化ビニル
系樹脂組成物の材料強度は優れるもののゴム弾性の改良
に至らず、また180重量部以上ではゴム弾性的性質は
優れるものの成形加工ができなくなるおそれがある。
【0021】本発明において原料として用いる3個以上
のイソシアネート基を有する化合物とは、例えば2,4
−及び2,6−トリレンジイソシアネート、m−及びp
−フェニレンジイソシアネート、1−クロロフェニレン
−2,4−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイ
ソシアネート、メチレンビスフェニレン4,4’−ジイ
ソアネート、m−及びp−キシレンジイソアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート等のジイソシアネートの3
量体、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、
リジンエステルトリイソシアネート、4−イソシアネー
トメチル−1,8−オクタメチルジイソシアネート等の
トリイソシアネート類、もしくはポリフェニルメタンポ
リイソシアネート等の多官能イソシアネート類が挙げら
れ、これらの1種または2種以上が使用される。
【0022】また、上記のジイソシアネート類を併用す
ることも可能であるが、全イソシアネートのNCO基モ
ル数に対するトリイソシアネートのNCO基モル数が
0.25以上が望ましく、0.25未満では、架橋密度
の不足により十分な性能を発揮できないことがある。
【0023】また、上述の3個以上のイソシアネート基
を有する化合物の使用量は原料として用いられるポリマ
ーポリオールとの関連におけるNCO基/OH基比とし
て、0.3〜1.3、好ましくは0.7〜1.2の範囲
で、よりゴム弾性率が向上する。0.3未満では、イソ
シアネートにトリイソシアネートのみを用いても架橋密
度の不足により十分な性能を発揮できないことがあり、
一方、1.3を超えると、加工ができないおそれがあ
る。
【0024】本発明において可塑剤の使用は制限はな
く、ここで用いることができる可塑剤としては、例えば
フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル(DOP)、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸オク
チルデシル、フタル酸ブチルベンジル、イソフタル酸ジ
−2−エチルヘキシル等のフタル酸系可塑剤、アジピン
酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジ−
n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジブ
チル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの脂肪族
エステル系可塑剤、トリメリット酸トリオクチル、トリ
メリット酸トリデシル等のピロメリット酸系可塑剤、リ
ン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リ
ン酸2−エチルヘキシルジフェニル、リン酸トリクレジ
ル等のリン酸エステル系可塑剤、エポキシ系大豆油など
のエポキシ系可塑剤、ポリエステル系高分子可塑剤等が
挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。
【0025】また本発明において用いるポリ塩化ビニル
系樹脂組成物には、その性能を極端に低下させない程度
にポリ塩化ビニル樹脂に通常添加される炭酸カルシウ
ム、タルク等に代表される無機充填材、三酸化アンチモ
ンやホウ酸亜鉛に代表される難燃剤などを必要に応じて
添加することができる。
【0026】本発明は上述した原料を剪断力下、加熱溶
融混合して得られる樹脂組成物を加熱処理することであ
るが、この加熱処理を施すことにより溶融粘度等の成形
加工性および引張強度などの材料強度特性を維持したま
ま圧縮永久歪等のゴム弾性的性質が改善されたポリ塩化
ビニル系熱可塑性エラストマー成形品が得られる。
【0027】また、本発明において加熱処理は70℃以
上120℃以下の熱媒体中で行われる。この熱媒体とし
ては空気、不活性ガス(窒素、アルゴン等)等の気体熱
媒体及び金属、ガラス、セラミックス等の固体熱媒体が
好ましい。
【0028】加熱処理の温度範囲は70℃以上120℃
以下、好ましくは80℃以上90℃以下で、より安定的
に硬化が進行する。加熱処理の温度が70℃未満の場合
は物性改善のために処理時間がかかるばかりでなく、目
標値に達成できない場合がある。また、加熱処理の温度
が120℃を超えると材料の構成成分であるポリ塩化ビ
ニル、ポリマ−ポリオ−ル、イソシアネ−トおよび可塑
剤の何れかが分解するおそれがある。加熱処理の時間は
10分以上40時間以下、好ましくは30分以上24時
間以下である。加熱処理の時間が10分未満では充分に
熱処理が施されたとは言い難く、事実各物性値は向上し
ない。また、加熱処理の時間が40時間をこえると処理
効率に問題が生じるばかりでなく、温度如何では上述の
分解の問題が生じるおそれがある。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0030】実施例1 エチレン−塩化ビニル共重合体(リューロンE−280
0,東ソー(株)製)100重量部、安定剤としてステ
アリン酸バリウム2重量部、ステアリン酸亜鉛1重量
部、アミン補足剤として日産フェロ有機化学(株)製商
品名BP−331、1.5重量部、DOP(フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル)100重量部、ポリマーポリオ
ール(日本ポリウレタン(株)製、ニッポラン406
7)80重量部を混合後、これにヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)製商品名
コロネートHX)13.4 重量部(NCO/OH比=
0.85)、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.0
078重量部を混合し、150℃、15分間8インチロ
ールを用いて加熱溶融混合−ウレタン化反応を行いシー
ト化した試料を圧縮永久歪および引張試験用の試験片に
成形加工した。得られた成形試験品を100℃の空気浴
中で30分間加熱処理し、24時間恒温恒湿で状態調節
した試料を各試験に供した。
【0031】実施例2 実施例1の成形試験品を70℃の空気浴中で30分間加
熱処理した以外はすべて実施例1と同様の試験評価を行
った。
【0032】実施例3 実施例1の成形試験品を85℃の空気浴中で30分間加
熱処理した以外はすべて実施例1と同様の試験評価を行
った。
【0033】実施例4 実施例1の成形試験品を85℃の空気浴中で2時間加熱
処理した以外はすべて実施例1と同様の試験評価を行っ
た。
【0034】実施例5 実施例1の成形試験品を85℃の空気浴中で16時間加
熱処理した以外はすべて実施例1と同様の試験評価を行
った。
【0035】比較例1 実施例1の成形試験品に加熱処理を施さずに各材料試験
を行った。
【0036】実施例6 エチレン−塩化ビニル共重合体(リューロンE−280
0,東ソー(株)製)100重量部、安定剤としてステ
アリン酸バリウム2重量部、ステアリン酸亜鉛1重量
部、アミン補足剤として日産フェロ有機化学(株)製商
品名BP−331、1.5重量部、DOP(フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル)100重量部、ポリマーポリオ
−ル((株)クラレ製、クラポールP4010)84.
8重量部を混合後、これにヘキサメチレンジイソシアネ
ートの3量体(日本ポリウレタン(株)製商品名コロネ
ートHX)8.6重量部(NCO/OH比=1.0)、
触媒としてジブチル錫ジラウレート0.0075重量部
を混合し、150℃、15分間8インチロ−ルを用いて
加熱溶融混合−ウレタン化反応を行いシ−ト化した試料
を圧縮永久歪および引張試験用の試験片に成形加工し
た。得られた成形試験品を100℃、30分間空気浴中
で加熱処理し、24時間恒温恒湿で状態調節した試料を
各試験に供した。
【0037】実施例7 実施例6の成形試験品を70℃の空気浴中で30分間加
熱処理した以外はすべて実施例6と同様の試験評価を行
った。
【0038】実施例8 実施例6の成形試験品を85℃の空気浴中で30分間加
熱処理した以外はすべて実施例6と同様の試験評価を行
った。
【0039】比較例2 実施例6の成形試験品に加熱処理を施さずに各材料試験
を行った。
【0040】実施例9 エチレン−塩化ビニル共重合体(リューロンE−280
0,東ソー(株)製)100重量部、安定剤としてステ
アリン酸バリウム2重量部、ステアリン酸亜鉛1重量
部、アミン補足剤として日産フェロ有機化学(株)製商
品名BP−331、1.5重量部、DOP(フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル)100重量部、ポリマーポリオ
ール(日本ポリウレタン(株)製、ニッポラン401
0)78.2重量部を混合後、これにヘキサメチレンジ
イソシアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)製商
品名コロネートHX)15.2重量部(NCO/OH比
=1.0)、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.0
078重量部を混合し、150℃、15分間8インチロ
ールを用いて加熱溶融混合−ウレタン化反応を行いシー
ト化した試料を圧縮永久歪および引張試験用の試験片に
成形加工した。得られた成形試験品を85℃の空気浴中
で4時間加熱処理し、24時間恒温恒湿で状態調節した
試料を各試験に供した。
【0041】実施例10 実施例9の成形試験品を85℃の空気浴中で16時間加
熱処理した以外はすべて実施例6と同様の試験評価を行
った。
【0042】比較例3 実施例9の成形試験品に加熱処理を施さずに各材料試験
を行った。
【0043】比較例4 エチレン−塩化ビニル共重合体(リュ−ロンE−280
0,東ソ−(株)製)100重量部、安定剤としてステ
アリン酸バリウム2重量部、ステアリン酸亜鉛1重量
部、アミン補足剤として日産フェロ有機化学(株)製商
品名BP−331、1.5重量部、DOP(フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル)100重量部、ポリマ−ポリオ
−ル(三洋化成工業(株)製、サンエスタ−2462
0)79.52重量部を混合後、これにヘキサメチレン
ジイソシアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)製
商品名コロネートHX)13.88重量部(NCO/O
H比=0.85)、触媒としてジブチル錫ジラウレート
0.0078重量部を混合し、150℃、15分間8イ
ンチロ−ルを用いて加熱溶融混合−ウレタン化反応を行
いシ−ト化した試料を圧縮永久歪および引張試験用の試
験片に成形加工した。得られた成形試験品を24時間恒
温恒湿で状態調節した試料を各試験に供した。
【0044】比較例5 比較例4で得られた成形試験品を100℃の空気浴中で
30分間加熱処理し、24時間恒温恒湿で状態調節した
試料を各試験に供した。
【0045】比較例6 比較例4で得られた成形試験品を85℃の空気浴中で1
6時間加熱処理し、24時間恒温恒湿で状態調節した試
料を各試験に供した。
【0046】(圧縮永久歪の評価)JIS K6301
に従い測定した。(70℃、22時間) (溶融粘度の評価)溶融粘度の測定はキャピログラフ
(東洋精機製作所製ダイス;φ=1.0mm,L=60
mm)により、180℃で測定した。以下、溶融粘度と
は上記条件で測定した剪断速度が1200(1/se
c)のときの値を言う。
【0047】(引張強度、伸び)JIS K6301に
従い測定した。
【0048】(ポリ塩化ビニルとポリマーポリオールと
の相溶性の評価)赤外線吸収スペクトル(IR)測定に
おけるピーク移動量で評価した。すなわち、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂95重量部とポリマーポリオール5重量部の
混合物をTHFに溶解し、濃度10wt%の溶液からキ
ャスト成形して得たフィルム試料のIR測定におけるポ
リマーポリオール中のカルボニル伸縮振動に由来する
(1700〜1750cm-1)ピ−クが元のポリマーポ
リオールの位置に対してポリ塩化ビニル系樹脂との相互
作用によりシフトする量で評価した。ポリ塩化ビニルと
の相溶性の良いポリマーポリオール程シフト量は大き
い。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明によれば溶融
粘度などの成形加工性ならびに引張強度などの材料強度
特性を維持したまま圧縮永久歪の改善されたポリ塩化ビ
ニル系熱可塑性エラストマ−成形品が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−塩化ビニル共重合体100重量
    部に対し、トリイソシアネートを含むイソシアネート化
    合物と下に示す標記1に記載されたポリエステルポリオ
    ールとを総計20重量部以上180重量部未満の剪断力
    下、加熱溶融混合してなり、かつ上記イソシアネート化
    合物のイソシネート基に対するポリエステルポリオール
    の水酸基がモル比で0.3〜1.3であるエチレン−塩
    化ビニル共重合体組成物からなる成形品を70℃〜12
    0℃の熱媒体中で10分〜40時間加熱処理することを
    特徴とするポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー成形
    品の製造方法。 (標記1)エチレン−塩化ビニル共重合体95重量部と
    ポリエステルポリオール5重量部の混合物の赤外線吸収
    スペクトル(IR)測定におけるポリエステルポリオー
    中のカルボニル伸縮振動に由来する(1700〜17
    50cm-1)ピークが、元のポリエステルポリオール
    位置に対して負の方向に3cm -1 以上シフトする3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコ
    ール、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸又は、
    1,4−ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエス
    テルポリオール
  2. 【請求項2】加熱処理条件が80〜90℃、30分〜2
    4時間であることを特徴とする請求項1に記載のポリ塩
    化ビニル系熱可塑性エラストマー成形品の製造方法。
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