JPH0425965B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0425965B2
JPH0425965B2 JP59136379A JP13637984A JPH0425965B2 JP H0425965 B2 JPH0425965 B2 JP H0425965B2 JP 59136379 A JP59136379 A JP 59136379A JP 13637984 A JP13637984 A JP 13637984A JP H0425965 B2 JPH0425965 B2 JP H0425965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance
polyurethane
diol
polyester
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59136379A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6114221A (ja
Inventor
Koji Hirai
Michihiro Ishiguro
Takayuki Okamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP59136379A priority Critical patent/JPS6114221A/ja
Publication of JPS6114221A publication Critical patent/JPS6114221A/ja
Publication of JPH0425965B2 publication Critical patent/JPH0425965B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、耐かび性に優れた熱可塑性ポリウレ
タンの製造法に関する。 従来からポリウレタンは、ポリエステルポリオ
ールやポリエーテルポリオール等のポリオールと
ポリイソシアネート、そして必要により活性水素
原子を有する低分子化合物を原料とし、これらを
反応させて製造されているが、このうちポリエス
テルポリオールを用いたものは耐加水分解性およ
び耐かび性に劣り、その結果高温多湿の条件下で
は比較的短時間に表面が粘着性を有するようにな
つたり、あるいは亀裂などが生じたりして、使用
上かなり制限されることとなる。ポリエステルポ
リオールに代えてポリエーテルポリオールを使用
したポリウレタンは耐加水分解性および耐かび性
においては十分に満足できるものとなるが、その
反面耐光性が非常に悪く、さらに力学的物性、耐
摩耗性、耐油・耐溶剤性の点でも難を来たすこと
となる。 一方、従来のポリエステル系ポリウレタンであ
つてしかも耐加水分解性の比較的良好なものとし
て、ポリカプロラクトンポリオールを使用したも
のや、1,6―ヘキサンジオールとネオペンチル
グリコールおよびアジピン酸より得られるポリエ
ステルポリオールを使用したものなどが知られて
いるが、これらのポリウレタンも満足できるよう
な耐加水分解性を有さず、しかも耐かび性も決し
て優れているとはいえない。 従来かびによるポリエステル系ポリウレタンの
劣化を防止する方法として、ペンタクロロフエノ
ール、ビス(トリ―n―ブチルチン)オキシド等
の防ばい剤を添加する方法があるが、この種の添
加剤を、溶液ポリウレタンに添加することは可能
である。しかし熱可塑性ポリウレタンの製造法と
して採用される溶媒を使用しない重合方法では、
反応開始時から防ばい剤を加えると防ばい剤と有
機ジイソシアネートとの反応が起こる可能性があ
る。また重合したポリウレタンに防ばい剤を加え
る方法は均一に防ばい剤をポリウレタンと混合す
ることの困難性などのため、その使用は限定さ
れ、防ばい剤による熱可塑性ポリウレタンの耐か
び性の向上は期待し難い。 本発明者等は、特に防かび性に顕著に優れ、さ
らに安価で耐加水分解性にも優れ、かつ透明性に
優れ、しかも成形加工性良好で、力学的物性、耐
油性、耐摩耗性、耐寒性の全てを兼備した熱可塑
性ポリウレタンを溶媒を使用しない重合方法で得
るべく研究を行なつた結果、ポリオール成分とし
て3―メチル―1,5―ペンタジオールとジカル
ボン酸とを反応させて得られた末端に水酸基を有
する平均分子量800〜1500のポリオールを用い、
かつ有機ジイソシアネートとして芳香族ジイソシ
アネートをポリエステルジオールに対し下記(1)式
で表わされるモル比で使用することにより達成さ
れることを見出した。 0.0024M+0.27≦R≦0.0024M+1.90 ……(1) (ここでMはポリエステルジオールの平均分子
量を、Rはポリエステルジオールに対する芳香族
ジイソシアネートのモル比を表わす) 3―メチル―1,5―ペンタジオールをジカル
ボン酸とを反応させて得られた末端に水酸基を有
するポリエステルジオールから得られたポリウレ
タンが耐加水分解性に優れていることは特開昭47
−34494号公報および特開昭48−101496号公報な
どに記載されている。 ポリウレタンエラストマーにおいては耐加水分
解性と耐かび性とは必ずしも相関しない。すなわ
ち、耐加水分解性に有利な高分子ポリオールを用
いたポリウレタンが必ずしも耐かび性に有利とは
言えない。また、同じ平均分子量のポリオールを
用いた場合においての、ポリウレタン組成と耐か
び性との関係や、ポリオールの平均分子量をいろ
いろ変えた場合のポリウレタン組成と耐かび性と
の関係については、これまで全く明らかにされて
いない。 本発明においては、有機ジイソシアネートとポ
リエステルジオールのモル比(以下Rと表わす)
が(1)式で示される範囲より小さいと耐かび性も耐
加水分解性も低下する。またRが(1)式で示される
範囲より大きいと、製造されたポリウレタンは硬
くなりすぎて溶融粘度が高く溶融重合に不向き
で、成形加工性に劣る。ポリブチレンアジペート
ジオールやポリカプロラクトンジオールなどの一
般のポリエステルポリオールでは、本発明で規定
された(1)式のRの範囲でも耐かび性に著しく劣
り、さらにそのポリウレタンは硬くなつたり、成
形不良になる。ところが本発明におけるポリオー
ルを用いた場合、他のポリエステルポリオールに
比べ比較的Rを大にしたも良好な成形加工性を保
持した上で、耐かび性にも優れることがわかつ
た。また、800〜1500の平均分子量のポリエステ
ルジオールを用いることにより、それ以上の平均
分子量のものを用いる場合に比べ耐かび性が優れ
ているのみならず、耐加水分解性も向上している
ことが明らかとなつた。800未満の平均分子量で
は、力学的物性が不良になるため800以上が好ま
しい。 本発明において、3―メチル―1,5―ペンタ
ンジオールと反応させるジカルボン酸としてはア
ジピン酸、こはく酸、アゼライン酸、セバシン酸
等の脂肪族ジカルボン酸が適している。 また有機ジイソシアネートとしては、例えば、
4,4′―ジフエニルメタンジイソシアネート、
2,4―トリレンジイソシアネート、フエニレン
ジイソシアネート、1,5―ナフチレンジイソシ
アネート、3,3′―ジクロロ―4,4′―ジフエニ
ルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシア
ネートが用いられる。他のジイソシアネートで
は、(1)式を満足させても本発明の効果を十分発揮
させることができない。 またポリウレタンの合成において、2個の活性
水素原子を有する低分子化合物が通常鎖伸長剤と
して使用されているが、本発明の方法においても
同様に活性水素原子含有化合物が使用される。こ
れら活性水素原子含有化合物の代表として、例え
ば、1,4―ブタンジオール、プロピレングリコ
ール、1,6―ヘキサンジオール、1,4―ビス
(β―ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4―
シクロヘキサンジオール、ビス(β―ヒドロキシ
エチル)テレフタレート、キシリレングリコール
等のジオール類があげられる。 特に好ましい有機ジイソシアネートと鎖伸長剤
との組合せは、4,4′―ジフエニルメタンジイソ
シアネートと1,4―ブタンジオールで、この時
に最も好ましい効果が得られる。 本発明の熱可塑性ポリウレタンを得るための操
作方法については溶融重合法等が用いられ、たと
えば平均分子量800〜1500の高分子ジオール及び
過剰の有機ジイソシアネートの反応を120℃以下
好ましくは100℃以下の温度において完結させて
あらかじめ末端イソシアナートのプレポリマーを
合成したのち、ついでこれに鎖伸長剤を添加し強
裂な撹拌混合を行ない、その溶融混合物を板又は
バツト上に注加して例えば50℃〜160℃位の温度
で反応させその後粉砕する方法によるかあるいは
上記の溶融混合物を強力な撹拌機を有するニーダ
ーのような混練機機中で溶融重合させるかまたは
多軸スクリユー押出機を用いて連続溶融重合する
方法、あるいは高分子ジオールと有機ジイソシア
ナートと鎖伸長剤を120℃以下の温度で混合し反
応生成物が固体状態になつた後にニーダー等によ
り粉砕しその後固相状態で重合をする方法が採用
される。これらの方法によつて目的とする熱可塑
性のポリウレタンエラストマーが得られる。 本発明により得られる熱可塑性ポリウレタン
は、耐かび性、耐加水分解性、透明性、成形加工
性に優れており、150〜230℃で射出成形、押出成
形加工が可能である。このポリウレタンはシー
ト、フイルム、ホース、チユーブ、ベルト、ロー
ル類、ギア、防振剤、緩衝材、パツキング材、
靴、人工皮革、クツシヨン材、機械部品、自動車
部品、弾性繊維、その他各種分野に有用なもので
ある。 次に実施例により本発明をさらに具体的に説明
する。なお実施例中、耐かび性の評価について
は、ブドウ糖ペプトン寒天培養基上に、成形加工
された厚さ200μのポリウレタンフイルムを添加
して、5種のかびの混合胞子懸濁液を接種して、
30℃、湿度90〜95%で培養して、表面の劣化状態
を観察した。なお、この試験にはJIS Z 2911―
1960かび抵抗性試験記載のアスペルギルス・ニゲ
ルATCC9642、ペニシリウム・ルテウム
ATCC9644、リゾープス・ニグリカンスS.N.32、
トリコデルマT―1 ATCC9645、ケトミウム・
グロボスムATCC6205の5種のかびを用いた。ま
た耐加水分解性は、ポリウレタンフイルムを100
℃の熱水中で1週間加水分解促進テストを行な
い、このサンプルをDMFに溶解して測定した対
数粘度の保持率でもつて評価した。 なお実施例および比較例で用いた原料は略号を
もつて示したが略号と化合物の関係は以下の通り
である。
【表】 実施例1〜7 比較例1〜6 種々の分子量のポリエステルジオールとMDI
及び鎖伸長剤を第1表の組成にもとづいて60℃の
温度においてニーダーで混合し重合を行なつた。
この時重合の進行につれて固体状になつたくる
が、さらにニーダーで混合していると固体状物が
粉砕される。その後100℃の温度で粉末状態で反
応を進行させて高分子量のポリウレタンの粉体を
得た。
【表】 得られた各ポリウレタンについて耐かび性およ
び耐加水分解性の評価を行つた。得られた結果を
第2表に示す。
【表】
【表】 以上の結果から明らかなように、本発明による
ポリウレタンは、比較的平均分子量の小さいポリ
エステルジオールを用いることにより、さらに一
層、耐かび性のみならず、耐加水分解性が優れて
いる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 高分子ジオール、有機ジイソシアネート及び
    鎖伸長剤を溶媒を使用しないで重合して熱可塑性
    ポリウレタンを製造するにあたり、該高分子ジオ
    ールとして、3―メチル―1,5―ペンタンジオ
    ールとジカルボン酸とを反応させて得られた末端
    に水酸基を有する平均分子量800〜1500のポリエ
    ステルジオールを用い、かつ該有機ジイソシアネ
    ートとして芳香族ジイソシアネートを該ポリエス
    テルジオールに対し、0.0024M+0.27≦R≦
    0.0024M+1.90(ここで、Mはポリエステルジオ
    ールの平均分子量を、Rはポリエステルジオール
    に対する芳香族ジイソシアネートのモル比を表わ
    す)で示されるモル比で使用することを特徴とす
    る熱可塑性ポリウレタンの製造法。
JP59136379A 1984-06-29 1984-06-29 耐かび性に優れた熱可塑性ポリウレタンの製造法 Granted JPS6114221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59136379A JPS6114221A (ja) 1984-06-29 1984-06-29 耐かび性に優れた熱可塑性ポリウレタンの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59136379A JPS6114221A (ja) 1984-06-29 1984-06-29 耐かび性に優れた熱可塑性ポリウレタンの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6114221A JPS6114221A (ja) 1986-01-22
JPH0425965B2 true JPH0425965B2 (ja) 1992-05-06

Family

ID=15173777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59136379A Granted JPS6114221A (ja) 1984-06-29 1984-06-29 耐かび性に優れた熱可塑性ポリウレタンの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6114221A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0639516B2 (ja) * 1987-02-18 1994-05-25 新日本製鐵株式会社 制振材料用粘弾性樹脂の製造法
US5118780A (en) * 1989-05-12 1992-06-02 Kuraray Co., Ltd. Polyester urethane fiber: polyester made from methyl pentane diol
US5470935A (en) * 1992-12-15 1995-11-28 Bayer Corporation Preparation of cast elastomers using 2-methyl-1,3-propanediol as chain extender

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6114221A (ja) 1986-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3963656A (en) Thermoplastic polyurethanes and a two-stage process for their preparation
US4420601A (en) Thermoplastic polyurethan resin
JP4866536B2 (ja) 容易に型から離すことができる軟質かつ低収縮の熱可塑性ポリウレタンエラストマーの製造方法
EP0617066B1 (en) Thermosetting urethane elastomer
KR101224495B1 (ko) 압출가능한 고결정성의 열가소성 폴리우레탄
JPH0458803B2 (ja)
US4551518A (en) Process for production of polyurethane
US5070172A (en) Process for producing polyurethane
JPH058728B2 (ja)
KR100347502B1 (ko) 환상지방족열가소성폴리우레탄엘라스토머
JPH041764B2 (ja)
US6022939A (en) Thermoplastic polyurethanes with improved melt flow
US4000117A (en) Novel compositions
JPH0425965B2 (ja)
JP3351479B2 (ja) ポリウレタン樹脂の製造方法
JP3144435B2 (ja) ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物
JPS63202610A (ja) ポリウレタンの製造法
JPH0458491B2 (ja)
JPH0377810B2 (ja)
JPS6121123A (ja) ポリウレタン成形品
US3234184A (en) Polyurethanes from ring-polyhalogenated diisocyanate
US5166299A (en) Polyurethanes comprising the reaction product of an isocyanate prepolymer and isomers of di(methylthio)-diaminotoluene
JPS6121124A (ja) ポリウレタン系ホ−ス状物
JPS58164637A (ja) 熱可塑性ポリウレタンエラストマ−組成物
JPS6123619A (ja) ポリウレタン製フイルム状物