JPH04217662A - テトラヒドロベンズインドール誘導体の結晶性塩 - Google Patents

テトラヒドロベンズインドール誘導体の結晶性塩

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JPH04217662A
JPH04217662A JP3050643A JP5064391A JPH04217662A JP H04217662 A JPH04217662 A JP H04217662A JP 3050643 A JP3050643 A JP 3050643A JP 5064391 A JP5064391 A JP 5064391A JP H04217662 A JPH04217662 A JP H04217662A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はテトラヒドロベンズインドール誘
導体の結晶性塩、更に詳しくは4−(ジ−n−プロピル
)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,5−テ
トラヒドロベンズ[cd]インドールの結晶性塩に関す
る。本発明は薬化学の分野に関連し、上記置換テトラヒ
ドロベンズ[cd]インドールの結晶性塩およびその用
途を包含する。
【0002】フラウフ(Flaugh)は、米国特許第
4,576,959号において6−置換−4−ジアルキ
ルアミノテトラヒドロベンズ[cd]インドール類およ
びこれらの薬学的に許容される塩類が中枢性セロトニン
作動薬であって、うつ病、肥満、アルコール中毒症、喫
煙または老年痴呆を処置するために有用であることを開
示した。更にリーンダー(Leander)は、米国特
許第4,745,126号である種の4−ジアルキルア
ミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラ
ヒドロベンズ[cd]インドール類およびこれらの薬学
的に許容される酸付加塩類が不安を処置するのに有用で
あることを開示している。
【0003】薬学的固体物質が無定形であるよりは結晶
性であることが特に有利であることはこの分野で認めら
れることである。典型的に結晶性固体は、無定形固体よ
り容易に精製され、容易に特性表示され、また薬学的に
より高貴である。本発明はフラウフおよびリーンダーの
特に好ましい化合物の結晶性酸付加塩を提供する。
【0004】本発明は4−(ジ−n−プロピル)アミノ
−6−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒド
ロベンズ[cd]インドール馬尿酸塩を提供する。更に
一つの態様において本発明は実質的に(4S)−または
(4R)−4−(ジ−n−プロピル)アミノ−6−アミ
ノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒドロベンズ[
cd]インドール馬尿酸塩を包含する。他の態様におい
て本発明は、上記化合物の少なくとも1種を、そのため
の薬学的賦形剤、希釈剤または担体と共に含有する薬学
的製剤を包含する。本発明の他の態様は、セロトニン作
用に影響を及ぼすのに充分量の上記化合物を投与するこ
とにより、その生体内のセロトニン作用を修飾する必要
のある哺乳類の症状の処置方法に関連する。本発明の他
の態様は、抑うつ状態のヒトに活性化合物の抗抑うつ投
与量を投与することから成るヒトのうつ状態の処置方法
に関連する。本発明の更に他の態様は、不安を感じやす
いかまたは不安に苦しむ人に活性化合物の抗不安量を投
与することから成るヒトの不安の処置方法に関連する。 他の態様において本発明は、前記テトラヒドロベンズイ
ンドール化合物と馬尿酸を溶媒に溶解し、その馬尿酸塩
を結晶化することにより、結晶性馬尿酸塩を製造する方
法を包含する。更になお他の態様において、前記テトラ
ヒドロベンズインドール化合物と馬尿酸塩をイソプロピ
ルアルコールと水の混合物中で接触させる方法を包含す
る。
【0005】次に本発明を更に詳細に説明する。本明細
書中、温度はすべて℃を示す。ここに“実質的”とは、
当該物質が少なくとも95重量%で存在するという意味
で使用する。塩基化合物は、(±)−4−(ジ−n−プ
ロピル)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,
5−テトラヒドロベンズ[cd]インドールであって次
式で示される:
【化1】
【0006】本発明の酸付加塩は、塩基化合物[I]と
、式:
【化2】 で示される構造を有する馬尿酸(またN−ベンゾイルグ
リシン、またはベンズアミド酢酸として知られている)
とを接触することにより形成される。
【0007】それ故この酸付加塩は、4−(ジ−n−プ
ロピル)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,
5−テトラヒドロベンズ[cd]インドール馬尿酸塩で
ある。この塩はインドール体の馬尿酸に対するモル比が
1:1に対応する。
【0008】化合物[I]の馬尿酸塩は、これまで生成
した他の多くの化合物[I]の酸付加塩と異なり、結晶
性に関して特に有利な性質を有する。結晶性物質として
、この馬尿酸塩は、塩基化合物(インドール体)を不活
性溶媒または不活性溶媒混合物に溶解して馬尿酸を加え
、生成した塩を結晶化することにより、高純度で容易に
製造することができる。溶媒の選択は、馬尿酸とインド
ール体を溶解することができる溶媒とすべきであるが、
試剤のいずれとも化学的に反応する溶媒とすべきでない
。溶媒は生成した馬尿酸塩のために低溶解性を有すべき
である。また溶媒は低毒性濃度に有するのが好ましい。 溶媒は、イソプロピルアルコール、アセトン、エタノー
ル、イソプロピルアルコールと水の混合物、メチルエチ
ルケトン、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、アセトニトリル、およびイソプロピルア
ルコールと酢酸エチルの混合物を包含する。好ましい溶
媒はイソプロピルアルコール、イソプロピルアルコール
と水の混合物、およびエタノールを包含する。もし好ま
しいのであれば、生成物を上記のような溶媒から1回な
いしそれ以上再結晶することにより、更に精製すること
ができる。または第1回の結晶化においてイソプロピル
アルコールのような第1の溶媒を用い、次の少なくとも
1回の結晶化段階でエタノールのような第2の溶媒を用
いることができる。もし好ましければ第2回の結晶化段
階から得られた母液を循環使用し、馬尿酸塩を溶解する
溶媒のように使用することができる。
【0009】馬尿酸塩は明らかにその結晶格子中に溶媒
を保持することができることが見いだされた。また他の
ある種の溶媒に比し水を選択的に保持するらしいことが
見いだされた。それ故塩中の他の溶媒保持を最少にする
ため、矛盾がないときは溶媒中に水を加えるのが好まし
い。たとえばイソプロピルアルコールを第1の溶媒とし
て使用するとき、少なくとも約5容量%、より好ましく
は10容量%、最も好ましくは少なくとも約15容量%
の水を使用するのが好ましい。典型的に塩の溶解を最大
にするため、溶媒を加熱することが必要であるかもしれ
ない。このように結晶化により99%を越える純度で塩
を得ることができる。結晶性でない他の塩型は精製がそ
のように容易でなく、その精製のためにはしばしば出費
が多く退屈なクロマトグラフィーの適用を必要とする。
【0010】化合物[I]の馬尿酸塩は1個のキラル中
心を含むことは、有機化学および薬化学の技術者が認め
うることである。本発明化合物は、実質的にR−鏡像異
性体として、また実質的にS−鏡像異性体または双方の
鏡像異性体の混合物として存在するいずれであっても有
用である。好ましい態様は実質的に純粋な鏡像異性体、
特にR−鏡像異性体である化合物[I]の馬尿酸塩であ
る。
【0011】もし4−(ジ−n−プロピル)アミノ−6
−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒドロベ
ンズ[cd]インドール馬尿酸塩のラセミ混合物を製造
するのが好ましいのであれば、初めに前記フラウフが開
示した方法によりその塩基化合物を製造することができ
る。しかし塩基化合物の単一鏡像異性体を製し、次いで
これを用いて馬尿酸塩の単一鏡像異性体を製造するため
、次の方法を用いることができる。
【0012】リーンナ(Leanna)らの方法[テト
ラヘドロン・レターズ(Tet.Lett.)第30巻
30号3935〜3938頁(1989年)]により、
式:
【化3】 で示される1−ベンゾイル−4,5−エポキシ−1,2
,2a,3,4,5−ヘキサヒドロベンズ[cd]イン
ドールの一対の鏡像異性体を選択的に製造することがで
きる。
【0013】次いで化合物[IIIa]と[IIIb]
のラセミ混合物をS−1−フェニルエチルアミンのよう
なキラル中心を含む第一アミンと反応させ、式:
【化4】 で示される一対のジアステレオマーを製する。これらの
ジアステレオマーをクロマトグラフィーおよび選択結晶
化のようなこの技術分野でしばしば使用する多くの方法
により分割することができる。
【0014】1段階で化合物[IVa]の実質的に純粋
なジアステレオマーを製造する特に有利な方法は次の通
りである。n−ブタノール中、該溶媒9ml当りエポキ
シド体約1gの濃度とし、約90℃で約16時間反応を
進行させる。ほぼ室温に冷えた後、溶液中にジアステレ
オマー[IVb]が残存し、一方ジアステレオマー[I
Va]は結晶化するので濾集することができる。
【0015】説明を簡単にするため、後記中間体および
生成物は、化合物[IVa]から順次得られたものであ
る。もちろん前記反応においてS−1−フェニルエチル
アミンの代わりにR−1−フェニルエチルアミンを使用
し、鏡像体である化合物[IVa]を選択的に結晶化し
、この合成法における鏡像体を用いて順次、後記鏡像異
性体である中間体および生成物を得ることができる。ま
た1−フェニルエチルアミンに加うるに他の光学活性第
一アミン類を使用することができる。
【0016】本発明化合物を得るための好ましい出発物
質を製造する次の段階は、式:
【化5】 で示されるアジリジン化合物を生成する反応工程である
。β−アミノアルコール体[IVa]からアジリジン化
合物[V]を製造する数種の方法がこの技術分野で知ら
れている。好ましい方法は化合物[IVa]とトリエチ
ルアミンおよびエタンスルホニルクロリドをジクロロメ
タン中で反応させる方法である。この反応溶液から式:
【化6】 で示される化合物を単離することができる。
【0017】前記アジリジン[V]をパラジウムのよう
な貴金属触媒上、水素化分解する。アジリジン化合物を
開環して第二アミン体を得る反応は実質的に位置選択的
、すなわちこのアジリジンが開環して実質的に5−アミ
ノ化合物よりむしろ4−アミノ化合物が生成することは
重要である。このような方法の一つはスギ(Y.Sug
i)およびミツイ(S.Mitsui)が開示した接触
水素化分解[ブリテイン・オブ・ザ・ケミカル・ソサエ
ティ・オブ・ジャパン(Bull.Chem.Soc.
Jap.)第43巻1489〜1496頁(1970年
)]の方法である。好ましい溶媒は酢酸とメタノールの
混合物であって、反応は水素ガスほぼ1気圧下、貴金属
触媒好ましくはパラジウムを用いて行なわれる。薄層ク
ロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィーで分析
しながらアジリジン化合物が消費されるまで反応混合物
を−5℃で撹拌する。この水素化分解生成物は第二アミ
ン:1−ベンゾイル−4−(S−1−フェニルエチル)
アミノ−1,2,2a,3,4,5−ヘキサヒドロベン
ズ[cd]インドールであって、これを単離する必要は
ない。薄層クロマトグラフィーまたは液体クロマトグラ
フィーにより分析しながら第二アミンが消費されるまで
水素ガス約1気圧下、55℃で水素化分解を続ける。た
とえば結晶化により単離し、式:
【化7】 で示される実質的に鏡像異性体として純粋な化合物を得
る。
【0018】化合物[VI]をアセトニトリルのような
溶媒中、炭酸カリウムのような塩基の存在下、ヨウ化プ
ロピルでアルキル化し、次いで酢酸水溶液のような溶媒
中、硫酸またはトリフルオロ酢酸のような酸の存在下、
ヨウ素とオルト過ヨウ素酸によりヨウ素化することによ
り、化合物[VI]から下記式で示される化合物[VI
I]を製造することができる。別法として、アルキル化
の前にヨウ素化することができる。
【化8】
【0019】上記化合物[VII]から式:
【化9】 で示される鏡像異性体を製造することができる。すなわ
ち化合物[VII]と一酸化炭酸およびアンモニアのほ
ぼ等モル混合物を、触媒好ましくはビス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウムクロリドまたはビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウムブロミドのようなパラジウ
ム触媒の存在下に反応させて化合物[VII]から化合
物[Ia]を製造することができる。触媒は好ましくは
反応基質モル当り約0.05モルの比で存在させる。好
ましい溶媒はトルエンであって、反応試剤の濃度は溶媒
100ml当り約0.5〜約2.0gである。反応容器
を封じて混合物を約100℃で約6時間撹拌する。アリ
ールハライドと一酸化炭素の反応のための上記のような
触媒の使用は、シエンベルク(Schoenberg)
およびヘック(Heck)[ザ・ジャーナル・オブ・オ
ーガニック・ケミストリー(Journal of O
rganic Chemistry)第39巻3325
頁(1974年)]、ならびにシエンベルク(Scho
enberg)、バルトレッテイ(Bartolett
i)およびヘック(Heck)[Journal of
 Organic Chemistry 第39巻33
18頁(1974年)]により開示されている。次いで
ベンゾイル基を、この技術分野で知られた多くの方法に
より脱離することができるが、好ましくは新しく蒸留し
たテトラヒドロフラン中、n−ブチルリチウム約4当量
と反応させる。この脱保護基反応は約−78℃で行なわ
れる。 水とテトラヒドロフラン(1:1)(容量:容量)を加
えて反応を停止させ、テトラヒドロフランを蒸発させ、
水層を塩化メチレンのような溶媒で抽出し、溶媒を蒸発
させることにより、生成した4−(ジ−n−プロピル)
アミノ−6−アミノカルボニル−1,2,2a,3,4
,5−ヘキサヒドロベンズ[cd]インドールを単離す
る。このヘキサヒドロベンズ[cd]インドール体を酢
酸中、フラウフにより開示された方法[米国特許第4,
576,959号参照]で二酸化マンガンと反応させる
か、またはメタノール中パラジウム/炭素と反応させる
ことにより酸化し、所望の4−(ジ−n−プロピル)ア
ミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラ
ヒドロベンズ[cd]インドールを得る。
【0020】塩基化合物[I]を前記のように不活性溶
媒に溶解し、これを馬尿酸約1当量ないしそれ以上と接
触させることにより、4−(ジ−n−プロピル)アミノ
−6−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒド
ロベンズ[cd]インドール馬尿酸塩の製造を完結する
。約0〜約100℃、好ましくは約0〜約25℃の温度
で接触させることができる。適当な溶媒は前記のような
溶媒を包含する。
【0021】以下の実施例により本発明を詳述する。実
施例はこれにより発明の範囲が限定されるものと理解さ
れるべきではない。
【0022】実施例1   馬尿酸(0.60g、3.3ミリモル)をアセトン
(30ml)と合して45℃に加温し、馬尿酸を溶解す
る。(R)−4−(ジ−n−プロピル)アミノ−6−ア
ミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒドロベンズ
[cd]インドール(1.0g、3.3ミリモル)をア
セトン(10ml)に溶解し、これを上記馬尿酸45℃
溶液に滴加する。混合物を窒素雰囲気下、冷やしながら
撹拌する。25℃で30分後、1mg以下の種結晶を加
える。1分以内に溶液が濁り、結晶生成が始まり、フラ
スコ底部に沈降する。混合物を30分間撹拌後、1時間
放置する。混合物を濾過し、固体を試薬級アセトンで洗
う。固体を風乾し、次いで減圧下に乾燥し、白色固体1
.32gを得る。固体の分析結果を次に示す。 融点:192〜194℃ UV(エタノール): 240nm(ε=42,000
)、281nm(ε=5650) IR(KBr): 3141、3135、1653、1
603、1578、1544、1384、1367、1
357、1279、1254cm−1  [α]D=−
38.7°(メタノール) MS: m/e=300、180 元素分析、C27H34O4N4として、  X線結晶
学的に得られた単位胞の大きさ(単位Å): a=10
.2974(5); b=12.0619(3); c
=20.1382(6)。α=90°; β=90°;
 γ=90°。容量2501.29±1.45Å3。
【0023】実施例2   馬尿酸2.70g(15ミリモル)をイソプロピル
アルコール40mlに加える。混合物を70℃に加温し
て馬尿酸を溶解する。この温溶液に(S)−4−(ジ−
n−プロピル)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3
,4,5−テトラヒドロベンズ[cd]インドール約4
.5g(14.9ミリモル)のイソプロピルアルコール
25ml溶液を加える。溶液を室温に冷やし、30分後
に白色結晶が生成する。混合物を2時間撹拌後、一夜放
置する。混合物を濾過し、沈澱をイソプロピルアルコー
ルで洗う。沈澱を40℃で5時間乾燥して固体5.5g
を得る。NMRによりこの固体はイソプロピルアルコー
ル約3重量%を含有する。濾液を濃縮して生成した泡状
物を水性塩基/塩化メチレン混合物で抽出し、減圧下に
50℃で24時間乾燥する。 固体5.4gをイソプロピルアルコールと水(90:1
0(容量:容量))の混合物65ml(85℃)に溶解
する。溶液を撹拌しながら25℃に冷やす。フラスコ内
壁をこすり、あらかじめ溶解した固体の種結晶を加える
。溶液を5℃で冷蔵庫中に置き、1時間後、結晶が生成
する。フラスコ内壁をこすり、更に結晶を形成させる。 混合物を5℃で一夜保蔵し、濾過する。固体をイソプロ
ピルアルコールで洗い、減圧下に50℃で24時間乾燥
し、白色固体3.78gを得る。この白色固体を分析し
た結果、次のデータを得た。 融点: 190.5〜192℃ IR(KBr): 3458、3134、2975、1
655、1604、1545、1384、1278cm
−1  [α]D=+39.4°(c=0.1、メタノ
ール)UV(エタノール): 278nm(ε=488
0)、240nm(ε=44000)元素分析、C27
H34N4O4として、
【0024】実施例3   インドール化合物の馬尿酸塩の実質的に純粋な鏡像
異性体等量を合することにより、(RS)−4−(ジ−
n−プロピル)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3
,4,5−テトラヒドロベンズ[cd]インドール馬尿
酸塩のラセミ混合物を製造する。この製造法を以下に詳
述する。(R)−4−(ジ−n−プロピル)アミノ−6
−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒドロベ
ンズ[cd]インドール馬尿酸塩150mgと対応する
(S)−インドール馬尿酸塩150mgを合する。混合
物を0.2N塩酸10mlの懸濁液にする。酢酸エチル
10ml、次いで5N水酸化ナトリウム10mlを加え
る。水層と有機層を分離し、水層を酢酸エチル10ml
で抽出する。酢酸エチル層を合して2N水酸化ナトリウ
ム10mlで洗う。液体を硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧下に酢酸エチルを除き、遊離塩基のラセミ化合物であ
る白色固体168mgを得る。固体生成物にイソプロピ
ルアルコール3mlを加えると結晶が生成する。 蒸気浴上で加熱することにより結晶を溶解する。この溶
液を、イソプロピルアルコール1ml中馬尿酸100m
g(1当量)含有溶液(70℃)に加える。溶液を撹拌
しながら冷やす。30分後沈澱が生成する。4時間撹拌
後、混合物を濾過し、固体をイソプロピルアルコールで
洗う。 減圧乾燥し、次の性質を有する白色固体239mgを得
る。 融点: 175〜177℃ [α]D=0.06°(メタノール)
【0025】本発明の塩は5HT1A受容体作動薬によ
り恩恵を得ることができる疾患を処置するのに有用であ
る。かかる疾患は、不安、うつ病、老年性痴呆および肥
満、アルコール中毒症または喫煙のような消耗性疾患を
包含する。
【0026】本発明化合物は、通常薬学的組成物形で投
与する。この組成物は薬学的技術でよく知られた方法で
製せられる。それ故また本発明は、4−(ジ−n−プロ
ピル)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,5
−テトラヒドロベンズ[cd]インドール馬尿酸塩を、
薬学的に許容される賦形剤少なくとも1種と組合わせて
含有する薬学的組成物を包含する。
【0027】本発明の薬学的組成物の製造において、通
常、馬尿酸塩を賦形剤と混合するか、賦形剤で希釈する
かまたはカプセル、包み紙、紙もしくは他の容器の形の
中に入れることができるような担体の中に封入する。賦
形剤を希釈剤として役立てるとき、これは活性成分のた
めの媒体、担体または媒質として機能する固体、半固体
もしくは液体物質であることができる。このような薬学
的組成物は、錠剤、丸薬、粉末、薬用ドロップ、包み袋
入、オブラート入、エリキシル剤、懸濁液、乳化液、溶
液、シロップ、エーロゾル(固体としてもしくは液体媒
体中)、たとえば10重量%を越えない活性化合物を含
む軟こう、軟質または硬質ゼラチンカプセル、座薬、滅
菌注射溶液および滅菌パック入散薬の薬剤形であること
ができる。
【0028】適当な賦形剤は、ラクトース、デキストロ
ース、シュクロース、ソルビトール、マンニトール、デ
ンプン類、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン
酸塩類、トラガカント、ゼラチン、珪酸カルシウム、微
結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、
水、シロップおよびメチルセルロースを包含する。製剤
は、更にタルク、ステアリン酸マグネシウム、シリコー
ン油または鉱油のような滑沢剤、湿潤剤、乳化剤および
懸濁剤、ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルの
ような保存剤、甘味剤または香味剤を包含することがで
きる。患者に投与した後、活性成分が急速に、持続して
、または遅延して放出されるように本発明組成物をこの
技術分野でよく知られた方法により製造することができ
る。
【0029】薬剤組成物は、好ましくは投与剤1個当り
遊離塩基すなわち遊離4−(ジ−n−プロピル)アミノ
−6−アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒド
ロベンズ[cd]インドールを基準としてその約0.0
1〜約50mg、より一般的には約0.1〜約25mg
を含有する単位投与剤形として製造することができる。 “単位投与剤形”という語は、ヒトおよび他の哺乳類の
ための単位投与量として適当であって、各単位が所望の
治療効果を得るように計算されてあらかじめ決定された
量の活性物質を適当な薬学的賦形と組合わせて含有する
物質的に分離した単位を意味する。化合物の実際の投与
量および投与回数は、処置すべき状態、選択する投与方
法、患者個人の年令、体重、各患者の反応および患者の
症状の重篤度を含む関連する環境に照らし医師により決
定されることは理解されることであって、それ故、上記
投与量範囲は、いずれにしても本発明の範囲の限定を意
味するものではない。
【0030】次に説明する製剤例において、“馬尿酸塩
”とは、本発明の化合物を指定して用いる用語である。 これらの例は説明的なことのみであって、いずれにして
も本発明の範囲の限定を意図するものではない。
【0031】製剤例1   次の成分を使用して硬質ゼラチンカプセル剤を製造
する。                          
                         
含量(mg/カフ゜セル)  馬尿酸塩       
                         
            40  粉末デンプン   
                         
          220.0  流動性粉末デンプ
ン(あらかじめゲル化したデンプン)    74.2
  流体シリコーン(350センチストークス(cSt
))          0.8上記成分を混和し、各
硬質ゼラチンカプセルに335mg量で充填する。
【0032】製剤例2   下記のように別方法により硬質ゼラチンカプセル剤
を製造する。                          
                         
含量(mg/カフ゜セル)  馬尿酸塩       
                         
            0.16  デンプン   
                         
            178.3  流動性粉末デ
ンプン(あらかじめゲル化したデンプン)  51.0
    流体シリコーン(350cSt)      
                    0.54デ
ンプンを馬尿酸塩水溶液で顆粒化する。顆粒を一夜乾燥
する。この顆粒を20メッシュ篩に通し、あらかじめ混
和して10メッシュ篩に通した流動性粉末デンプンとシ
リコーンと完全に混和する。これを各硬質ゼラチンカプ
セルに230mgの量で充填する。
【0033】製剤例3   次の成分を用いて錠剤を製造する。                          
                       含量
(mg/錠)  馬尿酸塩             
                         
  40.0  微結晶セルロース         
                     251.
7  コロイド状二酸化ケイ素           
                 4.5  ステア
リン酸                      
                2.3  ステアリ
ン酸マグネシウム                 
         1.5各成分を混和し、圧縮成形し
て各錠剤重量300mgの錠剤を製造する。
【0034】製剤例4   次の成分を用いて錠剤を製造する。       
         含量(mg/錠)  馬尿酸塩  
                         
               0.16  デンプン
                         
             104.84  微結晶性
セルロース                    
          35.0  ポリビニルピロリド
ン                  (10%水溶
液として)                    
         4.0  カルボキシメチルナトリ
ウム・デンプン             4.5  
ステアリン酸マグネシウム             
            0.5  タルク     
                         
             1.0   デンプンとセ
ルロースを20メッシュ篩に通し、完全に混和する。ポ
リビニルピロリドン溶液を上記粉末と混合し、4メッシ
ュ篩に通す。この顆粒を50〜60℃で乾燥し、16メ
ッシュ篩に通す。この顆粒物質に、あらかじめ30メッ
シュ篩に通したナトリウムカルボキシメチルデンプン、
ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを加える。混合
物を錠剤機で圧縮成形して各150mgの錠剤を得る。 別の製造法により馬尿酸塩、デンプンおよびセルロース
を20メッシュ篩に通し、完全に混和する。 得られた粉末とポリビニルピロリドン溶液を混合し、4
メッシュの篩に通す。この顆粒を50〜60℃で乾燥し
、16メッシュの篩に通す。あらかじめ30メッシュ篩
に通したナトリウムカルボキシメチルデンプン、ステア
リン酸マグネシウムおよびタルクを上記顆粒物質に加え
、混和する。混合物を錠剤機で圧縮成形し、各150m
gの錠剤を得る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  4−(ジ−n−プロピル)アミノ−6
    −アミノカルボニル−1,3,4,5−テトラヒドロベ
    ンズ[cd]インドール馬尿酸塩。
  2. 【請求項2】  実質的に(4R)−4−(ジ−n−プ
    ロピル)アミノ−6−アミノカルボニル−1,3,4,
    5−テトラヒドロベンズ[cd]インドール馬尿酸塩で
    ある請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】  活性成分として請求項1または2記載
    の化合物を、そのための薬学的に許容される賦形剤、希
    釈剤もしくは担体1種ないしそれ以上と組合わせて含有
    する薬学的製剤。
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