JPH0421688A - 新規有機ケイ素化合物、その製造方法及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

新規有機ケイ素化合物、その製造方法及びそれを用いた電子写真感光体

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JPH0421688A
JPH0421688A JP2122542A JP12254290A JPH0421688A JP H0421688 A JPH0421688 A JP H0421688A JP 2122542 A JP2122542 A JP 2122542A JP 12254290 A JP12254290 A JP 12254290A JP H0421688 A JPH0421688 A JP H0421688A
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Masayuki Mishima
雅之 三島
Harumasa Yamazaki
山崎 晴正
Takashi Matsuse
松瀬 高志
Tadashi Sakuma
佐久間 正
Hiroyasu Togashi
博靖 冨樫
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規シリルメチル化トリアリール了ミン化合物
、その製造方法及び該新規シリルメチル化トリアリール
アミン化合物を電荷輸送材として用いた高感度、高耐久
性の電子写真感光体に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、電子写真方式を用いた複写機、プリンターの発展
は目覚ましく、用途に応じて様々な形態、種類、機能の
機種が開発され、それに対応し2てそれらに用いられる
感光体も多種多様のものが開発されつつある。
従来、電子写真感光体としては、その感度、耐久性の面
から無機化合物が主として用いられてきた。例えば、酸
化亜鉛、硫化カドミウム、セレン等を挙げることができ
る。しかしながら、これらは有害物質を使用している場
合が多く、その廃棄が問題となり、公害をもたらす原因
となる。又、感度が良好なセレンを用いる場合、蒸着法
等により導電性基体上に薄膜を形成する必要があり、生
産性が劣り、コストアップの原因となる。
近年、無公害性の無機物感光体としてアモルファスシリ
コンが注目され、その研究開発が進められている。しか
しながら、これらも感度については優れているが、薄膜
形成時において、主にプラズマCVD法を用いるため、
その生産性は極めて劣っており、感光体コスト、ランニ
ングコストとも大きなものとなっている。
一方、有機感光体は、焼却が可能であり、無公害の利点
を有し、更に多くのものは塗工により薄膜形成が可能で
大量生産が容易である。それ故にコストが大幅に低減で
き、又、用途に応じて様々な形状に加工することができ
るという長所を有している。しかしながら、有機感光体
においては、その感度、耐久性に問題が残されており、
高感度、高耐久性の有機感光体の出現が強く望まれてい
る。
有機感光体の感度向上の手段として様々な方法が提案さ
れているが、現在では電荷発生層と電荷輸送層とに機能
が分離した主に二層構造の機能分離型感光体が主流とな
っている。例えば、露光により電荷発生層で発生した電
荷は、電荷輸送層に注入され、電荷輸送層中を通って表
面に輸送され、表面電荷を中和することにより感光体表
面に静電潜像が形成される。機能分離型は単層型に比し
て発生した電荷が捕獲される可能性が小さくなり、各層
がそれぞれの機能を阻害されることなく、効率よく電荷
が感光体表面に輸送され得る(アメリカ特許第2803
541号)。
電荷発生層に用いられる有機電荷発生材としては、照射
される光のエネルギーを吸収し、効率よく電荷を発生す
る化合物が選択使用されており、例えば、アゾ顔料(特
開昭54−14967号公報)、無金属フタロシアニン
顔料(特開昭60−143346号公報)、金属フタロ
シアニン顔料(特開昭50−16538号公報)、スク
ェアリウム塩(特開昭53−27033号公報)等を挙
げることができる。
電荷輸送層に用いられる電荷輸送材としては電荷発生層
からの電荷の注入効率が大きく、更に電荷輸送層内での
電荷の移動度が大である化合物を選定する必要がある。
そのためには、イオン化ポテンシャルが小さい化合物、
カチオンラジカルが発生し易い化合物が選ばれ、例えば
、トリアリールアミン誘導体(特開昭53−47260
号公報)、ヒドラゾン誘導体(特開昭57−10184
4号公報)、オキサジアゾール誘導体(特公昭34−5
466号公報)、ピラゾリン誘導体(特公昭52−41
88号公報)、スチルベン誘導体(特開昭58−198
043号公報)、トリフェニルメタン誘導体(特公昭4
5−555号公報)、1.3−ブタジェン誘導体(特開
昭62−287257号公報)等が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記の如くこれら有機感光体の電荷移動
度は、無機物感光体に比較すると小さいものであり、感
度の点においてまだまだ満足できるものではない。
また、帯電、露光、現像、転写、除電という一連の電子
写真プロセスにおいて、感光体は極めて゛過酷な条件下
におかれ、特にその耐オゾン性、耐摩耗性が大きな問題
となり、これらの耐久性が要求されているが、満足でき
るものは未だ得られていない。
なかでも、トリアリールアミン誘導体については多くの
誘導体の開発が試みられている。例えば、モノトリアリ
ールアミン(特開昭57−195254号公報、特開平
1−118147号公報、特開平1−118142号公
報)、ビス(ジアリールアミノ)−ベンゼン(特開昭5
5−144250号公報、特開平1−118144号公
報、特開平1−118146号公報)、ビストリアリー
ル−アミン(特開昭53−27033号公報、特開昭5
6−35140号公報、特開昭56−52756号公報
、特開平1−142647号公報)等が挙げられる。
しかしながら、モノトリアリールアミンは一般に合成は
容易であるも、電荷移動度が充分でなく、また、安定性
に欠けるという問題があり、ビス(ジアリールアミノ)
−ベンゼン及びビストリアリールアミンは一般に、電荷
移動度はある程度優れているものの、安定性に欠け、ま
た合成が容易でないという問題がある。また、これらの
トリアリールアミン誘導体はいずれも結着樹脂との相溶
性がないことも問題点として指摘されていた。
このように、トリアリールアミン誘導体等の従来の有機
感光体には多くの問題点がみられ、これらを改良するこ
とが当該技術分野で強く要請されているのが実情である
本発明の目的は、まさにこの点にあり、かかる課題を解
消するものとして、優れた電荷移動度と安定性を有し、
かつ結着樹脂との相溶性を有する電荷輸送材として有益
な新規化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、当該新規化合物の製造方法を提供
することにある。
本発明のさらに他の目的は、当該新規化合物を電荷輸送
材として用いた高感度、高耐久性の電子写真感光体を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、
本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、 一般式(I)で示される新規シリルメ リアリールアミン化合物、 チル化ト Il+ R′ (式中、Ar’は置換されていてもよいアリーレン基を
示し、2つのAr’は同一でも異なっていてもよい。A
r”は置換されていてもよいアリール基を示し、4つの
Ar2は同一でも異なっていてもよい。R’、R2は同
一もしくは相異なる、アルキル基、シクロアルキル基、
アラルキル基又はアリール基を示し、これらのR’、R
’で示される基は置換されていてもよい。)に関し、ま
た当該新規シリルメチル化トリアリールアミン化合物の
製造方法及びそれを用いた電子写真感光体に関する。
前記一般式(I)において、A r+で表されるアリー
ロン基としては、フェニレン、ナフチレン、アンスラニ
ルン等が例示され、好ましくはフェニレン、ナフチレン
である。Ar’は置換されていてもよいが、置換基とし
ては通常、アルキル基が挙げられ、アルキル基としては
メチル、エチルが例示される。
Ar2で表されるアリール基としては、フェニル、ナフ
チル、アンスラニル等が挙げられ、好ましくはフェニル
である。Ar’は置換されていてもよいが、置換基とし
ては通常、アルキル基、アルコキシ基等が挙げられ、ア
ルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル等の炭素数1〜4の直鎖もしく
は分枝のアルキル基が例示され、好ましくはメチルであ
る。また、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ
等が例示される。
R’、R”はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキ
ル基又は了リール基を表すが、アルキル基としては、炭
素数1〜6の直鎮もしくは分枝のアルキル基であり、具
体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル
、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げら
れ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブ
チルである。このアルキル基は置換されていてもよいが
、置換基としては通常、アルコキシ基等が挙げられ、好
ましくはメトキシ又はエトキシがよい。
R’  R’がシクロアルキル基である場合、無置換も
しくはアルキル基等で置換された炭素数8以下のシクロ
アルキル基が挙げられ、具体的にはシクロプロピル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロへブチル、シク
ロオクチル等を例示することができ、好ましくはシクロ
ヘキシルである。
R’、R2がアラルキル基である場合、アリール基部分
が無置換もしくはアルキル基、アルコキシ基等で置換さ
れたフェニル、ナフチル、アンスラニル等が挙げられ、
アルキレン基部分としては、炭素数1〜4のものが挙げ
られ、好ましくはメチレンである。具体的には、ベンジ
ル、p−メチルベンジル、m−メチルベンジル等を例示
することができる。
R’、R2がアリール基である場合、アリール基が無置
換もしくはアルキル基、アルコキシ基等で置換すれたフ
ェニル、ナフチル、アンスラニル等が挙げられ、好まし
くはフェニルである。
ここで、R’、R’は同一もしくは相異なる基であるが
、R’ 、R2が両者ともアルキル基である場合には、
両者とも炭素数が6以下の場合には常温で固体であり、
電子写真感光体用の電荷輸送材としては好ましいもので
ある。しかし、少なくとも一方が7以上である場合には
液体となり、電子写真感光体用の電荷輸送材としては好
ましくない。R’ 、R2の少なくとも一方がシクロア
ルキル基、了リール基、もしくはアラルキル基の場合に
は特に限定されることはなく、いずれも常温で固体にな
るので、問題なく電荷輸送材として使用できる。
本発明における一般式(I)で示される新規シリルメチ
ル化トリアリールアミン化合物は、次の(a)、  (
b)の方法により製造することができる。即ち、 (a)ニー最大(n)で示されるグリニヤール試薬と2
官能性シラン化合物を反応させることによる製造方法。
(式中、Ar’、Ar2は式(I)と同じ意味を有し、
X3はハロゲン原子を示す。) 一般式(II)において、X3で表されるハロゲン原子
としては塩素、臭素、ヨウ素のいずれでもよい。
本発明に用いられる一般式(II)で示されるグリニヤ
ール試薬は、ハロゲノメチル化トリアリールアミン化合
物とマグネシウム金属とを原料にして公知の方法で得る
ことができる。即ち、エーテル系溶剤中でハロゲノメチ
ル化トリアリールアミン化合物とマグネシウム金属によ
り、一般式(■)で示されるグリニヤール試薬を調製す
る。ハロゲノメチル化トリアリールアミン化合物は、ト
リアリールアミン化合物を公知の方法でハロゲノメチル
化することにより容易に得ることができる。
エーテル系溶剤としては、例えばジエチルエーテル、エ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル
、ジ−n−ブチルエーテル等を挙げることができ、好ま
しくはジエチルエーテル、テトラヒドロフランを用いる
のが良い。
このようにして得られたグリニヤール試薬のエーテル系
溶剤溶液に、一般式(I[I)X’X”SiR’R” 
       (III)(式中、R’、R2は式(I
)と同じ意味を有し、x’、x’はハロゲン原子又はア
ルコキシ基を示す。)で示される2官能性シラン化合物
を、必要に応じて前記エーテル系溶剤に希釈して滴下す
る。
ここで、x’、x’がハロゲン原子を表す場合は、塩素
、臭素、ヨウ素のいずれでもよい。また、アルコキシ基
を表す場合としては、直鎮もしくは分枝状のいずれでも
良く、その炭素数としては1〜4が好ましく、例えばメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−
ブトキシ等が例示される。このようにx’、x’はハロ
ゲン原子又はアルコキシ基を示すが反応性の面からハロ
ゲン原子が好ましい。
滴下する量としては、通常グリニヤール試薬に対して0
.3倍モル乃至1.0倍モルであり、好ましくは0.5
倍モルである。滴下時間は通常、30分間乃至5時間で
あるが、好ましくは30分間乃至2時間である。また、
滴下温度としては、通常50℃乃至100℃であるが、
好ましくは一10℃乃至50℃であり、必要に応じて冷
却、加温を行なう。
滴下終了後反応を熟成し、その後加水分解を行い常法に
従い処理することにより、一般式(I)で示される新規
シリルメチル化トリアリールアミン化合物を高収率で得
ることができる。
(b)ニ一般式(TV)で示される化合物とモノハロゲ
ン化トリアリールアミン化合物をグリニヤールカップリ
ング反応させることによる製造方法。
(式中、R’、R2は式(I)と同じ意味を有し、x’
、x5はハロゲン原子を示す。) 一般式(rV)において X 4 、 X Sはハロゲ
ン原子を示し、塩素、臭素、ヨウ素原子いずれでもよい
一般式(TV)で示される化合物は、 (式中、R’、R2は式(I)と同じ意味を有し、x’
、x5はハロゲン原子を示す。)とマグネシウム金属に
より前記エーテル系溶剤の存在下、公知の方法にてグリ
ニヤール化することにより得ることができる。
このようにして得られた一般式(rV)で示される化合
物のエーテル溶液にグリニヤールカップリング触媒をい
れ、そこにモノハロゲン化トリアリールアミン化合物の
エーテル溶液を滴下し反応を行なう。
モノハロゲン化トリアリールアミン化合物は公知の任意
の方法で合成することができる。例えば、ジアリールア
ミン化合物とジハロゲン化アリール化合物とを用いウル
マン反応により得ることができる(ベリヒテ、36巻、
2382ページ、(1903))。
又、トリアリールアミン化合物を公知のハロゲン化剤に
より直接ハロゲン化することにより得ることも可能であ
る。ハロゲン原子としては特に限定されず、塩素、臭素
、ヨウ素原子のいずれでもよい。
滴下する量としては、通常グリニヤール試薬に対して1
.5倍モル乃至3.0倍モルであり、好ましくは2.0
倍モルである。滴下時間は通常、15分間乃至3時間で
あるが、好ましくは15分間乃至1時間である。また、
滴下温度としては、通常50℃乃至100℃であるが、
好ましくは0℃乃至50℃であり、必要に応じて冷却、
加温を行なう。グリニヤールカップリング触媒としては
公知の遷移金属触媒が用いられ(化学の領域、増刊11
7号、45ページ)、例えばLi2CuCj!4、Cu
Br。
CuCj!、N1c12(d ppe)z (d pp
e=ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン) 、N i
CIt 2(dppp)2(dppp=ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)プロパン) 、N iCi a(dmp
 e)z (dm p e =ビス(ジメチルホスフィ
ノ)エタン)、N1Cj22(PPhs)(Ph=フェ
ニル基)、N1Cj!2、Pd (PPbs)< 、A
gBr。
A g N Os等を挙げることができるが、好ましく
はNi錯体又はPd錯体である。
これらのグリニヤールカップリング触媒の使用量は、モ
ノハロゲン化トリアリールアミン化合物に対して通常、
10ppm乃至5%(重量比)の割合で加えればよい。
滴下終了後、反応混合物を通常還流条件で加熱熟成する
。反応終了後、常法に従い処理することにより、一般式
(I)で示される新規シリルメチル化トリアリールアミ
ン化合物を高収率で得るこ′とができる。
以上のようにして得られる一般式(I)に示されるシリ
ルメチル化トリアリールアミン化合物は、シリルメチル
基の超共役効果によりカチオンラジカルが安定化され、
正電荷移動度が大きくなり、電子写真感光体用の電荷輸
送材としては好適である。シリルメチル化アリール化合
物は、従来よりカチオンラジカル安定化合物として多(
知られているが(例えば、ジャーナル オブ オルガノ
メタリック ケミストリー、29巻、33頁、1971
年)、いずれもトリメチルシリルメチルベンゼン、トリ
メチルシリルメチルアニリン等のベンゼン誘導体であり
、本発明ではトリアリールアミン誘導体とすることによ
り、−層カチオンラジカルを安定化させることができ、
電荷移動度を更に大きくすることが可能となった。
又、これらの化合物は電子写真プロセスにおいて発生す
るオゾン酸化に対しても安定であり、高感度、高耐久性
の電子写真感光体を与えるものである。
以下、一般式(I)で示される新規シリルメチル化トリ
アリールアミン化合物を具体的に例示するが(化合物(
1)〜(49) ) 、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
〔以下余白〕
これらの化合物は、多くの溶剤に可溶であり、例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、り四〇ベ
ンゼン等の芳香族系溶剤;ジクロロメタン、クロロホル
ム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩
化炭素等のハロゲン系溶剤:酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系
溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤
;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン
、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;メタノール
、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール
系溶剤;ジメチルホルム了ミド、ジメチルアセトアミド
、ジメチルスルホキシド等に可溶である。
電子写真感光体を作製するにあたっては、例えば、導電
性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層を薄膜上に形成
せしめる。導電性支持体の基材としては、アルミニウム
、ニッケル等の金属、金属蒸着高分子フィルム、金属ラ
ミネート高分子フィルム等を用いることができ、ドラム
状、シート状又はベルト状の形態で導電性支持体を形成
する。
電荷発生層は、電荷発生材及び必要に応じて結合剤、添
加剤よりなり、蒸着法、プラズマCVD法、塗工法等の
方法で作製することができる。
電荷発生材としては、特に限定されることはなく照射さ
れる特定の波長の光を吸収し、効率よく電荷を発生し得
るものなら有機材料、無機材料のいずれも好適に使用す
ることができるが、無機材料の場合は前記の如く、公害
の問題や経済性に問題があるため、かかる観点において
有機材料を用いることが好ましい。
有機電荷発生材としては、例えば、ペリレン顔料、多環
牛ノン系顔料、無金属フタロシアニン顔料、金属フタロ
シアニン顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、チアピ
リリウム塩、スクェアリウム塩、アズレニウム顔料等が
挙げられ、これらは主として結合剤中に分散せしめ、塗
工により電荷発生層を形成することができる。無機電荷
発生材としては、セレン、セレン合金、硫化カドミウム
、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、アモルファスシリ
コンカーバイド等が挙げられる。なかでも半導体レーザ
ー波長域では、特にX型無金属フタロシアニン顔料が、
可視光領域ではジブロモアントアントロン顔料がその感
度の点において最も優れている。
形成された電荷発生層の膜厚は、0.1乃至2.0μm
が好ましく、更に好ましくは0.1乃至1.0μmであ
る。
次に該電荷発生層の上部に、一般式(I)で示される新
規シリルメチル化トリアリールアミン化合物を含む電荷
輸送層を薄膜状に形成せしめる。
薄膜形成法としては、おもに塗工法が用いられ、一般式
(I)で示される新規シリルメチル化ドリアリールアミ
ン化合物を、必要に応じて結合剤とともに溶剤に溶解し
、電荷発生層上に塗工せしめ、その後乾燥させればよい
用いられる溶剤としては、上記の化合物及び必要に応じ
て用いられる結合剤が溶解し、かつ電荷発生層が溶解し
ない溶剤なら特に限定されることはない。
必要に応じて用いられる結合剤は、絶縁性樹脂なら特に
限定されることはなく、例えば、ポリカーボネート、ボ
リアリレート、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系重
合体;ポリエチレン、ポリスチレン、スチレン−アクリ
ル共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル、ポリア
クリルアミド、アクリロニトリル−ブタジェン共重合体
、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
等の付加重合体;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン
、シリコン樹脂等が適宜用いられ、種もしくは二種以上
のものを混合して用いることができる。
これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、特に一般式 (式中、R3,R’、R5,R6,R’、R”Rs、R
”は同一もしくは相異なる、水素原子、ハロゲン原子又
はアルキル基を示す。)で示される繰り返し単位を有す
るポリカーボネート樹脂(これは一般にポリカーボネー
トZ樹脂と称される)を用いた場合に、塗料の保存安定
性が優れ、塗工時の欠陥発生が少なく好適である。
一般式(V)において、R3〜R10は同一もしくは相
異なる、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を示す
が、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素原子のいずれでもよく、好ましくは塩素原子である。
また、アルキル基を示す場合は、炭素数1〜4の直鎖も
しくは分枝のアルキル基であり、具体的にはメチル、エ
チル、nプロピル、イソプロピル、n−ブチル等が挙げ
られ、好ましくはメチルである。
このようなポリカーボネートZ樹脂は、公知の方法によ
り容易に得ることができ(アンゲバンテ・ケミ−168
巻、633頁(1956年))、又は市販のものとして
三菱瓦斯化学■製又は帝人化成■製等を用いても良い。
前記一般式(V)で示される繰り返し単位を有する化合
物のようにポリカーボネート樹脂の主鎖中にシクロヘキ
シル基を導入することにより、その滑り抵抗を少なくで
き、又ガラス転移点を変化させることなく強靭さを増す
ことが可能となり、該ポリカーボネー)Z樹脂を用いた
電子写真感光体は電子写真プロセスにおいて、トナー、
紙、クリーニングブレード等による摩耗を最小限に抑え
ることが可能となる。本発明に用いられる一般式(V)
で示される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂
を具体的に例示すると次のものが挙げられるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
これらのポリカーボネー)Z樹脂の分子量は数平均分子
量で5千乃至10万が好ましい。これよりも小さいと機
械的強度が得られなくなり、耐摩耗性は期待できない。
また10万より・も大きいと塗工時に粘度が大きくなり
すぎ、作業性の困難を生じる。ガラス転移点は50℃乃
至200℃であり、この範囲において耐摩耗性が改善さ
れる。これよりもガラス転移点が低いと環境特性が低下
し好ましくない。また200℃よりも高いと脆さが生じ
るようになり、摩耗劣化が激しくなる。
上記結合剤の使用量は一般式(I)で示される新規シリ
ルメチル化トリアリールアミン化合物に対して0.1乃
至3重量比であり、好ましくは0.1乃至2重量比であ
る。結合剤の量がこれよりも大であると、電荷輸送層に
おける電荷輸送材濃度が小さくなり、感度が悪くなる。
又、本発明においては、必要に応じて前記の公知の電荷
輸送材を組み合わせて用いることもできる。
電荷輸送層の塗工手段は、特に限定されることはなく、
例えば、デイツプコーター バーコータ、カレンダーコ
ーター、グラビアコーター、スピンコーター、等を適宜
使用することができ、又、電着塗装することも可能であ
る。
このようにして形成される電荷輸送層の膜厚は、10乃
至50μmが好ましく、更に好ましくは10乃至30μ
mである。膜厚が50μmよりも大であると、電荷の輸
送により多くの時間を要するようになり、又、電荷が捕
獲される確率も大となり感度低下の原因となる。一方、
10μmより小であると、機械的強度が低下し、感光体
の寿命が短いものとなり好ましくない。
以上のごとくにして一般式(−I)で示される新規シリ
ルメチル化トリアリールアミン化合物を電荷輸送層に含
む電子写真感光体を作製することができるが、本発明で
は更に導電性支持体と電荷発生層の間に必要に応じて、
下引き層、接着層、バリヤー層等を設けることもでき、
これらの層には例えばポリビニルブチラール、フェノー
ル樹脂、ポリアミド樹脂等の絶縁性樹脂や、導電性無機
微粉末を絶縁性樹脂に分散させたもの、あるいはポリピ
ロールやポリチオフェンのような共役系高分子にイオン
ドープし導電性高分子にしたもの等いずれも使用するこ
とができる。又、感光体表面に表面保護層を設けること
もでき、前記下引き層等と同様の材料を用いることがで
きる。
こうして得られた電子写真感光体の使用に際しては、ま
ず感光体表面をコロナ帯電器等により負に帯電せしめる
。帯電後、露光されることにより電荷発生層内で電荷が
発生し、正電荷が電荷輸送層内に注入され、これが電荷
輸送層中を通って表面にまで輸送され、表面の負電荷が
中和される。
一方、露光されなかった部分には負電荷が残ることにな
る。正規現像の場合、正帯電トナーが用いられ、この負
電荷が残った部分にトナーが付着し現像されることにな
る。反転現像の場合は、負帯電トナーが用いられ、電荷
が中和された部分にトナーが付着し、現像されることに
なる。本発明における電子写真感光体はいずれの現像方
法においても使用可能であり、高画質を与えることがで
きる。
又、本発明においては、導電性支持体上にまず電荷輸送
層を設け、その上に電荷発生層を設けて電子写真感光体
を作製することもできる。この場合には、まず感光体表
面を正に帯電せしめ、露光後、発生した負電荷は感光体
の表面電荷を中和し、正電荷は電荷輸送層を通って導電
性支持体に輸送されることになる。
又、本発明においては、電荷発生材と電荷輸送材とを同
一層に含む単層型感光体とすることもでき、その場合に
は電荷発生材と電荷輸送材とを結合剤とともに、溶解、
分散せしめ、支持体上にlO乃至30μmの膜厚で塗工
せしめればよい。
〔実施例〕
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例−1 ビス(4−ジフェニルアミノフェニルメチル)ジメチル
シラン(例示化合物(1)の合成)撹拌装置、冷却管、
窒素導入管、滴下漏斗を備え付けた2 00mfl 4
ソロフラスコにマグネシウム金属0.6 g (24,
9mmo l)を入れ窒素置換を行った。ついでジエチ
ルエーテル100mfを入れ撹拌を開始した。そこへ4
−クロロメチルトリフェニルアミン5.9 g (20
mmo 1)を溶解したジエチルエーテル溶液20−を
ゆっくり滴下した。約5rn1滴下したところでゆるや
かに還流が始まった。還流させながら、さらにジエチル
エーテル溶液の滴下を続け、滴下終了後、更に1時間還
流を行った。以上のようにして得られたグリニヤール試
薬溶液を室温にまで戻し、次にジクロロジメチルシラン
1.3 g (10mmo 1)のジエチルエーテル溶
液20−を水冷下ゆっくり滴下した。
滴下終了後、反応混合物を2時間還流し反応を熟成した
。その後、水50m1を水冷下漬下し加水分解を行った
。次に、エーテル層を抽出し飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液で1回、水で2回洗浄し、ついで無水硫酸す) I
Jウムで乾燥した。乾燥後、ジエチルエーテルを溜去し
白色固体を得た。該白色固体をn−へキサン/トルエン
(2/1)で再結晶し目的物を8.8g得た(収率73
%)。
融点;125.4〜126.8℃ 元素分析; (C1゜H311N2S i)計算値(%
)  実測値(%) CB3.62     83.66 H6,626,88 N    4.88      4.58Si   4
.88      4.88実施例−2 ビス(4−ジフェニルアミノフェニルメチル)ジエチル
シラン(例示化合物(2)の合成)撹拌装置、冷却管、
窒素導入管、滴下漏斗を備え付けた2 00mf4ツロ
フラスコにマグネシウム金属0.6 g (24,9m
mo l)を入れ窒素置換を行った。ついでジエチルエ
ーテル100rnf!、を入れ撹拌を開始した。そこへ
ビス(クロロメチル)ジエチルシラン3.7g (20
mmo 1)を溶解したジエチルエーテル溶液20−を
ゆっくり滴下した。
約5m1滴下したところでゆるやかに還流が始まった。
還流させながら、さらにジエチルエーテル溶液の滴下を
続け、滴下終了後、更に1時間還流を行った。以上のよ
うにして得られたグリニヤール試薬溶液を室温にまで戻
し、次にNiNiC12(dppe)6を室温で加えた
。次に、4−ブロモトリフェニルアミン13.0g (
40mm o 1 )のジエチルエーテル溶液20rr
fを水冷下ゆっくり滴下した。滴下終了後、反応混合物
を8時間還流し反応を熟成した。その後、水50mj!
を氷冷下漬下し加水分解を行った。次に、エーテル層を
抽出し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回
洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後
、ジエチルエーテルを溜去し白色固体を得た。
該白色固体をn−ヘキサン/トルエン(3/1)で再結
晶し目的物を19.7 g得た(収率78%)。
融点;115.0〜117.3℃ 元素分析;  (C4−H,2N2S i )計算値(
%)  実測値(%) C83,7283,65 H6,987,26 N     4.65       4.52Si  
  4,65       4.57実施例−3〜23 例示化合物(3)、(5)、(6)、(8)、(10)
、(12)、(13)、(16)、(18)、(20)
、(22)については、実施例1と同様の方法でそれぞ
れ対応するクロロメチルトリアリールアミン化合物、及
びジクロロシラン化合物を用い、又例示化合物(4)、
(7)、(9)、(11)、(14)、(15)、(1
7)、(19)、(21)、(23)については、実施
例−2と同様の方法でそれぞれ対応するブロモトリアリ
ールアミン化合物、及びビス(クロロメチル)シラン化
合物を用いて合成し、融点測定及び元素分析を行なった
。その結果を表−1に示した。
〔以下余白〕
表 表−1の続き 表−1σオ売き 実施例−24 X 型無金8フタロシアニン4.1g、ポリビニルブチ
ラール(エスレックBM−2、種水化学■製)4.1g
、シクロへキサノン200 g、ガラスピーズ(1φ)
650gをサンドミルに入れ、4時間溶解、分散を行い
、電荷発生層用塗料を作製した。
該塗料を用い表面鏡面仕上げしたアルミニウムシリンダ
ー(40φ)に乾燥後の膜厚が0.15μmになるよう
に浸漬塗工し、乾燥した。
次に、実施例−1で合成した例示化合物(1)80g、
式(50)で示される繰り返し単位を有するポリカーボ
ネー)Z樹脂(数平均分子量;5万)80gをジオキサ
ン450gに溶解し、電荷輸送層用塗料を作製した。該
塗料を用いて、先に電荷発生層を塗工したアルミニウム
シリンダーに乾燥後の膜厚が25μmになるように浸漬
塗工し、乾燥した。
このようにして作製したドラム状電子写真感光体を用い
、ドラムゼログラフィー試験機にて電子写真特性を評価
した。−5,5k Vのコロナ電圧で帯電させたところ
、初期表面電位V。は−870Vであった。暗所にて2
秒放置後の表面電位V2は一860Vとなった。ついで
発信波長790nmの半導体レーザーを照射し、半減露
光量E172を求めたところ、0.27μJ / C[
!!であり、残留電位V、は−5,8Vであった。
次に、5万回上記操作を繰り返した後、Vo、V2 、
E l/2 、V*を測定したところ、それぞれ−86
0V、 −850V、 0.27μJ/cat、−6゜
8Vであり、感光体の性能は殆ど衰えていなかった。
次に、上記と同じ方法で作製した電子写真感光体をブレ
ードクリーニング方式で反転現像方式の市販のレーザー
ビームプリンターに装着しプリントテストを行った。そ
の結果、5万枚プリント後も膜厚の減少は殆ど見られず
、画像に影響を及ぼす傷も見あたらなかった。又、画像
も高画像濃度を維持し劣化はみられなかった。
このようにして本発明による電子写真感光体は感度、耐
久性の点で非常に優れていることが分かった。
実施例−25〜32 実施例−24において電荷輸送材として例示化合物(1
)のかわりに、表−2に示した化合物を用いる以外は同
様にして感光体を作製し、性能評価を行った。その結果
を表−2に示した。
これかられかるように、いずれも初期、5万回繰り返し
後も感光体特性は優れたものであった。
また、プリンター内装着での5万枚プリント試験後でも
膜厚の減少はいずれの感光体においても見ることができ
ず、高画像濃度を維持していた。
〔以下余白〕
表 実施例−33〜35 実施例−24において、式(50)で示される繰り返し
単位を有するポリカーボネートZ樹脂のかわりに、表−
3に示したポリカーボネートZ樹脂を用いる以外は同様
にして感光体を作製し、性能評価を行った。その結果を
表−3に示した。
これかられかるように、いずれも初期、5万回繰り返し
後も感光体特性は優れたものであった。
また、プリンター内装着での5万回プリント試験後でも
膜厚の減少は、いずれの感光体においても見ることがで
きず高画像濃度を維持していた。
表−3 実施例−36 ボリアミド樹脂(アミランCM−8000、東し■製)
10gをメタノール/n−ブタノール(2/1)200
gに溶解し、下引き履用塗料を作製した。該塗料を用い
表面鏡面仕上げしたアルミニウムシリンダー(40φ)
に乾燥後の膜厚が0.1μmになるように浸漬塗工し、
乾燥した。
次に、X型無金属フタロシアニン20g、例示化合物(
1)80g、式(50)で示される繰り返し単位を有す
るポリカーボネートZ樹脂(数平均分子量;5万)80
g、ジオキサン450g。
ガラスピーズ(1φ)650gをサンドミルに入れ、4
時間溶解、分散を行い、単層用塗料を作製した。該塗料
を用い、先に下引き層を塗工したアルミニウムシリンダ
ー(40φ)に乾燥後の膜厚が25μmになるように浸
漬塗工し、乾燥した。
このようにして作製したドラム状電子写真感光体を用い
、ドラムゼログラフィー試験機にて電子写真特性を評価
した。−5,5k Vのコロナ電圧で帯電させたところ
、初期表面電位V。は−900■であった。暗所にて2
秒放置後の表面電位v2は一870Vとなった。ついで
発信波長790nmの半導体レーザーを照射し、半減露
光量E1/2を求めたところ、0.37μJ / c+
dであり、残留電位V、 バー 15.2 Vテア−、
り。
次に、5万回上記摸作を繰り返した後、■。、V2 、
E l/2 、VRを測定したところ、それぞれ−89
0V、 −870V、0,38μJ/C[I!、−26
,5■であり、感光体の性能は殆ど衰えていなかった。
次に、上記と同じ方法で作製した電子写真感光体をブレ
ードクリーニング方式で反転現像方式の市販のレーザー
ビームプリンターに装着しプリントテストを行った。そ
の結果、5万枚プリント後も膜厚の減少は殆ど見られず
、画像に影響を及ぼす傷も見あたらなかった。又、画像
も高画像濃度を維持し劣化はみられなかった。
このようにして本発明による電子写真感光体は感度、耐
久性の点で非常に優れていることが分かった。
実施例−37 ジブロモアントアントロン5g1ブチラール樹脂(エス
レックBM−2,積水化学■製5gをシクロへキサノン
90−に溶解、分散しボールミル中で24時間混練した
。得られた分散液をアルミ板上にバーコーターにて乾燥
後の膜厚が0.15μmになるように塗布し、乾燥させ
、電荷発生層を形成した。次に、例示化合物(1)5g
、ポリカーボネートA樹脂(レキサン131−111、
エンジニアリングプラスチックス■製)5gをジオキサ
ン90mA’に溶解し、これをさきに形成した電荷発生
層上にブレードコーターにて乾燥後の膜厚が25μmに
なるように塗布して乾燥させ電荷輸送層を形成した。
このようにして作製した電子写真感光体を■川口電気製
作新製、静電複写紙試験装置EPA−8100を用いて
、−5,5kVのコロナ電圧で帯電させたところ、初期
表面電位V0は一860Vであった。暗所にて2秒放置
後の表面電位V2は一850Vとなった。ついで照度5
1uxのハロゲンランプを照射し、半減露光量Er7□
を求めたところ、1.01ux−5eCであり、残留電
位V、lは−5,2Vであった。
次に、5千回上記操作を繰り返した後、Vo、V 2 
、E l/2 、V nを測定したところ、それぞれ−
860V、−850V、1.11ux−sec、−7,
5Vであり、感光体の性能は殆ど衰えていなかった。
実施例−38〜45 実施例−37において電荷輸送材として例示化合物(1
)のかわりに、表−4に示した化合物を用いる以外は同
様にして感光体を作製し、性能評価を行った。その結果
を表−4に示した。
〔以下余白〕
表−4 実施例−46〜71 例示化合物(24)、(25)、(26)、(27)、
 (28)、、  (29) 、 (30)、 (31
)、 (32)、 (33)、 (34)、 (35)
、(36)、 (37)、 (38)、 (39)、 
(40)、 (41)、 (42)、 (43)、 (
44)、(45)、 (46)、 (47)、 (48
)、 (49)については、実施例−1または実施例−
2と同様の方法により合成することができる。
また、実施例−24、実施例−36、実施例37におい
て、電荷輸送材として例示化合物(1)のかわりに、こ
れら例示化合物(24)〜(49)を用いる以外は同様
にして感光体を作製し、性能評価を行なうと、実施例−
24、実施例−36、実施例−37の場合と同様に、感
度、耐久性の点で非常に優れた結果が得られる。
比較例−1 実施例−24において電荷輸送材として例示化合物(1
)のかわりに、4.4°、4”−トリメチルトリフェニ
ルアミンを用いる以外は同様にして感光体を作製し、性
能評価を行った。
−5,5kVのコロナ電圧で帯電させたところ、初期表
面電位V。は−880Vであった。暗所にて2秒放置後
の表面電位V2は一860Vとなった。ついで発信波長
790nmの半導体レーザーを照射し、半減露光量El
、□を求めたところ、0゜89μJ / cntであり
、残留電位VRは−42,6Vであった。
次に、5万回上記操作を繰り返した後、VO。
V2、E17□、VRを測定したところ、それぞれ−8
60V、 −820V、 0.94μJ/cd、 −6
3、IVであり、感光体の性能は実施例−24に比較し
て劣っていた。
次に、上記と同じ方法で作製した電子写真感光体をブレ
ードクリーニング方式で反転現像方式の市販のレーザー
ビームプリンターに装着しプリントテストを行った。そ
の結果、5万枚プリント後も膜厚の減少は殆ど見られず
、画像に影響を及ぼす傷も見あたらなかったが、感度が
悪いため画像濃度は薄いものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式( I )で示される新規シリルメチル化ト
    リアリールアミン化合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、Ar^1は置換されていてもよいアリーレン基
    を示し、2つのAr^1は同一でも異なっていてもよい
    。Ar^2は置換されていてもよいアリール基を示し、
    4つのAr^2は同一でも異なっていてもよい。R^1
    、R^2は同一もしくは相異なる、アルキル基、シクロ
    アルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、これ
    らのR^1、R^2で示される基は置換されていてもよ
    い。)
  2. (2)一般式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中、Ar^1、Ar^2は式( I )と同じ意味を
    有し、X^3はハロゲン原子を示す。) で示されるグリニャール試薬と、一般式(III)X^1
    X^2SiR^1R^2(III) (式中、R^1、R^2は式( I )と同じ意味を有し
    、X^1、X^2はハロゲン原子又はアルコキシ基を示
    す。) で示される2官能シラン化合物を反応せしめることを特
    徴とする請求項(1)記載の新規シリルメチル化トリア
    リールアミン化合物の製造方法。
  3. (3)一般式(IV) ▲数式、化学式、表等があります▼(IV) (式中、R^1、R^2は式( I )と同じ意味を有し
    、X^4、X^5はハロゲン原子を示す。) で示される化合物とモノハロゲン化トリアリールアミン
    をカップリング触媒の存在下、グリニャールカップリン
    グ反応せしめることを特徴とする請求項(1)記載の新
    規シリルメチル化トリアリールアミン化合物の製造方法
  4. (4)導電性支持体とその上に形成された感光層とを必
    須の構成要素とする電子写真感光体において、請求項(
    1)記載の新規シリルメチル化トリアリールアミン化合
    物を感光層中に含むことを特徴とする電子写真感光体。
  5. (5)導電性支持体とその上に形成された感光層とを必
    須の構成要素とする電子写真感光体において、請求項(
    1)記載の新規シリルメチル化トリアリールアミン化合
    物及び一般式(V)で示される繰り返し単位を有するポ
    リカーボネート樹脂を感光層中に含むことを特徴とする
    電子写真感光体。 ▲数式、化学式、表等があります▼(V) (式中、R^3、R^4、R^5、R^6、R^7、R
    ^8、R^9、R^1^0は同一もしくは相異なる、水
    素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を示す。)
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