JPH04214415A - 炭素繊維前駆体処理用組成物および処理方法 - Google Patents

炭素繊維前駆体処理用組成物および処理方法

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JPH04214415A
JPH04214415A JP5774691A JP5774691A JPH04214415A JP H04214415 A JPH04214415 A JP H04214415A JP 5774691 A JP5774691 A JP 5774691A JP 5774691 A JP5774691 A JP 5774691A JP H04214415 A JPH04214415 A JP H04214415A
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JP
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siloxane
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formula
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Application number
JP5774691A
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English (en)
Inventor
Stephen E Cray
スティーブン・エドワード・クレイ
Sylvie Anne Quideau
シルヴィー・アンヌ・キドー
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Dow Silicones UK Ltd
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Dow Corning Ltd
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/20Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products
    • D01F9/21Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products from macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F9/22Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products from macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from polyacrylonitriles

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素繊維前駆体処理用
組成物に関するものであり、特にアクリロニトリル基繊
維である前駆体繊維に関するものである。本発明はまた
炭素繊維製造における前駆体の処理、処理された前駆体
繊維および組成物の使用に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び課題】炭素繊維を得る1つの方法とし
て、酸化雰囲気中においてアクリロニトリル基繊維を熱
的に安定させ(文献参照、以降PAN繊維という)引き
続き非酸化雰囲気中で繊維を炭化させることが知られて
いる。酸化雰囲気においてPAN繊維の熱的安定は発熱
反応であり、熱の局部蓄積となり、この段階において不
均一な反応および繊維の溶融またはもろさの原因となる
。このことは種々の用途に対して十分に高品質な繊維と
ならない結果を招く。これらの欠点を直すいくつかの解
決策が提案された。例えば熱安定化段階に先立って、潤
滑油として有機シリコーン物質をPAN繊維に含浸させ
ることが提案されている。提案されたシリコーン物質と
して、ジメチルシロキサンポリマー、ジフェニルシロキ
サンポリマー、アミノ機能シロキサンポリマーおよびエ
ポキシ機能シロキサンポリマーが挙げられる。しかし乍
ら、それ等物質を使用すると繊維上に静電気を蓄積する
傾向があり、繊維のもつれおよびふわふわした繊維とな
り、炭素繊維製造段階を困難にし不満足な繊維を製造す
ることになる。そのような問題を回避するために、帯電
防止用物質例えば陰イオン系または非イオン系界面活性
剤、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびポリプ
ロピレングリコールを添加することが提案されている。 文献によると、帯電防止剤の適用は上記シロキサン物質
適用と同時に、またはその後に適用することが提案され
ている。最も好ましいシロキサン物質であるアミノ機能
シロキサンポリマーを使用すると或る問題の原因となる
。それはこの材料が60℃位の処理温度において、特に
二酸化炭素の存在下において、またPAN繊維が乾燥さ
れる工程における温度約150℃位において、または繊
維が熱的に安定化される温度即ち250℃位において、
ゲル粒子を形成する傾向があることである。その結果、
PAN繊維の前処理に不満足な浴寿命および炭素繊維の
標準以下の品質を招くことになる。従って、アミノ機能
シロキサンポリマー程度にゲル化せず、しかも製造中の
繊維の溶融、もつれおよびふわふわした状態を避けるた
めに効果のある、処理用組成物を提供する必要性がある
【0003】
【課題を解決するための手段】発明者等は、或る窒素含
有シロキサンポリマーを用いるとPAN繊維用の改良さ
れた処理用組成物が得られることを見出した。本発明に
よれば、次の組成物が提供される。すなわち、シロキサ
ンポリマーが、一般式(a)のシロキサン単位1〜50
、一般式(b)のシロキサン単位0〜50、および一般
式(c)のシロキサン単位10〜900から成ることを
特徴とする、炭素繊維製造用のアクリロニトリル基前駆
体繊維処理用のシロキサンポリマーからなる組成物:

0004】
【化8】
【0005】
【化9】
【0006】
【化10】
【0007】{ 式中、Rは水素原子または炭素原子数
18迄の炭化水素基を示し、nおよびmは0〜3の値を
有しており、Aは(i)一般式、  R’NQC(O)
R、  R’NC(O)NR2、R’[NZ(CH2)
a]bNZ(CH2)aNZQ  である有機基含有ア
ミド基、または、(ii)シリコンに結合した一般式 
 −R’NH−R+(ここに、R+は水素原子または 
 R’NHR  または  R’NHR’NHR  で
ある)と1以上のモノエポキシドまたは一般式
【0008】
【化11】
【0009】であるラクトンとの反応生成物であり、B
は一般式  R’(OC2H4)c(OC3H6)dO
R*であるポリオキシアルキレン基を示し、ここに、R
’は炭素原子数2〜8を有する2価の炭化水素基を示し
、R*はR基または  C(O)R基であり、R+は水
素原子または一般式  R’HNR  または  R’
NHR’NHR  である基を示し、Qはアルキル基ま
たは水素原子を示し、Zは水素原子、低級アルキル基ま
たはRC(O)−基であり、少なくとも1ケのZはRC
(O)−基であることを示し、aは2〜6の整数であり
、bの値は0、1または2であり、cは整数であり、d
は0または整数であり、Pは2〜7の値を有する }。
【0010】本発明の組成物に有用なシロキサンポリマ
ーは、一般的に線状シロキサンポリマーである。しかし
乍らポリマー中に少量の枝別れが存在していても良い。 このことは、シロキサン単位の一般式において、式(1
)および(2)の単位のmの値が好ましくは1であり、
式(3)の単位のnの値が好ましくは2であることを意
味する。 単に少量の単位において、mが0、またはnが0または
1であっても良い。全シロキサン単位の2〜5%におい
て、mまたはnがそのような値を有することが好ましい
。少なくとも2ケのシロキサン単位は末端ブロッキング
単位であり、このシロキサンポリマー中に或る枝別れが
存在する場合は、より多くの末端ブロッキング単位が存
在する。末端ブロッキング単位は、一般式  R3Si
O1/2、AR2SiO1/2、  BR2SiO1/
2  で示される単位である。僅か2ケの末端ブロッキ
ング単位が存在し、それらが両方共R3SiO1/2で
あることが好ましい。本発明の組成物中有用であるシロ
キサンポリマーにおいて、各Rは独立的に水素原子また
は炭素原子数18迄の炭化水素基を示す。好ましくはシ
リコン結合基Rは、炭素原子数8迄のアルキルまたはア
リール基であり、例えばエチル、プロピル、ヘキシル、
シクロヘキシルおよびフェニル基であり、最も好ましく
は、存在する全シリコン結合R基の少なくとも80%が
メチル基であることである。
【0011】A基は、(i)アミド含有基または(ii
)1以上のモノエポキシドまたはラクトンを有するアミ
ノ基の反応生成物である基である。(i)の場合におい
てシリコン結合基Aは、R’NQC(O)R  または
R’C(O)NR2であり、Rは水素、メチル、エチル
、ブチル、オクチル、オクタデシル、ビニルまたはフェ
ニル基である。或はA基はR’[NZ(CH2)a]b
NZ(CH2)aNZQであっても良い。式中Zは水素
またはRC(O)−を示し、aは2〜6の整数であり、
bは0、1または2である。従ってA(i)の例として
は次の基が挙げられる。
【0012】
【表1】
【0013】−R’NQC(O)Rで示されるシリコン
結合基Aを有するシロキサンポリマーは、例えば該当す
るアミノ置換シロキサンポリマーと、酸または酸無水物
とを反応させることにより作ることができる。A基が−
R’C(O)NR2を有するシロキサンポリマーは、該
当するカルボキシル置換シロキサンポリマーとアンモニ
アまたはアミンと反応させることにより得ることができ
る。適当な調製方法は公知であり、例えば英国特許明細
書第882059号、第882061号および第111
7043号に記載されている。Aが1以上のモノエポキ
シドまたは1以上のラクトンの何れかを有するアミン含
有置換基の反応生成物を示す(ii)の場合、シロキサ
ンポリマーはシリコン結合基−R’NH−R+(R+は
水素原子または、R’NHRまたはR’NHR’NHR
で表される基を示す)と1以上の試薬とを反応させるこ
とにより得ることができる。 R’基は好ましくは2〜8の炭素原子を有し、例えばプ
ロピレン、イソブチルおよびヘキシレンである。R+基
は水素或は第一または第二アミン或はジアミンを示すこ
とができる。アミン含有置換基の例としては、次のもの
が挙げられる。
【0014】反応生成物の調製に用いられるモノエポキ
シドは、1ケのエポキシ基を有する有機化合物である。 用語エポキシは、2ケの隣接する炭素原子に結合したオ
キシラン酸素で構成される基を意味する。好適に用いら
れるモノエポキシドは、前記隣接する炭素原子の置換基
が水素、炭化水素基または炭化水素基を含むエステルま
たはエーテルであるものである。好ましくは炭素原子の
内1ケは水素原子のみを有し、他の炭素原子はそれに結
合するアルキル基即ちメチル基から線状C21アルキル
基迄含む。最も好まれるモノエポキシドは、アルキル基
が1〜10の炭素原子を有し、特に1〜4の炭素原子を
有するものである。好適なモノエポキシドの例としては
、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブタジエン
モノオキシド、2,3−エポキシシクロペンタン、置換
されたオレフィンオキシド例えば2,3エポキシプロピ
ルベンゼン、エポキシアルコール例えばグリシドール、
2,3エポキシシクロペンタノール、3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキシルメタン、グリシジルエーテ
ル例えばフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジ
ルエーテルまたはグリシジルエステル例えばグリシジル
アセテートを挙げることができる。モノエポキシドで好
ましいものは、一般式
【0015】
【化12】
【0016】(式中、eは0〜20、好ましくは0〜8
、最も好ましくは0〜3の値を有する)で示されるもの
である。反応生成物は公知の方法により調製することが
できる。例えば2つの試薬を、低分子量脂肪族アルコー
ルまたは触媒量の水の存在下で、互いに反応させること
ができる。反応はそのような触媒の存在下、室温で行う
ことができるが、好ましくはより高温、例えば50℃ま
たはそれ以上の温度で行うことができる。シロキサンポ
リマー中に第一アミン基が存在する場合、2ケのモノエ
ポキシド分子がそのアミンと反応することができる。 反応生成物中のアミン基は、或る程度未反応第一アミン
基が存在するが、第三、第二またはそれらの混合アミン
基である。反応生成物の調製に有用なラクトンは、次の
一般式を有する。
【0017】
【化13】
【0018】(式中、Qは水素原子、pは3〜6の値を
示すことが好ましい)好適なラクトンの例としては、γ
−ブチロラクトンおよびイプシロン−カプロラクトンが
挙げられる。生成した反応生成物は2価の炭化水素基に
より、シリコン原子と結合した  =NCO(CHQ)
pOH基を含む置換基を有する。反応は、好ましくは反
応体同士を、例えば水性エマルジヨンまたは溶液中にお
いて、最も好ましくは例えばメチルエチルケトン、トル
エンまたはエタノール還流下で、加熱することにより行
われる。反応の比率は、ラクトンとの反応により変換さ
れることが望まれるアミノ基の数により選ぶことができ
る。当業者にとって、本発明の組成物中に混和するのに
有用なシロキサンは、上記の如く例えば置換基を含むア
ミンを有するポリオルガノシロキサンの反応によっての
み作られるばかりでなく、例えば後で加水分解されるま
たは他のシランおよび/またはシロキサンポリマー例え
ばシクロシロキサンと共に加水分解される該当するシラ
ンの反応によっても同様に、または文献に記載されてい
る他の公知の方法によっても作り得ることは明白である
。シロキサンポリマー中のB基は、もし存在すると、ア
ルキレン基を介してシリコン原子に結合しているオキシ
アルキレン基である。オキシアルキレン基は、オキシエ
チレン単位および任意にオキシプロピレン単位を含む。 もし両単位が存在する場合、オキシプロピレン単位の数
がオキシエチレン単位の数よりも少ないことが好まれる
。各B基中のオキシアルキレン単位の数は、40以下が
好ましい。cの値は5〜20、dの値は0〜20、好ま
しくは10〜20が良い。アルキレン基R′は、ジメチ
レン、プロピレンまたはイソプロピレン基であることが
好ましい。R′基は水素原子であることにより、ヒドロ
キシル末端ブロックされたオキシアルキレン置換基、ア
ルキル基またはアシル基となる。オキシアルキレン置換
基は、何れかの公知方法によりシロキサンポリマーと結
合することができる。例えばシリコン結合水素原子を有
するシロキサンポリマーは、不飽和末端基を有するオキ
シアルキレン基とハイドロシリレーヨン触媒の存在下に
おいて反応することができる。例えばアリル末端ブロッ
クされたオキシアルキレン化合物は、多分反応してプロ
ピレン単位であるR′基を作ると思われる。B基の好適
例として次のものが挙げられる。   −(CH2)3(OCH2CH2)12OC(O)
CH3および  −(CH2)3(OCH2CH2)1
8(OCH2CH(CH3))18OH
【0019】A
およびB置換基の両者が存在するシロキサンポリマーの
製造は、例えばオキシアルキレン置換基を有するシラン
、置換基を含むアミンを有するシランおよびポリアルキ
ルシクロシランを、適当な触媒例えば酸またはアルカリ
化合物の存在下において共に加水分解させ、その後アミ
ノ基と例えば1以上のラクトンのモノエポキシドと、更
に反応させることにより得ることができる。本発明の組
成物に有用なシロキサンポリマーは、鎖中に約1000
シロキサン単位迄を有することができる。好ましくはポ
リマーは80〜500シロキサン単位、最も好ましくは
100〜400シロキサン単位を有する。シロキサン単
位の大部分が式(c)を有し、全シロキサン単位の12
%迄が式(a)および(b)或は式(a)単独であるこ
とが好まれる。より好ましいシロキサンポリマーは、全
シロキサン単位の5%迄が式(a)或は式(a)または
(b)を有するものである。しかし乍ら、式(b)のシ
ロキサン単位が存在せず式(a)のシロキサン単位の量
がポリマー中の全シロキサン単位の1〜3%のシロキサ
ンポリマーを使用することが最も好ましい。式(a)お
よび(b)両方のシロキサン単位が存在するポリマーに
おいては、式(a)を有するシロキサン単位の数が式(
b)のシロキサン単位の数よりも大であることが好まし
い。
【0020】炭素繊維の形成に先立ち、熱的安定性を与
えるため、本発明の組成物により処理されるPAN繊維
は公知であり、アクリロニトリル誘導単位を少なくとも
90モル%、アクリロニトリルと共重合可能なコモノマ
ー成分から誘導される単位を10モル%含む。好ましく
は、繊維はアクリロニトリルを少なくとも95モル%、
コモノマー誘導単位を5モル%含む。好適なコモノマー
の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
、アリルアルコール、メタリルアルコール、クロトン酸
、アクリルアミド、メタリルスルホン酸ナトリウム、メ
チルメタクリレート、メチルイタコネート、2−(1−
ヒドロキシアルキル)アクリロニトリル、2−(1−ヒ
ドロキシアルキル)アクリレートのエステル、アリルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルピリジンおよび
ビニルピロリドンが挙げられる。本発明の組成物は、シ
ロキサンポリマーの希釈剤またはキヤリヤを含むことが
好ましい。これは溶剤でもよく、例えば塩素化炭化水素
、芳香族溶剤または脂肪族溶剤である。しかし乍ら、シ
ロキサンは水中油エマルジヨン形態であることが好まし
い。そのようなエマルジヨンは、シロキサン含有量とし
て1〜25重量%である。更にエマルジヨンは、安定化
のため1以上の界面活性剤を含むと良い。好適な界面活
性剤は公知であり、非イオン系ポリオキシエチレンアル
キルフェニルホスフェート、例えばオクタオキシエチレ
ンオクチルフェニルホスフェートおよびデカオキシエチ
レンドデシルフェニルホスフェート、脂肪族アルコール
のアルコキシレート、例えば第二アルコールおよびポリ
ジオルガノシロキサンポリオキシアルキレンコポリマー
例えばシロキサン鎖にオキシアルキレン基が付いている
、いわゆるレーク構造(rake structure
)およびオキシアルキレン基がシロキサン鎖の末端に存
在するABA構造を有するものが含まれる。本発明の組
成物のシロキサンポリマーがB基を含まない場合、組成
物は処理された繊維に帯電防止性を与える物質を含むと
良い。好適な物質としては、グリセリン、少なくとも6
ケの炭素原子を有するアルキレングリコール、少なくと
も20ケ炭素原子を有するポリアルキレングリコールお
よびシロキサン鎖中に200シロキサン単位迄を有する
ポリオルガノシロキサンポリオキシアルキレンコポリマ
ーが挙げられる。シロキサンポリマーの帯電防止物質に
対する比率は、重量比で1/4〜4/1の範囲である。 好ましい比率の範囲は1/2〜2/1である。
【0021】アクリロニトリル基材繊維は、繊維の熱安
定化に先立って、シロキサンポリマーおよび若し存在す
れば帯電防止物質で含浸されなければならない。これは
何れかの公知の方法により行うことができる。これらの
方法には、紡糸液へのシロキサンポリマーの添加および
紡糸により得られた、水で膨潤した状態におけるアクリ
ロニトリル基材繊維の処理が含まれる。水膨潤繊維は湿
式紡糸方法或は押出された紡糸溶液が水性凝固浴へ導入
される、乾式紡糸方法により製造することができる。シ
ロキサンポリマーがアクリロニトリル基材ポリマーへ、
繊維の0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3%
、最も好ましくは0.5〜2.5%混合されることが必
要である。繊維が水膨潤状態において、シロキサンポリ
マーのエマルジヨンにより処理されることが好まい。本
発明の組成物により繊維が処理されるのに最も好適な水
膨潤状態は通常、繊維の紡糸、水洗および伸張により到
達される最高の結果を得るために、繊維が乾燥繊維の重
量に対し水分含有量20〜200重量%有することが好
ましい。処理された繊維はその後乾燥されるか、または
安定化のための熱処理が行われる迄濕った状態にしてお
くことができる。本発明は更に、処理された繊維を加熱
する前に上記組成物で繊維を処理することから成る、繊
維の熱安定化段階におけるPAN繊維の処理方法を提供
する。本発明は更に、処理されたPAN繊維およびPA
N繊維を上記組成物で処理することから成る、炭素繊維
の製造方法を提供する。本発明の組成物を用いることに
よる利点は、先づ第一に長期間高温に曝されても何らゲ
ル化しないことである。その結果、本発明により製造さ
れた炭素繊維は、従来材料よりも外観が優れている。ま
た前駆体繊維を処理する材料は、通常1000℃および
1500℃で行われる炭化段階およびその後の熱安定化
に繊維が到達する前に残渣を繊維上に残さないことが重
要である。本発明の方法に用いられるシロキサンポリマ
ーは熱分解温度を有しており、その温度は炭化温度より
もはるかに低く、熱分解する際に残渣を残さない。本発
明は次の実施例により更に説明される。
【0022】
【実施例】5lのフラスコを撹拌機、温度計、窒素ブラ
ンケットおよび滴下濾斗を有する加熱装置にセットした
。次に平均式
【0023】
【化14】
【0024】を有するシロキサンポリマー2.534k
g、イソプロパノール422g、メタノール169gお
よび水50gを共にフラスコへ入れた。混合物を撹拌し
ながら55〜60℃に加熱した。1,2−エポキシブタ
ン165gを徐々に加え、混合物を60℃で少なくとも
5時間保持した。その後揮発物を減圧下90℃で除去し
た。得られたポリマーは、その後このように得られたポ
リマー150gとエトキシ化(5単位)C14アルキル
30gおよびエトキシ化(7単位)C14アルキル60
gとを10分間混合撹拌することにより乳化された。水
322gを、10分間混合の間に3段階に加え、その後
撹拌しながら水435.5gと酢酸2.5gを加えた。
【0025】
【発明の効果】ポリアクリロニトリル前駆体繊維を、実
施例のエマルジヨンで処理することにより高弾性炭素繊
維が作られる場合、繊維の強度について改良が見出され
た。実施例のエマルジヨンを使用しない対照系と比較し
て、対照繊維よりも平均0.3GPaも高い強度を有す
る高弾性繊維が得られた。実施例のエマルジヨンの代わ
りに、ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレンコ
ポリマーが用いられた場合、対照と比較して強度の改良
は見られなかった。高弾性繊維の外観も、実施例のエマ
ルジヨンを用いない対照繊維と比較された。外観は本エ
マルジヨンで処理された繊維の方が対照と比較して良好
であった。このことは、破壊繊維数査定により確認され
た。査定によると本発明により処理された繊維の破壊繊
維数は、対照品の破壊繊維数の46%であった。上記実
施例より、本発明による組成物で前駆体繊維を処理する
ことにより作られた炭素繊維は、改良された強度および
外観を示すことが判る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  シロキサンポリマーが、一般式(a)
    のシロキサン単位1〜50、一般式(b)のシロキサン
    単位0〜50、および一般式(c)のシロキサン単位1
    0〜900から成ることを特徴とする、炭素繊維製造用
    のアクリロニトリル基前駆体繊維処理用のシロキサンポ
    リマーからなる組成物: 【化1】 【化2】 【化3】 { 式中、Rは水素原子または炭素原子数18迄の炭化
    水素基を示し、nおよびmは0〜3の値を有しており、
    Aは(i)一般式、  R’NQC(O)R、  R’
    NC(O)NR2、R’[NZ(CH2)a]bNZ(
    CH2)aNZQ  である有機基含有アミド基、また
    は、(ii)シリコンに結合した一般式  −R’NH
    −R+(ここに、R+は水素原子または  R’NHR
      または  R’NHR’NHR  である)と1以
    上のモノエポキシドまたは一般式【化4】 であるラクトンとの反応生成物であり、Bは一般式  
    R’(OC2H4)c(OC3H6)dOR*であるポ
    リオキシアルキレン基を示し、ここに、R’は炭素原子
    数2〜8を有する2価の炭化水素基を示し、R*はR基
    または  C(O)R基であり、R+は水素原子または
    一般式  R’HNR  または  R’NHR’NH
    R  である基を示し、Qはアルキル基または水素原子
    を示し、Zは水素原子、低級アルキル基またはRC(O
    )−基であり、少なくとも1ケのZはRC(O)−基で
    あることを示し、aは2〜6の整数であり、bの値は0
    、1または2であり、cは整数であり、dは0または整
    数であり、Pは2〜7の値を有する }。
  2. 【請求項2】  シロキサンポリマーが実質上、ポリマ
    ーの分岐の原因となるシロキサン単位を2〜5%より多
    くは有しない線状ポリマーであり、シロキサンポリマー
    が全部で80〜500シロキサン単位から成り、前記単
    位の12%迄が一般式(a)または(b)を有すること
    を特徴とする、請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】  シロキサンポリマーが、一般式(b)
    のシロキサン単位を含まず、組成物が更に帯電防止性を
    与える物質を含むことを特徴とする、請求項1または2
    の何れか1項の組成物。
  4. 【請求項4】  シロキサンポリマーを1〜25重量%
    含む水中油エマルジョン形態であることを特徴とする、
    請求項1乃至3の何れか1項の組成物。
  5. 【請求項5】  アクリロニトリル基前駆体繊維に、該
    繊維を加熱する前に、次の一般式(a)のシロキサン単
    位1〜50、一般式(b)のシロキサン単位0〜50、
    および一般式(c)のシロキサン単位10〜900から
    成ることを特徴とする、炭素繊維製造用のアクリロニト
    リル基前駆体繊維処理用のシロキサンポリマーからなる
    組成物を、アクリロニトリル基前駆体繊維の重量に対し
    、シロキサンポリマーを0.01〜5重量%与えるのに
    十分なだけ適用することを特徴とする、炭素繊維製造用
    アクリロニトリル基前駆体繊維の処理方法:【化5】 【化6】 【化7】 (式中、R、A、B、mおよびnは前記のとおりである
    )。
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