JPH0420939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用ドアロツク装置の改良に関す
る。

（従来技術とその問題点） 従来、自動車用ドアロツク装置としては、第３
図及び第４図に示すように、フエンスブロツク１
に、ドア側のストライカ２の嵌入用溝３が設けら
れるとともに、ラツチ４が枢着されていて、ドア
閉時に、ストライカ２が嵌入用溝３に嵌入してラ
ツチ４を回転させることにより、該ラツチ４でス
トライカ２を係止してドアロツクするようにした
ものが提案されている（実開昭55−94356号公報
参照）。

そして、上記ドアロツク装置では、フエンスブ
ロツク１の嵌入用溝３の側方にスライドブロツク
５とスプリング６とが設けられ、上記フエンスブ
ロツク１に形成された挿入孔７に、上記スプリン
グ６とスライドブロツク５を貫通するスライドシ
ヤフト８が外方から挿入されてスプリング６とス
ライドブロツク５が支持されるようになつてお
り、このスライドブロツク５でストライカ２とラ
ツチ４との相対移動を防止するようになつてい
る。

ところで、スライドシヤフト８の抜け止め構造
として、カバー板９にプレス成形で立上り片部９
ａを形成していたから、打抜き型、折曲げ型が複
雑になり、製造コストが高くなるという問題があ
つた。

（考案の目的） 本考案は上記従来の問題を解消するためになさ
れたもので、カバー板に立上り片部を設けること
なくスライドシヤフトを抜け止めできるようにし
て、製造コストダウンが図れるようにすることを
目的とするものである。

（考案の構成） このため本考案は、スライドシヤフトの後端部
は略直角に折曲されて、該折曲後端部が上記フエ
ンスブロツクに設けられた凹部に嵌入され、フエ
ンスブロツクのカバー板は、凹部に対応した切欠
部を有し、フエンスブロツクに固定されたとき
に、該切欠部でスライドシヤフトの折曲後端部を
抜脱不可に係止することを特徴とするものであ
る。

（考案の効果） 本考案によれば、基本的にはスライドシヤフト
の後端部を折曲させるだけで、この折曲後端部を
カバー板の切欠部で抜脱不可に係止できるように
なるから、スライドシヤフトの後端部を折曲させ
る工数が増えるのみであり、製造コストの大幅な
ダウンが図れるようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

なお、第３図及び第４図の従来技術と同一構
成、作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は
省略する。

第１図ａ及び第１図ｂに示すように、フエンス
ブロツク１の凸部１ａの側壁１ｂには、スライド
シヤフト１８の挿入孔１７が形成される一方、該
スライドシヤフト１８の後端部は略直角に折曲さ
れた折曲後端部１８ａに形成されている。

該折曲後端部１８ａの長さｌは、フエンスブロ
ツク１のフランジ部１ｃの上面までの高さｈより
も長く設定されている（ｌ＞ｈ）。

そして、該フランジ部１ｃの上面には、スライ
ドシヤフト１８の折曲後端部１８ａを軸方向から
嵌入可能な軸方向溝１ｄが形成されている。

また、フエンスブロツク１のフランジ部１ｃの
上面に当てがわれて止着されるカバー板９には、
凸部１ａが嵌り合う開口９ｂが形成されていて、
該開口９ｂの上記スライドシヤフト１８の折曲後
端部１８ａに対応する開口縁には、該折曲後端部
１８ａの逃げ溝９ｃが形成されている。

上記のような構成であれば、スライドブロツク
５とスプリング６の組付け時に、スライドシヤフ
ト１８を外方から側壁１ｂの挿入孔１７に挿入し
てゆき、第１図ａに二点鎖線で示すように、折曲
後端部１８ａをフランジ部１ｃの軸方向溝１ｄに
軸方向から嵌入させる。

ついで、カバー板９をフランジ部１ｃの上面に
当てがつてフエンスブロツク１に止着すると、折
曲後端部１８ａはカバー板９の逃げ溝９ｃで回り
止めされ、かつ後方へ抜け止めされるようにもな
る。

第２図ａ及び第２図ｂは変形例であつて、フエ
ンスブロツク１のフランジ部１ｃに、軸方向溝１
ｄに代えて、半円状溝１ｆを形成する。

この構成であれば、スライドシヤフト１８を側
壁１ｂの挿入孔１７に挿入した後、第２図ａに二
点鎖線で示すように、折曲後端部１８ａを回転さ
せて、フランジ部１ｃの半円状溝１ｆに上方から
嵌入させることができる。

この場合には、カバー板９をフランジ部１ｃの
上面に当てがうまでの組付け途中において、スラ
イドシヤフト１８が後方に抜けるおそれがないの
で、組付け性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案に係るスライドシヤフトの抜
け止め構造の斜視図、第１図ｂは第１図ａの断面
図、第２図ａは第１図ａの変形例の斜視図、第２
図ｂは第２図ａの断面図、第３図は従来のドアロ
ツク装置の正面図、第４図は第３図の分解斜視図
である。 １……フエンスブロツク、１ｂ……側壁、１ｄ
……軸方向溝、１ｆ……半円状溝、３……嵌入用
溝、５……スライドブロツク、６……スプリン
グ、９……カバー板、９ｂ……開口、９ｃ……逃
げ溝、１７……挿入孔、１８……スライドシヤフ
ト、１８ａ……折曲後端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フエンスブロツクに形成されたドアストライカ
   嵌入用溝の側方にスライドブロツクとスプリング
   とが設けられ、上記フエンスブロツクに形成され
   た挿入孔に、上記スプリングとスライドブロツク
   を貫通するスライドシヤフトが外方から挿入され
   てスプリングとスライドブロツクが支持されるよ
   うになつており、該スライドシヤフトの後端部は
   略直角に折曲されて、該折曲後端部が上記フエン
   スブロツクに設けられた凹部に嵌入され、フエン
   スブロツクのカバー板は、凹部に対応した切欠部
   を有し、フエンスブロツクに固定されたときに、
   該切欠部でスライドシヤフトの折曲後端部を抜脱
   不可に係止することを特徴とする自動車用ドアロ
   ツク装置。