JPH0243164Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は自動車用ドアのドアパネルに装着さ
れる自動車用ドアのアウトサイドハンドル構造の
改良に関する。

（従来の技術） 第１図は自動車の外観を示すもので、１は車
体、２は車体１の側部に配設されたドア、３はド
ア２のアウトサイドハンドルである。このアウト
サイドハンドル３は第２図に示すようにハンドル
カバー４とドア開閉操作用のアウトサイドハンド
ルレバー５とから形成されている。この場合、ハ
ンドルカバー４には第３図に示すようにハンドル
レバー５を挿通する開口部６が形成されていると
ともに、内面側に左右一対のハンドルレバー支持
部７，７が設けられている。これらの支持部７，
７には車体の前後方向に沿つて回動軸８，８が突
設されている。

さらに、ハンドルレバー５には手掛け部９が形
成されているとともに、この手掛け部９の内面側
には左右一対のステイ５ａ，５ａが設けられてい
る。これらのステイ５ａ，５ａには回動軸８，８
が挿通されている。そして、このハンドルレバー
５は手掛け部９がハンドルカバー４の開口部６を
介して外部側に延出されているとともに、このハ
ンドルレバー５のステイ５ａ，５ａが回動軸８，
８を介してハンドルカバー４の支持部７，７に回
動可能に取付けられている。さらに、このハンド
ルレバー５は常時は図示しない付勢部材によつて
第３図中に実線で示す定位置で保持されており、
ハンドルレバー５の手掛け部９を引くことによ
り、付勢部材の付勢力に抗して第３図中に仮想線
で示すようにハンドルレバー５が回動軸８を中心
に回動するようになつている。そして、ハンドル
レバー５が定位置で保持されている状態でドア２
がロツク状態で保持されるようになつており、ハ
ンドルレバー５の手掛け部９が引かれてハンドル
レバー５が定位置から回動操作される動作にとも
ないドア２のロツクが解除されるようになつてい
る。

また、ドア２を形成するドアパネルアウタ１０
とアウトサイドハンドル３のハンドルカバー４の
端縁部との間には例えばゴム等の弾性体によつて
形成されたアウトサイドハンドルパツドのパツド
本体１１が介挿されており、このパツド本体１１
によつてハンドルカバー４の端縁部とドアパネル
アウタ１０との間の間隙が埋められるようになつ
ている。

ところで、アウトサイドハンドルパツドのパツ
ド本体１１をハンドルカバー４側に固定するには
従来から次のような手段が採用されていた。すな
わち、第２図に示すようにハンドルカバー４の内
面側の複数か所、例えば４か所に第４図に示すパ
ツド本体１１取付け用の突起部１２を設けるとと
もに、パツド本体１１側にハンドルカバー４の各
突起部１２を挿通する挿通孔１３を設ける。そし
て、ハンドルカバー４の端縁部にパツド本体１１
を装着してハンドルカバー４側の各突起部１２を
パツド本体１１側の各挿通孔１３内に挿入した
後、第５図に示すように各突起部１２の先端を熱
ガシメ等の手段によつて圧潰してパツド本体１１
をハンドルカバー４に固定するようにしていた。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来構成のものにあつてはパツド本体１１
をハンドルカバー４に固定する際にパツド本体１
１の各挿通孔１３内に挿通された各突起部１２の
先端を熱ガシメ等の手段によつて圧潰する面倒な
作業が必要になつていたので、パツド本体１１を
ハンドルカバー４に固定する作業能率が悪く、コ
スト低下を図るうえでも問題があつた。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、パツド本体をハンドルカバーに固定する作業
能率の向上を図ることができ、コスト低下が図れ
る自動車用ドアのアウトサイドハンドル構造を提
供することを目的とするものである。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） この考案はドアパネルの外面側にハンドルカバ
ーが配設され、このハンドルカバーにドア開閉操
作用のアウトサイドハンドルレバーのステイを回
動軸を介して回動可能に支持する支持部が設けら
れるとともに、前記ハンドルカバーにおける前記
ドアパネルとの接合端部に弾性体によつて形成さ
れたパツド本体が嵌着され、このパツド本体によ
つて前記ハンドルカバーの接合端部と前記ドアパ
ネルの外面側との間の間隙を埋める自動車用ドア
のアウトサイドハンドル構造において、前記パツ
ド本体に前記回動軸とハンドルカバーの内面との
間に挿入された状態で係合される第１の係合部を
突設するとともに、前記ハンドルカバーにおける
前記ドアパネルとの接合端部に前記ハンドルカバ
ーの縦壁部の側方に向けて係合突起を突設し、前
記パツド本体における前記ハンドルカバーの接合
端部への嵌着溝に前記係合突起に係合される凹陥
状の第２の係合部を設けたものである。

（作用） パツド本体の第１の係合部をハンドルレバーの
回動軸とハンドルカバーの内面との間に挿入させ
た状態で係合させるとともに、このパツド本体の
嵌着溝に設けられた凹陥状の第２の係合部にハン
ドルカバーの係合突起を係合させてパツド本体を
ハンドルカバーに固定することにより、パツド本
体をハンドルカバーに固定する作業を容易化して
その作業能率の向上を図るようにしたものであ
る。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を第６図乃至第９図
を参照して説明する。なお、第６図乃至第９図中
で、第１図乃至第５図と同一部分には同一の符号
を付してその説明を省略する。

第６図乃至第９図中で、２１はドア２のアウト
サイドハンドル３のハンドルカバー４におけるド
アパネルアウタ１０側への接合端部に嵌着される
アウトサイドハンドルパツドのパツド本体であ
る。この場合、ハンドルカバー４におけるドアパ
ネルアウタ１０側への接合端部４ａは略コ字状に
形成されている。そして、パツド本体２１は第９
図に示すようにこのハンドルカバー４の接合端部
４ａの形状に沿わせた略コ字状に形成されてお
り、このパツド本体２１にはハンドルカバー４の
接合端部４ａに嵌着される略コ字状の嵌着溝２１
ａが形成されている。すなわち、このパツド本体
２１には水平方向に沿つて配置される長手部２１
ｂおよびこの長手部２１ｂの両端に略Ｌ字状に屈
曲された一対の屈曲部２１ｃ，２１ｃがそれぞれ
設けられており、これらの長手部２１ｂと一対の
屈曲部２１ｃ，２１ｃとが略コ字状に配置されて
いる。そして、このパツド本体２１の嵌着溝２１
ａにおける長手部２１ｂの部分がハンドルカバー
４の接合端部４ａにおける横壁部に嵌着され、こ
のパツド本体２１の嵌着溝２１ａにおける屈曲部
２１ｃ，２１ｃの部分がハンドルカバー４の接合
端部４ａにおける縦壁部に嵌着されている。

また、このパツド本体２１の長手部２１ｂには
コ字状の内方向に向けて一対の突設部（第１の係
合部）２２，２２が屈曲部２１ｃ，２１ｃと略平
行状態で突設されている。そして、これらの突設
部２２，２２は第７図に示すようにハンドルカバ
ー４側の回動軸８とこのハンドルカバー４の内面
との間に挿入された状態で係合されている。

さらに、このパツド本体２１の屈曲部２１ｃ，
２１ｃには嵌着溝２１ａの先端部側（第９図中で
下端部側）にそれぞれ凹陥部２５が形成されてい
る。この場合、ハンドルカバー４の接合端部４ａ
には第８図に示すようにこのハンドルカバー４の
左右の縦壁部の側方に向けてそれぞれ係合突起２
３が突設されている。そして、パツド本体２１の
嵌着溝２１ａにおける屈曲部２１ｃ，２１ｃの部
分にハンドルカバー４の接合端部４ａにおける縦
壁部が嵌着された際に、これらの係合突起２３，
２３がパツド本体２１の各凹陥部２５，２５にそ
れぞれ挿入され、係合されるようになつており、
これらの凹陥部２５，２５によつてハンドルカバ
ー４側への第２の係合部２４，２４が形成されて
いる。

そこで、上記構成のものにあつてはアウトサイ
ドハンドルパツドのパツド本体２１の突設部２
２，２２をハンドルカバー４側に設けたアウトサ
イドハンドルレバー５の回動軸８とハンドルカバ
ー４の内面との間に挿入させた状態で係合させる
とともに、このパツド本体２１の嵌着溝２１ａに
おける屈曲部２１ｃ，２１ｃの部分に設けられた
一対の凹陥部２５，２５にハンドルカバー４の接
合端部４ａに設けられた一対の係合突起２３，２
３を係合させることにより、パツド本体２１をハ
ンドルカバー４に固定するようにしたので、従来
のようにパツド本体１１をハンドルカバー４に固
定する際にパツド本体１１の各挿通孔１３（第４
図および第５図に示す）内に挿通された各突起部
１２（第４図および第５図に示す）の先端を熱ガ
シメ等の手段によつて圧潰する面倒な作業を省略
することができる。そのため、従来のように熱ガ
シメ等の手段によつてパツド本体２１をハンドル
カバー４に固定する場合に比べてパツド本体２１
をハンドルカバー４に固定する作業を容易化して
その作業能率の向上を図ることができ、コスト低
下を図ることができる。

なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、この考案の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形実施できることは勿論である。

［考案の効果］ この考案によればパツド本体に回動軸とハンド
ルカバーの内面と間に挿入された状態で係合され
る第１の係合部を突設するとともに、ハンドルカ
バーにおけるドアパネルとの接合端部にハンドル
カバーの縦壁部の側方に向けて係合突起を突設
し、パツド本体におけるハンドルカバーの接合端
部への嵌着溝に係合突起に係合される凹陥状の第
２の係合部を設けたので、パツド本体をハンドル
カバーに固定する作業能率の向上を図ることがで
き、コスト低下を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車の外観を示す側面図、第２図乃
至第５図は従来例を示すもので、第２図はドアの
アウトサイドハンドルを示す正面図、第３図は第
２図の−線断面図、第４図はハンドルカバー
のパツド本体取付け用突起部を示す縦断面図、第
５図はハンドルカバーのパツド本体取付け用突起
部の熱ガシメ状態を示す縦断面図、第６図乃至第
９図はこの考案の一実施例を示すもので、第６図
はドアのアウトサイドハンドルを示す正面図、第
７図は第６図の−線断面図、第８図は第６図
の−線断面図、第９図はアウトサイドハンド
ルパツドのパツド本体を示す平面図である。 ４……ハンドルカバー、５……ハンドルレバ
ー、５ａ……ステイ、８……回動軸、１０……ド
アパネルアウタ、２１……パツド本体、、２１ａ
……嵌着溝、２２……突設部（第１の係合部）、
２３……係合突起、２５……凹陥部、２４……第
２の係合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドアパネルの外面側にハンドルカバーが配設さ
   れ、このハンドルカバーにドア開閉操作用のアウ
   トサイドハンドルレバーのステイを回動軸を介し
   て回動可能に支持する支持部が設けられるととも
   に、前記ハンドルカバーにおける前記ドアパネル
   との接合端部に弾性体によつて形成されたパツド
   本体が嵌着され、このパツド本体によつて前記ハ
   ンドルカバーの接合端部と前記ドアパネルの外面
   側との間の間隙を埋める自動車用ドアのアウトサ
   イドハンドル構造において、 前記パツド本体に前記回動軸とハンドルカバー
   の内面との間に挿入された状態で係合される第１
   の係合部を突設するとともに、前記ハンドルカバ
   ーにおける前記ドアパネルとの接合端部に前記ハ
   ンドルカバーの縦壁部の側方に向けて係合突起を
   突設し、前記パツド本体における前記ハンドルカ
   バーの接合端部への嵌着溝に前記係合突起に係合
   される凹陥状の第２の係合部を設けたことを特徴
   とする自動車用ドアのアウトサイドハンドル構
   造。