JPH05228Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案はパチンコ機の前面金枠に関するもので
ある。

【従来の技術】

従来、金枠は第１図のように前面木枠に固着す
る外枠１と、該外枠１に装着するガラス扉枠２と
から成り、ガラス扉枠２の一側を外枠１に軸結合
してガラス扉枠２を開閉回動可能にしていた。 そして、外枠１の内周に連設した防犯溝１ａに
ガラス扉枠２の外周差込片２ａを挿入した状態で
ガラス扉枠を閉じ（第２図参照）、施錠装置（図
示せず）で施錠していたのである。

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、防犯溝１ａの開口巾が広いため
ガラス扉枠を閉じた状態でも外周差込片２ａとの
間隙Ｆに金属片を差し込んで強く押し下げられる
と上辺の外周差込片２ａが防犯溝１ａの内周片１
ｂに近接するまで下がることから防犯溝１ａの間
隙Ｆが大きくなり（第２図仮想線参照）、この間
隙Ｆから不正片を挿入して不正行為をすることが
多く行なわれていたのである。 これに対し、内周片１ｂに起立片を連設してそ
の間隙を小さくしようとする構成も採用された
が、起立片が単なる出つ張り状態のためガラス扉
枠２の外周差込片２ａの着脱が円滑にできず、外
周差込片２ａの無理な差し込みにより起立片が変
形し易くて、それが一端変形するとガラス扉枠２
が定位置で装着されない問題点が考えられるので
ある。

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、外枠の上辺防犯溝を補強で
き、閉じた状態でガラス扉枠がガタつかず間隙が
広がることを防止できると共に、ガラス扉枠の外
周差込片を円滑に着脱できるものを提供するもの
である。 このため本考案は、前面木枠に固着する外枠と
該外枠に装着するガラス扉枠とから成り、外枠の
内周に連設した防犯溝にガラス扉枠の外周差込片
を挿入してガラス扉枠を閉じるパチンコ機の金枠
において、外枠の上辺防犯溝における内周片に、
起立部及びそれに連続して裏向きからさらに下向
きに連設することで断面アール状に成した巻き曲
げ部を有する折返片を上側に設けることにより、
ガラス扉枠の外周差込片を該上辺防犯溝内で挾持
できる開口巾の上辺防犯溝と成した構成成してい
る。

【作用】

外枠の上辺防犯溝における内周片に設ける折返
片を、起立部及びそれに連続する裏向きからさら
に下向きに連設して断面アール状に成した巻き曲
げ形状としているため、その部位での防犯溝の開
口間隙が該折返片の断面アール部の上端辺との間
で小巾となるものであり、そこにガラス扉枠の外
周差込片を差し込むことにより挾持状態で安定装
着できるのである。 また、外周差込片は巻き曲げ部の上端辺で線状
に当接するもので、上端辺までの巻き曲げ部がガ
イドとなることから外周差込片の差し込み及び抜
き外しが円滑にできるのである。

【実施例】

以下、本考案の詳細を図示実施例で説明する。 第３図に示す本例は、外枠３の上辺防犯溝３ａ
を形成する内周片３ｂに、起立部及びそれに連続
して裏向きからさらに下向きに連設することで断
面アール状に成した巻き曲げ部を有する折返片３
ｃを上側に連設して成るものである。 該折返片３ｃは防犯溝３ａ内に位置し防犯溝３
ａの開口巾を小さくするもので、ガラス扉枠４の
外周差込片４ａを当接状態で挾持できる間隙の開
口巾Ｅとしている。（第４図参照）。 したがつて、第５図のようにガラス扉枠４の外
周差込片４ａを開口部から防犯溝３ａに差し込ん
で従来と同様にガラス扉枠４を閉じるのである
が、本例によると、折返片３ｃの連設で強固とな
つているため、不正にガラス扉枠４を揺動しよう
としても外周差込片４ａが折返片３ｃに当接して
不動状態となつていることからガラス扉枠４がガ
タつくことがないのである。即ち、折返片３ｃに
よつて防犯溝３ａの開口巾Ｅが常に一定に保たれ
るため不正片の侵入間隙が生ぜず不正行為を防止
できるのである。 また本例によると、外周差込片４ａが折返片３
ｃの巻き曲げ上端辺で線状に当接するもので、巻
き曲げ形状から外周差込辺４ａの差し込み及び抜
き外しがガイドされて円滑にできるのである。 本例は前記のように構成したが本考案において
はこれに限定されない。 例えば、本例では折返片３ｃを上辺の内周片３
ｂ全体に連設したが、第６図のように、上辺防犯
溝の内周片３ｂのガラス扉枠開閉作動側端部にだ
け折返片３ｃを連設してもよい。 また、折返片は防犯溝の内周片に溶接する等し
て固着してもよい。

【考案の効果】

本考案によると、ガラス扉枠を閉じた際、上辺
の防犯溝内に差し込んだ外周差込片が折返片によ
つて上下方向に不動状態に挾持されるガラス扉枠
がガタつかないことから外枠との間隙に不正片を
侵入させる等の不正行為を防止でき、また折返片
の巻き曲げ形状によつて外周差込片の着脱が円滑
にできると共に、下向きまで曲げた巻き曲げ形状
の折返片によつて防犯溝が強固となる効果が大き
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパチンコ機の一部正面図、第２
図はその金枠の上辺部の拡大縦断面図、第３図は
本考案の一実施例を示す金枠の外枠の要部斜視
図、第４図はその上辺部の縦断面図、第５図はガ
ラス扉枠を閉じた状態の上辺部の縦断面図、第６
図は別例外枠の要部斜視図である。 ３……外枠、３ａ……防犯溝、３ｂ……内周
片、３ｃ……折返片、４……ガラス扉枠、４ａ…
…外周差込片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面木枠に固着する外枠と該外枠に装着するガ
   ラス扉枠とから成り、外枠の内側に連設した防犯
   溝にガラス扉枠の外周差込片を挿入してガラス扉
   枠を閉じるパチンコ機の金枠において、外枠の上
   辺防犯溝における内周片に、起立部及びそれに連
   続して裏向きからさらに下向きに連設することで
   断面アール状に成した巻き曲げ部を有する折返片
   を上側に設けることにより、ガラス扉枠の外周差
   込片を該上辺防犯溝内で挾持できる開口巾の上辺
   防犯溝と成したことを特徴とするパチンコ機の前
   面金枠。