JPH04183743A - 炭酸ガスレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、電気電子部品の絶縁被覆に用いられ、炭酸ガ
スレーザーの照射によりその絶縁被覆表面に鮮明な印字
を施すことのてきる炭酸がスレーザ−による印字に適し
たエポキシ樹脂組成物に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、エポキシ樹脂組成物により絶縁被覆された電気電
子部品に特性や型番を明示するため印字をする際、熱硬
化性のインクや紫外線硬化性のインクか用いられている
か、工程の合理化を目的としてより短時間で印字できる
方法か要求されている。

この対応方法の１つとしては、レーサーの照射による印
字システムか注目されている。このレーザー印字ンステ
ムは、文字やパターン状にレーザーを照射された部分か
熱エネルギーにより変色する、あるいは照射された部分
か昇華し表面粗化され、光の散乱によって文字やパター
ンか識別できるものであり、この方法の印字時間は０．
０１秒以下であり、従来の熱あるいは紫外線硬化性のイ
ンクが硬化に数分〜数１０分を必要とするのに比へ、大
幅に短縮されるものである。

しかし、従来のエポキシ樹脂組成物の−線被覆にレーザ
ーを照射した場合、単に被覆表面を粗化するのみて、変
色かおこらず、鮮明な文字やパターンを印字することか
できなかった。

最近、従来のエポキシ樹脂組成物に黄色の水酸化第二鉄
を含有させるとレーザー照射によって黄色から褐色に変
色することか見い出された（特開昭６２〜５０３６０号
公報）。

水酸化第二鉄は黄色であるため、黄、橙色のような色相
にしか用いることかできないか、塩基性炭酸銅や塩基性
炭酸鉛等を用いることによって、青や緑色の下地、特に
淡色系の下地に黒色のレーザー印字を施すことか可能に
なった。

〔発明か解決しようとする課題〕

本発明は、より低エネルギーの炭酸ガスレーザ光で変色
する樹脂組成物を得んとして鋭意検討した結果、水酸化
第二鉄等のレーザ発色材の他にケイ酸ジルコニウム（Ｉ
Ｖ）を含有させると従来、変色度の少なかった低エネル
ギーの炭酸がスレーザ光でも明瞭に変色させられること
を見出し、更にこの知見に基づき種々研究を進めて本発
明を完成するに至ったものである。

本発明の目的とするところは電気的特性および他の諸特
性を低下させることなく、低エネルギーの炭酸ガスレー
ザ光でも照射により樹脂表面に鮮明な印字を施すことの
できる硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供するこ
とにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、レータ１色材の他にケイ酸ジルコニウム（Ｉ
Ｖ）を含有することを特徴とする炭酸ガスレーサー印字
に適したエポキシ樹脂組成物に関するものである。

本発明において使用される発色材は、特に限定されるも
のではないか、水酸化第二鉄、水酸化銅、グルコン酸銅
（■）、炭酸銅（■）、シュウ階調（■）、酢酸銀、シ
ュウ酸ビスマス、シュウ酸コバルト、ヒドロキシ炭酸鉛
、水酸化ニッケル、ギ酸ニッケル、亜鉛、アルミニウム
、カルシウム、マグネシウム及びバリウムのホウ酸塩、
アセチルアセトンアルミラムなとである。

本発明のエポキシ樹脂組成物にケイ酸ジルコニウム（Ｉ
Ｖ）を用いる理由を発色材として水酸化第二鉄を使用し
た場合について以下述へる。

水酸化第二鉄は黄色の粉末であり、加熱すると２００〜
３００°Ｃて脱水し酸化鉄（ＩＩ）に変化し、褐色とな
る。

従って、水酸化第二鉄を含有したエポキシ樹脂組成物に
対し文字やパターン状にレーザーを照射すると、樹脂表
面かレーザーの熱エネルギーにより加熱され、樹脂中に
含有された水酸化第二鉄か上記化学反応を生じ褐色とな
る。このとき、樹脂組成物中にケイ酸ジルコニウム（Ｉ
Ｖ）が含有されていると、赤外波長領域であるレーザ光
の吸収量がふえ、熱エネルギーへ変わる量が増加する。

すなわち炭酸ガスレーザー光のエネルギーが低くても照
射された部分の温度上昇は従来と変わらず、同様の変色
が起こり、下地に文字やパターンを鮮明に印字すること
ができる。

ケイ酸ジルコニウム（ＩＶ）の含有量としては１重量％
以上が好ましいかこれは、含有量が１重量％未満ては、
レーザーが照射されてもその効果が小さいからである。

本発明に用いられるエポキシ樹脂としては１例えばビス
フェノールＡ型エボキン樹脂、ビスフェノールＦ型エポ
キシ樹脂等のジグリンジルエーテル型エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ック型エポキン樹脂等のノボラック型エポキノ樹脂、グ
リンジルエスポキシ樹脂、ハロゲン化エポキン樹脂等が
あげられるが、これらに限定されるものではない。

本発明に用いられる硬化剤および硬化促進剤としては、
酸無水物、ポリアミン、ノボラック型フェノール樹脂、
第３級アミン、イミダゾール化合物等があるか、いずれ
を用いてもよい。又必要により公知の無機充填剤、たと
えばタルク粉末、結晶シリカ粉末、溶融シリカ粉末、炭
酸カルシウム粉末、マグネシア粉末、ケイ酸カルシウム
粉末、水和アルミナ粉末、アルミナ粉末等を配合しても
よい。

本発明により得られる樹脂組成物に、赤、青、緑、黒、
白色等の顔料を併用してもよい。

本発明の樹脂組成物は注型材料等の液状、粉体塗料等の
粉状、成型材料等の顆粒状、塊状等いずれの状態でもよ
い。

本発明の樹脂組成物を製造する方法として、例えば粉体
塗料の場合をあげると、所定の割合で秤量した原料成分
をミキサーによって充分混合したのち、エキストルーダ
−、コニーダーあるいはロール等で溶融混練し、次いて
粉砕機にて粉砕する方法等がある。上記方法により得ら
れた粉体塗料により電子電気部品の絶縁被覆を行う方法
としては、流動浸漬法、静電流動浸漬法、ころかし法、
ふりかけ法、ホットスプレー法、静電スプレー法等一般
の粉体塗装方法か用いられる。

又、注型材料、成型材料の場合についても公知の技術で
製造でき、絶縁材料として使用できる。

〔実施例〕

次に本発明を実施例により更に詳しく説明する。

実施例１ ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂 （エポキシ当量９５０）　　　　　　　５０重量部水酸
化第二鉄（平均粒径１０μｍ）　　５重量部結晶シリカ
粉末　　　　　　　　　５０重量部２メチルイミダゾー
ル　　　　　　　１重量部ケイ酸ジルコニウム（ＩＶ）
　　　　　　Ｉ　０重量部上記組成物を配合し、ヘンシ
ェルミキサーでブレンドし、コニーダーにて溶融混練し
た後、粉砕機て粉砕することにより平均粒径６０〜７０
μｍのエポキシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。

比較例１ 実施例１において、ケイ酸ジルコニウム（ＩＶ）の添加
量を０．５重量部に替え、他は同様にして平均粒径６０
〜７０μｍのエポキシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。

比較例２ 実施例１において、ケイ酸ジルコニウム（ＩＶ）を添加
せず、他は同様にして平均粒径６０〜７０μｍのエポキ
シ樹脂組成物の粉体塗料を得た。

実施例１．２及び比較例Ｉ、２の樹脂組成物について硬
化物を作製した。

この試料に炭酸ガスレーザー（ウシオ電機■製４００型
レーザーマーク、エネルギー密度４　Ｊｏｕｌｅ／ｄ及
び６　Ｊｏｕｌｅ　／　ａｌ　）を用いて、１００万分
の１秒間所定のマスクを通してレーサーを照射して、硬
化物の表面にマーキングを施した。

また、上記硬化物の絶縁被覆電圧をＪ　Ｉ　Ｓ　Ｋ６９
１１により測定した。結果を表−１に示す。

〔発明の効果〕

本発明のレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物を絶
縁被覆材として用いた場合、電気的特性および他の特性
を低下させることなく、レーサーの照射により樹脂表面
に鮮明な印字を施すことのできる被覆を与えることかで
きる。従って、従来より非常に短時間で印字できるため
、電気電子部品の生産工程の合理化をはかることかでき
る。

特許出願人　住友ベークライト株式会社住友デュレズ株
式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤なとからなるエポ
   キシ樹脂組成物において、水酸化第二鉄等のレーザ発色
   材及びケイ酸ジルコニウム（IV）を含有することを特徴
   とするエポキシ樹脂組成物。
2. （２）ケイ酸ジルコニウム（IV）を組成物に対して１重
   量部以上含有することを特徴とする請求項１記載のエポ
   キシ樹脂組成物。