JP2834540B2 - レーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
レーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物Info
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- JP2834540B2 JP2834540B2 JP2132647A JP13264790A JP2834540B2 JP 2834540 B2 JP2834540 B2 JP 2834540B2 JP 2132647 A JP2132647 A JP 2132647A JP 13264790 A JP13264790 A JP 13264790A JP 2834540 B2 JP2834540 B2 JP 2834540B2
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- epoxy resin
- resin composition
- gluconate
- laser
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気電子部品の絶縁被覆に用いられ、レー
ザーの照射によりその絶縁被覆表面に鮮明な印字を施す
ことのできるレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物
に関するものである。
ザーの照射によりその絶縁被覆表面に鮮明な印字を施す
ことのできるレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物
に関するものである。
従来、エポキシ樹脂組成物により絶縁被覆された電気
電子部品に特性や型番を明示するため印字をする際、熱
硬化性のインクや紫外線硬化性のインクが用いられてい
るが、工程の合理化を目的としてより短時間で印字でき
る方法が要求されている。
電子部品に特性や型番を明示するため印字をする際、熱
硬化性のインクや紫外線硬化性のインクが用いられてい
るが、工程の合理化を目的としてより短時間で印字でき
る方法が要求されている。
この対応方法の1つとして、レーザーの照射による印
字システムが注目されている。このレーザー印字システ
ムは、文字やパターン状にレーザーを照射された部分が
熱エネルギーにより変色する、あるいは照射された部分
が昇華し表面粗化され、光の散乱によって文字やパター
ンが識別できるものであり、この方法の印字時間は0.01
秒以下であり、従来の熱あるいは紫外線硬化性のインク
が硬化に数分〜数10分を必要とするのに比べ、大幅に短
縮されるものである。
字システムが注目されている。このレーザー印字システ
ムは、文字やパターン状にレーザーを照射された部分が
熱エネルギーにより変色する、あるいは照射された部分
が昇華し表面粗化され、光の散乱によって文字やパター
ンが識別できるものであり、この方法の印字時間は0.01
秒以下であり、従来の熱あるいは紫外線硬化性のインク
が硬化に数分〜数10分を必要とするのに比べ、大幅に短
縮されるものである。
しかし、従来のエポキシ樹脂組成物の絶縁被覆にレー
ザーを照射した場合、単に被覆表面を粗化するのみで、
変色がおこらず、鮮明な文字やパターンを印字すること
ができなかった。
ザーを照射した場合、単に被覆表面を粗化するのみで、
変色がおこらず、鮮明な文字やパターンを印字すること
ができなかった。
最近、従来のエポキシ樹脂組成物に黄色の水酸化第二
鉄を含有させるとレーザー照射によって黄色から褐色に
変色することが見い出された。(特開昭62−50360号公
報)。
鉄を含有させるとレーザー照射によって黄色から褐色に
変色することが見い出された。(特開昭62−50360号公
報)。
しかし、水酸化第二鉄は黄色であるため、黄、橙色の
ような色相にしか用いることができず、青や緑色の下
地、特に淡色系の下地に黒色のレーザー印字を施すこと
が、これからの課題とされてきた。
ような色相にしか用いることができず、青や緑色の下
地、特に淡色系の下地に黒色のレーザー印字を施すこと
が、これからの課題とされてきた。
本発明は、従来不可能であった青や緑の明色からレー
ザーにより黒色に変色する樹脂組成物を得んとして鋭意
検討した結果、グルコン酸銅(II)を含有させるとレー
ザーを照射した際淡青色から黒色に変色することを見出
し、更にこの知見に基づき種々研究を進めて本発明を完
成するに至ったものである。
ザーにより黒色に変色する樹脂組成物を得んとして鋭意
検討した結果、グルコン酸銅(II)を含有させるとレー
ザーを照射した際淡青色から黒色に変色することを見出
し、更にこの知見に基づき種々研究を進めて本発明を完
成するに至ったものである。
本発明の目的とするところは電気的特性および他の諸
特性を低下させることなく、レーザーの照射により樹脂
表面に鮮明な印字を施すことができる硬化物を与えるエ
ポキシ樹脂組成物を提供することにある。
特性を低下させることなく、レーザーの照射により樹脂
表面に鮮明な印字を施すことができる硬化物を与えるエ
ポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、グルコン酸銅(II)を含有することを特徴
とするレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物に関す
るものである。
とするレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物に関す
るものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物にグルコン酸銅(II)を
用いる理由を以下述べる。
用いる理由を以下述べる。
グルコン酸銅(II)は淡青色の粉末であり、加熱する
と200〜300℃で脱炭酸し酸化銅(II)に変化し、黒色と
なる。
と200〜300℃で脱炭酸し酸化銅(II)に変化し、黒色と
なる。
従って、グルコン酸銅(II)を含有したエポキシ樹脂
組成物に対し文字やパターン状にレーザーを照射する
と、樹脂表面がレーザーの熱エネルギーにより加熱さ
れ、樹脂中に含有されたグルコン酸銅(II)が上記化学
反応を生じ黒色となる。すなわちレーザーに照射された
部分のみ黒色となり、照射されない部分は淡青色のまま
のため、淡青色の下地に黒色の文字やパターンを鮮明に
印字することができる。
組成物に対し文字やパターン状にレーザーを照射する
と、樹脂表面がレーザーの熱エネルギーにより加熱さ
れ、樹脂中に含有されたグルコン酸銅(II)が上記化学
反応を生じ黒色となる。すなわちレーザーに照射された
部分のみ黒色となり、照射されない部分は淡青色のまま
のため、淡青色の下地に黒色の文字やパターンを鮮明に
印字することができる。
本発明に用いられるグルコン酸銅(II)の粒度は平均
粒径が100μm以下であることが好ましい。その理由は
エポキシ樹脂組成物にグルコン酸銅(II)を混合分散さ
せた後、100μm以上の平均粒径では電子電気部品に被
覆させた際表面に斑点状となり、部品の商品価値を低下
させるばかりでなく、分散が不充分となりやすく、レー
ザーが照射された際、グルコン酸銅(II)が存在しない
部分では変色がおこらず、文字やパターンがとぎれ鮮明
な印字ができなくなる場合がある。
粒径が100μm以下であることが好ましい。その理由は
エポキシ樹脂組成物にグルコン酸銅(II)を混合分散さ
せた後、100μm以上の平均粒径では電子電気部品に被
覆させた際表面に斑点状となり、部品の商品価値を低下
させるばかりでなく、分散が不充分となりやすく、レー
ザーが照射された際、グルコン酸銅(II)が存在しない
部分では変色がおこらず、文字やパターンがとぎれ鮮明
な印字ができなくなる場合がある。
なお、この平均粒径はコールターカウンター(日科機
(株)製)により得られる粒度分布を重量平均すること
により求めるのが適当であるが、コールターカウンター
以外の測定方法により求めてもよい。
(株)製)により得られる粒度分布を重量平均すること
により求めるのが適当であるが、コールターカウンター
以外の測定方法により求めてもよい。
グルコン酸銅(II)の含有量としては0.5〜20重量%
が好ましい。この理由は、含有量が0.5重量%以下で
は、レーザーが照射されても変色する度合が小さく鮮明
な印字とならず、一方、20重量%を越えると、樹脂組成
物の電気絶縁性が低下し電気部品用絶縁材料としての本
来の性能を満足しにくくなるためである。
が好ましい。この理由は、含有量が0.5重量%以下で
は、レーザーが照射されても変色する度合が小さく鮮明
な印字とならず、一方、20重量%を越えると、樹脂組成
物の電気絶縁性が低下し電気部品用絶縁材料としての本
来の性能を満足しにくくなるためである。
本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、例えばビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、線状脂肪族型エポキシ樹脂、複素環型
エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等があげられる
が、これらに限定されるものではない。
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、線状脂肪族型エポキシ樹脂、複素環型
エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等があげられる
が、これらに限定されるものではない。
本発明に用いられる硬化剤および硬化促進剤として
は、酸無水物、ポリアミン、ノボラック型フェノール樹
脂、第3級アミン、イミダゾール化合物等があるが、い
ずれを用いてもよい。又必要により公知の無機充填剤、
たとえばジルコン粉末、タルク粉末、結晶シリカ粉末、
溶融シリカ粉末、炭酸カルシウム粉末、マグネシア粉
末、ケイ酸カルシウム粉末、水和アルミナ粉末、アルミ
ナ粉末等を配合してもよい。
は、酸無水物、ポリアミン、ノボラック型フェノール樹
脂、第3級アミン、イミダゾール化合物等があるが、い
ずれを用いてもよい。又必要により公知の無機充填剤、
たとえばジルコン粉末、タルク粉末、結晶シリカ粉末、
溶融シリカ粉末、炭酸カルシウム粉末、マグネシア粉
末、ケイ酸カルシウム粉末、水和アルミナ粉末、アルミ
ナ粉末等を配合してもよい。
本発明により得られる樹脂組成物はグルコン酸銅(I
I)の色調により通常淡青色を呈するが、赤、青、緑、
黒、白色等の顔料を併用してもよい。
I)の色調により通常淡青色を呈するが、赤、青、緑、
黒、白色等の顔料を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は注型材料の液状、粉体塗料等の
粉状、成型材料等の顆粒状、塊状等いずれの状態でもよ
い。
粉状、成型材料等の顆粒状、塊状等いずれの状態でもよ
い。
本発明の樹脂組成物を製造する方法として、例えば粉
体塗料の場合をあげると、所定の割合で秤量した原料成
分をミキサーによって充分混合したのち、エキストルー
ダー、コニーダーあるいはロール等で溶融混練し、次い
で粉砕機にて粉砕する方法等がある。上記方法により得
られた粉体塗料により電子電気部品の絶縁被覆を行う方
法としては、流動浸漬法、静電流動浸漬法、ころがし
法、ふりかけ法、ホットスプレー法、静電スプレー法等
の一般の粉体塗装方法が用いられる。
体塗料の場合をあげると、所定の割合で秤量した原料成
分をミキサーによって充分混合したのち、エキストルー
ダー、コニーダーあるいはロール等で溶融混練し、次い
で粉砕機にて粉砕する方法等がある。上記方法により得
られた粉体塗料により電子電気部品の絶縁被覆を行う方
法としては、流動浸漬法、静電流動浸漬法、ころがし
法、ふりかけ法、ホットスプレー法、静電スプレー法等
の一般の粉体塗装方法が用いられる。
又、注型材料、成型材料の場合についても公知の技術
で製造でき、絶縁材料として使用できる。
で製造でき、絶縁材料として使用できる。
次に本発明を実施例により更に詳しく説明する。
実施例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量950) 50重量部 グルコン酸銅(II)(平均粒径15μm) 5重量部 結晶シリカ粉末 50重量部 2メチルイミダゾール 1重量部 上記組成物を配合し、ヘンシェルミキサーでブレンド
し、コニーダーにて溶融混練した後、粉砕機で粉砕する
ことにより平均粒径60〜70μmのエポキシ樹脂組成物の
粉体塗料を得た。
し、コニーダーにて溶融混練した後、粉砕機で粉砕する
ことにより平均粒径60〜70μmのエポキシ樹脂組成物の
粉体塗料を得た。
実施例2 実施例1において、グルコン酸銅(II)の添加量を20
重量部に替え、他は同様にて平均粒径60〜70μmのエポ
キシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。
重量部に替え、他は同様にて平均粒径60〜70μmのエポ
キシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。
比較例1 実施例1において、グルコン酸銅(II)の添加量を0.
1重量部に替え、他は同様にして平均粒径60〜70μmの
エポキシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。
1重量部に替え、他は同様にして平均粒径60〜70μmの
エポキシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。
比較例2 実施例1において、グルコン酸銅(II)の添加量を50
重量部に替え、他は同様にして平均粒径60〜70μmのエ
ポキシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。
重量部に替え、他は同様にして平均粒径60〜70μmのエ
ポキシ樹脂組成物の粉体塗料を得た。
実施例1、2及び比較例1、2の樹脂組成物について
硬化物を作製した。
硬化物を作製した。
この試料に炭酸ガスレーザー(ウシオ電機(株)製40
0型レーザーマーク、エネルギー密度6Jonle/cm2)を用
いて、100万分の1秒間所定のマスクを通してレーザー
を照射して、硬化物の表面にマーキングを施した。
0型レーザーマーク、エネルギー密度6Jonle/cm2)を用
いて、100万分の1秒間所定のマスクを通してレーザー
を照射して、硬化物の表面にマーキングを施した。
また、上記硬化物の絶縁被覆電圧をJISK 6911により
測定した。結果を表−1に示す。
測定した。結果を表−1に示す。
〔発明の効果〕 本発明のレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物を
絶縁被覆材として用いた場合、電気的特性および他の特
性を低下させることなく、レーザーの照射により樹脂表
面に鮮明な印字を施すことのできる被覆を与えることが
できる。従って、従来より非常に短時間で印字できるた
め、電気電子品の生産工程の合理化をはかることができ
る。
絶縁被覆材として用いた場合、電気的特性および他の特
性を低下させることなく、レーザーの照射により樹脂表
面に鮮明な印字を施すことのできる被覆を与えることが
できる。従って、従来より非常に短時間で印字できるた
め、電気電子品の生産工程の合理化をはかることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08K 63/00 - 63/10 C08K 5/09 H01L 23/29 B41M 5/26
Claims (3)
- 【請求項1】エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤などからな
るエポキシ樹脂組成物において、グルコン酸銅(II)を
含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】グルコン酸銅(II)の平均粒径が100μm
以下であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹
脂組成物。 - 【請求項3】グルコン酸銅(II)を組成物に対して0.5
〜20重量部含有することを特徴とする請求項1又は2記
載のエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2132647A JP2834540B2 (ja) | 1990-05-24 | 1990-05-24 | レーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2132647A JP2834540B2 (ja) | 1990-05-24 | 1990-05-24 | レーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0428754A JPH0428754A (ja) | 1992-01-31 |
JP2834540B2 true JP2834540B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=15086217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2132647A Expired - Lifetime JP2834540B2 (ja) | 1990-05-24 | 1990-05-24 | レーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2834540B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0511096D0 (en) * | 2005-05-31 | 2005-07-06 | Sherwood Technology Ltd | Laser imaging |
-
1990
- 1990-05-24 JP JP2132647A patent/JP2834540B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0428754A (ja) | 1992-01-31 |
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