JPH04181652A - ポリマー二次電池用ポリピロール成形体およびその製造方法 - Google Patents

ポリマー二次電池用ポリピロール成形体およびその製造方法

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JPH04181652A
JPH04181652A JP2308546A JP30854690A JPH04181652A JP H04181652 A JPH04181652 A JP H04181652A JP 2308546 A JP2308546 A JP 2308546A JP 30854690 A JP30854690 A JP 30854690A JP H04181652 A JPH04181652 A JP H04181652A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、改良されたポリマー二次電池用電極に通した
ポリピロール成形体およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に導電性重合体は、高い導電度を示すことに加えて
、電気化学的に酸化・還元される性質を有することが知
られている。そして、導電性重合体の酸化・還元反応に
伴って、それに含まれる対イオンの出入りが起こること
が知られている。この機能を用いることにより電極とし
て利用され、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニ
リンなどを用いた電極が提案されている。
しかしながら、従来提案されている導電性重合体をこれ
らの電極として用いる場合、高い電流密度での充放電が
できなかったり、高い充放電容量が得られなかったりす
る問題点を有している。これらの問題点を解決する目的
で特開昭63−48749号公報に全波整流電圧の印加
により重合して得た電極が開示され、特開昭63 48
750号公報に非対称電圧の印加により重合して得た電
極が開示されている。これらの提案においては、従来の
定電流、定電位重合では生成した導電性重合体の各部に
於ける性状が均一性を欠き、これを電池の電極に用いた
場合、電池反応が電極の一部に集中して生しることから
、充電電圧が早期に上昇しやすく、電池の充放電容量の
低下を招くのS:対しで、これらの方法を用いて重合し
た導電性重合体ではこのような欠点が除かれるとしてい
る。
しかしながら、この方法でも薄膜の場合には有効である
が、厚膜では効果が充分ではない。すなわち、充放電は
対イオンの出入りを伴うため、膜表面近傍の充放電は円
滑に進行するが、膜内部では対イオンの拡散が円滑に進
行しないため充放電が表面近傍に集中する欠点は充分に
は改善されているとはいい難い。一般に二次電池では小
さい面積で高い充放電容量を得たいために、厚いフィル
ムとして100μm以上、場合によっては1+n+nの
膜厚のフィルムを用いている。従って、このような膜厚
を用いる二次電池では、たとえ上記のような改良された
電極を用いても充分な充放電容量を得ることは難しい。
特に、高い電流密度で放電する場合は、このような傾向
が著しい。
一方、特開昭62−2468号公報に、あらがしめイオ
ン半径の大きいイオンを有する導電性ポリマー膜を作成
し、電池に組み込むにあたりイオン半径の小さいイオン
を電解質として用いる擢案がなされている。この方法は
、対イオンのサイズを小さくすることによりイオンの出
入りを円滑にし、その結果充放電を円滑にする目的で擢
案されたものである。
しかしながら、この場合でも本明細書に開示されている
ポリアセチレンのようにフィブリル状で空隙率の高い粗
なフィルムの場合は電解質が内部まで容易に拡散・浸透
するためある程度は有効であるが、ポリピロールの様に
密なフィルムでは充分な効果が得られない。本明細書実
施例に開示されている様にピロール環あたり10モル%
の低いドーピングレベルでは、クーロン効率1. O0
%が得られても、ポリピロールの理論1゛−ピングレベ
ルにあたるピロール環あたり30モル%程度の高ドーピ
ングレベルの充放電は困難である。すなわち、膜表面で
は30モル%ドーピング量に対応する充放電が起こった
としても、内部は殆ど充放電が起こらず平均すると約1
0モル%のドーピングレベルに対応する充放電が起こる
に過ぎない。この傾向は、厚膜になればなるほど顕著に
なる。言い換えれば厚膜になればなる程、ポリマーフィ
ルム単位重量あたりの充放電容量は低下する。これをさ
らに改良したものとして、特開平2−11.9051号
公報記載の発明がある。この公報においてはピロールの
重合時に前述の特開昭62−2468号公報で使われて
いるサイズよりさらに大きいイオンを用いて合成したポ
リピロールの放電容量の向上について提案している。し
かしこれでも未だ厚膜での高放電電流密度時の放電容量
は、ドープされたポリマーの理論値から計算される値よ
りもかなり低いものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、二次電池のかかる欠点に鑑み、高い電流密度
での充放電を可能にし、かつ高い充放電容量を得ること
のできるポリピロール成形体の提供を目的とする。
ポリピロールのような密な膜を用いた厚膜の電極でも円
滑に充放電が進行する方法について鋭意検討した結果、
充放電に伴う対イオンの出入り、すなわち陰イオンの拡
散を円滑に進行させるためには、単にポリピロールを用
いて対イオンの移動が均一にできるというだけでは不充
分であり、また、単に大きい対イオンを小さい対イオン
と交換するだけでは不充分であることがわかった。そし
て、あらかじめ大きい対イオンを含むポリピロールを電
解重合を繰り返しながら、言い換えれば対イオンを出し
入れしながら合成を行い、しかるのち電気化学的あるい
は化学的方法によって小さいイオンに置き換えてやると
これらの問題が解決できることを見出し本発明を完成す
るに至ったものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、厚さ100μm以上のポリピロール成形体で
あり、当該ポリピロール成形体を正電極とし、白金を負
電極とし、かつリチウム金属を参照電極とし、LiCf
0.を電解質として三電極電池を構成し、電流密度10
mA/cfflでの放電、および3.6Vで定電位充電
を行ったときに、放電完了時には塩素が実質的に存在せ
ず、充電完了時には厚さ方向の塩素分布がほぼ平坦であ
って塩素濃度が1’、7X10−’モル/g樹脂以上で
あるポリピロール成形体である。
本発明は、厚さ100μm以上のポリピロール成形体で
ある。厚さが100μm未満では小さい面積で高い充放
電容量が得られない。ポリピロール成形体の好ましい厚
さは100〜2000μmである。
本発明の成形体としては、電池用電極、表示素子用電極
、センサー用電極などが挙げられる。
三電極電池とは、正電極と負電極および参照電極の三つ
の電極から構成される電池である。放電時には酸化状態
にあるポリピロール成形体が還元されることにより、正
電極から負電極に電流が流れる。逆に充電時には還元状
態にあるポリピロール成形体に電流が流れ込むことによ
り、ポリピロール成形体は酸化される。充電の際、参照
電極を置くことにより、正電極電位をポリピロール成形
体の酸化に必要な固有の電位(酸化電位)に、−定に保
つことが可能であり、不必要に高い電位(過電圧)にな
ることを防くことが可能である。
この三電極電池において、正電極に用いられた本発明の
ポリピロール成形体には電流密度10mA / ciで
放電したとき塩素が実質的に存在しない。
またその分布は平坦である。すなわち、放電時には、ポ
リピロール成形体は還元されるために、陽イオン型から
中性型に変化する。それに伴って、陽イオンを相殺して
いた陰イオン(対イオン)のClO2−はポリピロール
成形体中から電解液に放出される。 また3、6Vで定
電位充電を行ったとき、厚さ方向の塩素分布がほぼ平坦
であって塩素濃度が1.7X10−3モル/g樹脂以上
である。すなわち、充電時には、ポリピロール成形体は
酸化されるために、中性型から陽イオン型に変化する。
それに伴って、電解液中に存在するCI!、04−が成
形体中に拡散する。従って、充電が円滑に進行するため
には、CZO,−が成形体内部まで円滑に拡散する必要
がある。その結果、成形体中の塩素濃度分布は平坦とな
る。拡散が円滑に進行しない場合は成形体表面のみ充電
され、その結果、表面近傍の塩素濃度のみ高くなりその
分布は平坦にならない。一般に電解重合で得られるポリ
ピロール成形体では、ピロール−個あたり約0.3個の
割合で陰イオンが含まれている。
CZO,−の場合は塩素濃度3.4X10−3モル/g
樹脂に相当する。
本発明のポリピロール成形体は三電極電池を構成し前記
定電位充電を行ったとき、厚さ方向の塩素分布がほぼ平
坦である。そして、ポリピロールの塩素濃度が1.7X
10−″〜3.4X1.0弓モル/g樹脂である。
塩素濃度が1.7X10−3モル/g樹脂未満では、実
用に耐えるに充分な充放電特性が得られない。言いかえ
れば、充分に大きな電気量を取り出すことができないし
、また、放電容量に見合った電気量を充電することがで
きない。
充放電時の塩素濃度の測定は、元素分析法により行うこ
とが可能であり、その分布はX線マイクロアナライザー
により行うことが可能である。
本発明のポリピロール成形体を得るには、まず陰イオン
の分子量が150以上でイオンサイズの大きな陰イオン
と陽イオンを含む支持塩とピロールとが均一に溶解した
溶液中に電極基板を浸漬し、定められた少割合の電解重
合を行い、ポリマー二次電池の電極に供するには非常に
薄い膜を形成し、しかるのち還元電位以下でアンド−ピ
ング処理を行い、この少割合の電解重合およびアンド−
ピング処理を繰り返して行う。これにより前記支持塩の
イオンがポリピロールから抜は易い陰イオンと、抜けに
くい陰イオンとの不均一ドーピング状態でドープしたポ
リマー二次電池の電極に供するに通した厚さの重合体成
形体が形成される。しかるのち必要に応じ前記支持塩の
陰イオンよりイオンサイズの充分小さい陰イオン(対イ
オン)を前記成形体内に導入・交換させることによって
最終的に本発明のポリピロール成形体が得られる。
本発明のポリピロール成形体を構成するポリピロールは
複素五員環の無置換あるいは置換ピロールからなる共役
系導電性高分子である。置換基を有するものとして、3
位および/または4位がアルキル基、アルコキシ基、カ
ルボキシ基、カルボキシメチル基などで置換されている
ものが挙げられる。
ポリピロールはと陰イオンの分子量が150以上でイオ
ンサイズの大きな陰イオンと陽イオンを含む支持塩とピ
ロールとを均一に溶解させた溶液中で重合用電極基板を
浸漬し、電解重合させて得られる。イオンサイズの大き
な陰イオンはポリピロール成形体の製造の際にイオンと
して成形体中に取り込まれるが、アンド−ピング処理に
より除去されるものである。
電解重合に用いられる支持塩の陰イオンのイオンサイズ
は、8Å以上が好ましい。ここで陰イオンのイオンサイ
ズは、イオン化原子を含んで、その分子の長軸方向の長
さである。
また支持塩の陰イオンの分子量は150以上であること
が必要である。陰イオンの分子量が150未満ではイオ
ンサイズが充分大きくなく、ポリピロール成形体中の陰
イオンの拡散速度が充分に大きくならない。
これらのイオンサイズの大きな支持塩の陰イオンとして
は、CFI Fzn−+SCh −(n=4〜i 2)
で示されるパーフルオロアルカンスルホン酸イオン、一
般弐Cm Hlll−+50:l −(n=4〜12)
で示されるアルカンスルホン酸イオン、一般式%式%) るパーフルオロアルキル硫酸エステルイオン、−般式C
n HgI2−10303−  (n=4〜12)で示
されるアルキル硫酸エステルイオン、無置換および置換
ベンゼンスルボン酸、ナフタレンスルホン酸などのスル
ホン酸類の各イオンなどが挙げられる。また、カルボン
酸としては、無置換および置換安息香酸が挙げられる。
これらのうち、より好ましくは、イオンサイズおよび形
状から、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、p
−tert−ブチルベンゼンスルホン酸、2,4゜6〜
トリイソプロピルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼ
ンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのアル
キルベンゼンスルホン酸、メトキシベンゼンスルホン酸
、5−スルホイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸ジ
メチルエステル、5−スルホイソフタル酸ジヒドロキシ
エチルエステル、ナフタレンスルホン酸などが挙げられ
る。
これらを構成成分とする支持塩としては、これらの陰イ
オンの対カチオンであるテトラメチルアンモニウムイオ
ン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピル
アンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン
などのテトラアルキルアンモニウムイオンとの塩、Li
、Na、になどのアルカリ金属イオンの塩などが挙げら
れる。
本発明のポリピロール成形体の製造は、まず定められた
少割合の電解重合を行い、ポリマー二次電池の電極に供
するには非常に薄い膜を形成し、しかるのちアント−ピ
ング処理を行う。
当初から100μm以上の厚膜を形成した場合、膜表面
近傍の充放電は円滑に進行するが膜内部では対イオンの
拡散が円滑に進行しないため、電池の電極に供するには
非常に薄い膜を合成しアンド−ピング処理を行い、これ
を繰り返しながら電極に供しうる厚さの膜を合成するも
のである。
本発明の電解重合は溶媒中で行われ、溶媒としては、一
般に電気化学反応に用いられる溶媒、例えばアセトニト
リル、ベンゾニトリル、水、プロピレンカーボネート、
エチレンカーボネート、ニトロベンゼン、テトラヒドロ
フラン、ニトロメタン、スルホラン、ジメトキシエタン
などおよびそれらの混合溶媒が用いられる。
また、電解重合に用いられる電極も特に限定はないが、
電気化学反応に用いられる白金、パラジウム、金、銅、
ニッケル、ステンレス鋼などの金属、またはこれらに類
した導電性材料や炭素材料の電極などが用いられる。
本発明において電解重合は、例えば[導電性高分子材料
」 (雀部博之監修、シーエムシー、昭和58年発行)
、「新・導電性高分子材料、(雀部博之監修、シーエム
シー、1987年発行)、rHandbook  of
  ConductingPolymers」 (T、
A、Skotheim(ed、)、Marcel  D
ekker。
New  York、1986)に開示されている方法
によることができる。
本発明における電解重合は、両極間の電位差、すなわち
電圧値が時間とともに正と負との間を交互に反復して変
化しかつ正電圧値である期間が大なる対称電圧を印加し
た電解重合法によることができる。非対称電圧の印加に
よってもよい。この場合、電解時の電流は零→正→零→
負−零というサイクルを繰り返し、零→正→零の期間で
電解重合がおこる。この期間では、電解重合が進行する
とともにその前の期間でアンド−ピングされたポリピロ
ール重合体のドーピングが進行する。従って、正電圧期
間を大とすると、この間に重合、ドーピングの両反応が
充分進行することができる。
零→負→零の期間では上記の重合は起こらず、アンド−
ピングが起きる。上記の操作により、以上の支持塩の陰
イオンがアンド−ピングとドーピングを繰り返し、ポリ
ピロール成形体中にイオンの拡散通路が形成される。
電解重合時に加える電位は、単量体の酸化還元電位以上
を上限として、また重合体の還元電位以下を下限として
その間で行う。印加電位の上限は、好ましくは単量体、
溶媒、支持塩などの副反応が併発しない範囲の、重合酸
化電位以上の電位が用いられる。また、印加電位の下限
は、好ましくは、重合体の還元電位以下の電位が用いら
れる。電解時に印加される上限電位は、0.7〜1.5
■(対Ag/AgCj2)、好ましくは0.8〜1.2
■が用いられ、下限電位は−1,5〜−0,3V、好ま
しくは−1,0〜−〇、4■が用いられる。陽極に印加
する電位を、重合体の酸化電位よりも高い電位と還元電
位よりも低い電位の間で昇降させればイオンの出入りが
おこり、単量体の酸化電位の下限以上になれば重合が起
こる。
従って、重合体生成とイオンの出入りのバランスを考え
て電位とその保持時間を設定すればよい。
以下このように陽極に印加する電位を時間とともに上限
電位と下限電位との間で変えさせる操作を、電位を昇降
するとよふ。
陽極に印加する電位の波形には特に制限はないが、一般
には矩形波、三角波、正弦波あるいはそれらを重畳した
波形が用いられる。
次に重合温度は、−50〜+50°C1好ましくは一4
0〜+30°Cの範囲が用いられる。それ未満の温度で
は系の粘性が上がるため極間電圧が上がりすぎて副反応
が起こりやすくなるため好ましくなく、それを超える温
度では副反応が起こるため好ましくない。
少割合の電解重合は、ポリマー二次電池の電極に供する
には非常に薄い膜、すなわち好ましくは1〜50μm、
より好ましくは5〜30μm、特に好ましくは3〜15
μmの膜が得られる程度の電解重合である。
このような電解重合とアンド−ピング処理を繰り返して
行うことにより、前記支持塩の陰イオンがポリピロール
に不均一にドープしているポリマー二次電池の電極に供
するに通した厚さの重合体成形体を形成することができ
る。
電解重合とアンド−ピングを繰り返すことにより二次電
池の膜内部まで対イオンの拡散が容易なポリピロール成
形体を得ることができる。
電解重合とアンド−ピング処理の繰り返し周期は10〜
10000秒/サイクルであることが好ましい。電解重
合とアンド−ピング処理の繰り返し周期が10秒/サイ
クル未満では陰イオンの交換反応が追いつかず、充分な
対イオンの出入りが起こらない。一方この周期が100
00秒/サイクルを超える場合、1サイクル当たりの酸
化電位に保持される時間が長くなるために、1サイクル
当たりの重合膜厚が厚くなり重合体中の陰イオンの出入
りが困難となる。
支持塩の陰イオンはアンド−ピング処理によってポリピ
ロール成形体中から放出される。その放出のされ易さは
、成形体中におけるポリピロールの微細構造に依存し、
必ずしも全分子が同しではない。抜は易い陰イオンが放
出される。
ここで得られる重合体成形体は、二次電池の電極に供す
るに適した厚さ、すなわち100μm以上、好ましくは
100〜2,000μmである。
次に得られた重合体成形体を前記支持塩の陰イオンより
イオンサイズの小さい陰イオン(対イオン)を前記成形
体内に導入・交換させて本発明のポリピロール成形体を
得る。
支持塩の陰イオンとそれよりイオンサイズの小さい対イ
オンは、そのサイズの差が大きいほど好ましい。
支持塩の陰イオンよりイオンサイズの小さい陰イオンと
しては、No、−、H3O,−、BF、−PF6−1C
F3 SO,−1Cj20.−1AsF、−を挙げるこ
とができる。特に二次電池に用いられる電解質を考慮し
た場合、BF、−1PF6−およびCZO,−が特に好
適である。
支持塩の陰イオンをそれよりイオンサイズの小さい陰イ
オン(対イオン)でイオン交換する方法としでは、交換
用陰イオンを含む電解液中でポリピロール成形体に印加
する電位を昇降させる方法と単に浸漬する方法との2つ
の方法が挙げられる。
電位を昇降させる方法は前記重合時の方法と同様の条件
で行えばよい。
浸漬処理方法については、重合体成形体を交換用イオン
を含む電解液中に単に浸漬することによって行われる。
浸漬液中の電解質量は、浸漬した重合体中に含まれる陰
イオン以上の量が少な(とも必要であるが、好ましくは
5倍以上、さらに好ましくは10倍以上の範囲である。
浸漬溶液の攪拌は振とう器、超音波発振器などで行って
もよいし、無攪拌でもよい。浸漬温度は、イオンの交換
を促進するため高い方が好ましい。しかし温度が高すぎ
ると副反応などの好ましくない反応が起きるので100
°C以下、さらに好ましくは50°C以下がよい。重合
体中のイオンがすべて交換するための浸漬時間は、上記
浸漬条件により決まってくる。−船釣には1時間〜10
0時間好ましくは2時間〜50時間が用いられる。
このようにしてポリピロール中の陰イオンがそれよりイ
オンサイズの小さい対イオンによってイオン交換される
。これは重合時の電位の昇降で重合膜中での陰イオンの
拡散が強制的に何回も繰り返し行われるために、陰イオ
ンの大きさに対応するイオンの移動通路が膜の厚さ全体
にわたって形成されるからと考えられる。従って、この
形成された通路により、よりイオンサイズの小さい対イ
オンによるイオン交換は起きやすくなるので、本発明の
ポリピロール成形体は前記電気化学的あるいは化学的処
理により少なくとも50%以上置き換えられるものであ
る。この交換容量は、重合電位の印加条件に依存し、還
元電位を低くしたり、1サイクル当たりの重合膜厚を薄
くすれば大きくすることが可能である。
以上のようにして得られた、重合時にポリピロールに取
り込まれた支持塩の陰イオンをそれよりイオンサイズの
小さな対イオンでイオン交換したポリピロールの電池特
性の評価は次の様に行った。
すなわち、得られたポリピロールを正極とし、白金を負
極とし、リチウム金属を参照極(補助参照極としてAg
/AgC1極)として、三電極電池を構成し、IMのL
iCf0nをプロピレンカーボネートに溶かした液を電
解液として、各電流密度での放電、および3.6V(対
し i / L i ”、0.6V対Ag/AgC/2
)での定電位充電を行った。なお、リチウム金属の参照
極は一般に空気や水に対して不安定なのでA g / 
A g C1参照極を併用し、実施例ではAg/AgC
z参照極の電位で示した。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 0.1Mのピロール単量体および0.1MのP−トルエ
ンスルホン酸テトラエチルアンモニウム塩を1%の水を
含むプロピレンカーボネートに溶かして電解液を調製し
た。この電解液に、陽極として白金板、対極として白金
ホイルをそれぞれ用いて重合セルとした。
次に第1図に示した波形で、■サイクルあたり上限電位
1.OV(対Ag/AgCl2) で300秒保持して
重合を行い、電位上昇速度を5mV/秒で電位を掃引し
、下限電位を−1,、OV(対Ag/Ag(1)、保持
時間0秒とし、電位上昇速度を5 m V /秒で再び
上限電位まで電位を掃引して、陽極電位を昇降しながら
白金板上にポリピロールを膜厚100μm(昇降回数1
0サイクル)となるまで電解酸化重合した。
ついで重合に使用した電解液を0.IMの過塩素酸テト
ラエチルアンモニウム塩を含むプロピレンカーボネート
により置き換え、重合と同じ条件で3回電位の昇降を繰
り返した。次いで、得られたポリピロールフィルムを白
金板とともに正極とし、白金ホイルを負極、リチウム金
属を参照電極(補助参照電極としてAg/AgCf極)
とし、IMのLiCf0.をプロピレンカーボネートに
溶かした液を電解液とした三電極電池を作成し、電流密
度lOmA/C111での放電、および3.6V(対し
 I/L i’ 、0.6V対A g / A g C
l )で定電位充電を行った。
得られたフィルムの対イオンの厚さ方向をX線マイクロ
アナライザーにより分析した結果、放電完了時には塩素
は認められず、充電完了時の厚さ方向の塩素分布は第2
図に示すとおり膜中に均一に存在するという平坦な分布
が認められ、塩素濃度は3.lXl0−’モル/g樹脂
であった。重合時に取り込まれた陰イオンであるp−ト
ルエンスルホン酸イオンは約85%cI!、o、−に置
換されていることがわかった。
また、この三電極電池の電池特性を調べた。ポリピロー
ルの電池特性の測定は、正極電位0.6V(対Ag/A
gCf)の定電位で1時間充電し、続いて1〜10mA
/citの定電流で放電して正極電位が−1,OV(対
Ag/AgCj2)となるまで放電して、放電容量の変
化を調べた。
結果を第3図に示す。第3図から明らかなように、放電
電流密度1mA/cJにおける単位重量当たりの放電容
量(放電容量密度)は、91Ah/kgであり極めて高
い値を示した。また、10mA/cnffの高い放電電
流密度でも放電容量密度82A、h/kgを維持した。
実施例2 ピロールの重合時の下限電位を一〇、6V(対Ag/A
gC,9)とした以外は実施例1と同様に実施して重合
時にポリピロールに導入されたp−トルエンスルホン酸
イオンをcpo、−で交換したフィルムを得た。
この得られたポリピロールフィルムを実施例1と同様に
三電極電池を作成して、電流密度lOm A / CI
+1での放電、および0.6V(対Ag/Agcff)
で定電位充電を行った。
得られたフィルムの対イオンの厚さ方向の分布をX線マ
イクロアナライザーにより分析した結果、放電完了時に
は塩素は認められず、充電完了時の厚さ方向の塩素分布
は第4図に示すとおり膜中にほぼ均一に存在することが
認められ、塩素濃度は2.6X10−’モル/g樹脂で
あった。
また、この三電極電池の電池特性を調べた。ボリピロー
ルの電池特性の測定は、正極電位0.6V(対Ag/A
gCjりの定電位で1時間充電し、続いて1〜10mA
/ciの定電流で放電して正極電位が−1,OV(対A
 g / A g CIn )となるまで放電して、放
電容量の変化を調べた。結果を第5図に示す。第5図か
ら明らかなように、放電電流密度1mA/aIIにおけ
る単位重量当たりの放電容量(放電容量密度)は、90
Ah/kgと高い値を示した。
また、10mA/c4の高い放電電流密度でも放電容量
密度64Ah/kgを維持した。また、上記条件で10
0回の繰り返し充放電を行っても、充電容量密度に対す
る放電容量密度の比すなわちクーロン効率は約95%を
保ち、充放電特性の顕著な低下は認められなかった。
比較例1 実施例1に示した重合系を用いて、1.0■(対Ag/
Ag(1)の陽極電位をかけて膜厚100μmになるま
で定電位重合を行い、その他は実施例1と同じ条件でポ
リピロールの対イオン交換を行った。
このフィルムのX線マイクロアナライザー分析の結果、
重合時に導入されたp−1−ルエンスルホン酸イオンに
由来するイオウ原子は大量に確認されたが、交換したは
ずのC2O4−に由来する塩素原子はフィルム表面およ
びその近傍に多く存在し、p−トルエンスルホン酸イオ
ンの一部分しか交換されていないことが示された。
マタ、このフィルムについて実施例1とInにして三電
極電池を作成し実施例1と同し充放電時の塩素分布およ
び塩素濃度を調べたところ、塩素分布は放電完了時には
認められなかったが、充電完了時には、表面近傍が高く
、30μm以上の深さでは殆ど認められなかった。塩素
濃度は、放電完了時が0モル/g樹脂、充電完了時が1
.1×10−3モル/g樹脂であった。
また、放電電流密度1mA/crAにおける放電容量密
度は28Ah/kgと低く、10mA/C11Iの大電
流放電ではさらに21Ah/kgまで容量低下した。こ
、れらの結果は印加電位を昇降させずに、通常行われて
いる定電位法で重合した場合は、対イオンは僅少量しか
交換しておらず、対イオンの出入りに伴う充放電も効果
的に起こっていないことを示している。但し単位重量あ
たりの放電容量は小さかったが、その範囲での充電容量
に対する放電容量の比、すなわちクーロン効率はほぼ1
00%を保った。すなわち出入りが可能な対イオンの割
合は少ないが、その範囲での充放電は100%起こって
いることを示している。
比較例2 実施例1における重合に用いた系を用いて、対称電圧を
印加する代わりに5 m A / clllの電流密度
による定電流重合を行い膜厚11001Iのp−トルエ
ンスルホン酸イオンを対イオンとして含むポリピロール
フィルムを得た。引き続き、実施例1の方法によりC2
O4−との対イオン交換処理を行った。しかしながら、
X線マイクロアナライザー分析によるとイオン交換反応
は表面近傍のみにとどまり内部はp−)ルエンスルホン
酸イオンのままであった。また、実施例1と同じ方法で
3電極電池を作成し実施例1と同し条件で充放電時の塩
素分布および塩素濃度を調べた。塩素分布は放電完了時
はOモル/g樹脂、充電完了時は1.0×10−’モル
/g樹脂であり、充電完了時においても塩素分布は表面
近傍に集中していた。充電完了時の塩素分布を第6図に
示す。
またこの電池をもちいてその電池特性を調べたが1mA
/C11?での放電容量密度は26Ah/kgにとどま
り、10mA/cnTでの放電容量密度は23Ah/k
gに留まった。
比較例3 実施例1における重合法で得たp−トルエンスルホン酸
イオンを対イオンとして含むポリピロールフィルムを、
その対イオンを交換することな(、白金板とともに正極
とし、白金ホイルを負極、Ag/AgCj2をを参照電
極とし、1MのP−トルエンスルホン酸テトラエチルア
ンモニウムをプロピレンカーボネートに熔かした液を電
解液とした3電極電池でポリピロールの電池特性を測定
した。ポリピロールの電池特性の測定は、正極電位0.
6V(対Ag/AgCz)の定電位で1時間充電し、続
いて1〜10mA/cfflの定電流で放電して正極電
位が−1,OVとなるまで放電して、放電容量の変化を
調べた。その結果、放電電流1mA/cfflでの放電
容量密度は21 A h’/kg、10mA/c++1
では16Ah/kgであり低い放電容量密度のものしか
得られなかった。
比較例4 実施例1における重合に用いたP−1−ルエンスルボン
酸テトラエチルアンモニウム塩の代わりに過塩素酸テト
ラエチルアンモニウム塩を用いて、実施例1と同様の条
件でポリピロールを膜厚100μmになるまで電解酸化
重合した。次に前記と同様にして3電極電池を構成し、
この3電極電池の実施例1と同じ条件下における塩素分
布および塩素濃度を調べた。塩素分布は放電完了時がフ
ィルム表面のみ低下していて、充電完了時には膜厚全体
にわたってほぼ均一に分布していた。塩素濃度は1mA
/c+Ilの放電完了時には2.2×10−3モル/g
樹脂で、充電完了時は34×10−3モル/g樹脂あっ
た。この場合は、実施例1および比較例1および2の場
合とは異なり、陰イオンとしてCI!、O,−を用いて
いるために、充電時ではピロール−個あたり0.3個の
割合のCIO,−に対応する塩素濃度が含まれていたこ
とを意味している。逆に、放電時には、この陰イオンの
濃度は充電時に比べ低下してはいたが、その低下の程度
は少なく、充分に陰イオンが抜けていないことを意味し
ている。
またこの電池の放電電流密度1mA/cdlおよび10
mA/CTMにおける容量密度はそれぞれ35Ah/k
gおよび13Ah/kgであり、高い放電容量密度は得
られなかった。この結果は、電位の昇降をおこなっても
、本発明のように、大きい対イオンから小さい対イオン
にイオン交換をしないかぎり高い放電容量が得られない
ことを示している。
実施例3 実施例1と同様の方法で膜厚800μmのp−トルエン
スルホン酸イオンを対イオンとして含むポリピロールフ
ィルムを作成し、引き続きCIO,−と対イオン交換を
した。
このフィルムを用いて実施例Iと同様にして3電極電池
を作成して塩素分布、塩素濃度および電池特性を調べた
。塩素濃度は放電完了時は0モル/g樹脂、充電完了時
が2.9×10弓モル/g樹脂であり、充電完了時の分
布は膜厚方向に対してほぼ平坦であった。
また、放電電流密度に対する放電容量密度の関係を第7
図に示す。図から明らかなように、1.0mA/cff
lでは放電容量密度88Ah/kgと高い容量密度をを
示し、lomA/al?および20m A / c−で
もそれぞれ77Ah/kgおよび67Ah/kgの高い
水準を維持した。
比較例5 0.1Mのピロール単量体および0. 1Mの過塩素酸
テトラエチルアンモニウム塩を1%の水を含むプロピレ
ンカーボネートに溶かして電解液を調製した。この電解
液に、陽極として白金板、対極として白金ホイルをそれ
ぞれ浸漬して重合セルとした。そして、5mA/cil
の電流密度による定電流重合を行い膜厚IOμmおよび
800μmのCβ04−を含む、ポリピロールフィルム
を作成した。このフィルムを用いて実施例1と同様の3
電極電池を作成して電池特性を調べた。その結果、1m
A/C111での放電容量密度はそれぞれ92Ah/k
gおよび25Ah/kgであり、10mA/cJでの放
電容量密度はそれぞれ75Ah/kgおよび16Ah/
kgであった。この結果は、これまでに用いられている
定電流法で得たフィルムでは、10μm程度の薄膜では
高い放電容量密度が得られるが、800μm程度の厚膜
では極めて低い容量密度しか得られないことを示してい
る。
実施例4〜6 実施例1に示したp−トルエンスルホン酸テトラエチル
アンモニウムの代わりに、β−ナフタレンスルホン酸テ
トラエチルアンモニウム(実施例4)、p−ターシャリ
ブチルベンゼンスルホン酸テトラエチルアンモニウム(
実施例5)および5−スルホジメチルイソフタル酸エス
テルのトリエチルアンモニウム塩(実施例6)を用いて
実施例1と同様の方法により対応する陰イオンを含む膜
厚100μmのポリピロールフィルムを作成した。
引き続きcpo、−に対イオンを交換した。
このフィルムを用いて3電極電池を作成して実施例1と
同様にして塩素分布、塩素濃度および電池特性を調べた
いずれの場合も放電完了時は塩素はほとんど認められず
、充電完了時の塩素分布は第8〜10図(第8図:実施
例4、第9図:実施例5、第10図:実施例6)に示し
たように、いずれも厚さ方向の分布はほぼ平坦で、塩素
濃度はいずれも2.8X10−3モル/g樹脂以上であ
った。
さらにそれぞれのフィルムの電池特性を測定した結果を
第1表に示す。
これらの結果はいずれも本発明の実施例1〜3に示した
p−)ルエンスルホン酸イオンの場合と同様に高い電池
特性を示した。
第1表 実施例7〜9 実施例1に示した方法により、p−トルエンスルホン酸
イオンを対イオンとして含むポリピロールフィルムを作
成した。引き続き実施例1と同様に、過塩素酸テトラア
ンモニウムを用いて重合時にポリピロールに導入された
支持塩の陰イオンを交換した。得られた充電完了時のフ
ィルムの塩素濃度は2.5X10−3モル/g樹脂、そ
のフィルムの厚さ方向の分布はほとんど均一平坦だった
続いてこのイオン交換したポリピロールフィルムの電池
特性を、実施例1と同様に電解質としてIMのLiCj
20.を用いて3電極電池で評価した。
その結果は放電電流密度10mA/cnで放電容量密度
61Ah/kgを示した。これらの結果、ポリピロール
中の塩素濃度、分布および電池特性はいずれも本発明を
満足するものだった。
次に、重合したままの本発明のポリピロールフィルムを
実施例1に示した過塩素酸テトラエチルアンモニウムに
代えてテトラメチルアンモニウムへキサフルオロホスフ
ェート(実施例7)、テトラエチルアンモニウムテトラ
フルオロポレート(実施例8)およびトリフルオロメタ
ンスルホン酸テトラエチルアンモニウム(実施例9)を
用いて対応する対イオン交換を行った。そしてそれぞれ
のテトラアルキルアンモニウム塩を含む3電極電池を作
成し、電池特性を調べた。結果を第2表に示す。表から
明らかな様にいずれも高い放電容量を示し、かつ高い放
電電流密度でもその放電容量密度の低下は小さかった。
(以下余白) 第2表 〔発明の効果〕 本発明は、高い電流密度での充放電が可能であり、かつ
高い充放電容量を有するポリピロール成形体を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1においてポリピロール膜を電
解酸化重合する際に陽極に印加する電位波形図、第2図
は実施例1におけるポリピロール膜のX線マイクロアナ
ライザー分析による厚さ方向の塩素の元素分布を示す図
、第3図は本発明によるポリマー電極を用いた二次電池
の実施例1における放電電流と容量の関係を示すグラフ
、第4図は実施例2における第2図と同様な塩素の元素
分布を示す図、第5図は実施例2における放電電流と容
量の関係を示すグラフ、第6図は比較例2における第2
図と同様の塩素の元素分布を示す図、第7図は本発明に
よるポリマー電極を用いた二次電池の実施例3の放電電
流と容量の関係を示すグラフ、第8〜10図はそれぞれ
実施例4〜6における第2図と同様の塩素の元素分布を
示す図である。 特許出願人  帝 人 株式会社 代理人 弁理士 白 井 重 隆 鵠11困 0         、!;−0100尺之Cr−) 第3図 放電電流 (m八/cml 0         5−0         10C
)尺@(r−) 第5図 故?11N’JL  ln+A/cm2105″o  
       to。 ↓さ(門) 第7図 (j   2  4  6  8  10  12放電
電涼(mA/cm21 0         1o         10c)
尺′″−(r−) 憚c■ ル之((A−)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)厚さ100μm以上のポリピロール成形体であり
    、当該ポリピロール成形体を正電極とし、白金を負電極
    とし、かつリチウム金属を参照電極とし、LiCEO_
    4を電解質として三電極電池を構成し、電流密度10m
    A/cm^2での放電、および3.6Vで定電位充電を
    行ったときに、放電完了時には塩素が実質的に存在せず
    、充電完了時には厚さ方向の塩素分布がほぼ平坦であっ
    て塩素濃度が1.7×10^−^3モル/g樹脂以上で
    あるポリピロール成形体。
  2. (2)ピロールと、陰イオンの分子量が150以上でイ
    オンサイズの大きな陰イオンと陽イオンとからなる支持
    塩とが均一に溶解した溶液中に電極基板を浸漬し、定め
    られた少割合の電解重合を行い、ポリマー二次電池の電
    極に供するには非常に薄い膜を形成し、しかるのち還元
    電位以下でアンドーピング処理を行い、この少割合の電
    解重合およびアンドーピング処理を繰り返して行うこと
    により、前記支持塩の陰イオンがポリピロールに不均一
    にドープしているポリマー二次電池の電極に供するに適
    した厚さの重合体成形体を形成し、しかるのち必要に応
    じ前記支持塩の陰イオンよりイオンサイズの充分小さい
    陰イオンを前記成形体内に導入・交換させることを特徴
    とするポリピロール成形体の製造方法。
  3. (3)電圧値が時間とともに正と負との間を交互に反復
    して変化し、かつ正電圧値である期間が大なる対称電圧
    を印加した電解重合によって、イオンサイズの大きな陰
    イオンを含む支持塩とピロールとの均一溶液からポリピ
    ロール成形体を形成し、しかるのちイオンサイズの小さ
    な陰イオンを上記成形体中に導入・交換させる請求項2
    記載のポリピロール成形体の製造方法。
  4. (4)電解重合とアンドーピング処理の繰り返し周期が
    10〜10000秒/サイクルである請求項2記載のポ
    リピロール成形体の製造方法。
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