JPH041773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、脱穀機の後方に脱穀排ワラ結束装置
を設け、脱穀排ワラが横倒れ姿勢で前記脱穀排ワ
ラ結束装置に供給される排ワラ搬送路を設けると
共に、この排ワラ搬送路における脱穀排ワラを株
元側端に作用して穂先側に押し寄せる無端回動ベ
ルトを設けたコンバイン用脱穀機における排ワラ
処理部の構造に関する。

〔従来の技術〕

上記コンバイン用脱穀機は、結束装置に供給さ
れる脱穀排ワラを無端回動ベルトで排ワラ流れの
抵抗にならないようにしながら穂先側に寄せて、
結束装置を脱穀機の穂先側端側に極力寄せて配置
できるようにすることにより、結束排ワラが次の
作業工程で走行装置によつて踏み付けられないよ
うに既刈地側に極力寄せて結束装置から放出され
ることを可能とするものである。

この種脱穀機において、従来、前記排ワラ搬送
路が水平になつており、次の如き不都合があつ
た。

〔考案が解決しようとする問題点〕

すなわち、無端回動ベルトは押し寄せ作用面が
排ワラの流れ方向に対して傾斜することに起因し
て排ワラを稈身と傾斜する方向に押すことと、排
ワラは搬送路の底壁のみにより受止め支持され、
前記ベルトによる前記方向の押しのために流れ方
向に対して傾斜するようずれ動かされることに対
する抵抗が前記底壁との摩擦のみによるものであ
る状態になることとから、殊に搬送される排ワラ
がボリユームが小である等して軽い場合、排ワラ
の前記ずれ動き抵抗が極めて小になつて無端回動
ベルトの作用に起因する排ワラの前記ずれ動きが
生じ易くなり、結束装置で収集される排ワラが稈
身方向揃いの悪い乱れた状態になり易くなつてい
た。

本考案の目的は、無端回動ベルトの作用に起因
する排ワラの姿勢乱れが生じにくいように改造す
ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、冒記したコンバイン用脱
穀機における排ワラ処理部の構造において、前記
排ワラ搬送路を搬送下手側ほど低レベルに位置す
る傾斜路に形成してあることにあり、その作用及
び効果は次のとおりである。

〔作用〕

無端回動ベルトの押し寄せ作用面が排ワラの流
れ方向に対して傾斜することと、排ワラ搬送路の
前記傾斜とのために、脱穀排ワラが無端回動ベル
トの押し寄せ作用面に乗り掛かり、無端回動ベル
トにより押し寄せのために流れ方向に対して傾斜
するようずれ動されることに対する抵抗が、搬送
路底壁との摩擦によるものと自重によるものとか
ら成るところの従来より大である状態になる。

〔考案の効果〕

脱穀排ワラの前記ずれ動き抵抗が大になること
により、無端回動ベルトが押し寄せ作用にかかわ
らず、排ワラがずれ動きにくくて排ワラの搬送時
における姿勢乱れが生じにくくなり、排ワラが稈
身揃いの良い状態に収集されて後の取扱いがし易
い状態に結束されるようになつた。

〔実施例〕

第１図に示すように、脱穀機１の後部に脱穀排
ワラを横倒れ姿勢で処理する細断装置２及び結束
装置３を連設すると共に、前記細断装置２の排ワ
ラ受入れ口４に対する前後一対の蓋体５，６を開
閉することにより、脱穀機１の排ワラ搬送装置７
からの脱穀排ワラが細断装置２に供給される状態
と結束装置３に供給される状態とに切換わるよう
に構成して、刈取り穀稈の脱穀処理に伴つて脱穀
排ワラを細断して放出したり、設定量ずつ結束し
て放出することができるようにコンバイン用脱穀
機の排ワラ処理部を構成してある。

すなわち、一対の前期蓋体５，６を仮想線で示
す如く下降あるいは上昇させて開放すると、前記
排ワラ搬送装置７からの脱穀排ワラが細断装置２
の排ワラ受入れ口４に落下供給されるのである。
そして、一対の前期蓋体５，６を上昇あるいは下
降させて閉じると、後側の前記蓋体６が第３図に
示す如く水平面８に対して傾斜角ａを有した搬送
路底壁になつて、排ワラ搬送路９を搬送下手側ほ
ど低レベルに位置する傾斜状態に形成し、前記排
ワラ搬送装置７からの脱穀排ワラが前記排ワラ搬
送路９をして横倒れ姿勢で自重下降により結束装
置３の排ワラ受入れ部に供給され、駆動揺動され
るバツカー１０により結束空間Ｓに掻き込み供給
されるのである。

第２図に示すように、前記排ワラ搬送路９の株
元側端部に、無端回動ベルト１１を矢印Ａで示す
回動方向に駆動されて排ワラ流れの抵抗にならな
いようにしながら、かつ、排ワラの姿勢乱れを伴
いにくいようにしながら、搬送路９における脱穀
排ワラを穂先側に押し寄せるように設けてある。
すなわち、前記無端回動ベルト１１の押し寄せ作
用面１１ａを第２図及び第３図に示す如く脱穀排
ワラの流れ方向に対して傾斜するように配置して
あり、無端回動ベルト１１が前記押し寄せ作用面
１１ａの前記傾斜と排ワラ搬送路９の前記傾斜と
のために脱穀排ワラの受止め支持をしながら、押
し寄せ作用面１１ａの前記傾斜のために脱穀排ワ
ラの株元側端に接当して押し寄せ作用をするので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバイン用脱穀機におけ
る排ワラ処理部の構造の実施例を示し、第１図は
排ワラ処理部の一部切欠き側面図、第２図は排ワ
ラ処理部の平面図、第３図は無端回動ベルト配設
部の斜視図である。 １……脱穀機、３……脱穀排ワラ結束装置、９
……排ワラ搬送路、１１……無端回動ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀機１の後方に脱穀排ワラ結束装置３を設
   け、脱穀排ワラが横倒れ姿勢で前記脱穀排ワラ結
   束装置３に供給される排ワラ搬送路９を設けると
   共に、この排ワラ搬送路９における脱穀排ワラを
   株元側端に作用して穂先側に押し寄せる無端回動
   ベルト１１を設けたコンバイン用脱穀機における
   排ワラ処理部の構造であつて、前記排ワラ搬送路
   ９を搬送下手側ほど低レベルに位置する傾斜路に
   形成してあるコンバイン用脱穀機における排ワラ
   処理部の構造。