JPH0410742Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、脱穀排ワラを機体後方に横倒れ姿勢
で挾持搬送する無端回動帯状体を、搬送終端側ほ
ど機体の横一端側に位置する傾斜状態で設け、前
記無端回動帯状体からの脱穀排ワラを横架姿勢で
結束する装置を、機体横方向に平行あるいはほぼ
平行に配設し、前記無端回動帯状体における脱穀
排ワラ詰まりの有無を検出するセンサーを設けた
コンバイの脱穀排ワラ処理装置に関する。

上記コンバインは、脱穀排ワラを既刈地側に極
力寄せて放出させるために、脱穀排ワラが無端回
動帯状体の傾斜により機体の横一端側に寄せ移送
されるように構成されたものであるが、従来、無
端回動帯状体によつて搬送される脱穀排ワラは稈
身が無端回動帯状体とほぼ直交する姿勢になるこ
とから、無端回動帯状体からの脱穀排ワラが結束
装置に対して株元側が穂先側よりも先行する傾斜
状態で供給され、結束装置において、株揃いが悪
くなるとか、結束ワラと後続ワラの分離性が悪く
なる不都合が生じていた。これを防止するため
に、前記無端回動帯状体と併行して穂先側搬送す
る装置を、搬送速度が無端回動帯状体の搬送速度
よりも速い状態で設けて、脱穀排ワラが結束装置
に供給される際に稈身が結束装置と平行である姿
勢に修正されるように構成しても、脱穀排ワラが
搬送装置から離れた時に慣性のために稈身方向に
移動し、その移動側に結束位置がずれる不都合が
生じていた。

本考案の目的は、結束装置に供給される脱穀排
ワラが結束装置と平行な状態に確実に、かつ、慣
性に起因するずれ動きを伴うことなく姿勢修正さ
れるように、しかも、そのための構成が改造簡単
に得られるようにすることにある。

本考案の特徴構成は、冒記したコンバインの脱
穀排ワラ処理装置において、前記センサーが、脱
穀排ワラに接触作用する揺動式棒状センサーであ
ると共に、前記無端回動帯状体の搬送終端部にお
ける脱穀排ワラの前記無端回動帯状体よりも株元
側に作用する状態に、かつ、機体前後方向に沿う
状態に、さらには、機体側面視で前記無端回動帯
状体による排ワラ搬送路を全閉するよう付勢され
た状態に配置されていることにあり、その作用及
び効果は次のとおりである。

すなわち、前記センサーを無端回動帯状体の搬
送終端部で無端回動帯状体よりも株元側で脱穀排
ワラに作用する接触式にし、しかも、搬送排ワラ
のボリユーム如何にかかわらず全ての排ワラに確
実に接触するように、排ワラ搬送路を機体側面視
で全閉するべく付勢することにより、無端回動帯
状体から離れる脱穀排ワラが結束装置に平行にな
る状態、すなわち、株元側よりも遅れる状態で搬
送されて来る穂先側が株元側に追い付く状態にな
るように、あるいは、搬送装置から離れる脱穀排
ワラが慣性のためにずれ動かないように、株元側
に移動抵抗が付与されると共に、センサーを機体
前後方向に沿わせることにより、無端回動帯状体
から遠く離れた箇所で作用させることができ、脱
穀排ワラの姿勢修正が精度よく行われる。従つ
て、結束装置に供給される脱穀排ワラを結束装置
に平行な姿勢に確実に修正したり、脱穀排ワラが
搬送装置から離れた際に稈身方向にずれ動くこと
を防止でき、結束装置での処理が冒記したトラブ
ルを伴うことなく良好に行われるようにできた。
しかも、センサーを前記型式及び配置構成に変更
するだけの簡単な改造で済み、経済面で有利にで
きた。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図及び第２図に示すように、脱穀部１の後
部に、脱穀排ワラを細断放出する円盤カツター型
細断装置２、及び、脱穀排ワラを横架姿勢で一定
量ずつ結束して放出する装置３の夫々を機体横方
向に平行あるいはほぼ平行に取付け、そして、株
元側を挾持搬送する突起付無端回動チエーン４、
及び、穂先側を係止搬送する係止爪付無端回動チ
エーン５を、夫々が搬送終端側ほど機体の横一端
側に位置する傾斜姿勢になる状態で、かつ、穂先
側チエーン５の搬送速度が株元側チエーン４の搬
送速度より大になる状態で、脱穀フイードチエー
ン６の終端部と結束装置３の間に設けて、脱穀フ
イードチエーン６からの脱穀排ワラが横架姿勢で
穂先側に寄せ移送されながら、かつ、搬送終端部
において脱穀排ワラの稈身が機体横方向に沿う状
態になるようにしながら後方に搬送されるように
構成してある。そして、株元側無端回動チエーン
４に対向させてある挾持レール７の搬送終端側部
分７ａを搬送始端側部分７ｂに引退させ、かつ、
細断装置２の受入口に対する揺動蓋２ａを開放す
ると、結束装置３の排ワラ掻込み無端回動チエー
ン３ｄが軸芯ｐ周りで起立され、前記両チエーン
４，５からの脱穀排ワラが細断装置２の受入口に
落下供給されるように構成し、前記終端側レール
部分７ａを始端側レール部分７ｂから引出し、か
つ、前記揺動蓋２ａを閉じると、前記掻込みチエ
ーン３ｄが倒伏し、両チエーン４，５からの脱穀
排ワラが結束装置３に集束空間３ａへの排ワラ導
入経路を形成させてある底板３ｂ、及び、前記掻
込みチエーン３ｄの始端部夫々の上に落下供給さ
れるように構成し、もつて、脱穀処理に伴い脱穀
排ワラを細断状態で放出したり、長ワラ状態で結
束放出できるようにしたコンバイン用の脱穀排ワ
ラ処理装置付脱穀装置を構成してある。尚、第１
図及び第２図に示す３は、株元側に対する押え棒
である。

第１図及び第３図に示すように、同一形状にプ
レス成形した２枚の板金フレーム９ａ，９ｂを、
夫々のフランジ部１０のフレーム本体からの突出
方向が同一側になる状態で細断装置２後部の左右
両側に振り分け連結し、これら両板金フレーム９
ａ，９ｂに横架連結した角パイプフレーム１１と
丸パイプフレーム１２とに、結束装置３フレーム
３ｃを左右摺動自在に取付けると共に、結束装置
３の上端部と、脱穀部１の構フレーム１ａとに架
設してある結束装置振れ止め杆２０を、構フレー
ム１ａに摺動自在に連結して、結束装置の変更が
できるように、ネジ機構１３によつて、結束装置
３の取付位置を左右に摺動調節できると共に、調
節位置に固定できるように構成してある。尚、第
３図に示すカバー１４は結束装置入力プーリ１５
への伝動構成を覆うものであり、一方の前記板金
フレーム９ｂにネジ止めされている。

第２図及び第４図に示すように、前記株元側チ
エーン４における脱穀排ワラ詰まりの有無を検出
するバネ帯板製センサー１６を、株元側チエーン
４の搬送終端部における脱穀排ワラの株元側チエ
ーン４よりも株元側に接触するように、株元側チ
エーンフレーム１７のブラケツト１８から上下揺
動自在に、かつ、機体前後方向に沿わせて延出し
て、結束装置３に供給される脱穀排ワラが両チエ
ーン４，５から離れる際に慣性のために穂先側に
ずれ動かないようにするための移動抵抗を付与す
るように構成すると共に、排ワラ押圧のために設
定高さ以上上昇変位されると、排ワラ詰まりが有
ると判断するように構成してある。そして、前記
センサー１６による検出結果を電気的に取出すス
イツチ１９を、前記センサー１６によつて入り切
り操作されるように、前記ブラケツト１８に取付
けてある。このスイツチ１９は、排ワラ詰まりが
発生するとエンジン停止装置（図外）が自動作動
するように、このエンジン停止装置に検出結果を
出力するセンサー１６は第４図に明示する如く機
体側面視で無端回動チエーン４による排ワラ搬送
路を全閉するように、遊端側が機体側面視で挾持
レール７と接触する姿勢にセンサー自体の弾性復
元力によつて付勢されるように構成することによ
り、搬送排ワラのボリユーム如何にかかわらず排
ワラとセンサー１６の接触が確実に得られるよう
に配慮してある。

前記センサー１６は、非弾性板製で揺動自在に
枢支連結されると共に排ワラに接触するように付
勢されたものや、丸棒製等に変更可能であり、こ
れらを脱穀排ワラに接触作用する揺動式棒状セン
サー１６と総称する。

前記株元側チエーン４はベルト等に変更可能で
あり、これらを無端回動帯状体４と総称する。

本考案は、排ワラ搬送を前記株元側チエーン４
に相当するもの、すなわち、挾持搬送するものの
みで行われるように構成する場合にも適用でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインの脱穀排ワラ処
理装置の実施例を示し、第１図はコンバイン用脱
穀装置後部の一部切欠き側面図、第２図はコンバ
イン用脱穀装置後部の平面図、第３図は結束装置
取付部の背面図、第４図はセンサー配設部の側面
図である。 ３……結束装置、４……無端回動帯状体、１６
……センサー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 脱穀排ワラを機体後方に横倒れ姿勢で挾持搬
   送する無端回動帯状体４を、搬送終端側ほど機
   体の横一端側に位置する傾斜状態で設け、前記
   無端回動帯状体４からの脱穀排ワラを横架姿勢
   で結束する装置３を、機体横方向に平行あるい
   はほぼ平行に配設し、前記無端回動帯状体４に
   おける脱穀排ワラ詰まりの有無を検出するセン
   サー１６を設けたコンバインの脱穀排ワラ処理
   装置であつて、前記センサー１６が、脱穀排ワ
   ラに接触作用する揺動式棒状センサーであると
   共に、前記無端回動帯状体４の搬送終端部にお
   ける脱穀排ワラの前記無端回動帯状体４よりも
   株元側に作用する状態に、かつ、機体前後方向
   に沿う状態に、さらには、機体側面視で前記無
   端回動帯状体４による排ワラ搬送路を全閉する
   ように付勢された状態に配置されているコンバ
   インの脱穀排ワラ処理装置。 ２ 前記センサー１６が平板製である実用新案登
   録請求の範囲第１項に記載のコンバインの脱穀
   排ワラ処理装置。