JPH041771Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、脱穀排ワラを結束装置に横倒れ姿勢
で搬送する排ワラ供給路において脱穀排ワラを株
元側端に作用して搬送しながら穂先側に寄せ移動
させる無端回動ベルトを設けたコンバインにおけ
る脱穀排ワラ処理部の構造に関する。

〔従来の技術〕

上記コンバインは、結束装置に搬送される脱穀
排ワラを無端回動ベルトによつて稈身が折れない
ように搬送しながら穂先側に寄せ移動させること
により、結束装置を脱穀装置の排ワラ排出部に対
して穂先側に極力寄せて配置し、結束排ワラの放
出が機体横側に極力寄せてできるように配慮され
たものである。

この種コンバインにおいて、従来、排ワラ供給
路において脱穀排ワラの株元側が排ワラ供給路の
底壁に単に載置されるに過ぎない構成になつてお
り、次の如き不利があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

すなわち、排ワラ供給路を移送される排ワラ群
の株元側を供給路底壁に単に載せただけでは株元
側の嵩が高くなるために、この嵩高にかかわらず
排ワラ群の株元側端の全体に無端回動ベルトが確
実に作用するように無端回動ベルトの横巾を大に
せねばならず、無端回動ベルト自体の面からもベ
ルト支持構成の面からも、排ワラ寄せ移動のため
の構成が大型になつていた。

本考案の目的は、排ワラの搬送しながらの寄せ
移動がもれなく確実に行われるようにしながら無
端回動ベルトの小型化ができるようにすることに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、冒記したコンバインにお
ける脱穀排ワラ処理部の構造において、前記無端
回動ベルトが作用する脱穀排ワラの株元側を前記
排ワラ供給路の底壁に押圧する押え具を設けてあ
ることにあり、その作用及び効果は次のとおりで
ある。

〔作用〕 押え具が排ワラ群の株元側を排ワラ供給路の底
壁に押圧して、株元側の嵩を排ワラ群が底壁に単
に載つているに過ぎない場合の嵩より低くし、無
端回動ベルトの横巾を従来より狭くしても無端回
動ベルトが排ワラ群の株元側端の全体に作用する
ようにする。

〔考案の効果〕

無端回動ベルトの横巾を従来より狭くしても排
ワラ群の全体に無端回動ベルトが作用することに
より、脱穀排ワラの全てが穂先側に確実に寄せ移
動されるようにしながらも無端回動ベルトを横巾
が従来より狭い小型なものにできるようになり、
排ワラ寄せ移動のための構成を無端回動ベルト自
体の面からもベルト支持構成の面からもコンパク
トに得られるようになつた。

〔実施例〕

第１図に示すように、脱穀装置１の後部に脱穀
排ワラを横倒れ姿勢で細断する細断装置２を、か
つ、この細断装置２の後部に脱穀排ワラを横倒れ
姿勢で設定量ずつ結束する結束装置３を夫々連設
すると共に、細断装置２の排ワラ受入れ口４に対
する前後一対の蓋体５，６を開閉することによ
り、脱穀装置１から排ワラ搬送装置７によつて横
倒れ姿勢で搬出される脱穀排ワラを細断装置２に
供給したり、結束装置３に供給することができる
ように構成して、刈取り穀稈の脱穀処理に伴い脱
穀排ワラを細断して放出したり、長ワラ状態で結
束して放出することができるようにコンバインの
脱穀排ワラ処理部を構成してある。

すなわち、一対の前記蓋体５，６のうち前側の
蓋体５を機体前方側に配置した軸芯P₁の周りで
上下に揺動開閉するように、かつ、後側の蓋体６
を機体後方側に配置した軸芯P₂の周りで上下に
揺動開閉するように夫々細断装置２に取付けてあ
り、一対の蓋体５，６を実線で示す閉じ位置に操
作すると、一対の蓋体５，６が脱穀排ワラを横倒
れ姿勢で結束装置３の排ワラ受入れ部に搬送する
排ワラ供給路８を形成する底壁になり、排ワラ搬
送装置７から落下供給される脱穀排ワラを結束装
置３に供給するようにしてある。そして、一対の
前期蓋体５，６を仮想線で示す如く細断装置２の
内側に下降揺動した開放位置に操作すると、前記
排ワラ搬送装置７からの脱穀排ワラが前記排ワラ
受入れ口４に落下するようにしてある。

第２図に示すように、前記排ワラ供給路８の横
側に無端回動ベルト９を排ワラ供給路８に在る脱
穀排ワラの株元側端に作用すると共に平面視で排
ワラ供給路８に対して傾斜する状態で、かつ、矢
印Ａの方向に回動駆動される状態で設け、前記排
ワラ搬送装置７によつて移送される排ワラの株元
側に摩擦抵抗を付与して扱室から出て来た際の穂
先側遅れを修正するようにチエーンフレーム（図
示せず）から延出してある抵抗付与杆１１の後部
側部分１１ａを、前記排ワラ供給路８の上方に位
置させて、第３図に示す如く前記無端回動ベルト
９が作用する脱穀排ワラの株元側を浮き上がつて
無端回動ベルト９から外れないように前記蓋体５
及び６に押圧するように構成してある。すなわ
ち、前記排ワラ供給路８において、脱穀排ワラが
無端回動ベルト９により稈身の折れ曲がりが生じ
ないように搬送されながら穂先側に押し寄せ移動
されるようにしてある。

尚、第２図に示す１２は結束装置３の結束空間
に収集される脱穀排ワラの株元側端を叩き揃える
株端え具である。

〔別実施例〕

脱穀排ワラを底壁５，６に押圧するのに、上記
実施例に示す如く抵抗付与具１１を利用すると構
造の簡略化ができて有利であるが、専用の押え部
材を設けて実施してもよく、これらを押え具１１
ａと総称する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインにおける脱穀排
ワラ処理部の構造の実施例を示し、第１図は脱穀
排ワラ処理部の一部切欠き側面図、第２図は脱穀
排ワラ処理部の一部の平面図、第３図は第２図の
−線断面矢視図である。 ３……結束装置、８……排ワラ供給路、９……
無端回動ベルト、１１ａ……押え具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀排ワラを結束装置３に横倒れ姿勢で搬送す
   る排ワラ供給路８において脱穀排ワラを株元側端
   に作用して搬送しながら穂先側に寄せ移動させる
   無端回動ベルト９を設けたコンバインにおける脱
   穀排ワラ処理部の構造であつて、前記無端回動ベ
   ルト９が作用する脱穀排ワラの株元側を前記排ワ
   ラ供給路８の底壁５，６に押圧する押え具１１ａ
   を設けてあるコンバインにおける脱穀排ワラ処理
   部の構造。