JPH04175308A - 変性スチレン・オレフィンブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

変性スチレン・オレフィンブロック共重合体の製造方法

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JPH04175308A
JPH04175308A JP30306290A JP30306290A JPH04175308A JP H04175308 A JPH04175308 A JP H04175308A JP 30306290 A JP30306290 A JP 30306290A JP 30306290 A JP30306290 A JP 30306290A JP H04175308 A JPH04175308 A JP H04175308A
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時田 卓
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忠雄 斉藤
Hajime Inagaki
稲垣 始
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は変性スチレン・オレフィンブロック共重合体の
製造方法に関し、特に各種成形品の表面に塗布して、該
表面の塗料や接着剤との付着性が向上し、また十分な剥
離強度を有する塗膜を得ることができる変性スチレン・
オレフィンブロック共重合体を得ることができる方法に
関する。
〈従来の技術〉 樹脂成形品の表面に塗料を塗装したり、他の樹脂層を形
成して、その付加価値を高めることが行なわれている。
 その際、樹脂成形品の表面の塗料の付着性、あるいは
接着性を向上させるために、表面をクロム酸処理、火炎
処理、コロナ処理、プラズマ処理、溶剤処理なとの方法
によって処理することが行なわれている。
しかし、これらの方法では、複雑な処理を要するため簡
便に行なうことができなかったり、腐食性の薬品を使用
するので危険を伴なう、また、安定した付着力を得るた
めには厳しい工程管理が必要であるなどの問題があった
そこで、塗装用の表面処理剤として、スチレン・ブタジ
ェン・スチレンブロック共重合体の水素化物に、水酸基
を有するビニル車量体を重合して得られる組成物が提案
されている。
(特開昭63−51477号公報) 〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記の特開昭63−51477号公報に記載の
組成物を塗布して得られる塗膜は、剥離強度が末だ不十
分であった。
そこで本発明の目的は、各種成形品の表面に塗布して、
該表面の塗料や接着剤との付着性が向上し、また十分な
剥離強度を有する塗膜を得ることができるブライマーあ
るいは接着剤等の主成分として好適な変性スチレン・オ
レフィンブロック共重合体を得ることができる方法を提
供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するために、本発明は、スチレン・オレ
フィンブロック共重合体またはその水素化物に水酸基含
有ビニル車量体をグラフト共重合させる工程と、オレフ
ィン系重合体を塩素化する工程とを有する変性スチレン
・オレフィンブロック共重合体の製造方法を提供するも
のである。
また、本発明は、第1の態様として、スチレン・オレフ
ィンブロック共重合体またはその水素化物に水酸基含有
ビニル車量体をグラフト共重合させた後、塩素化する工
程を有する方法を提供するものである。
さらに、本発明の第2の態様として、スチレン・オレフ
ィンブロック共重合体またはその水素化物を塩素化した
後、水酸基含有ビニル車量体をグラフト共重合させる工
程を有する方法を提供するものである。
以下、本発明の変性オレフィン系重合体の製造方法につ
いて詳細に説明する。
本発明で用いられるスチレン・オレフィンブロック共重
合体またはその水素化物は、スチレンとオレフィンとの
共重合体であり、1個以上のスチレンに由来するスチレ
ン重合体ブロック[S]と、1個以上のオレフィンに由
来するオレフィン重合体ブロック[X]とを含む共重合
体またはその水素化物であり、例えば、−船蔵: (式中、nは1以上の整数である) で表わされる構造を有するものまたはその一部が水素化
されたものである。
このオレフィン重合体ブロックを構成するオレフィンと
しては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、ブタジェン、1−ヘキセン、イソプレン
等が挙げられ、1[または2種以上がオレフィン重合体
ブロック中に含まれていてもよい。
このスチレン・オレフィンブロック共重合体におけるス
チレン/オレフィンの含有割合は、通常、10/90〜
60/40程度、好ましくは20/80〜50150程
度である。
また、このスチレン・オレフィンブロック共重合体の平
均分子量は、通常、20000〜150000程度であ
る。
さらにスチレン・オレフィンブロック共重合体の水素化
物を使用する場合、その水素化物の具体例としては、シ
ェル化学社からクレイトンの商品名で市販されているも
のなどが挙げられる。
本発明の方法において、スチレン・オレフィンブロック
共重合体に水酸基含有ビニル車量体をグラフト共重合さ
せる工程(以下、「グラフト共重合工程」という)と、
スチレン・オレフインブロック共重合体を塩素化する工
程(以下、「塩素化工程」という)とは、いずれを先に
行なってもよいが、所望の塩素含有量を有する変性スチ
レン・オレフィンブロック共重合体を容易に得ることが
できるとともに、作業環境を良好に保つことができる点
で、グラフト共重合工程を行なった後、塩素化工程を行
なうのが好ましい。
グラフト共重合工程は、例えば、不活性溶媒にスチレン
・オレフィンブロック共重合体を溶解して溶液を調製し
、この溶液に水酸基含有ビニル単量体およびラジカル重
合開始剤を加え、加熱・攪拌して反応させる方法:スチ
レン・オレフィンブロック共重合体をその軟化点以上の
温度で加熱・溶融し、水酸基含有ビニル車量体およびラ
ジカル重合開始剤を加えた後、溶融状態で強攪拌して反
応させる方法;スチレン・オレフィンブロック共重合体
、水酸基含有ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を
、予め混合し、得られた混合物を押出機に供給して加熱
溶融し押出しながら反応させる方法、スチレン・オレフ
ィンブロック共重合体のベレットまたはパウダーに、有
機溶媒に溶解した水酸基含有ビニル単量体およびラジカ
ル重合開始剤を含浸させた後、該スチレン・オレフィン
ブロック共重合体の融点以下の温度で加熱して反応させ
る方法などが挙げられ、用いるスチレン・オレフィンブ
ロック共重合体の分子量、目標とするグラフト量、およ
び攪拌能力等の使用する装置の能力などに応じて適宜選
択される。
本発明でグラフト共重合単位として用いられる水酸基含
有ビニル車量体としては、水酸基を有するα、β−不飽
和ビニル車量体等が挙げられる。
水酸基を有するα、β−不飽和ビニル単量体の具体例と
しては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェニキシブロピル(メタ)アクリレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等
の1価のアルコールの(メタ)アクリル酸エステル;グ
リセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンモノ(メタ)アクリレート、テトラエチロールエタン
モノ(メタ)アクリレート、ブチンジオールモノ(メタ
)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート等の多価アルコールのモノ(メタ)アクリ
ル酸エステル;10−ウンデセン−1−オール、1−オ
クテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒ
ドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、
ヒドロキシブチルビニルエーテル、N−メチロールアク
リルアミド、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルア
シッドホスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、
アリルアルコール、アリロキシエタノールなどが挙げら
れる。 これらの中でも、1僅のアルコールの(メタ)
アクリル酸エステルまたは多価アルコールのモノ(メタ
)アクリル酸エステルが好ましく用いられる。
本発明の方法のグラフト共重合工程において、この水酸
基含有ビニル単量体の使用量は、ブライマーとして塗布
して上塗り塗料との密着性が高く、プライマー塗膜層の
凝集力が高い変性スチレン・オレフィンプロ・ンク共重
合体か得られる点で、得られる変性スチレン・オレフィ
ンブロック共重合体中の水酸基含有ビニル車量体の含有
量、すなわちグラフト量が0.05〜25重量%、好ま
しくは1〜10重量%となる量である。
用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、ベン
ゾイルバーオキシト、ジクロルヘンシイルバーオキシド
、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルバーオキシド
、2.5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾエ
ート)ヘキシン−3,1,4−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルパーオキシド
、t−ブチルパーアセテート、2.5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルバーオキシド)ヘ
キサン、t−プチルベンゾエート、t−ブチルパーフェ
ニルアセテート、t−ブチルパーイソブチレート、t−
ブチルパー5ec−オクトエート、t−ブチルパービバ
レート、クミルパーピバレート、t−ブチルパージエチ
ルアセテート等が挙げられ、その化アゾ化合物、例えば
、アゾビス−イソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブ
チロニトリル等が挙げられる。 これらは1種単独でも
2種以上を組合せても用いられる。 これらのうちでは
、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルバーオキシド
、2.5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1.4−ビス(t−ブ
チルパーオキシイソプロビル)ベンゼン等のジアルキル
パーオキシドが好ましい。
不活性溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族系炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、デカン等の脂肪族系炭化水素;トリクロルエチ
レン、パークロルエチレン、ジクロルエチレン、クロル
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
これらは1種単独でも2種以上を組合せても用いられる
。 これらのうちでは、トルエン等の芳香族系炭化水素
が好ましい。
この不活性溶媒をグラフト共重合工程に使用する場合、
その使用量は、通常、不活性溶媒IJ2に対して、スチ
レン・オレフィンブロック共重合体50〜500gの割
合になる量である。
塩素化工程は、例えば、前記グラフト共重合工程の前ま
たは後に、スチレン・オレフィンブロック共重合体を有
機溶媒に溶解または分散させた後、塩素ガスと反応させ
る方法によって行なうことができる。 このとき、紫外
線や可視光線を照射して反応を活性化させたり、あるい
はラジカル発生剤を使用してもよい。 ざらに必要に応
して加熱してもよい。
用いられる有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン等の
脂肪族炭化水素:メチルシクロベンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロド
デカン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、エチルトルエン、トリ
メチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等の芳香族炭
化水素、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、0−ジクロ
ロベンゼン、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、
ブロモホルム、トリクロルエタン、トリクロロエチレン
、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン等のハロ
ゲン化炭化水素などが挙げられる。これらは1種単独で
も2種以上を組合せても用いられる。
この有機溶媒の使用量は、通常、有機溶媒tflに対し
て、スチレン・オレフィンブロック共重合体50〜30
0gの割合の量である。
塩素化工程において、ラジカル発生剤を使用する場合、
そのラジカル発生剤の具体例としては、グラフト共重合
工程について例示のものと同じものが挙げられる。
本発明の方法で得られる変性スチレン・オレフィンブロ
ック共重合体の塩素含有量は、ブライマーとして塗布し
て、凝集力が高く、かつ被塗布物との付着性の高い塗膜
を得ることができるとともに、常温で有機溶媒に容易に
溶解できる変性スチレン・オレフィンブロック共重合体
が得られる点で、通常、10〜50重量%が好ましく、
特に、12〜30重量%が好ましい。
本発明の方法で得られる変性スチレン・オレフィンブロ
ック共重合体は、有機溶媒に溶解または分散して、α−
オレフィン共重合体、オレフィン共重合体、ポリアミド
、不飽和ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリウレタン等の樹脂の成形品、あ
るいはポリプロピレンとゴムの複合樹脂の成形品などの
表面に塗布してこれらに対するブライマーとして、ある
いは接着剤の主成分や塗料用ビヒクルとして、好適に使
用できる。 特に、極性に乏しいため、従来、塗膜また
は他の樹脂層との付着性が悪かったポリオレフィンから
なる成形品に通用して、その成形品の表面の塗装性およ
び付着性を改善することができるため、ポリオレフィン
の成形品用のブライマーとして好適である。
このポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、l−ヘプテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等
のα−オレフィン、およびスチレン、α〜メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル化合物などから選ばれる少なくとも
1種の単量体の単独重合体あるいは共重合体;もしくは
これらの単量体を主成分とし、これらと他の共重合性車
量体との共重合体などが挙げられる。 また、これらの
重合体または共重合体をマレイン酸、ハイミック酸等の
不飽和カルボン酸、もしくはその無水物、酸アミド等で
変性したものも挙げられる。 鎖側の共重合性単量体と
しては、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸
エステル、ビニルアルコール、塩化ビニル、エチリデン
ノルホルネン、1.4−ヘキサジエン等か挙げられ、こ
れらは1種単独でも2種以上を組合せても用いられる。
 前記のα−オレフィンあるいは芳香族ビニル化合物の
単独重合体または共重合体の具体例としては、低密度ポ
リエチレン(高圧法、低圧法)、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモ、ランダム
、ブロック)、ポリブテン、ポリスチレンなどが挙げら
れる。
また、α−オレフィンまたは芳香族ビニル化合物と、他
の共重合性車量体との共重合体の具体例としては、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重
合体、エチレン・塩化ビニル共重合体、EPDM等が挙
げられる。
本発明で得られる変性スチレン・オレフィンブロック共
重合体は、ポリオレフィンとして、これらの単独重合体
または共重合体を1種単独でも2種以上を組合せた混合
物からなる成形品にも通用できる。
また、これらのポリオレフィンに、亜鉛華、グラスファ
イバー、チタン白、硫酸マグネシウム等の無機充填剤、
顔料、染料、着色剤等が配合されている場合には、塗料
の付着性がさらに良好となる。
さらに、ポリオレフィンは、安定剤、紫外線吸収剤、塩
酸吸収剤等の配合剤を含んでいても差し支えない。
安定剤としては、2.6−シーtert−ブチル−4−
メチルフェノール、テトラキス[メチレン−3(3,5
−ジーtart−ブチルー4−ジヒドロキシ−フェニル
)−プロピオネートコメタン、n−オクタデシル−3−
、(4’ −ヒドロキシ−3’ 、5’ −ジーter
t−ブチルフェニル)プロピオネート、2.2′ −メ
チレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、4.4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
tert−ブチルフェノール)、4.4′−チオビス(
3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、i、
3.5−1−リンチル−2,4,6−トリス(3,5−
ジーtert−ブチルー4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン、1.3.5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert−ブチルフェノール)ブタン等のフェ
ノール系安定剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ジ
ステアリルチオジプロピオネート等の硫黄系安定剤ニト
リデシルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイ
ト等のリン系安定剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノン、2−エチルへキシル−2−
シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、p−オクチ
ルフェニルサリチレート等が挙げられる。
塩酸吸収剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム
、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
本発明で得られる変性スチレン・オレフィンブロック共
重合体は、いずれの方法によって得られた成形品にも、
ブライマーとして通用可能であり、例えば、射出成形、
圧縮成形、中空成形、押出成形、回転成形等の各種成形
法によって得られたいずれの成形品にも通用できる。
本発明の方法で得られる変性スチレン・オレフィンブロ
ック共重合体をポリオレフィン成形品等に塗布する方法
は、種々の公知の方法、例えば、刷毛、ロール、スプレ
ー等を用いる方法、あるいは変性スチレン・オレフィン
ブロック共重合体の溶液あるいは分散液に成形品を浸漬
する方法等が採り得る。
本発明の方法で得られる変性スチレン・オレフィンブロ
ック共重合体は、加熱して用いてもよいが、常温でも十
分その性能を発揮し得る。 塗布処理後、成形品は、自
然乾燥、強制乾燥等の方法によって乾燥すればよい。
本発明の方法で得られる変性スチレン・オレフィンブロ
ック共重合体によって表面を処理した成形品は、静電塗
装、吹き付は塗装、刷毛塗り等の方法で塗料を塗布する
ことができる。
塗料は、下塗りした後、上塗りする方法で塗布してもよ
く、また、使用される塗料は特に限定されず、例えば、
アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキッド樹脂塗料、
エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン塗料等を用いることが
できる。
これらの塗料が塗布されたポリオレフィン成形品は、ニ
クロム線、赤外線、高周波加熱等の通常の方法で加熱し
て、塗膜を硬化させるが、硬化条件はポリオレフィン成
形品の材質、形状、塗料の性状等によって適宜選択すれ
ばよい。 本発明の方法で得られた変性スチレン・オレ
フィンブロック共重合体により処理されたポリオレフィ
ン成形品は、自動車用部品、工業用部品、電気器具等の
各種成形品として広く利用される。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例および比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。 また、以下の実施例および比較例に
おいて、基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性の評
価は下記の方法にしたがって行なった。
基盤目試験 JIS  K5400に記載されている基盤目試験の方
法に準じて、基盤目を付けた試験片を作成し、粘着テー
プにチバン■製、セロテープ)を試験片の基盤目上に張
り付けた後、これを速やかに90°方向に引っ張って剥
離させ、基盤目100個のうち、塗膜が剥離されなかっ
た基盤目の数を数え、これを塗膜の付着性の指標とした
剋XJL里 基材上に塗膜を調製し、1 cm幅にカッター刃で基材
に刃が届くまで塗膜に切れ目を入れた後、塗膜の端部を
剥離させ、その剥離した塗膜の端部を50 mm7分の
速度で1800の方向に引っ張って、剥離強度を測定し
た。
耐水性 塗装品を40℃の水に240時間浸漬後、基盤目試験お
よび剥離強度の測定に供した。
(実施例1) 攪拌装置を備えた容量1.5℃のオートクレーブに、ス
チレン・ブタジェンブロック共重合体の水素添加物(シ
ェル化学社製、クレイトンG−1652;数平均分子量
:8.8X10’、スチレン含有量=31重量%)25
0重量部およびトルエン500重量部を仕込み、攪拌し
ながら加熱して160℃まで昇温した。 次いで、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート25重量部およびジ−
t−ブチルパーオキシドロ、5重量部を、それぞれ5時
間かけて滴下した後、さらに160℃で2時間、攪拌し
ながら反応させた。 反応終了後、反応混合物に大過剰
のアセトンを加え、生成した変性スチレン・ブタジェン
ブロック共重合体を析出させ、これをf別し、アセトン
で繰返し洗浄した後、減圧乾燥した。
得られた変性スチレン・ブタジェンブロック共重合体中
の2−ヒドロキシプロピルアクリレートの含有量を測定
したところ、3.4重量%であった。
上記に得られた変性スチレン・ブタジェンブロック共重
合体を、クロロベンゼン溶媒中、110℃に加熱して完
全に溶解させ、温度を保ちながら、光を完全に遮断し、
塩素ガスを供給して、約2時間30分間反応させた。 
反応終了後、得られた反応混合物に大過剰のメタノール
を加えて、反応生成物を析出させ、これをヂ別し、メタ
ノールで繰返し洗浄した後、減圧乾燥して塩素化変性ス
チレンンブタジエンブロック共重合体を得た。
得られた塩素化変性スチレン・ブタジェンブロック共重
合体の塩素含有量を測定したところ、30重量%であっ
た。
この塩素化変性スチレン・ブタジェンブロック共重合体
を、トルエンに濃度20重量%ニi解して試料を調製し
た。
得られた試料を、1,1.1−トリクロルエタン蒸気で
洗浄したポリプロピレン(三井石油化学工業株式会社製
、X440)製角板に、塗布量が200g/m”となる
ように噴霧塗布した。 次に、この角板をエアーオーブ
ン中で100℃で30分間加熱乾燥させた。 さらに、
上塗り塗料(日本ビーケミカル■製、R−271)を乾
燥膜厚が60μsになるように塗布した。 次に、室温
で10分間放冷した後、100℃のエアーオーブン中で
30分間焼付を行ない、塗膜試料を得た。 得られた塗
膜試料を、基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性の
評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例2) 実施例1で使用したものと同じスチレン・ブタジェンブ
ロック共重合体3kg、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート120gおよび2.5−ジメチルージ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン4.8gを、ヘンシェルミキサ
ーで予め混合した後、2軸押比機(池貝鉄工所製、PC
M−45)に供給して、加熱温度230℃、回転数26
0 rpiで混練しながら押出して反応させ、変性スチ
レン・ブタジェンブロック共重合体を得た。
得られた変性スチレン・ブタジェンブロック共重合体中
の2〜ヒドロキシプロピルアクリレートの含有量を測定
したところ、2.9重量%であった。
この変性スチレン・ブタジェンブロック共重合体を実施
例1と同様にして塩素化して、塩素化変性スチレン・ブ
タジェンブロック共重合体を得、これをトルエンに溶解
して溶液を調製した。 得られた塩素化変性スチレン・
ブタジェンブロック共重合体のトルエン溶液を、実施例
1と同様にしてポリプロピレン製角板に塗布して塗膜試
料を作成し、これを基盤目試験、剥離強度の測定および
耐水性の評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例3) スチレン・ブタジェンブロック共重合体の代わりに、ス
チレン・イソプレンブロック共重合体(数平均分子量:
 46000、スチレン含有量:31重量%)を使用し
た以外は実施例1と同様にして反応させ、変性スチレン
・イソプレンブロック共重合体を得た。
得られた変性スチレン・イソプレンブロック共重合体中
の2−ヒドロキシプロピルアクリレートの含有量は4.
1−1i量%であった。
この変性スチレン・イソプレンブロック共重合体を実施
例1と同様にして塩素化して、塩素化変性スチレン・イ
ソプレンブロック共重合体を得、これをトルエンに溶解
して溶液を調製した。 得られた塩素化変性スチレン・
イソプレンブロック共重合体のトルエン溶液を、実施例
1と同様にしてポリプロピレン製角板に塗布して塗膜試
料を作成し、これを基盤目試験、剥離強度の測定および
耐水性の評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例4) スチレン・ブタジェンブロック共重合体の伏わりに、ス
チレン・イソプレンブロック共重合体(数平均分子量:
46000、スチレン含有量:31重量%)を使用し、
また2−ヒドロキシプロピルアクリレートの代わりに2
−ヒドロキシエチルメタクリレートを使用した以外は実
施例1と同様にして反応させ、変性スチレン・イソプレ
ンブロック共重合体を得た。
得られた変性スチレン・イソプレンブロック共重合体中
の2−ヒドロキシエチルメタクリレートの含有量は3.
0重量%であった。
この変性スチレン・イソプレンブロック共重合体を実施
例1と同様にして塩素化して、塩素化変性スチレン・イ
ソプレンブロック共重合体を得、これをトルエンに溶解
して溶液を調シした。 得られた塩素化変性スチレン・
イソプレンブロック共重合体のトルエン溶液を、実施例
1と同様にしてポリプロピレン製角板に塗布して塗膜試
料を作成し、これを基盤目試験、剥離強度の測定および
耐水性の評価に供し、 た。 結果を表1に示す。
表    1 〈発明の効果〉 本発明の方法によれば、各種樹脂の成形品の表面に塗布
して、該表面の塗料や接着剤との付着性が向上し、また
十分な剥離強度を有する塗: 膜を得ることができる、
ブライマーあるいは接着剤等の主成分や塗料用ビヒクル
として好、 通な変性オレフィン系重合体を得ることが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スチレン・オレフィンブロック共重合体またはそ
    の水素化物に水酸基含有ビニル単量体をグラフト共重合
    させる工程と、スチレン・オレフィンブロック共重合体
    を塩素化する工程とを有する変性スチレン・オレフィン
    ブロック共重合体の製造方法。
  2. (2)スチレン・オレフィンブロック共重合体またはそ
    の水素化物に水酸基含有ビニル単量体をグラフト共重合
    させた後、塩素化する工程を有する請求項1に記載の変
    性スチレン・オレフィンブロック共重合体の製造方法。
  3. (3)スチレン・オレフィンブロック共重合体またはそ
    の水素化物を塩素化した後、水酸基含有ビニル単量体を
    グラフト共重合させる工程を有する請求項1に記載の変
    性スチレン・オレフィンブロック共重合体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009197041A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Sekisui Chem Co Ltd 表示装置組み立て用粘着テープ及びこれを用いた表示モジュールユニット
JP2019167390A (ja) * 2018-03-21 2019-10-03 関西ペイント株式会社 塗料組成物

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