JPH04170351A - 人造大理石用樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、人造大理石用樹脂組成物に関し、詳しくは、
透明性及び表面平滑性にすぐれると共に、表面硬度にも
すぐれる人造大理石用不飽和ポリエステル樹脂組成物に
関する。

（従来の技術） 従来、種々の充填材を不飽ポリエステル樹脂に配合し、
硬化させてなる成形品は、人造大理石として、浴槽、洗
面カウンター、キッチンカウンター、テーブル等に広く
用いられている。これらは、シートモールデイングコン
パウンド（以下、ＳＭＣと略する。）やバルクモールデ
ィングコンパウンド（以下、ＢＭＣと略する。）等を用
いるプレス成形によって製造されている。

しかし、このように不飽和ポリエステル樹脂を基材樹脂
とする人造大理石は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂等を基材樹脂とするものに比べて表面硬度
が低いために表面に疵が付きやすい。

また、従来、充填材として、水酸化アルミニラ、ムは、
透明性、難燃性、価格、白色度等にバランスよくすぐれ
ており、広く用いられているが、得られる成形品は、表
面硬度が不十分であって、この点からも、成形品の表面
に疵が付きやすい。

そこで、成形品の表面硬度を高めるために、従来、高硬
度のガラス粉末を充填材として樹脂組成物に配合する方
法が広く採用されている。この方法によれば、成形品の
表面硬度を高めることができるが、前述したＳＭＣやＢ
ＭＣにて成形するときは、近年、人造大理石に求められ
るに至っている透明感や表面平滑性等に代表される高級
感を有する製品を得ることは困難である。

他方、得られる成形品に表面平滑性を与えるためには、
従来、金型を高温にしてプレス成形したり、或いは粒径
の小さい充填材を用いる等の方法が採用されている。、
しかし、この方法によれば、得られる成形品は透明感を
もたない。

このように、従来の方法によれば、透明感と表面平滑性
を共に有すると共に、表面硬度にもすぐれる人造大理石
を得ることは困難である。

（発明が解決しようとする課Ｈ） 本発明は、従来の人造大理石の製造における上記した問
題を解決するためになされたものであって、充填材とし
てガラス粉末を用いて、そのすぐれた表面硬度を保持し
つつ、透明性及び表面平滑性にすぐれる人造大理石を得
ることができる人造大理石用不飽和ポリエステル樹脂組
成物を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明による人造大理石用樹脂組成物は、不飽和ポリエ
ステル樹脂１００重量部に対して、平均粒径１０μｍ以
下のガラス粉末と平均粒径３０〜４０μｍのガラス粉末
と平均粒径６０〜８０μｍのガラス粉末とを合計量にて
１５０〜４００重量部を含有し、且つ、上記ガラス粉末
の配合割合は、平均粒径゛３０〜４０μｍのガラス粉末
７５〜９２重量％と平均粒径６０〜８０μｍのガラス粉
末２５〜８重量％とからなるガラス粉末５〜３０重量％
に対して、平均粒径１０μｍ以下のガラス粉末９５〜７
０重量％であることを特徴とする。

不飽和ポリエステル樹脂は、通常、不飽和ポリエステル
５０〜８０重量％と重合性単量体５０〜２０重量％とか
らなる。不飽和ポリエステルが５０重量％よりも少ない
ときは、十分な強度をもつ人造大理石を得ることができ
ず、他方、８０重量％を越えるときは、樹脂組成物の成
形性及び作業性が悪化する。

不飽和ポリエステル樹脂は、一般に、α、β−不飽和二
塩基酸及び／又はその酸無水物である酸成分と多価アル
コール成分とを反応させることによって得ることができ
る。

α、β−不飽和二塩基酸としては、例えば、マレイン酸
、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイ
ン酸等を挙げることができ、これらは２種以上を併用し
てもよい、多価アルコールとしては、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、１．３−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、１，６−ヘキサンジオー
ル、トリエチレングリコール、水素添加ビスフェノール
Ａ、イソペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ジシクロペンタジェン等を挙げることが
できる。これらも２種以上を併用してもよい。

不飽和ポリエステル樹脂の製造において、酸成分として
、必要に応じて、飽和二塩基酸及び／又はその酸無水物
を併用してもよい。このような飽和二塩基酸としては、
例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸、コハク酸、アゼライン酸、アジピン酸、テ
トラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、クロレン
デイツク酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタ
ル酸等を挙げることができる。

他方、重合性単量体としては、スチレン、ビニルトルエ
ン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、クロルス
チレン、ジクロルスチレン、酢酸ビニル、ジアリルフタ
レート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレ
ート等、不飽和ポリエステル樹脂と架橋可能なビニル単
量体、ジビニル単量体、ビニルオリゴマー等を挙げるこ
とができる０通常、スチレンが好ましく用いられる。

本発明による人造大理石用樹脂組成物においては、無機
質充填材として、不飽和ポリエステル樹脂１００重量部
に対して、平均粒径１０μｍ以下、好ましくは３μｍ以
上のガラス粉末と平均粒径３０〜４０μｍのガラス粉末
と平均粒径６０〜８０μｍのガラス粉末とが合計量にて
１５０〜４００重量部の範囲で用いられる。ガラス粉末
の合計量が１５０重量部未満の場合は、樹脂組成物の粘
度が低すぎて成形性が悪くなり、４００重量部を越える
と、ガラス粉末の分散性が不十分となって、樹脂組成物
が塊状となり、成形性が悪くなる。

ここに、本発明によれば、上記ガラス粉末の配合割合は
、平均粒径３０〜４０μｍのガラス粉末７５〜９２重量
％と平均粒径６０〜８０μｍのガラス粉末２５〜８重量
％とからなるガラス粉末５〜３０重量％に対して、平均
粒径１０μｍ以下のガラス粉末９５〜７０重量％であり
、このように平均粒径の異なるガラス粉末を上記所定の
割合で樹脂組成物に用いることによって、すぐれた表面
硬度を確保しつつ、透明性及び表面平滑性にすぐれる人
造大理石を得ることができる。

平均粒径３０〜４０μｍのガラス粉末と平均粒径６０〜
８０μｍのガラス粉末との合計量がガラス粉末全体の３
０重量％を越えるときは、得られる成形品の表面平滑性
が悪くなり、他方、平均粒径１０μｍ以下のガラス粉末
がガラス粉末全体の９５重量％を越えるときは、得られ
る成形品が透明性に乏しくなる。

本発明による人造大理石用不飽和ポリエステル樹脂は、
通常、硬化剤を含有し、更に、必要に応じて、補強材、
低収縮材、硬化促進剤、内部離型剤、増粘剤、着色剤等
を含有する。

硬化剤として、例えば、ｔ−ブチルパーベンゾエート、
ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、ｔ−ブチルパーオ
キシ−２−エチルヘキサノエート、１．１−ジ−ｔ−ブ
チルパーオキシシクロヘキサン、ｔ−ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート等の有機過酸化物が用いられ
る。

補強材としては、ガラス繊維、ポリエステル繊維、フェ
ノール繊維、ポリビニルアルコール繊維、炭素繊維等を
挙げることができるが、通常、ガラス繊維が好ましく用
いられる。

また、低収縮材としては、例えば、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリカプロラクタム、飽和ポリエステ
ル等の熱可塑性樹脂、ポリブタジェンゴム、ポリスチレ
ン−アクリロニトリル共重合体等が用いられる。

硬化促進剤としては、有機酸の金属塩、特に、コバルト
塩、例えば、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト
、アセチルアセトンコバルト等が用いられる。

内部離型剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛
等の高級脂肪酸や高級脂肪酸塩、アルキルリン酸エステ
ル等が用いられる。

増粘剤は、不飽和ポリエステルが有する水酸基、カルボ
キシル基やエステル基等と化学的に結合し、線状又は一
部交叉結合を生ぜしめて、分子量を増大させ、不飽和ポ
リエステル樹脂を増粘させるものであって、例えば、ト
ルエンジイソシアネートのようなジイソシアネート類、
アルミニウムイソプロポキシド、チタンテトラブトキシ
ドのような金属アルコキシド、酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、酸化ブリリウムのような二価金属の酸化物
、水酸化カルシウムのような二価金属の水酸化物等が用
いられる。

本発明による人造大理石用樹脂組成物は、通常、上述し
たような不飽和ポリエステル樹脂と充填材とを混練し、
更にこれに上述したような硬化剤、その他必要に応じて
、補強材、低収縮材、硬化促進剤、内部離型剤、増粘剤
、着色剤等を混合することによって得ることができる。

本発明による人造大理石用樹脂組成物は、通常、成形温
度１２０〜１６０°Ｃ１成形圧カフ０〜１４０　ｋｇ／
ａｉでプレス成形することによって、人造大理石を得る
ことができる。

（実施例） 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。

実施例１〜４ 充填材として平均粒径５μｍと３５μｍと７５μｍのガ
ラス粉末をそれぞれ所定割合で用いて、第１表に示す組
成を有するＢＭＣを調製し、成形温度１３０℃、成形圧
力１００　ｋｇｆ／ｃｍｚ、成形時間７分の条件で成形
し、厚さ６１１ＩＩｌの平板を得た。

この成形品についての特性を第１表に示す。

比較例１〜３ 充填材として平均粒径５μｍと３５μｍと７５μｍのガ
ラス粉末のいずれか一種を用い、又はこれらを本発明に
よる条件を満たさない割合で用いて、第１表に示す組成
を有するＢＭＣを調製し、実施例１と同じ条件で成形し
、厚さ６ｍｍの平板を得た。この成形品についての特性
を第１表に示す。

第１表に示す結果から明らかなように、本発明の樹脂組
成物によれば、透明性及び表面平滑性にすぐれるのみな
らず、表面硬度にもすぐれる成形品を得ることができる
。

（発明の効果） 本発明による人造大理石用樹脂組成物は、以上のように
、不飽和ポリエステル樹脂と共に、平均粒径の異なるガ
ラス粉末を所定の割合で含むので、すぐれた表面硬度を
確保しつつ、透明性と表面平滑性にすぐれる人造大理石
を得ることができる。

従って、このような樹脂組成物は、例えば、浴槽、洗面
カウンター、キッチンカウンター、テーブル等の製造に
好適である。

特許出願人　積水化学工業株式会社 代表者　廣１）　馨

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）不飽和ポリエステル樹脂１００重量部に対して、
   平均粒径１０μｍ以下のガラス粉末と平均粒径３０〜４
   ０μｍのガラス粉末と平均粒径６０〜８０μｍのガラス
   粉末とを合計量にて１５０〜４００重量部を含有し、且
   つ、上記ガラス粉末の配合割合は、平均粒径３０〜４０
   μｍのガラス粉末７５〜９２重量％と平均粒径６０〜８
   ０μｍのガラス粉末２５〜８重量％とからなるガラス粉
   末５〜３０重量％に対して、平均粒径１０μｍ以下のガ
   ラス粉末９５〜７０重量％であることを特徴とする人造
   大理石用樹脂組成物。