JPH05270877A - 人造大理石用樹脂組成物 - Google Patents
人造大理石用樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH05270877A JPH05270877A JP6519492A JP6519492A JPH05270877A JP H05270877 A JPH05270877 A JP H05270877A JP 6519492 A JP6519492 A JP 6519492A JP 6519492 A JP6519492 A JP 6519492A JP H05270877 A JPH05270877 A JP H05270877A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- unsaturated polyester
- artificial marble
- resin composition
- acid
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 透明性及び耐熱水性に優れた成形品を得るこ
とができ、かつ成形性にすぐれた人造大理石用樹脂組成
物を得る。 【構成】 不飽和ポリエステル及び重合性単量体からな
り、硬化時の屈折率が1.555〜1.575の範囲に
ある不飽和ポリエステル樹脂に対して、、平均粒径が2
0〜40μmのガラス粉末30〜95重量%及び平均粒
径が20〜40μmの水酸化アルミニウム粉末5〜70
重量%を含有する無機充填剤を配合してなるプレス成形
用の人造大理石用樹脂組成物。
とができ、かつ成形性にすぐれた人造大理石用樹脂組成
物を得る。 【構成】 不飽和ポリエステル及び重合性単量体からな
り、硬化時の屈折率が1.555〜1.575の範囲に
ある不飽和ポリエステル樹脂に対して、、平均粒径が2
0〜40μmのガラス粉末30〜95重量%及び平均粒
径が20〜40μmの水酸化アルミニウム粉末5〜70
重量%を含有する無機充填剤を配合してなるプレス成形
用の人造大理石用樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和ポリエステル樹
脂を用いたプレス成形用の人造大理石用樹脂組成物に関
し、特に、特定の粒径の水酸化アルミニウム粉末及びガ
ラス粉末を含有する無機充填剤を用いることにより、成
形品の透明性、耐熱水性に優れ、かつ成形性が高められ
たプレス成形用の人造大理石用樹脂組成物に関する。
脂を用いたプレス成形用の人造大理石用樹脂組成物に関
し、特に、特定の粒径の水酸化アルミニウム粉末及びガ
ラス粉末を含有する無機充填剤を用いることにより、成
形品の透明性、耐熱水性に優れ、かつ成形性が高められ
たプレス成形用の人造大理石用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】人造大理石は、浴槽、洗面カウンター、
キッチンカウンターまたはテーブル等に幅広く使用され
ている。従来、人造大理石を成形する方法として、シー
トモールディングコンパウンド(以下、SMCと略す)
またはバルクモールディングコンパウンド(以下、BM
Cと略す)等を用いた成形法が公知である。このような
人造大理石を得るための樹脂組成物におけるマトリック
ス樹脂としては、価格、成形性及びデザインの自由性等
において優れた不飽和ポリエステル樹脂が幅広く使用さ
れてきている。
キッチンカウンターまたはテーブル等に幅広く使用され
ている。従来、人造大理石を成形する方法として、シー
トモールディングコンパウンド(以下、SMCと略す)
またはバルクモールディングコンパウンド(以下、BM
Cと略す)等を用いた成形法が公知である。このような
人造大理石を得るための樹脂組成物におけるマトリック
ス樹脂としては、価格、成形性及びデザインの自由性等
において優れた不飽和ポリエステル樹脂が幅広く使用さ
れてきている。
【0003】また、不飽和ポリエステル樹脂をマトリッ
クス樹脂として用いた人造大理石用樹脂組成物は、例え
ば、特開昭61−101552号及び特開平2−183
42号等に開示されている。すなわち、特開昭61−1
01552号には、不飽和ポリエステル樹脂に対し、無
機充填剤としてガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末
を含有してなるものを用いた例が、特開平2−1834
2号には不飽和ポリエステル樹脂やアクリル樹脂等の熱
硬化性樹脂に対して、未粉砕水酸化アルミニウムからな
る充填剤を配合してなる人造大理石用樹脂組成物が開示
されている。すなわち、不飽和ポリエステル樹脂に、上
記のように種々の無機充填剤を配合してなる樹脂組成物
が、人造大理石用樹脂組成物として知られている。
クス樹脂として用いた人造大理石用樹脂組成物は、例え
ば、特開昭61−101552号及び特開平2−183
42号等に開示されている。すなわち、特開昭61−1
01552号には、不飽和ポリエステル樹脂に対し、無
機充填剤としてガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末
を含有してなるものを用いた例が、特開平2−1834
2号には不飽和ポリエステル樹脂やアクリル樹脂等の熱
硬化性樹脂に対して、未粉砕水酸化アルミニウムからな
る充填剤を配合してなる人造大理石用樹脂組成物が開示
されている。すなわち、不飽和ポリエステル樹脂に、上
記のように種々の無機充填剤を配合してなる樹脂組成物
が、人造大理石用樹脂組成物として知られている。
【0004】従来から用いられている無機充填剤である
水酸化アルミニウムは、透明性、難燃性、価格、及び白
色度等のバランスに優れているが、これを用いて得られ
た成形品では、透明感が不足し、高級感に欠けるという
欠点があった。そこで、人造大理石製品の透明性を高め
るために、上記のように無機充填剤としてガラス粉末を
用いた人造大理石樹脂組成物が提案されている。無機充
填剤としてガラス粉末を用いた場合には、得られる成形
体の透明度が高められる。しかしながら、ガラス自体の
硬度(モース硬度)が高く、例えばコンパウンド混練時
の混練機の磨耗や成形時における金型の磨耗といった問
題が生じていた。
水酸化アルミニウムは、透明性、難燃性、価格、及び白
色度等のバランスに優れているが、これを用いて得られ
た成形品では、透明感が不足し、高級感に欠けるという
欠点があった。そこで、人造大理石製品の透明性を高め
るために、上記のように無機充填剤としてガラス粉末を
用いた人造大理石樹脂組成物が提案されている。無機充
填剤としてガラス粉末を用いた場合には、得られる成形
体の透明度が高められる。しかしながら、ガラス自体の
硬度(モース硬度)が高く、例えばコンパウンド混練時
の混練機の磨耗や成形時における金型の磨耗といった問
題が生じていた。
【0005】もっとも、現実には、上記のような問題が
ありながらも、高級感に溢れた人造大理石製品を得るこ
とができるため、混練機や金型に特殊な処理を施してで
も充填剤としてガラス粉末が使用されていた。すなわ
ち、平均粒径が40〜60μm程度と比較的大きなガラ
ス粉末を用い、それによって高級感に溢れた人造大理石
成形品を製造していた。ところが、充填剤としてガラス
粉末を使用した場合には、得られた成形品の耐熱水性に
問題があることも分かった。すなわち、成形品中に浸透
した水により、樹脂とガラス粉末との間の密着状態が阻
害され、剥離現象が生じ、白化現象が生じて外観を損ね
たり、製品の耐久性を低下させるという問題が生じてい
る。
ありながらも、高級感に溢れた人造大理石製品を得るこ
とができるため、混練機や金型に特殊な処理を施してで
も充填剤としてガラス粉末が使用されていた。すなわ
ち、平均粒径が40〜60μm程度と比較的大きなガラ
ス粉末を用い、それによって高級感に溢れた人造大理石
成形品を製造していた。ところが、充填剤としてガラス
粉末を使用した場合には、得られた成形品の耐熱水性に
問題があることも分かった。すなわち、成形品中に浸透
した水により、樹脂とガラス粉末との間の密着状態が阻
害され、剥離現象が生じ、白化現象が生じて外観を損ね
たり、製品の耐久性を低下させるという問題が生じてい
る。
【0006】上記問題は、樹脂とガラス粉末との間の界
面の面積が大きい程、すなわち、同一粒子形状、同一物
質及び同一重量の充填剤を添加した場合には、充填剤の
粒径が小さい程、白化現象が顕著に起こっていた。ま
た、透明感を得るために一般的に使用されている、比較
的大粒径の40〜60μm程度のガラス粉末において
も、上記白化現象を避けることはできなかった。
面の面積が大きい程、すなわち、同一粒子形状、同一物
質及び同一重量の充填剤を添加した場合には、充填剤の
粒径が小さい程、白化現象が顕著に起こっていた。ま
た、透明感を得るために一般的に使用されている、比較
的大粒径の40〜60μm程度のガラス粉末において
も、上記白化現象を避けることはできなかった。
【0007】そこで、特開昭64−69311号に開示
されているように、基材表面にゲルコート層を設け、表
面からの直接的な水の侵入を防止する方法も試みられて
いる。しかしながら、ゲルコート樹脂を金型面に塗布す
る際に溶媒が空気中へ飛散し、作業環境が悪化するとい
う問題があった。のみならず、ゲルコート塗布という工
程が増加するため、工程が増加し、かつ成形時間が長く
なり、その結果、生産性が低下するという問題もあっ
た。
されているように、基材表面にゲルコート層を設け、表
面からの直接的な水の侵入を防止する方法も試みられて
いる。しかしながら、ゲルコート樹脂を金型面に塗布す
る際に溶媒が空気中へ飛散し、作業環境が悪化するとい
う問題があった。のみならず、ゲルコート塗布という工
程が増加するため、工程が増加し、かつ成形時間が長く
なり、その結果、生産性が低下するという問題もあっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
感及び耐熱水性に優れた成形品を得ることを可能とし、
かつ成形性においても優れたプレス成形用の人造大理石
用樹脂組成物を提供することにある。
感及び耐熱水性に優れた成形品を得ることを可能とし、
かつ成形性においても優れたプレス成形用の人造大理石
用樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来技術の問題点を解決するために成されたものであ
り、透明感に優れたガラス粉末に加えて、色調及び切削
加工性に優れた水酸化アルミニウムをも含有する充填剤
を用い、上記ガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末の
粒径及び添加割合を工夫することにより、上記課題を達
成するものである。
従来技術の問題点を解決するために成されたものであ
り、透明感に優れたガラス粉末に加えて、色調及び切削
加工性に優れた水酸化アルミニウムをも含有する充填剤
を用い、上記ガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末の
粒径及び添加割合を工夫することにより、上記課題を達
成するものである。
【0010】すなわち、本発明の人造大理石用樹脂組成
物は、不飽和ポリエステル及び重合性単量体よりなり、
硬化時の屈折率が1.555〜1.575の範囲にある
不飽和ポリエステル樹脂に対して、平均粒径が20〜4
0μmのガラス粉末30〜95重量%及び平均粒径が2
0〜40μmの水酸化アルミニウム粉末5〜70重量%
を含有する無機充填剤を配合してなることを特徴とす
る、プレス成形用の人造大理石用樹脂組成物である。以
下、本発明の人造大理石用樹脂組成物の構成の詳細につ
き説明する。
物は、不飽和ポリエステル及び重合性単量体よりなり、
硬化時の屈折率が1.555〜1.575の範囲にある
不飽和ポリエステル樹脂に対して、平均粒径が20〜4
0μmのガラス粉末30〜95重量%及び平均粒径が2
0〜40μmの水酸化アルミニウム粉末5〜70重量%
を含有する無機充填剤を配合してなることを特徴とす
る、プレス成形用の人造大理石用樹脂組成物である。以
下、本発明の人造大理石用樹脂組成物の構成の詳細につ
き説明する。
【0011】本発明では、上記特定の屈折率の不飽和ポ
リエステル樹脂に対して、ガラス粉末及び水酸化アルミ
ニウム粉末を上記特定の割合で含有する無機充填剤が配
合されている。このガラス粉末及び水酸化アルミニウム
粉末としては、上記のように平均粒径が20〜40μm
の範囲にあるものを用いることが必要である。これは、
ガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末の微妙な配合に
より、両者の長所を活かし、透明性を低下させることな
く、耐熱水性を高めることができるからである。
リエステル樹脂に対して、ガラス粉末及び水酸化アルミ
ニウム粉末を上記特定の割合で含有する無機充填剤が配
合されている。このガラス粉末及び水酸化アルミニウム
粉末としては、上記のように平均粒径が20〜40μm
の範囲にあるものを用いることが必要である。これは、
ガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末の微妙な配合に
より、両者の長所を活かし、透明性を低下させることな
く、耐熱水性を高めることができるからである。
【0012】また、上記無機充填剤では、ガラス粉末3
0〜95重量%に対し、水酸化アルミニウム粉末が5〜
70重量%の割合で混合されている。水酸化アルミニウ
ム粉末の混合割合が70重量%を超える場合には、成形
品の透明性が低下し、高級感が損なわれる。他方、水酸
化アルミニウム粉末の混合割合が5重量%未満では、耐
熱水性が低下し、かつ成形品の色調及び切削加工性が低
下する。なお、上記無機充填剤の混合量は、不飽和ポリ
エステル樹脂100重量部に対し、通常、50〜350
重量部の範囲とされる。無機充填剤の混合割合が50重
量部未満の場合には、樹脂組成物の粘度が低くなりす
ぎ、成形性が悪化するからであり、350重量部を超え
ると、樹脂成分の分散性が不十分となり、分散不良を起
こしたり、組成物粘度が異常に上昇し、やはり成形性が
悪くなるからである。
0〜95重量%に対し、水酸化アルミニウム粉末が5〜
70重量%の割合で混合されている。水酸化アルミニウ
ム粉末の混合割合が70重量%を超える場合には、成形
品の透明性が低下し、高級感が損なわれる。他方、水酸
化アルミニウム粉末の混合割合が5重量%未満では、耐
熱水性が低下し、かつ成形品の色調及び切削加工性が低
下する。なお、上記無機充填剤の混合量は、不飽和ポリ
エステル樹脂100重量部に対し、通常、50〜350
重量部の範囲とされる。無機充填剤の混合割合が50重
量部未満の場合には、樹脂組成物の粘度が低くなりす
ぎ、成形性が悪化するからであり、350重量部を超え
ると、樹脂成分の分散性が不十分となり、分散不良を起
こしたり、組成物粘度が異常に上昇し、やはり成形性が
悪くなるからである。
【0013】本発明において用いられる不飽和ポリエス
テル樹脂は、一般にα,β−不飽和二塩基酸及び/また
はその酸無水物である酸成分と多価アルコール成分とを
反応させて得られる不飽和ポリエステル50〜80重量
部を、重合性単量体50〜20重量部に溶解することに
より得られる。不飽和ポリエステルの量が50重量部に
満たない場合には十分な強度を有する成形品が得られな
いからであり、80重量部を超えると、成形性及び作業
性が悪化する。また、上記不飽和ポリエステル樹脂の硬
化時の屈折率は、ガラス粉末の屈折率よりも水酸化アル
ミニウムの屈折率に近付けた方がより透明感が得られ
る。したがって、上記のように屈折率は1.555〜5
75の範囲であることが必要である。
テル樹脂は、一般にα,β−不飽和二塩基酸及び/また
はその酸無水物である酸成分と多価アルコール成分とを
反応させて得られる不飽和ポリエステル50〜80重量
部を、重合性単量体50〜20重量部に溶解することに
より得られる。不飽和ポリエステルの量が50重量部に
満たない場合には十分な強度を有する成形品が得られな
いからであり、80重量部を超えると、成形性及び作業
性が悪化する。また、上記不飽和ポリエステル樹脂の硬
化時の屈折率は、ガラス粉末の屈折率よりも水酸化アル
ミニウムの屈折率に近付けた方がより透明感が得られ
る。したがって、上記のように屈折率は1.555〜5
75の範囲であることが必要である。
【0014】上記α,β−不飽和二塩基酸としては、例
えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ジトラコン
酸、クロルマレイン酸等が挙げられ、これらは二種以上
を併用してもよい。多価アルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、トリエチレングリコール、水添加ビスフェノ
ールA、イソペンチルグリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ジシクロペンタジエン等を挙げるこ
とができる。
えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ジトラコン
酸、クロルマレイン酸等が挙げられ、これらは二種以上
を併用してもよい。多価アルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、トリエチレングリコール、水添加ビスフェノ
ールA、イソペンチルグリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ジシクロペンタジエン等を挙げるこ
とができる。
【0015】また、本発明においては必要に応じて酸成
分に飽和二塩基酸及び/またはその酸無水物を用いても
よく、飽和二塩基酸の例としては、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、こはく酸、アゼ
ライン酸、アジピン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、クロレンディック酸、テトラクロロフ
タル酸、テトラブロモフタル酸等が挙げられる。
分に飽和二塩基酸及び/またはその酸無水物を用いても
よく、飽和二塩基酸の例としては、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、こはく酸、アゼ
ライン酸、アジピン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、クロレンディック酸、テトラクロロフ
タル酸、テトラブロモフタル酸等が挙げられる。
【0016】上記重合性単量体としては、不飽和ポリエ
ステルと架橋可能なビニルモノマーまたはビニルオリゴ
マー等、例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベ
ンゼン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロ
ルスチレン、酢酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリ
ルイソフタレート、ジアリルテレフタレート等が挙げら
れるが、一般的にはスチレンが好ましく使用される。
ステルと架橋可能なビニルモノマーまたはビニルオリゴ
マー等、例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベ
ンゼン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロ
ルスチレン、酢酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリ
ルイソフタレート、ジアリルテレフタレート等が挙げら
れるが、一般的にはスチレンが好ましく使用される。
【0017】他の成分 また、本発明の人造大理石用樹脂組成物においては、上
記不飽和ポリエステル樹脂及び上記無機充填剤の他に、
必要に応じて、硬化剤、補強材、低収縮剤、内部離型
剤、着色剤、及び/または増粘剤等が適宜配合される。
硬化剤としては、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ
−イソプロピルカーボネート等の不飽和ポリエステルに
作用する有機過酸化物等を挙げることができる。
記不飽和ポリエステル樹脂及び上記無機充填剤の他に、
必要に応じて、硬化剤、補強材、低収縮剤、内部離型
剤、着色剤、及び/または増粘剤等が適宜配合される。
硬化剤としては、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ
−イソプロピルカーボネート等の不飽和ポリエステルに
作用する有機過酸化物等を挙げることができる。
【0018】補強材としては、ガラス繊維、ポリエステ
ル、フェノールもしくはビニロン等の有機繊維、カーボ
ンファイバー等が挙げられるが、一般的にはガラス繊維
が使用される。低収縮剤としては、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリカプロラクタム、飽和ポリエステ
ル等の熱可塑性樹脂、ポリブタジエンゴム、ポリスチレ
ン−アクリロニトリル共重合体等を使用することができ
る。
ル、フェノールもしくはビニロン等の有機繊維、カーボ
ンファイバー等が挙げられるが、一般的にはガラス繊維
が使用される。低収縮剤としては、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリカプロラクタム、飽和ポリエステ
ル等の熱可塑性樹脂、ポリブタジエンゴム、ポリスチレ
ン−アクリロニトリル共重合体等を使用することができ
る。
【0019】内部離型剤としては、ステアリン酸、ステ
アリン酸亜鉛等の高級脂肪酸や高級脂肪酸塩、アルキル
リン酸エステル等が用いられる。増粘剤は、不飽和ポリ
エステルが有する水酸基、カルボキシル基やエステル基
等と化学的に結合し、線上または一部交叉結合を生ぜし
めて、分子量を増大させ、不飽和ポリエステル樹脂を増
粘させるものであって、例えば、トルイレンジイソシア
ネートの様なジイソシアネート類、アルミニウムイソプ
ロポキシド、チタンテトラブトキシドのような金属アル
コキシド、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ベ
リリウムのような二価金属の酸化物、水酸化カルシウム
のような二価金属の水酸化物等が用いられる。
アリン酸亜鉛等の高級脂肪酸や高級脂肪酸塩、アルキル
リン酸エステル等が用いられる。増粘剤は、不飽和ポリ
エステルが有する水酸基、カルボキシル基やエステル基
等と化学的に結合し、線上または一部交叉結合を生ぜし
めて、分子量を増大させ、不飽和ポリエステル樹脂を増
粘させるものであって、例えば、トルイレンジイソシア
ネートの様なジイソシアネート類、アルミニウムイソプ
ロポキシド、チタンテトラブトキシドのような金属アル
コキシド、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ベ
リリウムのような二価金属の酸化物、水酸化カルシウム
のような二価金属の水酸化物等が用いられる。
【0020】調製法 本発明の人造大理石用樹脂組成物は、上述した各成分
を、この種の技術において公知慣用の方法に従って、例
えばモルタルミキサー、ニーダー等の混練機を用いて十
分に攪拌することにより容易に調製することができる。
を、この種の技術において公知慣用の方法に従って、例
えばモルタルミキサー、ニーダー等の混練機を用いて十
分に攪拌することにより容易に調製することができる。
【0021】成形 上記のようにして調製された本発明の人造大理石用樹脂
組成物は、通常、プレス成形法により硬化され、成形品
を与える。プレス成形に際しての成形条件は、通常、成
形温度が80〜160℃程度、成形圧力が50〜140
kg/cm2 である。
組成物は、通常、プレス成形法により硬化され、成形品
を与える。プレス成形に際しての成形条件は、通常、成
形温度が80〜160℃程度、成形圧力が50〜140
kg/cm2 である。
【0022】
【作用】本発明では、硬化時の屈折率が上記特定の範囲
にある不飽和ポリエステル樹脂に対し、平均粒径が20
〜40μmのガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末が
上記特定の割合で混合されてなる無機充填剤が配合され
ているため、ガラス粉末により透明感が高められ、水酸
化アルミニウム粉末により色調及び切削加工性が高めら
れると共に、得られた成形品の耐熱水性も高められる。
にある不飽和ポリエステル樹脂に対し、平均粒径が20
〜40μmのガラス粉末及び水酸化アルミニウム粉末が
上記特定の割合で混合されてなる無機充填剤が配合され
ているため、ガラス粉末により透明感が高められ、水酸
化アルミニウム粉末により色調及び切削加工性が高めら
れると共に、得られた成形品の耐熱水性も高められる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げるこ
とにより、本発明をより具体的に説明する。実施例 下記の表1に示すように、不飽和ポリエステル他の各成
分を配合し、実施例1〜実施例6の人造大理石用樹脂組
成物を調製した。なお、表1において示した各成分の内
容は以下の通りである。
とにより、本発明をより具体的に説明する。実施例 下記の表1に示すように、不飽和ポリエステル他の各成
分を配合し、実施例1〜実施例6の人造大理石用樹脂組
成物を調製した。なお、表1において示した各成分の内
容は以下の通りである。
【0024】UP1…不飽和ポリエステル樹脂(イソフ
タル酸、マレイン酸及びプロピレングリコールを主成分
とし、130℃における屈折率=1.558)。 UP2…不飽和ポリエステル樹脂(イソフタル酸、マレ
イン酸及びプロピレングリコールを主成分とし、130
℃における屈折率=1.568)。 硬化剤…t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト GP1…ガラス粉末、平均粒径35μm、日本フェロー
社製、商品名:M−500S。 GP2…ガラス粉末、平均粒径32μm、日東紡績社
製、商品名:コナックFMB30W001。
タル酸、マレイン酸及びプロピレングリコールを主成分
とし、130℃における屈折率=1.558)。 UP2…不飽和ポリエステル樹脂(イソフタル酸、マレ
イン酸及びプロピレングリコールを主成分とし、130
℃における屈折率=1.568)。 硬化剤…t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト GP1…ガラス粉末、平均粒径35μm、日本フェロー
社製、商品名:M−500S。 GP2…ガラス粉末、平均粒径32μm、日東紡績社
製、商品名:コナックFMB30W001。
【0025】ATH……水酸化アルミニウム粉末、平均
粒径26μm、住友化学工業社製、商品名:CWL−3
26S。 内部離型剤……ステアリン酸亜鉛 増粘剤 ……酸化マグネシウム粉末 ガラス繊維……繊維径13μm,カット長6mm
粒径26μm、住友化学工業社製、商品名:CWL−3
26S。 内部離型剤……ステアリン酸亜鉛 増粘剤 ……酸化マグネシウム粉末 ガラス繊維……繊維径13μm,カット長6mm
【0026】上記実施例1〜6の各人造大理石用樹脂組
成物を調製した後、BMCとし、成形温度130℃、成
形圧力100kgf−cm2 及び成形時間5分の条件で
プレス成形し、厚み4mmの平板を得た。得られた実施
例1〜6の各平板につき、下記の要領で耐熱水性、透明
性を評価した。
成物を調製した後、BMCとし、成形温度130℃、成
形圧力100kgf−cm2 及び成形時間5分の条件で
プレス成形し、厚み4mmの平板を得た。得られた実施
例1〜6の各平板につき、下記の要領で耐熱水性、透明
性を評価した。
【0027】耐熱水性…95℃の熱水中に平板の片面を
煮沸状態で200時間浸漬し、しかる後浸漬後の変化を
目視により評価すると共に、色差ΔEを東京電色社製、
TC−1800により測定した。なお、この色差ΔE
は、その値が小さい程、白化が少ないことを意味する。 透明性…3mm四方の大きさの文字が上記4mm厚の平
板を通して読み取り得るか否かを目視により判断して、
透明性を評価した。 上記耐熱水性評価(目視及び色差ΔEによる評価)並び
に透明性についての評価結果を表1に併せて示す。
煮沸状態で200時間浸漬し、しかる後浸漬後の変化を
目視により評価すると共に、色差ΔEを東京電色社製、
TC−1800により測定した。なお、この色差ΔE
は、その値が小さい程、白化が少ないことを意味する。 透明性…3mm四方の大きさの文字が上記4mm厚の平
板を通して読み取り得るか否かを目視により判断して、
透明性を評価した。 上記耐熱水性評価(目視及び色差ΔEによる評価)並び
に透明性についての評価結果を表1に併せて示す。
【0028】比較例 本発明の範囲外の組成を有する比較例1〜6の人造大理
石用樹脂組成物を表2に従って配合し、調製し、実施例
1〜6と同様にして成形しかつ評価した。なお、表2に
おいて、UP1,GP1は表1と同じ内容を意味し、硬
化剤、内部離型剤、増粘剤及びガラス繊維については、
実施例1〜6と同じものを使用した。また、UP3及び
GP3は以下の内容を示す。
石用樹脂組成物を表2に従って配合し、調製し、実施例
1〜6と同様にして成形しかつ評価した。なお、表2に
おいて、UP1,GP1は表1と同じ内容を意味し、硬
化剤、内部離型剤、増粘剤及びガラス繊維については、
実施例1〜6と同じものを使用した。また、UP3及び
GP3は以下の内容を示す。
【0029】UP3…130℃における屈折率が1.5
35の不飽和ポリエステル樹脂。 GP3…ガラス粉末、平均粒径45μm、日本フェロー
社製、商品名:M−50S なお、下記の表1及び表2における組成の数値はガラス
繊維の配合割合(重量%)を除いて、全て重量部であ
る。
35の不飽和ポリエステル樹脂。 GP3…ガラス粉末、平均粒径45μm、日本フェロー
社製、商品名:M−50S なお、下記の表1及び表2における組成の数値はガラス
繊維の配合割合(重量%)を除いて、全て重量部であ
る。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1から明らかなように、実施例1〜6の
人造大理石用樹脂組成物から得られた成形品は、耐熱水
性に優れており、透明性も良好であることがわかる。こ
れに対して、比較例1,2の人造大理石用樹脂組成物か
ら得られた成形品は、透明性こそ良好なものの、耐熱水
性に劣ることがわかる。また、比較例3〜6の人造大理
石用樹脂組成物から得られた成形品は耐熱水性において
は優れているものの、透明性が十分でなかった。
人造大理石用樹脂組成物から得られた成形品は、耐熱水
性に優れており、透明性も良好であることがわかる。こ
れに対して、比較例1,2の人造大理石用樹脂組成物か
ら得られた成形品は、透明性こそ良好なものの、耐熱水
性に劣ることがわかる。また、比較例3〜6の人造大理
石用樹脂組成物から得られた成形品は耐熱水性において
は優れているものの、透明性が十分でなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、特定の屈折率の不飽和
ポリエステル樹脂に対して、上記特定の平均粒径のガラ
ス粉末及び水酸化アルミニウム粉末からなる無機充填剤
が配合されているため、透明性及び耐熱水性にすぐれた
人造大理石製品を得ることができる。よって、本発明に
より、価格、成形性、デザインの自由性等にすぐれた不
飽和ポリエステル樹脂の長所を生かし、上記のような外
観性状及び耐熱水性にすぐれた人造大理石成形品をプレ
ス成形法により提供することができ、本発明の人造大理
石用樹脂組成物は、浴槽、洗面カウンター、キッチンカ
ウンター、テーブル等に使用されている人造大理石成形
品を製造するのに好適に用いることができる。
ポリエステル樹脂に対して、上記特定の平均粒径のガラ
ス粉末及び水酸化アルミニウム粉末からなる無機充填剤
が配合されているため、透明性及び耐熱水性にすぐれた
人造大理石製品を得ることができる。よって、本発明に
より、価格、成形性、デザインの自由性等にすぐれた不
飽和ポリエステル樹脂の長所を生かし、上記のような外
観性状及び耐熱水性にすぐれた人造大理石成形品をプレ
ス成形法により提供することができ、本発明の人造大理
石用樹脂組成物は、浴槽、洗面カウンター、キッチンカ
ウンター、テーブル等に使用されている人造大理石成形
品を製造するのに好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 43/02 7365−4F B29K 67:00
Claims (1)
- 【請求項1】 不飽和ポリエステル及び重合性単量体か
らなり、硬化時の屈折率が1.555〜1.575の範
囲にある不飽和ポリエステル樹脂に対して、平均粒径2
0〜40μmのガラス粉末30〜95重量%及び平均粒
径が20〜40μmの水酸化アルミニウム粉末5〜70
重量%を含有する無機充填剤を配合してなるプレス成形
用の人造大理石用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6519492A JPH05270877A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 人造大理石用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6519492A JPH05270877A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 人造大理石用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05270877A true JPH05270877A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13279871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6519492A Pending JPH05270877A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 人造大理石用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05270877A (ja) |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP6519492A patent/JPH05270877A/ja active Pending
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