JPH04162227A - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JPH04162227A
JPH04162227A JP28797590A JP28797590A JPH04162227A JP H04162227 A JPH04162227 A JP H04162227A JP 28797590 A JP28797590 A JP 28797590A JP 28797590 A JP28797590 A JP 28797590A JP H04162227 A JPH04162227 A JP H04162227A
Authority
JP
Japan
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bit
dye
layer
recording medium
information recording
Prior art date
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Pending
Application number
JP28797590A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、プリビット部、又はプリビット部とプリグル
ーブ部とが設けられ、プリビット部の少なくとも一部分
に、該プリビット部にプリマスタリングされた情報を加
工するための情報が記録されている情報記録媒体に関す
る。
[発明の技術的背景] 近年において、レーザ光等の高エネルギー密度のビーム
を用いる情報記録媒体が開発され、実用化されている。
この情報記録媒体は光ディスクと称され、ビデオ・ディ
スク、オーディオ°ディスク、さらには大容量静止画像
ファイルおよび大容量コンピュータ用ディスク・メモリ
ーとして使用され得るものである。これらの情報記録媒
体のうちで、音楽等のオーディオ再生用としてコンパク
トディスク(CD)が広く実用化されている。コンパク
トディスクは、製造時に基板上に形成されたビット列か
らなる情報を再生するためにのみ使用される。すなわち
、コンパクトディスクは、適当なプラスチック材料を成
形してスパイラル状にビットを形成し、そしてその表面
に反射層として金属層を形成することにより製造される
。このように、コンパクトディスクは再生専用の記録媒
体である。
コンパクトディスクの情報の読み取りは、ディスクを回
転させながらレーザビームを照射することにより行なわ
れる。情報はディスク上のビットの有無による反射光量
の変化を検知して再生される。再生のみのコンパクトデ
ィスクは、CD規格に基づいて、CDを1.2〜1.4
m/秒の定線速度で回転させながら読み取る(再生する
)ように作られており、信号面内径46mmおよび信号
面外径117mmの範囲内で、トラックピッチ1.6μ
mにて最大約74分の記録時間を有することが要求され
ている。
前述のように、オーディオ用CDは現在広く使用されて
いる。従って、オーディオ用CDの再生に用いられる市
販のCDプレーヤも広く一般に使用されているので、大
量生産による価格の低下および性能の向上が実現してい
る。
また、情報の書き込み(記!りが可能なりRAW (D
irect Read After Write )型
の情報記録媒体についても開発され一部実用化されてい
る。このようなりRAW型の情報記録媒体(光ディスク
)は、基本構造として、プラスチック、ガラス等からな
る円盤状の透明基板と、この上に設けられたBi、Sn
、I n、Te等の金属または半金属からなる記録層又
は色素からなる記録層とを有する。光ディスクへの情報
の記録は、例えば、レーザビームを光ディスクに照射す
ることにより行なわわ、記録層の照射部分がその光を吸
収して局所的に温度上昇する結果、ビット形成等の物理
的変化あるいは相変化等の化学的変化を生じてその光学
的特性を変えることにより情報が記録される。光ディス
クからの情報の読み取り(再生)もまた、レーザビーム
を光ディスクに照射することなどにより行なわれ、記録
層の光学的特性の変化に応じた反射光またに透過光を検
出することにより情報が再生される。
上記光ディスクへの情報の記録及び再生のためのレーザ
ビームの照射は、通常ディスク表面の所定の位置に行わ
わる。レーザビームを案内して照射予定位置に正確にた
どる(一般にトラッキングと呼ばれる)ようにするため
、凹溝のトラッキングガイド(プリグルーブ)が基板の
表面に設けられることが一般的である。
ところで、色素を含む記録層は、一般にプリグルーブが
形成された基板上に色素を含む溶液を塗布し乾燥するこ
とによって形成されているが、その場合、グループ底部
の色素記録層膜厚はランド部の色素記録層膜厚よりも厚
くなる。そのため、基板のプリグルーブ溝の形状を反映
して形成された色素記録層の表面の溝の深さは、基板の
プリグルーブ溝の深さよりも浅くなり5記録層に情報を
記録してプリグルーブに記録ビットを形成させたとき、
色素記録層の表面の溝の上部(基板のランド部を反映し
た部分)と溝の底部との位相差が小さくなるために、記
録ビットの変調度が小さくなるという問題点がある。
そのために、基板のプリグルーブの深さを大きくして色
素記録層の表面に形成される溝の深さを相対的に深くす
ることによって記録ビットの変調度を大きくすることが
考えられるが、その場合は一般に反射率が低下する傾向
にあり、一般のCDプレーヤを用いて再生するために反
射率が不十分になる恐れがある。
基板のグループ底部の色素記録層膜厚とランド部の色素
記録層膜厚とがほぼ同じになると、基板のプリグルーブ
の深さを小さくすることができ、これらの問題点を同時
に解決した変調度及び反射率が共に大きい情報記録媒体
になる。
また、基板上に予めビットが形成されたROM領域と、
レーザ光の照射によりデータ再生用のビットが形成され
る記録可能領域とを有する情報記録媒体が提案されてい
る(特開平2−42652号公報参照)。この情報記録
媒体においては、色素からなるレーザ吸収層が記録可能
領域にのみ設けられ、プリビットが形成されたROM領
域には色素からなるレーザ吸収層は設けられていない。
その理由は、プリビットが形成された領域に色素からな
るレーザ吸収層を設けると、プレピット信号の変調度が
小さくなりROM領域の情報を実用的に再生することが
できなくなるためである。
即ち、色素からなるレーザ吸収層は一般に色素の溶液を
塗布し乾燥することによって形成されるものであり、プ
リビット形成領域に色素溶液を塗布すると、前記のプリ
グルーブ形成領域への色素溶液の塗布の場合と同様に、
ビット部(穴部)のレーザ吸収層の膜厚がピット間部(
ビットとビットとの間の部分で、前記ランド部に相当す
る)のレーザ吸収層の膜厚よりも大きくなり、そのため
に、基板のビット部の形状を反映して形成されたレーザ
吸収層の表面の穴の深さは、基板のビットの深さよりも
浅くなり、ビット部とビット間部との位相差が小さくな
るために、プリビットの変調度が小さくなるのである。
しかしながら、特開平2−42652号公報に記載され
ているような、プリビット部(ROM領域)に色素層を
設けず、記録可能領域にのみ色素層を設けた情報記録媒
体においては、色素層が設けられた部分と色素層が設け
られていない部分との境界部において、境界を再現性よ
く形成することが困難であるとか、色素層のエツジ部で
膜厚が不均一になり易いとかの問題があり、円環状の色
素層の偏心が生じ易いなどの問題がある。
更に、上記のような情報記録媒体においては、プリビッ
ト部にレーザ光により情報を記録することができる色素
記録層が設けられていないために、プリビット部(RO
M領域)に予めプリマスタリングにより人わられている
情報を加工(消去、変更、訂正など)することは不可能
であった。しかしながら、情報記録媒体のプリビット部
の情報を後で自由に加工することができると、プリビッ
ト部に複数のプログラムを入れた基板を同一プリマスタ
リングにより製造し、その基板を使用して情報記録媒体
を製造した後不要のプログラムを使用できなくして複数
種類の情報記録媒体を製造したり、元の信号に長さの異
常があった場合に、それを訂正(デバグ)したりするこ
とも可能になり、情報記録媒体の利用分野を飛躍的に拡
大することができるようになる。
[発明の目的] 本発明は、プリビット部に(プリビット部と共にプリグ
ルーブ部も設けられた場合にはプリグルーブ部にも)レ
ーザ光を照射して情報の記録が可能な色素を含む色素層
が形成されており、しかもプリビット部の変調度が50
%以上であって、プリビット部にその情報の加工情報が
記録されており、アプリケーションの利用態様及び分野
を著しく拡大させることができる情報記録媒体を提供す
ることを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、プリビット部又はプリビット部とプリグルー
ブ部とが形成された円盤状の基板上に、レーザ光を照射
して再生用のビットを形成す′ることにより情報の記録
が可能な色素を含む色素層が設けられており、該プリビ
ット部の変調度が50%以上であり9、プリマスタリン
グされた該プリビット部の情報の少なくとも一部分が、
レーザ光の照射により加工されていることを特徴とする
情報記録媒体である。
本発明は、プリビット部又はプリビット部とプリグルー
ブ部とが形成された円盤状の基板上に、レーザ光を照射
して再生用のビットを形成することにより情報の記録が
可能な色素を含む色素層が設けられており、該プリビッ
ト部の変調度が50%以上であり、該プリビット部の少
なくとも一部分に、プリマスタリングされた該プリビッ
ト部の情報を加工するための情報がレーザ光の照射によ
り記録されている情報記録媒体である。
上記本発明の情報記録媒体の好ましい態様は以下の通り
である。
(1)該プリビット部及び該プリグルーブ部の少なくと
も一方が二個以上存在することを特徴とする上記情報記
録媒体。
(2)該プリビット部と該プリグルーブ部との間に、ギ
ャップが存在しないか又は該基板の半径方向の長さが2
.5mm以下であるギャップが設けられていることを特
徴とする上記情報記録媒体。
(3)該プリビット部におけるビット底部の色素層の光
学的膜厚とピット間部の色素層の光学的膜厚との差、及
び該プリグルーブ部におけるグル−ブ底部の色素層の光
学的膜厚とランド部の色素層の光学的膜厚との差が、λ
/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下であるこ
とを特徴とする上記情報記録媒体。
(4)該プリビットが0.2〜1.4μmの半値幅と1
50〜400nmの深さとを有し、該プリグルーブが0
.2〜1.4μmの半値幅と70〜200nmの深さと
を有し、該プリビットの深さが該プリグルーブの深さよ
りも光路長で表わしてλ/8(但し、λは再生用レーザ
光の波長)以上大きく、且つ、ビット底部における該基
板と該色素層との合計の光路長が、ビット間部における
該基板と該色素層との合計の光路長よりもλ/8(但し
、λは再生用レーザ光の波長)以上長いことを特徴とす
る上記情報記録媒体。
(5)上記色素層の上に、更に金属からなる反射層が形
成されていることを特徴とする上記情報記録媒体。
(6)上記色素層又は反射層の上に、更に保護層が形成
されていることを特徴とする上記(4)の情報記録媒体
(7)上記プリビット部の反射率と上記プリグルーブ部
の反射率との差が5%以下であることを特徴とする上記
情報記録媒体。
(8)上記ギャップが存在する場合、ギャップの反射率
がプリグルーブ部のミラ一部の反射率の20%以上であ
ることを特徴とする上記情報記録媒体。
(9)CDフォーマットに準じた記録が、プリマスタリ
ングによりプリビット部に形成されていることを特徴と
する上記情報記録媒体。
(10)該プリビット部の情報を加工するための情報が
、CDフォーマットに準じて記録されていることを特徴
とする上記情報記録媒体。
本明細書において、「プリビット部の情報の加工」とは
、情報記録媒体のプリビット部にプリマスタリングされ
た情報の少なくとも一部を、消去すること、変更するこ
と、訂正すること等を意味する。
[発明の効果] 本発明の情報記録媒体は、上記のような特徴を有する情
報記録媒体であるので、情報記録媒体のプリビット部の
プリマスタリングされた情報を所望に応じて任意に加工
するための情報が、情報記録媒体の製造後にレーザ光の
照射により記録されており、利用分野が飛躍的に拡大し
た情報記録媒体である。
プリマスタリングされたプリビット部の情報を情報記録
媒体の製造後にレーザ光の照射により加工できることに
より、例えば、プリビット部に複数のプログラムを入れ
た基板を同一のスタンバを使用して製造し、その基板を
使用して情報記録媒体を製造した後、プリビット部のプ
リマスタリングされた複数のプログラムの内の不要のプ
ログラムを使用できなくして、複数種類の情報記録媒体
を製造したり、また、元の信号に長さの異常があった場
合に、それを訂正(デバグ)したりすることが可能にな
る。
更に、本発明の情報記録媒体は、プリビット部へもユー
ザが追記することができるCDコンパチブルのディスク
であって、アプリケーションの利用態様及び分野を著し
く拡大させることができ、ハードの負担を軽くすること
ができるという顕著に優れた効果を奏するものである。
[発明の詳細な記述] 本発明の情報記録媒体は、プリビット部及びプリグルー
ブ部が形成された円盤状の基板上に、レーザ光を照射し
て再生用のビットを形成することにより情報の記録が可
能な色素を含む色素層が設けられており、該プリビット
部の変調度が50%以上である情報記録媒体であり、更
に、プリマスタリングされた該プリビット部の情報の少
なくとも一部分がレーザ光の照射により加工されている
情報記録媒体である。
前記のように、従来のプリビット部を有する情報記録媒
体は、添付する第4図の、その部分概略断面図において
示すように、基板1の表面に金属からなる反射層2が形
成されたものて、光吸収槽が設けられていないので、こ
れにレーザ光を使用して情報を記録することはできない
ものであつた。
しかしながら、本発明の情報記録媒体は、添付する第1
図の、その部分概略断面図において示すように、プリビ
ット部を有する基板1の表面にレーザ光により情報の記
録が可能な色素層3が設けられており、好適な態様にお
いて色素層3の上に更に反射層が設けられている。そし
て、プリビット部の変調度が50%以上であるので、基
板1側から色素層にレーザ光を照射することによって、
プリビット部にも情報を記録することが可能なのである
従って、本発明の情報記録媒体において、レーザ光の照
射により、プリマスタリングされたプリビット部の情報
を加工することが可能である。
本発明の情報記録媒体のプリビット部情報を加工する前
の構造及びその製造方法については後に詳細に説明する
が、先ず、本発明の情報記録媒体のプリビット情報が加
工された態様を、添付する図面を参照して詳細に説明す
る。
第2図は、本発明の情報記録媒体におけるプリビット情
報が加工された態様の一例を、模式的に示す部分概略断
面図である。
第2図において、情報記録媒体のプリビット部には、プ
リマスタリングによりビット部(p)とビット間部(9
)とが設けられた基板1の上に前記のような色素層3が
設けられ、色素層3の上に金属からなる反射層2が設け
られており、ビット部(p)とビット間部(9)とのビ
ット長の組合せにより、例えば、10,9,6,11.
10のビット長シーケンスを有する情報が記録されてい
る。
この情報記録媒体の矢印で示すビット間部にレーザ光を
照射して、色素層3に新たにビットPRを形成させる。
このレーザ光の照射により形成されたビットpl?は、
基板及び/又は色素がレーザ光の照射により発熱し、熔
融、蒸発、昇華、変形酸るいは変質することにより、基
板−色素層間に凸状、波状、凹状等の変化が起こったり
、色素層内で変化が起こったり、色素−金属反射層間で
変化が起こったりするなどの形態のものである。このビ
ットPRは、従来の情報記録媒体におけるプリグルーブ
部に設けられた色素記録層ヘレーザ光により情報を記録
する際に形成されるビットと実質的に同じものである。
この新たなビットPRが形成されることにより、プリビ
ット部の情報を再生する際には、ビット部p2のビット
長はビットPRのビット長だけ長くなることになり、相
対的にビット間部920ピツト長はビットPRのビット
長だけ短くなり、その結果、10,9,11,6.10
のビット長シーケンスを有する情報が再生信号として得
られる。即ち、プリマスタリングされたプリビット部の
情報が変更されることになる。
第3図は、本発明の情報記録媒体にあけるプリビット情
報が加工された態様の他の一例を、模式的に示す部分概
略断面図である。
第3図における符号は、第2図における符号と同じ意味
を有する。
第3図において、左半分はプリビット部にDCでレーザ
光記録を行なった場合の状態を示してあり、このように
することにより再生信号は、トラッキングエラー異常、
変調度・ジッター異常などの異常をきたし、プリビット
部の信号を読み取ることができなくなる。即ち、プリビ
ット部のプリマスタリングされた情報が消去されたこと
になる。
また、第3図において、右半分はプリビット部に定周波
数のレーザ光記録を行なった場合の状態を示しており、
この場合は第2図について説明したことから明らかなよ
うに、再生信号のビット長が変わってしまい、元の信号
を読み取ることができなくなる。即ち、プリビット部の
プリマスタリングされた情報が消去されたことになる。
ビットPRの形成を適宜材なうことにより、プリビット
部にプリマスタリングされた情報を任意に加工すること
が可能となり、前記のような効果を奏することができる
。上記加工情報はCDフォーマットに準じて記録するこ
とが好ましい。
第2図及び第3図に示した態様は、本発明の情報記録媒
体におけるプリビット部の情報の加工の態様の例示であ
って、これらの例示を参照することによって、これら以
外の態様によフてもプリビット部のプリマスタリングさ
れた情報を任意に加工できることは当業者に明らかであ
ろう。
本発明の情報記録媒体は、プリビット部のみを有してい
てもよく、プリビット部とプリグルーブ部とを有してい
てもよい。プリグルーブ部には従来、情報を記録するた
めにレーザ光を照射して再生用のビットを形成すること
により情報の記録が可能な色素を含む色素層が設けられ
ており、プリグルーブ部を設けることによって、本発明
におけるプリビット部の作用に障害となることはない。
本発明の情報記録媒体において、プリビット部とプリグ
ルーブ部とが存在する場合、プリビット部及びプリグル
ーブ部の少なくとも一方が二個以上存在していてもよい
。例えば、プリビット部とプリグルーブとが、情報記録
媒体の半径方向で交互に存在していてもよい。また、本
発明の情報記録媒体においては、プリビット部とプリグ
ルーブ部との境界にギャップが形成されないようにする
ことが可能であるか、場合によっては、情報記録媒体の
半径方向の長さが2.5mm以下であるギャップを設け
てもよい。
以下余白 次に、本発明の情報記録媒体の、プリビット部の情報が
加工されていない状態の構造及びその製造方法について
詳細に説明する。本発明の情報記録媒体は、以下に説明
するような情報記録媒体のプリビット部のプリマスタリ
ングされた情報の少なくとも一部分が、レーザ光の照射
により加工されたものであるが、以下、表現を簡略にす
るために、情報が加工されていない状態のものを、単に
「本発明の情報記録媒体」と言うことがある。
本発明の情報記録媒体の一つの態様は下記の情報記録媒
体である。この情報記録媒体を、以下、情報記録媒体A
と言う。
情報記録媒体Aは、プリビット又はプリビットとプリグ
ルーブとが形成された円盤状の基板上に、レーザ光を照
射して再生用のビットを形成することにより情報の記録
が可能な色素を含む光吸収層が設けられてなる情報記録
媒体であって、ビット部の光吸収層の光学的膜厚とビッ
ト間部の光吸収層の光学的膜厚との差がλ/8(但し、
λは再生用レーザ光の波長)以下であり、プリグルーブ
も形成されている場合は、グループ底部の光吸収層の光
学的膜厚とランド部の光吸収層の光学的膜厚との差がλ
/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下であるこ
とを特徴とする情報記録媒体である。
情報記録媒体Aの色素層の上に更に金属からなる反射層
が形成されていてもよく、また、色素層又は反射層の上
に更に保護層が形成されていてもよい。
情報記録媒体Aにおける円盤状の基板の材料としては、
従来の情報記録媒体の基板として用いられている各種の
材料から任意に選択することができる。基板の光学的特
性、平面性、加工性、取扱い性、経時安定性および製造
コストなどの点から、基板材料の例としては、ガラス、
ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化
ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂:エ
ボキシ樹脂:ボリカーボネート樹脂;アモルファスポリ
オレフィンおよびポリエステルを挙げることができる。
好ましくは、ポリカーポネート、ポリオレフィン、ガラ
スおよびポリメチルメタクリレートを挙げることができ
る。
光吸収層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善
、接着力の向上、基板の耐溶剤性の改善および記録層の
変質の防止の目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗
層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、
アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マ
レイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロ
ールアクリルアミド、スチレン・スルホン酸共重合体、
スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスル本ン化
ボワエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩
素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸
ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共
重合1体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、エポキシ樹脂等の高分子物質ニジランカップリ
ング剤、チタネートiカップリング剤などの有機物質:
および無機誘電体(S i 02 、ZnS、 A I
 N、Si3N、等)、無機フッ化物(MgF、)など
の無機物質を挙げることができる。
下塗層は、例えば上記物質を適当な溶剤に溶解または分
散して塗布液を調製したのち、この塗布液をスピンコー
ド、デイツプコート、エクストルージョンコートなどの
塗布法により基板表面に塗布することにより形成するこ
とができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μ
mの範囲にあり、好ましくは0,01〜10μmの範囲
である。
情報記録媒体Aにおいては、上記基板表面(または下塗
層表面)に、記録又は再生時のトラッキングを良好に行
なうために、前記のようなプリビット部(及び場合によ
り更にプリグルーブ(トラッキング用溝)部)が形成さ
れている。
プリビットの形状は、ビットの深さ(添付する第6図の
a2)が60〜300nmの範囲にあり且つビットの半
値幅(ビットの深さの1/2の深さにおけるビットの幅
)が0.2〜1,4μmであるものが好ましく、ビット
の深さが70〜250nmの範囲にあり且つビットの半
値幅が0.3〜1.0μmであるものが更に好ましく、
ビットの深さが90〜200nmの範囲にあり且つビッ
トの半値幅が0.4〜0.7μmであるものが最も好ま
しい。
プリグルーブの形状は、グループの深さ(添付する第5
図のd、)が5〜70nmの範囲にあり且つグループの
半値幅(グループの深さの]/2の深さにおけるグルー
プの幅)が0.2〜1.4μmであるものが好ましく、
グループの深さが15〜60nmの範囲にあり且つグル
ープの一半値幅が0.3〜0.7μmであるものが更に
好ましく、グループの深さが20〜50nmの範囲にあ
り且つグループの半値幅が0.35〜0.6μmである
ものが最も好ましい。アドレッシング、或は線速制御用
にグループをウオブリングさせても良い。
また、プリグルーブの深さは、プリビットの深さよりも
光路長で表わしてλ/16(但し、λは再生用レーザ光
の波長であって、以下の記載において同じである)以上
短いことが好ましく、λ/14以上短いことが更に好ま
しく、λ/12以上短いことが特に好ましい。その理由
は、プリグルーブの深さを、変調度が十分大きくなるプ
リビットの深さと同しように大きくすると、プリグルー
ブの反射率が低くなり過ぎるからである。
基板材料がプラスチックの場合は、射出成形あるいは押
出成形などにより基板表面に上記プリビット(及び場合
によりプリグルーブ)を直接設けてもよい。また、基板
の表面上に、上記プリビット(及び場合によりプリグル
ーブ)を形成するためのプリグルーブ層を設けてもよい
プリグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノエス
テル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエステル
のうちの少なくとも一種の千ツマ〜(またはオリゴマー
)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
プリグルーブ層の形成は、まず精密に作られた母型(ス
タンバ−)上に上記のアクリル酸エステル右よび重合開
始剤からなる混合液を塗布し、さらにこの塗布液層上に
基板を載せたのち、基板または母型を介して紫外線の照
射により液層を硬化させて基板と液相とを固着させる。
次いで、基板を母型から剥離することによりプリグルー
ブ層の設けられた基板が得られる。プリグルーブ層の層
厚は一般に0.1〜100μmの範囲にあり、好ましく
は0.1〜50μmの範囲である。
プリビット(及び場合によりプリグルーブ)を形成した
基板(またはプリグルーブ層)上に、前記下塗層を形成
する材料と同様の材料を使用して、光吸収層を形成する
ための塗布液中の溶剤から保護するための耐溶剤層を設
けてもよい。
基板(または下塗層)上には、色素を含む光吸収層が設
けられている。′基板側からレーザ光を照射して光吸収
層に再生用のビットを形成することにより、光吸収層に
情報を記録する。従って、基板のプリグルーブが形成さ
れた領域の光吸収層は、記録層として機能する。
情報記録媒体Aに使用される色素は特に限定されるもの
ではなく、どのようなものでも良い。例えば、シアニン
系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色
素、ビリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレ
ニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなど
の金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノ
ン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系
色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系
色素、アミニウム系色素、ジインモニウム系色素、ニト
ロソ系色素、ロイコ系色素、クロコニウム系色素、等々
の色素を挙げることができる。
これらの色素は、ライト・ワンス(WO)型に限らず、
ワライタプル(RW)型(又は可逆型)のものであって
もよい。
これらの色素のうちでも記録再生用レーザーとして近赤
外光を発振する半導体レーザーの利用が実用化されてい
る点から、700〜900nmの近赤外領域の光に対す
る吸収率が高い色素が好ましい。
特に、シアニン系色素、アズレニウム系色素及びスクワ
リリウム系色素が好ましく、シアニン系色素の中でも、
ナフトインドレニン系色素及びイミダゾキノキサリン系
色素が好ましい。
これらの色素は単独でもあるいは二種以上の混合物とし
て用いてもよい。また、シアニン系色素を用いる場合に
、上記金属錯塩系色素またはアミニウム系色素又はジイ
ンモニウム系色素をクエンチャ−として−緒に用いるこ
とが好ましい。その場合、クエンチャ−として金属錯塩
系色素などを全色素1モルに対して0.001〜0.3
モルの割合で含むことが好ましい。
情報記録媒体Aにおいては、光吸収層のグループ底部の
光学的膜厚とランド部の光学的膜厚との差が、λ/8以
下であり、また、光吸収層のビット部の光学的膜厚とビ
ット間部の光学的膜厚との差が、λ/8以下であること
を特徴とする。
情報記録媒体Aにおける光吸収層の光学的膜厚について
、添付する図面を参照して詳細に説明する。
第5図は、情報記録媒体Aの一実施例の、プリグルーブ
領域における断面の一部を模式的に示す断面図である。
第6図は、情報記録媒体Aの一実施例の、プリビット領
域における断面の一部を模式的に示す断面図である。第
7図は、従来公知の情報記録媒体の、プリグルーブ領域
における断面の一部を模式的に示す断面図である。
第7図において、プラスチックからなる基板31の表面
に色素からなる光吸収層32が形成され、光吸収層32
の上に金属からなる反射層33が形成されている。基板
31には、プリグルーブ34が形成されている。光吸収
層32は色素をその溶剤に溶解して調製した光吸収層形
成用溶液をスピンコード法により塗布し乾燥することに
よりて形成されたものである。プリグルーブ34のグル
ープ底部36の光吸収層32の膜厚t6は、基板31の
ランド部35の光吸収層32の膜厚t5よりも大きくな
っている。その結果、光吸収層32の反射層33との接
触面における溝形状の深さがグループ34の深さd3よ
りも/hさくなり、情報を記録するためにレーザ光を照
射してプリグルーブ34に記録ビットを形成したとき、
光吸収層32の溝の上部(基板のランド部に対応する部
分)と底部との位相差が小さくなるために、記録ビット
の変調度が小さくなるという問題があった。この問題を
解消するために、グループの深さを大きくしている。し
かし、グループの深さを大きくし過ぎるとグループ部の
反射率が低下するという問題が生じる。
第5図において、プラスチックからなる基板11の表面
に色素からなる光吸収層12が形成され、光吸収層12
の上に金属からなる反射層13が形成されている。基板
11には、プリグルーブ14が形成されている。光吸収
層12は色素を溶剤に溶解して調製した前記のように特
定の性状を有する光吸収層形成用溶液を、スピンコード
法により塗布し乾燥することによって形成されたもので
ある。プリグルーブ14のグループ底部16の光吸収層
12の光学的膜厚(nr−t2)(但し、nlは光吸収
層の屈折率であり、t2はグル−プ底部16の光吸収層
12の膜厚である)と、基板11のランド部15の光吸
収層12の光学的膜厚(n r ・tl)(但し、n、
は光吸収層の屈折率であり、tlはランド部15の光吸
収層12の膜厚である)との差は、ときλ/8以下であ
るように形成されている。その結果、光吸収層12の反
射層13との接触面における溝形状の深さはグループ1
4の深さdlと同じか又は光学的膜厚でλ/8以下はど
小さくなっており、光吸収層12のグループ部とランド
部とで位相差か大きく記録ビットの変調度が大きいもの
である。更にn。
・tlとnr’j2との差を上記のようにすることによ
り、グループ14の深さd、を小さくすることが可能と
なりグループ部の反射率が大きくなる。
上記のnr−tlとnr−t2との差は、λ/11以下
であることが好ましく、λ/13以下であることが更に
好ましく、λ/16以下であることがより一層好ましい
また、ミラ一部の反射率に対するグループ底部の反射率
の比率が、70%以上、特に80%以上、更に特に90
%以上にすることが好ましい。
ミラ一部の反射率に対するグループ底部の反射率の比率
を増大させるためには、グループ部の光路長とラント部
の光路長との差を小さくすればよい。
第6図において、プラスチックからなる基板21の表面
に色素からなる光吸収層22が形成され、光吸収層22
の上に金属からなる反射層23が形成されている。基板
21には、プリビット24が形成されている。光吸収層
22は色素を溶剤に溶解して調製した前記のように特定
の性状を有する光吸収層形成用溶液を、スピンコード法
により塗布し乾燥することによって形成されたものであ
る。ブリとット24のビット部26の光吸収層22の光
学的膜厚(nr−t4)(但し、nrは光吸収層の屈折
率であり、t4はビット部26の光吸収層22の膜厚で
ある)と、基板21のビット間部25の光吸収層22の
光学的膜厚(n、・t3)(但し、n、は光吸収層の屈
折率であり、t3はビット間部25の光吸収層22の膜
厚である)との差は、λ/8以下であるように形成され
ている。その結果、光吸収層22の反射層23との接触
面における穴形状の深さはビット24の深さd2と同じ
か又は光学的膜厚でλ/8以下はど小さくなっており、
光吸収層22のピット部とビット間部とで位相差が大き
くビットの変調度が大きいものである。その結果、基板
のビット形成領域に光吸収層が形成されていても、基板
のビットを高い変調度で再生することが可能となる。
上記のn、−t3とnl・t4との差は、λ/11以下
であることが好ましく、λ/13以下であることが更に
好ましく、λ/16以下であることがより一層好ましい
プリグルーブも設けられる場合、グループの深さd、は
ビット部の深さd2よりも、光路長(n −d : n
は基板の屈折率で、dは深さ寸法である)で表わしてλ
/16以上、特にλ/14以上、更に特にλ/12以上
小さいことが好ましい。
上記光吸収層の、上記ランド部及び上記ビット間部の膜
厚は、40〜400nm、特に60〜300nm、更に
特に80〜250nmであることが好ましい。
情報記録媒体Aにおける特定の光学的膜厚を有する光吸
収層、即ち、グループ底部の光吸収層の光学的@厚とラ
ンド部の光吸収層の光学的膜厚との差がλ/8以下であ
り、ビット部の光吸収層の光学的膜厚とビット間部の光
吸収層の光学的膜厚との差がλ/8以下である光吸収層
は、下記の情報記録媒体Aの製造方法によって形成する
ことができる。
情報記録媒体Aは、プリビット部及び場合によりプリグ
ルーブ部が形成された円盤状の基板上に、色素を溶剤に
溶解して調製した色素溶液であって、該色素溶液の塗布
温度において該色素溶液から該溶剤を蒸発させることに
より色素の析出が始まったときの色素懸濁溶液の体積の
、該色素溶液の元の体積に対する比率として定義される
濃縮限界が99〜20%である色素溶液を、スピンコー
ド法により塗布し乾燥することによフて、ビット部の光
学的膜厚とビット間部の光学的膜厚との差がλ/8(但
し、λは再生用レーザ光の波長)以下であり、グループ
底部の光学的膜厚とランド部の光学的膜厚との差がλ/
8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下である、レ
ーザ光を照射して再生用のビットを形成することにより
情報の記録が可能な光吸収層を、該基板のプリビット部
及び場合によりプリグルーブ部が形成された面上に形成
することを特徴とする情報記録媒体Aの製造方法によっ
て製造できる。
情報記録媒体Aの製造方法において光吸収層の形成は、
前記のような色素を溶剤に溶解して色素溶液を調製し、
次いでこの色素溶液を基板の表面にスピンコード法によ
り塗布して塗膜を形成した後乾燥することにより行なう
情報記録媒体Aの製造方法において使用される上記の色
素溶液は、特定の性状を有するもの、即ち、濃縮限界が
99〜20%である色素溶液である。本明細書において
、「濃縮限界」の用語は、色素溶液の塗布温度において
該色素溶液から該溶剤を蒸発させることにより色素の析
出が始まったときの色素懸濁溶液の体積の、該色素溶液
の元の体積に対する比率と意味するものとして定義され
る。例えば、色素を溶剤に溶解した色素溶液を光吸収層
を形成するための塗布温度に維持して溶剤を蒸発させた
とき、溶剤の蒸発に伴なってその体積が減少し、やがて
溶解していた色素が析出してくるが、色素の析出が始ま
ったときの色素溶液(厳密には色素懸濁溶液である)の
体積が、元の色素溶液の体積の90%である色素溶液を
、濃縮限界が90%の色素溶液という。
従って、色素溶液の濃縮限界は、色素と溶剤(単一溶剤
又は混合溶剤)との組合せ、溶剤を二種以上の溶剤の組
合せとしたときその種類と比率、色素溶液中の色素の濃
度、塗布温度、等々によって変化する。そのために、特
定の濃縮限界を有する色素溶液を特定の色素について一
律に定めることはできないが、上記のような条件を種々
変えて所望の濃縮限界を有する色素溶液を調製すること
は、当業者が容易になし得ることである。
情報記録媒体Aの製造方法において使用する色素溶液は
、濃縮限界か99〜20%である色素溶液であるが、濃
縮限界が99〜30%、特に95〜40%、更に特に9
0〜50%である色素溶液であることが好ましい。色素
溶液の濃縮限界が、上記範囲よりも大きいと光吸収層の
膜厚が全体的に不均一になり、また上記範囲よりも小さ
いとグループ底部とランド部との光吸収層の光学的膜厚
の差及びビット部とビット間部との光吸収層の光学的膜
厚の差が大きくなる。
上記色素溶液を調製するために使用する溶剤は、色素溶
液の濃縮限界を満足するものである限り、単一の溶剤で
あってもよく、二種以上の溶剤の混合溶剤であってもよ
い。上記溶剤が混合溶剤である場合、使用する色素の良
溶剤(好ましくは、色素溶液の塗布温度において使用す
る色素を2重量%以上溶解し得る溶剤)と、使用する色
素の貧溶剤(好ましくは、色素溶液の塗布温度において
使用する色素を2重量%以上溶解しない溶剤)との混合
物であることが好ましい。その際に、該良溶剤と該貧溶
剤とは相溶性であり、上記塗布温度において該貧溶剤の
蒸発速度が該良溶剤の蒸発速度よりも大きくないことが
必要である。
一般に該貧溶剤の混合割合を増大させるほど濃縮限界は
大きくなる。
上記の溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼンなどのような芳香族炭化水素系溶剤:ヘ
キサン、オクタン、ノナン、シクロヘキサンなどのよう
な脂肪族炭化水素系溶剤;酢酸のような有機酸系溶剤:
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、セロソルブアセテ
ートなどのようなエステル系溶剤:アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのようなケトン系溶剤ニジクロルメタン、1,2
−ジクロルエタン、クロロホルム、メチルクロロホルム
、トリクレン、四塩化炭素、テトラクロロエチレンなど
のようなハロゲン化炭化水素系溶剤;テトラヒドロフラ
ン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサ
ン、ダイグライムなどのようなエーテル系溶剤;エタノ
ール、n−プロパツール、イソプロパツール、n =ブ
タノール、アミルアルコール、ジアセトンアルコール、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ベンジルアルコールなどのようなアル
コール系溶剤ニジメチルホルムアミドのようなアミド系
溶剤:2.2.3.3、テトラフロロプロパツールなと
のようなフッ素化アルコール、フッ素置換ケトン、フッ
素置換エステル、フッ素置換アミド、フッ素置換エーテ
ル、フッ素置換芳香族炭化水素、フッ素置換脂肪族炭化
水素などのようなフッ素系溶剤などを挙げることができ
る。
情報記録媒体Aの製造方法において、上記色素溶液が上
記限界濃度を満足するものである限り特に限定されるも
のではないが、その取扱いの便宜上及びスピンコード法
により基板状の全体的に均一な膜厚の光吸収層を形成さ
せるために、上記色素溶液中の上記色素の濃度は0.5
〜15重量%、特に1〜10重量%、更に特に1.5〜
8重量%であることが好ましい。
上記色素溶液中には、さらに酸化防止剤、UV吸収剤、
可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて添加し
てもよい。
結合剤を使用する場合に結合剤としては、例えばゼラチ
ン、ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース
誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高
分子物質;及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ
酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸
メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポ
リビニルアルコール、塩素化ポリオレフィン、エポキシ
樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホル
ムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期締金物などの
合成有機高分子物質を挙げることができる。
上記色素溶液をスピンコード法により基板上に塗布する
に際しては、それ自体公知の装置及び方法を使用して行
なうことができる。上記色素溶液を、一般に0〜100
℃、特に5〜80℃、更に特に10〜60℃の温度で塗
布することが好ましい。基板の回転数は、色素溶液を塗
布するときは、一般に10〜1000 r、p、m、、
特にioo〜500 r、p、m、にすることが好まし
く、色素塗膜を乾燥するときは、一般に300〜100
00r、p、m、、特に500〜7000r、p、tn
、、更に特に700〜4000 r、p、m、にするこ
とが好ましい。
情報記録媒体Aの光吸収層の上には更に反射層が設けら
れていてもよい。
反射層の材料としては、Be、B、C,Sc、Rh、S
r、As、Os、TI、At、Fr、Ra、Mg、Se
、Y、T i、2r、Hf、V。
Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re。
Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、C
u、Ag、Au、Zn、Cd、A11.、Ga、In、
Si、Ge、T、e、Pb、Po、Sn、Bi、Sbな
どの金属及び半金属を挙げることができる。これらの中
でもC,Au、Zn、Cu、Pt、An、Ni、In及
びステンレス鋼が特に好ましい。これらの物質は単独で
用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せでまたは合
金として用いてもよい。
反射層は、たとえば上記光反射性物質を蒸着、スパッタ
リングまたはイオンブレーティングすることにより記録
層の上に形成することができる。
特に、スパッタリングによって反射層を成膜することが
好ましい。反射層の層厚は一般には100〜3000λ
、好ましくは400〜2000λの範囲にある。
反射層として貴金属反射層を設けた場合は、その上に八
2などの金属密着層又は有機物の密着層を設けることが
できる。
色素層の上又は反射層の上に、情報記録媒体全体特に光
吸収層及び反射層を物理的及び化学的に保護する目的で
保護層を設けてもよい。また、保護層は、基板の光吸収
層が設けうわていない側にも耐傷性、耐湿性を高めるた
めに設けてもよい。
保護層に用いられる材料の例としては、無機物質として
は、Sin、5in2.Si、N4、MgF2,5n0
2等を挙げることができる。また、有機物質としては、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を挙げ
ることができ、好ましくはUV硬化性樹脂である。
保護層は、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを適
当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液
を塗布し、乾燥することによって形成することができる
。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な
溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布
し、LIV光を照射して硬化させることによって保護層
を形成することができる。UV硬化性樹脂としては、ウ
レタシ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ
)アクリレートのオリゴマー類、(メタ)アクリル酸エ
ステル等の千ツマー類等と光重合開始剤等との通常のU
V硬化性樹脂を使用することができる。これらの塗布液
中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の
各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層の材
料としてUV硬化性樹脂を用いることが好ましい。
保護層の層厚は一般には0.1〜100μm、好ましく
は0.5〜20μmの範囲にある。
上記以外にも、保護層は、たとえばプラスチックの押出
加工で得られたフィルムを接着層を介して色素記録層の
上にラミネートすることにより形成することができる。
あるいは真空蒸着、スパッタソング、塗布等の方法によ
り設けられてもよい。
情報記録媒体Aへの情報の記録は、情報記録媒体を定線
速度(好ましくは1.2〜2.8m/秒、特に好ましく
は1.2〜1.4m/秒)にて回転させながら、基板側
から該プレグルーブの底部にレーザー光を照射してグル
ープ上にある光吸収層に再生用のピットを形成して信号
を記録することにより行なう。信号としてはCDフォー
マットのEFM信号を記録することが本発明の効果を得
る上で好ましい。一般に、記録光としては750〜85
0nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザービーム
が用いられる。本発明の情報記録媒体では、10mW以
下のレーザーパワーで記録することができる。
上記の記録後のピットは、基板及び/又は色素がレーザ
光の照射により発熱し、溶融、蒸発、昇華、変形酸るい
は変質することにより、基板−色素間に凸状、波状、凹
状等の変化が起こったり、色素内で変化が起こったり、
色素−金属反射層間で変化が起こったりするなどの形態
のものである。
上記記録方法により、情報記録媒体AにCDフォーマッ
ト信号などを定線速度で記録を行うことにより、信号の
変調度、再生C/Nなどの優れた記録再生特性を得るこ
とができ、さらに記録時のトラッキング性、特にプッシ
ュプル法によるトラッキング性が優れたものとなる。ま
た情報記録媒体Aは高反射率を有するので、プリビット
部の信号及びプリグルーブ部に記録されたCDフォーマ
ット信号を市販のCDプレーヤーを用いて再生すること
ができる。
本発明の情報記録媒体の他の態様は下記の情報記録媒体
である。この情報記録媒体を、以下、情報記録媒体Bと
言う。
情報記録媒体Bは、プリビット又はプリビットとプリグ
ルーブとが形成された円盤状の基板上に、レーザ光を照
射して再生用のピッを形成することにより情報の記録が
可能な色素を含む色素層が設けられてなる情報記録媒体
であって、該プリビットが0.2〜1,4μmの半値幅
と150〜400nmの深さとを有し、プリグルーブも
設けられた場合、該プリグルーブが0.2〜1.4μm
の半値幅と70〜200nmの深さとを有し、該プリビ
ットの深さが該プリグルーブの深さよりも光路長で表わ
してλ/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以上大
きく、且つ、ビット底部における該基板と該色素層との
合計の光路長が、ビット間部における該基板と該色素層
との合計の光路長よりもλ/8(但し、λは再生用レー
ザ光の波長)以上長いことを特徴とする情報記録媒体で
ある。
情報記録媒体Bの色素層の上に更に金属からなる反射層
が形成されていてもよく、また、色素層又は反射層の上
に更に保護層が形成されていてもよい。
情報記録媒体Bにおける円盤状の基板の材料としては、
情報記録媒体Aについて記載したような材料を使用する
ことができる。
情報記録媒体Bにおいては、上記基板表面に、プリビッ
ト部及び場合により更にプリグルーブ部が形成されてい
るが、プリビット及びプリグルーブの形状に特に特徴を
有する。
情報記録媒体Bにおける基板のプリビットについて、添
付する図面を参照して詳細に説明する。
第8図は、情報記録媒体Bの一実施例の、プリビットに
おける断面の一部を模式的に示す断面図である。
第8図において、プラスチックからなる基板41の表面
に色素からなる色素層42が形成され、色素層42の上
に金属からなる反射層43が形成されている。基板41
には、プリビット44が形成されている。色素層42は
色素をその溶剤に溶解して調製した色素層形成用溶液を
スピンコード法により塗布し乾燥することによって形成
されたものである。プリビット44のビット底部46の
色素層42の膜厚t8は、前記の理由によって基板41
のビット間部45の色素層42の膜厚t7よりも大きく
なっている。ビット底部46における基板41と色素層
42との合計の光路長と、ビット間部45における基板
41と色素層42との合計の光路長とは下記のように表
わされる。
即ち、ビット底部46における光路長OLP+は、 OLp、=nD”t8 +n、、−d、。
(但し、noは色素層42の屈折率であり、nBは基板
41の屈折率であり、dPlはビット底部46の基板4
1の厚さである) で示され、ビット間部45における光路長OLL。
は、 01、L、= nD”t7 + nB−dL(但し、n
l)及びnaは上記と同じ意味を有し、dLはビット間
部45の基板41の厚さである)で示される。
dL=dP1+d4 (但し、d4はプリビットの深さである)であるから、
OLP、とOLL、との差は、I 0LPI  0LL
I l = l no−t2− (no4++ na・
d+) 1で表わされる。
情報記録媒体Bにおいて、プリビット44は特定の形状
を有するものである。即ち、プリビット44の半値幅(
ビットの深さの1/2の深さにおけるビットの幅)は、
0.2〜1.4μm、好ましくは0.3〜1.0μm、
特に好ましくは0゜35〜0.7μmである。また、プ
リビット44の深さd4は、450〜400nm、好ま
しくは460〜350nm、特に好ましくは170〜3
00nmである。情報」己録媒体Bにあけるプリビット
44の深さd4は、従来公知のCDにおけるプリビット
の深さ(一般に410nm程度である)よりも非常に大
きいものである。
通常、flD (i!naよりも大きく、情報記録媒体
Bにおいては上記のようにプリビット44の深さd4が
従来公知のものよりも非常に大きく形成されているので
、t8はt7よりも非常に大きくなっており、そのため
にOLP、は0LL1よりも大きくなり、OL、、とO
LL、との差、即ち、10 L pI−OL Ll +
が大きくなる。
情報記録媒体Bにおいては、ビット底部における基板と
色素層との合計の光路長OLp+が、ビット間部におけ
る該基板と該色素層との合計の光路長OLL、よりもλ
/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以上、好まし
くはλ/4以上長くなるように構成されている。
情報記録媒体Bにおいて、上記OLp+とOLL。
との差がλ/8以上になるようにするためには、プリビ
ット44の深さd4を前記のような大きさに形成した基
板上に、色素層42を形成したとき、色素層42の膜厚
t7及びt8を考慮して、式: %式% を満足するように5色素層42の屈折率nO及び基板4
1の屈折率nBを選定すればよい。
no及びnaは、t7及びt8の値、並びにnoと08
との相対関係を考慮して決定しなくてはならないので、
一義的に選定することはできないが、n、が所望の値に
なるような色素の選択、及びn8が所望の値になるよう
な基板材料の選択は、上記の条件を考慮して当業者が実
験的に容易に行なうことができる。
上記のようにして選定されるnDを有する色素及び上記
のようにして選定されるn8を有する基板材料は何れも
特殊なものではなく、それ自体公知の材料の中から適宜
選択することができる。また、上記のt7及び七〇の値
も、そわ自体公知の塗布方法により色素溶液から形成さ
れた色素層の膜厚である。それにもかかわらず、情報記
録媒体Bにおいて上記OL、、とOLL、との差がλ/
8以上になるようにすることができるのは、プリビット
の形状(特にその深さ)を前記のように特定範囲の値に
形成したためである。
情報記録媒体Bは、上記ot、p+とOLL+との差が
λ/8以上であるので、情報を再生するためにレーザ光
を照射したとき、ピット間部45とピット底部46どの
位相差が大きく、変調度の大きい再生信号を得ることが
できるのである。
基板材料がプラスチックの場合は、前記のようなプリビ
ットを有する基板は、スタンバを使用して射出成形によ
り製造することができる。
また、基板の表面上に、上記プリビットを形成するため
のプリビット層を設けてもよい。
プリビット層の材料としては、アクリル酸のモノエステ
ル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエステルの
うちの少なくとも一種の千ツマ−(またはオリゴマー)
と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
プリビット層の形成は、まず精密に作られた母型(スタ
ンバ)上に上記のアクリル酸エステルおよび重合開始剤
からなる混合液を塗布し、さらにこの塗布液層上に基板
を載せたのち、基板または母型を介して紫外線の照射に
より液層を硬化させて基板と液相とを固着させる。次い
で、基板を母型から剥離することによりプリビット層の
設けられた基板が得られる。プリビット層の層厚は一般
に0.1〜100μmの範囲にあり、好ましくは0.1
〜50μmの範囲である。
また、プリグルーブの形状は、グループの半値幅(グル
ープの深さの172の深さにおけるグループの幅)が、
0.2〜1.4μm、好ましくは0.3〜1.0μm、
特に好ましくは0.35〜0.7μmであり、プリグル
ーブの深さが、70〜200 n m、好ましくは80
〜180 n m、特に好ましくは90〜460nmで
あるような形状である。アドレッシング、或いは線速制
御用にグループをライブリングさせても良い。
プリグルーブの深さは、同一基板のプリビットの深さよ
りも光路長で表わしてλ/8(但し、λは前記の意味で
ある)以上小さいことが必要である。
プリグルーブは、プリビットの形成と同時に同様にして
形成することができる。
基板の表面には、前記プリビット(及び場合によりプリ
グルーブ)の形状を保持する条件下で、平面性の改善、
接着力の向上、基板の耐溶剤性の改善及び色素層の変質
の防止の目的で下塗層及び/又は耐溶剤層が設けられて
もよい。このような下塗層及び耐溶剤層は、蒸着又はス
パッタリングにより設けることが好ましい。
情報記録媒体Bは、基板のプリビット部(及び場合によ
りプリグルーブ部)上に、色素を含む色素層が設けられ
ている。
情報記録媒体Bに使用される色素は特に限定されるもの
ではなく、情報記録媒体Aについて記載した色素である
色素層の形成は、上記色素、さらに所望により結合剤を
溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基
板表面に塗布して塗膜を形成したのち乾燥することによ
り行なうことができる。
上記色素塗布液調製用の溶剤としては、酢酸エチル、酢
酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン、ジクロルメタン、1,2−ジクロ
ルエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、テ
トラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどの
エーテル、エタノール、n−プロパツール、インプロパ
ツール、n−ブタノールなどのアルコール、ジメチルホ
ルムアミドなどのアミド、2,2,3゜3−テトラフロ
ロプロパツール等フッ素系溶剤などを挙げることができ
る。なお、これらの非炭化水素系有機溶剤は、50容量
%以内である限り、脂肪族炭化水素溶剤、脂環族炭化水
素溶剤、芳香族炭化水素溶剤などの炭化水素系溶媒を含
んでいてもよい。
塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、
滑剤なと各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
結合剤を使用する場合に結合剤としては、例えばゼラチ
ン、ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース
誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高
分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポ
リ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、
ポリビニルアルコール、塩素化ポリオレフィン、エポキ
シ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホ
ルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物など
の合成有機高分子物質を挙げることができる。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコード法、デイ
ツプ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクター
ロール法、スクリーン印刷法などを挙げることができる
。色素の良好な配向状態を形成するためには、スピンコ
ード法を用いることが好ましい。
色素層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤に
対する色素の比率は一般に0.01〜99%(重量比)
の範囲にあり、好ましくは1.0〜95%(重量比)の
範囲にある。
上記色素層の、上記ビット間部の膜厚は、40〜400
nm、特に60〜300nm、更に特に80〜550n
mであることが好ましい。
情報記録媒体Bは、反射率を向上させるために色素層と
任意に設けられる反射層との間にエンハンス層が設けら
れていてもよい。
上記エンハンス層を形成するための物質は、60〜40
0℃、好ましくは100〜300℃、更に好ましくは1
00〜550℃の範囲内のガラス転移温度、60〜50
0℃、好ましくは100〜400℃、更に好ましくは1
00〜350℃の範囲内の融点、80〜600℃、好ま
しくは420〜500℃、更に好ましくは420〜45
0℃の範囲内の沸点又は分解点、及び、1.1〜1゜8
、好ましくは1.2〜1.7、更に好ましくは1.3〜
1.6の範囲内の再生用レーザ光の波長での屈折率(n
)及び0.3以下、好ましくは0.1以下の消衰係数(
k)を有する物質であることが好ましい。エンハンス層
を形成する物質としては上記のような特性を有するもの
であれば、有機物であフても無機物であってもよい。エ
ンハンス層は蒸着、スパッタリング等によって形成する
ことも可能であるが、容易に且つ経済的に形成できるこ
とから、上記物質を含む溶液の塗布、乾燥によってエン
ハンス層を形成することが好ましく、そのためにエンハ
ンス層を形成する物質としては、塗布によって成膜する
ことができる物質、例えば、ポリブタジェン、シリコン
系樹脂、フッ素系樹脂等が好ましい。
エンハンス層を塗布によって形成する方法としては、特
に限定されず、エンハンス層形成物質を適当な溶剤に溶
解した溶液を通常の塗布方法、例えばスピンコード法に
より塗布し、次いで乾燥して溶剤を除去して成膜する方
法を採用することができる。この際、エンハンス層の膜
厚(寸法膜厚)は、ビット間部よりもビット部の方が厚
くなることもあるが、その場合でもエンハンス層の屈折
率が小さいので、エンハンス層の光学的膜厚はビット間
部とビット部とで殆ど差はない。従フて、情報記録媒体
Bにおいては、エンハンス層を設けたことによってプリ
ビット信号の再生に悪影響を及ぼすことはなく反射率を
向上させることができる。
エンハンス層の膜厚は、グループ底部及びビット部の膜
厚が、50〜600nmであり、ランド部及びビット間
部の膜厚が、50〜600nmであることが好ましい。
情報記録媒体Bの色素層の上には更に反射層が設けらて
いてもよい。また、色素層又は反射層の上に保護層を設
けてもよい。反射層及び保護層の材料及び形成方法は、
情報記録媒体Aについて記載したものと同様であってよ
い。
情報記録媒体Bへの情報の記録及び情報記録媒体Bから
の情報の再生についても、情報記録媒体Aについて記載
したことと同様に行なうことができる。
以下に、本発明の実施例及び比較例を記載する。ただし
、これらの各個は本発明を制限するものではない。
[実施例1コ 直径46mm”−’70mmの領域に、EFM信号を記
録したプリビット部(半値幅:0.6μm、深さ: 1
20nm)が形成され、直径70mm〜118mmの領
域に、プリグルーブ部(半値幅二0.45μm、深さ:
45nm)が形成さゎた円盤状のポリカーボネート基板
(外径:12゜mm、内径: 15mm、厚さ:1.2
mm)を用意した。
一方、下記構造式: を有する色素(A)を、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテルに溶解して、色素(A)を2゜4重量%含有
する色素溶液を調製した。この色素溶液の23℃におけ
る限界濃度は80%であった。
この色素溶液を23℃に維持し、23℃の上記基板上に
上記色素溶液をスピンコード法により基板回転数200
 r、p、m、の速度て4秒間塗布した後、回転数70
0 r、p、m、で3o秒間乾燥して色素層を形成した
。ビット底部の光学的膜厚は360nmでありビット間
部の光学的膜厚は320nmであった。
形成された色素層の上に、480W、ターゲット−基板
距離95mm、ガス圧2Pa、レート2nm/秒の条件
下で、AuをDCスパッタリングして膜厚が1100n
のAuからなる反射層を形成した。
上記反射層上に、保護層としてUV硬化性樹脂(商品名
: 3070、スリーボンド社製)をスピンコード法に
より回転数1500 r、p、m、の速度で塗布した後
、高圧水銀灯にて紫外線を照射して硬化させ、層厚2μ
mの保護層を形成した。
このようにして、基板、色素記録層、反射層及び保護層
からなる情報記録媒体を製造した。
得られた情報記録媒体について、下記の評価方法により
測定したプリビット部の変調度は68%であり反射率は
84%であり、プリグルーブ部の変調度は64%であり
反射率は84%でありだ。
また、全錯域で、CD−ROMプレーヤ等の市販の機械
により再生読み出しが可能な信号が得られた。
この情報記録媒体のプリビット部に、DC発光させたレ
ーザ光を6mWのパワーで照射した。得られた情報記録
媒体のプリビット部からプリマスタリングされた情報を
読み出すことは不可能になった。
[情報記録媒体の評価] 上記で得られた情報記録媒体を、ディスク評価装置(N
A:0.5、レーザー波長ニア80nm)及びEFMエ
ンコーダ(KEN−11000)を用いて、記録する際
のレーザーパワー(記録パワー)を6mW、定線速度:
1.3m/秒にてプレグルーブの底部に記録を行なった
1)ピット底部及びビット間部の色素層の膜厚色素層の
絶対膜厚を、断面部の超高分解能電子顕微g(株式会社
日立製作所製5900)観察によって測定した。
2)プリビット部の変調度 上記記録されたCDフォーマット信号のうち記録長11
Tの直流再生信号について、信号部分の信号強度を測定
し、その変調度(C)を次式により求めた。
SH−5L C=       xloo SH (SH:信号の最大強度、SL:信号の最小強度)3)
プリビット部の反射率 上記2)におけるSHを、反射率既知の情報記録媒体と
比較して較正した。
4)プリグルーブ部の変調度 情報を記録した部分の再生信号について、上記2)にお
けると同様の方法で測定した。
5)プリグルーブ部の反射率 上記3)におけると同様の方法で測定した。
[実施例2] 実施例1におけると同様にして製造した再生読み出しが
可能な情報記録媒体のプリビット部に、レーザ光を6m
Wのパワーで照射して3丁信号を記録した。この場合も
、得られた情報記録媒体のプリビット部からプリマスタ
リングされた情報を読み出すことは不可能になった。
[実施例3] プリマスタリングによりプリビット部に3T信号のビッ
トを記録した基板を使用した他は、実施例1にお衿ると
同様にして製造した再生読み出しが可能な情報記録媒体
のプリビット部に、その3T信号に同期させて、レーザ
光を6mWのパワーで照射して4T信号を記録した。
その結果、プリビット部のプリマスタリングされた3T
信号は、41信号に変更されたことが再生信号をオシロ
グラフで観察することにより確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の情報記録媒体の部分概略断面図であ
る。 第2図は、本発明の情報記録媒体における加工情報が記
録された態様の一例を、模式的に示す部分概略断面図で
ある。 第3図は、本発明の情報記録媒体における加工情報が記
録された態様の他の一例を、模式的に示す部分概略断面
図である。 第4図は、従来のプリビット部を有する情報記録媒体の
部分概略断面図である。 第5図は、本発明の情報記録媒体Aの一実施例のプリグ
ルーブ領域における断面の一部を模式的に示す断面図で
ある。 第6図は、本発明の情報記録媒体Aの一実施例のプリビ
ット領域における断面の一部を模式的に示す断面図であ
る。 第7図は、従来公知の情報記録媒体のプリグルーブ領域
における断面の一部を模式的に示す断面図である。 第8図は、本発明の情報記録媒体Bの一実施例のプリビ
ットにおける断面の一部を模式的に示す断面図である。 第9図は、従来の基板上のプリビット形成面に色素層を
塗布により形成した場合の、情報記録媒体のプリビット
における断面の一部を模式的に示す断面図である。 1.11.21.31:基板、 3.12.22.32:色素層、 2.13.23.33:反射層、 14.34ニブリグルーブ、 24:プリビット、 15.35:ランド部、 25:ビット間部・ 16.36:グループ底部、 26:ビット部◎ 41.51:基板、 42.52:色素層、 43.53:反射層、 44.54:プリビット、 45.55:ビット間部、 46.56:ビット底部。 特許出願人  富士写真フィルム株式会社代 理 人 
 弁理士  柳 川 泰 男第1図 第2図 り。 第3図 第4図 第5図 第8図 第9図 手続補正書(自発) 平成3年 8月20日 平成 2年 特許願 第287975号2、発明の名称 情報記録媒体 3、補正をする者 事件との関係     特許出願人 名 称  (520)富士写真フィルム株式会社4、代
理人 住 所  東京都新宿区四谷2−14ミツヤ四谷ビル8
階明細書の「発明の詳細な説明」の欄を下記の通り補正
する。 =記− 1゜明細書の第37頁11行目の「濃縮限界」を「?!
IA縮限界(以下、限界濃度ということがある)」と補
正する。 2゜明細書の第40頁7〜8行目の「2.2.3.3、
テトラフロロプロパツール」を[2゜2.3.3−テト
ラフロロプロパツール」と補正する。 3゜明細書の第40頁15行目および第6頂下から4行
目の「限界濃度」を「濃縮限界」と補正する。 4゜明細書の第45頁7行目の「色素記録層」を「色素
層又は反射層」と補正する。 −以上一

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、プリビット部又はプリビット部とプリグルーブ部と
    が形成された円盤状の基板上に、レーザ光を照射して再
    生用のビットを形成することにより情報の記録が可能な
    色素を含む色素層が設けられており、該プリビット部の
    変調度が50%以上であり、プリマスタリングされた該
    プリビット部の情報の少なくとも一部分が、レーザ光の
    照射により加工されていることを特徴とする情報記録媒
    体。 2、該プリビット部及び該プリグルーブ部の少なくとも
    一方が二個以上存在することを特徴とする請求項1に記
    載の情報記録媒体。
JP28797590A 1990-10-25 1990-10-25 情報記録媒体 Pending JPH04162227A (ja)

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