JPH04255931A - 情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

情報記録媒体及びその製造方法

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JPH04255931A
JPH04255931A JP3039252A JP3925291A JPH04255931A JP H04255931 A JPH04255931 A JP H04255931A JP 3039252 A JP3039252 A JP 3039252A JP 3925291 A JP3925291 A JP 3925291A JP H04255931 A JPH04255931 A JP H04255931A
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JP
Japan
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area
substrate
pit
layer
dye
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3039252A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Mitsuru Sawano
充 沢野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH04255931A publication Critical patent/JPH04255931A/ja
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光による情報の
記録及び/又は再生が可能な情報記録媒体、及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年において、レーザ光等の高エネルギ
ー密度のビームを用いる情報記録媒体が開発され、実用
化されている。この情報記録媒体は光ディスクと称され
、ビデオ・ディスク、オーディオ・ディスク、さらには
大容量静止画像ファイルおよび大容量コンピュータ用デ
ィスク・メモリーとして使用され得るものである。これ
らの情報記録媒体のうちで、音楽等のオーディオ再生用
としてコンパクトディスク(CD)が広く実用化されて
いる。コンパクトディスクは、製造時に基板上に形成さ
れたピット列からなる情報を再生するためにのみ使用さ
れる。すなわち、コンパクトディスクは、適当なプラス
チック材料を成形してスパイラル状にピットを形成し、
そしてその表面に反射層として金属層を形成することに
より製造される。このように、コンパクトディスクは再
生専用の記録媒体である。
【0003】コンパクトディスクの情報の読み取りは、
ディスクを回転させながらレーザビームを照射すること
により行なわれる。情報はディスク上のピットの有無に
よる反射光量の変化を検知して再生される。再生のみの
コンパクトディスクは、CD規格に基づいて、CDを1
.2〜1.4m/秒の定線速度で回転させながら読み取
る(再生する)ように作られており、信号面内径46m
mおよび信号面外径116mmの範囲内で、トラックピ
ッチ1.6μmにて最大約74分の記録時間を有するこ
とが要求されている。
【0004】前述のように、オーディオ用CDは現在広
く使用されている。従って、オーディオ用CDの再生に
用いられる市販のCDプレーヤも広く一般に使用されて
いるので、大量生産による価格の低下および性能の向上
が実現している。
【0005】また、情報の書き込み(記録)が可能なD
RAW(DirectRead After Writ
e)型の情報記録媒体についても開発され一部実用化さ
れている。このようなDRAW型の情報記録媒体(光デ
ィスク)は、基本構造として、プラスチック、ガラス等
からなる円盤状の透明基板と、この上に設けられたBi
、Sn、In、Te等の金属または半金属からなる記録
層又は色素からなる記録層とを有する。光ディスクへの
情報の記録は、例えば、レーザビームを光ディスクに照
射することにより行なわれ、記録層の照射部分がその光
を吸収して局所的に温度上昇する結果、ピット形成等の
物理的変化あるいは相変化等の化学的変化を生じてその
光学的特性を変えることにより情報が記録される。光デ
ィスクからの情報の読み取り(再生)もまた、レーザビ
ームを光ディスクに照射することなどにより行なわれ、
記録層の光学的特性の変化に応じた反射光または透過光
を検出することにより情報が再生される。
【0006】上記光ディスクへの情報の記録及び再生の
ためのレーザビームの照射は、通常ディスク表面の所定
の位置に行われる。レーザビームを案内して照射予定位
置に正確にたどる(一般にトラッキングと呼ばれる)よ
うにするため、凹溝のトラッキングガイド(プリグルー
ブ)が基板の表面に設けられることが一般的である。
【0007】また、上記のような記録可能な領域の内周
側に、基板上に予めピットが形成されたROM領域が設
けられた情報記録媒体が提案されている(特開平2−4
2652号公報参照)。この情報記録媒体においては、
色素からなるレーザ吸収層が記録可能領域にのみ設けら
れ、プリピットが形成されたROM領域には色素からな
るレーザ吸収層は設けられていない。その理由は、プリ
ピットが形成された領域に色素からなるレーザ吸収層を
設けると、プレピット信号の変調度が小さくなりROM
領域の情報を実用的に再生することができなくなるため
である。
【0008】即ち、色素からなるレーザ吸収層は一般に
色素の溶液を塗布し乾燥することによって形成されるも
のであり、プリピット形成領域に色素溶液を塗布すると
、前記のプリグルーブ形成領域への色素溶液の塗布の場
合と同様に、ピット部(穴部)のレーザ吸収層の膜厚が
ピット間部(ピットとピットとの間の部分で、前記ラン
ド部に相当する)のレーザ吸収層の膜厚よりも大きくな
り、そのために、基板のピット部の形状を反映して形成
されたレーザ吸収層の表面の穴の深さは、基板のピット
の深さよりも浅くなり、ピット部とピット間部との位相
差が小さくなるために、プリピットの変調度が小さくな
るのである。
【0009】特開平2−42652号公報に記載されて
いる情報記録媒体の製造方法においては、プリピット部
(ROM領域)に色素層を設けず、プリピット部の外周
側にスピンコート法により色素層を設けている。従って
、この方法によれば、記録可能領域の外周側にプリピッ
ト部(色素層を有しない)を設けることができない。 従って、この方法によれば、内周側のROM領域とその
外周側の記録可能領域との二つの領域に分かれた情報記
録媒体しか製造することができず、ROM領域へ予め記
録しておくアプリケーションソフトやその利用方法など
が制限され、実用上不便であるという問題点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光を照射して情
報を記録した後、変調度及び反射率が高くCD規格を満
足する再生信号を得ることができる情報記録領域と、こ
の情報記録領域の外周側に、高い変調度の再生信号を得
ることができるプリピット領域とを有する情報記録媒体
及びその製造方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、プリグルーブ
領域が形成され、そして該プリグルーブ領域の外周側に
プリピット領域が形成された円盤状の基板上の、該プリ
グルーブ領域に、レーザ光を照射して再生用のピットを
形成することにより情報の記録が可能な色素を含む光吸
収層と、その上に更に金属からなる反射層とが設けられ
、該プリピット領域に色素を含む光吸収層が設けられる
ことなく、金属からなる反射層が設けられてなることを
特徴とする情報記録媒体である。
【0012】他の本発明は、プリグルーブ領域が形成さ
れ、そして該プリグルーブ領域の外周側にプリピット領
域が形成された円盤状の基板上に、色素を溶剤に溶解し
て調製した色素溶液を塗布し乾燥することによって、レ
ーザ光を照射して再生用のピットを形成することにより
情報の記録が可能な光吸収層を該基板上に形成し、次い
で、該プリグルーブ領域よりも外周側の領域に該色素を
溶解し得る溶剤をスピンコート法により供給して該外周
側の領域に形成されている該光吸収層を除去し、次いで
、該基板の全領域に金属からなる反射層を設けることを
特徴とする情報記録媒体の製造方法である。
【0013】上記本発明の情報記録媒体の好ましい態様
は以下の通りである。 (1)上記基板の上記プリグルーブ領域の内周側に更に
プリピット領域が形成され、上記プリグルーブ領域の内
周側のプリピット領域に色素を含む光吸収層が設けられ
ることなく、金属からなる反射層が設けられてなること
を特徴とする上記の情報記録媒体
【0014】(2)上記基板の上記プリグルーブ領域の
外周側のプリピット領域の外周側に、更にプリグルーブ
領域が形成され、最外周側のプリグルーブ領域に上記光
吸収層及び反射層が設けられてなる上記の情報記録媒体
【0015】(3)上記プリグルーブ領域の、グルーブ
底部の光吸収層の光学的膜厚とランド部の光吸収層の光
学的膜厚との差がλ/8(但し、λは再生用レーザ光の
波長)以下であることを特徴とする上記の情報記録媒体
【0016】(4)上記基板の上記プリグルーブ領域の
内周側に更にプリピット領域が形成されており、上記プ
リグルーブ領域の、グルーブ底部の光吸収層の光学的膜
厚とランド部の光吸収層の光学的膜厚との差がλ/8(
但し、λは再生用レーザ光の波長)以下であり、上記プ
リグルーブ領域の内周側のプリピット領域に光吸収層及
び反射層が形成されており、上記内周側のプリピット領
域のピット部の光吸収層の光学的膜厚とピット間部の光
吸収層の光学的膜厚との差がλ/8(但し、λは再生用
レーザ光の波長)以下であることを特徴とする上記の情
報記録媒体。
【0017】(5)上記反射層の上に、更に保護層が形
成されていることを特徴とする上記の情報記録媒体。
【0018】上記本発明の情報記録媒体の製造方法の好
ましい態様は以下の通りである。 (6)上記基板上に、色素溶液の塗布温度において該色
素溶液から該溶剤を蒸発させることにより色素の析出が
始まったときの色素懸濁溶液の体積の、該色素溶液の元
の体積に対する比率として定義される濃縮限界が99〜
20%(好ましくは、90〜50%)である色素溶液を
、スピンコート法により塗布し乾燥することによって、
グルーブ底部の光学的膜厚とランド部の光学的膜厚との
差がλ/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下で
あり、上記プリグルーブ領域の内周側にプリピット領域
が形成された基板の場合にはそのピット部の光学的膜厚
とピット間部の光学的膜厚との差がλ/8(但し、λは
再生用レーザ光の波長)以下である上記光吸収層を、基
板上に形成することを特徴とする上記の情報記録媒体の
製造方法。
【0019】(7)上記プリグルーブ領域の外周側のプ
リピット領域の外周側に、更にプリグルーブ領域が形成
された基板の、外周側のプリピット領域及びプリグルー
ブ領域に形成されている光吸収層を除去した後、上記の
外周側のプリグルーブ領域に上記色素溶液をスピンコー
ト法により塗布し乾燥することによって、上記情報の記
録が可能な光吸収層を形成することを特徴とする上記の
情報記録媒体の製造方法。
【0020】(8)上記反射層の上に、更に保護層を形
成させることを特徴とする上記の情報記録媒体の製造方
法。
【0021】本発明の情報記録媒体は、プリグルーブ領
域が形成され、そして該プリグルーブ領域の外周側にプ
リピット領域が形成された円盤状の基板上の、該プリグ
ルーブ領域に、レーザ光を照射して再生用のピットを形
成することにより情報の記録が可能な色素を含む光吸収
層と、その上に更に金属からなる反射層とが設けられ、
該プリピット領域に光吸収層が設けられずに、金属から
なる反射層が設けられて構成されている。
【0022】本発明を、添付する図面を参照して詳細に
説明する。
【0023】図1は、本発明の情報記録媒体の実施例の
プリグルーブ領域及びプリピット領域の概略を示す平面
図である。図2は、図1(a)のA−A線断面の中心線
より片側部分の拡大断面図である。
【0024】図1(a)及び図2において、情報記録媒
体1aは、中央部に穴2aが設けられた円盤上の基板3
aの平面上に、その内周側にプリグルーブ領域Gが設け
られ、その外周側にプリピット領域Pが設けられて構成
されている。プリグルーブ領域Gにおいては、基板3a
上に光吸収層4が設けられ、その上に反射層5が設けら
れている。プリピット領域Pにおいては、基板3a上に
反射層5が設けられている。
【0025】図1(b)において、情報記録媒体1bは
、中央部に穴2bが設けられた円盤上の基板3bの平面
上に、内周側にプリピット領域P1、その外周側にプリ
グルーブ領域G、及び、その外周側にプリピット領域P
2が設けられて構成されている。図2に示すものと同様
に、プリグルーブ領域Gにおいては、基板3b上に光吸
収層が設けられ、その上に反射層が設けられており、プ
リピット領域P1及びP2においては、基板3b上に反
射層が設けられている。
【0026】図1(c)において、情報記録媒体1cは
、中央部に穴2cが設けられた円盤上の基板3cの平面
上に、内周側にプリグルーブ領域G1、その外周側にプ
リピット領域P、及びその外周側にプリグルーブ領域G
2が設けられて構成されている。図2に示すものと同様
に、プリグルーブ領域G1及びG2においては、基板3
c上に光吸収層が設けられ、その上に反射層が設けられ
ており、プリピット領域Pにおいては、基板3c上に反
射層が設けられている。
【0027】図1(d)において、情報記録媒体1dは
、中央部に穴2dが設けられた円盤上の基板3dの平面
上に、内周側にプリピット領域P1、その外周側にプリ
グルーブ領域G1、その外周側にプリピット領域P2、
及びその外周側にプリグルーブ領域G2が設けられて構
成されている。図2に示すものと同様に、プリグルーブ
領域G1及びG2においては、基板3d上に光吸収層が
設けられ、その上に反射層が設けられており、プリピッ
ト領域P1及びP2においては、基板3d上に反射層が
設けられている。
【0028】基板3(3a、3b、3c及び3dを含む
)の材料としては、従来の情報記録媒体の基板として用
いられている各種の材料から任意に選択することができ
る。基板の光学的特性、平面性、加工性、取扱い性、経
時安定性および製造コストなどの点から、基板材料の例
としては、ガラス、ポリメチルメタクリレート等のアク
リル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩
化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;ポリカーボネート樹脂
;アモルファスポリオレフィンおよびポリエステルを挙
げることができる。好ましくは、ポリカーボネート、ポ
リオレフィン、ガラスおよびポリメチルメタクリレート
を挙げることができる。
【0029】光吸収層4が設けられる側の基板表面には
、平面性の改善、接着力の向上、基板の耐溶剤性の改善
および記録層の変質の防止の目的で、下塗層が設けられ
てもよい。下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメ
タクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、ス
チレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコー
ル、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・スルホ
ン酸共重合体、スチレン・ビニルトルエン共重合体、ク
ロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ
塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポ
リイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン
・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の高分子物質;シ
ランカップリング剤、チタネート系カップリング剤など
の有機物質;および無機誘電体(SiO2 、ZnS、
AlN、Si3 N4等)、無機フッ化物(MgF2 
)などの無機物質を挙げることができる。
【0030】下塗層は、例えば上記物質を適当な溶剤に
溶解または分散して塗布液を調製したのち、この塗布液
をスピンコート、ディップコート、エクストルージョン
コートなどの塗布法により基板表面に塗布することによ
り形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.0
05〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜1
0μmの範囲である。
【0031】本発明においては、上記基板表面(または
下塗層表面)に、記録又は再生時のトラッキングを良好
に行なうために、プリグルーブ(トラッキング用溝)が
形成されている。プリグルーブの形状は、グルーブの深
さが50〜300nmの範囲にあり且つグルーブの半値
幅(グルーブの深さの1/2の深さにおけるグルーブの
幅)が0.2〜1.4μmであるものが好ましく、グル
ーブの深さが60〜200nmの範囲にあり且つグルー
ブの半値幅が0.3〜1.0μmであるものが更に好ま
しい。アドレッシング、或は線速制御用にグルーブをウ
ォブリングさせても良い。
【0032】本発明においては、更に、上記基板表面(
または下塗層表面)に、種々のアプリケーションソフト
、アドレス信号などの情報を予め記録したプリピット(
ROM領域)が形成されている。プリピットの形状は、
ピットの深さが60〜400nmの範囲にあり且つピッ
トの半値幅(ピットの深さの1/2の深さにおけるピッ
トの幅)が0.2〜1.4μmであるものが好ましく、
ピットの深さが80〜250nmの範囲にあり且つピッ
トの半値幅が0.3〜1.0μmであるものが更に好ま
しい。
【0033】基板材料がプラスチックの場合は、射出成
形あるいは押出成形などにより基板表面に上記プリグル
ーブとプリピットとを直接設けてもよい。また、基板の
表面上に、上記プリグルーブとプリピットとを形成する
ためのプリグルーブ層を設けてもよい。
【0034】プリグルーブ層の材料としては、アクリル
酸のモノエステル、ジエステル、トリエステルおよびテ
トラエステルのうちの少なくとも一種のモノマー(また
はオリゴマー)と光重合開始剤との混合物を用いること
ができる。
【0035】プリグルーブ層の形成は、まず精密に作ら
れた母型(スタンパー)上に上記のアクリル酸エステル
および重合開始剤からなる混合液を塗布し、さらにこの
塗布液層上に基板を載せたのち、基板または母型を介し
て紫外線の照射により液層を硬化させて基板と液相とを
固着させる。次いで、基板を母型から剥離することによ
りプリグルーブ層の設けられた基板が得られる。プリグ
ルーブ層の層厚は一般に0.1〜100μmの範囲にあ
り、好ましくは0.1〜50μmの範囲である。
【0036】プリグルーブ及びプリピットを形成した基
板(またはプリグルーブ層)上に、前記下塗層を形成す
る材料と同様の材料を使用して、光吸収層を形成するた
めの塗布液中の溶剤から保護するための耐溶剤層を設け
てもよい。
【0037】基板3(または下塗層)上のプリグルーブ
領域Gには、色素を含む光吸収層4が設けられている。 基板側からレーザ光を照射して光吸収層4に再生用のピ
ットを形成することにより、光吸収層に情報を記録する
。従って、基板のプリグルーブが形成された領域の光吸
収層は、記録層として機能する。
【0038】本発明に使用される色素は特に限定される
ものではなく、どのようなものでも良い。例えば、シア
ニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン
系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、ア
ズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni,Cr
などの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラ
キノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリ
ン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタ
ン系色素、アミニウム系色素、ジインモニウム系色素、
ニトロソ系色素、ロイコ系色素、クロコニウム系色素、
等々の色素を挙げることができる。
【0039】これらの色素は、ライト・ワンス(WO)
型に限らず、リライタブル(RW)型(又は可逆型)の
ものであってもよい。
【0040】これらの色素のうちでも記録再生用レーザ
ーとして近赤外光を発振する半導体レーザーの利用が実
用化されている点から、700〜900nmの近赤外領
域の光に対する吸収率が高い色素が好ましい。
【0041】特に、シアニン系色素、アズレニウム系色
素及びスクワリリウム系色素が好ましく、シアニン系色
素の中でも、ナフトインドレニン系色素及びイミダゾキ
ノキサリン系色素が好ましい。
【0042】これらの色素は単独でもあるいは二種以上
の混合物として用いてもよい。また、シアニン系色素を
用いる場合に、上記金属錯塩系色素またはアミニウム系
色素又はジインモニウム系色素をクエンチャーとして一
緒に用いることが好ましい。その場合、クエンチャーと
して金属錯塩系色素などを全色素1モルに対して0.0
01〜0.3モルの割合で含むことが好ましい。
【0043】光吸収層の形成は、前記のような色素を、
所望により結合剤、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、
滑剤などの各種の添加剤と共に溶剤に溶解して色素溶液
を調製し、次いでこの色素溶液を基板の表面に塗布して
塗膜を形成した後乾燥することにより行なう。
【0044】上記の溶剤としては、ベンゼン、トルエン
、キシレン、エチルベンゼンなどのような芳香族炭化水
素系溶剤;ヘキサン、オクタン、ノナン、シクロヘキサ
ンなどのような脂肪族炭化水素系溶剤;酢酸のような有
機酸系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート、セロ
ソルブアセテートなどのようなエステル系溶剤;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのようなケトン系溶剤;ジクロルメ
タン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム、メチル
クロロホルム、トリクレン、四塩化炭素、テトラクロロ
エチレンなどのようなハロゲン化炭化水素系溶剤;テト
ラヒドロフラン、エチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、ジオキサン、ダイグライムなどのようなエーテル系
溶剤;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、アミルアルコール、ジアセトンア
ルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ベンジルアルコールなどの
ようなアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミドのよう
なアミド系溶剤;2、2、3、3、テトラフロロプロパ
ノールなどのようなフッ素化アルコール、フッ素置換ケ
トン、フッ素置換エステル、フッ素置換アミド、フッ素
置換エーテル、フッ素置換芳香族炭化水素、フッ素置換
脂肪族炭化水素などのようなフッ素系溶剤などを挙げる
ことができる。上記のような非炭化水素系溶剤に、50
容量%までの脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤
、芳香族炭化水素溶剤などを含有させてもよい。上記色
素溶液中の上記色素の濃度は0.5〜15重量%、特に
1〜10重量%、更に特に1.5〜8重量%であること
が好ましい。
【0045】結合剤を使用する場合に結合剤としては、
例えばゼラチン、ニトロセルロース、酢酸セルロース等
のセルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなど
の天然有機高分子物質;及びポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化
ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポ
リアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアク
リル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリオレフィ
ン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期
縮合物などの合成有機高分子物質を挙げることができる
【0046】上記色素溶液の塗布方法としては、従来公
知の方法、例えば、スプレー法、スピンコート法、ディ
ップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクター
ロール法、スクリーン印刷法などを採用することができ
るが、色素の良好な配向状態を形成するために、スピン
コート法を使用することが好ましい。
【0047】上記色素溶液をスピンコート法により基板
上に塗布するに際しては、それ自体公知の装置及び方法
を使用して行なうことができる。上記色素溶液を、一般
に0〜100℃、特に5〜80℃、更に特に10〜60
℃の温度で塗布することが好ましい。基板の回転数は、
色素溶液を塗布するときは、一般に10〜1000r.
p.m.、特に100〜500r.p.m.にすること
が好ましく、色素塗膜を乾燥するときは、一般に300
〜10000r.p.m.、特に500〜7000r.
p.m.、更に特に700〜4000r.p.m.にす
ることが好ましい。
【0048】基板のプリグルーブ領域Gの光吸収層4の
上、及びプリピット領域Pには、反射層5が設けられて
いる。
【0049】反射層5の材料としては、Be、B、C、
Sc、Rb、Sr、As、Os、Tl、At、Fr、R
a、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、
Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Z
n、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb
、Po、Sn、Bi、Sbなどの金属及び半金属を挙げ
ることができる。これらの中でもC、Au、Zn、Cu
、Pt、Al、Ni、In及びステンレス鋼が特に好ま
しい。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは
二種以上の組合せでまたは合金として用いてもよい。 反射層の層厚は一般には10〜300nm、好ましくは
40〜200nmの範囲にある。
【0050】反射層として貴金属反射層を設けた場合は
、その上にAlなどの金属密着層又は有機物の密着層を
設けることができる。
【0051】反射層の形成は、本発明の情報記録媒体の
製造方法に従って行なう。即ち、前記のような方法によ
り、基板3のプリグルーブ領域及びプリピット領域が形
成された全面に光吸収層を形成し、次いで該プリグルー
ブ領域よりも外周側の領域に、光吸収層の色素を溶解し
得る溶剤をスピンコート法により供給して、該プリグル
ーブ領域よりも外周側の領域の光吸収層を除去した後、
プリグルーブ領域及びプリピット領域が形成された全面
に、反射層を形成する。
【0052】図1(a)の態様について詳細に説明する
。基板3aのプリグルーブ領域G及びプリピット領域P
が形成された全面に、前記のようにして光吸収層を形成
し、次いでプリピット領域Pの領域にのみ、光吸収層の
色素を溶解し得る溶剤をスピンコート法により供給して
、プリグルーブ領域Gの光吸収層4を残しプリピット領
域Pの光吸収層を除去した後、プリグルーブ領域G及び
プリピット領域Pが形成された全面に、反射層5を形成
する。プリピット領域Pに形成された光吸収層を除去す
る際に、溶剤をスピンコート法により基板のプリピット
領域Pに供給するので、この溶剤がプリグルーブ領域G
の光吸収層4を溶解することはなく、プリピット領域P
の光吸収層のみが除去される。プリピット領域Pに形成
された光吸収層を除去するするために使用できる溶剤と
しては、前記の色素溶液を調製するために使用できる溶
剤から選択でき、色素溶液を調製するための溶剤と光吸
収層を除去するために使用する溶剤とは、同じであって
もよく又異なっていてもよい。
【0053】反射層の形成自体は、従来公知の方法、例
えば上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイ
オンプレーティングすることにより行なうことができる
。特に、スパッタリングによって反射層を成膜すること
が好ましい。反射層の層厚は一般には10〜300nm
、好ましくは40〜200nmの範囲である。
【0054】次に、図1(b)に示す態様の情報記録媒
体の製造方法について説明する。基板3bのプリピット
領域P1が形成された面をそのまま残し、プリグルーブ
領域G及びプリピット領域P2が形成された面に、前記
のようにして光吸収層を形成し、次いでプリピット領域
P2の領域にのみ、光吸収層の色素を溶解し得る溶剤を
スピンコート法により供給して、プリピット領域P2の
光吸収層を除去した後、プリピット領域P1、プリグル
ーブ領域G及びプリピット領域P2が形成された全面に
反射層を形成する。プリピット領域P2の光吸収層を除
去するために使用する溶剤については、図1(a)につ
いて説明したことと同様である。このようにして、プリ
グルーブ領域Gには光吸収層と反射層とが形成され、プ
リピット領域P1及びP2には光吸収層がなく反射層が
形成された情報記録媒体を製造することができる。
【0055】次に、図1(c)に示す態様の情報記録媒
体の製造方法について説明する。基板3cのプリグルー
ブ領域G1、プリピット領域P及びプリグルーブ領域G
2が形成された面に、前記のようにして光吸収層を形成
し、次いでプリピット領域P及びプリグルーブ領域G2
の領域に、光吸収層の色素を溶解し得る溶剤をスピンコ
ート法により供給して、プリピット領域P及びプリグル
ーブ領域G2の光吸収層を除去した後、プリグルーブ領
域G2の領域に光吸収層を形成し、プリグルーブ領域G
1、プリピット領域P、及びプリグルーブ領域G2が形
成された全面に反射層を形成する。プリピット領域P及
びプリグルーブ領域G2の光吸収層を除去するために使
用する溶剤については、図1(a)について説明したこ
とと同様である。このようにして、プリグルーブ領域G
1及びG2には光吸収層と反射層とが形成され、プリピ
ット領域Pには光吸収層がなく反射層が形成された情報
記録媒体を製造することができる。
【0056】次に、図1(d)に示す態様の情報記録媒
体の製造方法について説明する。基板3dのプリピット
領域P1が形成された面をそのまま残し、プリグルーブ
領域G1、プリピット領域P2及びプリグルーブ領域G
2が形成された面に、前記のようにして光吸収層を形成
し、次いでプリピット領域P2及びプリグルーブ領域G
2の領域に、光吸収層の色素を溶解し得る溶剤をスピン
コート法により供給して、プリピット領域P2及びプリ
グルーブ領域G2の光吸収層を除去した後、プリグルー
ブ領域G2の領域に光吸収層を形成し、プリピット領域
P1、プリグルーブ領域G1、プリピット領域P2、及
びプリグルーブ領域G2が形成された全面に反射層を形
成する。プリピット領域P2及びプリグルーブ領域G2
の光吸収層を除去するために使用する溶剤については、
図1(a)について説明したことと同様である。このよ
うにして、プリグルーブ領域G1及びG2には光吸収層
と反射層とが形成され、プリピット領域P1及びP2に
は光吸収層がなく反射層が形成された情報記録媒体を製
造することができる。
【0057】本発明の情報記録媒体においては、プリピ
ット領域の光吸収層を、そのピット部の光学的膜厚とピ
ット間部の光学的膜厚との差が、λ/8(但し、λは再
生用レーザ光の波長)以下になるように形成することに
より、プリグルーブ領域よりも内周側に形成されたプリ
ピット領域に光吸収層と反射層とを共に設けることがで
きる。この場合には、プリピット領域に光吸収層が形成
されているにもかかわらず、大きいプリピット変調度を
得ることができる。
【0058】プリピット領域の光吸収層を、そのピット
部の光学的膜厚とピット間部の光学的膜厚との差が、λ
/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下になるよ
うに形成することは、本願特許出願人の出願に係る特願
平2−191257号の発明、即ち、プリグルーブ又は
プリピット及びプリグルーブが形成された円盤状の基板
上に、色素を溶剤に溶解して調製した色素溶液であって
、該色素溶液の塗布温度において該色素溶液から該溶剤
を蒸発させることにより色素の析出が始まったときの色
素懸濁溶液の体積の、該色素溶液の元の体積に対する比
率として定義される濃縮限界が99〜20%である色素
溶液を、スピンコート法により塗布し乾燥することによ
って、グルーブ底部の光学的膜厚とランド部の光学的膜
厚との差がλ/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)
以下であり、プリピットが形成された基板の場合にはピ
ット部の光学的膜厚とピット間部の光学的膜厚との差が
λ/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下である
、レーザ光を照射して再生用のピットを形成することに
より情報の記録が可能な光吸収層を、該基板のプリグル
ーブ又はプリピット及びプリグルーブが形成された面上
に形成する方法によって行なうことができる。
【0059】この反射層の上に、情報記録媒体全体、特
に光吸収層及び反射層を物理的及び化学的に保護する目
的で保護層を設けてもよい。また、この保護層は、基板
の光吸収層が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を
高めるために設けてもよい。
【0060】保護層に用いられる材料の例としては、無
機物質としては、SiO、SiO2 、Si3 N4 
、MgF2 、SnO2 等を挙げることができる。ま
た、有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
UV硬化性樹脂等を挙げることができ、好ましくはUV
硬化性樹脂である。
【0061】保護層は、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂などを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち
、この塗布液を塗布し、乾燥することによって形成する
ことができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままも
しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの
塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによ
って保護層を形成することができる。UV硬化性樹脂と
しては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリレートのオリゴマー類、(メタ)ア
クリル酸エステル等のモノマー類等と光重合開始剤等と
の通常のUV硬化性樹脂を使用することができる。これ
らの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV
吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。 保護層の材料としてUV硬化性樹脂を用いることが好ま
しい。
【0062】保護層の層厚は一般には0.1〜100μ
m、好ましくは0.5〜20μmの範囲にある。
【0063】上記以外にも、保護層は、たとえばプラス
チックの押出加工で得られたフィルムを接着層を介して
色素記録層の上にラミネートすることにより形成するこ
とができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布
等の方法により設けられてもよい。
【0064】本発明の情報記録媒体への情報の記録は、
情報記録媒体を定線速度(好ましくは1.2〜2.8m
/秒、特に好ましくは1.2〜1.4m/秒)にて回転
させながら、基板側から該プレグルーブの底部にレーザ
ー光を照射してグルーブ上にある光吸収層に再生用のピ
ットを形成して信号を記録することにより行なう。信号
としてはCDフォーマットのEFM信号を記録すること
が本発明の効果を得る上で好ましい。一般に、記録光と
しては750〜850nmの範囲の発振波長を有する半
導体レーザービームが用いられる。本発明の情報記録媒
体では、10mW以下のレーザーパワーで記録すること
ができる。
【0065】上記の記録後のピットは、基板及び/又は
色素がレーザ光の照射により発熱し、溶融、蒸発、昇華
、変形或るいは変質することにより、基板−色素間に凸
状、波状、凹状等の変化が起こったり、色素内で変化が
起こったり、色素−金属反射層間で変化が起こったりす
るなどの形態のものである。
【0066】上記記録方法により、本発明の情報記録媒
体にCDフォーマット信号などを定線速度で記録を行う
ことにより、信号の変調度、再生C/Nなどの優れた記
録再生特性を得ることができ、さらに記録時のトラッキ
ング性、特にプッシュプル法によるトラッキング性が優
れたものとなる。また本発明の光ディスクは高反射率を
有するので、記録されたCDフォーマット信号を市販の
CDプレーヤーを用いて再生することができる。更にR
OM領域が設けられた本発明の情報記録媒体の場合は、
ROM領域においてもCD規格を満足する高い変調度の
再生信号を得ることができる。
【0067】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を記載す
る。ただし、これらの各例は本発明を制限するものでは
ない。
【0068】[実施例1]直径44mm〜80mmの領
域にプリグルーブ(トラックピッチ:1.6μm、グル
ーブの半値幅:0.5μm、グルーブの深さ:90nm
)が形成され、直径80mm〜118mmの領域にEF
M信号を記録したプリピット(ピットの半値幅:0.5
μm、ピットの深さ:110nm)が形成された円盤状
のポリカーボネート基板(外径:120mm、内径:1
5mm、厚さ:1.2mm、屈折率:1.58)を用意
した。
【0069】一方、下記の構造式(A)を有する色素(
A)を、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールに
溶解して、色素(A)を2.4重量%含有する光吸収層
形成用塗布液を調製した。
【0070】
【化1】
【0071】上記基板の直径42mmより外周側の全面
に、上記光吸収層形成用塗布液をスピンコート法により
基板回転数200r.p.m.の速度で5秒間塗布した
後、回転数1000r.p.m.で30秒間乾燥して、
膜厚130nmの光吸収層を形成した。
【0072】次いで、2,2,3,3−テトラフロロプ
ロパノールのみを、基板の直径80mmより外周側の面
(プリピット領域)にスピンコート法により基板回転数
400r.p.m.の速度で20秒間供給して、基板の
直径80mmより外周側の光吸収層を除去した。
【0073】次いで、基板の直径42mmより外周側の
全面に、480W、ターゲット−基板間距離95mm、
ガス圧2Pa、レート2nm/秒の条件下で、AuをD
Cスパッタリングして膜厚が100nmのAuからなる
反射層を形成した。
【0074】上記反射層上に、保護層としてUV硬化性
樹脂(商品名:3070、スリーボンド社製)をスピン
コート法により回転数1500r.p.m.の速度で塗
布した後、高圧水銀灯にて紫外線を照射して硬化させ、
層厚2μmの保護層を形成した。
【0075】このようにして、基板、光吸収層(プリグ
ルーブ領域のみ)、反射層、及び保護層からなる情報記
録媒体(図1(a)参照)を製造した。
【0076】得られた情報記録媒体について、下記の評
価方法により、プリピット領域の11T変調度を測定し
たところ78%であり、プリグルーブ領域にEFM記録
を行ない、再生信号のC1エラーを測定したところ、2
0以下であった。
【0077】評価方法 1)11T変調度 上記記録されたCDフォーマット信号のうち記録長11
Tの直流再生信号について、信号部分とミラー部(信号
の無い部分)の信号強度を測定し、その変調度(C)を
次式により求めた。 C=[(SH −SL )/SH ]×100(SH:
信号の最大強度、SL:信号の最小強度)
【0078】
2)C1エラー ディスク評価装置を使用し、記録波長780nm、レー
ザパワー7mWでEFM信号を記録し、再生信号のC1
エラーを測定した。
【0079】[実施例2]直径44mm〜70mmの領
域にプリグルーブ(トラックピッチ:1.6μm、グル
ーブの半値幅:0.5μm、グルーブの深さ:90nm
)が形成され、直径70mm〜90mmの領域にEFM
信号を記録したプリピット(ピットの半値幅:0.5μ
m、ピットの深さ:110nm)が形成され、90mm
〜118mmの領域に上記と同じプリグルーブが形成さ
れた円盤状のポリカーボネート基板(外径:120mm
、内径:15mm、厚さ:1.2mm、屈折率:1.5
8)を用意した。
【0080】上記基板の直径42mmより外周側の全面
に、実施例1におけると同様にして調製した光吸収層形
成用塗布液をスピンコート法により実施例1におけると
同様にして塗布し乾燥して、膜厚130nmの光吸収層
を形成した。
【0081】次いで、2,2,3,3−テトラフロロプ
ロパノールのみを、基板の直径70mmより外周側の面
(プリピット領域)にスピンコート法により基板回転数
400r.p.m.の速度で20秒間供給して、基板の
直径70mmより外周側の光吸収層を除去した。
【0082】次いで、基板の直径90mmより外周側の
全面に、実施例1におけると同様にして調製した光吸収
層形成用塗布液をスピンコート法により実施例1におけ
ると同様にして塗布し乾燥して、膜厚130nmの光吸
収層を形成した。
【0083】次いで、基板の直径42mmより外周側の
全面に、実施例1におけると同様にして膜厚が100n
mのAuからなる反射層を形成した。上記反射層上に、
実施例1におけると同様にして層厚2μmの保護層を形
成した。
【0084】このようにして、基板(内周側からプリグ
ルーブ領域、プリピット領域及びプリグルーブ領域が形
成されている)、光吸収層(プリグルーブ領域のみ)、
反射層、及び保護層からなる情報記録媒体(図1(c)
参照)を製造した。
【0085】得られた情報記録媒体について、前記の評
価方法により、プリピット領域の11T変調度を測定し
たところ77%であり、プリグルーブ領域にEFM信号
記録を行ない再生信号のC1エラーを測定したところ、
直径60mmの位置で20以下であり、直径100mm
の位置で20以下であった。
【0086】[比較例1]実施例1において、基板の直
径80mmより外周側の光吸収層を除去する工程を行な
わなかった他は、実施例1におけると同様にして情報記
録媒体を製造した。この情報記録媒体は、プリピット領
域にも光吸収層と反射層とが形成されている。
【0087】得られた情報記録媒体について、前記の評
価方法により、プリピット領域の11T変調度を測定し
たところ20%であり、プリグルーブ領域にEFM信号
記録を行ない再生信号のC1エラーを測定したところ、
直径60mmの位置で20以下であった。
【0088】実施例と比較例とを比較すると、比較例に
おいては、プリピット領域に光吸収層が設けられている
ために変調度が極めて小さいのに対して、実施例におい
てはプリピット領域の変調度が極めて高いことが明らか
である。
【0089】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体は、高い変調度の
再生信号を得ることができるプリピット領域を、情報の
記録が可能な領域の外周側に有する情報記録媒体であり
、外周側のプリピット領域のソフトを使用する場合には
記録可能領域でのアクセスが迅速であるなど、プリピッ
ト領域に予め記録しておくアプリケーションソフトの種
類やその利用方法などが何等制限を受けることなく広く
利用できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の実施例のプリグルーブ
領域及びプリピット領域の概略を示す平面図である。
【図2】図1(a)のA−A線断面の中心線より片側部
分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1  情報記録媒体 2  穴 3  基板 4  光吸収層 5  反射層 G  プリグルーブ領域 P  プリピット領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  プリグルーブ領域が形成され、そして
    該プリグルーブ領域の外周側にプリピット領域が形成さ
    れた円盤状の基板上の、該プリグルーブ領域に、レーザ
    光を照射して再生用のピットを形成することにより情報
    の記録が可能な色素を含む光吸収層と、その上に更に金
    属からなる反射層とが設けられ、該プリピット領域に色
    素を含む光吸収層が設けられることなく、金属からなる
    反射層が設けられてなることを特徴とする情報記録媒体
  2. 【請求項2】  プリグルーブ領域が形成され、そして
    該プリグルーブ領域の外周側にプリピット領域が形成さ
    れた円盤状の基板上に、色素を溶剤に溶解して調製した
    色素溶液を塗布し乾燥することによって、レーザ光を照
    射して再生用のピットを形成することにより情報の記録
    が可能な光吸収層を該基板上に形成し、次いで、該プリ
    グルーブ領域よりも外周側の領域に該色素を溶解し得る
    溶剤をスピンコート法により供給して該外周側の領域に
    形成されている該光吸収層を除去し、次いで、該基板の
    全領域に金属からなる反射層を設けることを特徴とする
    情報記録媒体の製造方法。
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