JPH04137211U - 消音器のテールパイプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両レイアウトを制限することなくテールパ
イプから排出される排気ガスの気流音を低減させる。 【構成】 テールパイプ本体１の排気ガス進行方向２の
下流側先端部には、テールパイプ本体１の拡径されてい
ない部分１ｂよりも径の大きい拡径部１ａが設けられ、
拡径部１ａ内にはパイプ３が挿入されている。従って、
パイプ３の外側を流れる排気ガス５は、拡径部１ａで流
速が低下し外部へ排出されるため、排気ガス５の気流音
は低下し、又パイプ３内を流れる排気ガス６は流速は低
下しないが、外部において気流音の低い排気ガス５の層
により包囲されるため、排出された排気ガス６の気流音
も低下する。又拡径部１ａは端部のみであり、車両レイ
アウト上の制限が少い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は消音器のテールパイプに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

エンジンからの排気ガスは、消音器で爆発音が消音されたうえテールパイプか ら大気中へ排出される。

【０００３】 しかるに、テールパイプより排気された排気ガスは、周囲の空気との境界で流 れに乱れを生じ、その乱れによって排気ガスの流速の３乗に比例した気流音が発 生する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

気流音による騒音を防止するには、テールパイプの内径を大きくして排気ガス の流速を低下させれば良いが、テールパイプの径を全長に亘って大きくするのは 車両のレイアウト上限界がある。

【０００５】 本考案は上述の実情に鑑み、車両のレイアウトを制限することなく、気流音を 低減させるようにした消音器のテールパイプを提供することを目的としてなした ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案はテールパイプ本体の排気ガス進行方向下流側の端部に、テールパイプ 本体の拡径されていない部分よりも径の大きい拡径部を設け、該拡径部内に、外 径がテールパイプ本体の拡径されていない部分の内径よりも小さいパイプを挿入 したものである。

【０００７】

【作用】 挿入されたパイプの外側を流れる排気ガスは拡径部で流速が低速となってテー ルパイプ本体から外部へ排出されるため、前記パイプの外側を流れる排気ガスに よる気流音は低減する。又パイプ内を流れる排気ガスは流速が低速になることな くパイプから排出されるが、この部分の排気ガスはその周囲を気流音が低下した 排気ガスにより包囲されるため、パイプ内を流れる排気ガスの気流音も低減する 。パイプ本体は端部のみ径を大きくしているため、車両のレイアウト上の制限も 少い。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１及び図２は本考案の一実施例である。

【００１０】 図中、１は排気ガス進行方向２に対して上流側端部が図示していない消音器に 接続されたテールパイプ本体、１ａはテールパイプ本体１の排気ガス進行方向２ に対する下流側端部に設けられた拡径部であり、該拡径部１ａは、テールパイプ 本体１の拡径されていない部分１ｂよりも大径に形成されている。

【００１１】 ３はテールパイプ本体１内に拡径部１ａから拡径されていない部分１ｂの中途 まで延びるよう挿入されたパイブである。該パイプ３の外径Ｄ₁は、テールパイ プ本体１の拡径されていない部分１ｂの内径Ｄ₂よりも小径であり、パイプ３は テールパイプ本体１に対し略同心状に挿入されている。

【００１２】 ４はパイプ３をテールパイプ本体１内に固定させるためのブラケット、５はパ イプ３の外側を流れる排気ガス、６はパイプ３内を流れる排気ガスである。

【００１３】 排気ガスはテールパイプ本体１内の拡径されていない部分１ｂ内を通って排気 ガス進行方向２へ送られるが、パイプ３の上流端に達すると、排気ガスはパイプ ３の外側を流れる排気ガス５とパイプ３の内側を流れる排気ガス６に分かれる。

【００１４】 テールパイプ本体１内の排気ガス進行方向２に対する下流側端部は拡径されて いるため、パイプ３の外側を流れる排気ガス５の流速は拡径部１ａにおいて低下 し、低い流速で外部へ排出される。このため、排気ガス５による気流音は低減さ れる。

【００１５】 パイプ３内を流れる排気ガス６は減速されることなく外部へ排出されるが、排 気ガス６はテールパイプ本体１の外部で排気ガス５の層によって包囲されるため 、排気ガス６による気流音は低減される。従って、全体的に気流音による騒音が 低下する。

【００１６】 なお、本考案の実施例においては、テールパイプ本体内に挿入されるパイプを 拡径部から拡径されていない部分まで延ばす場合について説明したが、拡径部内 にのみ延在させても実施できること、その他、本考案の要旨を逸脱しない範囲内 において種々変更を加え得ること、等は勿論である。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の消音器のテールパイプによれば、外部へ排出される排気ガスの気流音 を低減させることができ、且つ車両レイアウト上の制限も少いという優れた効果 を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の消音器のテールパイプの一部破断の側
面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ方向矢視図である。

【符号の説明】

１ テールパイプ本体 １ａ 拡径部 １ｂ 拡径されていない部分 ２ 排気ガス進行方向 ３ パイプ Ｄ₁ 外径 Ｄ₂ 内径

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テールパイプ本体の排気ガス進行方向下
   流側の端部に、テールパイプ本体の拡径されていない部
   分よりも径の大きい拡径部を設け、該拡径部内に、外径
   がテールパイプ本体の拡径されていない部分の内径より
   も小さいパイプを挿入したことを特徴とする消音器のテ
   ールパイプ。