JPH04130776A - 薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタ

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JPH04130776A
JPH04130776A JP25038190A JP25038190A JPH04130776A JP H04130776 A JPH04130776 A JP H04130776A JP 25038190 A JP25038190 A JP 25038190A JP 25038190 A JP25038190 A JP 25038190A JP H04130776 A JPH04130776 A JP H04130776A
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JP
Japan
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film
insulating film
gate
gate insulating
electrode
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JP25038190A
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English (en)
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Ichiro Ono
一郎 大野
Shunichi Sato
俊一 佐藤
Hiromitsu Ishii
裕満 石井
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は薄膜トランジスタに関するものである。
〔従来の技術〕
薄膜トランジスタ(T F T)は、ゲート電極と、ゲ
ート絶縁膜と、半導体層と、ソース、ドレイン電極とか
らなっており、この薄膜トランジスタには、逆スタガー
型、逆スタガ−型、スタガー型、コプラナー型のものか
ある。
この薄膜トランジスタのゲート電極およびソース、ドレ
イン電極は、従来、Cr  (クロム)。
Ta  (タンタル)、Mo(モリブデン)等の硬質金
属で形成されており、また、ゲート絶縁膜はSt N 
(窒化シリコン)で形成され、半導体層はa−5i(ア
モルファスシリコン)で形成されている。なお、上記ゲ
ート絶縁膜(Si N膜)および半導体層(a−3i)
は一般にプラズマCVD装置によって成膜されており、
ゲート絶縁膜のハ膜は、膜質が緻密てかつ絶縁破壊耐圧
の高い絶粘膜を得るため、約350℃の成膜温度で、R
Fg電のパワー密度を120−130 m W / c
 m 2に制御して行なわれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記のようにゲート電極とソース、トレイン電
極とをCr、Ta、Mo等の硬質金属て形成している従
来の薄膜トランジスタは、上記Cr 、T2 、MO等
の硬質金属が高価であるため薄膜トランジスタの製造コ
ストが高くなってしまうし、また上記硬質金属は抵抗値
が高いため、ゲート電極およびソース、ドレイン電極で
の電圧降下か大きくて、薄膜トランジスタの動作特性(
@に応答特性)が低下してしまうという問題をもってい
た。
そこで、従来から、ゲート電極およびソース。
ドレイン電極に、安価でかつ抵抗値も低いAl(アルミ
ニウム)を使用することが検討されているが、このAl
の膜は、これを数百度で熱処理すると、その表面か荒れ
てヒロックと呼ばれる突起か発生するという問題をもっ
ている。
そして、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜(SiN膜)
は、上述したようにプラズマCVD装置により約350
℃の成膜温度で成膜されているため、例えば逆スタガー
型薄膜トランジスタのゲート電極をA11で形成したの
では、ゲート電極を形成した後のゲート絶縁膜の成膜時
に、ゲート電極(Al膜)の表面にヒロックか発生し、
このヒロックの影響でゲート絶縁膜に欠陥か発生して、
ゲート電極と半導体層およびソーース、ドレイン電極と
の間か短絡してしまう。これは、逆スタガ−型、スタガ
ー型、コプラナー型の薄膜トランジスタでも同様であり
、これらの薄膜トランジスタにおいても、ゲート絶縁膜
の成膜前に形成される下部電極(逆コプラナー型薄膜ト
ランジスタではゲート電極、スタガー型およびコプラナ
ー型薄膜トランジスタではソース、ドレイン電極)をA
、&で形成したのでは、後工程でゲート絶縁膜(Sj 
N膜)を成膜したときに、上記電極(Al膜)の表面に
ヒロックが発生して、成膜されたゲート絶縁膜に欠陥を
発生させてしまう。
このため、従来は、ゲート電極およびソース。
ドレイン電極をAlで形成することは不可能とされてい
た。
本発明は上記のような実情にかんがみてなされたもので
あって、その目的とするところは、ゲート電極とソース
、ドレイン電極とのうち少なくともゲート絶縁膜の成膜
前に形成する下部電極を、安価でかつ抵抗値も低い金属
で形成して、製造コストを低減するとともにその動作特
性を良くし、しかもこの下部電極の形成後に成膜される
ゲート絶縁膜の成膜時に上記下部電極の表面にヒロック
を発生させないようにして、このヒロックによるゲート
絶縁膜の欠陥発生をなくすことかできる、薄膜トランジ
スタを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の薄膜トランジスタは、そのゲート電極とソース
、ドレイン電極とのうち、少なくともゲト絶縁膜の成膜
前に形成される下部電極を、Ti  (チタン)含有A
Ωて形成したことを特徴とするものである。
このTf含有AlのTi含有量は、プラズマCVD装置
により成膜されるゲート絶縁膜の成膜温度に応じて選べ
ばよく、例えばゲート絶縁膜が250〜270℃の成膜
温度で成膜されたSiN膜でありる場合は、下部電極を
Ti含有量が2.2wt%以上のTi含有AΩで形成し
、ゲート絶縁膜か350〜370℃の成膜温度で成膜さ
れたSiN膜である場合は、下部電極をT1含有瓜か4
.2wt%以上のTi含有ICIで形成すればよい。
〔作用〕
すなわち、本発明は、ゲート電極とソース、ドレイン電
極とのうち、少なくともゲート絶縁膜の成膜前に形成す
る下部電極を、純AΩではなく、AMにTiを含有させ
た金属(Ti含有AΩ)で形成したものであり、このT
i含をAlの膜は、純Alよりは僅かながら価格および
抵抗値が高いか、従来使用されているCr、T、Mo等
の6[金属に比べれば、はるかに安価でかつ抵抗値も低
いため、このT1含有AJで上記電極を形成すれば、薄
膜トランジスタの製造コストを低減するとともにその動
作特性を良くすることかできる。そして、本発明では、
上記下部電極をTi含有Agで形成しており、このTi
含有A[の膜は、Ttを含んでいるため、熱処理時の膜
表面の荒れか小さいから、このT1含有AΩのTi含有
量を、下部電極の形成後に成膜されるゲート絶縁膜の成
膜温度に応じて選んでおけば、ゲート絶縁膜の成膜時に
、上記下部電極(Tj含有AR膜)の表面にヒロックが
発生することはなく、したかって、上記ヒロックによる
ゲート絶縁膜の欠陥発生をなくすことかできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
(第1の実施例) 第1図〜第5図は本発明の第1の実施例を示しており、
第1図は薄膜トランジスタの断面図である。なお、この
薄膜トランジスタは、TPTアクティブマトリックス型
液晶表示素子の画素電極選択用薄膜トランジスタてあり
、その構造は逆スタガー型である。
この薄膜トランジスタの構造を説明すると、第1図にお
いて、1はガラスからなる透明基板であり、画素電極2
および薄膜トランジスタ3はこの基板1上に形成されて
いる。上記薄膜トランジスタ3は、基板1上に形成され
たゲート電極4およびゲート配線(図示せず)と、この
ゲート電極4およびゲート配線を覆って基板1上に形成
されたSiNからなる透明なゲート絶縁膜5と、このゲ
ート絶縁膜5の上に前記ゲート電極4と対向させて形成
されたa−81からなる半導体層6と、この半導体層6
の両側部の上に、n′″−a−3i(n型不純物をドー
プしたアモルファスシリコン)からなるオーミックコン
タクト層(以下コンタクト層という)7を介して形成さ
れたソース電極8およびドレイン電極9とからなってお
り、上記ソース電極8にはITO等の透明導電膜からな
る画素電極2が接続されている。この画素電極2は、ゲ
ート絶縁膜5の上に形成されており、その−側縁部を前
記ソース電極8の上に重ねて形成することによってソー
ス電極8に接続されている。また、上記半導体層6およ
びソース、ドレイン電極8゜9は、ドレイン配線11の
形成領域全体にわたって形成したSjNからなる層間絶
縁膜1oて覆われており、トレイン配線11は上記層間
絶縁膜10の上に形成され、この層間絶縁膜1oに設け
たコンタクト孔10aにおいて前記ドレイン電極に接続
されている。なお、12は上記ドレイン配線11を覆う
保護絶縁膜であり、この保護絶縁膜12もSiNて形成
されている。
そして、前記ゲート電極4およびゲート配線は、Agに
Tiを含有させたTj含有Agで形成されている。この
Ti含有AlIのTi含有量は、2.2 W t%以上
とされている。また、この実施例では、ドレイン配線1
1も、T1含有量が2.2wt%以上のTi含有Al!
で形成している。
なお、ソース、ドレイン電極8,9は、n” −aSi
からなるコンタクト層7とのオーミックコンタクト性の
よい、Cr等の金属で形成されている。
次に、上記薄膜トランジスタの製造方法を第2図を参照
して説明する。
[工程1] まず、ガラス基板1上に、Ti含有量が2.2wt%以
上のTj含有Aρからなるゲート金属膜を蒸着装置また
はスパッタ装置により成膜する。
このゲート金属膜の成膜温度は100〜200℃である
。この後、このゲート金属膜をバターニングしてゲート
電極4およびゲート配線を形成する。
[工程2コ 次に、上記基板1上に、SiN膜をプラズマCVD装置
により成膜し、ゲート絶縁膜5を形成する。このSiN
膜は、成膜温度を250〜270℃、RF放電のパワー
密度を60〜1o。
m W / c m 2に制御して成膜する。
[工程3] 次に、上記ゲート絶縁膜(Si N膜)5の上に、半導
体層6として、a−3i(アモルファスシリコン)層を
プラズマCVD装置により成膜する。
このa−Siとしては水素化a−5i(a−5jH)を
用い、約250℃の成膜温度で、RF放電のパワー密度
を40〜50 m W 、/ c m 2に制御して成
膜する。このように約250℃の成膜温度てa−5i層
を成膜しているのは、その成膜温度を高くすると、a−
5t中の水素量か少なくなって半導体特性か悪くなるか
らである。
[工程4] 次に、上記a−5i層の上に、コンタクト層7として、
n’−a−5i層をプラズマCVD装置により成膜する
。このn”−a−5i層も、a−81@と同じ成膜条件
(成膜温度;約250℃、RF放電パワー密度;40〜
50mW/am2)で成膜する。
[工程5] 次に、上記n”−a−8i層の上に、Cr等からなるソ
ース2 ドレイン金属膜を蒸着装置またはスパッタ装置
により成膜する。この金属膜の成膜温度は100〜20
0℃である。この後、二のシース ドレイン金属膜とそ
の下のn” −a−8i層およびa−Si層を半導体層
6の形状にパタニングし、さらに上記ソース、トレイン
金属膜とn”−a−5i層とを、ソース電極8とトレイ
−電極9とに分離する。
[工程6] 次に、画素電極2となる透明導電膜、例えばITO膜を
、蒸着装置またはスパッタ装置により成膜する。このI
TO膜の成膜温度は〕00〜200℃である。この後、
このITO膜をバターニングして、−側縁部が前記ソー
ス電極8の上に重なった画素電極2を形成する。
[工程7] 次に、ゲート配線とドレイン配線11との間を絶縁する
層間絶縁膜10として、SiN膜をプラズマCVD装置
により成膜する。この層間絶縁膜も、ゲート絶縁膜5と
同じ成膜条件(成膜温度250〜270℃、RF放電パ
ワー密度:60〜100mW/Cm2)で成膜する。こ
の後、この層間絶縁膜〕Oに、前記トレイン電極9に達
するコンタクト孔10aを穿設する。
[工程8コ 次に、上記層間絶縁膜10の上に、Ti含有量か2.2
wt%以上のTi含有八へからなるドレイン配線金属膜
を蒸着装置またはスパッタ装置により成膜する。このド
レイン配線金属膜の成膜温度は100〜200℃である
。この後、前記ドレイン配線金属膜をバターニングして
、前記コンタクト孔11aにおいてドレイン電極9に接
続されたドレイン配線11を形成する。
[工程9〕 次に、保護絶縁膜12としてSiN膜をプラズマCVD
装置により成膜し、薄膜トランジスタ3を完成する。な
お、この保護絶縁膜12も、成膜温度;250〜270
℃、RF放電パワー密度;60〜100mW/cm2で
成膜する。
この薄膜トランジスタにおいては、ゲート絶縁膜5の成
膜前に形成されるゲート電極4およびゲート配線を、純
Allではなく、A、Ql:Tlを含有させた金属(T
+含有Al)で形成しており、このTi含有八へは、純
A、Qよりは僅かながら価格および抵抗値か高いか、従
来使用されているCrT、Mo等の硬質金属に比べれば
、はるかに安画でかつ抵抗値も低いため、このTi含有
AΩて上記電極を形成すれば、薄膜トランジスタの製造
コストを低減するとともにその動作特性を良くすること
ができる。
そして、この薄膜トランジスタでは、上記ゲート電極4
およびゲート配線をT1含有ADで形成しており、この
Tj含有A、17の膜は、T1を含んでいるため、熱処
理時の膜表面の荒れが小さいから、このTj含有Alの
Ti含有量を、ゲート電極4およびゲート配線の形成後
に成膜されるゲート絶縁膜5の成膜温度に応じて選んで
おけば、ゲート絶縁膜5の成膜時に、上記ゲート電極4
およびゲート配線(Ti含有AΩ膜)の表面にヒロック
か発生することはない。
すなわち、第3図は、T1含有AΩ膜のTi含有量と、
このTi含有AΩ膜にヒロックが発生する熱処理温度と
の関係を示しており、例えばTi含有量か2 、 2 
Wi 9oのTi含有1)膜は、270℃以下の熱処理
ではヒロックは発生せず、この温度を越える温度て熱処
理したときにヒロ・ツクか発生する。また、T1含有量
か3.Qwt%のTi含有A、Q膜は、320℃以下の
熱処理ではヒロックは発生せず、この温度を越える温度
で熱処理したときにヒロックか発生する。さらに、T1
含有量か4.2wt96のTi含有Al膜は、370℃
以下の熱処理ではヒロックは発生せず、この温度を越え
る温度で熱処理したときにヒロックか発生する。なお、
第3図において、斜線を施した範囲は、ヒロック有りと
もヒロック無しとも確定し難い不確定範囲を示している
このように、Ti含有Al膜の熱処理後のヒロックの有
無は、Ti含有A、Q膜のTi含有量と、その熱処理温
度(ゲート絶縁膜5の成膜温度)とによって決まる。
このTi含有AJI+膜の熱処理後のヒロック発生状況
を、上記実施例のようにゲート絶縁膜5を250〜27
0℃の成膜温度で成膜した場合についてみると、第4図
は、純Ag膜と、T1含有量か異なる各種T1含有八Ω
膜について、これらを250〜270℃て熱処理し、そ
の後の膜表面の状態を測定した結果を示している。なお
、上記熱処理は、純Ag膜またはT1含有AΩ膜を形成
した基板を、プラズマCVD装置により、ゲート絶縁膜
5の成膜時と同様に加熱して行なった。
二の第4図に示すように、T1含有量か096の純Ag
膜は、250〜270℃の熱処理でも膜表面かかなり荒
れ、高い比率でヒロ・ツクaか発生した。また、Ti含
有量か1,3wt%のT1含有AΩ膜は、膜表面の荒れ
は純Ag膜に比べてかなり少なくなったか、それても、
僅かなからヒロ・ツクaの発生か認められた。これに対
し、Ti含有量が2. 2wt%のTi含有Al膜は、
膜表面の荒れはほとんとな(、ヒロックの発生は全く認
めらなかった。これはTi含有量が2.7wt%、5.
6wt%のTj含有A、Q膜においても同様であり、ま
たT1含有量が多いTi含有Al膜はど、膜表面は平滑
であった。
そして、上記実施例では、ゲート絶縁膜5を250〜2
70℃の成膜温度で成膜し、ゲート電極4およびゲート
配線をTi含有量が2.2wt%以上のTi含有Aj7
で形成しているため、ゲート絶縁膜5の成膜時に、ゲー
ト電極4およびゲート配線の表面にヒロックが発生する
ことはなく、したかって、上記ヒロックによるゲート絶
縁膜5の欠陥発生をなくすことかできる。なお、上記実
施例では、ゲート絶縁膜5の成膜後に、半導体層(a−
8I層)6とコンタクト層(n” −aSi層)7を成
膜し、さらに、層間絶縁膜10と保護絶縁膜12(いず
れもSiN膜)を成膜しているか、上記半導体層6とコ
ンタクト層7の成膜温度は約250℃であり、また、層
間絶縁膜10および保護絶縁膜12の成膜温度はいずれ
もゲート絶縁膜5の成膜温度と同じ250〜270℃で
あるから、これらの成膜時に、ゲート電極4およびゲー
ト配線の表面にヒロックか発生することはない。
なお、第4図には示していないが、Ti含有量か2.Q
wt%のTi含有Al膜も、膜表面の荒れはほとんどな
く、ヒロックの発生も認めらなかった。したかって、T
i含有A11膜のTi含有量は2.Qwt%以、Lであ
れば、250〜270℃の熱処理に十分耐えられるが、
上記実施例では、安全性を見込んで、Ti含有Ajll
膜のTi含有量を2.2wt%以上とした。また、上記
Ti含有Al膜は、そのTi含有量が多いほど熱処理後
の表面状態がよいが、T1含有量を多くすることは、T
i含有Al膜の価格および抵抗値の増大につなかるから
、Tj含有A、Q膜のTi含有量は、できるたけ少なく
するのが望ましい。また、ゲート絶縁膜5と層間絶縁膜
10および保護絶縁膜12の成膜温度は、250℃より
低くすることも可能であるか、半導体層6は、良好な半
導体特性および膜質を得るために約250℃の成膜温度
で成膜されるため、上記各絶縁膜5.10.12の成膜
温度を250℃より低くしても、ゲート電極4およびゲ
ート配線は、半導体層6の成膜時に約250℃に加熱さ
れる。したがって、ゲート電極4およびゲート配線とな
るT1含有A、Q膜のTi含有量は、約250℃に加熱
してもヒロックを発生しない量(2,2wt%以上)と
する必要かある。このため、上記実施例では、上記Ti
含有Aβ膜のTi含有量を2.2wt%以上とし、また
ゲート絶縁膜5と層間絶縁膜10および保護絶縁膜12
を、半導体層6の成膜温度と同じかそれより僅かに高い
250〜270℃の成膜温度で成膜している。
しかも、上記実施例では、ゲート絶縁膜5となるSiN
膜をプラズマCVD装置により成膜する際に、RF放電
のパワー密度を60〜100mW/ c m 2に制御
しているため、成膜温度が約250℃〜270℃と低く
ても、ゲート絶縁膜5に十分な絶縁破壊耐圧をもたせる
ことができる。
すなわち、第5図は、 成  膜  温  度;  250〜270℃プロセス
ガス;  S i H430SCCMN H360SC
CM N 2    3 9 09CCM 圧        力 ;   0. 5TorrRF
放電周波数;  13.56M)12放電パワ一密度;
  84 m W / c m ’の成膜条件で成膜し
たSiN膜の絶縁破壊耐圧ヒストグラムを示し、第6図
は上記成膜条件のうち、放電パワー密度だけを127m
W/cm2に変えて成膜したSiN膜の絶縁破壊耐圧ヒ
ストグラムを示している。
第6図の絶縁破壊耐圧ヒストグラムのように、成膜温度
を250〜270℃とした場合、放電パワー密度を1.
27 m W / c m 2に制御して成膜されたS
INMは、3 M V / c m 2以下の弱い印加
電界強度で発生するAモード不良(ピンホールによる初
期不良)か、I M V / c m 2で約5%、2
M V / c m 2て約2.5%と大きな比率で発
生し、また3 M V / c m 2より大きな印加
電界強度で発生するBモード不良(ウィークスポットに
よる不良)が、5MV/cm2で約5.2%、6MV/
Cm2で約14,3%とかなり大きな比率で発生した。
なお、第6図には放電パワー密度を127m W / 
c m 2に制御して成膜したS+NI]Iの絶縁破壊
耐圧ヒストグラムを示したが、成膜温度を250〜27
0℃とした場合は、放電パワー密度を120−130m
W/cm2の範囲で変えても、成膜されたSiN膜は、
第6図とほぼ同様な絶縁破壊耐圧を示した。
このように成膜されたSiN膜の絶縁破壊耐圧が悪くな
るのは、120〜130mW/cm2の高い放電パワー
密度でSiN膜を成膜すると、特に成膜初期に、SiN
が散在状!!(板面にスプレィで水を吹き付けたときの
水滴の付着状態に似た状態)で不均一に堆積し、そのた
めにSiN膜の成長の度合が不均一になって、ピンホー
ルやウィークスポット等の欠陥が多くなるからではない
がと考えられる。そして、従来の薄膜トランジスタの製
造方法のようにSiNgを約350”Cの高温で成膜す
れば、成膜されるSiN膜は、ピンホールやウィークス
ポット等の欠陥のない緻密な膜となるため、その絶縁破
壊耐圧は十分であるが、成膜温度か250〜270℃程
度では、SiN膜の膜質を緻密にすることはできないた
め、上記欠陥か発生して絶縁破壊耐圧が低下してしまう
一方、250〜270℃の成膜温度で、放電パワー密度
を84 m W / c m 2に制御してSiN膜に
ついて、その絶縁破壊耐圧を測定したところ、このSi
N膜の絶縁破壊発生率は第5図の通りであった。
この第5図の絶縁破壊耐圧ヒストグラムのように、成膜
温度を250〜270℃とした場合でも、放電パワー密
度を84 m W / c m 2に制御して成膜され
た5INHは、3 M V / c m2以下の弱い印
加電界強度で発生するAモード不良はほぼ完全に無くな
っており、また3 M V / c m 2より大きな
印加電界強度で発生するBモード不良も、5M■/cm
2で約0.4%、6 M V / c m 2て約0.
6%と極めて小さい比率てしが発生しなかった。
これは、RF放電のパワー密度が84m W / c+
a2程度に低くすると、成膜初期におけるSjNの堆積
状態か平均化されるとともに、SiN膜かゆっくりと成
長して、その成長の度合か均一になるからではないかと
考えられる。そして、このようにSiN膜か均一に成長
すれば、ピンホールやウィークスポット等の欠陥はほと
んど発生しなくなるから、その成膜温度か250℃と低
く、したがってSiN膜の膜質を緻密にすることができ
なくても、このSiN膜の絶縁破壊耐圧を十分高くする
ことかできる。なお、ここでは、RF放電のパワー密度
を84 m W / c m 2としたか、この放電パ
ワー密度は、60−100 m W / c m 2の
範囲であればよく、この範囲の放電パワー密度で成膜さ
れたSiN膜は、その成膜温度を250〜270℃と低
くしても、第5図の絶縁破壊耐圧ヒストグラムとほぼ同
様な絶縁破壊耐圧を示す。
このように、上記成膜条件で成膜されたゲート絶縁膜(
Si N膜)は、十分な絶縁破壊耐圧をもっている。
これは、層間絶縁膜10および保護絶縁膜12において
も同様であり、上記実施例では、層間絶縁膜]0および
保護絶縁膜12となるSiN膜も、上記ゲート絶縁膜5
となるSiN膜と同じ成膜条件で成膜しているため、層
間絶縁膜10および保護絶縁膜12にも、ゲート絶縁膜
5と同等の電極4と絶縁破壊耐圧をもたせることができ
る。
したがって、上記実施例の薄膜トランジスタは、半導体
層6およびソース、ドレイン電極8,9との間の絶縁性
、およびゲート配線とドレイン配線11との交差部にお
ける絶縁性が良好で、かつ保護絶縁膜12の絶縁性も良
く、信頼性に優れている。
なお、上記実施例では、250〜270℃の低い成膜温
度でゲート絶縁膜5を成膜しても、このゲート絶縁膜5
に十分な絶縁破壊耐圧をもたせられるようにするため、
ゲート絶縁膜5を、RF放電のパワー密度を60〜10
0 m W / c m 2に制御して成膜しているか
、上記ゲート絶縁膜を、異なる物質からなる複数の絶縁
膜の積層膜、例えばSiN膜とTagx (酸化タンタ
ル)膜との積層膜とすれば、ゲート絶縁膜を250〜2
70℃の低い成膜温度で、かつRF放電のパワー密度を
高くして成膜しても、このゲート絶縁膜に十分な絶縁破
壊耐圧をもたせることかできる。
(第2の実施例) 第7図および第8図は本発明の第2の実施例を示してい
る。
この実施例は、第7図に示すように、そのゲート絶縁膜
を、SjNからなる下層ゲート絶縁膜5aと、Ta0X
からなる中間ゲート絶縁膜5bと、SiNからなる上層
ゲート絶縁膜5cとの三層膜とし、かつこの各層のゲー
ト絶縁膜5g。
5b、5cを、それぞれプラズマCVD装置により、成
膜温度を250〜270℃、RF放電のパワー密度を1
20〜130mW/cm2に制御して成膜したものであ
る。なお、この実施例の薄膜トランジスタは、ゲート絶
縁膜を三層膜とした以外は、前述した第1の実施例と同
じ構成となっているから、その説明は図に同符号を付し
て省略する。たたし、この実施例では、層間絶縁膜10
および保護絶縁膜12を、上記ゲート絶縁膜5a。
5b、5cと同じ成膜条件(成膜温度、250〜270
℃、RF放電のパワー密度;120〜130mW/cm
2)で成膜したものとしている。
第8図は、この実施例の薄膜トランジスタの製造方法を
示しており、この薄膜トランジスタは、次のような工程
で製造される。
[工程1] まず、ガラス基板1上に、Tj含有量が2.2wt%以
上のTi含有Aj7からなるゲート金属膜を蒸着装置ま
たはスパッタ装置により成膜する。
このゲート金属膜の成膜温度は100〜200℃である
。この後、このゲート金属膜をバターニングしてゲート
電極4およびゲート配線を形成する。
[工程2] 次に、上記基板1上に、SiN膜をプラズマCVD装置
により成膜し、下層ゲート絶縁膜5aを形成する。この
SiN膜は、成膜温度を250〜270℃、RF放電の
パワー密度を120〜130 mW/ c 〜2に制御
して成膜する。
[工程3] 次に、上記下層ゲート絶縁膜5aの上に、TaOx膜を
プラズマCVD装置により成膜し、中間ゲート絶縁膜5
bを形成する。二のTaOx膜も、成膜温度を250〜
270℃、RF放電のパワ密度を120〜1.30 m
 W / c m 2に制御して成膜する。
[工程4] 次に、上記中間ゲート絶縁膜5bの上に、SiN膜をプ
ラズマCVD装置により成膜し、上層ゲート絶縁膜5C
を形成する。このSiN膜も、成膜温度を250〜27
0℃、RF放電のパワー密度を120−130mW/c
m2に制御して成膜する。
[工程5] 次に、上記ゲート絶縁膜(Si N膜)5の上に、半導
体層6として、a−5j(アモルファスシリコン)層を
プラズマCVD装置により成膜する。
このa−3iとしては水素化a−8i(a−3tH)を
用い、約250℃の成膜温度で、RF放電のパワー密度
を40〜50 m W / c m 2に制御して成膜
する。
[工程6] 次に、上gd a −S i層の上に、コンタクト層7
として、n”−a−3i層をプラズマCVD装置により
成膜する。このn”−a−8i層も、aSi層と同じ成
膜条件(成膜温度;約250℃、RF放電パワー密度;
40〜50mW/cm2)で成膜する。
[工程7] 次に、上記n”−a−3i層の上に、Cr等からなるソ
ース、ドレイン金属膜を蒸着装置またはスパッタ装置に
より成膜する。この金属膜の成膜温度は100〜200
℃である。この後、このソース ドレイン金属膜とその
下のn“−a−5i層およびa−3i層を半導体層6の
形状にパターニングし、さらに上記ソース、ドレイン金
属膜とn”−a−8i層とを、ソース電極8とドレイン
電極9とに分離する。
[工程8] 次に、画素電極2となる透明導電膜、例えばITO膜を
、蒸着装置またはスパッタ装置により成膜する。このI
TO膜の成膜温度は100〜200℃である。この後、
このITOIIIをパターニングして、−側縁部が前記
ソース電極8の上に重なった画素電極2を形成する。
[工程9] 次に、ゲート配線とドレイン配線11との間を絶縁する
層間絶縁膜10として、SiN膜をプラズマCVD装置
により成膜する。この層間絶縁膜も、上記ゲート絶縁膜
5a、5b、5cと同じ成膜束#(成膜温度;250〜
270℃、RF放電パワー密度; 120〜130mW
/am2)で成膜する。この後、この層間絶縁膜10に
、前記ドレイン電極9に達するコンタクト孔10aを穿
設する。
[工程10] 次に、上記層間絶縁膜10の上に、Ti含有量が2.2
wt%以上のTi含有Alからなるドレイン配線金属膜
を蒸着装置またはスパッタ装置により成膜する。このド
レイン配線金属膜の成膜温度は100〜200℃である
。この後、前記ドレイン配線金属膜をパターニングして
、前記コンタクト孔11aにおいてトレイン電極9に接
続されたドレイン配線11を形成する。
[工程11] 次に、保護絶縁膜12としてSiN膜をプラズマCVD
装置により成膜し、薄膜トランジスタ3を完成する。な
お、この保護絶縁膜12も、成膜温度;250〜270
℃、RF放電パワー密度120〜130 mW/ c 
m2で成膜する。
この実施例においても、ゲート絶縁膜5a5b、5cと
、層間絶縁膜10および保護絶縁膜12を250〜27
0℃の成膜温度で成膜しているから、ゲート電極4およ
びゲート配線は、Ti含有量が2.2wt%以上のTi
含有AΩで形成すればよい。また、この実施例では、ゲ
ート絶縁膜を、SiNからなる下層ゲート絶縁膜5aと
、TaOxからなる中間ゲート絶縁膜5bと、SiNか
らなる上層ゲート絶縁膜5Cとの三層膜としているため
、この各層のゲート絶縁膜5a。
5b、5cかそれぞれ、成膜温度を250〜270℃、
RF放電のパワー密度を120〜130 m W / 
c m 2に制御して成膜された絶縁破壊耐圧の低いも
のであっても、これらゲート絶縁膜5a、5b、5cを
積層した二層膜全体で絶縁破壊耐圧は十分である。さら
に、層間絶縁膜10は、250〜270℃の成膜温度で
、RF放電パワー密度を120−130 m W / 
c m 2に制御して成膜されたものであるため、この
層間絶縁膜10の絶縁破壊耐圧は十分でないが、ゲー(
・配線とトレイン配線11との間は、層間絶縁膜10た
けてなく、三層膜とすることによって十分な絶縁破壊耐
圧をもたせたゲート絶縁膜5a、5b。
5Cによっても絶縁されるから、ゲート配線とトレイン
配線]1とがその交差部において短絡することはない。
また、上記第1および第2の実施例では、ケト絶縁膜5
または5a、5b、5cと、層間絶縁膜10および保護
絶縁膜12を250〜270℃の成膜温度で成膜してい
るか、これら各絶縁膜は、350〜370℃の高温で成
膜してもよい。
(第3の実施例) 第9図および第10図は、本発明の第3の実施例を示し
ており、この実施例は、ゲート絶縁膜を、350〜37
0℃の成膜温度で成膜したものである。なお、この実施
例の薄膜トランジスタの構造は、第1図に示した第1の
実施例と同じであるから、その構造の説明は省略する。
また、この実施例のように、ゲート絶縁膜を350〜3
70℃の高温で成膜する場合は、ゲート電極およびゲ・
−ト配線を、Ti含有量か4.2wt%以上の1゛1含
有Afiで形成すればよい(第3図参照)。
第9図はこの実施例の薄膜トランジスタの製造方法を示
しており、この薄膜トランジスタは次のような工程で製
造される。なお、ここでは、成膜する各膜に、第1図と
同じ符号を付して説明する。
[工程1コ まず、ガラス基板1上に、Ti含有量が4.2w(%以
上のTi含有八へからなるゲート金属膜を蒸着装置また
はスパッタ装置により成膜する。
このゲート金属膜の成膜温度は100〜200℃である
。この後、このゲート金属膜をバターニングしてゲート
電極4およびゲート配線を形成する。
[工程2] 次に、上記基板1上に、SiN膜をプラズマCVD装置
により成膜し、ゲート絶縁膜5を形成する。このSiN
膜は、成膜温度を350〜370℃、RF放電のパワー
密度を120〜130 m W / c m 2に制御
して成膜する。このケト絶縁膜5は、350〜370℃
の高温で成膜したものであるため、その膜質は緻密であ
り、また絶縁破壊耐圧も十分である。
[工程3] 次に、上記ゲート絶縁膜(St N膜)5の上に、半導
体層6として、a−5t(アモルファスシリコン)層を
プラズマCVD装置により成膜する。
このa−Siとしては水素化a−3i  (a−3j 
 :H)を用い、約250℃の成膜温度で、RF放電の
パワー密度を40〜50mW/cm2に制御して成膜す
る。
[工程4] 次に、上記a−5t層の上に、コンタクト層7として、
n′″−a−8コ層をプラズマCVD装置により成膜す
る。このn”−a−8i層も、a−5j層と同じ成膜条
件(成膜温度;約250℃、RF放電パワー密度; 4
0〜50mW/cm’ )で成膜する。
[工程5] 次に、上記n”−a−8j層の上に、C「等からなるソ
ース、ドレイン金属膜を蒸着装置またはスパッタ装置に
より成膜する。この金属膜の成膜温度は100〜200
℃である。この後、このソース、ドレイン金属膜とその
下のn”−a−5j層およびa−8I層を半導体層6の
形状にバターニングし、さらに上記ソース、ドレイン金
属膜とn”−a−5j層とを、ソース電極8とドレイン
電極9とに分離する。
[工程6コ 次に、画素電極2となる透明導電膜、例えばITO膜を
、蒸着装置またはスパッタ装置により成膜する。このI
TO膜の成膜温度は100〜200℃である。この後、
このITO膜をパタニングして、−側縁部か前記ソース
電極8の上に重なった画素電極2を形成する。
[工程7コ 次に、ゲート配線とドレイン電極11との間を絶縁する
層間絶縁膜]0として、SiN膜をプラズマCVD装置
により成膜する。この層間絶縁膜10も、ゲート絶縁膜
5と同し成膜条件(成膜温度;350〜370℃、RF
放電パワー密度;120〜130mW/cm2)で成膜
する。この後、この層間絶縁膜10に、前記ドレイン電
極9に達するコンタクト孔10aを穿設する。
[工程8] 次に、上記層間絶縁膜10の上に、Ti含有量が4.2
wt%以上のT1含有Afからなるドレイン配線金属膜
を蒸着装置またはスパッタ装置番こより成膜する。この
ドレイン配線金属膜の成膜温度は100〜200℃であ
る。この後、前記ドレイン配線金属膜をバターニングし
て、前記コンタクト孔10aにおいてトレイン電極9に
接続されたドレイン配線1]を形成する。
[工程9] 次に、保護絶縁膜12としてSiN膜をプラズマCVD
装置により成膜し、薄膜トランジスタ3を完成する。な
お、この保護絶縁膜12も、成膜温度;350〜370
℃、RF放電パワー密度120〜130 m W / 
c m 2て成膜する。
二の実施例においても、ゲート絶縁膜5の成膜前に形成
されるゲート電極4およびゲート配線を、純AΩてはな
く、AΩにTiを含有させた金属(Ti 含有量ρ)で
形成しているため、薄膜トランジスタの製造コストを低
減するとともにその動作特性を良くすることができる。
また、この実施例では、上記ゲート電極4およびゲート
配線を、T1含有量が4. 2wt%以上のTi含有A
lで形成しているため、ゲート絶縁膜5の成膜時に、上
記ゲート電極4およびゲート配線(Ti含有Ag膜)の
表面にヒロックが発生することはない。
第10図は、純へΩ膜と、Ti含有量か異なる各種Ti
含有Ag膜について、これらを350〜370℃で熱処
理し、その後の膜表面の状態をMj定−した結果を示し
ている。なお、上記熱処理は、純Al膜またはTi含有
Al膜を形成した基板を、プラズマCVD装置により、
ゲート絶縁膜の成膜時と同様に加熱して行なった。
この第10図に示すように、Ti含有量か0%の純Al
l膜は、350〜370℃で熱処理すると、膜表面が極
端に荒れ、かなり高い比率でヒロックaが発生した。こ
れは、Ti含有量が1.3wt%のTi含有Ag膜でも
あまり変わらず、高い比率でヒロックaが発生した。ま
た、Ti含有量が3.7wt%のTi含有Ag膜は、膜
表面の荒れは純Al膜に比べてかなり少なくなったが、
それでも、僅かながらヒロックaの発生が認められた。
これに対し、Ti含有量が4.2wt%のT1含有A、
Q膜は、膜表面の荒れはほとんどなく、ヒロックの発生
は全く認めらなかった。これはTi含有量が10.0w
t%のTi含有Ag膜においても同様であり、またTi
含有量が多いTj含mAΩ膜はと、膜表面は平滑であっ
た。
このように、上記実施例においても、ゲート絶縁膜5の
成膜時に、ゲート電極4およびゲート配線の表面にヒロ
ックか発生することはなく、したかって、上記ヒロック
によるゲート絶縁膜5の欠陥発生をなくすことかできる
。なお、この実施例でも1.ゲート絶縁膜5の成膜後に
、半導体層(a−8コ層)6とコンタクト層(n+−a
−5コ層)7を成膜し、さらに、層間絶縁膜10と保護
絶縁膜(いずれもSiN膜)11を成膜しているが、上
記半導体層6とコンタクト層7の成膜温度は約250℃
であり、また、層間絶縁膜10および保護絶縁膜12の
成膜温度はいずれもゲート絶縁膜5の成膜温度と同し3
50〜370℃であるから、これらの成膜時に、ゲート
電極4およびゲート配線の表面にヒロックが発生するこ
とはない。
なお、第10図には示していないが、Ti含有量か4.
0wt%のTi含有Ag膜も、膜表面の荒れはほとんど
なく、ヒロックの発生も認めらなかった。したかって、
Tj含有AJ膜のTi含有量は4 、  OWt 9a
以上であれば、350〜370℃の熱処理に十分耐えら
れるか、上記実施例では、安全性を見込んて、Ti含有
AΩ膜のTi含有量を4.2wt%以上とした。
(他の実施例) なお、上記第1〜第3の実施例では、ドレイン配線11
をTi含有AΩて形成しているか、このドレイン配線1
1は、ソース、トレイン電極89と同じCr等の硬質金
属で形成してもよく、その場合は、ソース、ドレイン電
極8,9とドレイン配線11とを、ゲート電極5および
ゲート配線と同様に、同じ金属膜をバターニングして形
成してもよい(この場合は層間絶縁膜10は不要である
)。また、前記ソース、トレイン電極8,9は、ゲート
絶縁膜5等の成膜温度に応じてTi含有量を設定したT
i含含有Ω膜で形成してもよい。たたし、この場合は、
ソース、ドレイン電極8.9を、コンタクト層(n” 
−a−8i層)7との界面に、上記コンタクト層7との
オーミックコンタクト性のよいCr等の金属薄膜を形成
した二層膜とするのか望ましい。なお、このCr等の金
属薄膜は、極く薄い膜でよいから、ソース、トレイン電
極8.9を、Ti含有AΩ膜とC「等の金属薄膜との二
層膜としても、その価格および抵抗値の増加は極めて僅
かである。
さらに、上記実施例の薄膜トランジスタは、逆スタガー
型のものであるか、本発明は、逆コプラナー型、スタガ
ー型、コプラナー型の薄膜トランジスタにも適用できる
もので、その場合は、ケト電極とソース、ドレイン電極
とのうち、少なくともゲート絶縁膜の成膜前に形成する
下部電極(逆コプラナー型ではゲート電極、スタガー型
およびコプラナー型ではソース、ドレイン電極)を、T
i含有11で形成すればよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ゲート電極とソース、ドレイン電極と
のうち少なくともゲート絶縁膜の成膜前に形成する下部
電極を、安価でかつ抵抗値も低い金属で形成して、薄膜
トランジスタの製造コストを低減するとともにその動作
特性を良くし、しかもこの下部電極の形成後に成膜され
るゲート絶縁膜の成膜時に上記下部電極の表面にヒロッ
クを発生させないようにして、このヒロックによるゲー
ト絶縁膜の欠陥発生をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の第1の実施例を示したもので
、第1図および第2図は薄膜トランジスタの断面図およ
びその製造工程図、第3図はTi含有AJI+膜のTi
含有量と、このTj含有Afi膜にヒロックが発生する
熱処理温度との関係を示す図、第4図は純Al膜とTi
含有量が異なる各種Tj含有Ag膜についてこれらを2
50〜270℃で熱処理した後の膜表面の状態を測定し
た結果を示す図、第5図は250〜270℃の成膜温度
でRF放電のパワー密度を60〜100mW/ c m
 2に制御して成膜したSiN膜の絶縁破壊耐圧ヒスト
グラムを示す図、第6図は250℃の成膜温度でRF放
電のパワー密度を高くして成膜したSiN膜の絶縁破壊
耐圧ヒストグラムを示す図である。第7図および第8図
は本発明の第2の実施例を示す薄膜トランジスタの断面
図およびその製造工程図、第9図は本発明の第3の実施
例を示す薄膜トランジスタの製造工程図、第10図は純
Al膜とTi含を量か異なる各種T+含有AΩ膜につい
てこれらを350〜370℃て熱処理した後の膜表面の
状態を測定した結果を示す・図である。 1・・・基板、2・・画素電極、3・・・薄膜トランジ
スタ、4・・ゲート電極(Ti含有Al)、5・・・ケ
ト絶縁膜(Si N) 、5a・・・下層ゲート絶縁膜
(S i N) 、5 b・−・中間ゲート絶縁膜(T
aOx)、5c・・・上層ゲート絶縁膜(Si N) 
、6・・半導体層(a−Sj)、7−コンタクト層(n
”−a−8i)、8・・ソース電極(Cr)、9・・・
ドレイン電極(Cr ) 、10−・・層間絶縁膜(S
i N)、11・・ドレイン配線(Ti 含ml)、1
2・・・保護絶縁膜(Si N)。 出願人  カシオ計算機株式会社 第2 図 T1含有量(wt%) 第 図 熱処理温度 250〜270℃ 第4 図 印加電!R強度 fMV/cm’) 第5 図 印加電界強要 [MV/cm’) 第8図 第9図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、半導体層と、ソ
    ース、ドレイン電極とからなる薄膜トランジスタにおい
    て、前記ゲート電極と前記ソース、ドレイン電極とのう
    ち、少なくとも前記ゲート絶縁膜の成膜前に形成される
    下部電極を、Ti含有Alで形成したことを特徴とする
    薄膜トランジスタ。
  2. (2)ゲート絶縁膜は、プラズマCVD装置により25
    0〜270℃の成膜温度で成膜されたSiN膜であり、
    下部電極は、Ti含有量が2.2wt%以上のTi含有
    Alで形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の薄膜トランジスタ。
  3. (3)ゲート絶縁膜は、プラズマCVD装置により35
    0〜370℃の成膜温度で成膜されたSiN膜であり、
    下部電極は、Ti含有量が4.2wt%以上のTi含有
    Alで形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の薄膜トランジスタ。
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EP91116062A EP0476701B1 (en) 1990-09-21 1991-09-20 A thin-film transistor and a thin film transistor panel using thin-film transistors of this type
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