JPH0412949Y2 - - Google Patents

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JPH0412949Y2
JPH0412949Y2 JP1985162690U JP16269085U JPH0412949Y2 JP H0412949 Y2 JPH0412949 Y2 JP H0412949Y2 JP 1985162690 U JP1985162690 U JP 1985162690U JP 16269085 U JP16269085 U JP 16269085U JP H0412949 Y2 JPH0412949 Y2 JP H0412949Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、洋服だんすなどの家具の扉の連結装
置に関する。
(従来の技術) 従来、家具本体の前面開口部に、蛇腹式扉体と
平戸状の扉体とを例えば左右に並設し、これら扉
体を家具本体の前面に沿つてスライドさせること
によつて開閉するようにした洋服だんすなどの家
具がある。
そこで、扉体の連結装置としては、たとえば、
実公昭58−18524号公報に記載されているように、
相対する扉体の接合部にそれぞれハウジングを設
け、この一方のハウジングの前端部に爪部を有す
る係止凹部を形成し、このハウジングに押出片を
上下方向に回動自在に軸支し、この押出片の一端
部の押出部を上記係止凹部の底部に係合させるス
プリングを設け、この押出片の他端部に摘みを設
け、上記他方のハウジングに係止片を上下方向に
回動自在に軸支し、この係止片の一端部に上記係
止凹部の爪部に係止する係止凸部を形成し、この
係止片の他端部に摘みを設け、この係止片をスプ
リングにて下方に付勢する構造が知られている。
また、実開昭51−62999号公報に記載されてい
るように、取付板に係合片及び係合溝を有するフ
ツク体を上下動自在に支持し、上記取付板に上記
フツク体を支持する支持部及び上記係合溝の開口
部に対する凸部を有するロツクアームを回動自在
に支持し、このロツクアームの下端部にリンクを
介して上記フツク体の係合突起に対する作動片を
回動自在に軸着し、上記フツク体を上記ロツクア
ームの支持部に当接させるスプリングを設け、高
さが一定の挿入ピンにて上記ロツクアームの凸部
を押動してロツクアームの支持部をフツク体から
外すとともに、フツク体がスプリングの付勢力に
よつて下降され、この係合溝内に上記挿入ピンが
挿入されてロツクされる構造が知られている。
(考案が解決しようとする問題点) 上述の家具では、家具本体内の右側の収納部に
洋服などの出し入れを行なうため、右側の平戸状
の扉体を開くときは、この扉体を左方へスライド
させれば、この扉体に押されて左側の蛇腹式の扉
体もスライドするから、右側の扉体を操作するだ
けでよい。
ところが、洋服などの出し入れを行なつた後、
右側の扉体をスライドさせて閉じても、左側の扉
体は開いたままになつているので、ついでこの扉
体を閉じなければならない。また、右側の収納部
に洋服などの出し入れを行なつた後、この収納部
から離れた位置の左側の扉体を閉じ方向に操作し
なければならず円滑な操作性が期待できない。ま
た、各扉体は別体になつているので、これら扉体
を閉じた後の閉状態の保持の安定性が問題にな
る。
また、実公昭58−18524号公報に記載の構造で
は、相対する扉体の相互をロツクした状態で、一
方の扉体からロツクを解除する場合には、一方の
扉体の押出片の回動操作のみによつては他方の扉
体とのロツクを解除することができないので操作
性が悪く、すなわち一方の扉体の摘みを押し下げ
て押出片をスプリングに抗して回動し、この押出
片の一端部の押出部にて他方の扉体の係止片の係
止凸部をスプリングに抗して押上げ、この係止凸
部を係止凹部の爪部から外してロツクを解除する
ものであるため、一方の扉体の摘みの押し下げに
際し、押出片及び係止片を、それぞれを付勢した
スプリングに抗して回動しなければならないの
で、強い押下力を必要し、ロツク解除時の操作性
が悪く、また、一方の扉体の爪部が上下動しない
ので、この爪部に対する他方の扉体の係止片の取
付寸法に精度が要求され、さらに押出片は係止片
と爪部とのロツクを解除するためのものにすぎ
ず、この押出片及び係止片をそれぞれの扉体相互
のロツク用に共通の部品として使用できず部品点
数も多く不経済である、という問題がある。
また、実開昭51−62999号公報に記載の構造で
は、挿入ピンを有する一方の扉体を開動作する際
にも他方の扉体のロツク装置を操作しなければな
らないので操作性が悪く、また、挿入ピンの高さ
が一定のため、この挿入ピンのロツク及びこのロ
ツクを解除するフツク体(ロツクプレート)の上
下方向の移動量が大きく、これら操作の繰返しに
よりフツク体(ロツクプレート)の支持部の摩耗
及びこのフツク体を付勢するスプリングの耐久性
により長期の使用に適し難く、また、フツク体を
支持する構造が部品点数が多く複数で組込みに手
数を要し、さらに挿入ピンが上下動しないので、
この挿入ピンに対するフツク体の取付寸法に精度
が要求される、という問題がある。
本考案はこのような問題点を解決しようとする
もので、一方の扉体のロツクを解除する場合に
は、一方の扉体の摘み体を回動操作して一方のフ
ツク体を作動することにより他方の扉体のフツク
体を動作させることなく他方の扉体とのロツクを
小さな力で簡単に解除することができて操作性を
向上することができ、相対する扉体の接合部に共
通のフツク体を相対して用いることができ、相対
する一対のフツク体相互を確実に係合することが
でき、部品点数が少なく構造が簡単で組込みが容
易で長期の使用に適し、特に、蛇腹式の扉体を含
むスライド動作する複数の扉体を有する家具にお
いては、これら扉体の開閉操作を円滑なものとす
ることができる家具の扉の連結装置を提供するこ
とを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案の家具の扉の連結装置は、家具本体1の
開口部2,3,4を開閉する一対の扉体6,7
と、この一対の扉体6,7相互の接合部にそれぞ
れ設けられ扉体6,7の閉塞によつて着脱自在に
結合される一対のフツク体31と、を具備し、上
記一対の扉体6,7の相対する接合部にそれぞれ
ガイド体23を設け、この相対するガイド体23
に上記一対のフツク体31のそれぞれを上下動自
在に設け、上記一対のフツク体31には、相対す
る側部に互いに結合される略L字形状の爪部33
を形成するとともに、このそれぞれの爪部33の
内側部に相手方の爪部33を案内する凹部34を
形成し、上記相対する爪部33には、上面部に互
いに当接されるテーパ面35を上記凹部34に向
かつて傾斜形成し、上記相対するガイド体23に
上記それぞれの一対のフツク体31をそれぞれの
爪部33が対向する位置に支持するとともに、こ
の一対のフツク体31をばね40にてそれぞれの
爪部33が互いに係合する方向に向けて付勢し、
上記一対の扉体6,7にそれぞれワイヤ46,4
7を介して連結され上記一対のフツク体31相互
の結合状態を解除する摘み体41を回動自在に設
けたものである。
(作用) 本考案の家具の扉の連結装置は、開けた一方の
扉体6を、例えば、他方の扉体7側の側方へスラ
イドさせて閉じると、この扉体6に設けられたフ
ツク体31の爪部33のテーパ面35が、隣接す
る他方の扉体7に設けられたフツク体31の爪部
33のテーパ面35に押圧され、このフツク体3
1がガイド体23に案内されてばね40に抗して
上下動されるとともに、両フツク体31の爪部3
3が互いに相手方の凹部34内に係合され、ばね
40の付勢力によつて相互の係合状態が保持さ
れ、この相対するフツク体31によつて両扉体
6,7が簡単に連結されるとともに、この両扉体
6,7によつて家具本体1の開口部3,4が閉じ
られる。
また、両扉体6,7の連結を解除して家具本体
1を開口する場合には、開く側の、たとえば、一
方の扉体6の摘み体41を回動操作すると、ワイ
ヤ47が牽引されるとともに、この一方の扉体6
のフツク体31がばね40に抗して上方に引上げ
られ、このフツク体31の爪部33が他方の扉体
7のフツク体31の爪部33から上方に移動さ
れ、この相対する爪部33相互の連結が解除され
る。そして、この状態で一方の扉体6を摘み体4
1の回動方向にそのまま移動することにより、一
方の扉体6が他方の扉体7から離間され相互の連
結が解除されるとともに、家具本体1の開口部
3,が開口される。
(実施例) 本考案の一実施例の構成を図面に基づいて説明
する。
この実施例の家具の扉の連結装置は、第5図お
よび第6図に示すように、家具本体1の前面開口
部2,3,4に対向して、3枚の扉体5,6,7
を並設した家具において、隣接する扉体5,6お
よび扉体6,7を着脱自在に連結するために用い
られている。上記家具本体1内は、2枚の仕切板
8,9により、正面から見て左右方向へ並んだ3
つの収納部10,11,12に区画されており、
上記各扉体5,6,7にて、上記各収納部10,
11,12に臨む前面開口部2,3,4がそれぞ
れ開閉されるようになつている。
そして、中央の扉体6と右側の扉体7は、家具
本体1の前面に沿つてスライドする平戸となつて
いる。また、左側の扉体8は、上下に細長い複数
の板体23を上下方向の側縁においてそれぞれ軸
着して構成した蛇腹戸となつており、家具本体1
の周面に沿う摺動動作に伴つて、上記左側の収納
部10の左方に設けられた扉体収納部14に、各
軸着部15が順次折曲しながら挿脱されるように
なつている。
つぎに、上記各扉体5,6,7相互の相対する
接合部に、それぞれ連結装置が設けられている
が、両連結装置は同一の構造を有しているので、
以下扉体6,7の接合部に設けられた装置につい
て、第1図ないし第4図を参照して説明する。
上記扉体6,7の後面の接合部側の側縁部には
補強板16がそれぞれ設けられている。これら補
強板16の扉体6,7の側縁と重なる側縁には家
具本体1の内方へ折曲した折曲片部17が形成さ
れており、これら折曲片部17の中央部には切欠
部18が形成されている。
そして、これら補強板16に、その切欠部18
に臨んでベース板21とカバー体22とからなる
ガイド体23がそれぞれ設けられている。上記ベ
ース板21の側縁部には、折曲片部24が折曲形
成されており、この折曲片部24には上記補強板
16の切欠部18に重合される切欠部25が形成
されている。また、上記カバー体22は横断面ほ
ぼL字形状に形成されているとともに、このカバ
ー体22の側縁部には取付片部26が形成されて
いる。さらに、このカバー体22の上端面および
下端面には、上記取付片部26側に受け板部27
が形成されている。
そうして、これらベース板21およびカバー体
22を角筒状となるように重ね、カバー体22の
取付片部26、ベース板21および補強板16を
介して、ねじ28を扉体6,7に螺着することに
より、ガイド体23が構成されるとともに、この
ガイド体23が補強板16を介して扉体6,7に
取付けられるようになつている。また、このよう
にしてガイド体23が構成された際には、その受
け板部27の側方に位置して、ガイド体23の上
下面には貫通孔29が形成される。なお、上記補
強板16は必ずしも必要ではなく、ガイド体23
を直接扉体6,7に取付けるようにしてもよい。
また、31は一対のフツク体で、上記扉体6,
7に取付けられたガイド体23に、それぞれ上下
方向に摺動自在に支持されている。なお、以下正
面図から見て右側(第1図、第3図および第4図
では左側)の扉体7に設けられたフツク体31に
ついてまず説明する。このフツク体31の本体部
32は、ほぼ角柱形状に形成され、この本体部3
2の一側面部すなわち上記扉体6側の中央部より
やや下側部には、正面ほぼL字形状の爪部33が
突出形成されているとともに、この爪部33の上
方に位置して本体部32の内部まで窪んだ凹部3
4が形成されている。また、上記爪部33の上面
には、上記凹部34に向かつて傾斜形成されたす
なわち凹部34側の上部から外方に向つて下降傾
斜するテーパ面35に形成されているとともに、
このテーパ面35に続く先端外側部の鉛直面の両
側縁部にはテーパ縁36がそれぞれ形成されてい
る。また、上記本体部32の爪部33が形成され
た面部と反対側の側面部の中央部には突部37が
形成されている。さらに、上記本体部32の上端
面および下端面には突片38,39がそれぞれ形
成され、下方の突片39の幅は上記ガイド体23
の貫通孔29の幅よりも大きくなつている。
そして、この扉体7に設けられたフツク体31
は、その本体部32の上下端部が上記ガイド体2
3の貫通孔29からそれぞれ突出され、爪部33
がガイド体23および補強板16の切欠部18,
25から突出した状態で、ガイド体23内に上下
動自在に貫通支持されている。また、上記ガイド
体23の下方の受け板部27と、上記フツク体3
1の突部37の下面部とに両端を当接したばね4
0が設けられており、このばね40によりフツク
体31は常時上方に向けて付勢支持されていると
ともに、その下端部の突片39がガイド体23の
下方の受け板部27の下面に当接され、フツク体
31がガイド体23から抜け出ることが防止され
ている。
また、上記左側の扉体6に設けられたフツク体
31は、上記中央の扉体7に設けられたフツク体
31と同形状に形成されたものを上下逆にしてガ
イド体23に支持されているもので、形状は同一
になつているので、対応する部分に同一符号を付
しその説明を省略する。そして、この左側の扉体
6に設けられたフツク体31は、その爪部33が
下方へ屈曲する状態で支持されており、ばね40
により常時下方に向けて付勢支持されている。
また、上記フツク体31の下方に位置して、扉
体6,7の前面部には上下方向に延びる摘み体4
1が軸受42に支持されてそれぞれ回動自在に設
けられている。また、これら摘み体41には、補
強板16に回動自在に支持された回動板43がそ
れぞれ連結されており、上記摘み体41の回動に
伴つて、この回動板43が回動するようになつて
いる。また、これら回動板43の外周縁部には切
欠部44が形成されているとともに、この切欠部
44に臨んで上記補強板16にストツパー45が
固着されており、このストツパー45が切欠部4
4両端縁に当接されることによつて、回動板43
の回動範囲がほぼ90°内に規制されるようになつ
ている。
また、上記右側の扉体7においては、フツク体
31の下方の突片39にワイヤ46の一端部が止
着されているとともにこのワイヤ46の他端部が
上記回動板43の第1図左方の偏心位置に止着さ
れており、また、上記中央の扉体6においては、
フツク体31の上方の突片39にワイヤ47の一
端部が止着されているとともに、このワイヤ47
の他端部が上記フツク体31の上方に位置して補
強板16に支持されたプーリ48を介して上記回
動板43の第1図右方の偏心位置に止着されてい
る。そうして、右側の扉体7においては、摘み体
41を正面から見て時計廻りに回動させることに
より、ワイヤ46を介して、フツク体31がばね
40の張力に抗して下方に牽引移動され、中央の
扉体6においては、摘み体41を反時計廻りに回
動させることにより、ワイヤ47を介してフツク
体31がばね40の張力に抗して上方に牽引移動
するようになつている。
つぎに、この実施例の装置の作動を説明する。
扉体5,6,7を閉じた状態では、第3図に示
すように、ばね40によりそれぞれ上方および下
方に向けて付勢された一対のフツク体31,31
の両爪部33が、それぞれ上下方向に重なつた状
態で係合され、かつ、相対する爪部33は対向す
る相手方のフツク体31の凹部34内にそれぞれ
位置した状態で連結されていることにより、各扉
体5,6,7が互いに連結されている。
つぎに、例えば、家具本体1の中央の収納部1
1に洋服などの出し入れなどを行なうため、この
収納部11の開口部3を開放する場合には、まず
中央の扉体6の右側の扉体7との接合部に設けら
れた摘み体41を反時計廻りに回動すると、この
摘み体41により、回動板43が回動されるとと
もに、この回転板43によつてワイヤ47が牽引
され中央の扉体6のフツク体31がばね40に抗
してガイド体23に案内されて上方に移動され、
その爪部33が右側の扉体7のフツク体31の爪
部33から脱れ、両扉体6,7の連結が解除され
る。そして、摘み体42を把持したまま中央の扉
体6を左方へスライドさせることにより、この扉
体6に押されて左側の扉体5が扉体収納部14内
に挿入されるとともに、中央の扉体6が左側の収
納部10の前方に移動され、中央の収納部11の
開口部3が開放される。この際、前述のように摘
み体41を反時計廻りに回動させ、すなわち上下
方向に延びるこの摘み体41を左方に傾けて、そ
のまま左方へ移動させるので、摘み体41の回動
方向と扉体6の移動方向とが一致しているので、
扉体6の開放操作が一連の動作によつて円滑に行
われるものとなる。
また、この扉体6を再び閉じるときは、この扉
体6を右方にスライドさせることにより、この中
央の扉体6と左側の扉体5とは連結装置により連
結されているので、左側の扉体5もともに閉動作
され、両扉体5,6を別個に操作するような必要
がなく、中央の扉体6の操作のみにより閉塞作業
が完了する。そして、中央の扉体6が右側の扉体
7に接合する際には、両扉体6,7の接合部にそ
れぞれ設けられたフツク体31の爪部33のテー
パ面35が互いに当接されて、両フツク体31は
ばね40の付勢力に抗してそれぞれの爪部33が
互いに離反する方向の上下方向に移動される。そ
して、各爪部33が対向するフツク体31の相手
方の凹部34内に挿入された時点で、両フツク体
31はばね40の付勢により両爪部33が近接す
る方向に移動し、両爪部33が係合し、両扉体
6,7が接合状態で連結される。このように、扉
体6の閉動作に伴つて、自動的に両扉体6,7が
連結され、連結のための特別な操作は必要としな
い。また、各扉体5,6,7を閉じたとき、それ
らは互いに連結されるから、各扉体5,6,7が
互いにがたついたりしない。
なお、爪部33の先端側の鉛直面に形成された
テーパ縁36により、扉体5,6,7に前後方向
の若干のそりが生じた場合にも、補強板16およ
びガイド体23の切欠部18,25を介して、爪
部33が対向するフツク体31の凹部34ヘスム
ーズに挿入される。
また、同様に、左側の蛇腹式の扉体5のみを開
くときは、この扉体5の中央の扉体6との接合部
に設けられた摘み体41を操作して両扉体5,6
の連結を解除するが、左側の扉体5を再び閉じた
際には、両扉体5,6が連結される。
さらに、右側の収納部12の開口部4を開閉す
るときは、各扉体5,6,7を連結した状態で、
右側の扉体7を開閉操作する。
なお、上記実施例では、家具本体1の前面に3
枚の扉体3,4,5を並設した家具を例にとつて
説明したが、扉体の板数は3枚に限るものではな
く、例えば蛇腹戸の扉体1枚と平戸の扉体1枚と
を並設した家具、あるいは4枚以上の扉体を並設
した家具についても、本実施例の装置を適用する
ことができる。
また、上記実施例では、各連結装置は1対のみ
のフツク体31を有する構造としたが、例えば扉
体6,7の接合部の上側と下側に位置して2対の
フツク体31を設けた構造としてもよい。この構
造にすれば、両扉体6,7の連結はより確実なも
のとなる。なお、上記実施例の装置に一対のフツ
ク体31を追加するには、例えば次のようにすれ
ばよい。例えば扉体6,7の接合部において、先
に説明した両フツク体31の下方に位置してそれ
ぞれフツク体をガイド体により支持して上下動自
在に設け、同じ扉体6,7側に設けられたフツク
体31をワイヤで連結する。また、上方の相対向
するフツク体31の両爪部33の上下関係と、下
方の相対向するフツク体の両爪部の上下関係は一
致させる。そして、上下のフツク体31を連結す
るワイヤにテンシヨンを与えるため、下方のフツ
ク体はばねにより下方へ付勢する。この構造によ
り、1個の摘み体41の操作により、上方の一対
のフツク体31の爪部33相互と下方の一対のフ
ツク体の爪部相互の係合を解除することが可能と
なる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、一対の扉体相互の接合部のガ
イド体に相対する一対のフツク体をそれぞれ上下
動自在に設け、この一対のフツク体に相互に係脱
する爪部及び相手方の爪部を案内する凹部をそれ
ぞれ形成し、相対するガイド体にそれぞれの一対
のフツク体をそれぞれの爪部が対向する位置に支
持するとともに、この一対のフツク体をばねにて
それぞれの爪部が互いに係合する方向に向けて付
勢し、上記一対の扉体にワイヤを介して一対のフ
ツク体相互の結合状態を解除する摘み体を回動自
在に設けたので、一方の扉体のロツクを解除する
場合には、一方の扉体の摘み体を回動操作して一
方のフツク体を作動することにより他方の扉体と
のロツクを解除することができるが、この際、一
方のフツク体によつて他方の扉体のフツク体を作
動することがないので、他方の扉体とのロツクを
小さな力で簡単に解除することができ、その操作
性を向上することができる。
また、一対のフツク体は、相互に係脱する爪部
及び相手方の爪部を案内する凹部をそれぞれ有す
るので、相対する扉体の接合部に共通のフツク体
を一対のフツク体として相対して共通することが
でき、それぞれに別々の部材を用いるものに比べ
経済的に極めて有利である。
また、相対する爪部の上面部にテーパ面を形成
したので、相対する爪部相互の係合が容易であ
る。また一対のフツク体のそれぞれをばねにて一
方の爪部が他方の爪部に係合する方向に付勢した
ので、それぞれの爪部によつて一対のフツク体相
互の係合状態を確実に保持することができる。
さらに、ガイド体にフツク体及びばねを設けた
構造のため、部品点数が少なく構造が簡単であ
り、一対のフツク体はそれぞれ上下動自在である
ので、一方を位置固定としたもののように取付寸
法に高い精度が要求されず、組込みが容易で長期
の使用に適し、特に、蛇腹式の扉体を含むスライ
ド動作する複数の扉体を有する家具においては、
これら扉体の開閉操作を円滑なものとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の家具の扉の連結装置の一実施
例を示す一部を切り欠いた背面図、第2図はその
側面図、第3図はそのフツク体付近の縦断背面
図、第4図は第1図の−視断面図、第5図は
家具の斜視図、第6図はその横断平面図である。 1……家具本体、3,4……開口部、6,7…
…扉体、23……ガイド体、31……フツク体、
33……爪部、35……テーパ面、36……テー
パ縁、40……ばね、41……摘み体、46,4
7……ワイヤ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 家具本体の開口部を開閉する一対の扉体と、こ
    の一対の扉体相互の接合部にそれぞれ設けられ扉
    体の閉塞によつて着脱自在に結合される一対のフ
    ツク体と、を具備し、 上記一対の扉体の相対する接合部にそれぞれガ
    イド体を設け、この相対するガイド体に上記一対
    のフツク体のそれぞれを上下動自在に設け、 上記一対のフツク体には、相対する側部に互い
    に結合される略L字形状の爪部を形成するととも
    に、このそれぞれの爪部の内側部に相手方の爪部
    を案内する凹部を形成し、 上記相対する爪部には、上面部に互いに当接さ
    れるテーパ面を上記凹部に向かつて傾斜形成し、 上記相対するガイド体に上記それぞれの一対の
    フツク体をそれぞれの爪部が対向する位置に支持
    するとともに、この一対のフツク体をばねにてそ
    れぞれの爪部が互いに係合する方向に向けて付勢
    し、 上記一対の扉体にそれぞれワイヤを介して連結
    され上記一対のフツク体相互の結合状態を解除す
    る摘み体を回動自在に設けた ことを特徴とする家具の扉の連結装置。
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