JPH041210Y2 - - Google Patents

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JPH041210Y2
JPH041210Y2 JP5483686U JP5483686U JPH041210Y2 JP H041210 Y2 JPH041210 Y2 JP H041210Y2 JP 5483686 U JP5483686 U JP 5483686U JP 5483686 U JP5483686 U JP 5483686U JP H041210 Y2 JPH041210 Y2 JP H041210Y2
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、平葺状屋根において、雨水を妻側よ
り流出させずに軒樋に流入させることができる平
葺状屋根の妻部軒先構造に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
従来より、平葺状屋根の妻側修めの多くは、そ
の平葺状屋根の妻側よりの流出する雨水を防止で
きる構造となつておらず、雨水が妻側より流出す
るため妻側壁が雨水で汚れる問題点があり、さら
に、軒先に設けた樋が有効に活用されない問題点
があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで考案者は、前記問題点等を解決すべく鋭
意、研究を重ねた結果、本考案を、底部の幅方向
一側より上方に底部折返し縁を形成し、その底部
の幅方向他側より上方に略逆L字状に折曲して収
納部を形成し、この収納部の上端より外方に折返
して比較的広幅の上面部を形成し、この上面部の
外端より立上り状部を屈曲形成し、この立上り状
部の上端より下方に、比較的高さが高い垂下状部
を形成した、ケラバ水切材の水下側端を塞ぐよう
に上面部及び立上り状部に堰状板を設け、そのケ
ラバ水切材の底部を下地材の妻側付近に載置し、
その下地材の妻側面と垂下状部との間に桟木を介
在させてケラバ水切材の水下側端を下地材の軒先
に配置して、下地材にケラバ水切材を固着し、そ
の下地材に複数の平葺状屋根板を載置葺成した平
葺状屋根の妻側箇所を、ケラバ水切材の収納部に
収納した平葺状屋根の妻部軒先構造としたことに
より、平葺状屋根において、雨水を妻側より流出
させずに軒樋に流入させることができ、前記の問
題点等を解決したものである。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を第1図乃至第8図に基
づいて説明する。
第1図、第6図は本考案を示す斜視図であつ
て、第1図では、平葺状屋根Aを葺成する平葺状
屋根板1として、石綿板等の平板が使用されて、
これらが一文字葺に葺成されており、第6図で
は、平葺状屋根板1として、水下側より棟側に向
かつて上下の係合部が係合されて、金属製の横葺
屋根板が葺成されている。2は母屋等の構造材、
3は妻側壁、4は軒側壁である。5は下地材であ
つて、第1図に示すように、野地板が使用された
り、或は第6図に示すように、断面ハツト形状の
金属製の支持材5aと断熱材5bとから構成され
ている。後者(第6図参照)について具体的に
は、構造材2,2,…上に、タルキ等の支持材5
a,5a,…が適宜の間隔をおいて平葺状屋根A
の傾斜方向を略向くようにして多数併設され、そ
の隣接する支持材5a,5a間に断熱材5b,5
b,…が配置されている。
Bは、金属製の長尺なケラバ水切材であつて、
底部6の幅方向一側(第4図、第8図において左
側)より上方には、底部折返し縁6aが形成され
ており、その底部6上には幅方向中間には、上側
に膨出する突条6b,6b,…が必要に応じて形
成されている(図面参照)。この突条6bは、そ
のケラバ水切材Bの長手方向に沿つて形成されて
いる。
その底部6の他側(第4図、第8図において右
側)より上方に、逆L字状部7が屈曲形成され、
底部6の他側部分と逆L字状部7とで略コ字状の
収納部8が形成されている。この収納部8を形成
する逆L字状部7の先端より、上側に上面部9が
折返し形成されて、その逆L字状部7の頂部に略
密着状になるように処理されている。その上面部
9の外端は、逆L字状部7の側面よりも外方に延
長しており(第5図参照)、その上面部9の外端
寄り立上り状部10が略垂直状に形成され、この
立上り状部10の上端より下方に、比較的高さの
高い垂下状部11が折返し形成されている。この
垂下状部11の下端は、前記底部6の面よりかな
り下側に位置するように形成されている。また、
垂下状部11の下端より、内方又は外方に折返し
縁11aが屈曲形成されている(第1図、第5
図、第6図参照)。
このようなケラバ水切材Bの長手方向一端を水
下側とし、この水下側の上面部9と立上り状部1
0に堰状板12が溶接等にて固着されている。こ
の堰状板12は、上面部9の長手方向に直交して
設けられていたり(第5図参照)、或はその堰状
板12の立上り状部10に当接する側がその堰状
板12の他側よりも水上側方向に位置するように
傾斜状に固着されることもある(第6図参照)。
また、ケラバ水切材Bの水下側端で逆L字状部7
と上面部9と垂下状部11とで囲まれる箇所に化
粧板13が固着されている(第1図、第5図第6
図参照)。
このケラバ水切材Bの水下側を下地材5の水下
側に配置させて、ケラバ水切材Bが下地材5の妻
側に取り付けられる。第1図においては、ケラバ
水切材Bの底部6が下地材5の妻側に載置され、
この下地材5と垂下状部11との間には角材等の
桟木14が介在されて、ケラバ水切材Bが下地材
5に固着されている。このとき、ケラバ水切材B
の上面部9及び堰状板12の内端(ケラバ水切材
Bの内方側)が平面的に見て、平葺状屋根Aの軒
樋15の外端よりも内方に位置している(第3図
参照)。また、第6図に示すように、金属製の平
葺状屋根Aにおいては、桟木14として金属製の
角パイプが使用されている。
その金属製の平葺状屋根Aを葺成する場合に
は、横葺用屋根板が平葺状屋根板1として使用さ
れている。このときの、平葺状屋根板1は、長尺
又は適宜な長さに形成され、この平葺状屋根板1
を長手方向に直交する断面としてみると、その主
板1aの一側(水上側)より内側上方に向かう下
馳部1bが形成され、その主板1aの他側(水下
側)より内側下方に向かう上馳部1cが一体形成
されている。この上馳部1cは、下段の平葺状屋
根板1の下馳部1bに適宜係合するように構成さ
れている。前記主板1aは、この一側より平坦
部、緩傾斜部と平坦部とに屈曲形成され、その主
板1a下馳部1b上馳部1cとからなる平葺状屋
根板1は一枚の金属板にて形成され、この平葺状
屋根板1の上馳部1cが屋根の軒先部材の係止部
に係合され、しかも前記支持材5aの長手方向に
対して平葺状屋根板1の長手方向が直交(略直交
も含む)するようにして支持材5a上に載置され
る。その平葺状屋根板1の下馳部1bが吊子16
の係止部16aにて係止されつつその吊子16の
取付部16bが支持材5a上にドリルビス又はリ
ベツト、ボルト、ナツト、釘等の固着具にして固
着されている。このとき、その吊子16が支持材
5aに固着されるもので、吊子16は前記平葺状
屋根板1の下馳部1b等には一切固着されず、押
圧係止された状態である。そして、前記平葺状屋
根板1の下馳部1bに上段の平葺状屋根板1の上
馳部1cが係合され、これらが水上側に順次繰返
され、その平葺状屋根Aが葺成施工されている。
その平葺状屋根Aの平葺状屋根板1が石綿板の
場合には、下地材5の妻側箇所に配置される石綿
板がケラバ水切材Bの底部6上に載置固着されつ
つ、収納部8に収納されている(第3図、第4図
参照)。また、その平葺状屋根板1端と、逆L字
状部7の側部との間を、適宜の間隔に設けること
もある。
また、その平葺状屋根Aの平葺状屋根板1が金
属製の横葺用屋根板の場合には、その長手方向の
端部がケラバ水切材Bの底部6上に載置されつ
つ、収納部8に適宜の隙間を有して収納されてい
る(第7図、第8図参照)。
〔考案の効果〕
本考案においては、底部6の幅方向一側より上
方に底部折返し縁6aを形成し、その底部6の幅
方向他側より上方に略逆L字状に折曲して収納部
8を形成し、この収納部8の上端より外方に折返
して比較的広幅の上面部9を形成し、この上面部
9の外端より立上り状部10を屈曲形成し、この
立上り状部10の上端より下方に、比較的高さが
高い垂下状部11を形成した、ケラバ水切材Bの
水下側端を塞ぐように上面部9及び立上り状部1
0に堰状板12を設け、そのケラバ水切材Bの底
部6を下地材5の妻側付近に載置し、その下地材
5の妻側面と垂下状部11との間に桟木14を介
在させてケラバ水切材Bの水下側端を下地材5の
軒先に配置して、下地材5にケラバ水切材Bを固
着し、その下地材5に複数の平葺状屋根板1,
1,…を載置葺成した平葺状屋根Aの妻側箇所を
ケラバ水切材Bの収納部8に収納した平葺状屋根
の妻部軒先構造としたことにより、まず第1に平
葺状屋根Aの妻側壁3の雨水による汚損を防止す
ることができ、且つ雨仕舞を良好にできるし、第
2に平葺状屋根Aの水下側に流下する雨水を軒先
の所定の位置に排水することができるし、第3に
平葺状屋根Aの妻側を、強度的に勝れたものにで
きるし、第4に本考案を容易に施工することがで
きる等の効果を奏する。
これらの結果を詳述すると、本考案において
は、収納部8上に上面部9を形成し、この上面部
9の外端より立上り状部10屈曲形成し、この立
上り状部10の上端より下方に、比較的高さが高
い垂下状部11を屈曲形成した、ケラバ水切材B
を下地材5の妻側に載置し、平葺状屋根Aの妻側
箇所をケラバ水切材Bの収納部8に収納したこと
により、その立上り状部10が堰の役割をなし、
平葺状屋根Aの妻側より流出しようとする雨水を
塞止めることができるし、さらに、強風雨時の場
合においては、その立上り状部10にて風力を減
少させることができ、その強風に伴う雨の妻側箇
所より流出する量を僅かにできるので、雨水が妻
側壁3に殆ど伝わらず、妻側壁3の雨水による汚
損を防止することできる。
また、たとえ僅かながら雨水がその立上り状部
10を乗り越えて平葺状屋根Aの妻側から流出し
ても、そのケラバ水切材Bの垂下状部11と下地
材5の妻側との間には桟木14が介在しているの
で、垂下状部11と妻側壁3とは連続しておら
ず、垂下状部11を伝わつてくる雨水は、妻側壁
3にかかることなく落下するのみであり、略確実
に妻側壁3を雨水の汚損から防止することができ
るものである。
また、本考案においては、そのケラバ水切材B
の上面部9と立上り状部10に堰状板12を設け
たことで、上面部9及び立上り状部10を伝つて
流下する雨水を堰状板12にて流れの方向を平葺
状屋根Aの中央側に向けることができ、軒先の所
定位置より排水させることができる。従つて、軒
樋15が平葺状屋根Aの軒先幅よりも僅かに短い
ものであつても、軒先両側より流下する雨水を確
実に軒樋15内に排水させることができ、軒樋1
5を極めて有効に活用することができる。
次ぎに、ケラバ水切材Bの底部6と底部折返し
縁6aと収納部8とで樋状部を構成しており、平
葺状屋根Aとケラバ水切材Bとの隙間から浸入し
た雨水を下地材5上に流出させることなく、水下
側に流下させて排水でき、ひいては室内への雨漏
を防止することができる。従つて、従来の平葺状
屋根Aの妻側構造に比較して雨仕舞が格段と勝れ
ている。
また、本考案においては、ケラバ水切材Bは一
枚の金属板を折曲げ加工して製作でき、底部6と
収納部8、上面部9、立上り状部10、垂下状部
11とによつて、そのケラバ水切材Bの断面係数
を極めて大きくできる。従つて、このようなケラ
バ水切材Bを平葺状屋根Aの妻側に使用したこと
で、平葺状屋根Aの妻側箇所は強度的に勝れたも
のにでき耐久性のあるものにすることができる。
さらに、ケラバ水切材Bが一枚の金属板より製
作することが可能であるため、単体部品とするこ
とができ、本考案を施工するときに極めて容易に
でき、その施工性を向上させることができる。従
来では、平葺状屋根の妻側構造に係る妻包材、破
風材等は、その施工が面倒であり、また、強度的
にも十分なものではなく、さらに従来では、少な
くとも複数部材から構成されており、施工時間、
費用等を多く費し、施工効率を著しく低下させて
いたが、本考案にて、これらの問題点を悉く解決
することができる。
なお、ケラバ水切材Bの堰状板12を、第6図
に示すように、堰状板12の立上り状部10に当
接する側を、その他側よりも水上側方向に位置す
るように傾斜状にケラバ水切材Bに固着すれば、
上面部9を流下する雨水の堰状板12に当るとき
の衝撃を緩和することができ、雨水が飛び跳ねて
軒先側に溢れることないようにできる効果があ
る。また、平葺状屋根Aの妻側箇所を、第8図に
示すように、ケラバ水切材Bの収納部8に適宜の
隙間を有して収納すれば、平葺状屋根Aに金属製
の横葺用屋根板を使用し、この横葺用屋根板が長
手方向に熱伸縮しても、その長手方向端部は収納
部8内で、自由に伸縮可能であり、横葺用屋根板
の熱伸縮はケラバ水切材Bに影響を与えないもの
であり、これによつて熱応力の発生を防止し、横
葺用屋根板への熱歪等が確実に生じないものにで
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すものであつて、そ
の第1図は本考案の斜視図、第2図は第1図の縦
断側面図、第3図は第1図の一部切除した平面
図、第4図は第1図の要部縦断正面図、第5図は
ケラバ水切材の斜視図、第6図は第1図とは別の
実施例を示す一部切除した斜視図、第7図は第6
図の平面図、第8図は第6図の要部を示す縦断正
面図である。 A……平葺状屋根、1……平葺状屋根板、5…
…下地材、B……ケラバ水切材、6……底部、6
a……底部折返し縁、8……収納部、9……上面
部、10……立上り状部、11……垂下状部、1
2……堰状板、14……桟木。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 底部の幅方向一側より上方に底部折返し縁を形
    成し、その底部の幅方向他側より上方に略逆L字
    状に折曲して収納部を形成し、この収納部の上端
    より外方に折返して比較的広幅の上面部を形成
    し、この上面部の外端より立上り状部を屈曲形成
    し、この立上り状部の上端より下方に、比較的高
    さが高い垂下状部を形成した、ケラバ水切材の水
    下側端を塞ぐように上面部及び立上り状部に堰状
    板を設け、そのケラバ水切材の底部を下地材の妻
    側付近に載置し、その下地材の妻側面と垂下状部
    との間に桟木を介在させてケラバ水切材の水下側
    端を下地材の軒先に配置して、下地材にケラバ水
    切材を固着し、その下地材に複数の平葺状屋根板
    を載置葺成した平葺状屋根の妻側箇所を、ケラバ
    水切材の収納部に収納したことを特徴とした平葺
    状屋根の妻部軒先構造。
JP5483686U 1986-04-14 1986-04-14 Expired JPH041210Y2 (ja)

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JPH0699994B2 (ja) * 1990-10-15 1994-12-12 ナショナル住宅産業株式会社 庇屋根
JP5410709B2 (ja) * 2008-08-12 2014-02-05 三菱樹脂株式会社 破風化粧板
JP2021088885A (ja) * 2019-12-05 2021-06-10 アイジー工業株式会社 ケラバ水切

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