JPH0411881A - 付香味色剤、その製造法およびそれを使用してなる酒類または調味料の製造法 - Google Patents

付香味色剤、その製造法およびそれを使用してなる酒類または調味料の製造法

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JPH0411881A
JPH0411881A JP2114469A JP11446990A JPH0411881A JP H0411881 A JPH0411881 A JP H0411881A JP 2114469 A JP2114469 A JP 2114469A JP 11446990 A JP11446990 A JP 11446990A JP H0411881 A JPH0411881 A JP H0411881A
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岩瀬 利徳
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、従来の飲食品には見られない付香味色剤、そ
の製造法およびそれを使用してなる独特な香味と色に特
徴のある酒類または調味料の製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来より清酒、焼酎、みりんなどの酒類は、米などの原
料の精白、洗米、浸漬および蒸煮からなる原料処理した
後、製麹し、発酵工程を経て製造され、製品として広く
提供されている。しかしながら、近年製品の多様化が進
み、これら清酒、焼酎、みりんなどに関して原料の一部
を新たな構成要件となすことにより、独特な香味を有す
る製品が望まれていた。
従来、米などの原料を焙炒処理することにより原料由来
の焙炒香が加味された酒類の製造法としては、 ■含水アルコールを用いて焙煎した玄米からエキス分を
抽出し、この抽出液を適宜希釈して琥珀色の透明な玄米
酒を製造する方法(特公平1−34595号)が挙げら
れる。上記の玄米を焙煎する目的は、メイラード反応(
アミノカルボニル反応)による香味および着色を製品に
特徴づけようとするものであり、両速による酒類とは趣
を異にする玄米酒を製造するためである。また、■米ま
たは米粉を加圧下に乾熱した後、大気圧下に放出するこ
とによりα化した膨化米または米粉を原料とする香ばし
い香のある清酒を製造する方法(特開昭58−4377
9号)が挙げられる。
上記の米または米粉を乾熱する目的は、製品に香ばしい
香りを付与すると共に、米粉をα化するためである。ま
た、 ■焼酎の製造において、麦などの原料穀物を焙燻処理し
た後、仕込むことからなる焼酎の製造法(特開昭59−
227292号)が挙げられる。上記の麦などの原料穀
物を焙燻処理する目的は、澱粉のα化を促進させるため
と、メイラード反応により製品の風味を加味するためで
ある。また、■麹を用いる酒類の製造法において、米な
どの原料穀物を焙炒処理し、これを酒類製造の原料とし
て使用することにより原料由来の焙炒香が加味された酒
類を製造する方法(特開平2−79965号)が挙げら
れる。上記の米などの原料穀物を焙炒処理する目的は、
製品の原料由来の焙炒香を付与するためである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の通り、麹を用いる清酒、焼酎、みりんなどの酒類
の製造法において、製品に焙炒香を付与するためには、
専ら米、麦などの原料穀物を焙炒し、焙炒した原料穀物
を酒類の原料として用いていた。
本発明者らは、上記の製造法にとられれることなく、独
特な香味および色に特徴のある酒類または調味料の製造
について種々研究を続けた結果、先ず、常法により米を
原料処理した後、製麹し、この来麹を焙炒処理した焙炒
麹が、麹を使用する酒類または発酵調味料の製造におい
て、極めて良好な付番味剤の有効成分として使用し得、
これを用いて製造した酒類または調味料が、従来の酒類
または調味料に見られない独特な香味および色に特徴の
ある酒類または調味料であることを知った〔課題を解決
するための手段〕 本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである
すなわち、本発明は来麹を焙炒処理して得た焙炒麹また
はその含水エタノール抽出処理液を有効成分とする酒類
・調味料用材香味色剤を提供するものである。
また、本発明は来麹を焙炒処理することを特徴とする焙
炒麹またはその含水エタノール抽出処理液を有効成分と
する酒類・調味料用材香味色剤の製造法を提供すること
にある。
さらに、本発明は麹を使用する酒類または調味料の製造
法において、来麹を焙炒処理して得た焙炒麹またはその
含水エタノール抽出処理液を有効成分とする酒類・調味
料用材香味色剤を使用することからなる香味および色に
特徴のある酒類または調味料の製造法を提供することに
ある。
本発明の目的とするところは、来麹を焙炒処理して得た
焙炒麹を、従来の麹を使用する酒類または調味料の製造
において、付香味色剤の有効成分の供給源として使用す
ることにより、従来の酒類または調味料に見られない独
特な香味および色を付与する付香味色剤、その製造法お
よび付香味色剤を使用する独特な香味および色に特徴の
ある酒類または調味料の製造法を提供することにある。
本発明でいう酒類または調味料とは、麹を使用して製造
する酒類または発酵調味料を意味し、例えば、酒類とし
ては、清酒、合成清酒、みりん、リキュール、雑酒など
が挙げられる0発酵調味料としては、1%以上のアルコ
ールを含有するものであってもよく、実質的にアルコー
ルを含有しないものであってもよい。アルコールを含有
する発酵調味料の例としては、みりんタイプの発酵調味
料、清酒タイプの発酵調味料が挙げられる。
本発明でいう酒類・調味料用材香味色′1f1(以下単
に「付香味色剤」ということがある)とは、酒類または
調味料の製造に用いられるものであり、製品に香り、味
および色を付与するものをいう。
来麹を付香味色剤の有効成分の供給源として使用する場
合には、すなわち、本発明の付香味色剤を製造するには
、該来麹を焙炒処理することにより行われる。
付香味色剤の製造に用いられる来麹は、適宜市販の白米
および麹菌を用いて常法に従って調製すればよく、予め
適宜乾燥されたものを使用するのが好ましい。乾燥条件
としては、出来得れば、水分含量10%またはそれ以下
に乾燥されたものが望ましい。
上記の焙炒処理は、約150〜200℃で約30分〜3
時間の条件下で行われる。焙炒処理方法としては通風乾
熱機、焙炒機で焙炒する方法、遠赤外線を利用して焙炒
する方法、鉄板上で焙炒する方法などが挙げられる。通
常は、通風乾熱機、焙炒機で焙炒する場合には、焙炒温
度が150℃である時には、1.5〜2時間程度でよく
、焙炒温度が150℃より高くなるに従い、焙炒時間は
短くしてもよい。
来麹中には澱粉質、蛋白質や麹菌の作用により生成され
たアルコール類、グルコース、マルトースなどのII類
、クエン酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸類、アミノ酸
類、その他の有機物質など多種多様な成分が存在するた
め、これらが上記の焙炒処理により異なった多種多様の
成分に変化するため、得られた焙炒節は独特な香味およ
び色を有する。例えば、II類はカラメル化を生じて着
色すると共に、特有の苦み、渋味、甘味を有したり、あ
るいはアミノ酸とのアミノカルボニル反応などにより焙
炒香やまろやかな苦みを伴う複雑な香味および色を有す
る0色としては、焙炒処理条件により左右されるが、通
常は含水エタノールで抽出処理した場合の色は赤褐色な
いしそれに近い色を呈し、従来の酒類または調味料には
見られない独特な香味および色に特徴を有する付香味色
剤として使用される。
このようにして得られた焙炒節は、麹を使用する酒類ま
たは調味料の製造において、付香味色剤の有効成分とし
て使用されるが、その含水エタノール抽出処理液(以下
、単に「調味アルコール」と称することがある)の形態
でも使用できる。
上記の調味アルコールは、焙炒節を約20〜59.5%
のアルコール濃度の含水エタノールで抽出処理すればよ
い、含水エタノールの使用比率は特に限定されるもので
はないが、例えば、焙炒節に対し2〜10倍程度使用す
ればよい。上記の調味アルコールの調製に際しては、粉
飴、砂糖、グルコースなどの甘味料、乳酸、コハク酸、
リンゴ酸、クエン酸などの酸味料、アミノ酸(グルタミ
ン酸ナトリウムなど)、核酸(アデニル酸、イノシン酸
など)、無機塩などの調味料を添加して味を調整しても
よい。上記の抽出処理は、通常、1〜7日位放置して所
望の色調となった時点で濾過し、濾液を調味アルコール
として使用すればよい。
このようにして得られた焙炒節および調味アルコールは
本発明の付香味色剤の有効成分として各々単独にあるい
は併用して使用される。
次に、付香味色剤を使用する本発明の酒類および調味料
の製造について説明する。
清酒の製造は、通常は、白米を洗米、水切、蒸煮、冷却
した蒸米と常法通り白米を製麹した来麹と汲水と共に仕
込に供し、順次、蒸米および来麹を加え、最終仕込後、
14〜20日間程度の発酵経過を取る。
上記の焙炒節はそのままの形態で上記の仕込の際か、発
酵中か、あるいは発酵終了時に添加してもよい、焙炒節
の添加量は特に限定されるものではないが、通常は、最
終生成酒量の2〜15%程度である。調味アルコールは
発酵終了時に添加するのが好ましい、調味アルコールの
添加量は特に限定されないが、通常は最終生成酒のアル
コール濃度を考慮して適宜決定すればよい。
上記の方法により製造された清酒は独特な香味および色
に特徴のある清酒であって、従来の製造法により得られ
る清酒と調合してもよい。
このようにして得られた清酒は、渋味、苦みおよび芳醇
な味、麹ばなおよび香ばしい香りを有すると共に、赤褐
色ないしそれに近い色を呈し、透明度のある清酒である
本発明の香味および色に特徴のある清酒は、非常に嗜好
性に冨む香気があると共にまろやかな苦みを有し、紹興
酒と類似した赤褐色ないしそれに近い色を呈しているた
め、中華料理などの油濃い料理の食中酒として適してい
るので、紹興酒などの老酒の代わりに飲む酒として有用
である。
次に、みりんの製造について述べる。
従来のみりんは、通常は来麹、蒸米および原料アルコー
ル(含水エタノール)または焼酎を仕込み、糖化発酵を
行わせることにより製造されたものである。
本発明によるみりんの製造においては、上記の原料の他
に焙炒麹および/または調味アルコールを添加使用する
ことにより独特な香味および色に特徴のあるみりんが得
られる。
このようにして製造されたみりんは、従来のみりんと比
較すると、香ばしい焙炒香を有し、味はやや濃り、色は
光沢のある赤褐色ないしそれに近い色であって、従来の
みりんとは明らかな差が見られる。また料理に使用する
ことにより、生臭み消しには有効で、焼き色を鮮やかに
すると共に、はどよい照りおよび艶が増強される。
次に、リキュールの製造について述べる。
従来のりキニールは、通常、植物などを原料アルコール
で抽出した抽出物を種々の酸味料、甘味料、香料などを
添加、調製して製造されたものである。
本発明によるリキュールの製造においては、前記の付香
味色剤を適宜これに粉飴、砂糖、グルコースなどの甘味
料、乳酸、クエン酸、コハク酸・リンゴ酸などの酸味料
、アミノ酸(グルタミン酸ナトリウムなど)、核酸(ア
デニル酸、イノシン酸など)、無機塩などの調味料を添
加して味を調整し、通常、1〜7日位放置して所望の色
調となった時点で濾過することにより独特な香味および
色に特徴のあるリキュールが得られる。
次に、合成清酒の製造について述べる。
従来の合成清酒は、香味液(従来の方法で製造された清
酒)に原料アルコール、酸味料、甘味料および調味料を
添加して製造されたものである。
本発明による合成清酒の製造においては、上記の香味液
として、付香味色剤をそのまま使用するか、または従来
の清酒の代わりに本発明で得られる香味および色に特徴
のある清酒を使用することにより独特の香味および色に
特徴のある合成清酒が得られる。
次に、発酵調味料の製造について述べる。
従来のアルコール含有発酵調味料は多種多様であり、製
品により原料が異なるが、一般的には、米、小麦、とう
もろこしなどの澱粉や、水飴、ブドウ糖などの糖質が主
原料として用いられる0発酵時に食塩を添加して発酵液
を製造し、これに糖質原料、アミノ酸、有機酸、来麹、
原料アルコールなどを用途目的に応じて使用し、製造す
るが、一般的には、みりんタイプと清酒タイプがある。
清酒タイプの発酵調味料は、通常、従来の清酒の製造と
同様にして製造されるが、酒税法でいう酒類と区別する
ために、2%以上の食塩が添加されたものとして製造さ
れる。
本発明による発酵調味料の製造においては、付香味色剤
をそのまま使用するか、または従来の清酒の代わりに独
特な香味および色に特徴のある清酒を使用することによ
り独特な香味および色に特徴のある発酵調味料が得られ
る。
このようにして得られた発酵調味料は、渋味、苦みおよ
び芳醇な味、麹ばなおよび香ばしい香りを有し、赤褐色
ないしそれに近い色を呈する発酵調味料である。この発
酵調味料は、非常に嗜好性に冨む香気があると共にまろ
やかな苦みを有しているため、醤油、その他の種々の調
味料と調合することにより、焼肉などのたれとして有用
な調味料を調製することができる。
〔発明の効果〕
本発明は、来麹を焙炒処理することにより得られた焙炒
節またはその含水エタノール抽出処理液を付香味色剤と
して提供でき、且つ、これを有効成分の供給源として使
用することにより、従来の酒類または調味料には見られ
ない独特な香味および色に特徴のある酒類または調味料
を製造する方法を提供することができる。
〔実施例〕
次に、実施例および比較例を挙げて本発明について具体
的に説明するが、これにより本発明を限定するものでは
ない。
実施例 1 焙炒節の製造 精白歩合75%白米を常法通り製麹して得た来麹を通風
乾燥により水分含量10%にまで乾燥した後、焙炒機に
入れ、150℃で2時間焙炒し、茶褐色の色調を得た時
に急冷した。得られた焙炒節は渋味および苦みを有する
が、糖分がカラメル化して甘味があり、麹自体の酵素力
はないが、快い焙炒香気を有する。20%エタノールに
本焙炒麹を10%加え、1日放置後、その溶液の430
nmおよび530nmにおける吸光度(10mmセル)
を測定した結果、各々0.85および0゜2であった。
また、40%エタノールに本焙炒麹10%加えた場合の
吸光度は、各々2.01および0.4であり、その色は
赤褐色を呈していた。
実施例 2 焙炒節の製造 実施例1において、150℃で2時間焙炒処理する代わ
りに200℃で30分間焙炒処理して焙炒節を得た。こ
の焙炒節の香味および色ならびに吸光度は実施例1の焙
炒節と殆ど変わりはなかった。
実施例 3 調味アルコールの調製 仕込容器に30%エタノール1920nJ!と水470
mjを加え、これに実施例1で得た焙炒節500gを加
えた。これに酸味料(乳酸1g)および甘味料(粉飴6
g)を加えて味を整えた。焙炒節を加えてから3日間静
置し、布で荒濾過して液状部を調味アルコールとした。
本調味アルコールは濃赤褐色を呈し、渋味、苦みおよび
甘味を有すると共に、快い焙炒香気を有する。本調味ア
ルコールを水で10倍希釈した時の430nmにおける
吸光度(10mmセル)は0.7であった。
実施例 4 焙炒節を用いた清酒の製造 精白歩合75%白米を洗米、浸漬、水切、蒸煮および冷
却後、同工程を経て製麹した来麹と共に仕込に供する。
仕込は三段仕込法で行い、その仕込配合は第1表、仕込
Aに示す。
一次仕込は先ず、所定量の汲水を仕込容器に採り、これ
に−次仕込の汲水量当り75%乳酸0゜3〜0.5ml
/100m1および清酒酵母を汲水量1ml当り1〜9
X10’細胞添加し、次に来麹を添加し、その数時間後
に実施例1で得た焙炒節および蒸米を添加した。二次仕
込は一次仕込の2日後に行い、汲水および来麹を加え、
さらに焙炒節および蒸米を加えた。三次仕込は二次仕込
の翌日に汲水および来麹を加え、さらに焙炒節および蒸
米を加えて仕込を終了した。−次仕込17℃、二次仕込
8℃、三次仕込7℃とし、仕込温度は三次仕込後、1日
毎に1〜2℃昇温して最高17℃として発酵させ、三次
仕込後14〜20日、目に上槽した。液状部分(生成酒
)と固形部分(主に粕)に分離し、液状部分は国税庁所
定分析法による試験に供した。分析結果は第2表、仕込
Aに示す通りである。
本生成酒と比較例1で得た生成酒とは、香味の点におい
ても、色の点においても、明らかに異質の酒であった。
比較例 1 焙炒米を用いた清酒の製造 実施例4において、白米を予め250’Cで1分間焙炒
処理したものを使用し、本発明の焙炒節を添加せずに清
酒を製造した。その結果、得られた生成酒は黄金色で、
かすかな焙炒香を有していたが、分析結果では従来の製
造法で得られた清酒と殆ど香味的には変わりはなく、吸
光度(430nm、10mm)は0.02であった。
実施例 5 焙炒麹を用いた清酒の製造 仕込配合は第1表、仕込Bに示す、焙炒麹は実施例1で
得たものを用いた。仕込は四段仕込法により行った。蒸
米は精米歩合75%白米を用いた。
仕込は焙炒麹を診いて三次仕込まで実施例1と同様に行
い、同様の発酵経過を取り、三次仕込後14〜20日目
に醪の一部を汲み出し、それに焙炒麹を加えて24時間
静置し、焙炒麹の色を浸出させ、布で荒濾過して粕を分
離し、液の部分は元の醪に加えた後、実施例1と同様の
処理を行った。
焙炒麹は酢の一部を汲み出さずに直接加えてもよい。液
状部分(生成酒)の分析結果は、第2表、仕込Bに示す
実施例 6 調味アルコールを用いた清酒の製造 仕込配合は第1表、仕込Cに示す、仕込は三倍増醸法に
より行った。蒸米は精米歩合75%白米を用いた。仕込
は焙炒麹を除いて三次仕込まで実施例4と同様に行い、
同様の発酵経過を取り、三次仕込後14〜20日目に実
施例3で得た調味アルコールを加えて上槽した。液状部
分(生成酒)の分析結果は、第2表、仕込Cに示す。
(以下余白) 第1表 仕込配合 第2表 分析結果 *吸光度;430nm(10mmセル)実施例 7 製品(調合酒)の製造 実施例4で得た生成酒と実施例4において焙炒麹を添加
せずに製造した原酒(従来の製造法による清酒の原酒)
を調合し、オリ下げ、精製濾過処理し、加水して商品と
して成分を調整し、瓶詰して製品とした。
本製品は、渋味、苦みおよび芳醇な味、麹ばな、糠臭お
よび香ばしい香り、並びに赤褐色で透明度があり光沢の
ある色を有する清酒であり、非常に嗜好性に冨む香気が
あると共に苦みを有しているため、中華料理などの油濃
い料理の食中酒として適しているので、紹興酒などの老
酒の代わりに飲む酒として飲用される。
実施例 8 焙炒麹を用いる清酒の製造 実施例4において、実施例1で得た焙炒麹の代わりに実
施例2で得た焙炒麹を用いて香味および色に特徴のある
清酒を製造した0本清酒の430nmにおける吸光度(
10mmセル)は、実施例4で得た清酒と同様の測定値
であった。
実施例 9 焙炒麹を用いるリキュールの製造 仕込容器に60%エタノール258m1を入れ、これに
実施例1で得た焙炒麹100gを加えて3日間浸漬した
0次いで、布で濾過して調味アルコールを得た。これに
酸味料(クエン酸3g)、甘味料(砂1i300g)お
よび水410mlを加えて調整し、独特な香味および色
に特徴のある赤褐色のリキュールを得た。
実施例 lO 焙炒麹を用いるみりんの製造 仕込容器に第3表に示す仕込配合に従って、蒸米(襦米
)、来麹、実施例1で得た焙炒麹、酵素剤および41%
エタノールを混和して仕込を終了した。仕込後は1週間
毎に軽く攪拌して60日間熟成させた後、上槽した。上
槽後は80℃で火入れ、オリ下げ濾過して製品とした。
分析値は第4表に示す。
本発明と比較するために、従来のみりんの製造法と対比
した。
第3表 仕込配合 第4表 みりんの分析値 *吸光度:430nm(10mmセル)本発明のみりん
は従来のみりんと比較すると、香ばしい焙炒香を存し、
味はやや濃く、色は光沢のある褐色で、従来のみりんと
は明らかな差が見られる。料理に使用することにより、
生臭み消しには有効で、焼き色を鮮やかにすると共に、
はどよい照りおよび艶が増強されるようになる。
実施例 11 焙炒麹を用いる合成清酒の製造 三段仕込法により、第5表に示す仕込配合に従って、香
味液を調製した。−次仕込は先ず、仕込容器に蒸米、来
麹、酒精酵母、75%乳酸および汲水を入れた。二次仕
込は一次仕込の2日後に行い、蒸米、来麹および汲水を
添加した。三次仕込は二次仕込の翌日に蒸米、酵素剤お
よび汲水を添加して、仕込を終了した。三次仕込後、1
0日目に汲水を添加し、14日目に実施例1で得た焙炒
麹を加え、17日目に46%エタノールを添加して18
日目に上槽した。得られた生成酒はアルコール分20.
3%で1760m1が得られた。
(以下余白) 第5表 仕込配合 この生成酒を香味液として合成清酒の調製に使用した。
先ず、香味液176mA!に46%エタノール1108
 m It’、糖液244.4g、アミノ酸111.9
1g、有機酸類0.24g、グリセリン0.86g、無
機塩類0.1gおよび汲水1989 m Itを加え、
攪拌、溶解させ、精製濾過して製品とした。
本製品の分析値は、日本酒度−2,5、アルコール分1
5.4%、酸度1.3、アミノ酸度O18、吸光度(4
30nm、10mmセル)0.153であった。
得られた製品は独特な香味および色に特徴のある合成清
酒である。
実施例 12 焙炒部を用いるみりんタイプの発酵調味料の製造 二段仕込法により、第6表に示す仕込配合に従って、発
酵調味原液を調製した。−次仕込は先ず仕込容器に蒸米
、来麹、酒精酵母、酵素剤、50%乳酸および汲水を入
れた。二次仕込は一次仕込の2日後に行い、蒸米、実施
例1で得た焙炒部、酵素剤および汲水を添加して仕込を
終了した。二次仕込後、3日目から177日目間汲水1
60m1に食塩64gを溶解した溶液を少量づつ添加し
た。100日目汲水を添加し、188日目上槽した。得
られた生成物を精製濾過して発酵調味原液とした。
第6表 仕込配合 この発酵調味原液をみりんタイプの発酵調味料の調製に
使用した。先ず、発酵調味原液178m1に糖液505
mj+、食塩18g、有機酸11510mg、酵母エキ
ス7.4gおよび水300mjを加え、攪拌溶解してみ
りんタイプの発酵調味料を調製した。
得られた本発酵調味料は独特な香味および色に特徴のあ
る発酵調味料である。この発酵調味料の分析値は、ボー
メ19.0、アルコール分13゜3%、酸度1,5、ア
ミノ酸度2.6、塩分2゜4%、吸光度0.31  (
430nm、10mmセル)であった。
実施例 13 焙炒部を用いる清酒タイプの発酵調味料の製造 実施例12で得た発酵調味原液830mJに糖液141
mj!および水29ml1を加え、撹拌溶解して清酒タ
イプの発酵調味料を調製した。
得られた本発酵調味料は独特な香味および色に特徴のあ
る発酵調味料である。この発酵調味料の分析値は、ボー
メ7.5、アルコール分14.3%、酸度1.8、アミ
ノ酸度3.6、塩分2.2%、吸光度0.89 (43
0nm、10mmセル)であった。
実施例 14 焙炒部を用いる非アルコール性発酵調味料の製造 水100mjに食塩3960mg、50%乳酸270m
g、リンゴM 1080 m g、:Iハク#360m
g、クエンIf 540 m gおよび酵母エキス10
.08gを溶解し、これに80℃に加熱攪拌しつつ、実
施例12で得た発酵調味原液90m1および液状グルコ
ース1427m1を加え、83℃に加熱した後、濾過し
て非アルコール性発酵調味料を調製した。
得られた本発酵調味料は独特な香味および色に特徴のあ
る発酵調味料である。この発酵調味料の分析値は、ボー
メ29.5、酸度1.7、アミノ酸度1.0、塩分0.
35、吸光度0. 21 (430nm、lQmmセル
)であった。
本発酵調味料は、非常に嗜好性に富む香気があると共に
苦みを有しているため、醤油、その他の種々の調味料と
調合することにより、焼肉などのたれとして有用な調味
料を調製することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)、来麹を焙炒処理して得た焙炒麹またはその含水エ
    タノール抽出処理液を有効成分とする酒類・調味料用付
    香味色剤。 2)、焙炒処理を約150〜200℃で約1〜3時間行
    う請求項第1項記載の付香味色剤。 3)、来麹を焙炒処理することを特徴とする焙炒麹また
    はその含水エタノール抽出処理液を有効成分とする酒類
    ・調味料用付香味色剤の製造法。 4)、焙炒処理を約150〜200℃で約1〜3時間行
    う請求項第3項記載の製造法。 5)、麹を使用する酒類または調味料の製造法において
    、来麹を焙炒処理して得た焙炒麹またはその含水エタノ
    ール抽出処理液を有効成分とする酒類・調味料用付香味
    色剤を使用することを特徴とする香味および色に特徴の
    ある酒類または調味料の製造法。 6)、酒類または調味料が清酒、合成清酒、みりん、リ
    キュール、雑酒または発酵調味料である請求項第5項記
    載の製造法。 7)、焙炒処理を約150〜200℃で約1〜3時間行
    う請求項第5項記載の製造法。
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