JPH0411630A - ポリイミド複合体及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド複合体及びその製造方法

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JPH0411630A
JPH0411630A JP11254090A JP11254090A JPH0411630A JP H0411630 A JPH0411630 A JP H0411630A JP 11254090 A JP11254090 A JP 11254090A JP 11254090 A JP11254090 A JP 11254090A JP H0411630 A JPH0411630 A JP H0411630A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、耐熱性に優れ、エレクトロニクス、輸送機器
、航空・宇宙分野等に広く使用されてるものである。詳
しくは、本発明は、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ック酸の三次元網目構造に、既存の高分子量成分を複合
させた後、脱水・閉環反応によりイミド化を完了させ、
ポリイミドの分子鎖と異種の高分子量成分の分子鎖が混
在し、相互侵入網目高分子構造を形成した新規なポリイ
ミド複合体、及び、その製造方法を提供するものである
〔従来技術〕
テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを有機溶媒
中て重縮合させて得られたポリアミック酸を前駆体とし
、加熱脱水又は脱水剤による化学的反応により脱水・閉
環させ、ポリイミド樹脂を得る方法は公知であり、数多
くの特許出願がなされている。
ポリイミド樹脂は、その優れた耐熱性、耐摩耗性、耐薬
品、電気絶縁性、機械的特性から、電気・電子材料、接
着剤、塗料、複合材料、繊維又はフィルム材料等に広く
使用されている。
一般に、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸
の重合は、ポリマー濃度か5〜20重量%となるように
有機溶媒中でテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミ
ンを重付加させる方法で行われ、有機溶媒に均一に溶解
した高分子量のポリアミック酸溶液か得られる。このポ
リアミック酸溶液から溶媒を除去させて、フィルム等の
成形体が作られる。更に、この成形体を高温処理又は化
学的処理により脱水・閉環反応を進め、ポリイミド成形
体を得るのが通常の方法である ポリイミドに異種の高分子量成分を混合させたブレンド
物に関しては、特開昭63−304054号公報、特開
昭63−305166号公報に、成形性の改良を目的に
、ポリイミドにポリスルホン等の熱可塑性樹脂を混合し
た組成物が記載されている。
しかしながら、特定のモノマー組成により達成された特
異な構造のポリアミック酸の分子鎖の中に異種の高分子
量成分を混在させ、ポリアミック酸と異種の高分子量成
分との相互侵入網目高分子構造(IPN構造)を形成さ
せた後、これを脱水・閉環反応させて得られるようなポ
リイミド複合体に関する報告は、殆となされていない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、テトラカルボン酸二無水物、芳香族シ
アミン及び多価アミンを主成分としたポリアミック酸の
三次元網目構造体(高分子ゲル構造体)の中に、特異な
手法により異種の高分子量成分を混合した新規なポリア
ミック酸複合体を前駆体として、これを脱水・閉環反応
させることによって、耐熱性に優れ、強靭な成形体を与
えるポリイミド複合体を提供することにある。
また、本発明の目的は、前記ポリイミド複合体を製造す
る方法を提供することにある。
〔発明の構成及び作用〕
本発明は、下記のとおりである。
(1)テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び
多価アミンを主成分としたポリアミック酸と、前記ポリ
アミック酸とは異なる構造の高分子量成分を混合したポ
リアミック酸複合体を、脱水・閉環反応させて得られた
相互侵入網目高分子構造のポリイミド複合体。
(2)ポリアミック酸において、多価アミンが、ひとつ
の分子構造中に三個以上のアミン基及び/又はアンモニ
ウム塩基を有する多価アミンであって、該多価アミンを
テトラカルボン酸二無水物100モルに対し2〜25モ
ル含む請求項(1)記載のポリイミド複合体。
(3)テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び
多価アミンを主に反応させたポリアミック酸溶液に、前
記ポリアミック酸とは異なる構造の高分子量成分の溶液
を混合し、得られた混合溶液を0〜100℃に保つこと
でポリアミック酸成分の架橋反応を溶液中で進め三次元
網目構造(ゲル)のポリアミック酸複合体とし、次いで
脱水・閉環反応させることを特徴とする相互侵入網目高
分子構造のポリイミド複合体の製造方法。
(4)多価アミンを、テトラカルボン酸二無水物100
モルに対し2〜25モル用いて反応させることを特徴と
する請求項(3)記載のポリイミド複合体の製造方法。
この新規なポリイミド複合体の前駆体であるポリアミッ
ク酸複合体は、複合体全量に対し、97重量%を超えな
い量の有機溶媒を含んでも流動を起こさす、形状を保持
できるような自己支持性のある三次元網目構造体(所謂
高分子ゲル)を与えるものであり、これを脱水・閉環反
応させて得られたポリイミド複合体は、ポリイミドの優
れた耐熱性等の特性と、既存の高分子量成分の特性とを
兼備した特異な性質の複合体である。
本発明のポリイミド複合体は、主にテトラカルボン酸二
無水物、芳香族ジアミン及び多価アミンを溶媒中で反応
させて得られたポリアミック酸(ポリイミドの前駆体)
の溶液と、前記ポリアミック酸とは異なる構造の高分子
量成分か溶解された溶液の混合溶液から調製される。
ポリアミック酸/高分子量成分の混合溶液を静置するこ
とにより、ポリアミック酸成分の三次元架橋反応が進行
し、両成分が複合された高分子ゲルか生成される。次に
、この高分子ゲルから乾燥等により溶媒を除去し、ポリ
アミック酸複合体を調製する。更に、これを高温処理又
は化学的処理により脱水・閉環反応させて、ポリアミッ
ク酸成分のイミド化を完了させ、ポリイミド成分と高分
子量成分か複合されたポリイミド複合体が調製されるの
である。
ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸は、主にテト
ラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び多価アミン
の重付加反応により調製される。
本発明で用いられるテトラカルボン酸二無水物の代表例
としては、ピロメリット酸二無水物、3.3−.4.4
− −ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3.
3−.4.4− −ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3.3−.4− −ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2.2−.3.3−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2.2−.6.6− −ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、2.3,6.7−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、1.2,5.6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、2.2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパンニ無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無水物、ビス(
3,4−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物、3
,4,9.10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、
ナフタレン−1゜2.4.5−テトラカルボン酸二無水
物、ナフタレン1.4,5.8−テトラカルボン酸二無
水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二
無水物等が挙げられる。また、分子中にアミF基、エス
テル基、エーテル基、スルホン基、メチレン基、プロパ
ン基、フェニレン基、イミダゾール基、チアゾール基等
を任意に組合せた比較的分子量の大きいテトラカルボン
酸二無水物やフッ素等のハロゲン基を構造中に含むテト
ラカルボン酸二無水物等も使用できる。これらは単独又
は二種以上の混合物で用いることができる。
この中でも、テトラカルボン酸二無水物として、ピロメ
リット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の単独又
は二種以上の混合物で用いることが、耐熱性か高く、機
械的特性に優れたポリイミド複合体を得る上で好ましい
テトラカルボン酸二無水物と反応させる芳香族ジアミン
の代表例としては、メタフェニレンジアミン、バラフェ
ニレンジアミン、4.4−ジアミノジフェニルプロパン
、4.4− −ジアミノジフェニルメタン、3.3− 
−ジアミノジフェニルメタン、4.4− −ジアミノジ
フェニルスルフィド、4.4− −ジアミノジフェニル
スルホン、3.3′−ジアミノジフェニルスルホン、3
.4−−ジアミノジフェニルスルホン、4.4− −ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3− −ジアミノジフ
ェニルエーテル、3.4− −ジアミノジフェニルエー
テル、4,4′  −ジアミノベンゾフェノン、3.3
′−ジアミノベンゾフェノン、2.2”  −ビス(4
−アミノフェニル)プロパン、ベンジジン、3.3′ 
 −ジアミノビフェニル、2.6−ジアミノピリジン、
2,5−ジアミノピリジン、3.4−ジアミノピリジン
、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スル
ホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルホン、ビスC4−<4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エーテル、2.2′  −ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、 2.2′  
〜ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
パン、4.4− −ビス(4−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、■、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
 2.2′  −ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕へキサフロロプロパン、1.5−ジアミノナ
フタレン、2.6−ジアミノナフタレン及びこれらの誘
導体等が挙げられる。また、イソフタル酸ジヒドラジド
等のジヒドラジド化合物も使用できる。これらは、単独
又は二種以上の混合物で用いることができる。
この中でも、芳香族ジアミンとして、メタフェニレンジ
アミン、バラフェニレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルエーテルの単独又は二種以
上の混合物で用いることが、耐熱性か高く、機械的特性
に優れたポリイミド複合体を得る上で好ましい。
多価アミンの代表例としては、3.:3’ 、4.4−
一テトラアミノジフェニルエーテル、3.3−.4.4
゛ −テトラアミノジフェニルメタン、 3.3−4.
4″−テトラアミノベンゾフェノン、3.3.4.4−
−テトラアミノジフェニルスルホン、3.3−.4.4
− −テトラアミノビフェニル、1.2.45−テトラ
アミノベンゼン、3,3  、 4−トリアミノジフェ
ニルエーテル、3,3.4−トリアミノジフェニルメタ
ン、3,3  44リアミノベンゾフエノン、3,3.
  、4−i−リアミノジフェニルスルホン、3,3 
 、4−)リアミノビフェニル、1.2.4−)リアミ
ノベンゼン及びこれらの化合物の官能基を第四級アンモ
ニウム塩の形に変えた化合物類、例えば3.3−、4.
4−−テトラアミノビフェニル・四基酸塩等が挙げられ
る。第四級アンモニウム塩としては塩酸塩の他に、硫酸
塩、水酸塩の形で用いることもできる。これらの化合物
の中には、多価アミンの官能基の全てが第四級アンモニ
ウム塩の形てないものも含まれる。また、上記物質の中
には水和物として存在しているものもあり、これらの多
価アミン類は単独又は二種以上の混合物で用いることも
てきる。脂肪族類の多価アミンを使用することも可能で
ある。
上記のようなテトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミ
ン及び多価アミンを、開環重付加反応させることにより
、ポリアミック酸(前駆体)が得られる。
これらのテトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及
び多価アミン成分は、それぞれ単独又は二種以上の混合
物で用いられるため、得られるポリマーは共重合体のも
のを含む。また、特定の成分からなるポリアミック酸と
、このポリアミック酸の構成成分の少なくとも一種類が
異なるポリアミック酸を混合した、ポリアミック酸のブ
レンド物も含まれる。
テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び多価ア
ミンを主成分としたポリアミック酸を得るには、有機溶
媒中、−1[)〜30℃の温度条件下、特に好ましくは
一5〜20℃の温度範囲で反応させることか好ましい。
反応時間は5時間以内、好ましくは2時間以内である。
反応温度か一10℃より低い場合は、取扱性や反応方法
の難しさに加え、温度か低すぎるため反応自身か充分に
進まない場合かあり、好ましくない。反応温度か30℃
を超える場合は、ゲル化に至るまでの反応が速すきて、
高分子量成分を複合化させる以前にケル化現象か起こり
、均一な複合体が得られない場合かある。従って、反応
温度は、−10〜30℃特に好ましくは一5〜20℃の
温度範囲である。
テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び多価ア
ミンを主成分としたポリアミック酸を得る反応において
用いられる有機溶媒は、反応に対して不活性であると同
時に、使用するモノマー類及び重合された高分子量物を
溶解させることか必要で、代表的なものとして、N  
、Nジメチルホルムアミド、N、N −ジメチルアセト
アミト、N  、N  −ンエチルホルムアミド、N 
 、N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド
、N −メチル−2−ピロリドン、N  、Nジメチル
メトキンアセトアミド、ヘキサメチルホスホアミド、ピ
リジン、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、
クレゾール、フエノル、キシレノール等のフェノール類
や、ベンゼン、トルエン、キシレン、ベンゾニトリル、
ジオキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
これらの溶媒は、単独又は二種以上混合して使用される
反応させるテトラカルボン酸二無水物/多価アミンのモ
ル比は、(100)/(2〜25)であることが好まし
く、特に好ましくは、(too)/(4〜15)の範囲
であるが、用いるモノマーの種類により、その好適な組
成範囲が若干ずれる場合もありうる。
一般に、テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンか
らポリアミック酸を調製する場合、分子量を上げるため
に両成分を可能な限り等モルて反応させることか好まし
く、本発明でも重合度を高めるため、テトラカルボン酸
二無水物/芳香族ジアミン0モル比を(100)/(5
0〜100)、テトラカルボン酸二無水物/芳香族ジア
ミン/多価アミンのモル比を、(100)/(50〜1
00)/(2〜25)の範囲内に留め、且つテトラカル
ボン酸二無水物とアミン類の反応基の当量比(酸価/ア
ミン価の比)を0.95〜1、o5の範囲内に合わせる
ことが好ましいが、アミン過剰の状態でも組成によって
は強靭な複合体が得られる。
一般に、この範囲を外れた組成で七ツマ−を配合し反応
させた場合、ポリアミック酸の重合度が上らず、得られ
る複合体の性質、例えば機械的性質等が劣るものになる
。また、未反応のモノマー類が重合溶液中に残存する場
合もあり、最終的に得られるポリイミド複合体の特性に
悪影響を及ぼすことにもなる。
また、多価アミンのモル比が、2より小さいと、ポリア
ミック酸が三次元的な網目構造を生成せず、所謂高分子
ゲルとならない。多価アミンのモル比が25より大きい
と、三次元的な網目構造の架橋点が多くなり、ポリアミ
ック酸複合体の性能を変化させ、最終的に得られるポリ
イミド複合体をむしろ脆性的にし、強度を低下させる傾
向が出てくる。従って、多価アミンのモル比は2〜25
の範囲内がよい。
テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び多価ア
ミンの反応は、テトラカルボン酸二無水物とアミン類と
の反応であり、調製方法としては、窒素ガスのような不
活性ガスの雰囲気下、芳香族ジアミンと多価アミンを有
機溶媒で溶解させた溶液中にテトラカルボン酸二無水物
を加えればよい。テトラカルボン酸二無水物は、固形で
加えても、溶媒で溶解させた液状で加えてもよい。テト
ラカルボン酸二無水物に、芳香族ジアミンと多価アミン
を加える方法でもがまわない。
前記ポリアミック酸とは異なる高分子量成分は、主に溶
媒に溶解させ、前述のポリアミック酸溶液に加えられ、
ポリアミック酸と高分子量成分の複合化か行われる。ポ
リアミック酸と高分子量成分の混合溶液は、0−100
 ℃の温度範囲に保つことによりポリアミック酸成分の
三次元架橋反応が進み、ゲル化現象が起こり、ポリアミ
ック酸複合体の高分子ゲルが生成し、これを脱水・閉環
反応させることによりポリイミド複合体か得られる。
お互いの分子鎖が相互に侵入したポリイミド複合体を得
るためには、テトラカルボン酸二無水物、芳香族シアミ
ン及び多価アミンからなるポリアミック酸が三次元網目
構造を形成する前に、高分子量成分を混合させておくこ
とが望まれる。
ポリイミド複合体に含まれる高分子量成分は、ポリイミ
ド複合体に対し1〜80重量%であることが好ましい。
本発明では、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸
と高分子量成分との混合溶液中でゲル化反応が起こり、
両成分の分子鎖かランダムに溶液中に広がった状態で高
分子ゲルを生成させ、これを脱水・閉環反応させてポリ
イミド複合体を得ている。従って、得られたポリイミド
複合体は、特異な相互侵入網目高分子構造を与え、その
性質も特異なしのである。
本発明のポリイミド複合体において、高分子量成分が1
重量%未満の場合、高分子量成分を入れることによる性
能の改善、例えば靭性の付与等の物理的性質の改善又は
物質分離能のような機能的性質の改善が顕著でない。ま
た、高分子量成分、か80重量%超の場合、ポリイミド
の前駆体であるポリアミック酸の三次元網目構造が不完
全なものとなり、自己支持性のある高分子ゲルの形成が
難しいため、相互侵入網目高分子構造を形成することに
よる性能の改善効果が薄れる傾向にある。
ポリイミド成分に混合される高分子量成分としては、少
なくとも有機溶媒に可溶な高分子であることが好ましい
。高分子量成分とは、現に使用したポリアミック酸とと
もに、相互侵入網目構造を形成しうるちのであって、該
ポリアミック酸とは異なる構造を有するものを広く意味
する。
高分子量成分の種類としては、ポリアミ1.り酸、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルスルホン、ポリスルホン、ポリベンゾイミダゾ
ール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール
、ポリアミド、ポリペプチド、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。
これらの高分子量成分は、種々のポリマーの変性物、前
駆体、オリゴマーを含む。これらは単独又は二種以上の
混合物で用いることかできる。
ポリアミック酸及びポリイミドに関しては、前述のテト
ラカルボン酸二無水物の代表例及び芳香族ジアミンの代
表例を組合せた全てのポリマーを含む。市販のポリイミ
ドとしては、三井東圧化学社製LARC−TP I等が
挙げられる。
ポリアミドイミドは、三菱化成工業(株)社製のトーロ
ンが挙げられる。ポリエーテルイミドとしては日本ジ−
イープラスチックス(株)社製ウルテム等が、ポリエー
テルスルホンとしてはIC1社製ピクトレックスPES
等が、ポリスルホンとしてはアモコ社製ニーデルP−1
700等が、ポリベンゾイミダゾールとしてはセラニー
ズ社製FBI等が、ポリアミドとしてはデュポン社製ザ
イテル等が、ポリカーボネートとしては出光石油化学(
株)社製出光ポリカーボネート等が代表例として挙げら
れる。
高分子量成分を溶解させる能力のある溶媒としては、代
表的なものとして、N、N−ジメチルホルムアミド、N
、N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、クレゾ
ール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、ジ
メチルスルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルス
ルホキシド等のスルホン系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレ
ン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、ケトン類、アルコ
ール類、N−メチル2−ピロリドン、ヘンジニトリル、
ピリジン、ジオキサン、ポリリン酸、N、N−ジエチル
アニリン等が挙げられる。これらの溶媒は、単独又は二
種以上混合して使用される。
これらの溶媒に高分子量成分を溶解させる場合、溶媒に
溶解し難い成分に関しては、高温高圧下で処理してもか
まわない。
テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び多価ア
ミンを主成分としたポリアミック酸に、異種の高分子量
成分を混合し、ポリイミド複合体を得る方法としては、
次のような方法がある。
(1)予め調製され、ゲル化に至っていないテトラカル
ボン酸二無水物、芳香族シアミン及び多価アミンを主成
分としたポリアミック醇溶液に、有機溶媒に溶解された
高分子量成分を混合させた後、ポリアミック酸成分のケ
ル化を混合溶液中で完了させ、97重量%未満の有機溶
媒を含んた相互侵入網目構造のポリアミック酸複合体(
ポリアミック酸/高分子量成分複合体構造)を形成させ
た後、ポリアミック酸成分を脱水・閉環反応によりイミ
ド化させる方法。
(2)高分子量成分を溶かし込んだ有機溶媒の溶液中に
、更にテトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び
多価アミンを溶かし込み反応さた、ポリアミック酸複合
体を形成後、ポリアミック酸成分を脱水・閉環反応によ
りイミド化させる方法。
その他にも固形の高分子量成分の溶解とポリアミック酸
の反応を同時に進める方法や、ポリアミック酸の反応途
中で高分子量成分を加える等の種々の方法が考えられる
が、本質的にはポリイミドの三次元網目構造体の中に、
異種の高分子量成分が混在した状態を作りだせる方法な
ら、どれてもかまわない。
テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び多価ア
ミンからなるポリアミック酸と高分子量成分との混合時
に使用する有機溶媒の量は、得られるポリアミック酸複
合体(ポリアミ・ツク酸/高分子量成分複合体)が有機
溶媒中に3〜40重量%、好ましくは5〜30重量%含
まれるように調整することが取扱性の面で好ましい。ポ
リアミック酸複合体の濃度か3重量%未満ては、得られ
たゲルの自己支持性が悪<、30重量%超では固形分濃
度か高過ぎるため、ポリアミック酸と高分子量成分の混
合か難しい傾向にある。
本発明ではポリアミック酸、高分子量成分の両者を溶液
状で加えることにより、比較的均一に両者の混合が進み
、高分子量成分の高配合領域においても、溶媒を含んた
状態で自己支持性を保てる三次元網目構造のポリアミッ
ク酸複合体を調製できる。
しかしながら、高分子量成分の種類又は調製条件によっ
ては、有機溶媒に溶解せず、高分子量成分の一部か溶媒
に膨潤又は分散した状態の場合もあり、ポリアミック酸
の三次元網目構造の分子鎖中に高分子量成分の分子鎖が
絡み合って作られた、相互侵入網目高分子構造(IPN
構造)を乱し、比較的大きなドメイン構造として高分子
量成分か複合体の中に含まれる場合もありうるが、ポリ
アミック酸と高分子量成分の配合割合によっては、溶媒
を含んでも自己支持性を保てるポリアミック酸複合体の
ゲルを与えるものである。
ポリアミック酸と高分子量成分との相溶性の問題から、
溶媒に溶解させた各成分を混合した後、又は溶媒を除去
させる過程で、相分離を起こし、不均質な複合体を与え
ることもあるが、このような場合でも自己支持性のある
ポリアミック酸複合体の三次元網目構造(ゲル)を与え
る。
これらのポリアミック酸複合体は、溶媒の中で複合体を
調製している段階で三次元網目構造を形成しゲル化する
ため、高分子量成分が相分離を起こした状態でも、少な
くともポリアミック酸を含む成分は三次元的につながっ
た連続相を形成していることが推察される。
溶媒を含んだポリアミック酸複合体の高分子ゲルを、ポ
リアミック酸複合体の貧溶媒を凝固浴とした浴中に浸漬
せしめ、複合体中に残存する有機溶媒の溶媒置換による
除去又はフィルムの洗浄を実施することもできる。
この場合、凝固液としては、水、メタノールやエタノー
ル等のアルコール類、アセトン等のようなケトン類の単
独又は混合系か用いられる。
少量であれば、N、N−ジメチルアセトアミド等のアミ
ド系溶媒、1.2−ジクロロエタンのような塩素系溶媒
等を凝固液の中に含んでもかまわないが、ポリアミック
酸複合体を溶解又は膨潤させて、その形状を著しく損ね
るような凝固液は使用できない。
以上のような操作によって、ポリアミック酸と高分子量
成分が複合されたポリアミック酸複合体のゲルが得られ
る。
得られたポリアミック酸複合体のゲルは、全体の97重
量%を超えない量の溶媒を含んだ高分子ゲルである。フ
ィルム等の成形品を得るためには、100℃以下の温度
で、常圧又は真空下で溶媒を除去させ、溶媒の含有率を
50重量%以下好ましくは40重量%以下に調整した後
、ポリアミック酸複合体の脱水・閉環反応を進め、イミ
ド化を完結させることか望ましい。
ポリアミック酸複合体中に含まれるポリアミック酸のイ
ミド化を進める方法としては、一般のポリイミド樹脂て
用いられるイミド化の方法と同様の方法て行うことがで
き、ポリアミック酸複合体を高温処理又は化学的処理に
よる脱水・閉環反応によりイミド化を完了させ、ポリイ
ミド複合体が得られる。
例えば、高温処理によりイミド化を完了させる場合は、
ポリアミック酸の複合体を50〜200℃の温度で少な
くとも10秒以上乾燥させ、更に150〜500℃、好
ましくは200〜450℃の高温で熱処理する。複合フ
ィルムの場合、フィルムの一対の両端を固定枠、チャッ
ク又はビンガイド等で固定させて処理すると、寸法安定
性や機械的特性に優れたフィルムが得られやすい。
また、ポリアミック酸複合体を脱水剤に浸漬又は複合体
中に脱水剤を含ませるような化学的処理により、ポリア
ミック酸を脱水・閉環反応させる方法がある。
化学的処理による脱水・閉環反応においては、アミン類
を触媒として、酸無水物を脱水剤として用いるのか効果
的である。酸無水物の例としては、無水酢酸、無水プロ
ピオン酸、無水酪酸等の脂肪族酸無水物や、無水安息香
酸等の芳香族酸無水物がある。これらは、単独又は二種
以上の混合物として用いることができる。
触媒としてのアミン類の例としては、トリメチルアミン
、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリブチ
ルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン、α−ピコリン
、β−ピコリン、γ−ピコリン、イソキノリン、ルチジ
ン等の第三級アミンの中から選ばれる少なくとも一種の
アミン類である。
化学的脱水反応において添加する酸無水物の量は、ポリ
アミック酸に存在するカルボキシル基1当量に対して1
〜5当量、好ましくは1〜3当量である。触媒の量は、
ポリアミック酸に存在するカルボキシル基1当量に対し
て0.O1〜1.5当量、好ましくは0.2〜1当量で
ある。
本発明にかかるポリアミック酸複合体のゲルにおいて、
ポリアミック酸は主に共有結合的な三次元網目構造から
なる構造体と推定され、室温において自己支持性のある
ゲル状の構造体を与える。これを高温処理又は化学的脱
水処理することでポリアミック酸のイミド化が完了し、
ポリイミドと異種の高分子量成分との間で相互侵入網目
構造(IPN構造)を形成させた分子構造になると考え
られるため、得られたポリイミド複合体は、ポリイミド
の優れた耐熱性等の特性と、既存の高分子量成分の特性
とを兼備した特異な性質を与えるものである。 また、
この方法を応用して均一なポリイミド/高分子量成分の
複合フィルムを形成させることも可能で、結果的に特異
な性能を有するフィルムを与えるものである。
ポリアミック酸の三次元網目構造(ゲル)を成る程度保
持させたままイミド化を進めて得られた複合フィルム・
は、ミクロレベルでは特異な分子構造を有するものと思
われ、フィルムの延伸等の機械的な処理又は凝固浴中で
の溶媒置換による、多孔質な凝固フィルムであって、特
異な性能を有するポリイミド複合フィルムである。
また、ポリイミドのモノマー成分として、耐熱性の高い
ポリイミドを与える、例えば、テトラカルボン酸二無水
物として、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、及び、これに芳香族ジアミンとして、バラフ
ェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4゜4″
−ジアミノジフェニルエーテルを組合せた単独又は混合
系より作られたポリイミド複合体は、耐熱性が高い。
ポリイミド複合体の形状は、繊維、フィルム状のものを
含む。
また、ポリイミド複合体の中には他の物質、例えば、各
種金属化合物、低分子有機化合物、無機充填剤、着色剤
、強化繊維等が含まれてもかまわない。
本発明のポリイミド複合体は、混合溶液の中で複合体の
高分子ゲルを形成させるという新規な手法を用いて得ら
れた新しい構造の相互侵入網目高分子構造体を前駆体と
して、これを脱水・閉環反応させて得られるものである
ため、従来のポリマー混合系では得られないような新し
い構造の相互侵入網目高分子構造であり、耐熱性に優れ
、強靭な成形体である。
また、このポリイミド複合体は、異種の高分子量成分を
溶媒又は高温処理等により変質させることにより、物質
分離能、刺激一応答作用を付与することのできる機能性
高分子材料である。
〔実施例及び比較例〕
実施例1 300mj;7の四つロセパラブルフラスコ中に、0゜
503gノH製したパラフェニレンジアミン(略称:P
PD)と0.176gの3.3  、4.4 −テトラ
アミノビフェニル・四環酸塩・二水和物(略称TABT
)を採取し、20gの蒸留されたN−メチル−2−ピロ
リドン(略称: NMP)を加え、攪拌し溶解させた。
窒素雰囲気の下、外部水槽の温度を5℃にコントロール
し、上記溶液を攪拌しなから1.210gの精製した無
水のピロメリット酸二無水物(略称: PMDA)を固
形のまま、溶液の温度か上らないように注意しながら徐
々に添加し、全て加え終った後、攪拌を続は均一なポリ
アミック酸溶液を調製した。
一方、市販のポリエーテルスルホン樹脂(IC1社製ピ
クトレックスPE5)を5.667g採取し、800m
Qのビーカー中で50gの蒸留されたNMPに溶解させ
た。
ポリ−チルスルホン樹脂が完全に溶解した後、この溶液
をPMDA/PPD/TABTからなる前述のポリアミ
ック酸溶液に加え攪拌を続け、均一なポリアミック酸/
ポリエーテルスルホン樹脂混合溶液を得た。
この混合溶液をガラス板上に流延した。溶液の塗布量は
、スペーサーによりコントロールし、約0.4mmの厚
さになるようにした。しばらく静置すると流延された混
合溶液がゲル化を起こし、ポリアミック酸複合体のゲル
フィルムが得られた。
得られたポリアミック酸複合体のゲルフィルムは自重に
よる形状変化を起こさす、自己支持性のものであり、N
MP溶媒中に浸漬させたところ、溶解せず、フィルムの
形状を保持したまま膨潤した。
このポリアミック酸複合体のゲルフィルムを30℃で真
空乾燥させ、フィルム中の溶媒の含有量を、全重量の1
0重量%に調整した後、ガラス板より剥離させ、80℃
で60分、120℃で60分乾燥機内で乾燥させた後、
鉄枠に固定し、150℃で1時間、200℃で1時間、
300℃で1時間、350℃で1時間の条件で連続的に
処理し、均一なポリイミド複合体フィルムを得た。得ら
れたフィルムは、薄い赤褐色で、厚さは約30μmであ
った。
このポリイミド複合体フィルムの赤外吸収スペクトルを
とったところ、1780cm  ’  1720cmに
イミド基の特性吸収帯が観測され、イミド基の存在が確
認された。
このフィルムの特性に関しては、熱重量分析によるフィ
ルムの5%重量減少温度、熱機械分析(TMA)による
ガラス転移温度及び材料試験機によるフィルムの引張り
特性を評価した。弓張り特性は、得られたポリイミドフ
ィルムを5mm幅の短冊状に切り出(〜、チャック間距
離30mm。
引張り速度5mm/分の試験条件で測定した。測定は、
23℃で行った。
第1表に示すように、このフィルムは耐熱性に優れ、機
械的特性も良好であった。
位相差顕微鏡によってフィルムのマクロ+R造を観察し
たところ、第1図に示したように複雑な模様の相分離構
造が観察され、相互侵入網目構造が確認された。
比較例1 300+Jの四つロセバラブルフラスコ中に、0゜59
9gの精製したバラフェニレンジアミンを採取し、20
gの蒸留されたN−メチル−2−ピロリドン(略称: 
NMP)を加え、攪拌し溶解させた。
窒素雰囲気の下、外部水槽の温度を5℃にコントロール
し、上記溶液を攪拌しながら1.210gの精製した無
水のピロメリット酸二無水物を固形のまま、溶液の温度
が上らないように注意しなから徐々に添加し、ポリアミ
ック酸溶液を得た。
一方、市販のポリエーテルスルホン樹脂(ICI社製ピ
クトレックスPE5)を5.427g採取し、300■
gのビーカー中で50gの蒸留されたNMPに溶解させ
た。
ポリエーテルスルホン樹脂が完全に溶解した後、この溶
液を前述のポリアミック酸溶液に加え、均一なポリアミ
ック酸/ポリエーテルスルホン樹脂混合溶液を得た。
実施例1と同様に、混合溶液をガラス板上に流延させた
が、室温で5時間放置しても溶液はゲル化を起こさず、
流動的なものであった。また、溶媒を除去して得られた
ポリアミック酸複合体フィルムをNMP溶媒中に浸漬さ
せたところ、NMPに溶解した。
二のポリアミック酸複合体フィルムを実施例1と同様な
条件で処理し、ポリイミド複合フィルムを得た。実施例
1と同様に、フィルムの各種特性を評価した。結果は第
1表に示すように、熱的特性の改善効果も、実施例1に
比べ低いものであった。また、顕微鏡観察によるフィル
ムのマクロ構造も、第2図に示したように実施例1とは
異なったものであった。
実施例2 300mfiの四つロセパラブルフラスコ中に、1゜5
13gの精製したパラフェニレンジアミンとo、721
gの4.4 −ジアミノジフェニルエーテル(略称:4
.4−−DPE)及び0.475gの3.3−4゜4−
テトラアミノビフェニル・四環酸塩・二水和物を採取し
、50gの蒸留されたN−ジメチルアセトアミド(略称
 D M A c )を加え、攪拌し溶解させた。
窒素雰囲気の下、外部水槽の温度を5℃にコントロール
し、上記溶液を攪拌しながら4.3613gの精製した
無水のピロメリット酸二無水物を固形のまま、溶液の温
度か上らないように注意しなから徐々に添加した。
一方、市販のポリエーテルイミド樹脂(GE社製ウつテ
ム)を7.075g採取し、300m、Cのビーカー中
で50gの蒸留されたD M A cに溶解させた。
ポリエーテルイミド樹脂が完全に溶解した後、この溶液
を前述のポリアミック酸溶液に加え、均一なポリアミッ
ク酸/ポリエーテルイミド樹脂混合溶液を得た。
後は、実施例1と同様の方法でポリイミド複合体の調製
を行い、実施例1と同様に評価を行った。結果は、第1
表に示す通りである。
実施例3 300mQの四つロセバラプルフラスコ中に、2゜48
0gの精製した4、4゛−ジアミノジフェニルエテルと
0.396gの3.3−、4.4−−テトラアミノビフ
ェニル・四環酸塩・二水和物を採取し、40gの蒸留さ
れたN、N−ジメチルアセトアミドを加え、攪拌し溶解
させた。
窒素雰囲気の下、外部水槽の温度を5℃にコントロール
し、上記溶液を攪拌しながら3.056gの精製した無
水のピロメリット酸二無水物を固形のまま、溶液の温度
が上らないように注意しながら徐々に添加した。
別の300m/lの四つロセパラブルフラスコ中に、今
度は1168gの精製した1、4−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン(略称:TPE−Q)と0.396
gの3.3  、4.4 −−テトラアミノビフェニル
・四環酸塩・三水和物を採取し、30gの蒸留されたN
、N−ジメチルホルムアミド(略称: DMF)を加え
、攪拌し溶解させた。
同様に、窒素雰囲気の下、外部水槽の温度を5℃にコン
トロールし、上記溶液を攪拌しながら1.784gの精
製した3、3 − 4.4−−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物(略称:BPDA)を固形のまま、溶液の
温度が上らないように注意しながら徐々に添加した。
この二種の反応液を、温度を5℃にコントロールしたま
ま混合、攪拌し、均一な混合溶液を調製した。
更に、市販のポリアミドイミド樹脂(三菱化成社製トー
ロン4000T )を9.260g採取し、300mg
ビーカー中で70gの蒸留されたDMFに溶解させた。
ポリアミドイミド樹脂が完全に溶解した後、この溶液を
前述のポリアミック酸溶液に加え、均一なポリアミック
酸/ポリアミドイミド樹脂混合溶液を得た。
後は、実施例1と同様の方法でポリイミド複合体の調整
を行ない、実施例1と同様に評価を行った。結果は、第
1表に示す通りである。
実施例4〜9 3001142の四つロセバラブルフラスコ中に、第1
表に示す種類と量の各種モノマーと溶媒を仕込み、実施
例1、比較例1と同様の方法でポリイミド複合体の調製
を行い、性質の評価を行った。
実施例4〜9においては、調製されたポリマ混合溶液(
ポリマー濃度:10〜20重量%)をガラス板上に流延
し静置した後、ポリアミック酸複合体フ・イルムのゲル
化か確認された。
また、第1表に示すように、実施例で得られた高温処理
後のポリイミド複合体フィルムは比較的均一なものであ
り、機械的特性も高いものであった。フィルムに関する
種々の特性は、20〜50μm厚のフィルムを用いて評
価した。
第1図
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明実施例1におけるポリイミド複合体(
相互侵入網目構造)のフィルムの位相差顕微鏡写真(倍
率200)を示したものである。 第2図は、本発明によらない比較例]におけるポリイミ
ド複合体フィルムの位相差顕微鏡写真(倍率200)を
示したものである。 特許出願人  東邦レーヨン林式会社 代理人弁理士  土 居 三 部 第2図 手 続 補 代表者 正 鐘 書(方式) 7、補正の内容 (1)明細書第34頁11行〜14行「位相差顕微鏡・
・・された。」を削除する。 (2)同第36頁6行〜8行「また、・・・ ものであ
った。」を削除する。 (3)同第46頁下り行〜下3行「4、図面の簡単な説
明・・・・ものである。」を削除する。 (4)図面全部(第1図及び第2図)を削除する。 8、添付書類 (1)参考写真(第1及び第2参考写真)1通(2)参
考写真の簡単な説明書     1通量  上 (発送日 平成2年7月31日) 6、補正の対象 明細書及び図面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び
    多価アミンを主成分としたポリアミック酸と、前記ポリ
    アミック酸とは異なる構造の高分子量成分を混合したポ
    リアミック酸複合体を、脱水・閉環反応させて得られた
    相互侵入網目高分子構造のポリイミド複合体。
  2. (2)ポリアミック酸において、多価アミンが、ひとつ
    の分子構造中に三個以上のアミン基及び/又はアンモニ
    ウム塩基を有する多価アミンであって、該多価アミンを
    テトラカルボン酸二無水物100モルに対し2〜25モ
    ル含む請求項(1)記載のポリイミド複合体。
  3. (3)テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン及び
    多価アミンを主に反応させたポリアミック酸溶液に、前
    記ポリアミック酸とは異なる構造の高分子量成分の溶液
    を混合し、得られた混合溶液を0〜100℃に保つこと
    でポリアミック酸成分の架橋反応を溶液中で進め三次元
    、網目構造(ゲル)のポリアミック酸複合体とし、次い
    で脱水・閉環反応させることを特徴とする相互侵入網目
    高分子構造のポリイミド複合体の製造方法。
  4. (4)多価アミンを、テトラカルボン酸二無水物100
    モルに対し2〜25モル用いて反応させることを特徴と
    する請求項(3)記載のポリイミド複合体の製造方法。
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