JPH04114669U - 自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 取引内容をレシートに印字して発行するレシ
ート用紙取扱部を備えた自動取引装置において、顧客が
取り忘れたレシート用紙を回収するためのレシート搬送
路と、レシート搬送路により回収されたレシート用紙を
収納するためのレシート取り込み部との間に、レシート
用紙の逆流防止部材を設けたものである。 【効果】 レシート取り込み部内に収納されたレシート
用紙が、レシート搬送路へ逆流することを防止でき、装
置内部でのジャム等の機器障害を防いだ、信頼性内及び
安全性を考慮した装置を提供することが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、金融機関等において使用され、カードを用いて入出金及び残高照会 等の取引を行う際、取引内容をレシートに印字して発行する自動取引装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来の自動取引装置の一構成例を示す概略図である。図３において、筐 体１内には、磁気カード等を取り扱うカード取扱部３と、取引内容を表示するた めのレシート用紙１０を取り扱うレシート用紙取扱部１１より構成される自動取 引装置が収納されている。また、図中右側にあたる装置正面側には、磁気カード の挿入及び返却を行うと共に、取引内容を印字したレシート用紙１０を排出し発 行するための挿入排出口２が設けられている。

【０００３】 カード取扱部３は、挿入排出口２から装置後方に斜め上方に向けて設けられカ ードを搬送するための複数対のローラ５と図示せぬガイド部材とから成るカード 搬送路４と、カードの磁気情報を読み取るための磁気ストライプリーダ６と、カ ードのエンボス文字を光学的に読み取るためのエンボスリーダ７と、顧客が取り 忘れたカードや取引処理が不可能な不正カード等を取り込んで収納するためのカ ード取り込み部８とから構成される。

【０００４】 レシート用紙取扱部１１は、連なったレシート用紙１０ａを収納するための二 つのレシート収納部１２及び１３と、印字ヘッド１５及びプラテン１６から成り レシート用紙１０ａに印字を行うための印字部１４と、レシート用紙１０ａを一 取引分に切断するためのカッタ１７と、レシート収納部１２及び１３からカッタ １７までレシート用紙１０ａを搬送するための第１のレシート搬送路９と、切断 されたレシート用紙１０ｂを挿入排出口２まで搬送するためのものでローラ２０ とローラ２０に掛けられた搬送ベルト２１及び図示せぬガイド手段から成る第２ のレシート搬送路１８と、顧客の取り忘れ等により顧客に発行されず回収された レシート用紙１０ｂを収納するためのレシート取り込み部２３と、顧客に発行さ れず第２のレシート搬送路１８により回収されたレシート用紙１０ｂをレシート 取り込み部２３に搬送するためのものでローラ２０とローラ２０に掛けられた搬 送ベルト２１及び図示せぬガイド手段から成る第３のレシート搬送路１９と、レ シート用紙１０ｂの発行あるいは回収により第２のレシート搬送路１８から第３ のレシート搬送路１９への切り換えを行うための切り換えブレード２２とから構 成される。

【０００５】 前述した上下２段に配置されたレシート収納部１２及び１３のうち、下方のレ シート収納部１３は補充用であり、上方のレシート収納部１２のレシート用紙１ ０ａが無くなると繰り出されるようになっている。

【０００６】 また、第２のレシート搬送路１８及び第３のレシート搬送路１９に沿って設け られたローラ２０及び搬送ベルト２１は、図示せぬ共通の駆動源によって駆動す ることによりレシート用紙１０ｂを搬送しており、これにより、装置の小型軽量 化及びコストの低減を図っている。

【０００７】 次に、図３を用いて動作を説明する。顧客により挿入排出口２からカードが挿 入されると、ローラ５によりカードはカード搬送路４内へと吸入される。吸入さ れたカードは磁気ストライプリーダ６により磁気ストライプに書き込まれた磁気 情報が読み取られる。次に、カードはエンボスリーダ７へと搬送され、エンボス リーダ７にて光学的情報が読み取られる。ここで、前述の磁気情報及び光学的情 報により、挿入されたカードが取引可能なカードであることが確認されると、顧 客に対し取り引き操作が促される。

【０００８】 顧客が装置の誘導により所望の取引情報を図示せぬ操作部から入力すると、装 置は図示せぬ上位装置と交信し、自動取引装置の制御部に前述の入力情報に対応 する取引情報と共に動作処理指示が上位装置から送信されてくる。これにより、 自動取引装置は送信内容に従って入金取引や出金取引等の処理を行う。

【０００９】 前述の上位装置からの送信動作に伴って、レシート用紙取扱部１１の印字部１ ４に対し取引内容を記録すべく、取引情報が送信され印字部１４はレシート用紙 １０ａに一取引分の内容を印字する。

【００１０】 取引内容の印字が終了すると、レシート用紙１０ａはカッタ１７により所定の 長さに切断される。切断された単票状のレシート用紙１０ｂは、第２のレシート 搬送路１８を矢印Ａ方向へ搬送され挿入排出口２より排出し発行される。このレ シート用紙１０ｂの排出と並行して、カードもカード搬送路４を挿入排出口２方 向に搬送され、レシート用紙１０ｂの発行と同時に挿入排出口２より顧客に返却 される。

【００１１】 ここで、顧客が発行したレシート用紙１０ｂあるいは返却したカードを取り忘 れた場合、回収動作が行われる。カードの回収動作は、カード搬送路４を走行し カード取り込み部８内に収納することにより行われる。レシート用紙１０ｂの回 収動作は、取り忘れと判断すると図示せぬ制御部は、切り換えブレード２２を矢 印Ｃ方向に切り換え、矢印Ｂ方向に向けてレシート用紙１０ｂを搬送し、第２の レシート搬送路１８から第３のレシート搬送路１９を経て、レシート取り込み部 ２３内に収納することにより行われる。回収動作を行うことにより、取り忘れが 発生しても、装置は次の取引を行うことができる。

【００１２】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記構成の装置では、レシート取り込み部２３に収納したレシー ト用紙が、ある一定量蓄積された場合、図示せぬフル検出センサにてこれを検知 し行員にレシート用紙の除去を促す構造となっているが、行員が何らかの理由で このレシート用紙の除去を怠った場合、レシート取り込み部２３内が満杯になり 、レシート用紙発行動作の際に収納したレシート用紙が、図４のレシート取り込 み部２３の側面図に示す如く、第３のレシート搬送路１９内に進入し逆流してし まう可能性があった。

【００１３】 これは、レシート取り込み部２３内が満杯になることによって、レシート取り 込み部２３内に取り込まれたレシート用紙が第３のレシート搬送路１９の搬送ベ ルト２１に接触し、ここでレシート用紙発行動作が行われると、図示せぬ共通の 駆動源によって第２のレシート搬送路１８と共に第３のレシート搬送路１９が駆 動され、以上より逆流が発生するものであった。

【００１４】 レシート取り込み部２３内のレシート用紙が、第３のレシート搬送路１９内に 進入し搬送を続けると、切り換えブレード２２の部分で走行を阻止されジャム等 の機器障害を誘発するばかりでなく、装置を一旦停止させ、装置内部に残留した レシート用紙を除去しなければならないという問題と、装置をいったん停止する ために、次の利用客に大変迷惑をかけるという問題があった。

【００１５】 本考案は以上の問題を除去するため、レシート取り込み部２３内に蓄積された レシート用紙が、レシート搬送路内に進入することの無い信頼性及び安全性を考 慮した優れた装置を提供することを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、顧客の取り忘れ等によりレシート用紙を取り込むためのレシート搬 送路と、レシート搬送路の終端部に配置した、取り込んだレシート用紙を収納す るためのレシート取り込み部との間に、レシート用紙の逆流防止部材を設けたも のである。

【００１７】

【作用】

レシート取り込み部が満杯になっても、レシート取り込み部内に収納されたレ シート用紙が、レシート搬送路内の搬送ベルトに接触することを阻止することが 可能となる。

【００１８】

【実施例】

以下本考案にかかわる実施例を図面にしたがって説明する。なお各図面に共通 する要素には同一の符号を付す。

【００１９】 図１は本考案の実施例を示すレシート取り込み部の側面図であり、図２はその 正面図である。

【００２０】 図１において、第３のレシート搬送路１９の端部とレシート取り込み部２３の 間には、レシート用紙の逆流防止部材である逆流防止板２５が取り付けられてい る。逆流防止板２５は、レシート取り込み部２３内に蓄積されたレシート用紙１ ０ｂが搬送ベルト２１に接触することを阻止するためのものであり、これにより レシート取り込み部２３内のレシート用紙１０が第３のレシート搬送路２３内に 進入することを防いでいる。

【００２１】 図２において、第３のレシート搬送路１９は、左右に設けられたフレーム２９ と上側レシートガイド２７及び下側レシートガイド２８から構成される。また、 左右のフレーム２９はガイド２４により接続されている。第３のレシート搬送路 １９の中央には、搬送ベルト２１が掛けられたローラ２０が、上側レシートガイ ド２７と下側レシートガイド２８の間を搬送するレシート用紙１０ｂを挟むよう に上下に配置されている。シャフト２６はローラ２０及び搬送ベルト２１に対す る駆動伝達用のものである。ローラ２０を挟んで両側に逆流防止板２５が配置さ れている。逆流防止板２５の一端はガイド２４に固定されており、他端は上下に 配置された搬送ベルト２１の接触面よりも下側に位置している。

【００２２】 次に、図１を用いてレシート取り込み部２３内へのレシート収納動作を説明す る。

【００２３】 回収動作により、第３のレシート搬送路１９内に搬送されたレシート用紙１０ ｂは、第３のレシート搬送路１９の端部に達した後に、逆流防止板２５に衝突す る。レシート収納時の動作を示す図５の如く、逆流防止板２５に衝突したレシー ト用紙１０ｂは、逆流防止板２５を変形させながらレシート取り込み部２３内に 進み、レシート取り込み部２３内に収納される。このため、逆流防止板２５は第 ３のレシート搬送路１９からレシート取り込み部２３内へのレシート用紙の搬送 を一切阻害することがない。また、逆流防止板２５は、レシート取り込み部２３ 内に収納されたレシート用紙１０ｂが、直接搬送ベルト２１に接触することを阻 止している。このため、レシート用紙発行動作が発生しても、第３のレシート搬 送路１９内にレシート取り込み部２３内に収納されたレシート用紙１０ｂが進入 することはない。

【００２４】 逆流防止板２５は、樹脂等のフィルムや金属板等を用いることが可能であるが 、特にその材質を限定されるものではなく、レシート用紙回収の際、レシート用 紙により変形可能な固さのものであれば構わない。

【００２５】 以上述べた実施例の説明にて、逆流防止板２５の取り付け位置を図２において ローラ２０を挟んで両側に配置するよう説明したが、逆流防止板２５の配置はこ れに限定するものではなく、ローラ２５及び搬送ベルト２１の正面に配置するこ とも可能であり、これによりレシート用紙の搬送ベルト２１への接触をより確実 に防止することが可能となる。

【００２６】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案によれば、取引内容をレシートに印字して 発行するレシート用紙取扱部を備えた自動取引装置において、発行したレシート 用紙を顧客の取り忘れ等により回収するためのレシート搬送路と、レシート搬送 路により搬送されたレシート用紙を収納するためのレシート取り込み部との間に 、レシート用紙の逆流防止部材を設けることにより、レシート取り込み部内のレ シート用紙のレシート搬送路内への進入を防止することが可能となる。

【００２７】 これにより装置内部でのジャム等の機器障害を防止できるという効果が得られ 、機器障害を減らすことにより運用効率を高める効果が期待でき、信頼性及び安 全性を考慮した優れた装置を提供することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のレシート取り込み部を示す側面図

【図２】実施例のレシート取り込み部を示す正面図

【図３】従来の自動取引装置の一構成例を示す概略図

【図４】従来のレシート取り込み部を示す側面図

【図５】レシート収納時の動作を示すレシート取り込み
部の側面図

【符号の説明】

１９ 第３のレシート搬送路 ２０ ローラ ２１ 搬送ベルト１ ２３ レシート取り込み部 ２４ ガイド ２５ 逆流防止板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発行用のレシート用紙を収納するレシー
   ト用紙収納部と、取引内容をレシート用紙に印字する印
   字部と、該レシート収納部から該印字部までレシート用
   紙を搬送する第１の搬送手段と、顧客にレシート用紙を
   発行する排出口と、印字されたレシート用紙を該排出口
   まで搬送する第２の搬送手段と、回収したレシート用紙
   を収納するレシート取り込み部と、該排出口から該レシ
   ート取り込み部までレシート用紙を搬送する第３の搬送
   手段とを備えた自動取引装置において、前記レシート取
   り込み部と前記第３の搬送手段との間に、該第３の搬送
   手段から該レシート取り込み部へのレシート用紙の搬送
   を阻害せずかつ該レシート取り込み部から該第３の搬送
   手段へのレシート用紙の搬送を阻止する逆流防止手段を
   備えることを特徴とする自動取引装置。