JPH04112850A - エーテルカルボン酸金属塩の製造方法 - Google Patents

エーテルカルボン酸金属塩の製造方法

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JPH04112850A
JPH04112850A JP23360490A JP23360490A JPH04112850A JP H04112850 A JPH04112850 A JP H04112850A JP 23360490 A JP23360490 A JP 23360490A JP 23360490 A JP23360490 A JP 23360490A JP H04112850 A JPH04112850 A JP H04112850A
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salt
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Yoshiaki Asakawa
浅川 美昭
Hiroo Nagamura
裕生 永村
Kimio Uda
宇田 公男
Katsuya Yoshikawa
勝也 吉川
Yuichi Kita
裕一 喜多
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は有機キレート剤として有用なエーテルカルボン
酸金属塩の製造方法に関するものであり、詳しくは製造
の際に触媒として利用されるアルカリ土類金属の効率の
良い使用方法を含むエーテルカルボン酸金属塩の製造方
法に関するものである。
エーテルカルボン酸金属塩はキレート力が強く、金属封
鎖効果を目的として利用でき、なかでもマレイン酸と酒
石酸との反応生成物であるモノこはく酸酒石酸テトラナ
トリウム塩(I)およびジこはく酸酒石酸ヘキサナトリ
ウム塩(II)は石鹸や合成洗剤用のビルダーとして有
用であることが知られている。
・・・ (II) [従来の技術] エーテルカルボン酸金属塩の製造方法は古くから知られ
ており、例えば特公昭51−30049号、特公昭54
−7773号、特公昭56−14096号、特公昭57
−61799号公報等にはカルボキシメチルオキシこは
く酸塩の製造例が、特開昭62−252743号公報に
はオキシジこはく酸塩の製造方法が、また特開昭62−
253693号、特開昭63−130554号公報には
マレイン酸と酒石酸よりモノこはく酸酒石酸塩およびジ
こはく酸酒石酸塩を製造する方法、並びに洗剤ビルダー
への通用が開示されている。
これらの公知方法によれば、グリコール酸、リンゴ酸、
酒石酸、タルトロン酸等のオキシカルボン酸とマレイン
酸とを、水溶媒中で亜鉛やカルシウム等のアルカリ土類
金属を触媒として用い、アルカリ金属水酸化物を添加し
てpH10〜13に調整し、有機酸塩濃度20〜60重
量%、反応温度50〜120℃の条件下で0.5〜10
時間付加反応させることによってエーテルカルボン酸金
属塩を生成し、続いて、アルカリ金属の炭酸塩を添加し
、触媒であるアルカリ土類金属をアルカリ土類金属炭酸
塩として除去することにより、触媒を含まないエーテル
カルボン酸アルカリ金属塩水溶液を得ている。また上記
の方法で炭酸塩の形で回収されたアルカリ土類金属は、
マレイン酸と反応させ、マレイン酸アルカリ土類金属塩
として次の反応バッチに触媒として再利用することもで
きる。
上記アルカリ土類金属炭酸塩の回収にあたってエーテル
カルボン酸アルカリ金属水溶液スラリー中に結晶として
分散しているアルカリ土類金属炭酸塩を、濾過等の手段
によって濾過ケーキ等の形て容易に分離回収することが
できる。しかしながら、該アルカリ土類金属炭酸塩を再
利用する場合には触媒として使い易くする為にマレイン
酸アルカリ土類金属塩を調製する必要があり、その調製
に際して炭酸塩とマレイン酸とを水媒体中で反応させる
と、生成したマレイン酸アルカリ土類金属塩が水に難溶
性で、しかも微粒子が相互に凝縮して大きな塊状物とな
るので、反応系の攪拌が極めて困難になってしまうとい
う問題点があった。そこで従来この様な場合には新たな
水を加えて濃度を薄くし、反応系の攪拌を容易にして反
応させている。例えば特開平2−117642号には、
マレイン酸の希薄水溶液に上記の方法で回収した炭酸カ
ルシウムの水性スラリーを添加することにより、マレイ
ン酸カルシウムスラリーを調製する方法が開示されてい
るか、得られたスラリーはかなり希薄な状態となってい
る。
一般にマレイン酸とオキシカルボン酸の付加反応は、そ
の反応液中の有機固形分濃度が高い程その平衡到達収率
も高くなる。従って上記のようなマレイン酸と炭酸カル
シウムとを希薄水溶液状態で反応させるという方法では
、引き続いて行なわれるエーテルカルボン酸金属塩合成
のための付加反応時の有機固形分濃度が低くなフてしま
うため、目的とするエーテルカルボン酸金属塩が低収率
でしか得られない。収率を改善するためには付加反応に
先立って反応液を濃縮する必要があり、多量の水を反応
系から留去しなければならず多大のエネルギーを必要と
するため、工業的製造方法としては非常に不経済な方法
となっている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は以上の様な事情に鑑みてなされたものであって
、マレイン酸アルカリ土類金属の調製時に攪拌が容易で
あるだけでなく、付加反応に先立って反応系を濃縮する
必要のない容易で効率的な回収アルカリ土類金属塩の再
使用方法を提供することにより、経済的なエーテルカル
ボン酸金属塩の製造方法を提供しようとするものである
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決することのできた本発明のエーテルカル
ボン酸金属塩の製造方法は (イ)アルカリ土類金属炭酸塩の水性スラリーに、マレ
イン酸および/または無水マレイン酸を添加して、pH
7以下の条件でマレイン酸アルカリ土類金属塩を生成さ
せることにより、マレイン酸アルカリ土類金属塩スラリ
ーを調製する工程、 (ロ)(イ)の工程において調製されたマレイン酸アル
カリ土類金属塩スラリーとオキシカルボン酸金属塩水溶
液とを混合してpHを7以上の条件下で付加反応させる
ことによりエーテルカルボン酸金属塩を合成する工程、 の2つの工程を含むことに要旨がある。
[作用] 本発明者らは、エーテルカルボン酸アルカリ金属塩を製
造する方法において、回収されたアルカリ土類金属炭酸
塩から触媒としてのマレイン酸アルカリ土類金属塩を調
製する方法について鋭意検討した結果、回収されたアル
カリ土類金属炭酸塩とマレイン酸とを反応させることに
よりマレイン酸アルカリ土類金属塩スラリーを調製する
に際して、従来行なわれていたようなマレイン酸水溶液
中にアルカリ土類金属塩スラリーを加える操作に代えて
、アルカリ土類金属炭酸塩水性スラリーにマレイン酸お
よび/または無水マレイン酸を添加して反応させること
により、攪拌が問題となるようなマレイン酸アルカリ土
類金属塩の結晶の塊状凝集物化を防いで高濃度のスラリ
ーを調製することができ、アルカリ土類金属を効率良く
再使用できることを知見し本発明を完成した。尚、この
理由は定かではないが、添加された無水マレイン酸が溶
媒である水に溶解し、アルカリ土類金属炭酸塩と反応し
てマレイン酸アルカリ土類金属塩を生成する速度とマレ
イン酸アルカリ土類金属塩が反応系に結晶として析出し
てくる速度とがうまくバランスするために攪拌が容易に
なるような良好なスラリ、−液が形成されるものと考え
られる。
さらに本発明者らの知見によれば、当該方法を採用する
ことによってエーテルカルボン酸金属塩を合成したのち
、その水溶液から未反応酸の回収およびアルカリ土類金
属を炭酸塩として回収する場合において、従来に比較し
て反応液からの晶析分離がきわめて容易になるというこ
ともあわせて見出された。このためにエーテルカルボン
酸アルカリ金属塩の工業的生産において晶析分離操作が
簡略化され生産性の向上によって経済的に大きな利点が
付与される。
本発明で用いられるアルカリ土類金属炭酸塩は、付加反
応後に回収された有機金属塩を含んでいるものでも、水
により洗浄したものでも良い。
工業用の製品を使用しても差し支えない。また、その粒
子径は一般に小さい程マレイン酸との反応が速やかであ
るが、平均粒子径が100μm以下であれば何ら差し支
えない。
マレイン酸或は無水マレイン酸は、固体あるいは溶融品
のいずれを用いても良いが溶融品の方か取扱いが容易で
ある。
次に各工程について説明する。
工程(イ)におけるアルカリ土類金属炭酸塩とマレイン
酸との反応は、アルカリ土類金属炭酸塩にマレイン酸を
添加した後のpHが7以下になるようにマレイン酸を過
剰に使用する。当該マレイン酸アルカリ土類金属塩の調
製時の反応温度は30〜150℃、より好ましくは50
〜100℃で行うのが良い。pHが7を超えると、マレ
イン酸アルカリ土類金属炭酸塩を生成する反応が完結し
にくくなる。一方pHが7以下でも温度が低すぎると粘
性が高くなって攪拌しにくくなり好ましくない。またp
Hが7を超えたり、温度が高すぎるとマレイン酸がフマ
ール化するという問題を生じる。フマール化は直接マレ
イン酸がフマール酸に異性化する他に、生成したエーテ
ルカルボン酸が一部逆反応を起こしてもとのマレイン酸
とオキシカルボン酸に戻る際に、マレイン酸とともに異
性体のフマール酸を副生ずることによって起こり、この
ようにして生じたフマール酸はオキシカルボン酸と反応
せず、不純物となって製品の純度を低下させたり、精製
収草を低下させるので問題である。
アルカリ土類金属炭酸塩スラリーは、固形分濃度が5〜
40重量%好ましくは、10〜35重量%に調節される
。この濃度より高い場合には、マレイン酸との反応中に
多量のマレイン酸アルカリ土類金属塩の塊状凝集物が析
出し、攪拌が困難になる。逆に、濃度が低い場合には、
付加反応の前に多量の水を濃縮する必要があり好ましく
ない。
マレイン酸の添加は好ましくは0.5〜5時間好ましく
は1〜3時間で行う。添加が速過ぎると塊状凝集物が析
出し、攪拌が困難になることがある。また必要以上に時
間をかけても、反応時間を浪費するだけであり、生産性
の点から好ましくない。
さらに、本発明者らの知見によれば、アルカリ土類金属
炭酸塩スラリーを調製する際、アルカリ金属水酸化物、
アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属重炭酸塩から選ば
れる少なくとも一種を添加しておくことにより、マレイ
ン酸アルカリ土類金属塩の塊状凝集物が析出することを
防止でき、より高濃度での反応が可能であることがわか
った。
このとぎ加えるアルカリ金属水酸化物の量はマレイン酸
添加後のpHが7以下になるような量であれば良く、特
に制限はない。
工程(ロ)では上記方法により生成された触媒としての
マレイン酸アルカリ土類金属塩のスラリー液と公知の方
法により製造されたオキシカルボン酸金属塩スラリーと
を混合して反応液pHを7以上、好ましくは10〜13
に調整して付加反応させ、エーテルカルボン酸のアルカ
リおよびアルカリ土類金属の混合塩を得ることができる
。尚pHを7以上にすることによってマレイン酸とオキ
シカルボン酸の付加反応が開始する。オキシカルボン酸
金属塩は水溶液にて用いると扱いやすく好適である。
本発明の基本概念は上記の通りであるが、これを更に発
展させた方法として上記(() 、 (ロ)工程に(ハ
)、(ニ)工程を付加する方法が示される。ここで工程
(八)は、工程(ロ)で得られたエーテルカルボン酸の
金属塩を含む反応生成物に水を加えて冷却し、析出した
未反応酸の金属塩を分離・除去してエーテルカルボン酸
金属塩水溶液を得る工程である。内水を加えた時には好
ましくは有機固形物濃度を10〜50重量%とする。濃
度がこれ以上の場合には、目的とする未反応酸金属塩を
充分に回収できず、またこれ以下の濃度では必要以上に
設備が大きくなるばかりでなく洗荊用ビルダーとして使
用する際、多量の水を濃縮する必要があり、経済性の面
から好ましくない。また冷却温度は0〜50℃とするこ
とが好ましい。0℃以下の温度にしても冷却のためのエ
ネルギーをむやみに消費する割にはそれだけの効果が得
られず、50℃以上の温度では生成したエーテルカルボ
ン酸金属塩が分解し、その純度が低下するため好ましく
ない。更に工程(:)では工程(八)で得られた水溶液
をアルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属重炭
酸塩と混合することによりアルカリ土類金属炭酸塩を析
出させてこれを分離・除去してエーテルカルボン酸アル
カリ金属塩を得る。アルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属
重炭酸塩は残存しているアルカリ土類金属に対して11
0モル%〜200モル%使用するのが好ましい。使用量
がこれ以下の場合にはアルカリ土類金属の回収が十分に
行なえず、またこれ以上使用しても製品中に残存する炭
酸塩が増加するだけであり、原料費を浪費するだけであ
る。また分離した未反応酸やアルカリ土類金属炭酸塩を
回収し、原料として再使用することもできる。
以下、本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
[実施例] 実施例1 21フラスコに工業用炭酸カルシウム(平均粒径2μm
)130g (1,3モル)および水390gを仕込み
、固形分25重量%のスラリー液を調製した。85℃に
昇温後、溶融した無水マレイン酸187g(1,9モル
)を同温度に保持しながら2時間で徐々に滴下した。滴
下中はマレイン酸と炭酸カルシウムとの反応により多量
の炭酸カスか発生し、滴下終了後のpHは54であった
。また、この時の炭酸カルシウムの反応率を反応液中の
炭酸を定量することにより測定したところ100%であ
った。
得られたスラリー液に酒石酸75g(0,5モル)、水
酸化カルシウム37g(0,5モル)および35重量%
酒石酸2ナトリウム塩スラリー液831g(1,5モル
)を混合し、更に48重量%の水酸化ナトリウム水溶液
192g(2,3モル)を加えた。この時の有機固形分
濃度は40重量%であった。スラリー液を80℃で8時
間付加反応させ、反応終了後反応液を30℃に冷却した
のち、15時間放置し、未反応の酒石酸カルシウムを析
出させた。この酒石酸カルシウムを濾別し、得られた濾
液を炭酸ナトリウム60g1重炭酸ナトリウム84gお
よび水130gのスラリー液と混合し、85℃で3時間
処理し析出した炭酸カルシウムを濾過した。得られた濾
液のモノこはく酸酒石酸ナトリウム塩(以下、TMSと
いう)およびジこは〈酸酒石酸ナトリウム塩(以下、T
DSという)の純度は73.8%であった。濾液中の有
機酸塩の組成を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同様に40重量%のスラリー液を調製したの
ち、有機固形分濃度が65重量%になるまで80℃で減
圧濃縮した。濃縮に2時間を要した。さらに80℃で6
時間反応させた後、反応液に水470gを添加し、有機
固形分濃度45重量%とじ、実施例1と同様に処理した
。得られた濾液中の有機酸塩の組成を第1表に示す。
比較例1および2 3ILフラスコに無水マレイン酸187g(1,9モル
)および水950gを仕込み、80℃に加温してマレイ
ン酸を生成させた。この水溶液に実施例1と同じ工業用
炭酸カルシウム180g(1,8モル)を徐々に添加し
て、マレイン酸と反応させた。添加終了後の炭酸カルシ
ウムの反応率は100%であった。このスラリー液に3
5重量%の酒石酸2ナトリウム塩スラソーa、l108
g(2,0モル)および48重量%水酸化ナトリウム水
溶液192g(2,3モル)を加えた。このときの有機
固形分濃度は28重量%であった。得られたスラリー液
を、A部、B部に2分割し、それぞれ以下のように反応
させた。
A部(比較例1) そのまま80℃で8時間反応させたのち、実施例1と同
様に未反応の酒石酸カルシウムおよび炭酸カルシウムを
晶析・濾過した。得られた濾液中の有機酸の組成を第1
表に示す。
B部(比較例2) 実施例1と同様に減圧下、80℃で有機固形分濃度44
重量%まで濃縮した。濃縮に2.5時間を要した。濃縮
後さらに80℃で5,5時間反応したのち、実施例1と
同様に処理した。得られた濾液中の有機酸の組成を第1
表に示す。
実施例3および4 実施例1および2で回収した炭酸カルシウム200g(
1,3モル、平均粒径70μm、有機固形分21gを含
む)を水320gと混合し、固形分25重量%のスラリ
ー液を調製した。85℃に昇温後、溶融した無水マレイ
ン酸187gN、9モル)を同温度に保持しながら2時
間で徐々に滴下した。滴下終了後の炭酸カルシウムの反
応率は100%であった。得られたスラリーに実施例1
および2で回収した酒石酸カルシウム236g(05モ
ル、有機固形分44gを含む)および酒石酸2ナトリウ
ム塩スラリーa31g(1,5モル)を混合し、さらに
48重量%水酸化ナトリウム水溶?1196 g (2
,35モル)を加えた。このときの有機固形分濃度は4
0重量%であった。得られたスラリー液を、A部、B部
に2分割し、それぞれ以下のように反応させた。
A部(実施例3) そのまま80℃で8時間反応させたのち、実施例1と同
様に処理した。得られた濾液中の有機酸の組成を第1表
に示す。
B部(実施例4) 実施例2に従い、80℃、減圧下、約1.5時間かけて
有機固形分濃度65重量%まで濃縮し、以下実施例2と
同様に処理した。得られた濾液中の有機酸の組成を第1
表に示す。
実施例5 実施例3.4と同様に固形分25重量%の炭酸カルシウ
ムスラリーを液を調製し、これに48重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液24g(0,3モル)を添加し、内温を
85℃に昇温後、溶融した無水マレイン酸を内温を85
℃に保持したまま約2時間で滴下した。滴下終了後のp
H6,0であり、炭酸カルシウムの反応率は100%で
あった。得られたスラリーに実施例3.4と同量の酒石
酸2ナトリウム塩スラリーおよに酒石酸カルシウムを混
合し、更に48重量%の水酸化ナトリウム水溶液を加え
て、有機固形分濃度40重量%のスラリー液を得た。以
下、実施例4と同様の処理を行った。得られた濾液中の
有機酸の組成を第1表に示した。
第   1   表 〈表中の略称〉 TMS :モノこはく酸酒石酸テトラナトリウムTDS
ニジこはく酸酒石酸ヘキサナトリウムTA:酒石酸ジナ
トリウム MA:マレイン酸ジナトリウム FA:フマル酸ジナトリウム 純度:TMSおよびTDSの全有機酸ナトリウム塩に対
する重量%第1表に示される様に本発明の実施例1〜5
では未反応のMAや副生成物のFAの濃度が低い高純度
のエーテルカルボン酸金属塩を得ることができた。また
製造過程においても、付加反応前の濃縮時間を大幅に削
減することかでき、更に前バッチで回収した炭酸カルシ
ウムや酒石酸カルシウムを用いた場合でも同等の製品を
得ることができた。特に実施例5は工程(杓においてア
ルカリ金属水酸化物が添加されたので、実施例1および
3より純度の高い製品が得られた。一方比較例1及び2
はマレイン酸カルシウムスラリー液に酒石酸2ナトリウ
ム塩スラリー液を加えたので、かなり希薄な溶液となり
、濃縮に時間を要するだけでなく、製品の純度もかなり
低いものであった。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、以下述べる効果に
より容易且つ経済的にエーテルカルボン酸アルカリ金属
塩を製造することができる。
(a)回収されたアルカリ土類炭酸塩の再利用に際し、
付加反応の触媒としてのマレイン酸アルカリ土類金属塩
の調製時、塊状凝集物の生成もなく、攪拌の良好なスラ
リー液を得ることができる。
(b)回収されたアルカリ土類金属炭酸塩を再利用して
調製したマレイン酸アルカリ土類金属塩のオキシカルボ
ン酸アルカリ金属塩水溶液スラリー濃度を高くできるた
め、付加反応の際の余分な濃縮工程が削減できる。
(c)エーテルカルボン酸金属塩水?8液からの未反応
酸の回収、触媒等の回収において晶析分離操作が大幅に
簡略化される。
出願人  日本触媒化学工業株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(イ)アルカリ土類金属炭酸塩の水性スラリーに
    、マレイン酸および/または無水マレイン酸を添加して
    、pH7以下の条件でマレイン酸アルカリ土類金属塩を
    生成させることにより、マレイン酸アルカリ土類金属塩
    スラリーを調製する工程、 (ロ)(イ)の工程において調製されたマレイン酸アル
    カリ土類金属塩スラリーとオキシカルボン酸金属塩水溶
    液とを混合してpHを7以上の条件下で付加反応させる
    ことによりエーテルカルボン酸金属塩を合成する工程、 の2つの工程を含むことを特徴とするエーテルカルボン
    酸金属塩の製造方法。
  2. (2)(イ)アルカリ土類金属炭酸塩の水性スラリーに
    、マレイン酸および/または無水マレイン酸を徐々に添
    加して、pH7以下の条件でマレイン酸アルカリ土類金
    属塩を生成させることにより、マレイン酸アルカリ土類
    金属塩スラリーを調製する工程、 (ロ)(イ)の工程において調製されたマレイン酸アル
    カリ土類金属塩スラリーとオキシカルボン酸金属塩水溶
    液とを混合してpHを7以上の条件下で付加反応させる
    ことによりエーテルカルボン酸金属塩を合成する工程、 (ハ)(ロ)の工程において得られたエーテルカルボン
    酸金属塩を含む反応生成物に水を加えて冷却し、析出し
    た未反応酸の金属塩を分離し、エーテルカルボン酸金属
    塩水溶液を得る工程、 (ニ)(ハ)の工程において得られたエーテルカルボン
    酸金属塩水溶液をアルカリ金属炭酸塩および/またはア
    ルカリ金属重炭酸塩と混合することにより該水溶液中に
    含まれるアルカリ土類金属をアルカリ土類金属炭酸塩と
    して析出させ、該炭酸塩を分離する工程、 の各工程を含むことを特徴とするエーテルカルボン酸金
    属塩の製造方法。
  3. (3)請求項(1)または(2)に記載の(イ)の工程
    がアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩およびア
    ルカリ金属重炭酸塩から選ばれる少なくとも一種、およ
    びアルカリ土類金属炭酸塩を含む水性スラリーに、マレ
    イン酸および/または無水マレイン酸を添加して、pH
    7以下の条件でマレイン酸アルカリ土類金属塩を生成さ
    せることにより、マレイン酸アルカリ土類金属塩スラリ
    ーを調整する工程であるエーテルカルボン酸金属塩の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11349524A (ja) * 1998-06-10 1999-12-21 Nippon Shokubai Co Ltd エーテル化反応方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11349524A (ja) * 1998-06-10 1999-12-21 Nippon Shokubai Co Ltd エーテル化反応方法

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