JPH0616618A - β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法 - Google Patents

β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法

Info

Publication number
JPH0616618A
JPH0616618A JP17700792A JP17700792A JPH0616618A JP H0616618 A JPH0616618 A JP H0616618A JP 17700792 A JP17700792 A JP 17700792A JP 17700792 A JP17700792 A JP 17700792A JP H0616618 A JPH0616618 A JP H0616618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aminoethyl
liquid
esterification reaction
slurry
sulfate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17700792A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanori Mashige
崇徳 真重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RETSUKU TEC LAB KK
Original Assignee
RETSUKU TEC LAB KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RETSUKU TEC LAB KK filed Critical RETSUKU TEC LAB KK
Priority to JP17700792A priority Critical patent/JPH0616618A/ja
Publication of JPH0616618A publication Critical patent/JPH0616618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの生産効
率を高め、しかも、省力化を図りながらその生産量の増
大に対応する製造方法を提供する。 【構成】 この発明のβ−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの製造方法は、2−アミノエタノール酸性硫酸塩を含
む酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することによ
りエステル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エ
ステルを生成させる濃縮工程と、このエステル化反応液
を希釈してから、および/または、希釈しながら冷却す
ることによりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
を析出させてスラリーを得るスラリー化工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2−アミノエタノー
ル(モノエタノールアミン)と硫酸を反応させてβ−ア
ミノエチル酸性硫酸エステル〔H3 + CH2 CH2
SO3 - :硫酸水素(2−アミノエチル)とも言う)を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】β−アミノエチル酸性硫酸エステルは、
亜硫酸ソーダなどと反応して、生理活性物質として知ら
れているアミノエタンスルホン酸(タウリン)などを製
造するための原料等に用いられている。β−アミノエチ
ル酸性硫酸エステルの製造方法の1つとして、2−アミ
ノエタノールの酸性硫酸塩(H2 NC2 4 OH・H2
SO4 )を作り、この酸性硫酸塩の水溶液を加熱して水
分を除去することにより下記式: H2NC2H4OH・H2SO4 = H2NC2H4OSO3H + H2O … で表されるエステル化反応を進行させ、反応液を冷却し
てβ−アミノエチル酸性硫酸エステルを取り出し、製品
にするという製造方法が考えられた。
【0003】この製造方法では、水分をできるだけ除去
するとエステル化反応がそれだけ多く進行し、β−アミ
ノエチル酸性硫酸エステルが高収率で生成する。このβ
−アミノエチル酸性硫酸エステルを含む反応液を冷却す
ると、大量のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
が一度に析出し、反応液が母液を含んだまま全体的に固
化する。このような冷却固化物は反応器から取り出すの
が困難である。そこで、反応液を反応器から一旦、冷却
用バットに移してから冷却固化を行い、この冷却固化物
をバットから取り出し、粉砕、濾過、脱水を行うことに
よりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの製品を得るこ
とが考えられた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記製造方法は、作業
が煩雑で、人手と体力を要し、省力化が困難であり、生
産効率が悪くコストの低減を阻み、生産量の増大に対応
しにくい。この発明は、β−アミノエチル酸性硫酸エス
テルの生産効率を高め、しかも、省力化を図りながらそ
の生産量の増大に対応する製造方法を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、2−アミノエタノール酸性硫酸塩を含
む酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することによ
りエステル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エ
ステルを生成させる濃縮工程と、このエステル化反応液
を希釈してから、および/または、希釈しながら冷却す
ることによりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
を析出させてスラリーを得るスラリー化工程を含むβ−
アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法を提供する。
【0006】この発明は、また、上記濃縮工程とスラリ
ー化工程、ならびに、同スラリー化工程で得られたスラ
リーを濾過する濾過工程を含み、この濾過工程で得られ
た濾液を、濃縮工程の酸性硫酸塩水溶液に加えるか、お
よび/または、スラリー化工程でエステル化反応液の希
釈に用いる、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造
方法を提供する。
【0007】この発明で用いる2−アミノエタノール酸
性硫酸塩は、モノエタノールアミンと硫酸を中和するこ
とにより得られるものである。この中和生成物である2
−アミノエタノール酸性硫酸塩を含む中和液(以下、
「1液」と称す)は、この発明において酸性硫酸塩水溶
液として用いることができる。酸性硫酸塩水溶液中の2
−アミノエタノール酸性硫酸塩の濃度は飽和濃度以下で
あれば良く、濃度が高いほど高収量でβ−アミノエチル
酸性硫酸エステルを得ることができるし、従来と同程度
の濃度にすることもできる。酸性硫酸塩水溶液は、水と
水以外の溶媒を含んでいてもよい。
【0008】この発明の製造方法では、濃縮工程におい
て、酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することに
よりエステル化反応を行う。減圧下で加熱すればより低
温で水分を除去することができる。水分の除去は、加熱
により蒸発した水をコンデンサーなどで凝縮させ、系外
へ出すことによりなされる。このように水分を除去する
ので上記の反応が右に進み、多量のβ−アミノエチル
酸性硫酸エステルが水に溶解した状態で生成する。エス
テル化反応は、通常、温度100〜150℃、10〜3
00mmHgの減圧下で行われる。水分の除去の程度は、
反応後のエステル化反応液中の水の量が、反応前の水溶
液の水の量と反応により副生する水の量の合計量100
重量%に対して、50〜85重量%の範囲になるように
行われるのが好ましい。50重量%未満だと生成物が少
なく、冷却しても結晶が析出しないおそれがあり、85
重量%超だと反応缶の中で固化し、反応缶より取り出し
にくくなるおそれがある。収量の面からは、エステル化
反応の程度は、反応前の水溶液中の2−アミノエタノー
ル酸性硫酸塩の全量100重量%に対して、エステル化
反応液中のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの全量が
50〜85重量%の範囲になるように行われるのが好ま
しい。その下限未満だと冷却しても結晶が析出しないお
それがあり、その上限超だと反応缶の中で固化するおそ
れがある。
【0009】濃縮工程で得られたエステル化反応液は、
スラリー化工程に供される。スラリー化工程において、
前記エステル化反応液をそのまま冷却すると上述のよう
に母液を含んだまま全体的に固化するので、このエステ
ル化反応液を希釈してから冷却したり、および/また
は、希釈しながら冷却したりする。このとき、エステル
化反応の温度であって水を含む希釈液でエステル化反応
液を希釈するとエステルの加水分解が起こるおそれがあ
るので、該反応液を、エステル化反応の温度よりも低
温、好ましくは室温付近の温度の希釈液と混合して希釈
しながら冷却し、更に強制冷却して室温付近の温度まで
下げるのが好ましい。室温付近の温度の希釈液に対して
エステル化反応液を徐々に添加するとともに攪拌するこ
とにより、希釈しながら冷却を行ってもよい。エステル
化反応液は、通常、室温付近の温度まで冷却される。こ
れにより、エステル化反応液から多量の2−アミノエチ
ル硫酸エステルの結晶が析出し、スラリーが得られる。
エステル化反応液の希釈は、後述する濾過工程で得られ
る濾液、濾過工程で得られたβ−アミノエチル酸性硫酸
エステルの結晶の洗液、硫酸および水のうちのいずれか
1以上を用いて行うことができる。前記希釈の程度は、
反応液が全体的に固化せずにスラリー化させるために
は、希釈前のエステル化反応液の容積を基準にして希釈
後の容積が1.5〜3倍の範囲とするのが好ましい。こ
の範囲を下回るとスラリー濃度が高すぎてポンプでの循
環ができなくなるおそれがあり、上回ると前記エステル
の含有量に比べて全体の液量が大きすぎて効率が悪くな
るおそれがある。発明者らの確認したところによれば、
β−アミノエチル酸性硫酸エステルは、室温付近の温度
では上記のように反応液を希釈しても加水分解しないの
で、スラリー化により得られるβ−アミノエチル酸性硫
酸エステルの量は希釈しない場合に比べて低下しない。
【0010】得られたスラリーは、通常、濾過により固
液分離される。沈殿のβ−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルは、上水などで洗浄された後、乾燥し、粉砕した後、
必要に応じて所望の形態で梱包され、製品化される。濾
液は回収されて、上記濃縮工程の酸性硫酸塩水溶液に添
加されたり、および/または、上記スラリー化工程にお
いてエステル化反応液の希釈に用いられたりすることが
できる。このように濾液を前の工程へ戻すと、廃液をな
くすことができ、また、未回収の原料や反応生成物を回
収することができる。β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの沈殿を洗浄した後の洗液は回収されて、上記濃縮工
程の酸性硫酸塩水溶液に添加されたり、および/また
は、上記スラリー化工程においてエステル化反応液の希
釈に用いられたりすることができるが、濃縮工程におけ
る加熱に要するエネルギーを節約するという点からは、
エステル化反応液の希釈に用いられるのが好ましい。
【0011】モノエタノールアミンと硫酸を中和のため
に中和タンクに入れる場合、2−アミノエタノール酸性
硫酸塩水溶液をエステル化反応を行うために反応器に入
れる場合、エステル化反応液をスラリー化のために冷却
器に入れる場合、スラリーを濾過するために濾過器にか
ける場合、それらの液状物をポンプで定量的に、あるい
は、連続的に入れることが可能である。しかも、濾液や
洗液を反応器および/または冷却器に入れる場合、それ
らをポンプで定量的に、あるいは、連続的に入れること
が可能である。すなわち、この発明では、中和工程、濃
縮工程、スラリー化工程、および、必要に応じて行われ
る濾過工程において、また、各工程間において、液状物
を取り扱うことにより作業を行うことができる。このた
め、この発明によれば、スラリー化工程または必要に応
じて行われる濾過工程までの作業を、液状物を連続的に
供給することにより行うことができ、省力化が可能にな
る。
【0012】この発明によれば、上記スラリーをβ−ア
ミノエチル酸性硫酸エステルのユーザーに供給すること
ができるので、従来、β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルを粉体で取り扱っていたユーザーの側でも液状物とし
て容易に取り扱うことができる。
【0013】
【作用】この発明では、エステル化の際に2−アミノエ
タノール酸性硫酸塩を含む水溶液を加熱して水分を除去
するので、エステル化反応がエステル生成の方に大きく
進行し、多量のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルが生
成する。しかも、そのようなエステル化反応液を希釈し
てから、および/または、希釈しながら、冷却するの
で、多量のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が
一度に析出しても該反応液が全体的にブロック状に固化
せず、スラリーとなる。スラリーは、ブロック状の固化
物よりも取り扱いやすく、スラリーからは、多量のβ−
アミノエチル酸性硫酸エステルを容易に取り出せる。
【0014】
【実施例】図1は、この発明の製造方法を連続的に実施
してβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの製品を得る装
置の1例を概略的に表す。図1にみるように、2−アミ
ノエタノールタンク1から2−アミノエタノールを、硫
酸タンク2から硫酸を、上水タンク3から上水をそれぞ
れポンプP1 、P2 、P3 により配管を通じて定量的に
中和タンク4に入れる。中和タンク4で2−アミノエタ
ノールと硫酸を中和させ、2−アミノエタノール酸性硫
酸塩を生成させる。この2−アミノエタノール酸性硫酸
塩を含む酸性硫酸塩水溶液をポンプP4 により配管を通
じて定量的に反応缶5に入れる。このとき濾液タンク8
からポンプP81により配管を通じて定量的に濾液を反応
缶5に入れることができる。反応缶5では減圧下で加熱
して酸性硫酸塩水溶液の水分を除去することによりエス
テル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エステル
を生成させる。減圧下での加熱により蒸発した水はコン
デンサー(図示省略)で凝縮し、系外へ出される。反応
缶5での濃縮工程により得られたエステル化反応液をポ
ンプP5 により配管を通じて連続的に冷却缶6に入れ
る。冷却缶6へは、濾過タンク8からポンプP82により
濾液を、および/または、洗液タンク10からポンプP
10により洗液を配管を通じて連続的に送り、エステル化
反応液を希釈してから、および/または、希釈しながら
冷却する。エステル化反応液の希釈は、濾液、洗液、水
および硫酸のうちの1以上を用いて行うことができる。
これにより、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
を析出させてスラリーを得る。このスラリーをポンプP
6 で連続的に流して濾過器7にかけ、固液分離する。濾
液は濾液タンク8に溜められる。β−アミノエチル酸性
硫酸エステルの沈殿を上水タンク9から送られた上水で
洗浄した後、乾燥し、粉砕し、梱包装置11で所望の状
態で梱包し、β−アミノエチル酸性硫酸エステル製品を
得る。沈殿を洗浄した後の洗液は洗液タンク10に溜め
られる。
【0015】以下に、この発明の具体的な実施例および
比較例を示すが、この発明は下記実施例に限定されな
い。 (実施例1)硫酸1モルとモノエタノールアミン1モル
が水中で中和されてなる2−エタノールアミン酸性硫酸
塩水溶液(1液)435.1gを反応缶に仕込み、15
0℃、100mmHgで1液から水を57.1g蒸発除去
することによりエステル化反応を行い、β−アミノエチ
ル酸性硫酸エステルを生成させた。このエステル化反応
液378gと室温と同じ温度の水300gを冷却缶に入
れて反応液を希釈し、室温まで冷却した。これにより、
反応液からβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が
析出し、スラリーが得られた。このスラリーを濾過によ
り固液分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの沈
殿と濾液493gを得た。その沈殿を上水で洗浄し、乾
燥し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸エステル製品
185g(純度95.3%)を得た。濾液および洗液
は、タンクに溜めておいて、1液に添加したり、および
/または、スラリー化の際にエステル化反応液の希釈に
用いることができた。純度測定方法は、液体クロマトグ
ラフィー内部標準法であった。
【0016】(実施例2)実施例1で用いたのと同じ1
液435.1gと、実施例1と同じやり方で得られた濾
液497gを反応缶に仕込んで混合し、150℃、10
0mmHgで該混合液から水275.9gを蒸発除去する
ことによりエステル化反応を行い、β−アミノエチル酸
性硫酸エステルを生成させた。このエステル化反応液6
56.2gと実施例1と同じやり方で得られた濾液87
5g(室温と同じ温度のもの)を冷却缶に入れて反応液
を希釈し、室温まで冷却した。これにより、反応液から
β−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が析出し、ス
ラリー化した。このスラリー1531.2gを濾過によ
り固液分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの沈
殿と濾液1222gを得た。その沈殿を上水で洗浄し、
乾燥し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸エステル製
品309.2gを得た。この製品純度は98.6%であ
った。濾液および洗液は、タンクに溜めておいて、1液
に添加したり、および/または、スラリー化の際にエス
テル化反応液の希釈に用いることができた。
【0017】(実施例3)実施例1で用いたのと同じ1
液435.1gと、実施例1と同じやり方で得られた濾
液1372gを反応缶に仕込んで混合し、120℃、5
0mmHgで該混合液から水895.9gを蒸発除去する
ことによりエステル化反応を行い、β−アミノエチル酸
性硫酸エステルを生成させた。このエステル化反応液9
11.2gを室温と同じ温度の水770gを入れた冷却
缶に入れて希釈し、室温まで冷却した。これにより、反
応液からβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が析
出し、スラリー化した。このスラリーを濾過により固液
分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの沈殿と濾
液1272gを得た。その沈殿を上水で洗浄し、乾燥
し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸エステル製品3
09.2gを得た。この製品純度は98.3%であっ
た。濾液および洗液は、タンクに溜めておいて、1液に
添加したり、および/または、スラリー化の際にエステ
ル化反応液の希釈に用いることができた。
【0018】(実施例4)実施例1で用いたのと同じ1
液435.1g、モノエタノールアミン47.9g、お
よび、実施例1と同じやり方で得られた濾液1372g
を反応缶に仕込んで混合し、120℃、50mmHgで該
混合液から水818.9gを蒸発除去することによりエ
ステル化反応を行い、β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルを生成させた。このエステル化反応液1036.1g
を10%硫酸水溶液770g(室温と同じ温度のもの)
が入った冷却缶に入れて希釈し、室温まで冷却した。こ
れにより、反応液からβ−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの結晶が析出し、スラリー化した。このスラリーを濾
過により固液分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの沈殿と濾液1496.9gを得た。その沈殿を上水
で洗浄し、乾燥し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸
エステル製品309.2gを得た。この製品純度は9
8.2%であった。濾液および洗液は、タンクに溜めて
おいて、1液に添加したり、および/または、スラリー
化の際にエステル化反応液の希釈に用いることができ
た。
【0019】上記実施例では、原料仕込みから濾過まで
の工程において液状物(溶液またはスラリー)を取り扱
うので、前後の工程間で液体輸送が可能になり、作業が
連続化され、合理化された。濾液を回収して1液および
/またはエステル化反応液に添加することにより、廃液
がなくなり、収率が向上した。
【0020】(比較例)実施例1において、エステル化
反応液を水と混合せずにそのまま冷却缶に入れて室温ま
で温度を下げようとしたが、反応液が冷却缶中で全体的
にブロック状に固化した。
【0021】
【発明の効果】この発明の製造方法によれば、液体輸送
が可能になり、作業が連続化され、合理化される。ま
た、バッチ法から連続法にすることにより、製品品質が
安定する。この発明の製造方法は、スラリーを濾過して
得られた濾液を酸性硫酸塩水溶液に添加したり、および
/または、エステル化反応液の希釈に用いたりすると、
上記の効果に加えて、廃液中の製品回収が高まり、収率
が向上するという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の製造方法を連続的に実施する装置の
1例を概略的に表す。
【符号の説明】
1 2−アミノエタノールタンク 2 硫酸タンク 3 上水タンク 4 中和タンク 5 反応缶 6 冷却缶 7 濾過器 8 濾液タンク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−アミノエタノール酸性硫酸塩を含む
    酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することにより
    エステル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エス
    テルを生成させる濃縮工程と、このエステル化反応液を
    希釈してから、および/または、希釈しながら冷却する
    ことによりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶を
    析出させてスラリーを得るスラリー化工程を含むβ−ア
    ミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 スラリー化工程で得られたスラリーを濾
    過する濾過工程をも含み、この濾過工程で得られた濾液
    を、濃縮工程の酸性硫酸塩水溶液に加えるか、および/
    または、スラリー化工程でエステル化反応液の希釈に用
    いる請求項1記載の製造方法。
JP17700792A 1992-07-03 1992-07-03 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法 Pending JPH0616618A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17700792A JPH0616618A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17700792A JPH0616618A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0616618A true JPH0616618A (ja) 1994-01-25

Family

ID=16023541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17700792A Pending JPH0616618A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0616618A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005526858A (ja) * 2002-05-24 2005-09-08 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト チオアルキルアミン誘導体の調製方法
JP2009517441A (ja) * 2005-12-02 2009-04-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア アミノアルカンからの硫酸モノエステルの製造法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005526858A (ja) * 2002-05-24 2005-09-08 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト チオアルキルアミン誘導体の調製方法
JP2009517441A (ja) * 2005-12-02 2009-04-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア アミノアルカンからの硫酸モノエステルの製造法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001151709A (ja) 回収ポリエチレンテレフタレート粉砕品からのテレフタル酸の工業的回収方法
JPH0131435B2 (ja)
CN110078099B (zh) 一种从锂云母浸出净化液制备碳酸锂的方法
JP7237821B2 (ja) メチオニンの製造方法および製造設備
CN111348669A (zh) 一种六氟铝酸钠的制备方法
CA3038604C (en) Nickel powder manufacturing method
JP3932757B2 (ja) 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法
JP5431780B2 (ja) ニオブ原料又はタンタル原料を得るための処理方法、ニオブ又はタンタルの分離精製方法、酸化ニオブ又は酸化タンタルの製造方法。
KR101562263B1 (ko) 질산폐액을 이용하여 질산나트륨을 제조하는 방법
JP4157415B2 (ja) フッ化カリウムを含有する廃塩からの有価物回収法およびその方法により回収された有価物の再利用法
RU2243157C2 (ru) Способ получения особочистого карбоната лития
WO2013129405A1 (ja) 精製メチオニンの製造方法
JPH0616618A (ja) β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法
CN109761800A (zh) 乙醛酸生产过程中连续结晶脱除草酸的方法
CN210474951U (zh) 硝基甲烷生产中固体废渣的处理装置
CN110270582B (zh) 硝基甲烷生产中固体废渣的处理装置和工艺
JP3032907B2 (ja) テレフタル酸の製造方法
JP4517474B2 (ja) 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法
JP2001114717A (ja) 金属含量の低減されたフェノール化合物の製造方法
JP3257105B2 (ja) オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造方法
JP2004203713A (ja) 高純度塩化アルミニウムの製造方法および高純度アルミニウムの製造装置
RU2255046C1 (ru) Способ получения медного купороса
JPH0948751A (ja) アミノエチルスルホン酸の連続製法
KR20190047026A (ko) 산업적 옥살산 제일철로부터 옥살산의 회수
JP4198952B2 (ja) メチオニン及びアルカリ金属炭酸水素塩の晶析方法