JPH04101835U - 建設機械用液体封入式マウント装置 - Google Patents

建設機械用液体封入式マウント装置

Info

Publication number
JPH04101835U
JPH04101835U JP1213591U JP1213591U JPH04101835U JP H04101835 U JPH04101835 U JP H04101835U JP 1213591 U JP1213591 U JP 1213591U JP 1213591 U JP1213591 U JP 1213591U JP H04101835 U JPH04101835 U JP H04101835U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
damping
elastic body
metal fitting
mounting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1213591U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2588668Y2 (ja
Inventor
龍雄 田中
光雄 葛川
Original Assignee
株式会社フコク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社フコク filed Critical 株式会社フコク
Priority to JP1991012135U priority Critical patent/JP2588668Y2/ja
Publication of JPH04101835U publication Critical patent/JPH04101835U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2588668Y2 publication Critical patent/JP2588668Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建設機械用液体封入式マウント装置におい
て、広い周波数領域でtanδ、減衰係数が共に大きな
ものとして、鉛直方向に大きな減衰力が得られるように
した。 【構成】 筒状のケーシング金具1内に筒状弾性体2
を焼付接着し、さらに筒状弾性体の中央孔内にスタッド
3を焼付接着し、スタッド下端に減衰板4を取付け、減
衰板を収容するケーシング部分に高粘度減衰液7を封入
した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、パワーショベルなどの建設機械のキャブを車体上に保持する防振用 のマウントに関し、特に広い周波数領域に亘り大きな減衰力が得られるようにし たものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今の建設業界の人手不足は、作業現場に作業者の高齢化と女性オペレーター の進出をもたらし、業界では機械化の推進と作業環境の改善が重要課題となって いる。建設機械は、以前は丈夫で壊れさえしなければよいと考えられていたが、 現在は快適な居住性と操作性及び人に優しい柔らかな丸みを帯びたデザインまで 要求され、エンジン及びキャビンの静粛性の向上やプレス成型キャビンの採用が 検討されている。また一方で、より一層の性能の向上が計られており、パワーシ ョベルの最高速度においては3km/hから6km/hへスピードアップされて 走行時のキャブ振動の悪化をもたらしている。このため、従来のゴムマウントを 越えたより高性能なキャブマウントが必要となってきている。
【0003】 従来から、キャブマウントとして、弾性体と高粘度減衰液とを使用した液体封 入式マウント装置が知られている(実開昭64−11450)。この液体封入式 マウント装置は、図5に示すようにキャブへ取付けられるスタッド11とケーシ ング金具12との間に筒状弾性体13が介在され、筒状弾性体の内外の接合面は 圧入状態になっている。またスタッドの下端に減衰板14が取付けられ、減衰板 が設けられるケーシング金具内の空所には、シリコンオイル15が封入されてい る。この液体封入式マウント装置の軸方向動特性は図6に示すようになる。すな わちtanδは周波数9Hzの場合に最高値0.6となり、周波数が9Hzより 大きくなっても、小さくなってもtanδは減少する傾向になっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 従来の液体封入式マウント装置は、ある程度広い周波数領域で大きな減衰力を 得ることができる。しかし周波数が10Hz以上になるとtanδは減少すると いう問題があり、建設機械のキャブ保持に適用した場合、広い速度範囲での振動 吸収が不十分になるとともに建設機械のキャタピラ上を走行する前後両端の大輪 と、途中の小輪とで発生する振動により励起されるキャブのローリングとピッチ ングのようないくつかの異なる固有振動数の振動を十分に減衰できなかった。ま た筒状弾性体とケーシング金具との接合面は、圧入状態にあるだけであって結合 されていないので、半径方向(水平方向)のバネ定数が軸方向(鉛直方向)と比 較して小さくなり、パワーショベルなどに適用した場合に、横揺れを十分押える ことができない。さらにパワーショベルでは、削岩作業時などに大きな衝撃がキ ャブに作用するので、走行時の小さな衝撃とともに、大きな衝撃にも減衰力が要 求され、それらに十分対応できなかった。 本考案は、広い周波数領域で、tanδ、動バネ定数、減衰係数がともに大き なものにして、建設機械のキャブ保持用に使用しても、あらゆる運転状態に対し て液体封入式マウント装置が十分に減衰できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の建設機械用液体封入式マウント装置は、上記目的を達成するため、筒 状のケーシング金具内に筒状弾性体を焼付接着し、さらに筒状弾性体の中央孔内 にスタッドを焼付接着する。そしてスタッド下端に減衰板を取付けて、その外周 部に弾性材のストッパーを設け、減衰板が設けられるケーシング金具内の空所に 高粘度減衰液を封入したものであり、減衰板を設ける位置のケーシング金具部分 は、その上部より大径に形成した。
【0006】
【作用】
上記の建設機械用液体封入式マウント装置は、筒状弾性体の内、外周面をスタ ッドとケーシング金具とにそれぞれ焼付接着しているので筒状弾性体の大部分が 軸方向と水平方向の緩衝に関与し、動特性のtanδを、広い周波数領域で大き な値とすることができ、このため鉛直方向より水平方向のバネ定数を高くでき、 キャブの横揺れを押えることができ、さらに広い周波数域に分布する各固有振動 数に対して大きな減衰力を有する。また大きな衝撃力に対して吸収能力が高い。 なお、減衰板には、上下を連通するエアー逃げ孔を兼ねた絞り孔が設けられ、 スタッドの上下動にともない絞り孔あるいは減衰板の周囲を高粘度減衰液が流れ ることにより減衰板に減衰作用をさせている。
【0007】
【実施例】
本考案の実施例を図1により説明する。 液体封入式マウント装置は、ケーシング金具1がパワーショベル等のキャブを 保持するために、車両側に取付けられる。ケーシング金具1は小径筒部1aの上 下端にそれぞれ鍔部1bを有し、さらに下側鍔部1bの下に有底の大径筒部1c が嵌合されている。ケーシング金具の小径筒部1a内に筒状弾性体2が焼付接着 されている。筒状弾性体2の上部には半径方向の張り出し部2aが設けられ、そ の張り出し部2aがケーシング金具の上側鍔部1b上に焼付接着され、その張り 出し部2aは、後記するスタッドの下方向への移動力に対向するように作用する 。なお、筒状弾性体2の下端は小径筒部1aの下端位置より少し上部に設けてあ り、残留空気溜めを形成している。
【0008】 筒状弾性体2の中央孔内には棒状のスタッド3が焼付接着され、その上端突出 部が前記キャブに連結されるようになっている。スタッド3の下端に減衰板4が 取付けられ、その外周部に弾性体で作成したストッパ5が取付けられ、ストッパ 5がケーシング金具の下側鍔部1bに当たることにより上方向移動位置が規制さ れるようになっている。また減衰板には、その上下を連通する絞り孔6が設けら れ、この絞り孔はエアー逃げ孔を兼ねている。ケーシング金具の大径筒部1c内 にはシリコンオイルなどの高粘度減衰液7が封入され、その液が絞り孔6あるい は減衰板4の外周部を流れることによりスタッド3から減衰板4に作用する上下 方向の衝撃を緩衝させるようになっている。なお、筒状弾性体2の下面と高粘度 減衰液7との間に少し空気が入っていて、緩衝に寄与させている。またケーシン グ金具1の底には高粘度減衰液7を入れるための注入口が設けられ、それはシー ルリベット8で閉じられている。
【0009】 上記構成の液体封入式マウント装置を作成し、各周波数での動バネ定数と、t anδと減衰係数とを測定し、その結果を図2に示した。図2からわかるように 、tanδは周波数3.5Hz以上の広い周波数領域で0.6以上と大きな値と なり、広い領域で大きな減衰力が得られることが分かる。また前記液体封入式マ ウント装置についてそれぞれ鉛直方向と水平方向の荷重−たわみ静特性を測定し て、図3、4にそれぞれの結果を示した。これらの図からわかるように、鉛直方 向より水平方向のたわみが小さくなっており、キャブの横揺れを十分に押えられ ることがわかる。
【0010】
【考案の効果】
本考案の液体封入式マウント装置によれば、広い周波数領域に亘り大きな減衰 力を得ることができ、しかも走行時振動のように広い速度範囲での振動も吸収で き、さらに広い周波数域に分布する各固有振動数に対して減衰力が大きなものと なる。また鉛直方向より水平方向のたわみが小さいためキャブの横揺れを十分に 防止でき、削岩作業時のような大きな衝撃力に対しても十分に衝撃を吸収するこ とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の液体封入式マウント装置の断面図であ
る。
【図2】本考案の液体封入式マウント装置の動特性を示
す特性図である。
【図3】本考案の液体封入式マウント装置の鉛直方向の
荷重−たわみの静特性図である。
【図4】本考案の液体封入式マウント装置の水平方向の
荷重−たわみの静特性図である。
【図5】従来の液体封入式マウント装置の断面図であ
る。
【図6】従来の液体封入式マウント装置の動特性を示す
特性図である。
【符号の説明】
1 ケーシング金具 2 筒状弾性体 3 スタッド 4 減衰板 5 ストッパ 7 高粘度減衰液 出願人 株式会社 フ コ ク代理人 弁理士 牧
克 次

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング金具が、小径筒部の上下端に
    それぞれ鍔部を有しかつ下部に有底の大径筒部を有する
    形状に形成され、ケーシング金具の筒部内に筒状弾性体
    が焼付接着されるとともに、筒状弾性体の上部張り出し
    部がケーシング金具の鍔部上に取り付けられ、筒状弾性
    体の中央孔内に棒状のスタッドが焼付接着され、スタッ
    ドの下端にケーシング金具の大径筒部内に収容される減
    衰板が取付けられ、減衰板にその上下を連通させる絞り
    孔が設けられるとともに、減衰板の周縁部にケーシング
    金具の底部と下側鍔部とに位置規制させられる弾性材の
    ストッパーが取付けられ、ケーシング金具の大径筒部内
    に高粘度減衰液が充填されていることを特徴とする建設
    機械用液体封入式マウント装置。
JP1991012135U 1991-02-13 1991-02-13 建設機械用液体封入式マウント装置 Expired - Lifetime JP2588668Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991012135U JP2588668Y2 (ja) 1991-02-13 1991-02-13 建設機械用液体封入式マウント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991012135U JP2588668Y2 (ja) 1991-02-13 1991-02-13 建設機械用液体封入式マウント装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04101835U true JPH04101835U (ja) 1992-09-02
JP2588668Y2 JP2588668Y2 (ja) 1999-01-13

Family

ID=31745898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991012135U Expired - Lifetime JP2588668Y2 (ja) 1991-02-13 1991-02-13 建設機械用液体封入式マウント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2588668Y2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01295046A (ja) * 1988-03-17 1989-11-28 Metzeler Kautschuk Gmbh 液圧減衰二室エンジンマウント
JPH02128843U (ja) * 1989-03-31 1990-10-24

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01295046A (ja) * 1988-03-17 1989-11-28 Metzeler Kautschuk Gmbh 液圧減衰二室エンジンマウント
JPH02128843U (ja) * 1989-03-31 1990-10-24

Also Published As

Publication number Publication date
JP2588668Y2 (ja) 1999-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3049105B2 (ja) ブッシュタイプの制振装置及びブッシュタイプの液体充填制振装置
US6776402B2 (en) Liquid-encapsulated damper mount and hydraulic damper mounting structure in suspension of automobile
KR20130020195A (ko) 서브프레임용 롤로드의 구조
CN106704460B (zh) 减振装置及工程车辆
US20040182631A1 (en) Support structure for transversal engine
US10295010B2 (en) Fluid-filled engine mounting apparatus
JP3084544B2 (ja) 液体封入式マウント装置
JPH04101835U (ja) 建設機械用液体封入式マウント装置
JPH0533824A (ja) 流体封入式マウント
JP2568971Y2 (ja) 液体封入式マウント
JPS6056612A (ja) 懸架装置
JPH0324539B2 (ja)
JP3684469B2 (ja) 防振装置
JP2554788Y2 (ja) 液体封入式マウント
CN208006690U (zh) 用于发动机悬置系统的流道总成
JPH039540Y2 (ja)
JP2554789Y2 (ja) 液体封入式マウント
JPH0223881Y2 (ja)
JPH0589998U (ja) 液体封入式マウント
JPS59212551A (ja) 防振装置
JPS5910438Y2 (ja) エンジンマウント装置
JP3693062B2 (ja) 防振装置
JPH041400Y2 (ja)
JPH0318760Y2 (ja)
JP2004060700A (ja) 防振マウント

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term