JP3084544B2 - 液体封入式マウント装置 - Google Patents

液体封入式マウント装置

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JP3084544B2
JP3084544B2 JP29149193A JP29149193A JP3084544B2 JP 3084544 B2 JP3084544 B2 JP 3084544B2 JP 29149193 A JP29149193 A JP 29149193A JP 29149193 A JP29149193 A JP 29149193A JP 3084544 B2 JP3084544 B2 JP 3084544B2
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JP
Japan
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damping plate
cylindrical housing
stud
liquid
elastic
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光雄 葛川
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Fukoku Co Ltd
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Fukoku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワーショベルなどの
建設機械のシャシ上のキャブを防振性を持たせて保持す
る防振用マウント装置に関し、特に大きな荷重が作用す
る場合でも衝撃の緩衝作用を保てるようにしたものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常の車両やトラックと同様に、パワー
ショベルなどの建設機械でも、シャシ側の衝撃がキャブ
側に伝達しないように両者間にマウント装置を介在させ
ている。建設機械は、以前は丈夫で壊れさえしなければ
よいと考えられていたが、最近では、乗車する人の居住
性、操作性、乗り心地などが乗用車並に要求されるよう
になってきた。従来から、キャブマウントとして、弾性
体と高粘度減衰液とを使用した液体封入式マウント装置
が知られている(実開昭64−11450号公報)。こ
の液体封入式マウント装置は図2に示すように、キャブ
へ取付けられるスタッドaと、シャシ側に取付けられる
ケーシング金具bとの間に筒状弾性体cが介在され、筒
状弾性体cのケーシング金具への接合面は圧入状態にな
っている。またスタッドaの下端に減衰板dが取付けら
れ、減衰板dが設けられるケーシング金具内の空所に
は、シリコンオイルeが封入されている。
【0003】さらに本出願人は、減衰性において広い周
波数領域でtanδ、減衰係数が共に大きくなるように
して、鉛直方向に大きな減衰力が得られるようにしたマ
ウント装置を提案している(実開平4−101835公
報)。この場合は、筒状のケーシング金具内に筒状弾性
体を焼付け接着し、さらに筒状弾性体の中央孔内にスタ
ッドを焼付け接着し、スタッド下端に減衰板を取付け、
減衰板を収容するケーシングの内部に高粘度減衰液を封
入している。そして、筒状弾性体と減衰板とにより荷重
方向の緩衝をし、筒状弾性体により横方向の緩衝ができ
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のよう
に、各種の液体封入マウントが知られているが、減衰板
を取付けたスタッドを筒状弾性体の内周に接着して筒状
弾性体の外周をケーシングに保持させた構成であるの
で、スタッドに大荷重が作用した場合に大変位し筒状弾
性体に大きな剪断力が作用し、筒状弾性体が破損し易い
という問題があった。そこで本発明は、大荷重が作用し
大変位した場合でも破損することなく上下方向の緩衝が
でき、しかも横揺れに対して十分な緩衝作用を有する液
体封入式マウント装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被緩衝体を支
持するスタッドの下端に減衰板を取付け、その減衰板
を、底を有する筒状ハウジング内に収容するとともに筒
状ハウジング内に粘性液を封入したマウント装置におい
て、上記目的を達成した。すなわち、減衰板と筒状ハウ
ジングの底との間に荷重支持用のスプリングを設け、筒
状ハウジングの上部に弾性筒体を固定するとともに、弾
性筒体の内周にスリーブを介してスタッドを軸方向に摺
動可能に嵌合させた。また、減衰板の上下対向位置にそ
れぞれ弾性体からなるストッパを設けて、減衰板の上下
移動量を規制できるようにした。
【0006】
【作用】本発明の建設機械用液体封入式マウント装置
は、減衰板と筒状ハウジングの底との間にスプリングを
設け、スタッドと弾性筒体との間にスリーブを介在させ
て摺動可能にしているので、スタッドに大荷重が作用し
てもスプリングにより支持され、弾性筒体には荷重が作
用しないので、弾性筒体が破損するようなことがない。
そして上下方向の緩衝は、減衰板とスプリングでするの
で、望ましいものとなる。またスタッドはスリーブ内を
上下動可能であり、その外周に設けた弾性筒体は、スタ
ッドに対して横方向の緩衝作用をする。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図1により説明するが、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。建設機械
用液体封入式マウントは、底1aのある筒状ハウジング
1内に減衰板2が上下動可能に設けられ、その減衰板2
にスタッド3がボルト3aにより取付けられ、スタッド
3の上部に車両キャブなどの被緩衝体に取付けられるよ
うになっている。減衰板2は、筒状ハウジング1の内径
より少し小さな径の円盤形に形成され、本実施例で減衰
板2に上下に貫通するオリフィス孔4が設けられてい
る。また、筒状ハウジング1内にはシリコンオイルなど
の粘性液Lが封入され、減衰板2が上下動するときに、
粘性液Lが減衰板2の外周部あるいはオリフィス孔4を
通るようにして、スタッド3に作用する上下方向の衝撃
を緩衝できるようになっている。減衰板2と、筒状ハウ
ジング1の底との間にコイルスプリング5が設けられ、
それによりスタッド3に作用する大荷重に対抗できると
ともに、衝撃を緩衝できるようになっている。なおコイ
ルスプリング5の上下端はそれぞれ、筒状ハウジング1
の底1aと減衰板2とに連結されている。またコイルス
プリング5の代わりに公知の円錐コイルばね、竹の子ば
ね、バネ板を多数重ねた形式のばねなど各種のばねを適
用することが可能である。
【0008】筒状ハウジング1の上部に、スタッド3に
対する横方向の衝撃を緩衝するためにゴムや樹脂などか
らなる弾性筒体6が取付けられ、その内周をスタッド3
が貫通するようになっている。なお弾性筒体6の内周に
スリーブ7が取付けられ、スタッド3はスリーブ7の内
周に気密的に接して上下に摺動できるようになってい
る。なお、弾性筒体6の外周面は、筒状ハウジング1の
上部周縁に取付けた筒状の取付け部材8の内周に接着さ
れて固定状態となっている。また弾性筒体6の下端には
ベローズ9が一体的に連結され、減衰板2の周囲の粘性
液Lがスタッド3とスリーブ7の隙間から外に漏れない
ようにシールしている。
【0009】さらに弾性筒体6の上端に、弾性体からな
るリング状ストッパー10が一体的に半径方向に張り出
され、スタッド3の上部に設けたストッパー板3bが当
たることにより、スタッド3の下方への移動量を規制し
ている。なおリング状ストッパー10と取付け部材8の
フランジ部の間に取付け板11が固定され、その取付け
板11が車両のシャシ側に固定されるようになってい
る。
【0010】筒状ハウジング1の底1aに、ゴムなどの
弾性体からなる環状ストッパー12が設けられ、減衰板
2の下方への移動量を規制するようにしている。環状ス
トッパー12は、その上端から上方に薄肉の筒状緩衝部
材13が延長して形成され、それが筒状ハウジング1の
内周面に接着されて、減衰板2が筒状ハウジング1の内
周に当たって傷つけるのを防止できるようにしている。
また筒状ハウジング1の上部と筒状の取付け部材8の間
に弾性体からなる環状ストッパー14が設けられ、減衰
板2の上方への移動量を規制するようになっている。な
お、筒状ハウジング1の底1aには、粘性液Lの注入用
孔が開いており、その孔は栓体15により閉じられてい
る。
【0011】
【発明の効果】本発明の液体封入式マウント装置によれ
ば、減衰板と筒状ハウジングの底との間にコイルスプリ
ングを設けて荷重に対抗するようになっており、またス
タッドは弾性筒体の内周に接着したスリーブ内を摺動す
るので、大荷重が作用しても弾性筒体が破損するような
ことがない。また、スタッドの外周には弾性筒体が設け
られているので、横方向の衝撃を緩衝できる。さらに、
減衰板の上下にストッパーが設けられているので、減衰
板が所定量以上に上下移動することがなく、大荷重や非
常に大きな衝撃に対する破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械用液体封入式マウント装置の
断面図である。
【図2】従来の液体封入式マウント装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 筒状ハウジング 2 減衰板 3 スタッド 5 コイルスプリング 6 弾性筒体 12 環状ストッパー 14 環状ストッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/10 F16F 9/32 F16F 13/08 F16F 15/02 F16F 15/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被緩衝体を支持するスタッドの下端に
    板状の減衰板を取付け、その減衰板を、底を一体化して
    形成した筒状ハウジング内に収納するとともに、その
    状ハウジング内に粘性液を封入し、上記円板状の減衰板
    の直径を筒状ハウジングの内径よりも小さく形成して、
    上記粘性液が上記円板状の減衰板と筒状ハウジングとの
    隙間を通過可能にし上記円板状の減衰板と上記筒状ハ
    ウジングの一体化して形成した底との間に荷重支持用の
    スプリングを設け、上記筒状ハウジングの上部に弾性筒
    体を固定し、その弾性筒体の内周にスリーブを設け、こ
    のスリーブ内に上記スタッドを摺動可能に嵌合させるこ
    とにより、その軸方向には移動可能にするとともにその
    軸方向に直角な方向には拘束したことを特徴とする液体
    封入式マウント装置。
  2. 【請求項2】 上記減衰板の上下対向位置にそれぞれ弾
    性体からなるストッパを設けて、減衰板の上下移動量を
    規制できるようにした請求項1の液体封入式マウント
JP29149193A 1993-10-28 1993-10-28 液体封入式マウント装置 Expired - Lifetime JP3084544B2 (ja)

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