JP4764578B2 - 作業車両のキャブと車体フレーム間に取り付けられる液体封入式マウント - Google Patents

作業車両のキャブと車体フレーム間に取り付けられる液体封入式マウント Download PDF

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    • Y10S277/00Seal for a joint or juncture
    • Y10S277/916Seal including vibration dampening feature

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車両のキャブと車体フレーム間に取り付けられる液体封入式マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベル等の作業車両においては、作業時や走行時に発生する振動や衝撃がキャブに伝達するのを低減するために、キャブを液体封入式マウントを介して車体フレームに装着している。
【0003】
図10は、従来の液体封入式マウントの第1例を示す断面図である。
底面を有する筒状のケース31の内部に、スタッド33の下端に取着された減衰部材34が収納されている。減衰部材34は、ケース31の内径より少し小さい径を有する円盤形状をなし、その外周部とケース31との間に環状の隙間を形成している。スタッド33は、ケース31の内部に挿入された筒状の弾性体36の軸心位置に取着されており、筒状の弾性体36を介してケース31に保持されている。弾性体36の下面には、凹部36aが形成されている。弾性体36により密封されたケース31の内部には凹部36a内の途中まで粘性液Lが封入されており、凹部36a内の上部には粘性液Lにより密封された空気室が形成されている。
ケース31及びスタッド33はそれぞれキャブ及び車体フレームのいずれか一方に取りつけられる。車両に発生する振動や衝撃により、ケース31とスタッド33とが相対運動し、減衰部材34が粘性液Lを攪拌する。このとき発生する減衰力により緩衝作用が働き、キャブに伝わる振動及び衝撃を少なくしている。
【0004】
図11は、従来の液体封入式マウントの第2例を示しており、大荷重が作用し大変位した場合でも、弾性体の破損を防ぐことのできる特開平7-127683号公報に記載された液体封入式マウントを示す断面図である。
底面を有する筒状のケース41の内部に、スタッド43の下端に取着された減衰部材44が収納されている。上下に貫通するオリフィス孔44aを有する減衰部材44は、ケース41の内径より少し小さい径を有する円盤形状をなし、その外周部とケース41との間に環状の隙間を形成している。ケース41と減衰部材44との間にはコイルスプリング48が設けられ、その上下端はそれぞれ、ケース41の底面と減衰部材44とに連結されている。ケース41の上部に取着された筒状の弾性体46の内周にスリーブ47が取着されており、スタッド43はスリーブ47の内周に気密的に接して上下に摺動可能に保持されている。また、弾性体46の下端にはベローズ49が一体的に形成されており、ベローズ49の下端部は減衰部材44とスタッド43との取付部に気密的に装着されている。弾性体46、ベローズ49及び減衰部材44により密封されたケース41の内部には、粘性液Lが封入されている。
スタッド43に大荷重が作用してもスプリング48により支持され、弾性体46には荷重が作用しないので、弾性体46の破損を防ぐことができる。そして、上下方向の緩衝は、減衰部材44とスプリング48とが行い、横方向の緩衝は弾性体46が行う。この両方の緩衝作用により、キャブに伝わる振動及び衝撃を少なくしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の液体封入式マウントには、以下の問題がある。
減衰力は、減衰部材34,44の上側と下側との圧力差によりケース31,41との間の隙間で絞られて流れる粘性液Lの圧力損失により発生する。このため、スタッド33,43が下がる方向においては、減衰部材34,44の下側は高圧になり上側との圧力差も大きくなるので、大きな減衰力を得ることができる。
【0006】
しかしながら、スタッド33,43が上がる方向においては、第1例の従来技術では凹部36a内の空気が圧縮され、第2例の従来技術ではベローズ49内部の空気が圧縮されてベローズ49が収縮するので、減衰部材34,44の上側は十分に高圧になることはない。このため減衰部材34,44の上側と下側との圧力差は十分に大きくなることができずに、減衰力が低下してしまう。
さらに、上がる方向の大きな荷重がスタッド33,43にかかると、減衰部材34,44の上側の圧力が十分に高くならずに、しかも減衰部材34,44の両側で荷重に対応する圧力差が発生するため、減衰部材34,44の下側の圧力が低下してキャビテーションが発生してしまい、前記隙間を流れる粘性液Lの流量が極端に減少し、減衰力が大きく低下してしまう。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、優れた減衰性能を得ることができる液体封入式マウントを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明は、弾性体と、弾性体を貫通するスタッドと、一端側が開口し、かつ他端側に底面を有する筒状をなし、内部に粘性液を収容し、前記一端側の開口部に前記弾性体及び前記スタッドを嵌挿することで前記粘性液が封入されるケースと、下方に開口したカップ形状をなし、前記粘性液に浸かる状態で前記スタッドに装着された減衰部材とを備えた作業車両のキャブと車体フレーム間に取り付けられる液体封入式マウントにおいて、前記ケースの粘性液に浸かる部分の壁面を、下方に行くにつれて内径が徐々に小さくなり、かつ上下で傾斜角度が異なるよう2段階の傾斜で形成し、前記減衰部材の外周側面を前記ケースの傾斜面に対向させ、前記減衰部材の外周側面と前記ケースの傾斜面との隙間を上方よりも下方側で狭くした構成としている。
【0009】
本発明によると、ケースと減衰部材の外周側面との間の隙間がスタッドの下降即ち減衰部材の下降に伴って徐々に狭くなるので、この隙間を通る粘性液の圧力損失による減衰力を滑らかに大きくでき、振幅に応じて、即ち振幅が大きい時には大きな減衰力が得られる。さらに、ケースの傾斜面の傾斜角度を複数段に形成することにより、多段に減衰力を変化させることができるので、スタッド等がストッパに当接する前に減衰力を大きくするように設定して、ストッパ当接時の衝撃を緩衝することができる。また、ケースの複数の傾斜角度を任意に設定することで、減衰力を任意に設定できる。
【0010】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する第1〜第5実施形態のうち、カップ形状の減衰部材及び下方に行くにつれて内径が徐々に小さくなり、かつ上下で傾斜角度が異なるよう2段階の傾斜で形成されるケースを採用した第4実施形態が本発明に含まれ、第1、第2、第3、第5実施形態は、本発明を理解するうえで参考となる実施形態である。
まず、図1に基づいて第1実施形態を説明する。図1(a)は、液体封入式マウントの平面図であり、図1(b)はそのA−A断面図である。
ケース11は、カップ部11aと、取付孔11b及び固定用爪11cが設けられた取付板11dとを有している。また、カップ部11aの中間部のやや下よりには段差11eが設けられ、段差11eより下方のケース11の内径は少し小さくなっている。
【0011】
ケース11の内部には、スタッド13の下端にかしめ等の手段により固着された減衰部材14が収納されている。減衰部材14は、段差11eより下方のケース内径より少し小さい径を有する円形をなし、その外周部とケース11との間に環状の隙間H1を形成している。
スタッド13は、上端部中心にネジ穴13aを有する円柱形状で、上面端部には回り止めのピン57が取着されている。
ケース11の段差11e部には、減衰板15が装着されている。減衰板15は、段差11eより上方のケース11の内径と略同一の外径を有する円盤形状をなし、その中心にはスタッド13の外径より少し大きい径の孔15aが設けられ、スタッド13との間に環状の隙間H2を形成している。ここで、スタッド13の外径及び減衰板15の孔15aの径は材料加工時に寸法精度が確保され、また弾性体16の横方向弾性変形量もさほど大きくないから、寸法精度が保たれた安定した品質の隙間H2が形成される。
【0012】
尚、上記減衰板15は全体として環状に形成されており、一体で、又は複数の分割部材から構成されている。また、減衰板15を上記のような段差11e部に装着する構成以外に、例えばケース11から内方に突出したピンや突出部材(図示せず)に装着するようにしてもよい。
【0013】
スタッド13は、筒状ケース12と共に筒状の弾性体16により互いに同心位置に接合されており、弾性体16をケース11に挿入することにより、弾性体16を介してケース11の軸心位置に保持されている。
筒状ケース12は、ケース11の内径より小さい径を有する円筒部12aと、取付孔12bが設けられた取付板12cとを有している。なお、ケース11の取付板11dの取付孔11bと、筒状ケース12の取付板12cの取付孔12bとは、弾性体16をケース11に挿入して組み込んだ際に一致する位置関係にある。
【0014】
筒状の弾性体16は、ゴムや樹脂等から成形されると共に下面には所定の凹部16aを有しており、ケース11の段差11eに減衰板15を押し付けてケース11に挿入されている。本実施形態では、前記凹部16aは周方向に環状に形成されているが、これに限定されず、例えばスタッド13を挟んで対向する位置に離散的に複数個(例えば2個)の凹部を設けてもよいし、また半径の異なる位置にそれぞれ凹部を設けてもよい。そして、ケース11の固定用爪11cを筒状ケース12の取付板12cの側面を包み込むように折り曲げかしめることにより、ケース11に筒状ケース12を固着し弾性体16の装着を完成させている。
弾性体16により密封されたケース11の内部には、弾性体16の凹部16aの途中までシリコーンオイルなどの粘性液Lが封入されており、凹部16a内の上部には粘性液Lにより密封された空気室が形成されている。なお、ケース11の底面には粘性液Lの注入用の孔が設けられており、栓体58により閉じられている。
上記構成により、ケース11の内部は減衰部材14及び減衰板15により、下方からa室19a、b室19b、c室19cに分割される。なお、a室19aとb室19bとは環状隙間H1を介して連通しており、b室19bとc室19cとは環状隙間H2を介して連通している。また、c室19cは前述の空気室を含んでいる。
【0015】
車両に発生する振動や衝撃により、キャブなどの被マウント装置が下方に動く場合、スタッド13は下方に押され、減衰部材14の下側のa室19aは高圧になると共にb室19bとの差圧が大きくなり、粘性液Lは環状隙間H1を通過しb室19bに流れる。また、減衰板15の両側においても差圧が生じ、スタッド13の移動に伴いc室19cの空気が圧縮され、粘性液Lは環状隙間H2を通過しc室19cにも流れ込む。粘性液Lが環状隙間H1,H2にて絞られ流れる際の圧力損失により大きな減衰力を得ることができる。このとき、隙間H2の精度が確保されているので、隙間H2による安定した大きな減衰力が得られる。
【0016】
キャブなどの被マウント装置が上方に動く場合、スタッド13は上方に押され、減衰部材14の上側のb室19bは上方に減衰板15が設けられていることにより、図10の場合と異なりb室19bは高圧になることができ、a室19aとの差圧が大きくなると共に、粘性液Lは環状隙間H1を通過しa室19aに流れる。また、減衰板15の両側においても差圧が生じ、粘性液Lは環状隙間H2を通過しc室19cからb室19bにも流れ込む。粘性液Lが環状隙間H1,H2を流れる際の抵抗により大きな減衰力を得ることができる。
さらに、上がる方向の大きな荷重がスタッド13に作用した場合でも、b室19bを高圧にすることができ、荷重に対応してa室19aとの差圧が大きくなってもa室19aにてキャビテーションが発生する程度まではa室19aの圧力を低下させない。このため、キャビテーションの発生を防止できるので、粘性液Lの環状隙間H1,H2での流れを確保することにより大きな減衰力を得ることができる。
【0017】
これにより、スタッド13が上がるときも下がるときと同様に、減衰部材14の上下の差圧を大きくできるので、上下両方向に対して良好な減衰力を得ることができると共に、減衰板15での減衰力も得ることができる。このとき、同様に隙間H2の精度が確保されているので、隙間H2による安定した大きな減衰力が得られる。
横方向の衝撃がスタッド13にかかった場合には、弾性体16により緩衝することができる。
上がる方向に対しては、減衰板15がストッパの機能を有しており、減衰部材14を受け止める。この際、弾性体16により段差11eに押し付けられている減衰板15は、弾性体16を撓ませて上方に摺動可能であるので、減衰部材14の減衰板15への衝突を弾性体16により緩衝することができる。
【0018】
つぎに、図2に基づいて第2実施形態を説明する。図2(a)は、液体封入式マウントの平面図であり、図2(b)はそのB−B断面図である。
ケース21は、カップ部21aと、取付孔21b及び固定用爪21cが設けられた取付板21dとを有している。また、カップ部21aの中間部のやや上よりには段差21eが設けられ、段差21eより下方のケース21の内径は少し小さくなっており、さらに先に向かって徐々に内径は小さくなっている。
【0019】
ケース21の内部には、スタッド23の下端にボルト59により固着された減衰部材24が収納されている。減衰部材24は、段差21eより下方のケース内径より少し小さい径を有するカップ形状をなし、底面側を上に向けて固着されており、その外周部とケース21との間に環状の隙間H1を形成している。また、底面には、後述する粘性液を封入した後に、減衰部材24の下方に溜まる空気を上方に逃がすために、小孔24aが設けられている。
ケース21と減衰部材24との間にはコイルスプリング28が設けられている。カップ形状の減衰部材24は、コイルスプリング28の横ずれを防ぐリテーナとしての機能も有している。
【0020】
スタッド23は、上端部中心にネジ穴23aを有する円柱形状で、上面端部には回り止めのピン57が取着されている。スタッド23の外周面には、二硫化モリブデン焼き付けや硬質クロムメッキ等の表面処理、またはリン酸マンガン被膜処理等の潤滑性を向上する表面処理が施されている。
スリーブ27は円筒形で、銅・鉛系等の潤滑性の良好な材質、又は炭素鋼鋼管等にリン酸マンガン被膜処理等の表面処理が施されたものよりなり、スタッド23と気密的に接する内径を有し、スタッド23を軸方向に摺動自在に保持している。また、スリーブ27は上端部と下端部の内面にそれぞれ周方向の溝を有し、上方の溝にはスクレーパ27aを、下方の溝にはオイルシール27bを装着している。スリーブ27は、筒状ケース22と共に筒状の弾性体26により互いに同心位置に接合されており、弾性体26をケース21に挿入することにより、弾性体26を介してケース21の軸心位置でスリーブ27の下端が段差21eの近辺になるように保持されている。これにより、スタッド23も弾性体26及びスリーブ27を介してケース21の軸心位置に保持されている。
【0021】
筒状ケース22は、ケース21の内径より小さい径を有する円筒部22aと、取付孔22bが設けられた取付板22cとを有している。なお、ケース21の取付板21dの取付孔21bと、筒状ケース22の取付板22cの取付孔22bとは、弾性体26をケース21に挿入して組み込んだ際に一致する位置関係にある。
筒状の弾性体26は、ゴムや樹脂等から成形されると共に下面には周方向の凹部26aを有している。本実施形態では、凹部26aは周方向に環状に形成されているが、これに限定されず、例えばスタッド23を挟んで対向する位置に離散的に複数個(例えば2個)の凹部を設けてもよいし、また半径の異なる位置にそれぞれ凹部を設けてもよい。また、弾性体26はその下面外周部よりも下方にスリーブ27の下端が少し突出するようにスリーブ27を包み込んで接合しており、ケース21の前記段差21eに減衰板25を押し付けてケース21に挿入されている。そして、ケース21の固定用爪21cを筒状ケース22の取付板22cの側面を包み込むように折り曲げかしめることにより、ケース21に筒状ケース22を固着し弾性体26の装着を完成させている。
【0022】
尚、減衰板25は全体として環状に形成されており、一体で、又は複数の分割部材から構成されている。また、減衰板25を上記のような段差21e部に装着する構成以外に、例えばケース21から内方に突出したピン、突出部材(図示せず)、又はケース21の内面の前記テーパ部(内径が下方に向けて徐々に小さくなっている部位)に装着するようにしてもよい。
【0023】
ケース21の段差21e部に装着された減衰板25は、段差21eより上方のケース21の内径と略同一の外径を有する円盤形状をなし、その中心にはスリーブ27下端部を包む弾性体26の外径より少し大きい径の孔25aが設けられ、スリーブ27下端部の弾性体26との間に環状の隙間H2を形成している。ここで、スリーブ27の外径及び減衰板25の孔25aの径は材料加工時に寸法精度が確保され、また弾性体26の横方向弾性変形量もさほど大きくなく、寸法精度が保たれた安定した品質の隙間H2が形成されるようにしている。
弾性体26により密封されたケース21の内部には、弾性体26の凹部26aの途中までシリコーンオイルなどの粘性液Lが封入されており、凹部26a内の上部には粘性液Lにより密封された空気室が形成されている。なお、ケース21の底面には粘性液Lの注入用の孔が設けられており、栓体58により閉じられている。
上記構成により、ケース21の内部は減衰部材24及び減衰板25により、下方からa室29a、b室29b、c室29cに分割される。なお、a室29aとb室29bとは環状隙間H1及び小孔24aを介して連通しており、b室29bとc室29cとは環状隙間H2を介して連通している。また、c室29cは前述の空気室を含んでいる。
【0024】
本実施形態においても、スタッド23に装着された減衰部材24の上方にケース21に装着された減衰板25を設け、減衰部材24及び減衰板25によりケース21の内部をa室29a、b室29b、c室29cに分割する構成となっているので、第1実施形態と同様の作用により上下両方向に対して良好な減衰力を得ることができる。このとき、同様に隙間H2の精度が確保されているので、隙間H2による安定した大きな減衰力が得られる。
【0025】
また、スタッド23がスリーブ27により摺動可能に保持されているので、スタッド23に大荷重が作用してもコイルスプリング28により支持され、弾性体26の破損を防止できる。また、図11の従来技術にて説明したベローズでは、製作が複雑でかつ破損の可能性を有しているのに対し、潤滑性のよい表面処理を施したスタッド23と、スクレーパ27a及びオイルシール27bを内面に有し潤滑性のよい材料よりなるスリーブ27との組み合わせにより、コストが安く信頼性・耐久性が良好であり、粘性液Lの漏れを確実に防止できる。
【0026】
さらに、段差21eより下方のケース21の内径は徐々に小さくなっているので、スタッド23が下がり減衰部材24が下がるにつれ、環状隙間H1は徐々に狭まり減衰力は滑らかに大きくなる。これにより、ストロークエンドでの衝撃を防止することができる。また、段差21eより下方のケース21の内径は徐々に小さくなっていて、減衰部材24とケース21との環状隙間H1は減衰部材24の下端側が上端側よりも狭いので、ケース21から受ける反力は下端側が徐々に大きくなる。このため、スタッド23の上端部を首振りさせるような横方向振動(回転モーメント)に対しては、これを抑制して減衰させる反力の合力が減衰部材24の下部に作用するので、大きな振動抑制効果が得られる。
【0027】
また、スタッド23がスリーブ27を介して軸方向に摺動自在であるから、スタッド23が下降するとき、弾性体26を下方に引張ることがないので、弾性体26の下面の凹部に形成した空気室の容量が維持され、b室29bから粘性液Lが空気室を含むc室29cへ流入し易い。従って、この流入での圧力損失により大きな減衰力を得ることができる。
【0028】
なお、本実施形態において、スタッド23の潤滑性を向上する表面処理と、スリーブ27を潤滑性の良好な材質よりなることとを共に実施した例にて説明したが、いずれか一方のみの実施でも同様の効果が得られる。
また、減衰部材24の形状としてはカップ状に限定されず、例えば柱状、又は上方及び下方にそれぞれ開放した凹部を有するような断面H状であってもよく、これらの形状でも上記同様の減衰効果及び首振り振動抑制効果が得られる。
【0029】
また、図3に示すように、スリーブ27にDUブッシュ等のドライベアリング27cを挿入した構成であってもよい。このとき、スタッド24には硬質クロムメッキ処理を施す方が好ましい。
さらに、スクレーパ27a及びオイルシール27bの装着位置は上記実施形態で説明した位置に限定されず、例えば図3に示すようにスリーブ27の上端部近傍に併設しても構わない。
【0030】
次に、図4に基づいて第3実施形態を説明する。図4(a)は、液体封入式マウントの平面図であり、図4(b)はそのC−C断面図である。尚、図1の構成要素と同一の要素には、同一の符号を付している。
ケース51は、カップ部51aと、取付孔51b及び固定用爪51cが設けられた取付板51dとを有している。また、カップ部51aの中間部のやや下寄りには段差51eが設けられ、段差51eよりも下方のケース51の内径は少し小さくなっている。さらに、段差51eよりも下方のケース51は内径が下方に向かって徐々に小さくなるテーパ形状を成しており、所定高さ位置までは傾斜角度α1で、これよりも下方では傾斜角度α2(但し、α1<α2)で傾斜している。
【0031】
ケース51の内部には、スタッド13の下端にかしめ等の手段により固着された減衰部材14が収納されている。減衰部材14は、前記傾斜角度α2のテーパ部の下端部のケース内径よりも少し大きい径を有する円形をなし、その外周部とケース51との間に環状の隙間H1を形成している。
スタッド13は、上端部中心にネジ穴13aを有する円柱形状で、上面端部には回り止めのピン57が取着されている。
ケース51の段差51e部には、減衰板15が装着されている。減衰板15は、段差51eよりも上方のケース51の内径と略同一の外径を有する円盤形状をなし、その中心にはスタッド13の外径よりも少し大きい径の孔15aが設けられ、スタッド13との間に環状の隙間H2を形成している。
【0032】
スタッド13は、筒状ケース12と共に筒状の弾性体16により互いに同心位置に接合されており、弾性体16をケース51に挿入することにより、弾性体16を介してケース51の軸心位置に保持されている。
筒状ケース12は、ケース51の内径より小さい径を有する円筒部12aと、取付孔12bが設けられた取付板12cとを有している。なお、ケース51の取付板51dの取付孔51bと、筒状ケース12の取付板12cの取付孔12bとは、弾性体16をケース51に挿入して組み込んだ際に一致する位置関係にある。
【0033】
筒状の弾性体16は、ゴムや樹脂等から成形されると共に下面には周方向の凹部16aを有しており、ケース51の前記段差51eに減衰板15を押し付けてケース51に挿入されている。そして、ケース51の固定用爪51cを筒状ケース12の取付板12cの側面を包み込むように折り曲げてかしめることにより、ケース51に筒状ケース12を固着し、弾性体16の装着を完成させている。
弾性体16により密封されたケース51の内部には、弾性体16の凹部16aの途中までシリコーンオイルなどの粘性液Lが封入されており、凹部16a内の上部には粘性液Lにより密封された空気室が形成されている。なお、ケース51の底面には粘性液Lの注入用の孔が設けられており、栓体58により閉じられている。
上記構成により、ケース51の内部は減衰部材14及び減衰板15により、下方からa室19a、b室19b、c室19cに分割される。なお、a室19aとb室19bとは環状隙間H1を介して連通しており、b室19bとc室19cとは環状隙間H2を介して連通している。また、c室19cは前述の空気室を含んでいる。
【0034】
車両に発生する振動や衝撃により、キャブなどの被マウント装置が下方に動く場合、スタッド13は下方に押され、減衰部材14の下側のa室19aは高圧になると共にb室19bとの差圧が大きくなり、粘性液Lは環状隙間H1を通過しb室19bに流れ込む。また、減衰板15の両側においても差圧が生じ、スタッド13の移動に伴いc室19cの空気が圧縮され、粘性液Lは環状隙間H2を通過しc室19cにも流れ込む。粘性液Lが環状隙間H1,H2にて絞られ流れる際の圧力損失により大きな減衰力を得ることができる。
【0035】
このとき、ケース51は下方に向けてテーパ形状を成しており、本例では2段階で徐々に内径が小さくなる傾斜角度を有している。このため、スタッド13の下方への移動に伴って、減衰部材14の外周部の環状隙間H1は2段階に減少するので、図5に示すように環状隙間H1での圧力損失による減衰力は2段階で徐々に大きくなる。即ち、振動の振幅の大きさに応じて減衰力を大きくできると共に、ストッパに当接する(例えば、減衰部材14の下面部がケース51の底面に当接する)前に減衰力を更に大きくしてストッパ当接時の衝撃(ごつんと当る感覚)を緩衝することができる。
尚、ケース51は下方に向けて徐々に内径が小さくなり、かつ上下でその傾斜角度が異なるようなテーパ形状を成していればよく、上下でその傾斜角度が異なるような曲面のテーパ形状であっても良いことは勿論である。
【0036】
また、キャブなどの被マウント装置が上方に動く場合、スタッド13は上方に引っ張られ、減衰部材14の上側のb室19bは上方に減衰板15が設けられていることにより、図10の場合と異なりb室19bは高圧になることができ、a室19aとの差圧が大きくなると共に、粘性液Lは環状隙間H1を通過してa室19aに流れ込む。また、減衰板15の両側においても差圧が生じ、粘性液Lは環状隙間H2を通過しc室19cからb室19bにも流れ込む。粘性液Lが環状隙間H1,H2を流れる際の圧力損失により大きな減衰力を得ることができる。
さらに、上がる方向の大きな荷重がスタッド13に作用した場合でも、b室19bを高圧にすることができるので、荷重に対応してa室19aの圧力がb室19bよりも下がったとしても、a室19aにてキャビテーションが発生する程度まではa室19aの圧力を低下させない。このため、キャビテーションの発生を防止できるので、粘性液Lの環状隙間H1,H2での流れを確保することにより大きな減衰力を得ることができる。
【0037】
これにより、スタッド13が上がるときも下がるときと同様に、減衰部材14の上下の差圧を大きくできるので、上下両方向に対して良好な減衰力を得ることができると共に、減衰板15での減衰力も得ることができる。
横方向の衝撃がスタッド13にかかった場合には、弾性体16により緩衝することができる。
上がる方向に対しては、減衰板15がストッパの機能を有しており、減衰部材14を受け止める。この際、弾性体16により段差51eに押し付けられている減衰板15は、弾性体16を撓ませて上方に摺動可能であるので、減衰部材14の減衰板15への衝突を弾性体16により緩衝することができる。このため、減衰部材14及び減衰板15が共に金属製であっても、また格別に衝突緩衝用弾性体を設けなくても、上記衝突を緩衝することができる。
【0038】
つぎに、図6に基づいて第4実施形態を説明する。図6(a)は、液体封入式マウントの平面図であり、図6(b)はそのD−D断面図である。尚、図2の構成要素と同一の要素には、同一の符号を付している。
ケース61は、カップ部61aと、取付孔61b及び固定用爪61cが設けられた取付板61dとを有している。また、カップ部61aの中間部のやや上寄りには段差61eが設けられ、段差61eよりも下方のケース61の内径は少し小さくなっている。さらに、段差61eよりも下方のケース61は内径が下方に向かって徐々に小さくなるテーパ形状を成しており、所定高さの中間位置までは傾斜角度α1で、これよりも下方では傾斜角度α2(但、α1<α2)で傾斜している。
【0039】
ケース61の内部には、スタッド23の下端にボルト59により固着された減衰部材24が収納されている。減衰部材24は、前記傾斜角度α2のテーパ部の下端部のケース内径よりも少し大きい径を有する下方に開口したカップ形状をなし、底面側を上に向けて固着されている。減衰部材24の外周側面はスタッド23の軸芯方向(即ち上下動方向)に略平行に形成されていて、該外周側面とケース61との間に環状の隙間H1を形成している。また、減衰部材24の底面には、後述する粘性液を封入した後に、減衰部材24のカップ形状内側に溜まる空気を上方に逃がすために、小孔24aが設けられている。
ケース61と減衰部材24との間にはコイルスプリング28が設けられている。カップ形状の減衰部材24は、コイルスプリング28の横ずれを防ぐリテーナとしての機能も有している。
【0040】
スタッド23は、上端部中心にネジ穴23aを有する円柱形状で、上面端部には回り止めのピン57が取着されている。スタッド23の外周面には、二硫化モリブデン焼き付け又はマンガン系リン酸塩被膜生成等の潤滑性を向上する表面処理が施されている。
スリーブ27は円筒形で、銅・鉛系等の潤滑性の良好な材質よりなり、スタッド23と気密的に接する内径を有し、スタッド23を軸方向に摺動自在に保持している。また、スリーブ27は上端部と下端部の内面にそれぞれ周方向の溝を有し、上方の該溝にはスクレーパ27aを、下方の該溝にはオイルシール27bを装着している。スリーブ27は、筒状ケース22と共に筒状の弾性体26により互いに同心位置に接合されており、弾性体26をケース61に挿入することにより、弾性体26を介してケース61の軸心位置でスリーブ27の下端が段差61eの近辺になるように保持されている。これにより、スタッド23も弾性体26及びスリーブ27を介してケース61の軸心位置に保持されている。
【0041】
筒状ケース22は、ケース61の内径より小さい径を有する円筒部22aと、取付孔22bが設けられた取付板22cとを有している。なお、ケース61の取付板61dの取付孔61bと、筒状ケース22の取付板22cの取付孔22bとは、弾性体26をケース61に挿入して組み込んだ際に一致する位置関係にある。
筒状の弾性体26は、ゴムや樹脂等から成形されると共に下面には周方向の凹部26aを有している。また、弾性体26は、その下面外周部よりも下方にスリーブ27の下端が少し突出するようにスリーブ27を包み込んで接合しており、ケース61の前記段差61eに減衰板25を押し付けてケース61に挿入されている。そして、ケース61の固定用爪61cを筒状ケース22の取付板22cの側面を包み込むように折り曲げてかしめることにより、ケース61に筒状ケース22を固着し、弾性体26の装着を完成させている。
【0042】
ケース61の段差61e部に装着された減衰板25は、段差61eよりも上方のケース61の内径と略同一の外径を有する円盤形状をなし、その中心にはスリーブ27の下端部を包む弾性体26の外径よりも少し大きい径の孔25aが設けられ、スリーブ27下端部の弾性体26との間に環状の隙間H2を形成している。弾性体26により密封されたケース61の内部には、弾性体26の凹部26aの途中までシリコーンオイルなどの粘性液Lが封入されており、凹部26a内の上部には粘性液Lにより密封された空気室が形成されている。なお、ケース61の底面には粘性液Lの注入用の孔が設けられており、栓体58により閉じられている。
上記構成により、ケース61の内部は減衰部材24及び減衰板25により、下方からa室29a、b室29b、c室29cに分割される。なお、a室29aとb室29bとは環状隙間H1及び小孔24aを介して連通しており、b室29bとc室29cとは環状隙間H2を介して連通している。また、c室29cは前述の空気室を含んでいる。
【0043】
本実施形態においても、スタッド23に装着された減衰部材24の上方にケース61に装着された減衰板25を設け、減衰部材24及び減衰板25によりケース61の内部をa室29a、b室29b、c室29cに分割する構成となっているので、第1実施形態と同様の作用により、減衰部材24の上方への移動時にb室29b内を高圧にすることができ、上下両方向に対して良好な減衰力を得ることができる。
【0044】
また、第2実施形態と同様に、スタッド23がスリーブ27により摺動可能に保持されているので、スタッド23に大荷重が作用してもコイルスプリング28により支持され、弾性体26の破損を防止できる。また、潤滑性のよい表面処理を施したスタッド23と潤滑性のよい材料よりなるスリーブ27との組み合わせにより、コストが安く信頼性・耐久性が良好であり、粘性液Lの漏れを確実に防止できる。
【0045】
さらに、段差61eより下方のケース61は下方に向けて2段階の傾斜で徐々に内径が小さくなるテーパ形状を成しているので、図5に示したものと同様に、スタッド23が下がり減衰部材24が下がるに伴って、環状隙間H1は徐々に2段階に狭まり、2段階で徐々に大きくなる減衰力が得られる。これにより、ストロークエンドでの(即ちストッパ当接時の)衝撃を防止することができる。
【0046】
また、本実施例においては、ケース61の内径を徐々に小さく成しており、減衰部材24の外周側面とケース61との環状隙間H1を上方よりも下方が狭くなるようにして、減衰部材24の外周側面に作用する反力の合力が下方に生じるようにしている。即ち、図7に示すように、減衰部材24の下端部での隙間H1Lは上端部での隙間H1Uよりも狭くなっているので、減衰部材24の外周側面がケース61に接近した時に粘性液Lを介してケース61から受ける反力は、下端部での反力FLが最も大きく、上端部での反力FUが最も小さい。このため、減衰部材24の外周側面に作用する反力の合力F0の作用点は外周側面の高さ方向中央部よりも下方位置となる。従って、例えばスタッド23の上端部に首振りさせるような横方向振動が発生して該上端部に回転モーメントMが作用した時に、減衰部材24をケース61に接近させるようなモーメントが発生するが、上記のようにケース61から受ける反力の合力F0が減衰部材24の外周側面の下方位置に作用するので、回転モーメントを抑制して前記首振り振動を減衰する効果が大きくなり、スタッド23の振動を効果的に抑制できる。
【0047】
尚、本実施形態においては、ケース61は下方に向けて徐々に内径が小さくなり、かつ上下でその傾斜角度が異なるようなテーパ形状を成していればよく、上下でその傾斜角度が異なるような曲面のテーパ形状であっても良いことは勿論である。
【0048】
また、スタッド23がスリーブ27を介して軸方向に摺動自在であるから、スタッド23の下降のとき、弾性体26を引張ることがないので、弾性体26の下面の凹部に形成した空気室の容量が維持されて粘性液が空気室へ流入し易い。従って、この流入での圧力損失により大きな減衰力を得ることができる。
【0049】
なお、本実施形態において、スタッド23の首振り振動の抑制効果を得るために、減衰部材24の外周側面とケース61との環状隙間H1を上方よりも下方を狭くした構成として、ケース61の内面を下方になるにつれて径が小さくなるようなテーパ形状とし、かつ減衰部材24の外周側面をスタッド23の軸方向に略平行な形状としたが、これに限定されず、例えば減衰部材24の外径を上部よりも下部を大きくした構成としてもよい。このように、スタッド23の首振り振動を抑制するためには、首振りの中心から離れるに従い、前記隙間H1が小さくなるようにすればよい。また、本発明には含まれないが、参考となる構成として、例えば図8に示すように、ケース61のカップ部61fの内面は円筒形状(即ちテーパ面を有していない形状)とし、かつ減衰部材24aの外径を上部よりも下部を大きくした構成としてもよい。
【0050】
また、減衰部材24,24aの形状としては上記のようなカップ状に限定されず、例えば柱状、又は上方及び下方にそれぞれ開放した凹部を有するような断面H状であってもよく、これらの形状でも上記同様の減衰効果及び首振り振動抑制効果が得られる。
【0051】
以上説明した実施形態においては、減衰板15,25はそれそれ段差11e,21e,51e,61eによって下方への動きを拘束されている例にて説明したが、弾性体16,26の下面に接合する構造としても構わない。この場合には、段差51e,61eは不要となる。
【0052】
次に、図9に基づいて第5実施形態を説明する。なお、これまでと同一構成要素には同一の符号を付す。
図9において、ケース71は、上方に開口したカップ部71aと、図示しない取付孔及び固定用爪71cが設けられた取付板71dとを有している。取付板71dよりも下方のケース71は内径が下方に向かって徐々に小さくなるテーパ形状を成しており、所定高さ位置までは傾斜角度α1で、これよりも下方では傾斜角度α2(但し、α1<α2)で傾斜している。
【0053】
ケース71の内部には、スタッド73の下端に固着された減衰部材74が収納されている。減衰部材74は下方に開口したカップ形状をなし、減衰部材74の外周側面の下部には、ケース71の上部のテーパ面と対向し、かつ傾斜角度α1と略等しい傾斜角度を有するテーパ部を形成しており、その外周側面とケース71との間には環状の隙間H1を形成している。また、減衰部材74の外周側面の上部には、傾斜角度β1で傾斜した上向きのテーパ部を形成している。なお、α1≦β1に設定している。さらに、減衰部材74の底面には、粘性液を封入した後に、減衰部材74のカップ形状内側に溜まる空気を上方に逃がすために、図示しない小孔が設けられている。
【0054】
また、ケース71と減衰部材74との間にはコイルスプリング28が設けられている。カップ形状の減衰部材74は、コイルスプリング28の横ずれを防ぐリテーナとしての機能も有している。
【0055】
スタッド73は、上端部中心にネジ穴73aを有する円柱形状をなし、スリーブ27内に摺動自在に嵌挿されている。スリーブ27は前述と同様に上端部と下端部の内面に図示しないスクレーパ及びオイルシールを装着している。円筒状に構成された弾性体76は、スリーブ27の外側に複数の円筒形プレート75a,75b,75cを介して複数の積層弾性体76a,76b,76c,76dが同心状にして環状に積層され接着された積層構成となっている。積層弾性体76a,76b,76c,76dは、ゴムや樹脂等から成形される。
【0056】
弾性体76の下方には、円盤状のプレート77がケース71の取付板71d及び外側の円筒形プレート75cと共に固定用爪71cによって一体的に固着されて配設されている。プレート77の中央部にはスリーブ27の外径よりも少し大きい径の孔が形成されており、プレート77の前記中央孔部及び下面には弾性体79が接着され、前記中央孔にスリーブ27が挿入されている。スリーブ27と前記中央孔部に設けた弾性体79との間には、環状の隙間H2を形成している。
【0057】
また、弾性体79の下部には、減衰部材74の外周側面の上部に形成した前記傾斜角度β1のテーパ部に対向し、かつ略傾斜角度β1で傾斜する環状のテーパ面を形成し、これに続く上部には傾斜角度β2(但し、β1<β2,α2≦β2)で傾斜する環状のテーパ面を形成している。この弾性体79と減衰部材74の外周側面の上部との間には、環状の隙間H3を形成している。
【0058】
弾性体76とスタッド73と弾性体79とにより密封されたケース71の内部には、弾性体76とプレート77との間の空間の途中までシリコーンオイルなどの粘性液Lが封入されており、上記空間内の上部には粘性液Lにより密封された空気室が形成されている。
以上の構成により、ケース71の内部のオイル封入室は減衰部材74とプレート77に接着された弾性体79とにより、下方からa室29a、b室29b、c室29cに分割される。なお、a室29aとb室29bとは環状隙間H1及び環状隙間H3を介して連通しており、b室29bとc室29cとは環状隙間H2を介して連通している。また、c室29cは前述の空気室を含んでいる。
【0059】
本実施形態によると、スタッド73の上下動に伴い、減衰部材74とケース71との間の隙間H1、及び減衰部材74と弾性体79との間の隙間H3が徐々に増減するので、粘性液Lの前記上下隙間H1,H3での絞りによる圧力損失での減衰力が増減する。即ち、図5に示すように、運転室の荷重とバランスした中立位置からの減衰部材74の下降に伴い、隙間H1がケース71のテーパ面の傾斜角度α1では滑らかに狭くなり、傾斜角度α2の範囲に到達すると、これより更に急に狭くなることになり、減衰力は2段階に変化し、ストロークエンドでの手前で大きくなって、ストッパに当接時の衝撃を緩衝する。また、中立位置からの上昇に伴ない、同様に減衰力が徐々に上昇し、ストッパ当接手前で減衰力がさらに大きくなる。従って、このとき、下降方向の減衰力の増加の傾きよりも上昇方向の増加の傾きが大きい(即ち、α1≦β1、α2≦β2)ので、振動緩衝時の人間(オペレータ)にとって心地良い感覚にマッチする。
【0060】
尚、ケース71は下方に向けて徐々に内径が小さくなり、かつ上下でその傾斜角度が異なるようなテーパ形状を成していればよく、上下でその傾斜角度が異なるような曲面のテーパ形状であっても良い。また、弾性体79の下部に形成している環状のテーパ面も、上下でその傾斜角度が異なるような曲面のテーパ形状であっても良い。これにより、段階的に傾斜角が変わるようなテーパ面を有するよりも滑らかに減衰力が増加する。
また、減衰部材74の形状としては上記のようなカップ状に限定されず、例えば柱状、又は上方及び下方にそれぞれ開放した凹部を有するような断面H状であってもよく、これらの形状でも上記同様の減衰効果及び首振り振動抑制効果が得られる。
【0061】
尚、以上説明した実施形態においては、減衰部材の径やケースの径等の寸法、及び弾性体や粘性液の特性等は、仕様によって変更可能であることは勿論である。
また、前記空気室は弾性体16,26,76の下面の凹部により形成されているが、これに限定されず、例えば弾性体26,76とスリーブ27とにより、又は弾性体16,26,76とスタッド13,23とにより形成するようにしてもよい。さらに、隙間H2はb室29bとc室29cとを分離して上記空気室を形成するものであればよく、従って減衰板15,25と弾性体16,26、減衰板15,25とスタッド13,23、減衰板15,25とスリーブ27、弾性体79とスタッド73、又は弾性体79とスリーブ27により形成してもよい。
また、減衰板15,25等をケースの段差部に装着しているがこの構成に限定されず、例えばケースから内方に突出させたピンや突出部材に装着するようにしてもよい。
【0062】
以上説明したように、本発明によれば、スタッドに装着された減衰部材の上方に、ケース側に固定された減衰板を有しているので、スタッドが上方向の荷重を受けた場合であっても、スタッド側の減衰部材の上側をスタッドが下方向の荷重を受けた場合の減衰部材の下側と同様に高圧にできる。これにより、スタッド側の減衰部材の両側に大きな差圧を発生させることができ、スタッドが上方向に動かされる場合も下方向に動かされる場合と同様の大きな減衰力が得られる。
【0063】
そして、このとき、減衰力がスタッドの上昇又は下降のストローク量に応じて徐々に大きくなるので、振動の振幅が大きくても確実に減衰力を発生させて振動を減衰させることができる。さらに、減衰部材のストロークエンドの手前で減衰力を大きくしてストロークエンドでの衝撃を和らげることができるので、運転室の居住性を向上できる。
また、減衰部材の外周側面とケースとの隙間が上方よりも下端部の方が小さくなっているので、粘性液Lを介してケース壁面から受ける反力は下方が大きく、その合力は減衰部材の下側に加わる。これにより、スタッドの上端部に横方向にかかる振動による回転モーメントに対して、これを小さくする方向のモーメントが減衰部材の下側に発生するので、横振動を抑制する効果が大きい。
【0064】
また、スタッド側の減衰部材の両側に大きな差圧を発生させることができるので、スタッドに上方向の大きな荷重が作用した場合でも、キャビテーションの発生を防止でき、これにより、安定して大きな減衰力を得ることができる。
よって、良好な減衰性能を有する液体式マウントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す平面図及び断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す平面図及び断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態の他の態様を示す側面断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す平面図及び断面図である。
【図5】本発明のテーパ形状のケースの作用説明図である。
【図6】本発明の第4実施形態を示す平面図及び断面図である。
【図7】第4実施形態の隙間の作用説明図である。
【図8】本発明の第4実施形態の他の態様を示す側面断面図である。
【図9】本発明の第5実施形態を示す断面図である。
【図10】従来技術の液体封入式マウントの断面図である。
【図11】従来技術の液体封入式マウントの断面図である。
【符号の説明】
11,21…ケース、12,22…筒状ケース、13,23…スタッド、14,24…減衰部材、15,25…減衰板、16,26…弾性体、27…スリーブ、28…コイルスプリング、71…ケース、73…スタッド、74…減衰部材、75a,75b,75c…円筒形プレート、76…弾性体、76a,76b,76c,76d…積層弾性体、77…プレート、79…弾性体、L…粘性液。

Claims (1)

  1. 弾性体と、
    弾性体を貫通するスタッドと、
    一端側が開口し、かつ他端側に底面を有する筒状をなし、内部に粘性液を収容し、前記一端側の開口部に前記弾性体及び前記スタッドを嵌挿することで前記粘性液が封入されるケースと、
    下方に開口したカップ形状をなし、前記粘性液に浸かる状態で前記スタッドに装着された減衰部材とを備えた作業車両のキャブと車体フレーム間に取り付けられる液体封入式マウントにおいて、
    前記ケースの粘性液に浸かる部分の壁面を、下方に行くにつれて内径が徐々に小さくなり、かつ上下で傾斜角度が異なるよう2段階の傾斜で形成し、
    前記減衰部材の外周側面を前記ケースの傾斜面に対向させ、前記減衰部材の外周側面と前記ケースの傾斜面との隙間を上方よりも下方側で狭くした
    ことを特徴とする作業車両のキャブと車体フレーム間に取り付けられる液体封入式マウント。
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