JPH04100846A - 耐熱・耐油性エラストマー組成物 - Google Patents

耐熱・耐油性エラストマー組成物

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JPH04100846A
JPH04100846A JP2219517A JP21951790A JPH04100846A JP H04100846 A JPH04100846 A JP H04100846A JP 2219517 A JP2219517 A JP 2219517A JP 21951790 A JP21951790 A JP 21951790A JP H04100846 A JPH04100846 A JP H04100846A
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秀樹 木村
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雅彦 谷川
Masatsugu Naito
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は含フツ素アクリル系エラストマーとフッ素ゴム
とのブレンドによりえられる加硫性エラストマーに関す
る。さらに詳しくは、フッ素置換された(メタ)アクリ
ル酸エステルを導入することによりフッ素ゴムとのブレ
ンドを容易にしたアクリル系エラストマーとフッ素ゴム
とからなる耐熱性および耐油性にすぐれた加硫性エラス
トマー組成物に関する。
[従来の技術] フッ素ゴムは耐熱性エラストマーとしてもっともすぐれ
ているが、価格が高く、混練加工工程および成形加硫工
程上加工が困難であったり、その加硫配合物の物理特性
上耐寒性が満足されないばあいがある。
また、アクリル系エラストマーは耐熱性、耐油性、耐寒
性などの諸性質と価格面とのバランスがすぐれているた
め、耐熱・耐油性ゴム材料として重要であるが、連続適
用温度が150℃とフッ素ゴムの連続適用温度である2
30℃よりも低く、使用部位によってはその応用か制限
される。実際の工業用用途、とくに自動車用においては
、前記適用温度の中間的な耐熱性が要求される環境が拡
大しており、フッ素ゴムとアクリル系エラストマーとの
間の特性を有するエラストマー材料が必要とされている
そこで、従来からフッ素ゴムとアクリル系エラストマー
の中間的特性を有するエラストマー材料をうるため、フ
ッ素ゴムとアクリル系エラストマーとをブレンドする試
みが行なわれている。しかしながら、加工上混練が困難
であったり、フッ素ゴムのアクリル系エラストマーに対
する親和性が乏しいため、その加硫物の物理特性、とく
に耐熱性に関して実用上満足できるものはえられていな
い。
また耐熱性向上を目的としてアクリル酸エステルとフッ
素含有単量体とを共重合させる方法が試みられているが
、実用上その加硫配合物の耐熱性は満足できるものでは
ない。たとえば特公昭51−8433号公報にはアクリ
ル酸エステルと1、j、ω−トリハイドロパーフルオロ
アルキルメタクリレートとを共重合させることを特徴と
するアクリル系重合体の製法が開示されているが、その
加硫配合物の耐熱性は、従来から一般的に実用に供され
ているアクリル系エラストマーの耐熱性と比較して大差
はなく満足するものとはいえない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、フッ素ゴムとアクリル系エラストマー
の中間的耐熱性を有するエラストマーであって、具体的
には連続可使最高温度がアクリル系エラストマーを15
℃以上うわまわる耐熱・耐油性エラストマー組成物を提
供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を重ね
た結果、フッ素置換された(メタ)アクリル酸エステル
を導入したアクリル系エラストマーとフッ素ゴムとをブ
レンドすることにより、すぐれた耐熱性および耐油性を
有し、しかも耐圧縮永久歪み性などにすぐれ、耐寒性の
面でもバランスのとれたエラストマー組成物かえられる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 (^)(イ)炭素原子数1〜8のアルキル基を有するア
ルキルアクリレートならびに炭素原子数1〜4のアルコ
キシ基および炭素原子数1〜4のアルキレン基を有する
アルコキシアルキルアクリレートよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種のアクリル酸エステル20〜99,4
%(重量%、以下同様)、 (ロ)一般式(■): CH2=C−C00(CH,)x−Oy−(CH2)n
  (CF、)m  −A(I) (式中、Rは水素原子またはメチル基、Xはollまた
は2、Yは0または1、nは0または1、mは1〜12
の整数、Aは水素原子またはフッ素原子を示す)で示さ
れる少なくとも1種のフッ素置換された(メタ)アクリ
ル酸エステル40〜0.5%、 (ハ)塩素基、エポキシ基およびカルボキシル基のうち
の少なくとも1種を有する架橋用単量体の1種または2
種以上15〜0.1%およびに)前記イ成分、に)成分
および(ハ)成分の単量体と共重合しうる共重合性単量
体25〜0%よりなる含フツ素アクリル系エラストマー
100部(重量部、以下同様)に対して、 (B)(5)へキサフルオロプロペン、テトラフルオロ
エチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびI−ハイ
ドロペンタフルオロプロペンのうちの少なくとも1種と
ビニリデンフルオリドとの共重合体および 一パーフルオロメチルビニルエーテルまたはプロピレン
と、テトラフルオロエチレンとの共重合体 よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフッ素ゴム1
〜50部 を含有してなる耐熱・耐油性エラストマー組成物に関す
る。
[実施例] 本発明に用いられる加硫性の含フツ素アクリル系エラス
トマー((A)成分)は、特定のアクリル酸エステル(
(A)−G(’)成分)と特定のフッ素置換された(メ
タ)アクリル酸エステル((A)(ロ)成分)とを共重
合させ、さらにその分子中に架橋点として塩素基、エポ
キシ基およびカルボキシル基のうち少なくとも1種を有
する単量体((^)−(ハ)成分)を共重合させてなる
共重合体である。該エラストマーには共重合成分として
前記の単量体と共重合しうる他の共重合性単量体((A
)−に)成分)が共重合せしめられてもよい。
前記のごとき本発明に用いる含フツ素アクリル系エラス
トマーは、ランダム共重合体でもブロック共重合体でも
よく、とくに制限はないがムーニー粘度(ML   、
 100℃)が20〜60のも1+4 のが好ましい。ムーニー粘度が20未満のものではゴム
配合物をうるばあい粘着性のため混練作業性を損なう傾
向があるほか、本発明の目的であるフッ素ゴムとの均一
な分散状態のエラストマー組成物かえにくくなる。また
ムーニー粘度が60をこえると配合物のムーニー粘度が
高くなり、流動性不足のため成型加工性を損なう傾向が
ある。
(A)−K)成分のアクリル酸エステルは、特定のアル
キルアクリレートおよび特定のアルコキシアルキルアク
リレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種のアク
リル酸エステルである。
前記アルキルアクリレートは炭素原子数1〜8、好まし
くは1〜5のアルキル基を有するアルキルアクリレート
である。該炭素原子数が8をこえるとアクリル系エラス
トマーの特徴である耐油性が低下する。前記アルキルア
クリレートの具体例としては、たとえばメチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
2−エチルへキシルアクリレートなどがあげられる。
前記アルコキシアルキルアクリレートは炭素原子数1〜
4のアルコキシ基および炭素原子数1〜4のアルキレン
基を有するアルコキシアルキルアクリレートである。該
アルコキシ基またはアルキレン基の炭素原子数が4をこ
えると耐油性が低下する。前記アルコキシアルキルアク
リレートの具体例としてはたとえばメトキシメチルアク
リレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチ
ルアクリレート、ブトキシエチルアクリレートなどがあ
げられる。
前記アルキルアクリレートおよびアルコキシアルキルア
クリレートに由来する単位の割合は、含フツ素アクリル
系エラストマー中20〜99.4%、好ましくは60〜
98.5%である。該割合が20%未滴ではえられる含
フッ素アクリル系エラストマ−のゴム弾性を損なう傾向
があり、99.4%をこえると架橋用単量体か不足のた
め充分な架橋密度かえられず加硫物が実用上必要な物理
特性を滴足しなくなったり、フッ素置換単量体が不足の
ためえられる含フツ素アクリル系エラストマーのフッ素
ゴムとの親和性が不足し、本発明の目的を満足しなくな
る。
(A)−(0)成分のフッ素置換された(メタ)アクリ
ル酸エステルはフッ素ゴムとの親和性を与える成分であ
り、一般式(I): (I) (式中、Rは水素原子またはメチル基、■は0.1また
は2、YはOまたは1、nは0または1、mは1〜12
の整数、Aは水素原子またはフッ素原子を示す)で示さ
れる含フツ素アルキルアクリレート、含フツ素アルキル
メタクリレート、含フツ素アルコキシアルキルアクリレ
ートおよび含フツ素アルコキシアルキルメタクリレート
よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフッ素置換さ
れた(メタ)アクリル酸エステルである。
該フッ素置換された(メタ)アクリル酸エステルは、(
A)−(イ)成分のアルキルアクリレートおよびアルコ
キシアルキルアクリレートとの共重合性が良好で任意の
割合の共重合体かえられ、えられた共重合体は(B)成
分のフッ素ゴムと充分な親和性を有するものとなる。
前記フッ素置換された(メタ)アクリル酸エステルの具
体例としては、たとえば2.2.2− トリフルオロエ
チルアクリレート、2.2.3.3テトラフルオロプロ
ピルアクリレート、lH,lH,5H−オクタフルオロ
ペンチルアクリレート、IH,IH2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルアクリレート、2.224リフルオ
ロエトキシメチルアクリレート1.2.2.2− トリ
フルオロエトキシエチルアクリレート、2.2.3.3
−テトラフルオロプロポキシエチルアクリレート、2.
2.2− トリフルオロエチルメタクリレート、2,2
.3.3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、l
)I IH5H−オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト、I)I、 I)I、 211.211−へブタデカ
フルオロデシルメタクリレートなどがあげられる。
フッ素置換された(メタ)アクリル系単量体に由来する
単位の割合は、含フツ素アクリル系エラストマー中40
〜0,5%、好ましくは30〜5%である。該割合が0
,5%未満ではえられる含フツ素アクリル系エラストマ
ーのフッ素含有量が不足のため、フッ素ゴムとの充分な
親和性がえにくくなる。また、該割合が40%をこえる
とえられる含フツ素アクリル系エラストマーのゴム弾性
を損なったり、高分子量重合体をうろことが困難となり
、その加硫物が実用上必要とされる物理特性を満足しな
くなる。
(A)−(ハ)成分の塩素基、エポキシ基およびカルボ
キシル基のうちの少なくとも1種を有する架橋用単量体
は、加硫の際の架橋点となる成分である。
前記塩素基含有単量体の具体例としては、たとえばアリ
ルクロロアセテート、2−クロロエチルビニルエーテル
、ビニルベンジルクロライド、クロロメチルスチレン、
ビニルクロロアセテートなどかあげられる。これらのう
ちビニルクロロアセテート、クロロメチルスチレンが迅
速架橋反応性の点から好ましい。
前記エポキシ基含有単量体の具体例としては、たとえば
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
アリルグリシジルエーテルなどがあげられる。これらの
うち、架橋反応が比較的迅速で配合物の初期加硫安定性
の良好なアリルグリシジルエーテルが好ましい。
前記カルボキシル基含有単量体の具体例としては、たと
えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノメチル
、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、イタ
コン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸
モノブチル、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、
2−アクリロイルオキシエチルフタル酸などがあげられ
る。これらのうち、共重合反応性か良好で架橋反応が比
較的迅速なマレイン酸モノエチル、イタコン酸モノエチ
ルが好ましい。
含フツ素アクリル系エラストマー中の架橋用単量体は前
記架橋用単量体の群から選ばれる1種であってもよく、
2種以上であってもよい。
前記架橋用単量体に由来する単位の割合は、含フツ素ア
クリル系エラストマー中15〜01%、好ましくは5〜
0.5%である。該割合が0.1%未満ではえられる含
フツ素アクリル系エラストマーの架橋反応速度が遅くな
り、加硫物は実用上充分な物理特性をうろことができな
い。また15%をこえると加硫物の架橋密度が高くなり
すぎ、ゴム弾性が失われる。
(^)−に)成分として用いられうる共重合性単量体に
とくに制限はなく、その具体例きしては、たとえばアク
リロニトリル、メチルメタクリレート、スチレン、酢酸
ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチルビニルエ
ーテル、ブチルビニルエーテル、ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジアクリレートなどのビニル系単量体
があげられる。
含フツ素アクリル系エラストマー中のFA)−(至)成
分の共重合性単量体は1種であってもよく、2種以上で
あってもよく、該成分に由来する単位の割合は25〜0
%、好ましくは10〜0%である。該割合が25%をこ
えると加硫物のゴム弾性および耐寒性が損なわれる。
前記のごときイ成分、((2)成分、(ハ)成分および
要すれば使用されるに)成分からなる含フツ素アクリル
系エラストマーは公知の種々の重合法により合成するこ
とができるが、分子量の調整の点から乳化剤、重合開始
剤および重合調節剤の存在下、乳濁水溶液中で単量体混
合物を重合する方法が好ましい。もちろんたとえば重合
反応を誘起するために過酸化物の存在下または存在なし
に熱または活性光線を利用することにより、溶液系また
は塊状系で重合を行なってもよい。
重合後は、懸濁重合法のばあいは共重合生成物に塩類を
添加して凝結させたのち、水洗、乾燥することによって
、また溶液重合法のばあいは共重合生成物の蒸発乾固に
より溶剤を除去することによって含フツ素アクリル系エ
ラストマをうることかてきる。
前記含フツ素アクリル系エラストマーは1種を用いても
よく、2種以上併用してもよい。
前記(Bl 成分として用いられる特定のフッ素ゴムは
液状でもよく、固形でもよいが、ムーニー粘度(ML 
   100℃)が90以下のものが好ましく、60以
下のものがさらに好ましい。ムーニー粘度が90をこえ
ると加工上混練しにくくなったり、配合剤の分散性が低
下するためその加硫配合物の物理特性が不充分であった
り、また含フツ素アクリル系エラストマーとフッ素ゴム
との良好な分散状態かえられに<<、加硫配合物が実用
上の使用条件下で相分離をおこしやすいため充分な物理
特性を満たさなくなるばあいがある。
本発明に用いられるフッ素ゴムは、 (イ)へキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレンおよび1ハイドロペン
タフルオロプロペンのうちの少なくとも1種とヒニリデ
ンフルオリドとの共重合体および (ロ)パーフルオロメチルヒニルエーテルまたはプロピ
レンと、テトラフルオロエチレンとの共重合体 よりなる群から選ばれた少なくとも1種である。
前記(B)−(イ)成分のビニリデンフルオリト共重合
体の具体例としては、たとえばヒニリデンフルオリドー
へキサフルオロプロペン共重合体、ビニリデンフルオリ
ドーヘキサフルオロプロペンーテトラフルオロエチレン
共重合体、ビニリデンフルオリドークロロトリフルオロ
エチレン共重合体、ビニリデンフルオリトー1−ハイド
ロペンタフルオロプロペン共重合体などかあげられる。
前記CB)=(2)成分のテトラフルオロエチレン共重
合体の具体例としては、たとえばテトラフルオロエチレ
ンーパーフルオロメチルビニルエ−チル共重合体、テト
ラフルオロエチレン−プロピレン共重合体などがあげら
れる。
これらのフッ素ゴムのうち、ビニリデンフルオリド−へ
キサフルオロプロペン共重合体、ビニリデンフルオリド
ーへキサフルオロプロペンテトラフルオロエチレン共重
合体が、前記(A)成分の含フツ素アクリル系エラスト
マーとの共架橋反応性、混練加工性および加硫物の耐熱
性がとくに良好であるために好ましい。
本発明の組成物には、前記フッ素ゴムか必要とされる耐
熱性などに応して配合されるが、その割合は含フツ素ア
クリル系エラストマー100部に対してフッ素ゴムが1
〜50部、好ましくは5〜40部である。フッ素ゴムが
1部未満では組成物中のフッ素ゴムの連続層部分が不足
し、本発明の目的を満足しなくなる。50部をこえると
混練加工工程および成形加硫工程上加工が困難であった
り、その加硫配合物の耐寒性か実用上満足されなくなる
本発明の組成物の加硫には、−船釣にアクリルエラスト
マーの加硫に用いられる加硫剤を使用することができる
が、含フツ素アクリル系エラストマーとフッ素ゴムとの
共加硫が可能な加硫剤を選択することにより、同成分の
相間の結合を高めることが可能となり、さらに好ましい
物理特性をうろことができる。
たとえば塩素基およびカルボキシル基を有する架橋用単
量体を含有する含フツ素アクリル系エラストマーに対し
てはポリアミン系の加硫剤および(または)トリチオシ
アヌール酸−シチオカルバミン酸金属塩系の加硫剤が好
ましく、エポキシ基を有する架橋用単量体を含有する含
フツ素アクリル系エラストマーに対してはジアミン化合
物系の加硫剤が好ましい。
前記ポリアミン系の加硫剤の具体例としては、たとえば
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミンカーバメイト、44−ビス(アミノシク
ロヘキシル)メタンカーバメイト、N、N’−ジシンナ
ミリデノー1,6−ヘキサンジアミンなどかあげられる
。これらのうち初期加硫性か安定で加硫物の物理特性の
バランスのとりゃすいN、 N’−ジシンナミリデノー
1.6ヘキサンジアミンか好ましい。
トリチオシアヌール酸−ジチオカルバミン酸金属塩系の
加硫剤のジチオカルバミン酸金属塩の具体例としては、
たとえばジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジ
チオカルバミン酸鉄、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛
、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛なとがあげられる。これらのうち加硫を
比較的迅速に促進し、初期加硫性の安定なジブチルジチ
オカルバミン酸亜鉛か好ましい。
通常フッ素ゴムを加硫するばあい、加硫の際に発生する
酸性物質を中和するために受酸剤を用いることが知られ
ている。本発明の組成物においても配合物の架橋密度を
高めるため、また含フツ素アクリル系エラストマーとフ
ッ素ゴムとを共加硫させる際にフッ素ゴムの加硫を促進
させ、相方の加硫速度を調節するために受酸剤を用いる
のか好ましい。
前記受酸剤の具体例としては、たとえば酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、亜鉛華、二塩基性亜すン酸船、水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウムなどがあげられる。これらのうち加
硫の迅速性および初期加硫の安定性の点から炭酸カルシ
ウムが好ましい。
本発明の組成物にはさらに好ましい物理特性のバランス
を与えるべく、必要に応じて一般にアクリルエラストマ
ーの補強剤、充填剤として配合しうるフィラー(たとえ
ばカーボンブラック、ホワイトカーボン、クレー タル
ク、炭酸カルシウム、グラファイト、粉末石英など)を
、含フツ素アクリル系エラストマー100部に対して0
〜200部配合してもよい。また必要に応して老化防止
剤、加硫安定剤、可塑剤、加工助剤などを配合してもよ
い。
本発明の組成物の調製法にとくに限定はなく、たとえば
含フツ素アクリル系エラストマー フッ素ゴムおよび加
硫剤などの他の配合剤を、バンバリー、ニーダ−ロール
などの通常のゴム混線機によって混練することにより調
製することができる。
こうしてえられる本発明のエラストマー組成物は、ゴム
工業に一般的に用いられる圧縮、射出、注入などの成形
法により通常140℃以上、好ましくは170〜200
℃程度の温度で約1〜20分間の条件で加硫を行なうこ
とができ、後加硫を行なうばあいでも約150〜180
℃の温度で1〜5時間程度行なえばよい。
本発明のエラストマー組成物からえられた加硫物はすぐ
れた耐熱性を示し、かつ耐油性および耐圧縮永久歪み性
か良好であるなどきわめて好ましい特性を示す。また耐
候性、耐オゾン性および耐寒性などの諸性質のバランス
の点においてもすぐれているため、これらの特性を有効
に利用して各種シール類(ガスケット、バッキング、0
−リングなど)、各種ホース類、被覆材などのほか、各
種ベルトやロールなどの用途に広く有効に利用すること
かできる。
つぎに本発明を製造例および実施例に基ついてさらに具
体的に説明するか、本発明はかかる製造例および実施例
に限定されるものではない。
製造例1〜4および比較製造例1〜3(アクリル共重合
体エラストマーの合成) 第1表に示す組成の単量体混合物400部、ポリオキシ
エチレンドデシルエーテル4部、ドデシル硫酸ナトリウ
ム15部および水200部をホモミキサーを用いて攪拌
乳化し、あらかしめ水400部を仕込んだ反応容器中に
投入し、液温を30℃に保ちつつ攪拌しながら充分にチ
ッ素置換した。ついてクメンハイドロパーオキシド02
部、硫酸第一鉄0.01部およびナトリウムホルムアル
デヒドスルホキシレート02部を順次添加すると重合反
応が開始し、温度が上昇し始めた。
内容液の温度が50℃に達したらそのままの温度に保ち
ながら約3時間攪拌して共重合反応を完結させた。えら
れた共重合生成物を約80℃の15%食塩水中に投入し
て共重合体を凝析させ、水洗、乾燥して、含フツ素アク
リル系エラストマ(A1〜(f))およびアクリルエラ
ストマー(a)〜(C)をえた。
[以下余白] 実施例1〜6および比較例1〜7 含フツ素アクリル系エラストマー(^)〜(D)または
アクリルエラストマー(ω〜(C)と第2表〜第4表に
示される配合処方の配合剤を6インチロールで20分間
混練し、アクリルエラストマー組成物を調製した。調製
された組成物を1日エージングしたのち、各表に記載の
条件で加硫を行ない、加硫組成物を調製した。えられた
加硫物の特性を川S K 6301 r加硫ゴム物理試
験方法」に準拠して評価した。結果を第2表〜第4表に
示す。
[以下余白] 第2表〜第4表に示す実施例の結果と比較例の結果との
対比により下記のことかわかる。
(I)  実施例1および2と比較例1〜4との対比か
ら、本発明の組成物がアクリルエラストマ単独の組成物
、アクリルエラストマーとフッ素ゴムとのブレンド組成
物および含フツ素アクリル系エラストマーの単独組成物
と比較し、熱空気老化試験の結果に示されるように耐熱
性においてずくれていることかわかる。
■ 実施例3〜5と比較例5および6との対比から、フ
ッ素ゴムのブレンド比を増量することにより、熱空気老
化試験の結果に示されるように耐熱性か改善されている
ことかわかる。
また熱潤滑油浸漬試験のIIS&3油浸漬後油浸漬液化
などから耐油性か改善されることかわかる。そのほか、
耐圧縮永久歪み試験、ゲマンねしり試験の結果から本発
明の組成物か耐圧縮永久歪み性がすぐれ、諸物性と低温
特性のバランスがすぐれていることがわかる。
(3)実施例1〜6と比較例3.6および7との対比か
ら、本発明の組成物が熱空気老化試験の結果に示される
ように従来のアクリルエラストマーに比較して耐熱温度
が15℃以上改善されることかわかる。
[発明の効果] 本発明のエラストマー組成物は、含フツ素アクリル系エ
ラストマーのフッ素ゴムに対する親和性が良好て混練、
成形加硫が容易であり、耐熱性、耐油性にすくれ、さら
に耐圧縮永久歪み性、耐寒性なとのほかの物理特性の面
でもバランスのとれた加硫配合物を製造することができ
る。
特許出願人  東亜ペイント株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)(イ)炭素原子数1〜8のアルキル基を有す
    るアルキルアクリレートならびに炭素原子数1〜4のア
    ルコキシ基および炭素原子数1〜4のアルキレン基を有
    するアルコキシアルキルアクリレートよりなる群から選
    ばれた少なくとも1種のアクリル酸エステル20〜99
    .4重量%、 (ロ)一般式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼ ( I ) (式中、Rは水素原子またはメチル基、xは0、1また
    は2、yは0または1、nは0または1、mは1〜12
    の整数、Aは水素原子またはフッ素原子を示す)で示さ
    れる少なくとも1種のフッ素置換された(メタ)アクリ
    ル酸エステル40〜0.5重量%、 (ハ)塩素基、エポキシ基およびカルボキシル基のうち
    の少なくとも1種を有する架橋用単量体の1種または2
    種以上15〜0.1重量%および (ニ)前記(イ)成分、(ロ)成分および(ハ)成分の
    単量体と共重合しうる共重合性単量体25〜0重量%よ
    りなる含フッ素アクリル系エラストマー100重量部に
    対して、 (B)(イ)ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロ
    エチレン、クロロトリフルオロエチレンおよび1−ハイ
    ドロペンタフルオロプロペンのうちの少なくとも1種と
    ビニリデンフルオリドとの共重合体および (ロ)パ−フルオロメチルビニルエーテルまたはプロピ
    レンと、テトラフルオロエチレンとの共重合体よりなる
    群から選ばれた少なくとも1種のフッ素ゴム1〜50重
    量部を含有してなる耐熱・耐油性エラストマー組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002146264A (ja) * 2000-11-15 2002-05-22 Bonanza:Kk 分包機用の被膜形成処理剤と被膜形成方法、およびその被膜を有する分包機
US7309743B2 (en) * 1998-11-13 2007-12-18 Daikin Industries, Ltd. Fluorine-containing elastomer and composition thereof for crosslinking
WO2020075598A1 (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 デンカ株式会社 ゴム組成物、ゴムおよびポリマー

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