JP3266338B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に耐燃料油透過性に
優れた燃料油ホース用熱可塑性エラストマー組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料油に接触するゴム部品に関し
ては、その流体に接触しても耐久性が損なわれないゴム
素材が選定され用いられてきた。例えば、燃料油ホース
には耐油性に優れるニトリルゴム(NBR)やニトリル
ゴムと塩化ビニルのブレンド物(NBR/PVC)など
である。ところが近年、自動車から排出される燃料油の
排出量規制が厳しくなる傾向にあり、NBRやNBR/
PVC等ではこの規制に対応することが難しく、更に耐
燃料油透過性に優れた材料が要望されている。また、フ
ルオロエラストマーは耐燃料油性に優れた材料として知
られているが、他の汎用エラストマーと比較してコスト
が高いため、燃料油用ゴム材料としての汎用性に乏し
い。
【0003】一方、アクリル系エラストマーとポリフッ
化ビニリデン樹脂の混合エラストマーは、耐燃料油性に
優れたポリマーである事が知られている。例えば、特開
昭60−20831号公報、特開昭64−54050号
公報、特開平1−152016号公報、特開平1−15
2133号公報、特開平1−152134号公報などに
アクリル系エラストマーとポリフッ化ビニリデン樹脂の
混合エラストマーが示されており、いずれも有機過酸化
物などで架橋して使用する事が必須条件となっている。
また、特開平1−252651号公報には、メチルエチ
ルケトンに不溶なゲル分30重量%以上を含むアクリル
系エラストマーとフッ化ビニリデン樹脂を混合してなる
熱可塑性エラストマー組成物が圧縮永久歪の優れた熱可
塑性エラストマー組成物として示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
アクリル系エラストマーとポリフッ化ビニリデン樹脂の
加硫組成物は、成型したのち加硫操作を行つたり、ある
いは成型しながら加硫を行う必要があるため、作業性や
生産性等に問題がある。また、ゲル含有アクリル系エラ
ストマーとポリフッ化ビニリデン樹脂を混合してなる熱
可塑性エラストマー組成物は、燃料油、特にアルコール
添加ガソリン(以下ガソホールという)に直接接触する
組成物の表面にベタツキを生じたり、耐燃料油透過性に
乏しい等、必ずしも満足できるものではなく、さらに満
足できる機械的強度を確保することも必ずしも容易では
ない。
【0005】本発明者等は、これらの問題点を解決する
ために鋭意検討を重ねた結果、ポリフッ化ビニリデン樹
脂と、特定の重合組成及び粒径を有するトルエン不溶分
のゲル含有アクリル系エラストマーとからなる熱可塑性
エラストマー組成物が、ガソリン、ガソホール、MTB
E添加ガソリンなどの耐燃料油透過性に優れ、燃料油と
直接接触する部分に使用可能であることを見いだし、本
発明の完成に至った。
【0006】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
ポリフッ化ビニリデン樹脂6〜95重量%と、(B)ト
ルエン不溶分70重量%以上のゲル含有アクリル系エラ
ストマー94〜5重量%とからなり、ゲル含有アクリル
系エラストマー(B)の重合組成が、I)アクリル酸アルコキシ置換アルキルエステル化合物
60〜99.9重量%、II)α、 β−不飽和ニトリ
ル化合物0〜30重量%、 III)分子中に複数個の二重結合を有する架橋性単量
体0.1〜10重量%、IV)前記I)、II)、II
I)と共重合可能なエチレン性不飽和化合物0〜39.
9重量%(ただしI)+II)+III)+IV)=1
00重量%)であり、更に(B)の粒径が10μ以下で
あることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物を提
供する。
【0007】本発明で用いられる(A)のポリフッ化ビ
ニリデン樹脂とはポリフッ化ビニリデンおよびフッ化ビ
ニリデンと他の共重合モノマーとの共重合体を指す。他
の共重合モノマーとしてはヘキサフルオロプロピレン、
ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロクロロエチレ
ン、テトラフルオロエチレンビニルフルオライド、パー
フルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プ
ロピルビニルエーテル)、その他オレフィン類、アクリ
ル酸エステルなどがあり、これらの1種または2種以上
が共重合に用いられる。
【0008】ポリフッ化ビニリデン樹脂中のフッ化ビニ
リデン含有量としては特に限定はないが、熱可塑性エラ
ストマーとしての機械的特性、耐熱性の性能を高度に得
る観点から80重量%以上が好ましく、90重量%以上
がさらに好ましい。
【0009】次に本発明に用いられるアクリル系エラス
トマー(B)はトルエン不溶分70重量%以上を含有す
るものである。トルエン不溶のゲル分が70重量%未満
の場合は、燃料油、特にガソホールに接触した場合にポ
リマーの抽出による表面のベタツキが問題となり、燃料
油と直接接触する部分へ使用できなくなる。
【0010】本発明で用いられるアクリル系エラストマ
ー(B)のトルエン不溶分は70重量%以上であるが、
好ましくは90重量%以上、更に好ましくは95重量%
以上である。
【0011】
【0012】またアクリル酸アルコキシ置換アルキルエ
ステルの例としては、2−メトキシエチルアクリレー
ト、2−エトキシエチルアクリレート、2−(n−プロ
ポキシ)エチルアクリレート、2−(n−ブトキシ)エ
チルアクリレート、3−メトキシプロピルアクリレー
ト、3−エトキシプロピルアクリレート、2−(n−プ
ロポキシ)プロピルアクリレート、2−(n−ブトキ
シ)プロピルアクリレートなどが挙げられる。
【0013】本発明で用いられるアクリル酸アルコキシ
置換アルキルエステル化合物としては耐燃料油透過性、
耐寒性、機械的強度等のバランスに優れた熱可塑性エラ
ストマー組成物とする為に、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2
−エトキシエチルアクリレートのうち1種または2種以
上を用いることが望ましい。
【0014】本発明で用いられるα、 β−不飽和ニトリ
ル化合物の例としては、アクリロニトリル、α−クロロ
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニ
トリルなどが挙げられる。
【0015】本発明で用いられる分子中に複数個の二重
結合を有する架橋性単量体の例としては、ジビニルベン
ゼン、ジイソプロペニルベンゼン、エチレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ジアリルフタレートなどが挙げられる。
【0016】本発明で用いられる共重合可能なエチレン
性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、2−ペンテン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、などのカルボキシル基含有化合物、
1,1−ジヒドロペンタフルオロエチル(メタ)アクリ
レート、1,1−ジヒドロペルフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、1,1,5−トリヒドロペルフルオ
ロヘキシル(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テ
トラヒドロペルフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、1,1,7−トリヒドロペルフルオロヘプチル(メ
タ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオロオク
チル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフル
オロデシル(メタ)アクリレート、などの含フッ素アク
リル酸エステル、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸
基含有化合物、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど
の第三級アミノ基含有単量体、メチルメタクリレート、
オクチルメタクリレートなどのメタクリレート、メチル
ビニルケトンのようなアルキルビニルケトン、ビニルエ
チルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニルおよ
びアリルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ク
ロロスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合
物、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、アルキルフマレートなどが挙げられ
る。
【0017】アクリル系エラストマー(B)の成分であ
I)のアクリル酸アルコキシ置換アルキルエステル化
合物が60重量%未満の場合は、ポリフッ化ビニリデン
樹脂との混合の均一性が悪くなるため熱可塑性エラスト
マーとしての機械的強度が得られにくく、耐燃料油透過
性と耐寒性のバランスが悪くなって、燃料油ホースとし
て好ましくない。また、II)のα、 β−不飽和ニト
リル化合物が30重量%を越えると、ゴム弾性が急速に
失われると同時に耐寒性が損なわれるため好ましくな
い。またIII)の分子中に複数個の二重結合を有する
架橋性単量体が0.1重量%未満では好ましいゲル含有
量を得ることが困難であり、10重量%を越えると組成
物が硬くなり伸びが低下するため熱可塑性エラストマー
としての実用的な特性を得ることができない。また、I
V)のエチレン性不飽和化合物が、39.9重量%を越
えると、I)の成分が少なくなりすぎ好ましくない。
【0018】また、(B)のアクリル系エラストマーの
粒径が10μを越えると、組成物の機械的強度が弱くな
るため好ましくない。
【0019】本発明の燃料油ホース用熱可塑性エラスト
マー組成物の耐燃料油透過性と耐寒性、機械的強度など
を高度にバランスさせるためのより好ましい前記(B)
のアクリル系エラストマーの重合組成は、I)のアクリ
ル酸アルコキシ置換エステル65〜94.9重量%、I
I)のα、β−不飽和ニトリル化合物5〜30重量%、
III)の分子中に複数個の二重結合を有する架橋性単
量体0.1〜5重量%、IV)のエチレン性不飽和化合
物0〜29.9重量%である。
【0020】また、(B)のアクリル系エラストマーの
粒径は5μ以下であることが好ましく、更に好ましい粒
径は2μ以下である。
【0021】上記に示した本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物は(A)のポリフッ化ビニリデンと(B)のア
クリル系エラストマーを混合して得た混合物を成形し製
造するが、アクリル系エラストマーとポリフッ化ビニリ
デン樹脂の混合から成形物を取り出すまでの間に該混合
物または成形物をポリフッ化ビニリデン樹脂の融点以上
の温度以上に浴させることを必要とする。
【0022】アクリル系エラストマーとポリフッ化ビニ
リデン樹脂を混合する方法は、通常ゴムと熱可塑性樹脂
を混合する方法、即ち、ゴム工業や熱可塑性樹脂の配合
物を作製する際に用いられるオープンロール、バンバリ
ーミキサー等の密閉混合機、コニーダー等の押出機型混
練機を用いることができる。
【0023】アクリル系エラストマーとポリフッ化ビニ
リデン樹脂を混合して得た混合物またはその成形物をポ
リフッ化ビニリデン樹脂の融点以上の温度に浴させて成
形物を得る方法の具体例としては、以下の方法を用いる
ことができる。 ポリフッ化ビニリデン樹脂の融点以上の温度におい
て、両者を混合した後成形する方法。 両者の混合物を、ポリフッ化ビニリデン樹脂の融点以
上の温度において成形する方法。 ポリフッ化ビニリデン樹脂の融点より低い温度で両者
を混合し、次いで該混合物をポリフッ化ビニリデン樹脂
の融点以上の温度に浴した後、成形する方法。 ポリフッ化ビニリデン樹脂の融点より低い温度で両者
を混合した後、ポリフッ化ビニリデン樹脂の融点より低
い温度で成形し、次いで成形物をポリフッ化ビニリデン
樹脂の融点以上の温度に浴させる方法。
【0024】本発明の組成物中のポリフッ化ビニリデン
樹脂(A)の混合割合は6〜95重量%の範囲にあり、
より好ましい範囲は10〜80重量%の範囲であり、更
に好ましくは20〜60重量%である。組成物中の
(A)成分の割合が6重量%未満では機械的強度及び耐
ガソリン透過性が悪くなり、一方95重量%以上では組
成物が硬くなり伸びが低下するため熱可塑性エラストマ
ーとして好ましくない。
【0025】本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお
いては、必要に応じてゴム、プラスチックに配合される
公知の可塑剤、安定剤、充填剤、補強剤、滑剤、着色
剤、難燃剤、発泡剤などを適宜使用することができる。
【0026】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
には、必要に応じて一般にゴム工業で用いられる種々の
充填剤、可塑剤、加工助剤又は安定剤などを添加するこ
とができ、また必要に応じて、ニトリルゴム、水素添加
ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロ
ピレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム等を混合すること
も可能である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 (1)−1 アクリル系エラストマーAの製造 撹拌機を備えた10リットルのステンレス性重合缶に、
水4.8kg、アクリロニトリル320g、アクリル酸
メトキシエチル2.88kg、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート16g、ポリビニルアルコールとし
て電化ポバールB−05とB−17各90g、酢酸ナト
リウム6g、硫酸第二鉄0.2g、エチレンジアミン四
酢酸0.4g、助触媒20gを入れ撹拌混合し、重合缶
の内温を45℃とし、重合缶内を窒素置換した。別途注
入口より重合開始水溶液を注入して、重合を進行せしめ
12時間で注入を終了した。生成した重合体乳化液に芒
硝水溶液を添加して重合体を凝固させ、これを水洗、脱
水乾燥した重合体をアクリル系エラストマーAとした。
【0028】(1)−2 アクリル系エラストマーB〜
Eの製造 アクリル系エラストマーAと同様の方法で、モノマー組
成および乳化剤処方を変えてアクリル系エラストマーB
〜Eを作製した。各アクリル系エラストマーのモノマー
組成および乳化剤処方を表1および表2に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】(2)ポリフッ化ビニリデン樹脂 ペンウオルト社製ポリフッ化ビニリデン粉末品KYNA
R#741:融点165〜170℃及びKYNAR#2
801:融点150℃を用いた。
【0032】(3)成形方法 アクリル系エラストマーを表面温度40℃のロールに巻
きつけ、微粉末のポリフッ化ビニリデン樹脂を混練した
後、更に充填剤を混練した。得られた混合物の配合物を
表面温度170℃のロールに5分間巻きつけ、3/4切
り返しを1分間に左右1回行いシーティングし、室温で
冷却した。得られたシートをプレス成形機で170℃、
10分間プレスした。更に、30℃の冷却プレスで4分
間冷却して成形した。
【0033】(4)評価方法 アクリル系エラストマーのトルエン不溶分 JISK6388に準拠し、溶媒にトルエンを使用し測
定した。
【0034】アクリル系エラストマーの粒径測定 サブミクロン粒子分析装置(日科機(株) COULT
ER N4型)を使用し重合終了後のラテックス粒径を
測定した。
【0035】ガソリン透過性 成形を行った後、常温にて1日放置後、J.R.Dun
n他、R.C.T.Vol.52、331(1979)
記載の測定方法に従い、60℃における重量減少率を測
定し、次式(I)よりガソリン透過性を求めた。
【0036】ガソリン透過性(mg・ mm/cm2day )=1日
当たりの重量減少(mg/day)×成形品の厚み(mm)/成
形品の面積(cm2 ) (I)
【0037】耐ガソホール性 FuelC(イソオクタン/トルエン=50/50体積
%)/メタノール=85/15体積%の混合溶液(M1
5)に40℃、70時間浸漬した後の重量変化(△W)
および表面状態の変化を調べた。 判定○:試料表面にベタツキがなく、表面状態の変化無
し 判定×:試料表面にベタツキが認められるか、表面状態
に変化が認められる
【0038】重合により得られたアクリルエラストマー
A〜Eのゲル分及びラテックス粒径を表1に示した。
【0039】実施例1〜3 アクリルエラストマーA及びポリフッ化ビニリデン樹脂
KYNAR#741を用い、表3に示した配合処方によ
り熱可塑性エラストマー組成物を成形し、成形物の物性
を測定した。その結果を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】実施例4〜5 アクリルエラストマーA及びポリフッ化ビニリデン樹脂
KYNAR#2801を用い、表3に示した配合処方に
より熱可塑性エラストマー組成物を成形し、成形物の物
性を測定した。その結果を表3に示した。
【0042】実施例6〜7 アクリルエラストマーC及びポリフッ化ビニリデン樹脂
KYNAR#741を用い、表3に示した配合処方によ
り熱可塑性エラストマー組成物を成形し、成形物の物性
を測定した。その結果を表3に示した。
【0043】比較例1 アクリルエラストマーB及びポリフッ化ビニリデン樹脂
KYNAR#741を用い、表4に示した配合処方によ
り熱可塑性エラストマー組成物を成形し、成形物の物性
を測定した。その結果を表4に示した。
【0044】
【表4】
【0045】比較例2〜3 アクリルエラストマーD及びポリフッ化ビニリデン樹脂
KYNAR#741を用い、表4に示した配合処方によ
り熱可塑性エラストマー組成物を成形し、成形物の物性
を測定した。その結果を表4に示した。
【0046】比較例4〜5 アクリルエラストマーE及びポリフッ化ビニリデン樹脂
としてKYNAR#741を用い、表4に示した配合処
方により熱可塑性エラストマー組成物を成形し、成形物
の物性を測定した。その結果を表4に示した。
【0047】表3及び4の結果から、アクリル系エラス
トマーB及びDを用いた物は、そのゲル分が70重量%
未満であるため、燃料油の接触部分よりポリマーの抽出
と思われる現象の認められることがわかる。
【0048】表3及び4の結果から、アクリル系エラス
トマーEを用いた物は、そのゲル分が70重%以上であ
るにもかかわらず、アクリル系エラストマーの組成が好
ましい範囲に無く、燃料油と接することで強度が著しく
低下するため透過量等の測定ができなかったり、ガソリ
ン透過性の値が大きな物となることがわかる。
【0049】
【発明の効果】以上の通り、本発明のポリフッ化ビニリ
デンと、特定の組成及び粒径を有するトルエン不溶分7
0重量%以上のゲル含有アクリル系エラストマーよりな
る組成物は、耐燃料油透過性に優れ、燃料油に直接接触
する部分への使用も可能な、燃料油ホース材料として好
適であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−287156(JP,A) 特開 平5−287154(JP,A) 特開 平1−252651(JP,A) 特開 昭64−51459(JP,A) 特開 昭62−53352(JP,A) 特開 平4−325537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/16 C08L 33/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフッ化ビニリデン樹脂6〜9
    5重量%と、(B)トルエン不溶分70重量%以上のゲ
    ル含有アクリル系エラストマー94〜5重量%とからな
    り、ゲル含有アクリル系エラストマー(B)の重合組成
    が、 I)アクリル酸アルコキシ置換アルキルエステル化合物
    60〜99.9重量%、II)α、 β−不飽和ニトリ
    ル化合物0〜30重量%、 III)分子中に複数個の二重結合を有する架橋性単量
    体0.1〜10重量%、IV)前記I)、II)、II
    I)と共重合可能なエチレン性不飽和化合物0〜39.
    9重量%(ただしI)+II)+III)+IV)=1
    00重量%)であり、更に(B)の粒径が10μ以下で
    あることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
    (但し、架橋剤及び/またはポリアミド樹脂を含むもの
    を除く)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱可塑性エラストマー組
    成物を用いてなることを特徴とする燃料油用ホース。
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