JPH0390546A

JPH0390546A - 磁気シールド部材用Ｎｉ―Ｆｅ―Ｃｒ軟質磁性合金

Info

Publication number: JPH0390546A
Application number: JP1227445A
Authority: JP
Inventors: Takuji Okiyama; 沖山　卓司; Takuji Hara; 卓司原; Keiji Osaki; 大崎　慶治; Yutaka Kawai; 川合　裕
Original assignee: Nisshin Steel Co Ltd
Current assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date: 1989-09-04
Filing date: 1989-09-04
Publication date: 1991-04-16
Anticipated expiration: 2013-02-10
Also published as: JP2711574B2; US5158624A; CA2024553A1

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、高透磁率が要求される磁気シールド部材に適
するＮｉ−Ｆｅ−Ｃｒ軟質磁性合金に関する。

（従来技術とそのｒｊＪ題点）Ｎｉ　−Ｆｅ系高透磁率合金は磁気シールド部材、例え
ば磁気ヘッドのケース材やカセットテープデジタイザー
などの磁気じゃへい板として広く用いられている。これ
らの磁気シールド部材には交流磁気特性として低周波数
域で高い透磁率が要求され。

たとえば板厚０．４ｍｍ程度では０．３ｋｌｌｚでイン
ダクタンス比透磁率μ　が９０００以上、１ｋＨｚでμ
、が４５００し上が必要とされることがある。また直流磁気特性につい
ても保磁力Ｈｅが０．１００ｅ以下、飽和磁束密度Ｂｓ
が３０００Ｇ以上の優れた特性が要求されることが多い
。

したがって従来より磁気シールド部材としては。

Ｎｉ−Ｆｅ系磁性合金のなかでも最高の透磁率を有し、
ＭＯ，Ｃｒ、Ｃｕ等を含む８０％Ｎｉパーマロイ（ＪＩ
Ｓ−ＰＣ）が多く用いられている。しかしながら高価な
Ｎｉを約８０％と多量に含むうえ、さらに高価な河０を
も含有しているため価格が高いという欠点がある。それ
ゆえ磁気特性が従来のＪＩＳ−ＰＣの材料に匹敵し、か
つ安価である磁性材料を求める要望が強い。

本発明は、上記の要望に対してなされたもので。

ＪＩＳ−ＰＣに規定される交流磁気特性と同等もしくは
それ以上の特性を有し、かつ安価である新規な軟質磁性
合金を提供することを主たる目的とする。

（問題解決に関する知見）発明者らは、Ｎｕ　−Ｆｅ系磁性合金を幾多研究した結
果、Ｎｉ　３５〜４０％、Ｃｒ５〜１４％および残部Ｆ
ｅからなる合金が、Ｎｉ量がＪＩＳ−ＰＣ材、　ＪＩＳ
−ＰＢ　（４５Ｎｉパーマロイ）に比べて少ないにもか
かわらず、交流磁気特性がＪＩＳ−ＰＣ材と同等もしく
はそれ以上の高透磁率を有するという知見を得た。

（発明の構成）本発明は、Ｎｉ　：　３５〜４０％Ｃｒ：５〜１４％を含み残部Ｆｅおよび不可避的不純物からなり、さらに３（Ｎ１％）−５（Ｃｒ量）≦８０かつ（Ｎｉ量）−（Ｃｒ量）≧２５を満足する交流磁気特性に優れた磁気シールド部材用Ｎ
ｉ−Ｆｅ−Ｃｒ軟質磁性合金を提供する。

本発明は上記合金であって、不純物元素であるＳ、Ｏ，
ＢがそれぞれＳ≦０．００３％Ｏ≦ｏ、ｏｏｓ％Ｂ≦０．００８％かつＳ＋Ｏ＋Ｂ≦ｏ、ｏｏｇ％を満足する合金を提供する。

なお脱酸剤として使用されるＳＬ、　Ａｌおよび脱酸、
脱硫剤として使用されるＭｎが総量で１％以下含有され
ることは許される。

次に本発明において合金組成の限定理由を以下に説明す
る。

Ｃｒ：保磁力を低下し、かつ交流での透磁率を向上する
Ｃｒの効果はＣｒ量が５％未満では現われにくく、また
透磁率は１３％ないしは１４％で飽和する。

さらに余剰の添加は価格を上昇させる。したがってＣｒ
量の範囲は５〜１４％とした。

Ｎｉ　：　Ｃｒ含有による交流磁気特性の向上効果があ
るのはＮｉが３５％以上であり、Ｎｉが３５％未満では
インダクタンス比透磁率μ、が低下する。一方、Ｎｉ量
が多すぎてもμ、は低下するとともに価格が上昇して不
利になるためその上限を４０％とした。

ＮｉとＣｒの含有量について、交流磁気特性インダクタ
ンス比透磁率μ、をＪＩＳ−ＰＣ材に比し同等またはそ
れ以上となるため４７≦３　（Ｎｉ量）−５（Ｃｒ量）
≦８０を満足する必要がある。一方直流磁気特性飽和磁
束密度ＢｓはＣｒを添加することにより低下するため、
磁気シールド部材として要求されることの多い８ｓが３
０００Ｇ以上の特性を満たすには、（Ｎｉ量）−（Ｃｒ
量）≧２５に限定する必要がある。従って、Ｎｉが３５
〜４０％、　Ｃｒが５〜１４％の範囲においてインダク
タンス比透磁率μ、および飽和磁束磁度Ｂｓの両持特性
ともに優れた合金を得るためには、３　（Ｎｉ量）−５
（Ｃｒ量）≦８０かつ、（Ｎｉ量）−（Ｃｒ量）≧２５を満足する必要がある。

Ｓ、Ｏ，Ｂ、Ｐ、Ｎなどの不純物元素は、磁気特性の向
上の点からできる限り低減することが望ましい。特にＳ
と○およびＢは磁気焼鈍による結晶粒の粗大化を阻害し
、インダクタンス比透磁率μ、を低下させる。したがっ
て低周波数、特に、０．１ＫＨｚでのμ、を向上させる
には、Ｓ≦０．００３％、０≦ｏ、ｏｏｓ％、Ｂ≦ｏ、
ｏｏｓ％であって、かつＳ十Ｏ＋Ｂ≦０．００８％を満
足することが望ましい。

（発明の具体的開示）（実施例）第１表に示す組成の各インゴットを真空溶解により製造
し１通常の熱間圧延、冷間圧延を施してそれぞれ０．４
１１１１１厚さの板とした。この板から外径１０ＩＩＩ
Ｉｌ、内径６ｍｍの環状片を切削加工し、水素雲間気中
で１１００℃×１時間の焼鈍を行った後冷却した。

このようにして得られた各試料の保磁力Ｈｅ、飽和磁束密度Ｂｓおよびインダクタンス比透磁率μ、をＪＩ
Ｓ　Ｃ２５３１にもとすき測定した結果を第２表に示す
。

第２表第１図は全試料の交流磁気特性インダクタンス比透磁率
μ、のうち０．３ｋＨｚおよび１　ｋＨｚの測定値を示
したものである。第１図から明らかなように、３５〜４
０％のＮｉ量においてはＣｒ量の増加によりインダクタ
ンス比透磁率μ、が向上するとともに、第１図中の実線
内の領域ではＪＩＳ−ＰＣ材と同等もしくはそれ以上の
交流磁気特性を有するものである。

第２図は直流磁気特性のうち、飽和磁束密度ＢＳと保磁
力Ｈｅの測定値を示したものである。第２図から明らか
なように図中の実線より下の領域では磁気シールド部材
として要求される飽和磁束密度Ｂｓ≧３０００Ｇを十分
に満足する。また保磁力１１ｃについては全ての供試組
成で保磁力１１ｃ≦０．１０を満足するが、　Ｃｒ量の
増加とともにさらに向上している。

また、第２表に示したように、同一のＮｉ、　Ｃｒ含有
量ではＢＳは変わらないが、ＳとＯおよびＢを低減し、
Ｓ＋Ｏ＋Ｂ≦０．００８％の範囲に限定することにより
、なお−層インダクタンス比透磁率μ、が向上すること
が確認された。

以上述べたように合金の組成を第３図のように選ぶこと
により、ＪＩＳ−ＰＣ材と同等以上の交流磁気特性に優
れ、かつ磁気シールド部材として要求されている直流磁
気特性をも満たす磁性合金を得ることができる。またさ
らに、合金の不純物含有量を低減し、第４図、第５図に
示されるように、Ｓ十〇＋Ｂ≦０．００８％の範囲に限
定することにより、交流磁気特性に優れた磁性合金を得
ることができる。

（発明の効果）本発明合金は、交流磁気特性に優れ、かつ磁気シールド
部材として要求される直流磁気特性をも満たし、高価な
原料を多く含有していないので安価であり、磁気記録装
置における磁気ヘッドケースをはじめ、各種の磁気シー
ルド部材として好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図はＮｉ、　Ｃｒ量とインダクタンス比透磁率μ、
を示す図、第２図はＮｉ、　Ｃｒ量と保磁力Ｈｅ、飽和磁束密度Ｂ
ｓを示す図、第３図は本発明合金の請求範囲の組成を示す図である。第４図は０．３に！−１ｚにけるインダクタンス比透磁
率μ、に及ぼす（Ｓ＋Ｏ＋Ｂ）含有量の影響を示す図で
ある。第５図は　Ｉ　ＫＨｚにけるインダクタンス比透磁率μ
、に及ぼす（Ｓ十〇＋Ｂ）含有量の影響を示す図である
。

Claims

【特許請求の範囲】

１．Ｎｉ：３５〜４０％Ｃｒ：５〜１４％を含み残部Ｆｅおよび不可避的不純物からなり、さらに３（Ｎｉ％）−５（Ｃｒ％）≦８０かつ（Ｎｉ％）−（Ｃｒ％）≧２５を満足する交流磁気特性に優れた磁気シールド部材用Ｎ
ｉ−Ｆｅ−Ｃｒ軟質磁性合金。
２．請求項１に記載の交流磁気特性に優れた磁気シール
ド部材用Ｎｉ−Ｆｅ−Ｃｒ軟質磁性合金であって、Ｓ≦
０．００３％Ｏ≦０．００５％Ｂ≦０．００５％かつＳ＋Ｏ＋Ｂ≦０．００８％を満足する合金。