JPH11354313A - 高透磁率磁性材料 - Google Patents

高透磁率磁性材料

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JPH11354313A
JPH11354313A JP10163165A JP16316598A JPH11354313A JP H11354313 A JPH11354313 A JP H11354313A JP 10163165 A JP10163165 A JP 10163165A JP 16316598 A JP16316598 A JP 16316598A JP H11354313 A JPH11354313 A JP H11354313A
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JP
Japan
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magnetic
shield
permeability
magnetic permeability
content
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Withdrawn
Application number
JP10163165A
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English (en)
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Kazuhiro Saito
一宏 斎藤
Hiroyoshi Sugano
博芳 菅野
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料の組成を選定することにより磁気シール
ド効果を高めること。 【解決手段】 Ni79〜85wt%、Mn2〜5wt
%、Si0.1〜2wt%、Mo3〜8wt%、および
Cu0.2wt%以下、残部が実質的にFeおよび不可
避的不純物からなる合金により高透磁率磁性材料を形成
する。さらにこの高透磁率磁性材料を磁気シールド材料
として磁気ヘッド用シールドケースを作り得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気特性、特に、
磁気シールド効果などに優れた磁気シールド材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】テープレコーダーなどの磁気ヘッドは、
通常、磁気テープなどの記録媒体からの信号磁束を感知
するため、微小な磁界にも反応するようになっている。
そのため外部磁界によるわずかな磁束も信号として検知
する。そこで、外部磁界によって引き起こされた雑音電
圧を最小限に押さえるために、換言すればS/N比を高
めるため、高透磁率を有する部材により磁気シールドを
行い、磁気ヘッドに到達する外部磁界を遮断若しくは低
減せんとしている。
【0003】このような磁気シールドに使用する磁気シ
ールド部品として、従来は高透磁率を有するPCパーマ
ロイが多用されていた。例えば、磁気ヘッド用シールド
ケースはPCパーマロイで作られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した磁気ヘッド用
シールドケース等は極低磁界の外部ノイズの遮蔽が必要
なため、非常に高い磁気シールド効果が必要とされる。
このため、従来の透磁率のPCパーマロイを使用した磁
気シールド部品では、充分なシールド効果が得られてい
るとはいえなかった。
【0005】そこで、必要とされる高い磁気シールド効
果を得るために、シールド材料には様々な検討が続けら
れている。即ち、従来の磁気シールド部品に使用されて
いるPCパーマロイよりも高い透磁率と低い保磁力をも
つ磁性材料が求められている。
【0006】このように、磁気ヘッド用シールドケース
には高いシールド効果が求められており、そのため様々
な方策が試みられてきた。そこで、本発明者らは材料の
組成を検討して、高透磁率をもつ材料の開発を目指し
た。
【0007】それ故に本発明の課題は、材料の組成を選
定することにより磁気シールド効果の優れた高透磁率磁
性材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Ni7
9〜85wt%、Mn2〜5wt%、Si0.1〜2w
t%、Mo3〜8wt%、およびCu0.2wt%以
下、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなる
合金により形成したことを特徴とする高透磁率磁性材料
が得られる。
【0009】また本発明によれば、上記高透磁率磁性材
料を用いて作られたことを特徴とする磁気シールド材料
が得られる。
【0010】また本発明によれば、上記磁気シールド材
料を用いて作られたことを特徴とする磁気ヘッド用シー
ルドケースが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る高透磁
率磁性材料は、Ni79〜85wt%、Mn2〜5wt
%、Si0.1〜2wt%、およびMo3〜8wt%、
Cu0.2wt%以下、残部が実質的にFeおよび不可
避的不純物からなる合金により形成している。
【0012】この高透磁率磁性材料における組成の限定
理由は以下の通りである。
【0013】Niは高い透磁率を得るのに必須である。
Niの含有量は79〜85wt%とし、好ましくは80
〜82wt%である。Niの含有量を79〜85wt%
とすることで高い透磁率が得られ、さらにNiの含有量
を80〜82wt%とすることにより磁歪が小さくな
り、例えばテープレコーダー等の磁気ヘッド用シールド
ケースの様に内部を樹脂によって硬化するような場合に
おいても、特性の劣化が少なく有効である。
【0014】Mnは透磁率の向上に有効な元素である。
Mnによる効果は、透磁率の向上に有効である。ただ
し、Mnの含有量が多いと、熱間加工性および飽和磁化
や透磁率などの磁気特性が悪くなり、また、少なすぎる
と透磁率の低下を招くため、Mnの含有量は2〜5wt
%の範囲とする。Mnのより好ましい含有量は2〜4w
t%の範囲である。
【0015】Siも、磁気特性、特に、磁気シールド効
果を高めるのに有効な元素である。Siによる効果は、
その含有量が0.1wt%となるあたりから得られ、2
wt%を越えると加工性が悪くなるため、Siの含有量
は0.1〜2wt%の範囲とする。Siのより好ましい
含有量は、0.5〜1.5wt%の範囲である。
【0016】Moは透磁率を向上させるのに有効な元素
である。しかし、8wt%を越えると加工性が悪くな
り、少なすぎると透磁率向上の効果が充分得られない。
そのため含有量は3〜8wt%とする必要がある。好ま
しくは5〜7wt%であり、これらにより磁気シールド
材料として充分な透磁率が得られることとなる。
【0017】Cuは他元素と同様に透磁率の向上に有効
な元素であるが、磁気ヘッドケースとして使用した場合
に、耐摩耗特性が著しく低下するため、添加元素として
は好ましくない。そのためCuの有効な含有量は0.2
wt%以下とし、より好ましい含有量は不可避的不純物
として含まれる以外は合金中には含まれないのが望まし
い。
【0018】また、熱間加工性を向上させる目的で、A
l、B、C、Ca、Mg、Ti、Zr、その他の脱酸
剤、脱硫剤を総量で1wt%以下の範囲で添加しても良
いが、添加元素を少なくすることは、磁気特性の低下を
防ぎ、また、加工後にでるスクラップ合金の転用も可能
と成り、経済的にも有効である。
【0019】なお、上述した高透磁率磁性材料におい
て、O、S、Nなどの通常合金にも含まれているよう
な、不可避的不純物を微量含んでいても、効果を損なう
ものではない。
【0020】上述した高透磁率磁性材料を用いて磁気シ
ールド材料を、例えば以下のようにして製造できる。
【0021】まず、上述した高透磁率磁性材料の含有成
分の組成比を満足させた合金を鋳造する。、次に熱間鍛
造または圧延を行った後、冷間加工と焼鈍を繰り返して
最後に冷間加工により所定の形状に仕上げる。この後、
磁気焼鈍を行うことによって従来のPCパーマロイより
透磁率の高い、磁気シールド材料が得られる。
【0022】さらにその磁気シールド材料を用いて磁気
ヘッド用シールドケースを作る。これにより、従来のP
Cパーマロイ材料を用いた磁気ヘッド用シールドケース
よりも優れたシールド効果の得られる、磁気ヘッド用シ
ールドケースの提供が可能となる。
【0023】なお同様な手法にて、様々な磁気シールド
部品を製造し得ることは言うまでもない。
【0024】以下、実施例について説明する。
【0025】表1に実施例1−8と比較例1及び2とし
て示す組成の合金をそれぞれ真空中で溶解し合金インゴ
ットを得た。
【0026】
【表1】
【0027】それらのインゴットついて熱間鍛造及び熱
間圧延を行った。その後、冷間圧延と焼鈍を繰り返し、
厚さ0.5mmの板材に加工した。これらの板材を、5
mm×8mm×6mmの磁気ヘッド用シールドケースの
形状に加工し、水素雰囲気中で1100℃×1時間の磁
気焼鈍を行った。
【0028】このようにして得た実施例1−8と比較例
1及び2の磁気ヘッド用シールドケースを用いて、カセ
ットテープレコーダー用磁気ヘッドを作製し、透磁率と
磁気シールド効果(S/N比)を測定した。その結果を
表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】なお、S/N比の測定は50Hz、2Oe
の交流磁界中でヘッドに検出されるノイズレベルを測定
した。
【0031】表2に示す結果からも明らかなように、実
施例1−8の磁気ヘッド用シールドケースは、比較例1
及び2の磁気ヘッド用シールドケースに比べ、透磁率で
約100,000〜200,000、S/N比で約4.
0〜7.0dB優れている。これは、実施例1−8とし
て示す組成が磁気シールド材料として優れた効果を発揮
することを示す。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る高透
磁率材料は、非常に優れた磁気シールド効果を有してい
るため、各種の磁気シールド部品、特に、磁気ヘッド用
シールドケースのように非常に高い磁気シールド性が必
要とされるものに適用するのに適している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni79〜85wt%、Mn2〜5wt
    %、Si0.1〜2wt%、Mo3〜8wt%、および
    Cu0.2wt%以下、残部が実質的にFeおよび不可
    避的不純物からなる合金により形成したことを特徴とす
    る高透磁率磁性材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高透磁率磁性材料を用い
    て作られたことを特徴とする磁気シールド材料。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気シールド材料を用い
    て作られたことを特徴とする磁気ヘッド用シールドケー
    ス。
JP10163165A 1998-06-11 1998-06-11 高透磁率磁性材料 Withdrawn JPH11354313A (ja)

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