JP2927926B2 - 磁気シールド部品 - Google Patents

磁気シールド部品

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JP2927926B2
JP2927926B2 JP2260485A JP26048590A JP2927926B2 JP 2927926 B2 JP2927926 B2 JP 2927926B2 JP 2260485 A JP2260485 A JP 2260485A JP 26048590 A JP26048590 A JP 26048590A JP 2927926 B2 JP2927926 B2 JP 2927926B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、磁気特性,特に磁気シールド効果等に優れ
た磁気シールド部品に関する。
(従来の技術) テープレコーダー等の磁気ヘッドは、通常、磁気テー
プ等の記録媒体からの信号磁束以外の外部磁界による雑
音電圧を最小限に押さえるため、換言すればS/N比を高
めるために高透磁率を有する部材により磁気シールドを
行っている。
このような磁気シールド部品として、従来から高透磁
率を有する80重量%Ni−5重量%Mo−Fe等のPCパーマロ
イが多用されている。
しかしながら、上述した磁気ヘッド用シールドケース
のように非常に高い磁気シールド効果が必要とされる分
野においては、PCパーマロイを使用した磁気シールド部
品であっても充分なシールド効果が得られているとは言
えなかった。このため、必要とされるシールド効果を得
るために部品の板厚を厚くする等といったことが行われ
ているが、これでは磁気ヘッド自体が大きくなり、各種
電気・電子機器の小型化の要請が高まっている現状に反
し、また不経済でもあった。
また、このPCパーマロイは、所定の透磁率を得るため
には、1050℃以上の高温における磁性焼鈍が必要とされ
ており、この点からも不経済であった。
本発明者らは、既に優れた透磁率を有し、板厚を薄く
しても良好な磁気シールド効果がえられる磁気シールド
部品(特願昭62−254849)を提供してきた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記磁気シールド部品においては、部
品形成に必要なスポット溶接性が悪いという大きな欠点
があった。
即ち、上記磁気シールド部品は台板,ヘッド,テープ
ガイド等の部品をスポット溶接により各々結合させるこ
とによって磁気ヘッドに組み立てられている。このスポ
ット溶接性が悪いと、例えば台板からヘッドがはずれや
すくなるなど部品としての強度にかけるため、製品の不
良発生率が高くなる等の不都合があった。
本発明は、このような課題に対処するためになされた
もので、透磁率,磁気シールド効果,スポット溶接性お
よび熱間加工性に優れ、これらの特性と共に安価で汎用
性に優れた磁気シールド部品を提供することを目的とす
るものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) すなわち本発明の磁気シールド部品は、Ni55重量%以
上85重量%以下、Cu0.5重量%以上3重量%未満、Mn3重
量%以上27重量%以下、Si0.1重量%以上2重量%以
下、Mo0重量%を超え8重量%以下、残部が実質的にFe
および不可避的不純物からなる合金により形成したこと
を特徴としている。
ここで、本発明の磁気シールド部品における組成限定
理由について説明する。
本発明の磁気シールド部品となる合金において、Niは
高い透磁率を得るのに必須のものであり、その含有量は
55〜85重量%、好ましくは75〜85重量%の範囲がよい。
Niの含有量を55〜85重量%の範囲とすることにより高い
透磁率が得られ、さらにNiの含有量を75〜85重量%の範
囲とすることにより磁歪が小さくなり、例えばテープレ
コーダー等の磁気ヘッド用シールドケースのように内部
を樹脂によって固化するような場合においても特性の劣
化が少なく有効である。
Cuは、Niと同様に透磁率の向上に有効な元素である。
Cuによる効果は、その含有量が0.5重量%となるあたり
から得られるが、3重量%以下となると必然的に他の元
素、例えばNi,Mn量が減り飽和磁化,透磁率が低くなる
ため、Cuの含有量は0.5重量%以上3重量%未満の範囲
とする。Cuのより好ましい含有量は1.5〜2.7重量%の範
囲である。
また、MnはCuと同様に透磁率の向上に有効であると共
にスポット溶接性を高めるのに有効な元素である。ただ
し、Mnの含有量があまり多いと、熱間加工性および飽和
磁化,透磁率などの磁気特性が悪くなり、また、少なす
ぎると透磁率およびスポット溶接強度の低下を招くた
め、Mnの含有量は3〜27重量%の範囲とする。Mnのより
好ましい含有量は8〜20重量%の範囲である。
Siは、磁気特性,特に磁気シールド効果を高めるのに
有効な元素である。Siによる効果は、その含有量が0.1
重量%となるあたりから得られるが、2重量%を越える
とスポット溶接性および加工性が悪くなるため、Siの含
有量は0.1〜2重量%の範囲とする。Siのより好ましい
含有量は0.5〜1.5重量%の範囲である。
Moは、透磁率を向上させるために有効な元素である。
しかし、8重量%を越えると加工性が悪くなるため、そ
の含有量は0重量%を超え8重量%以下とする必要があ
る。好ましくは0重量%を超え6重量%以下であり、こ
れにより磁気シールド部品として充分な透磁率が得られ
る。
また、熱間加工性を向上させる目的で、Al,B,C,Ca,M
g,Ti,Zr、その他の脱酸剤、脱硫剤を総量で1重量%以
下の範囲で添加してもよい。
なお、本発明の磁気シールド部品において、O,S,Nな
どの通常の合金にも含まれているような不可避的不純物
を微量含んでいても、本発明の効果を損なうものではな
い。
すなわち、本発明者らが鋭意研究を進めた結果、酸性
合金中のMnの含有量を前記のように調節することによ
り、磁気シールド部品としての磁気特性向上に加えて、
従来から懸案となっていたスポット溶接強度が極めて高
まることを見い出した。さらに、Cuの含有量との兼ね合
いにより、つまりCuの含有量をMnの含有量より少なくす
ることによって摩耗性が向上することも併せて見い出し
た。
特にスポット溶接強度の向上は、磁気シールド部品の
部品としての強度を高め、製品の不良品発生率をおさえ
るため、本発明の重要な特徴の一つであり非常に有用で
ある。
本発明の磁気シールド部品は、例えば次のようにして
製造される。
すなわちまず、上記した各含有成分の組成比を満足さ
せた合金成分を鋳造し、次いで熱間鍛造または圧延を施
した後、冷間加工と焼鈍を繰り返し、最後に冷間加工に
より所定の形状に仕上げる。なお、磁性焼鈍は約1000℃
以下というような比較的低い温度によっても充分に満足
する透磁率およびスポット溶接強度が得られる。
(実施例) 以下に、本発明の実施例について説明する。
「実施例1〜8」 第1表に示す組成の合金成分をそれぞれ溶解、鋳造
し、次いで約1200℃による鋳造および熱間圧延を行った
後、冷間加工と焼鈍を繰り返し行い、厚さ0.5mmの板材
に加工した。これを10mm×10mm×8mmの磁気ヘッド用シ
ールドケースに加工し、第1表に示す条件により各々磁
性焼鈍を行った。
このようにして得た磁気ヘッド用シールドケースを用
いて、カセットテープレコーダ用磁気ヘッドを作製し、
透磁率と磁気シールド効果(S/N比)およびスポット溶
接強度を測定し、その結果を第2表に示す。
なお、S/N比の測定は、50Hz,20eの交流磁界中でヘッ
ドに検出されるノイズレベルを測った。
また、スポット溶接強度の測定は、ステンレス製板に
シールドケースをスポット溶接し、これを引張試験機を
用いて溶接部の強度を測った。
「比較例1〜2」 第1表に示す組成の合金を用いて、第1表に示す条件
により、実施例と同様にカセットテープレコーダ用磁気
ヘッドを作製し、実施例と同一条件で透磁率と磁気シー
ルド効果(S/N比)およびスポット溶接強度を測定し
た。
この結果からも明らかなように、この実施例の磁気ヘ
ッド用シールドケースは、従来から使用されてきたPCパ
ーマロイに比べてS/N比で約3.0〜5.0dB優れており、磁
気シールド部品として優れた効果を発揮し、同一特性の
磁気シールド部品を形成する場合、従来のPCパーマロイ
に比べて15%程度スポット溶接強度が向上しており、磁
気特性および強度に優れた磁気シールド部品を得ること
が可能となる。さらに、この実施例における同一組成合
金の熱処理条件を変化させたものを比較しても、特性変
化が少なく約1000℃以下の比較的低い温度による熱処理
でも充分な磁気シールド効果が得られた。
[発明の効果] 以上の実施例からも明らかなように、本発明の磁気シ
ールド部品は非常に優れた磁気シールド効果および従来
のPCパーマロイ同等以上のスポット溶接強度を有してい
るため、部品としての強度を損なうことなく各種磁気シ
ールド部品、特に磁気ヘッド用シールドケースのように
非常に高いシールド性が必要とされるものの小型化が可
能となる。
また、本発明の磁気シールド部品に使用する合金は磁
性焼鈍時の温度変化に対する特性変化が少ないことか
ら、比較的低い温度における磁性焼鈍によっても優れた
磁気シールド効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志津 博美 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (56)参考文献 特開 平2−43337(JP,A) 特開 昭63−247336(JP,A) 特開 昭62−29504(JP,A) 特開 昭59−126746(JP,A) 特開 平1−96903(JP,A) 特公 昭62−13420(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 19/03 E H01F 1/14 B

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni55重量%以上85重量%以下、Cu0.5重量
    %以上3重量%未満、Mn3重量%以上27重量%以下、Si
    0.1重量%以上2重量%以下、Mo0重量%を超え8重量%
    以下、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなる
    合金により形成したことを特徴とする磁気シールド部
    品。
  2. 【請求項2】磁気シールド部品は、磁気ヘッド用シール
    ドケースである請求項1に記載の磁気シールド部品。
JP2260485A 1990-10-01 1990-10-01 磁気シールド部品 Expired - Lifetime JP2927926B2 (ja)

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