JP2927926B2 - 磁気シールド部品 - Google Patents
磁気シールド部品Info
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Description
た磁気シールド部品に関する。
プ等の記録媒体からの信号磁束以外の外部磁界による雑
音電圧を最小限に押さえるため、換言すればS/N比を高
めるために高透磁率を有する部材により磁気シールドを
行っている。
率を有する80重量%Ni−5重量%Mo−Fe等のPCパーマロ
イが多用されている。
のように非常に高い磁気シールド効果が必要とされる分
野においては、PCパーマロイを使用した磁気シールド部
品であっても充分なシールド効果が得られているとは言
えなかった。このため、必要とされるシールド効果を得
るために部品の板厚を厚くする等といったことが行われ
ているが、これでは磁気ヘッド自体が大きくなり、各種
電気・電子機器の小型化の要請が高まっている現状に反
し、また不経済でもあった。
には、1050℃以上の高温における磁性焼鈍が必要とされ
ており、この点からも不経済であった。
しても良好な磁気シールド効果がえられる磁気シールド
部品(特願昭62−254849)を提供してきた。
品形成に必要なスポット溶接性が悪いという大きな欠点
があった。
ガイド等の部品をスポット溶接により各々結合させるこ
とによって磁気ヘッドに組み立てられている。このスポ
ット溶接性が悪いと、例えば台板からヘッドがはずれや
すくなるなど部品としての強度にかけるため、製品の不
良発生率が高くなる等の不都合があった。
もので、透磁率,磁気シールド効果,スポット溶接性お
よび熱間加工性に優れ、これらの特性と共に安価で汎用
性に優れた磁気シールド部品を提供することを目的とす
るものである。
上85重量%以下、Cu0.5重量%以上3重量%未満、Mn3重
量%以上27重量%以下、Si0.1重量%以上2重量%以
下、Mo0重量%を超え8重量%以下、残部が実質的にFe
および不可避的不純物からなる合金により形成したこと
を特徴としている。
理由について説明する。
高い透磁率を得るのに必須のものであり、その含有量は
55〜85重量%、好ましくは75〜85重量%の範囲がよい。
Niの含有量を55〜85重量%の範囲とすることにより高い
透磁率が得られ、さらにNiの含有量を75〜85重量%の範
囲とすることにより磁歪が小さくなり、例えばテープレ
コーダー等の磁気ヘッド用シールドケースのように内部
を樹脂によって固化するような場合においても特性の劣
化が少なく有効である。
Cuによる効果は、その含有量が0.5重量%となるあたり
から得られるが、3重量%以下となると必然的に他の元
素、例えばNi,Mn量が減り飽和磁化,透磁率が低くなる
ため、Cuの含有量は0.5重量%以上3重量%未満の範囲
とする。Cuのより好ましい含有量は1.5〜2.7重量%の範
囲である。
にスポット溶接性を高めるのに有効な元素である。ただ
し、Mnの含有量があまり多いと、熱間加工性および飽和
磁化,透磁率などの磁気特性が悪くなり、また、少なす
ぎると透磁率およびスポット溶接強度の低下を招くた
め、Mnの含有量は3〜27重量%の範囲とする。Mnのより
好ましい含有量は8〜20重量%の範囲である。
有効な元素である。Siによる効果は、その含有量が0.1
重量%となるあたりから得られるが、2重量%を越える
とスポット溶接性および加工性が悪くなるため、Siの含
有量は0.1〜2重量%の範囲とする。Siのより好ましい
含有量は0.5〜1.5重量%の範囲である。
しかし、8重量%を越えると加工性が悪くなるため、そ
の含有量は0重量%を超え8重量%以下とする必要があ
る。好ましくは0重量%を超え6重量%以下であり、こ
れにより磁気シールド部品として充分な透磁率が得られ
る。
g,Ti,Zr、その他の脱酸剤、脱硫剤を総量で1重量%以
下の範囲で添加してもよい。
どの通常の合金にも含まれているような不可避的不純物
を微量含んでいても、本発明の効果を損なうものではな
い。
合金中のMnの含有量を前記のように調節することによ
り、磁気シールド部品としての磁気特性向上に加えて、
従来から懸案となっていたスポット溶接強度が極めて高
まることを見い出した。さらに、Cuの含有量との兼ね合
いにより、つまりCuの含有量をMnの含有量より少なくす
ることによって摩耗性が向上することも併せて見い出し
た。
部品としての強度を高め、製品の不良品発生率をおさえ
るため、本発明の重要な特徴の一つであり非常に有用で
ある。
製造される。
せた合金成分を鋳造し、次いで熱間鍛造または圧延を施
した後、冷間加工と焼鈍を繰り返し、最後に冷間加工に
より所定の形状に仕上げる。なお、磁性焼鈍は約1000℃
以下というような比較的低い温度によっても充分に満足
する透磁率およびスポット溶接強度が得られる。
し、次いで約1200℃による鋳造および熱間圧延を行った
後、冷間加工と焼鈍を繰り返し行い、厚さ0.5mmの板材
に加工した。これを10mm×10mm×8mmの磁気ヘッド用シ
ールドケースに加工し、第1表に示す条件により各々磁
性焼鈍を行った。
いて、カセットテープレコーダ用磁気ヘッドを作製し、
透磁率と磁気シールド効果(S/N比)およびスポット溶
接強度を測定し、その結果を第2表に示す。
ドに検出されるノイズレベルを測った。
シールドケースをスポット溶接し、これを引張試験機を
用いて溶接部の強度を測った。
により、実施例と同様にカセットテープレコーダ用磁気
ヘッドを作製し、実施例と同一条件で透磁率と磁気シー
ルド効果(S/N比)およびスポット溶接強度を測定し
た。
ッド用シールドケースは、従来から使用されてきたPCパ
ーマロイに比べてS/N比で約3.0〜5.0dB優れており、磁
気シールド部品として優れた効果を発揮し、同一特性の
磁気シールド部品を形成する場合、従来のPCパーマロイ
に比べて15%程度スポット溶接強度が向上しており、磁
気特性および強度に優れた磁気シールド部品を得ること
が可能となる。さらに、この実施例における同一組成合
金の熱処理条件を変化させたものを比較しても、特性変
化が少なく約1000℃以下の比較的低い温度による熱処理
でも充分な磁気シールド効果が得られた。
ールド部品は非常に優れた磁気シールド効果および従来
のPCパーマロイ同等以上のスポット溶接強度を有してい
るため、部品としての強度を損なうことなく各種磁気シ
ールド部品、特に磁気ヘッド用シールドケースのように
非常に高いシールド性が必要とされるものの小型化が可
能となる。
性焼鈍時の温度変化に対する特性変化が少ないことか
ら、比較的低い温度における磁性焼鈍によっても優れた
磁気シールド効果が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】Ni55重量%以上85重量%以下、Cu0.5重量
%以上3重量%未満、Mn3重量%以上27重量%以下、Si
0.1重量%以上2重量%以下、Mo0重量%を超え8重量%
以下、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなる
合金により形成したことを特徴とする磁気シールド部
品。 - 【請求項2】磁気シールド部品は、磁気ヘッド用シール
ドケースである請求項1に記載の磁気シールド部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2260485A JP2927926B2 (ja) | 1990-10-01 | 1990-10-01 | 磁気シールド部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2260485A JP2927926B2 (ja) | 1990-10-01 | 1990-10-01 | 磁気シールド部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04141538A JPH04141538A (ja) | 1992-05-15 |
JP2927926B2 true JP2927926B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=17348620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2260485A Expired - Lifetime JP2927926B2 (ja) | 1990-10-01 | 1990-10-01 | 磁気シールド部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2927926B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2123783B1 (en) | 2007-02-13 | 2013-04-10 | Hitachi Metals, Ltd. | Magnetic shielding material, magnetic shielding component, and magnetic shielding room |
-
1990
- 1990-10-01 JP JP2260485A patent/JP2927926B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04141538A (ja) | 1992-05-15 |
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