JPH0390008A - 抗菌剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野゛〕 本発明は、広範囲の微生物に対して発育阻止作用を示し
、特に食品類に添加するのに適した抗菌剤に関する。

〔従来の技術〕

従来から、食品類の保存性を高めるために、各種の抗菌
剤が用いられてきた。その中１合成抗菌剤としては、ソ
ルビン酸塩や安息香酸などの使用が認められており、そ
れぞれの目的に応じて利用されている。また、天然抗菌
剤としては、リゾチーム、プロタミン、香辛料抽出物な
どからなる抗菌剤が商品化されている。

しかしながら、これらの中、合成抗菌剤は、抗菌効果は
優れているものの、衛生面上の安全性に疑問が残るため
、最近は安全性の高い天然抗菌剤に対する需要が高まっ
てきた。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、これらの天然抗菌剤は、抗菌効果が小さく、
抗菌剤として満足できるものではなかった。そこで、高
い安全性を有するとともに抗菌活性の強い天然抗菌剤の
出現が要望されていた。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、上記業界の要望にこたえるため鋭意研究
した結果、グレープフルーツ種子のエキスを有効成分と
して含有する抗菌剤が、これら従来の欠点を解消し、優
れた抗菌効果を示すことを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。

すなわち、本発明は、グレープフルーツ種子のエキスを
有効成分として含有してなる抗菌剤に関する。

グレープフルーツについては、従来から果肉に弱い抗菌
成分が含まれることが知られていた（特開昭５０−１５
７５２０号公報）、シかしながら。

その種子のエキスに合成抗菌剤よりも強力な抗菌活性が
存在することはまったく知られていなかった。

本発明において、原料として用いられるグレープフルー
ツは、国内で広く食されている柑橘類であり、またその
種子のエキスもグレープフルーツジュースの一成分とし
て使用されているものであるので、安全性に関してはま
ったく問題はない。

このグレープフルーツ種子のエキスは、グレープフルー
ツ種子を圧搾や溶媒抽出などによって処理することによ
り得ることができる。

これらの中、圧搾エキスは、一般市販のデカンタ−など
を用いて製造することができる。

また、溶媒抽出エキスは、例えばグレープフルーツ種子
をホモジナイザー、ボールミルなどによって粉砕したの
ち乾燥し、適当な溶媒とともにソックスレー抽出器など
を用いて加熱還流する方法、またはグレープフルーツ種
子の粉砕物を乾燥することなく、直接溶媒と混合撹拌し
たのち、残渣を戸別する方法などにより製造することが
できる。

この際、溶媒としては、例えばエタノール、アセトン、
ｎ−ヘキサンおよび水などの１種または２種以上の混合
物を用いることができる。

このように、圧搾または溶媒抽出して得られたグレープ
フルーツ種子のエキスは、取り扱い上の便利から、水分
や溶媒を蒸発させて取り除き濃縮エキスとすることも、
また乳糖、デキストリンなどのバインダーおよび水を加
えて水溶液とし、噴霧乾燥して粉末エキスとすることも
可能である。

さらに１本発明においては、市販のグレープフルーツ種
子エキスをそのまま利用することもできる。

また、本発明の抗菌剤には、相乗剤として他の抗菌剤１
例えばアルコール、香辛料、有機酸などを、本発明の抗
菌剤１００重量部に対して０．１〜１０００重量部の割
合で添加しても差支えない。

本発明の抗菌剤は１食品類の加工時または加工後に直接
添加することにより、バシルス　サブティリス（Ｂａｃ
ｉｌｌｕｓ　　５ｕｂｔｉｌｉｓＩＦＯ−１３７１９）
、スタフィロコッカス　アウレウス（Ｓｔａｐｈｙｌｏ
ｃｏｃｃｕｓ　　ａｕｒｅｕｓ　　ＩＦＯ−１３２７６
）、エセリシアコリ（Ｅｓｃｈｅｒｉｃｈｉａ　　ｃｏ
ｌｉ　　ＩＦＯ−３３０１）　、サルモネラ　タイフイ
ムリウム（Ｓａｌｍｏｎｅｌｌａ　　ｔｙｐｈｉｍｕｒ
ｉｕｍ　　ＩＦＯ−１３２４５）、サツ力ロマイセスセ
レヴイシエ（Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ　　ｃｓｒｅ
ｖｉｓｉａｅ　　ＩＦＯ−０２０９）、アスペルギルス
　ニイジャー（Ａｓｐｅｒｇｉｌｌｕｓ　　ｎｉｇｅｒ
　　ＩＦＯ−４４１４）などのダラム陽性菌、ダラム陰
性菌、真菌などの広範囲の微生物の発育を阻止すること
ができる。この際の本発明の抗菌剤の添加量は１食品類
に対して１〜２０００ｐｐｍであることが好ましい。こ
の添加量がｉｐｐｍ未満では十分な発育阻止効果が得ら
れず、また２０００ｐｐｍを超えると食品類の味を悪化
させるので好ましくない。

〔発明の効果〕

本発明の抗菌剤は、天然食品のグレープフルーツを原料
とするものであるため、衛生面における安全性が高く、
シかも広範囲の微生物に対して発育阻止作用を有し、食
品類に添加することにより強力な抗菌活性を発揮するこ
とができる。

〔製造例、実施例および比較例〕

以下、製造例、実施例および比較例により、本発明をさ
らに詳しく説明する。

製造例１ グレープフルーツの種子１ｋｇをよく乾燥したのち、ボ
ールミルで粉砕しｌ布で包み、油圧プレスで約ｉｔ／ｃ
ｄの圧力で加圧を行ない、圧搾液１５３ｇを得た。さら
に、その圧搾液を真空凍結乾燥し約２０ｇのエキス乾燥
物を得、本発明の抗菌剤とした。

製造例２ グレープフルーツの種子１ｋｇをよく乾燥したのち、ボ
ールミルで粉砕し、エタノール５００ｍＱとともにソッ
クスレー抽出器に仕込み、２０時間加熱還流した。得ら
れた濃縮液を減圧濃縮乾固することにより、約４０ｇの
エキス乾燥物を得、本発明の抗菌剤とした。

実施例１ 細菌用培地としてトリプトソイ寒天培地（栄研化学株式
会社製品）、真菌用培地としてサブロー寒天培地（栄研
化学株式会社製品）に、それぞれ製造例１で得られた抗
菌剤を５．１０．２０．４０．５０．１１００ｐｐの６
種類ずつを別々に添加して滅菌した。この添加量の異な
る６種類を１組とし、細菌用培地４組、真菌用培地２組
を準備した。

ついで、無菌シャーレに、このように滅菌した培地各１
０ｍＱを入れ、放冷して固化せしめた。

別に、普通ブイヨン（栄研化学株式会社製品）中で２４
時間培養した菌懸濁液５μにずつを上記無菌シャーレ中
の滅菌した培地上に接種した。この際、使用した菌は、
第１表に示される細菌４種、真菌２種で、細菌は３７℃
で２４時間５真菌は３０℃で４８時間培養し、菌の発育
を阻止するために必要な抗菌剤の量を判定し、抗菌剤の
最少発育阻止濃度とした。結果は第１表に示した。

実施例２ 実施例１において、抗菌剤として製造例２で得られたも
のを用いる以外は、実施例Ｉに準じて最少発育阻止濃度
を求めた。結果は第１表に示した。

実施例３ 実施例１において、抗菌剤として市販のグレープフルー
ツ種子エキス（Ｃｈａｍｉｅ　　Ｂｒａｓｉｌｅｉｒａ
社製品、サンパウロ、ブラジル）を用いる以外は、実施
例１に準じて最少発育阻止濃度を求めた。結果は第１表
に示した。

実施例４ 実施例１において、抗菌剤として製造例工で得られた抗
菌剤５０重量％、無水エタノールＩＯ重量％、酢酸５重
量％、水３５重量％を混合撹拌して得られたものを用い
る以外は、実施例１に準じて最少発育阻止濃度を求めた
。結果は第１表に示した。

比較例１ 実施例１において、抗菌剤として無水エタノール１０重
量％、酢酸５重量％、水８５重量％を混合撹拌して得ら
れたものを用い、さらにその添加量を１００．１５０．
２００ｐｐｍの３種類ずつとする以外は、実施例１に準
じて最少発育阻止濃度を求めた。結果は第２表に示した
。

比較例２ 比較例１において、抗菌剤としてソルビン酸カリウムを
用いる以外は、比較例１に準じて最少発育阻止濃度を求
めた。結果は第２表に示した。

比較例３ 比較例１において、抗菌剤として安息香酸を用いる以外
は、比較例１に準じて最少発育阻止濃度を求めた。結果
は第２表に示した。

以上の第１表、第２表の結果から明らかなように、本発
明の抗菌剤は、天然抗菌剤でありながら、天然抗菌剤に
比べてはるかに抗菌活性が優れているといわれる合成抗
菌剤よりも、さらに格段に優れた抗菌活性を有すること
がわかる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. グレープフルーツ種子のエキスを有効成分として含有し
   てなる抗菌剤。