JPH0676290B2 - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JPH0676290B2
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淳良 仁科
正次 伊藤
毅 内堀
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日本油脂株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、広範囲の微生物に対して生育阻止作用を示
し、特に食品への添加に適した抗菌剤に関する。
〔従来の技術〕
一般に、竹類は、熱帯に非常に多い植物であり、亜熱
帯、温帯にも自生している。そして、約280種類あると
いわれる竹類のうち、200種類以上はアジアに、約70種
類が南北アメリカに見られる。ところが、その他の大陸
には少なく、アフリカには5種類、北オーストラリアに
は2種類が知られているのみで、ヨーロツパには全く見
られていない。
日本においては、竹類は非常に一般的な植物で、変形し
にくいが弾力が強くさけやすいことなどの物理的な性質
を利用し、家庭用器具、家財などに利用されてきた。ま
た、竹類は、ササ類とともに、古くから食品との結びつ
きも深く、特に食品の包装材料として多く利用されてき
ている。さらに、そのエキス成分を抗菌剤として利用す
る試みも若干行なわれており、例えば、特開昭62−2323
64号公報、特開昭56−5510号公報、特開昭54−46815号
公報、特開昭39−28548号公報などにその例がみられ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これら竹類のエキスは、抗菌力を有する
ものの、その活性は弱く、実際に食品などに添加して
も、十分な抗菌効果を示さないなどの問題点があつた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記問題点を解決するため鋭意研究した
結果、抗菌剤として竹類のエキスとモノグリセリドとを
併用することにより、これらの問題点をすべて解決し得
ることを知り、本発明を完成させるに至つた。
すなわち、本発明は、(A)溶媒抽出して得られる竹類
のエキスおよび(B)竹類のエキス100重量部に対し
て、脂肪酸鎖長がC8〜C12のモノグリセリド0.01〜10000
重量部を有効成分として含有してなる抗菌剤に関する。
本発明において、竹類のエキスを得るための原料となる
竹類としては、ホウオウチク属、シホウチク属、マダケ
属、メダケ属、シユドザサ属、ササモルフア属、ナリヒ
ラダケ属、トウチク属などに属する竹類であり、中でも
孟宗竹の葉および茎の表皮が特に好適である。
これらの竹類から竹類のエキスを得るには、まず原料の
竹類の葉または茎の表皮をボールミルなどを用いて粉砕
し、ついでエタノール、n−ヘキサン、エーテル、アセ
トンなどの溶媒で抽出したのち、溶媒を蒸発せしめれば
よい。また、この際必要により、クロマトグラフイーを
用いてさらに精製することもできる。
本発明で用いられるモノグリセリドは、グリセリンと脂
肪酸とのモノエステルである。脂肪酸は、鎖長がC2〜C
20程度のものまで市販されており、これらは、いずれも
使用することができるが、中でもC8〜C12のもののモノ
グリセリドの抗菌性が特に優れている。また、この範囲
内であれば、種種の鎖長のモノグリセリドを単独でまた
は適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の抗菌剤には、相乗剤として、酢酸、プロピオン
酸、クエン酸などの有機酸、グリシンなどのアミノ酸、
ソルビトールなどの糖類、プロタミンなどのタンパク
質、ヒノキチオール、香辛料抽出物などの天然抗菌剤を
配合することができる。これら相乗剤の配合量は、竹類
のエキス100重量部に対して0.1〜1000重量部の範囲が好
ましい。
本発明の抗菌剤を製造するには、竹類のエキスおよびモ
ノグリセリドを、エタノール、水などの溶媒に溶解すれ
ばよく、また、竹類のエキスの乾燥粉末品と粉末化した
モノグリセリドとを混合し、粉末のまま製品とすること
も可能である。このとき、両者の配合割合は、竹類のエ
キス100重量部に対してモノグリセリド0.01〜10000重量
部が必要である。モノグリセリドの量が0.01重量部未満
では竹類のエキスとモノグリセリドとの相乗効果が得ら
れず、また、10000重量部を超えて配合しても抗菌効果
は変わらない。
本発明の抗菌剤の使用に当たつては、例えば食品などに
直接添加することなどにより、バシルス サブテイリス(Bacillus subtilis IFO−13719)、スタ
フイロコツカス アウレウス(Staphylococcus aureus
IFO−13276)、エセリシア コリ(Escherichia coli
IFO−3301)、サルモネラ タイフイムリウム(Salmo
nella typhimurium IFO−13245)、サツカロマイセス
セレヴイシエ(Saccharomyces cerevisiae IFO−020
9)、アスペルギルス ニイジヤー(Aspergillus niger
IFO−4414)などのグラム陽性菌、グラム陰性菌、真菌
などの広範囲にわたる微生物の生育を阻止することがで
きる。この際、抗菌剤の最少生育阻止濃度は、抗菌剤を
添加する対象物質に対して100ppm以上であつて、添加量
としては100〜20000ppmであることが好ましい。添加量
が100ppm未満では生育阻止効果が不十分で、20000ppmを
超えると、添加する対象物質例えば食品などの味に悪影
響を与えるので好ましくない。
〔発明の効果〕
本発明の抗菌剤は、安全性が高く、しかも広範囲の微生
物に対し、生育阻止作用を有するので、食品などに添加
することにより、強力な抗菌効果が期待できる。
〔製造例、実施例および比較例〕
以下、製造例、実施例および比較例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。
製造例1 孟宗竹の茎1kgをボールミルで粉砕し、エーテル5000ml
と共にソツクスレー抽出器に仕込み、20時間加熱還流し
た。次いで、得られた抽出液を減圧乾固することにより
エーテルを除去し、褐色の竹類のエキス40.2gを得た。
製造例2 製造例1で得た竹類のエキス5重量部、ラウリン酸モノ
グリセリド(理研ビタミン株式会社製品)1重量部、エ
タノール40重量部、水50重量部を配合して室温で撹拌
し、抗菌剤を製造した。
実施例1 細菌用培地としてサブロー寒天培地(栄研化学株式会社
製品)(表1の実験番号1〜4)および真菌用培地とし
てトリプトソイ寒天培地(栄研化学株式会社製品)(表
1の実験番号5,6)に、それぞれ製造例2で得た抗菌剤
を10,20,50,100,200,400,500,1000,2000ppmの9種類添
加して滅菌し、滅菌シヤーレに分注し放冷して、滅菌さ
れた培地計54個を得た。
次に、普通ブイヨン(栄研化学株式会社製品)中で培養
した菌懸濁液を、前記それぞれの培地に接種した。使用
した菌は、表1に示した細菌4種(実験番号1〜4)と
真菌2種(実験番号5,6)とであり、細菌は37℃で24時
間、真菌は25℃で48時間培養したのち、菌の生育状態を
観察し、菌の生育を阻止するために必要な抗菌剤の最少
生育阻止濃度を測定した。結果は表1に示した。
比較例1 実施例1において、製造例2で得た抗菌剤の代わりに、
製造例1で得た竹類のエキスの10%エタノール溶液を用
いる以外は、実施例1に準じて竹類のエキスのエタノー
ル溶液の最少生育阻止濃度を測定した。結果は表1に示
した。
比較例2 実施例1において、製造例2で得た抗菌剤の代わりに、
ラウリン酸モノグリセリドを用いる以外は、実施例1に
準じてラウリン酸モノグリセリドの最少生育阻止濃度を
測定した。結果は表1に示した。
実施例2 種種の食品として、もやし、まぐろ刺身、鶏挽肉、かま
ぼこ、うどんに対し、それぞれ製造例2で得た抗菌剤0.
4重量%をスプレーしたのち、20℃で48時間保存し、そ
のときの生菌数を測定して抗菌剤を使用しない場合と比
較した。この場合、測定法としては、一般生菌数測定法
(「微生物学」、255ページ、東京都私立短期大学協会
編、酒井書店)によつた。結果は表2に示した。
比較例3 実施例2において、製造例2で得た抗菌剤の代わりに、
製造例1で得た竹類のエキスの10%エタノール溶液を用
いる以外は、実施例2に準じて竹類のエキスのエタノー
ル溶液の場合の生菌数を測定した。結果は表2に示し
た。
比較例4 実施例2において、製造例2で得た抗菌剤の代わりに、
ラウリン酸モノグリセリドを用いる以外は、実施例2に
準じてラウリン酸モノグリセリドの場合の生菌数を測定
した。結果は表2に示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)溶媒抽出して得られる竹類のエキス
    および(B)竹類のエキス100重量部に対して、脂肪酸
    鎖長がC8〜C12のモノグリセリド0.01〜10000重量部を有
    効成分として含有してなる抗菌剤。
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