JPH038098B2 - - Google Patents

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JPH038098B2
JPH038098B2 JP59261655A JP26165584A JPH038098B2 JP H038098 B2 JPH038098 B2 JP H038098B2 JP 59261655 A JP59261655 A JP 59261655A JP 26165584 A JP26165584 A JP 26165584A JP H038098 B2 JPH038098 B2 JP H038098B2
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JP
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grating
wafer
mask
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light
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Richaado Torutona Junia Uiriamu
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Hewlett Packard Co
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Publication date
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Publication of JPH038098B2 publication Critical patent/JPH038098B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7049Technique, e.g. interferometric

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明はウエーハとマスクのアライメント装置
に関し、具体的には回折格子を用いたアライメン
ト装置に関する。
〔従来技術〕
集積回路(IC)は、回路部品とその結線を形
成するように所定のパターンに従つて形成した1
組の層をウエーハの上に作ることによつて製造す
る。フオトリトグラフ法(光食刻法)で形成する
回路においては、パターンに従つて形成すべき層
を最初に感光フオトレジストで覆う。前記フオト
レジストはフオトレジスト層の上に所望の回路パ
ターンを結像させることによつて露光される。露
光したレジストはレジストの形式によつて露光し
たレジストまたは未露光レジスト部分を除去され
る。
次にプラズマ・エツチングや化学的エツチング
等のエツチングまたは蒸着法によつて、パターン
を下の層に移す。
フオトリトグラフ法において必要なことは、各
マスク層の先のパターンに従つて形成した層に対
して精密に整列または重ねることである。直接書
込みEビームフオトリトグラフ法のような他の種
類の方法においてさえ、ウエーハへの各書込み段
階ごとに、ウエーハをEビーム装置に精密に整列
させることは重要である。現在、集積回路の密度
を制限しているのは光学的な分解能ではなく、ア
ライメント精度である。生産工程で用いるために
は、アライメント装置は高速で再現可能で高い精
度のアライメントを作り出さなければならない。
スループツトと歩留りを改善するためには、アラ
イメント装置を自動化することが有益である。
ステツプ・アンド・リピート露光装置(ステツ
パ)という一種の露光装置においては、一度に1
つまたは複数の集積回路の像を含むウエーハの一
部分だけを露光することによつて分解能とアライ
メント精度を高める。一般に、露光面積を小さく
すると分解能は増大する。各露光の後、ウエーハ
は次の露光の正しい位置までxy並進移動台の上
を移動させられる。一般的な露光面積は1cm2より
小さいので、直径が10cmのウエーハを露光するに
は一般に100回以上の工程が必要である。グロー
バル・アライメント・ステツパにおいては、各ウ
エーハはウエーハ上の1対のアライメント・マー
クを使用して一度だけ各マスクに整列し、ウエー
ハのx位置とy位置を整列し、ウエーハを適切な
回転アライメントのためにz軸の周りに回転す
る。露光域単位のアライメント・ステツパにおい
ては、各露光域ごとにアライメントを行なう。例
えばマスキング工程相互間の処理によつて引起こ
されるウエーハの歪を補償するため、各露光域ご
とに焦点合わせをやり直すこともある。
アライメント装置の設計において考慮すべき重
要事項は、フオトレジスト処理のアライメント・
マークの鮮明度に対する影響である。現在のとこ
ろ、ステツパ・レンズはただ1つの波長または2
つの非常に近い波長で鮮明な像を作るように設計
されている。従つて、最も精密なアライメント装
置は、ウエーハ上のアライメント・マークを見る
ために露光波長の単色光を利用している。フオト
レジストによる吸着があつたり、レジスト層内の
単色光の定在波によつて反射率が変動したりする
と、ウエーハ上のアライメント・マークから反射
される光の量が大幅に低下することがあり、それ
によつてアライメント精度が劣化する。定在波は
またフオトレジストの露光の変動を引起してパタ
ーンの劣化を招く。このような定在波を除去する
ため、フオトレジストの下に露光波長で強く吸収
する層を利用するフオトリトグラフ法もある。そ
のような方法においては、ウエーハ上のアライメ
ント・マークは特に検出するのが困難である。
アライメント法は2種類に大別される。第1の
方法においては、ウエーハとマスクは別々に第3
の基準となる物体に整列される。第2の方法にお
いては、ウエーハとマスクは直接互いに整列され
る。グローバル・アライメントを使用する装置と
して、マスク上のマークをマスク支持プラテン上
のマークに整列させることによつてマスクを相互
に露光光学系に整列する装置もある。前記装置で
は、支持プラテン自体は露光光学系に整列させら
れる。ウエーハは、ウエーハ上の1対のマークの
各々を軸はずれアライメント顕微鏡(露光光学系
から横方向に移動した顕微鏡)の2つの対物レン
ズの各々の内にある参照マークに整列することに
よつて相互にこの顕微鏡に整列させられる。ウエ
ーハ・マークの一方はxyアライメント用に使用
し、他方のウエーハ・マークは回転アライメント
用に使用する。このアライメントの後、ウエーハ
の台を干渉計によつて制御される一定距離だけ移
動し、ウエーハの露光域を露光光学系の軸に整列
する。露光に使用する光学系とは別の光学系をア
ライメントに使用することによつて、各々の役目
を最適化することができるが、精密なアライメン
トは露光光学系とアライメント顕微鏡とマスク支
持プラテンの位置が安定しており、これらの間の
相互接続部品の熱膨張が安定していてはじめて実
現される。
前記装置を自動化したGCAサイトアライナは
ウエーハ・アライメント・マークとして円形フレ
ネル帯を利用する。軸はずれアライメント顕微鏡
の代わりにレーザ光源と象限儀(quardrant)検
出器が使用される。帯プレートはレーザ光を関連
するレンズを通して集束するレンズとして働き、
象限儀検出器によつて検出される輝点を生ずる。
ウエーハの台は象限儀検出器からの信号に応答し
て自動的に移動させられて集束したレーザ光を象
限儀検出器の中心に向ける。
ウエーハ上の4個のアライメント・マークを、
フオトレジストが反応しない波長の光が軸上照射
するCensor SRA−100ステツパなどの装置もあ
る。この装置では、露光光学系は別の波長に合わ
せて設計しているので、光路を調節するために焦
点距離補償鏡を使用し、ウエーハ・アライメン
ト・マークの像をマスクの4つの窓を通して検出
器に焦点を合わせる。4つの窓に対する4個のア
ライメント・マークの完全自動アライメントを各
露光域ごとに行なう。
フイリツプス・リサーチ・ラボラトリーズ
(Phillips Research Laboratories)社が開発し
たステツパにおいては、マスクはx軸に平行な線
を有する線形回折格子を含む。レーザ・ビームが
この回折格子に照射され、そして不透明な障壁に
形成した1対の穴がこの回折格子から反射された
2本の1次回折ビームだけを通す空間フイルタと
して働く。この2本のビームはマスク上に結像さ
れて互いに干渉し、マスク上に正弦波状に変化す
る強度の光を作り出す。複屈折板がこの2本のビ
ームの各々を、互いに横方向にわずかにずれた2
本の互いに直角に偏光したビームに分割するの
で、互いに直角に偏光した光の2つの正弦波パタ
ーンがマスクに形成される。これら正弦波パター
ンが形成されるマスク上の点では、マスクはこれ
ら正弦波パターンの波長と同一間隔の1組の不透
明な平行線を含む。マスク上の不透明な平行線が
2つの正弦波パターンの各々を等量しや断したと
きアライメントが起つたことになる。マスク上の
平行線のこのパターンを通る光はまた一定周波数
で回転する偏光方向を有する偏光子を通るので、
2つの偏光された正弦波パターンは交互に偏光子
を通る。この光は検出器に達し、この検出器はウ
エーハとマスクの相対位置を変えてx軸アライメ
ントを制御するために使用される信号を発生す
る。この装置には、y軸アライメントを制御する
ためのy軸に沿つた回析格子を有する同様のシス
テムも設けられている。
第3図に示されている従来のアライメント装置
においては、マスクはy軸に平行な回折格子線を
有する1次元振幅回折格子11を含み、ウエーハ
はそれぞれx軸とy軸に平行な行と列を有する2
次元の振幅格子または位相格子12を含む。レー
ザ光線がマスク格子を通して照射され、投影レン
ズ13によつて集束され、ウエーハ格子12上に
マスク格子11の像を形成する。マスク格子11
の像の輝線がウエーハ格子12の各列の間にある
と、像は1次元格子として機能して光をxz平面
内で各種の回折次数に回折する。マスク格子11
の像線がウエーハ・マークの上に重なると、光は
x方向とy方向の両方に回折される。この装置で
は、yz平面内の1次の回折されたビームを監視
してx方向でのアライメントを確認する。別の同
様の1対の回折格子を使用してy方向のアライメ
ントを監視する。1977年10月1日刊のアプライ
ド・フイジツクス・レターズ(Applied Physics
Letters)、Vo1.31、No.7、426ページに「新しい
干渉計アライメント技術」(A new
interferometric alignment technique)という
表題の下に記載されたアライメント装置において
は、マスクとウエーハの各々は同一の線間隔を有
する1対の平行な1次元格子の一方を含む。垂直
に入射するレーザ・ビームはマスク格子によつて
各種の回折次数に回折され、ウエーハ格子に入射
するこれら回折次数の各々はさらに回折されて新
たな回折次数を発生する。マスク格子が直接ウエ
ーハ格子の上に整列させられると、各プラスの次
数の出力回折ビームはそれに対応するマイナスの
次数の出力回折ビームに強度が等しい。この装置
では、x方向のアライメントは+1と−1の前記
新たな回折次数が等しい場合に成立したと定義さ
れる。y方向のアライメントを検出するために同
様の1対の格子を使用する。この装置の問題は、
例えばウエーハ格子の作製の後、ウエーハ処理工
程によつてマスクまたはウエーハ上の線がブレー
ズ(格子溝の変歪)状態にされることによつて、
この装置のアライメント状態が狂うことがあるこ
とである。
〔発明の目的〕
本発明は、2つの物体を精度良く整列するよう
にしたアライメント装置を提供することを目的と
する。
〔発明の概要〕
本発明によれば、互いに整列すべき物体の上に
回折格子を利用するアライメント装置が提供され
る。本発明の実施例においては、一方の物体はウ
エーハであり、他方の物体はウエーハに整列すべ
きマスクである。ウエーハとマスクの各々はこの
アライメントを実現するために利用する回折格子
を含む。しかし、このアライメント装置は他の対
の物体の精密なアライメントに使用するのにも適
している。
マスクとウエーハを露光光学系のような第3の
物体に別々に整列させる場合に起こるようなアラ
イメント誤差が付加されないように、アライメン
ト装置は直接マスクをウエーハに整列させること
が有益である。露光の間、アライメントを維持す
ることができるようにアライメントは軸上に行な
うべきである。使用する波長は、色収差によるア
ライメント誤差が最小限にとどまるように露光波
長と同一かそれに近くすべきである。
また、スループツトを改善するためにアライメ
ントを自動化してアライメントを迅速かつ精密に
行なうことができるようにすることが有益であ
る。定在波干渉がウエーハ上のアライメント・マ
ークから反射される光の量を減らすときに生ずる
低強度レベルにおいて、特に手動アライメントが
引起こす本質的な変動によつて手動アライメント
に必要となるようなエツジ検出やパターン認識の
使用を不要とすべきである。フオトリトグラフ法
の技術で使用できるように、アライメント装置は
0.15μmより高いアライメント精度(統計学にお
ける3シグマ以内)をも有すべきである。アライ
メント装置はまた、レジストの下の層が露光波長
で高い吸収率を示す多層レジスト法を含む各種の
多層レジスト法に適合すべきである。
本明細書に開示したアライメント装置において
は、マスクはウエーハ上の回折格子に整列すべき
回折格子を含む。単色平行光はマスク上の回折格
子によつて回折され、回折された光は光学素子に
よつてウエーハ格子上に集束される。各種の次数
の回折出力光を発生するよう、ウエーハ格子はこ
の光をさらに回折する。アライメントを検出する
ようこの出力光を監視する。この装置において
は、ゼロ次の出力回折光が極値にあるときアライ
メントが起つたことになる。
まず、本発明の原理を第2A図、第2B図を用
いて説明する。両図において、2つの透過形位相
格子21と22は極めて接近している。これらの
格子21,22の各々の深さdは、格子内の山2
3を通つて伝送される光と格子内の谷24を通つ
て伝送される光の間の位相差を制御するように選
択する。第2A図のように格子21の山が格子2
2の山上に整列すると、各格子によつて引起され
る位相偏移は互いに加算される。各格子によつて
π/2の位相偏移が生ずるように深さdを選択す
ると最大量の回折が生ずる。第2B図に示すよう
に、格子21の山が格子22の谷の上にあるよう
に格子21と22を整列させると、格子21の山
を通る光は格子22の谷も通る。格子21により
引起される位相偏移が格子22により引起される
位相偏移に等しいと、第2B図に示すアライメン
トの場合、格子22の山を通る光は格子22を通
過する光に対して位相偏移を生じない。これによ
つて全部の光が直つすぐに格子を通過する(すな
わち、ゼロ次の出力回折光となる)。
この方法は接触マスクをウエーハに整列させる
のに利用することができる。しかし、マスクが投
影フオトリトグラフ法におけるようにウエーハか
ら無視できない距離はなれていると、格子21に
よつて回折される光は格子22によつて回折され
る前に広がつてしまうだけの時間を与えられる。
これを補償するために、本明細書に開示したアラ
イメント装置はマスク格子によつて回折された光
をウエーハ格子上に集束させる光学素子を含む。
マスク格子の像は事実上第2A図と第2B図の接
触マスク格子ように働く。光学素子の倍率mは1
である必要はなく、ウエーハ格子の周期はマスク
格子の周期のm倍である。ウエーハ格子から反射
される光の強度と位相の関数変動は、マスクの透
過関数(光学系の倍率を考慮して適当に拡大また
は縮小する)とウエーハ格子の反射関数の積であ
る。光学素子はこの反射光をマスク格子に再結像
し、ここでマスク格子はこの光の振幅と位相をさ
らに変調して回折光の出力ビームを発生する。フ
オトリトグラフ法で利用される本発明の実施例に
おいては、露光装置の光学素子はマスク格子をウ
エーハ格子に結像するために利用されるが、露光
装置はまたウエーハ格子をマスク格子に結像する
のにも適している。光学素子を通過する、マスク
格子からの各回折次数はウエーハ格子によつてさ
らに回折されて各種の回折次数の出力光が発生す
る。ゼロ次の出力光がマスク格子とウエーハ格子
の相対位置の関数として極値を取るときアライメ
ントが達成されたと定義される。
光学素子は有限のアパーチユアを有するため、
両方の格子からの回折次数の一部はアパーチユア
を通過しない。1968年にマグローヒル社
(McGraw−Hill Inc.)より「フーリエ光学入
門」(Introduction to Fourier Optics)という
表題で出版されたグツドマン(J.W.Goodman)
の著書に指摘されているように、各種の回折次数
の各々は回折格子の透過関数または反射関数のフ
ーリエ展開級数の一項に対応する。有限のアパー
チユアはこのフーリエ級数の高次の周波数をろ波
する効果を有するので、これら高い周波数成分は
ウエーハ上へのマスク格子の像から除去される。
これはこの像の隅を丸くする効果を生ずる。この
結像された格子とウエーハ格子の反射関数の積は
光をマスクに再回折する実効回折格子である。こ
の実効格子がその像をマスク格子上に生ずる際に
アパーチユアは再びこの実効格子の高次の周波数
をろ波する。出力回折ビームを発生する実効格子
を生ずる際にこの像にはマスク格子透過関数が乗
ぜられる。
後述する実施例において、これら有限アパーチ
ユアの効果は、各種の回折パターンを計算する際
にフーリエ変換を使用することによつて説明す
る。しかしながら、有限アパーチユア効果を無視
することによつて、アライメント装置の定量的挙
動をより簡単に展開することができる。この近似
において、マスク格子に垂直な入射光の場合、出
力ビームを発生する実効出力格子はウエーハの反
射関数R(x/m)とマスク格子の透過関数T
(x)の二乗の積である。なお、反射関数は光学
系の倍率による影響をなくすためにm倍してあ
る。あるいは、マスク格子自体ではなくマスク格
子の像によつて計算することによつて、得られる
結果は2つの格子の間の光学素子による倍率の影
響をなくす。ゼロ次の出力ビームはこの関数のゼ
ロ次のフーリエ成分に比例する振幅と位相を有す
る。すなわち、出力反射関数の一期間についての
平均である。ウエーハ格子とマスク格子の各々は
透過格子と反射格子のいずれかである。しかし、
フオトリトグラフ法では、格子像を生ずるよう露
光光学系を利用することが好都合である。本実施
例においては、マスク格子は透過格子であり、ウ
エーハ格子は反射格子である。
装置をレジスト層によつて引起される干渉によ
つて影響されないよう、位相格子をマスク内で使
用する。このように選択することによつてレジス
ト干渉をなくすことができる。なぜならば、レジ
スト層の上面は入射光の一部を反射し、そしてウ
エーハ格子からの回折から生ずる成分と干渉する
出力ビームの一成分を発生する。興味ある多くの
方法においては、レジスト層の上面は平坦である
のでその反射関数は単なる複数定数である。従つ
て、実効出力反射関数は、マスク格子の2倍のピ
ーク・ピーク位相偏移を有する方形波位相格子の
透過関数と同一であるマスク透過関数の二乗に比
例する。位相格子のゼロ次フーリエ成分は同一幅
の山、谷およびπのピーク・ピーク位相差偏移で
はゼロであるので、レジスト干渉はπ/2のピー
ク・ピーク位相偏移を有するウエーハ格子では消
去される。
有限アパーチヤ効果を考慮すると、このピー
ク・ピーク値は多少調整される。
マスク格子の作製を容易にするため、マスク格
子としてホログラフイツク格子を利用することが
有益である。それは、この格子はマスクの形成に
おいて新たな工程を加えることなく作ることがで
きるからである。x方向とy方向の双方でアライ
メントを達成するため、1対の1次元マスクとウ
エーハ格子をxアライメントに使用することがで
き、もう1対の1次元マスクとウエーハ格子をy
アライメントに使用することができる。あるい
は、x方向とy方向の双方でアライメントを達成
するため、2次元格子をマスクとウエーハの各々
で使用することができる。後者の実施例は、1次
元格子が使用された場合に単色光の別々のビーム
が格子の各々に必要であると必要な別個のビー
ム・スプリツタと回転鏡を不要にする利点を有す
る。
ウエーハとマスクに垂直なZ軸の周りでの回転
アライメントは、ウエーハとマスクの両方の上
に、好ましくは露光域の互いに反対側の境界に1
対の格子アライメント・マークを使用することに
よつて達成される。これらのマークのうちの第1
のマークをx方向とy方向で整列し、次に第2の
格子が最大限度整列するまでウエーハをこの第1
のマークの周りに回転する。このxアライメン
ト、yアライメントおよび回転アライメントに加
えて、ゼロ次の回折のエネルギ量をマスクとウエ
ーハの間の間隔の関数として極値にすることによ
つて露光光学系の焦点を調整することができる。
このアライメント技術はグローバル・アライメン
ト装置とステツプ・アンド・リピート装置のいず
れにも使用することができる。ステツプ・アン
ド・リピート装置で使用した場合、マスク格子は
互いに隣接する回路パターンの間のスクライブ線
に置かれる。このような装置においては、xアラ
イメント、yアライメント、回転アライメントお
よび焦点合わせはマスク上の各位置で繰返すこと
ができる。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明のアライメント装置を示す図
で、前述した第2A,B図の原理を利用したもの
である。
第1図において、マスク31とウエーハ33は
格子32と格子34をそれぞれ含む。接触マスク
の場合のように格子32と34が接触しているか
それに近いのではなく、格子32の像が格子34
と接触している。マスク格子34に入射するレー
ザ・ビーム35は数本のビーム36に分割され、
これらのビーム36の一部は不透明障壁38の入
射瞳37を通過して投影レンズ39によつてウエ
ーハ格子34に再結像させられる。レーザを利用
するものは主としてそれが強力な光源であるとい
う理由によるが、レーザが平行な単色光を発生す
るという理由によつてレーザを使用することは有
益である。平行光線は、収束光や発散光の場合に
必要なホログラフイツク格子ではなく、平行な線
を有する平面格子を使用することができるので有
益である。単色光を使用することによつて、結果
として生ずる格子像に色収差が起こることは避け
られるが、多色光源もこのアライメント装置に利
用することができる。HeCdレーザは441.6nmの
光を発生するので利用される。この波長はフオト
リトグラフ装置の光学素子が最大限活用される波
長に近い。以下に記載する格子の説明において
は、Z軸がマスクの平面とウエーハの平面に垂直
であり、各格子の格子線がy軸に平行である座標
系を利用する。
ウエーハ格子34は反射モードにおいて、これ
らのビームをレンズ39に向けてさらに回折する
働きをする。レンズ39と入射瞳37を通つて回
折されたビームはさらにマスク格子32によつて
回折され、そして1組の回折次数の光310が発
生する。ゼロ次の出力ビームエネルギはウエーハ
33に対してマスクのx位置とy位置を揺動する
ことによつて変調される。ゼロ次の出力ビーム
は、アライメントを調整するために利用するアラ
イメント誤差信号を発生するために検出され使用
される。xアライメント、yアライメント、回転
アライメントおよびレーザ・ビームの焦点ぼけの
働きは後述する。
前述した文献「フーリエ光学入門」に記載され
ているように、平面透過モード回折格子からのフ
アーフイールド回折パターン(すなわち、回折格
子からの多波長でのパターン)はその透過関数の
フーリエ変換に比例する。透過関数T(x)は複
素フエーザt(x)*exp(ip(x))である。この式
でtは格子によつて引起される振幅変動であり、
pは格子の点xで格子によつて引起される位相偏
移である。格子の周期的な性質によつて、T(x)
のフーリエ変換は離散的であるので次式が成立す
る。
T(χ)=o=∞n=-∞ to *exp(i2πnχ/L) (1) 上式でtoは to=(1/L)∫L/2 -L/2T(x)*exp(i2πnχ/
L)dχ (2) と定義される。上式において、Lは格子の周期で
ある。幅qの透明なスペースによつて互いに分離
された不透明な線を有し、χ=0に中心がある透
明なスペースを有する周期Lの矩形波振幅格子の
場合、透過関数の振幅は第4A図に示され、その
toは次のような値を有する。
t0=q/L、 0以外のnに対して tn=(1/πn)sin(πnq/L) (3) 第4B図に示されているようにピーク相互間の
位相偏移Sを発生する同一幅の山と谷を有する矩
形波位相格子の場合、toは次の値を有する。
t0=cos(S/2) nが奇数の場合は、 to=(−in*2/n)sin(S/2) nが0以外の偶数の場合は、 to=0 (4) n番目の回折次数の振幅と位相は、格子への入
射光の強度と、格子透過関数のn番目のフーリエ
級数係数toの振幅と位相の積に等しい。格子に対
する法線に対して角度aiで格子に入射する波長W
の単色光の場合、n次の回折ビームの方向は格子
に対する法線と角度aoを成す。これについては以
下の等式が成立する。
sin(ao)−sin(ai)=nW/L (5) 等式(1)−(4)によつて出力回折ビームの位相と振
幅を計算することが可能となる。マスク格子のフ
ーリエ係数をMoで、ウエーハ格子のフーリエ係
数をWoで表わす。マスク格子内の線の中心と隣
りの線の中心の間隔をLで表わす。ウエーハ格子
の周期はmLであり、mはマスク格子をウエーハ
上に結像する際のレンズ39の倍率である。マス
ク格子32に入射する単位振幅レーザ・ビーム3
5の場合、マスク格子からのn次の回折ビームは
Moに等しいフエーザによつて表わされる振幅と
位相を有する。アパーチユア37を通るこれらの
回折ビームの各々はウエーハ格子34上に集束さ
れ結像される。この格子34はこれらビームの
各々の光を回折する。
前記アプライド・フイジツクス・レターズに記
載されているように、マスク格子からのn次の回
折ビームの回折から生ずるウエーハ格子からのm
次の回折ビームを(m、n)で表わすと、m−n
(kとして表わす)が同一である値のビーム(m、
n)の各々は同一方向を有する。kの値が同一で
あるビームのグループをk番目のグループと称す
る。このグループ内の光は、同グループ内の個々
の回折次数の各々の寄与分の和である。従つて、
MからNまでの範囲内の回折次数だけが障壁38
を通過するようにするアパーチユア37の場合、
k番目グループ内の光に対応するフエーザGkは GkNr=M WK-r *Mr (6) と表わされる。レンズ39とアパーチユア37を
通過するこれらのグループの各々はマスク格子上
に結像され、このマスク格子はさらに回折を行な
つて1組の出力回折ビームを生ずる。k番目の出
力ビームOBkに対応するフエーザは OBkNr=M MK-r *Gr (7) =Nr=M NS=M MK-r *Wr-S *MS (8) アパーチユア37はM=−Nであるようにビー
ムの中心に置かれる。以下の説明ではこのように
仮定する。
マスク格子を距離dだけχ方向(つまり、その
格子線に垂直に)並進させると、並進された格子
のk番目のフーリエ成分Mk(d)はMk *exp(i2πnd/
L)である。マスク格子が距離dだけ並進したと
き生ずる、出力ビームに対応するフエーザOBk(d)
は OBk(d)=Nr=-N NS=-N MK-r *Wr-S *MS *exp((k−r+s)2d/L) (9) と表わされる。第2A図と第2B図の例の説明か
ら、マスク格子の山がウエーハ格子の山か谷の上
に直接整列しているときゼロ次の出力ビームの振
幅が極値を取る、ということがわかる。これはマ
スク格子とウエーハ格子の振幅、位相、両者の組
合せのどのような選択に対しても成り立つことは
等式(2)および(9)を使用して証明することができ
る。なお、マスク格子とウエーハ格子の各々は山
と谷の対称的な配置を有する。どんな対称的なマ
スク格子の場合でも、平面x=0が山の中心また
は谷の中心に置かれると、伝達関数はxの偶関数
であるのでフーリエ展開の正弦波成分はゼロとな
らなければならない。このような対称的な格子と
座標系の選択の場合、等価的に Mr=M-r (10) が成立する。等価的な結果はまたウエーハ格子の
反射関数についても成立する。ウエーハに対して
マスクがx方向にわずかに変位dだけした場合に
この振幅がdの偶数関数であると、ゼロ次の出力
ビームの振幅が極値を取る。仮変数rとsをそれ
ぞれ−r、−sと命名し直し、等式(10)を使用する
ことによつて、OB0(d)=OB0(−d)が成立する
ことが容易にわかる。これは各格子がy軸の周り
に対称的であることのみ依存するので、マスク格
子の像の山がウエーハ格子の山か谷のいずれかに
中心が置かれるときは常に、ゼロ次の出力ビーム
は極値を取る、ということになる。これはどんな
種類の対称的なマスク格子とウエーハ格子にも成
り立つ。また、光学系の倍率mが1でない場合で
さえ成立する。このような場合、ウエーハ格子の
周期はmLである。
マスクとウエーハの間でZ方向の変位を変える
ことによつても格子次数に位相偏移が生ずる。第
5図に示すように、ウエーハを焦点面上で距離D
だけ移動すると、ウエーハに入射するn次の回折
ビームは2πD*cos(bo)/Wだけ位相偏移する。
なおboはウエーハへのn次のビームの入射角、W
はウエーハ・アライメントに利用される単色光の
波長である。同様に、マスク格子に入射するビー
ムもDに比例する類似の位相偏移を行なう。マス
ク上へのn番目のビームの入射角をaoと記すこと
にする。この入射角は等式(5)によつて決定され、
(5)式においてLはマスク格子の周期である。角度
boはウエーハ格子の周期mLを使用して等式(5)と
同等の等式によつて決定される。なお、mはレン
ズ39の倍率である。
ゼロ次のビームの位相偏移は全位相偏移として
取り扱うことができるので、ゼロ次ビームに対す
るビームの相対位相偏移だけが強度分布に影響を
与える。ウエーハへのn次のビームの場合、この
相対位相偏移は2πD(cosbo−1)/Wであり、典
型的な光学装置で利用される近軸光線の場合これ
は近似的に(bo2*πD/W*Wである。ゼロ次の
出力ビームの強度の計算においては、1次ビーム
以外の相対位相偏移は無視することができる。
また、距離Dによつてマスク格子32に向かつ
てウエーハ格子34から再反射される光の各回折
次数の間に相対的な位相偏移が生ずる。この偏移
の量は第1図の点P,Q,RおよびSを参照する
ことによつて理解することができる。線RQSは
マスク格子32からゼロ次の回折であり、線
RPSは1次の回折である。第5図の角度b1は第1
図の角度PSQに対応する。反射された光の相対
的な位相偏移に対応する角度はP′R′Q′であり、
この角度はほぼ角度PRQ(b′1として記す)に等し
い。b1′=b1 *mであることは以下の説明から理解
することができる。倍率mは像距離QSを物体距
離QRで割つた値に等しいので、小角度近似では
taobは次のようにbで近似する。
b1′=PQ/QR=(PQ/QS)(QS/QR)=b1
*m(11) 典型的な縮小系の場合、mは0.1程度であるの
で、b1′による影響はb1による影響に比較して無
視することができる。従つて、焦点面からのウエ
ーハ34の変位Dによつて引起される反射光内の
相対位相偏位を無視することができる。従つて、
ウエーハとマスクの間の距離をDだけ変えること
によつて実際に起こることは、ゼロ次の出力ビー
ムの強度に−cos(2(b12D)に比例する項目が
加わることである。これは、焦点合わせのためマ
スクとウエーハの間の距離を適切に変位すると、
ゼロ次の出力ビームがこの変位に対して極値を取
ることになるということを意味する。従つて、こ
れは自動的に光を焦点合わせするために使用する
ことができる。
第6図に示されているように、レジスト層の上
面は入射光の一部を反射し、それがウエーハ格子
から反射される光の成分と干渉するため、出力ビ
ーム内に前記干渉した成分を生ずる。格子の上の
レジスト層の存在を考慮するため、ゼロ次の出力
ビームの強度の前記の式はレジスト層の上面から
反射される光の影響を含めるように修正しなけれ
ばならない。ある種の方法において、レジスト層
を塗布する前に平坦化層をウエーハの上に形成す
る。この平坦化層の目的は、レジスト層を平坦に
してマスクからレジスト層までの距離の場所によ
る変動を除去することである。このような変動が
あると、レジスト上のマスク像が局所的に焦点ぼ
けすることがある。そのような方法においては、
レジストの上面は平坦であり、従つて新たな回折
を生ずることなく光を反射する。しかし、その境
界での反射係数によつて総合振幅と位相係数Rが
生ずる。さらに、レジスト上面がウエーハ格子と
は異なるZ位置にあるため、焦点ぼけについての
項ですでに説明したように回折次数の位相偏移
Coがある。
この反射光の効果は、式(8)に指示されているゼ
ロ次の出力ビームOBpに項 Nr=-N (M-r *R*(Mr *eicr)) (12) を加えることである。式(10)を用いることによつて
この方程式は R* Nr=-N (Mr2*eicr (13) と書き直すことができる。ゼロ次出力ビームに対
するこの追加寄与分が0であるとレジスト干渉は
なくなる。一般的に、焦点ぼけによる位相偏移は
小さいので、第1次近似ではこれを無視すること
ができる。その近似においては、式(3)によつて矩
形波振幅格子の場合すべてのrについてMrが実
数であることが示されるので、式(12)によつて表わ
されるレジスト反射寄与はゼロにすることはでき
ない。しかし、矩形波位相格子の場合、式(12)を0
にすることができることが式(4)より示される。
アパーチユア37がすべての回折次数を通過さ
せるとすると、前述したように、位相差のピー
ク・ピーク値がπ/2である位相格子については
レジスト寄与分はゼロであろう。1次の回折ビー
ムとゼロ次の回折ビームだけがアパーチユア37
を通過する状況では、レジスト寄与分を除去する
には位相偏移のピーク・ピーク値は1.07/2であ
る。一般に、すべての回折ビームがアパーチユア
37を通過するという近似においては、ウエーハ
格子の透過関数の二乗のゼロ次のフーリエ成分が
ゼロであると、ウエーハ上で位相格子とのレジス
トと関連する干渉はない。
マスクの作製を容易にするため、ホログラフイ
ツク位相格子をマスク格子として利用する。第7
A図に示されているように、周期L2<L1の振幅
格子を長さL1/2の部分に分割し、互いに隣接
する部分をx方向に沿つて互いに反対の向きに
L2/2より小さい距離eだけ移動することによ
つて周期L1のホログラフイツク回折格子を作る。
互いに近接された2つの互いに隣接する部分の間
の境界はUで表わし、互いに遠ざけられた2つの
互いに隣接する部分の間の境界はVで表わす。各
部分は個別の格子として働く。すでに指摘したよ
うに、ある部分を並進すると、各部分からの各回
折次数に移動距離に数値または回折次数を乗じた
値に比例した位相偏移Sが生じる。第7B図は交
互の位相偏移パターンが矩形波位相格子によつて
作り出されたパターンと同一であることを示して
いる。これら回折次数のうちの一定の次数がフア
ーフイールド領域まで伝搬すると、パターンは位
相格子のパターンとほぼ同一となる。第3図のア
パーチユア37がこれらの次数のうちの1つを除
いて全部を除去すると、ホログラフイツク格子は
位相格子と同等となる。L1=8*L2と選択すると、
アパーチユア37が+1または−1の次数だけを
通過することができるのに十分なだけ各種の次数
の角度間隔が置かれる。大部分のエネルギは+1
と−1の回折次数方向にあるので、これら2つの
次数のうちの一方がアパーチユア37を通過する
ように選択する。便宜上、これらの部分の1つか
らの1次回折ビームの1つが第3図に示されてい
るように反対ビームの所望の方向に放出されるよ
うに、単色光がゼロでない入射角aiでウエーハに
入射するように選択する。これを実現するために
必要な角度aiは式(4)で決定する。
第8A図は、マスク上の振幅格子とウエーハ上
の各種ピーク・ピーク位相偏移をもつ位相格子の
場合のゼロ次出力ビームのエネルギの計算結果を
示す。第8B図はマスク上の位相格子とウエーハ
上の各種のピーク・ピーク位相偏移の位相格子に
ついての同様の結果を示す。マスク格子の像の山
または谷がウエーハ格子の山の上に重ねられたと
きは常に、双方が極値を示す。また第8B図に示
されているように、2つの山は対称的ではなく、
しかもピーク・ピーク位相偏移がゼロの場合のエ
ネルギの量がゼロではない。この非対称性はレジ
スト干渉の影響を補償する代替法として利用する
ことができる。
レジスト干渉の影響によつて作り出される主要
な問題は、ゼロ次出力ビームの強度がレジストの
厚さがある値の場合に極めて小さくなることがあ
るということである。このような厚さは時々生ず
るので、この方法を全てのウエーハに適用するた
めには、前記干渉効果を補償しなければならな
い。第8B図の2つの山は同一でないので、レジ
スト干渉効果によつてこの2つの山のうちの一方
がほぼ0になると、他方の山はアライメントに使
用するのに適する。この非対称性を利用する装置
は第9図に示されている。
すでに指摘したように、ホログラフイツク回折
格子の位相偏移はホログラフイツク回折格子の各
部分からの回折次数の数値に比例する。従つて、
−1次数は+1次数の位相偏移パターンとは反対
の位相偏移パターンを有する。従つて、+1次数
のx=0での山は−1次数のx=L1/2での山
に対応する。この非対称性を利用するため、ビー
ム92の−1回折次数95が格子94に垂直であ
り、ビーム93の+1次数が回折次数95に平行
であるような入射角で単色光源91が1対の入射
ビーム92と93をホログラフイツク格子94に
供給する。光源91は非対称性を利用する様々な
方法で制御することができる。一実施例において
は、通常はビーム92と93のうちの一方だけが
光源91によつて供給されるが、ゼロ次の出力ビ
ームのエネルギがあるしきい値以下になると他方
のビームが供給される。別の実施例においては、
検出器がビーム92と93の双方からエネルギを
受取るようにチヨツパで両ビームが断続される。
両ビームは同時に供給すべきではない、さもない
と望ましくない干渉が起こる。
これまで説明して来た1次元格子は一方向につ
いてのみアライメントの狂いを測定することがで
きる。xyアライメント補正を行なうためには、
2つの別個の互いに直角方向を向いた格子と2つ
のレーザ・ビームが必要である。しかしながら、
2次元回折格子を利用することによつて1本のレ
ーザ・ビームでx方向とy方向のアライメントの
狂いを測定することが可能である。ウエーハ格子
を第10A図に、マスク位相格子を第10B図に
示す。マスク格子は、前述の有限アパーチユア効
果による補正は別にして、レジスト干渉がなくな
るという望ましい特性を有する。1次元の場合の
ように、マスク格子の透過関数の二乗は2次元パ
ターンの任意のセルについての平均が0でなけれ
ばならない。また、1次元の場合のように、有限
アパーチユアろ波効果が含められたときレジスト
の干渉による影響を排除するようにピーク・ピー
ク位相差を調整することができる。一般に、第1
0B図の位相格子の場合のように2つの異なる深
さのエツチを有する位相格子を精密にエツチング
で作ることは困難である。しかし、そのような3
位相位相格子はホログラフイツク格子として簡単
に作ることができる。
有限アパーチユアの影響を考慮するため、x方
向のm番目の回折次数とy方向のn番目の回折次
数に対応する2次元透過係数tnoと反射係数rno
それぞれマスク格子とウエーハ格子について決定
しなければならない。上記の1次元方程式は、ア
パーチユア37を通る回折次数のすべての2次元
合計に簡単に一般化される。透過関数t(x、y)
と反射関数r(x、y)がxの関数とyの関数の
積(つまり、t(x、y)=f(x)g(y))であ
る2次元格子は特に分析が容易である。そのよう
な格子の場合、tnは積fn *gnとなる。なお、fn
gnはそれぞれf(x)とg(g)のフーリエ級数のフ
ーリエ係数である。第10B図の格子はそのよう
な格子の例である。
再び第1図において、出力回折ビーム310の
光路は回転鏡311によつて曲げられてスクレー
パ・ミラ312に偏向させる。ミラ312はアパ
ーチユア314を含む不透明な障壁313にこれ
らの光路を偏向する。レーザ・ビーム35と出力
ビーム310はわずかに横方向に移動させられる
ので、出力ビーム310はスクレーパ・ミラによ
つて偏向されるが、レーザ・ビーム35はレーザ
光源316から発出してスクレーパ・ミラ312
の端を通る。レーザ・ビームは回転鏡311によ
つてウエーハ格子32に照射される。
障壁313は、アパーチユア314を通るゼロ
次出力回折ビーム315以外の出力ビームのすべ
てをしや断する働きをする。ビーム315は帯域
フイルタ324を通つて光電子増倍管317に達
する。この帯域フイルタはビーム35のレーザ光
の周波数近くの光だけを通すので、バツクグラン
ド光とウエーハ上のフオトレジストを露光するた
めに使用する周波数の光を除去する。これによつ
て、露光用の光が光電子増倍管317に漏れるこ
とによつて起こるアライメントの劣化なしに、ウ
エーハ上の1カ所の各露光の間、連続アライメン
トを維持することが可能となる。光電子増倍管3
17を飽和することを避けるためにレーザ316
の出力を3μW程度に減衰する。平均出力信号の
一定振幅を維持するため、光電子増倍管317の
増幅度を自動利得制御回路によつて一定にする。
利得の自動制御によつて、回路はウエーハ内の吸
収層による減衰に対して鈍感になる。
光電子増倍管317の出力信号に応答し、位相
検波器318はx位置アライメント誤差信号を発
生する。マスク31が取付けられているレチクル
台320にたわみピボツト軸受によつて接続され
た圧電モータのようなモータ319はこのエラー
信号に応答し、レチクル台320のx位置をウエ
ーハに対して調整し、それによつてマスクとウエ
ーハの間のアライメントを達成する。マスクとウ
エーハの間の相対運動だけが重要であることは明
白であるので、マスクの位置ではなくモータの位
置を調整するためにモータをウエーハに結合する
こともできる。x方向のアライメントを可能にす
るため、第11図に示されているように3つの圧
電モータがレチクル台320に接続されている。
1つのモータはレチクル台320の第1の側のほ
ぼ中心(点A)に取付けられ、そしてx並進のた
めに使用される。1対のモータの各々は第1の側
に隣接する第2の側の互いに反対側(点BとC)
に接続されている。同じように駆動されると、こ
の1対のモータはy並進を生じ、そしてアンバラ
ンスに駆動されると、Z軸の周りの回転を追加す
る。
アライメント・エラの方向と強度を感知するた
め、位相検波法を利用する。この方法を実行する
ため、基準発振器321のような周期信号源がモ
ータ319に正弦波信号を供給してマスクのx位
置を揺動し、それによつて光電子増倍管317の
出力信号に周期成分を発生する。この揺動のピー
ク相互間の振幅は約1μmである。位相検波器3
18は基準発振器の30サイクルの間、光電子増倍
管317の出力信号と発振器321の信号の積を
積分し、発振器321の周波数で光電子増倍管3
17のフーリエ成分を測定する。位相検波器31
8は加算器322にこのフーリエ成分に比例する
直流信号を加える。正確なアライメントでは、発
振器321の周波数でのx位置誤差信号のフーリ
エ成分は0となる。誤差信号の強度は、アライメ
ントの狂いの符号を含むアライメントの狂いの量
に比例する。レチクル台320のx位置はx並進
を制御する圧電モータの入力に加わる電圧によつ
て決定される。増幅器323は、誤差信号が0と
なつたときレチクル台320の並進が停止するよ
うに誤差信号を積分する積分器を含む。
マスクのx位置と調整とマスクのx位置の揺動
運動を同時に行わせるため、誤差信号と発振器3
21の正弦波信号は加算器322で加算され、次
に増幅器323で増幅されてからモータ319に
供給される。アライメント装置は200msec.の間
動作して装置の微細アライメントを行なう。次
に、参照信号の加算器322への供給が断たれ、
そして圧電モータ319の入力に加わる直流電圧
はサンプルホールド回路(図示せず)に保持され
る。これによつてレチクル台320が整列位置に
保持され、ウエーハの露光の間レチクル台320
の揺動運動は行われない。
y方向での周波数とは異なる周波数でx方向に
レチクル台320を揺動することによつてxアラ
イメントとyアライメントを同時に行なうことが
できる。本実施例では、これら2つのの周波数は
150Hzと170Hzである。xアライメントの誤差信号
は光電子増倍管317からの信号の150Hz成分に
比例し、yアライメントの誤差信号は170Hz成分
に比例する。ウエーハよりもマスクを揺動させる
ことが有益である。それは、マスクの方が高い周
波数で揺動することができ、アライメントのため
の期間を短かくすることができるからである。
このアライメント装置を利用する前に、ウエー
ハとマスクを周知の技術によつて、ウエーハ格子
の±4分の1周期以内に整列させる。アライメン
ト装置は最も近い極値で整列し、従つて±4分の
1周期はアライメント装置の捕獲範囲である。ウ
エーハ格子の周期は8μmであるので捕獲範囲は
±2μmである。
このアライメント装置はグローバル・アライメ
ント装置で微細アライメントを行なうために利用
することができると共に、各位置ごとのアライメ
ントのためにも利用することができる。後者の場
合、アライメント格子は互いに隣接するダイの間
でスクライブ線に設けられているので格子は各ダ
イの露光には干渉しない。次のダイを露光光学系
のフイールド内に持ち込むためにウエーハをレチ
クル台320に対して並進し終わると、信号がス
テツパによつて発生されてダイを露光する。この
信号はそのダイ位置での微細アライメントを行な
うために利用される。またこの信号は微細アライ
メントを完了するのに十分な400msec.だけ遅延
されてからこのダイを露光するのに利用される。
一般に、格子はウエーハ上に形成されパターン
を有している層の少なくとも2つに形成しなけれ
ばならない。第1の格子は酸化物層に作る。イン
プランテーション工程や薄膜を形成する工程にお
いては、先のマスク工程に利用されるウエーハの
機能によつてはあまり影響を受けない。従つて、
その格子は次の工程でも利用することができる。
しかし、厚い層を形成すると、マスク・パターン
の複製によつて先の層の格子に重なる格子がその
厚い層に形成される。従つて、両方の重なつてい
る格子からの回折が乱される。これが起こると、
罫書線の別の位置の別のマスク格子がマスクに含
まれるはずであるので、厚い層のパターニングの
後にこの厚い層に完全に機能的な格子が生ずる。
〔発明の効果〕
本発明のアライメント装置によれば、第1回折
格子、第2回折格子を有する物体を極めて精度良
く位置合わせすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアライメント装置を示す図。
第2A図、第2B図は本発明のアライメント装置
の原理を示す図。第3図は従来のアライメント装
置の概略図。第4A図、第4B図は本発明に使用
する回折格子の伝送特性の中の振幅および位相特
性を示す図。第5図は、本発明に使用する露光光
学系の焦点ぼけが各回折次数間に生ずる干渉の説
明図。第6図は、本発明に使用するレジスト格子
とウエーハ格子からの反射の説明図。第7A図、
第7B図は本発明に使用するホログラフイツク格
子によつて生じるパターンを示す図。第8A図、
第8B図は、マスク格子およびウエーハ格子のず
れとゼロ次出力ビームとの関係を示す図。第9図
は、本発明に使用するレジスト干渉除去方法を示
す図。第10A図、第10B図は、本発明に使用
する2次元ウエーハ格子と2次元マスク位相格子
を示す図。第11図は、レチクル台の立面図。 31:マスク、32:回折格子、33:ウエー
ハ、34:回折格子、39:投影レンズ、31
1,312:ミラ、316:レーザ、324:バ
ンドパスフイルタ、317:光電子増倍管、31
8:位相検波器、321:基準発振器、323:
増幅器、319:モータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の(イ)〜(ニ)を含む第1物体と第2物体の整列
    をおこなうアライメント装置。 (イ) 前記第1物体上の反射格子。 (ロ) 入力光を受けて前記反射格子へ出力光を回折
    するとともに、前記反射格子の前記出力光の反
    射回折光を受けて、前記入力光のゼロ次の回折
    光を出力するための前記第2物体上の位相格
    子。 (ハ) 前記反射格子と前記位相格子との間に介在し
    て、前記出力光を前記反射格子のうえに収束す
    るとともに前記反射回折光を前記位相格子のう
    えに収束するようにするための投影レンズ。 (ニ) 前記ゼロ次の回折光の強度が極値をとるよう
    に、前記反射格子と前記位相格子との距離を実
    質的に変えない方向で、前記第1物体と前記第
    2物体との相対位置を可変する手段。
JP59261655A 1983-12-19 1984-12-11 アライメント装置 Granted JPS60143632A (ja)

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US06/564,854 US4631416A (en) 1983-12-19 1983-12-19 Wafer/mask alignment system using diffraction gratings

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