JPH0370778A - 歯科材料用無機フィラーの表面処理方法 - Google Patents

歯科材料用無機フィラーの表面処理方法

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JPH0370778A
JPH0370778A JP1207478A JP20747889A JPH0370778A JP H0370778 A JPH0370778 A JP H0370778A JP 1207478 A JP1207478 A JP 1207478A JP 20747889 A JP20747889 A JP 20747889A JP H0370778 A JPH0370778 A JP H0370778A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は無機フィラーの表面処理方法に関する。
詳しくは大きな疎水基を有する特定のシランカップリン
グ剤を用いて無機フィラーを表面処理するに照し炭化水
素系溶剤中で両者を反応せしめることにより優れた表面
処理効果を発現せしめる表面処理方法に関する。
さらには該方法により表面処理された無機フィラーに関
する。該無機フィラーはプラスチックス、塗料、インク
、コート剤、it磁波シールド材、歯科材料などの充填
剤として有用である。
(従来の技術) γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシンラン
(以下γ−MPSと称す)は無機フィラーの表面改質に
汎用されているシランカップリング剤であるが、近年該
シランカップリング剤のプロピレン基をより長鎖のアル
キレン基に替えることにより表面処理効果を一層向上さ
せようとする試みがなされている。
例えば(i)特公昭44−20871、(ii)坂梨・
西山著、歯科材料・器減第3巻2号284〜294頁(
1984)、(iii)J、  Jang等著、Pro
c、  41st Anr+aalConferenc
e、 Re1nforced Plastics/Co
mpositeIngtitute、  The  5
ociety  or  the  Plastics
Industry、 5ession 2− C(19
86)には下記の一般式で表現されるシランカップリン
グ剤 (ただしnは7から20までの整数) を用いた無機フィラーまたはガラス板の表面処理法が記
載されている。
ところで一般にシランカップリング剤を無機フィラー表
面と均一に反応せしめる方法としては例えば、フィラー
を激しく撹拌しながら該カップリング剤をスプレー添加
する方法、適当な溶剤へ無機フィラーとカップリング剤
とを分散または溶解させた後溶剤を除去する方法、ある
いは水溶液中でカップリング剤のアルコキシ基を酸触媒
により加水分解してシラノール基へ変換し、該水溶液中
で無機フィラー表面に付着させた後、水を除去する方法
等がある。
いずれの場合も50〜150℃の範囲で加熱することに
よりフィラー表面との反応が完結すると言われている。
そしてこれらの方法は上記公知文献のシランカップリン
グ剤(1)の場合においても踏襲されている。
例えば前出の文献(i)において具体的に例示されてい
る表面処理方法は以下の通りである。シランカップリン
グ剤(1)を溶解したベンゼン、トルエン、ジオキサン
等の溶剤へフィラーを分散させてから、該溶剤を蒸発除
去してシランカップリング剤(1)が付着したフィラー
を回収し、その後読フィラーを100℃以上に加熱する
ことにより表面処理を完了している。この方法では、溶
剤が除去された後の加熱工程によりはじめてフィラー表
面とシランカップリング剤との間に実質的な化学結合が
生じていると准測される。
文献(ii)においては、10−メタクリロイルオキシ
デシルトリメトキシシランのエタノール溶液中に、ガラ
ス板を浸漬し、ガラス板を引き上げた後、110℃に加
熱して表面処理を行っている。
文献(iii)ではit−メタクリロイルオキシウンデ
セニルトリメトキシシランを酸触媒存在下、水系でフィ
ラーと反応させている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、シランカップリング剤(1)を用い、無
機フィラーの表面処理を行う場合、上述の公知文献に見
い出される処理方法を適用すると表面処理効果が、不十
分である。即ち文献(i)〜(iii)記載の表面処理
が施されたフィラーを用いて複合材料を作成した場合、
確かに現在広く用いられているγ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシランで表面処理された場合と
比べるとフィラー含量、機械的強度等は改善されてはい
るもののその度合は必ずしも大きくはない。
本発明の目的はシランカップリング剤で無機フィラーを
表面処理する場合に、優れた表面処理効果を発現せしめ
る処理方法を提供することである。
また本発明の他の目的はより大きな表面処理効果を有し
た無機フィラーを提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は上記の問題点に鑑み、長鎖のアルキレン基
を有するシランカップリング剤を用いて表面処理する場
合、より大きな表面処理効果を発現せしめる方法につい
て鋭意検討を重ねてきた。
その結果シランカップリング剤と無機フィラーを炭化水
素系有機溶剤中で加熱反応せしめる方法により、優れた
表面処理効果を有する無機フィラーが得られることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は下記の一般式 〔ただし、litは水素原子またはメチル基、R1は加
水分解可能な基、R3は炭素数が1ないし6の炭化水素
基、Xは酸素または硫黄原子、mは2または3、nは8
から20までの整数を表わす] で表現されるシランカップリング剤と無機フィラーをハ
ロゲン原子を有することがある炭化水素系溶剤中、60
〜15(1℃の温度@囲で反応せしめることを特徴とす
る無機フィラーの表面処理方法である。
(II)式において、加水分解可能な基R1としては塩
素原子、アルコキン基、イソシアナート基、アシロキシ
基、イミノキシ基等が挙げられるが、これらのなかでも
塩素原子、アルコキシ基、イソシアナート基か活性が高
く、特にこのましい。
シランカップリング剤(II)の具体的な例としては下
記の化合物群を挙げることができる。
H,C= C−COS+c)l、←S i +OCH3
) z表面処理される無機フィラの材質については、特
に制限はない。例えばSin、、A12!03、TiO
x、ZrO*、FetO−1BaO1La、O,、Sr
O*、ZnO,PbO5CaO等のような酸化物、5i
CSB4C,TC等のような炭化物、5isNa、BN
のような窒化物。
またこれらが基材となる鉱物(例えばカオリン、クレー
 タルク、ウオラストナイト、マイカ、雲@)やガラス
、セラミックス(例えばジルコン、サイアロン、チタニ
ア、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、バイオグラ
ス)ヒドロキシアパタイト等も対象となる。
さらに^Q(OR)、のような水酸化物、CaF tの
ようなハロゲン化物、Ba5O,、CaCO5、Ca[
lPO4、Ca(HtPO4)t、Ca*(PO4)t
、CazPtOt、ca(pos)t、CaaPtOq
、MgyPaOtt、Af!(POa)s、へQ(PO
4)のような塩も用いられるa 2nSNi、 Fe、
 Cr、 Co、 Pd、 PL。
へg1Auなどの単体金属または、これらの合金粉末も
含まれる。これらの無機フィラーの粒径は特に制限され
るものではないが、通常0.005〜500μ川の範囲
にあるものが好適に使用される。
本発明の最大の特徴は、無機フィラーとシランカップリ
ング剤(IT)との反応をハロゲン原子を有することあ
る炭化水素系溶剤中で行うことにあり、さらにこの反応
を速やかに行うために、無機フィラー シランカップリ
ング剤(II)および該炭化水素系溶剤からなる懸濁液
を加熱することにある。
ここで用いられるハロゲン原子を有することある炭化水
素系溶剤は、加熱工程において反応が速やかに進行する
温度を与えることが必要であるため、常圧での沸点が6
0℃以上好ましくは70℃以上のものが望ましい。また
後に該溶剤を留去して表面処理フィラーを回収する際、
溶剤の留去を速やかに行うために常圧での沸点が200
℃以下のものか望ましい。かかる溶剤としてはヘキサン
、ヘプタン、デカン、ベンゼン、トルエン、エチルベン
ゼン、キシレン、メシチレン、ジエチルベンゼン、シク
ロヘキサン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、トリクロロエタン等があげられる。これらの中でも
ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンか特に好まし
い。
これらの溶剤を用いた懸濁液は温度が60℃ないし15
0℃の範囲、より好ましくは70℃ないし140℃の範
囲で加熱される。この範囲より温度が低いと反応に長時
間を要し、また温度か高いとシランカップリング剤中の
(メタ)アクリル基が変質するので好ましくない。
なお本発明においては水、メタノール、エタノ−ル、ア
セトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ノオキサン
、メチルエチルケトン、ジメトキシエタン、ジメチルホ
ルムアミドのような水酸基、エーテル基、ケトン基、エ
ステル基、アミド基を有する溶剤は無機フィラーとシラ
ンカップリング剤(I[)との反応を著しく阻害するの
で用いることは不適当である。
シランカップリング剤(fl)の使用量は無機フィラー
の表面の大半をシランカップリング剤(It)の単分子
膜で被覆しうる量以上である。この量は無機フィラーの
比表面積値から概算することができる。無機フィラーの
粒径が小さく、即ち比表面積が大きくなればなるほど必
要とされるシランカップリング剤11(n)は増加する
が、−殻内には無機フィラー100重量部に対して0.
1〜100重量部用いられる。通常は、シランカップリ
ング剤の最適使用量は、得られる複合材料の所望の物性
が最大となるように実験に基づいて決定されるべきであ
る。
加熱時間は温度、無機フィラーの材質、無機フィラーの
比表面積、使用するシランカップリング剤の量やN類、
溶剤等に依存し、通常は1.0分から12時間程度であ
る。熱処理が終るとフィラーは濾過、減圧留去、遠心分
離、または凍結乾燥等の方法により溶剤から分離回収さ
れ、充分乾燥することにより表面処理されたフィラーが
得られる。
(効 果) 本発明の方法により表面処理された無機フィラーは分散
性が特に優れており、樹脂や重合性単量体中に該フィラ
ーを大量かつ均一に練り込むことが容易である。また表
面が高度に疎水化された無機フィラーが得られるため、
該フィラーが配合されたポリマーコンポジットは耐水性
が改善されており歯科用材料として好適である。歯科材
料の他には、一般成型用樹脂、コート剤、塗料、インク
、IL 接着剤、電@会シールド材のフィラーとしても有用であ
る。
(実施例) 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
実施例1 石英粉末を振動ボールミルで粉砕し平均粒径2.5μm
粒径範囲O11〜20μmの粉末を得た。この粉末30
0g、  )ルエン500a+L 11−メタクリロイ
ルオキシウンデンルトリメトキシシラン6gを、温度計
、メカニカルスターラー、還流冷却管を付した112の
せパラプルフラスコに混合しこの懸濁液を激しく撹拌し
ながらオイル浴で120℃(浴温)に加熱し2時間還流
した。この間フラスコ内温は、txt”cであった。放
冷後トルエンを減圧留去してフィラーを回収し、12時
間真空下で乾燥し表面処理フィラーを得た。
得られたフィラーの疎水性媒体中への分散性を評価する
目的で以下の稠度測定を行った。
色えL糺り 表面処理されたフィラー200重量部および流動パラフ
ィン100重量部を練り合わせてペースト状混合物を得
た。該ペースト0.5s+12を秤り取り、これをガラ
ス板(sx 5cm)の中心に盛り上げるように静置し
た。次に、その上に40gの荷重のかかつたガラス板(
5X 5cm)を静かに乗せ120秒経過後に展延され
たペーストの長径と短径をガラス板越しに測定し、その
両者の算術平均値をもって稠度とした。第1表にその値
を示すが、これは3回繰り返した独立な測定の平均値で
ある。なお、測定は25℃の恒温室中で行った。
フィラーの分散性が良くなるとペーストの粘度は低下し
、上記に定義した稠度の数値は大きくなる。従って、稠
度の数値が大きいものほど、フィラーの分散性は良好で
あると判定できる。
実施例2〜6、比較例1〜4 第1表に示す溶剤及び反応温度条件で、実施例1の石英
粉末を用いて、実施例1の方法に従った表面処理を行っ
た。得られたフィラーの稠度測定の結果を第1表に併せ
て示す。
以下余白 〃2〃70      528.2 〃3ベンゼン  81  2 32.9〃 4ヘプタン
  98   2  31.7〃5キシレン 144 
 1 30.5〃 6 クロロホルム   62   
 2   28.4比較vA11  トks−ン25 
   12   20.0〃 2 ジオキサン  10
2   2  1B、4〃   3  エタノール (
95%)       79         2  
    1L6比r比例1 酢酸0.5%含有の水(pH3,5) 450e12、
ポリオキンエチレンモノラウリルエーテル(1分子中に
エトキシ基平均15個) 50gを懸濁させ、ここへ1
1−メタクリロイルオキシウンデシルトリメトキンシラ
フ6gを入れ3時間室温で撹拌した。その後、実施例1
と同じ石英粉末300gを入れ、さらに2hr撹拌した
。懸濁液を遠心分離し、上澄を除き粉末を回収した。真
空乾燥の後、110℃で2時間乾燥し、表面処理された
フィラーを得た。実施例1の方法に従って稠度を測定し
、その結果を第2表に示した。
比較例6 実施例1の石英粉末1kgをミキサーでよく撹拌しなが
らここへ11−メタクリロイルオキシウンデシルトリメ
トキシシラン20g及びトリエチルアミン200mgの
混合物をスプレーした。引き続きよく撹拌した後110
℃で2時間加熱乾燥し表面処理されたフィラーを得た。
実施例【の方法に従って稠度を測定し、その結果を第2
表に示した。
比較例7 比較例1で得たフィラーをさらに110℃で2時間加熱
処理して、表面処理されたフィラーを得た。
このフィラーについて、実施例1の方法に従って稠度を
測定し、その結果を第2表に示した。
実施例7 実施例1において、フィラーを回収する際に、トルエン
を減圧留去する代わりに吸引が過により脱液を行ないフ
ィラーをトルエンでよく洗浄してから真空乾燥した。得
られたフィラーについて拡散反射法でフーリエ変換赤外
吸収スペクトルを測定し、表面処理後のフィラーと表面
処理前のフィラーの差スペクトルを求めたところ、17
20cm −’にカルボニル基に由来するピークを、2
920cm−’及びH50c+s−’lこC−H結合に
由来するピークを認め、フィラー表面上にシランカップ
リング剤が結合していることが判明した。
実施例8〜13および比較例8 実施゛例1で用いた11−メタクリロイルオキシウンデ
シルトリメトキンシランのかわりに第3表に示すシラン
カップリング剤を用いて実施例1と同様な方法で表面処
理を行った。得られたフィラーについて稠度を測定し、
結果を第3表に示した。
実施例14 1.10−デカンジオールジメタクリレート25重量部
2,2.6− )リメチルへキサメチレンジイソシアネ
ート1モルとグリセリンジメタクリレート2モルとの付
加物(U−4THと称する)40重量部、2.2−ビス
(メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパ
ン(1分子中にエトキシ基平均2.6個存在するもので
D −2,6Eと称する)35重量部及び2,4.6−
)リフチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
0.5重量部を混合溶解し重合性単量体組成物を得た。
この単量体組成物100重量部と実施例1で得た表面処
理されたフィラー400重量部を混練した後、真空脱胞
して重合性組成物を得た。この組成物をキセノンランプ
(1300W)で90秒光照射し硬化させた後、120
℃で30分加熱して得られた硬化物について圧縮強度と
曲げ強度を測定したところ、8個の試料の平均値がそれ
ぞれ4960kg/am”と1960kg/am”であ
った。
比較例9 比較例8で得た表面処理されたフィラー400重量部と
実施例14の単量体組成物100重量部を混練し、重合
性組成物を得た。該組成物を実施例14の条件にて硬化
させ、その圧縮強度と曲げ強度を測定したところ、それ
ぞれ4650kg/c+s”と1760kg/am’で
あった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記の一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ [ただし、R^1は水素原子またはメチル基、R^2は
    加水分解可能な基、R^3は炭素数が1ないし6の炭化
    水素基、Xは酸素または硫黄原子、mは2または3、n
    は8から20までの整数を表わす] で表現されるシランカップリング剤と無機フィラーをハ
    ロゲン原子を有することがある炭化水素系溶剤中、60
    〜150℃の温度範囲で反応せしめることを特徴とする
    無機フィラーの表面処理方法。
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