JPH0356636A - Cu合金製電気機器用コネクタ - Google Patents

Cu合金製電気機器用コネクタ

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JPH0356636A
JPH0356636A JP1192189A JP19218989A JPH0356636A JP H0356636 A JPH0356636 A JP H0356636A JP 1192189 A JP1192189 A JP 1192189A JP 19218989 A JP19218989 A JP 19218989A JP H0356636 A JPH0356636 A JP H0356636A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、導電性、 曲げ部の耐はんだ剥離性、 耐熱クリープ特性および耐マイグレーション特性に優れ
、高温湿潤環境での使用に耐えることのできるCu合金
製電気機器用コネクタに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、一般に各種の電気機器用コネクタの′!A造に重
量%で(以下、%は重量%を示す)、Sn:l.5〜9
%、 P  :o.oa〜0.35%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成を有
するCu合金(以下、燐青銅という)が用いられていた
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、近年、電気機器はますます小型化される
と同時に高出力化および高集積化し、それに伴って上記
電気機器に使用されるコネクタの肉厚も薄くかつ小型化
および複雑化されると同時にコネクタの高導電性も要求
されるようになってきた。また、上記電気機器の高出力
化および高集積化にともなってコネクタ相互の間隔も狭
くなり、コネクタに発生した熱の放散がされに<<、コ
ネクタ自身も加熱され、高温強度の優れたコネクタが要
求されるようになってきた。さらに近年、コネクタ相互
間隔の狭い高集積化された上記電気機器は、自動車、小
型船舶等に搭載されて高温多湿な環境で使用されること
が多く、時には水をかぶる時もある。このような湿潤な
環境で電気機器を使用すると、電気機器のコネクタ相互
の間隔が狭いことも関係して、コネクタに付着している
水分がコネクタの金属元素と反応し、金属元素がイオン
化し、陰極に移動して金属結晶が成長し、コネクタ間に
短絡(マイグレーション)が生じる現象も発生し、小型
化あるいは形状複雑化し、かつ電気極間距離を狭くした
場合、十分にその機能を発揮することができず、さらに
自動車、小型船舶等の走行中にうけるコネクタの振動お
よび曲げ圧力等によりはんだが剥離するという問題点も
生じてきた。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上記コネクタに機械的力が加わ
っても耐はんだ剥離性に優れ、加熱されても強度を維持
することができ、さらにコネクタに水分が付着してもマ
イグレーションを起すことのないCu合金からなる導電
性の優れた電気機器用コネクタを開発すべく研究を行っ
た結果、NI:0.5 〜3%、   Sn:0.1 
〜0.9%、S i:o.08 〜0.8%、  Zn
:0.1 〜3%、Fe:0.007 〜0.25%、
 P :0.001〜0.2%、を含有し、残りがCu
と不可避不純物からなる組成を有するCu合金で構成し
たコネクタは、常温での引張強さ、伸びおよびばね限界
値が従来のコネクタとほぼ同じ値を示し、電導度、曲げ
に対する耐はんだ剥離性、耐熱クリープ特性および耐マ
イグレーション特性が従来のコネクタよりも一層優れて
いるという知見を得たのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたものであ
って、 NI:0.5 〜3%、    Sn:O.1 〜0.
9%、S I:0.08 〜o.g%、   Zn:0
.1 〜3%、Fe:0.007 〜0.25%、 P
  :0.001〜0.2%、を含有し、残りがCuと
不可避不純物からなる組成を有するCu合金で構成した
導電性、耐熱クリープ特性および耐マイグレーション特
性に優れたCu合金製電気機器用コネクタに特徴を有す
るものである。
つぎに、この発明の電気機器用コネクタの製造に用いる
Cu合金の成分組成を上記の如く限定した理由について
説明する。
(a)NlおよびSi これらの成分は、共存した状態で化合物を形成し、もっ
て導電性を大幅に低下させることなく強度およびばね性
を向上させるとともに、軟化温度を高め、高温下での耐
クリープ特性を向上させる作用があるが、その含有量が
Ni:0.5%未満でも、またS I:0.011%未
満でも化合物の形成が不十分で、上記作用に所望の効果
が得られず、一方、Nlの含有量が3%を越えても、ま
たSi含有量が0.8%を越えても熱間圧延性および導
電性が低下するようになることから、その含有量をそれ
ぞれNI:0.5〜3%、S 1:0.08〜0.8%
と定めた。
(b)  Sn Sn成分には、ばね性および曲げ加工性を一段と向上さ
せる作用があるが、その含有量が0.1%未満では所望
のばね性を確保することができず、一方、その含有量が
0.9%を越えると耐マイグレーション特性および導電
性に低下傾向が現われるようになることから、その含有
量を0.1−0.9%と定めた。
(c)  Zn Zn成分には、はんだ耐熱剥離性および耐マイグレーシ
ョン特性を向上させる作用があるが、その含有量が0.
1%未満では上記作用に所望の効果が得られず、一方、
その含有量が3%を越えると、はんだ付け性が損なわれ
るようになることから、その含有量を0.1〜3%と定
めた。
(d)  Fe Fe成分には、熱間圧延性を向上させる効果(表面割れ
や耳割れの発生を抑制する効果)およびNlと81の化
合物析出を微細化し、よってメッキ加熱密着性を向上さ
せる効果等を通じて、コネクタの信頼性を高める作用が
あるが、その含有量が0.007%未満では上記作用に
所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.25%
を越えると熱間圧延性効果が飽和し、むしろ低下傾向が
現われるようになると共に、導電性にも悪影響を及ぼす
ようになることから、その含有量を0.007〜0.2
5%と定めた。
(e)  P P成分には、曲げ加工によって起るばね性の低下を抑制
し、よって成型加工して得たコネクタの挿抜特性を向上
させる作用および耐マイグレーション特性を向上させる
作用があるが、その含有量が0.001%未満では所望
の効果が得られず、方、その含有量が0.2%を越える
と、はんだ耐熱剥離性を著しく損なうようになることか
ら、その含有量を0.001−0.2%と定めた。
〔実 施 例〕
つぎに、この発明の電気機器用コネクタを実施例により
具体的に説明する。
通常の低周波溝型溶解炉を用い、それぞれ第1表に示さ
れるCu合金溶湯を調製し、半連続鋳造法にて、厚さ:
l50mm,幅:400mm,長さ: l[ioOm+
sの寸法をもった鋳塊に鋳造した。この鋳塊に、750
〜900℃の範囲内の所定の圧延開始温度にて熱間圧延
を施して、厚さ:11mmの熱延板とし、ついで水冷後
、上記熱延板の上下両面を0.5市づつ而削して庫さ:
10關とした状態で、通常の条件にて冷間圧延と焼鈍と
を交互に繰り返し行ない、最終的に250〜550℃の
範囲内の所定温度に1時間保持の条件で焼鈍を施すこと
によって、本発明コネクタ素材1〜9および比較コネク
タ素材1〜9をそれぞれ製遣した。
なお、比較コネクタ素材のうち1〜9は、いずれも構成
成分のうちのいずれかの成分含Hm (第1表において
※印を付したもの)が、この発明の範囲から外れた組成
をもつものであり、8および9は、従来コネクタ素材で
ある。
つぎに、この結果得られた各種コネクタ素材について、
下記の引張試験、ばね限界値試験、導電率測定、応力緩
和率算定による熱クリープ特性の評価、曲げ部の耐はん
だ剥離試験、メッキ加熱密着性試験および最大漏洩電流
測定による耐マイグレーション特性の評価を行った。
(1)  引張試験 上記素材の圧延方向に平行に採取したJ ISS号試験
片を用いて引張強さと伸びを測定し、それらの結果を第
1表に示した。
(2)ばね限界値試験 厚さ: 0.25關、幅:lOIII11長さ二80闘
の寸法を有する試験片を圧延方向に平行に切り出し、J
ISH 3130に定めるモーメント試験を行い、ばね
限界値を測定してその結果を第1表に示した(以下、こ
のばね限界値を、初期状態のばね限界値という)。
つぎに、上記寸法をHする試験片を、第2図に示される
ように、曲げ角度A−130”、段差D一21II1を
有し、曲げ部に曲率半径を生じない曲げ加工を施して曲
げ加工試験片を作製し、この曲げ加工試験片を用いて上
記JIS I1 3130のモーメント試験を行い、ぼ
る限界値をapj定した(以下、この曲げ加工試験片を
用いて測定したばね限界値を曲げ加工後のばね限界値と
いう)。
上記第1表に示した初期状態のばね限界値および上記測
定した曲げ加工後のばね限界値を、次の式、すなわち、 曲げ加工によるばね 一 限界値の低下率(%) に代入し、曲げ加工によるばねv4i昇値の低下率(%
)を求めてその値を第1表に示し、曲げ加工によるコネ
クタ素材のばね性の低下の捏度を評価した。一般に電気
機器用コネクタは曲げ加工により製逍されるため、曲げ
加工によるばね限W値の低下率が大きいコネクタ素材は
好ましくない。
(3〉  導電率測定 導電率は、JIS I+ 0505に定める測定方広で
測定し、その結果を第1表に示した。
(4)応力緩和率算定による耐熱クリープ特性の評価 応力緩和率は、厚さ: 0.25mm、幅: 12.7
mm,長さ:120mm (以下、Loとする)の寸法
をもった試験片を使用し、この試験片を、長さ:110
ma+,深さ=3mmの水平縦長溝を有する治具に上記
試験片の中央部が上方に膨出するように弯曲セットし(
この時の試験片の両端部間の距離:llOmmをLtと
する)、この状態で温度:150℃にl000時間保持
し、加熱後、上記治具から取りはずした状態における上
記試験片の両端部間の距M(以下、L2とする)を測定
し、計算式: によって算出することにより求め、求めた応力緩和率を
第1表に示し、耐熱クリープ特性の評価を行った。
(5)曲げ部の耐はんだ剥離試験 厚さ: 0.25關、幅: 15m111%長さ: 6
0mmの寸法をもった試験片をロジンフラックスで処理
し、温度:230℃ノ60%Sn−40%pb合金のは
んだ塔中に浸漬し、その表面に上記はんだを付着させ、
この状態で、大気中、温度=150℃、tooo時間保
持の条件で加熱し、加熱後、試験片を18o゜密着曲げ
し、再び180°曲げ戻す条件で行ない、このtgo’
曲げ部におけるはんだ剥離の有無を観察し、その結果を
第1表に示し、曲げ部における耐はんだ剥離性を評価し
た。
(6)メッキ加熱密着性試験 厚さ: 0.25m+*,幅:2511長さ:l001
11+1(7)寸法を有する試験片を用意し、これに通
常の78融浸漬メッキ法により厚さ二2即のAgメッキ
を施し、このAgメッキ試験片を温度:400”Cに3
分間加熱し、加熱後の試験片のメッキふくれのH無を観
察し、その結果を第1表に示してメッキ加熱密着性を評
価した。
(7)最大漏洩電流Apj定による耐マイグレーション
特性の評価 厚さ: 0.25+am、幅=5市、長さ:100mm
(7)寸肱を有する試験片を第1表の各合金について2
枚1組として用意し、さらに、第1図に示す電気回路よ
りなるδνj定装置を用意した。
上記測定装置において、1は定電圧直流電源、2は電流
計、3は電圧計、4は水槽、5は水道水、6は試験片、
7は絶縁樹脂、8は絶縁樹脂に設けられた穴、9は電線
である。上記用意された2枚の試験片6でもって直径:
10mmの穴8を有する厚さ=1關の絶縁樹脂7を挾み
、上記2枚の試験片6のうち一方を正極に、もう一方を
負極に接続し、14Vの電圧を加えたまま上記水槽4の
水導水5に3分間浸漬、3分間乾燥の操作を縁り返し行
ない、50サイクルに至るまでの最大漏洩電流をflP
I定し、その結果を第1表に示すことにより耐マイグレ
ーション特性の評価を行った。
第1表に示される結果から、本発明コネクタ素材1〜9
は、引張強さ、伸び、ばね限界値およびメッキふくれ発
生の有無によるメッキ加熱密着性については、従来の燐
青銅である比較コネクタ素材8およびつとほぼ同一の値
を示すが、導電率および曲げ部の耐はんだ剥離性につい
ては従来の燐青銅である比較コネクタ素材8および9よ
りも優れており、また、応力緩和率および最大漏洩電流
については、本発明コネクタ素材1〜9が比較コネクタ
素材8および9よりもいずれも低い値を示すことから、
本発明コネクタ素材1〜9は耐熱クリープ特性および耐
マイグレーション特性については従来の燐青銅よりも優
れていることがわかる。
一方,NlおよびSiの含有量がこの発1リ1の組成範
囲より少ない比較コネクタ素材1では、引張強さ、初期
状態のばね限界値および応力緩和率が劣り、Nlおよび
Snの含有量がこの発明の組成範囲より多い比較コネク
タ素材2および5では導電率が従来の燐青銅よりも良く
ならず、SlおよびPがこの発明の組成範囲より多い比
較コネクタ素材3および6では曲げ部にはんだ剥離が発
生し、Sn,ZnおよびFeが共にこの発明の組成範囲
より低いと曲げ部のはんだ剥離およびメッキふくれが発
生し、初期状態のばね限界値が大幅に低下し、さらに最
大漏洩電流が大幅に増加することから耐マイグレーショ
ン特性が大幅に低下することがわかる。
さらに、この発明において、Pは重要な添加元素であり
、比較コネクタ素材7に示されるようにPが含まれない
と曲げ加工によるばね限界値の低下率は大幅に増加する
。一般に電気機器用コネクタは、主として曲げ加工によ
り製造されるところから、上記曲げ加工によるばね限界
値の低下率の大きなコネクタ素材で製造された電気機器
用コネクタは上記過酷な要求に応ずることができないこ
とがわかる。
以上、この発明の条件から外れた成分組成(第1表にお
いて、この発明の条件を外れた成分組成には※印を付し
て区別した)を有すると、従来の燐青銅である比較コネ
クタ素材8および9よりも導電率が向上しないもの、引
張強さまたは伸びが劣るもの、初期状態のばね限界値が
劣るもの、耐熱クリープ特性の目安となる応力緩和率が
劣るもの、曲げ部のはんだ剥離またはメッキふくれが発
生するもの、最大漏洩?lS流が大きく耐マイグレーシ
ョン特性の劣るものなどが発生し、好ましくないことが
わかる。
〔発明の効果〕
この発明のCu合金製電気機器用コネクタは、導電性、
耐熱クリープ特性および耐マイグレーション特性、耐メ
ッキふくれ性および曲げ部の耐はんだ剥離性がいずれも
優れたCu合金で構成されているので、小型化、高集積
化および形状複雑化に伴なう発熱に対しても十分対処す
ることができ、さらに湿潤な環境にあってもマイグレー
ションが発生することのない高い信頼性が得られるなど
工業上有用な特性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、耐マイグレーション特性を試験するための装
置の概略図、 第2図は、曲げ加工試験片の斜視図である。 1:定電圧直流電源   2:電流計 3:電圧計       4=水 槽 5:水道水       6:試験片 7:絶縁樹脂      8:穴 9 ;電 lO;曲げ加工試験片 A:曲げ角度 : 三菱伸銅株式会社 富 外1名 第 2 図 手 続 補 正 8 (自発) 平成 ノC年 8月25日 ヘ合金製電気機器川コネクタ 代表者 細 [1 正 5. 拒絶理由通知の日付 (1)  明細潟第9頁第20行に、 「ぼる限界値」 とあるを、 「ばね限界値」 に補正する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Ni:0.5〜3%、Sn:0.1〜0.9%、
    Si:0.08〜0.8%、Zn:0.1〜3%、Fe
    :0.007〜0.25%、P:0.001〜0.2%
    、を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(
    以上、重量%)を有するCu合金で構成したことを特徴
    とする、導電性、曲げ部の耐はんだ剥離性、耐熱クリー
    プ特性および耐マイグレーション特性に優れたCu合金
    製電気機器用コネクタ。
JP1192189A 1989-07-25 1989-07-25 Cu合金製電気機器用コネクタ Expired - Lifetime JPH0776397B2 (ja)

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