JPH0354134B2 - - Google Patents

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JPH0354134B2
JPH0354134B2 JP1186782A JP1186782A JPH0354134B2 JP H0354134 B2 JPH0354134 B2 JP H0354134B2 JP 1186782 A JP1186782 A JP 1186782A JP 1186782 A JP1186782 A JP 1186782A JP H0354134 B2 JPH0354134 B2 JP H0354134B2
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vinyl
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ethylene
carboxylic acid
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は耐衝撃性に代表される機械的性質と耐
候性が均衡しすぐれ、かつ外観良好な成形品を与
え得る熱可塑性樹脂組成物に関するものである。 代表的な耐衝撃性樹脂として知られている
ABS樹脂は、グラフトゴム基質たるジエン系ゴ
ムが劣化しやすいことに起因して耐候性が劣ると
いう重大な欠点が有している。この欠点を改良
し、耐衝撃性と耐候性の両者がすぐれた熱可塑性
樹脂の取得を目的とした探索が従来より行なわれ
ており、例えばグラフトゴム基質として(1)エチレ
ン−プロピレン−非共役ジエン系三元共重合ゴム
を用いる方法や(2)アクリル酸エステル系ゴム質重
合体を用いる方法などが提案されている。しかし
ながら、上記(1)法においては塊状重合法や溶液重
合法を採用しているため、高ゴム含量の重合体が
得られないことおよび溶媒の除去プロセスが繁雑
であることなどの問題があり、また上記(2)法にお
いても乳化重合法を採用しているため、ゴム質重
合体の粒子径コントロールが難かしく、重合体回
収プロセスが繁雑であることなどの問題がある。
したがつて上記従来法では製造プロセス上いくつ
かの問題があるばかりか、得られる熱可塑性樹脂
の耐衝撃性も十分満足できるものではない。 本発明者らは上記従来の問題点を解消し、耐衝
撃性と耐候性が均衡してすぐれた熱可塑性樹脂組
成物を効率的に得ることを目的としていわゆるビ
ニル系重合体に対するゴムブレンドの観点から検
討を行なつた結果、(A)ビニル系重合体としてα、
β−不飽和カルボン酸を少割合共重合せしめた変
性ビニル系共重合体を用い、さらに(B)ゴム質重合
体としてエチレンとα、β−不飽和カルボン酸グ
リシジルエステルからなる変性ポリエチレンを用
いることにより上記目的が達成できることを知見
し先に提案した。 しかるに本発明者らのその後の検討によれば、
上記重合体(A)と(B)のブレンド組成物においては、
重合体(A)に対する重合体(B)の相溶性が劣るため
に、組成物の耐衝撃性にいまだ改良の余地がある
ことが判明した。そこで上記重合体(A)と(B)からな
る組成物の耐衝撃性を一層改良させるべくさらに
検討を続けた結果、上記重合体(A)および(B)と共に
さらに(C)ポリエチレンおよび/またはエチレン共
重合体を特定量配合することにより耐衝撃性が一
層向上し、しかも耐候性を十分満足する熱可塑性
樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到
達した。 すなわち本発明は(A)(イ)芳香族ビニル系モノマ、
シアン化ビニル系モノマおよび(メタ)アクリル
酸エステル系モノマよりなる群から選ばれた少な
くとも1種のビニルモノマに対し、(ロ)α、β−不
飽和カルボン酸の少なくとも1種を0.01〜5重量
%共重合してなる変性ビニル系重合体および(B)エ
チレンに対しα、β−不飽和カルボン酸グリシジ
ルエステルの少なくとも1種を0.5〜30重量%共
重合してなる変性ポリエチレンおよび(C)ポリエチ
レンおよび/またはエチレンに対し共重合可能な
他のビニルモノマ(ただしα、β−不飽和カルボ
ン酸グリシジルエステルを除く)を共重合してな
るエチレン共重合体を、(A)50〜99重量部に対し(B)
+(C)が50〜1重量部(合計100重量部)で、かつ
(B)/(B)+(C)が20〜99重量%となる割合で配合した
ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物(第1発
明)および(A)α、β−不飽和カルボン酸の共重合
量が0.1〜10重量%である変性ビニル系重合体、
上記重合体(B)、(C)および(D)芳香族ビニル系モノ
マ、シアン化ビニル系モノマおよび(メタ)アク
リル酸エステル系モノマよりなる群から選ばれた
少なくとも1種のビニルモノマからなるビニル系
重合体を、(A)が1〜90重量部、(B)+(C)が1〜50重
量部、(D)が1〜90重量部(合計100重量部)で、
かつ(B)/(B)+(C)が20〜99重量%となる割合で配合
したことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物(第2
発明)を提供するものである。 本発明の熱可塑性樹脂組成物は上記従来法の如
くグラフト重合プロセスを経ることなく単純なブ
レンドコンパウンドとして得られるため、製造プ
ロセス上の種々の問題点が解消される。また本発
明においては各種合体同志の親和性、相溶性が良
好なため、すぐれた耐衝撃性と耐候性を具備した
組成物が得られる。 本発明で用いる変性ビニル系重合体(A)とは(イ)ス
チレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
o−クロロスチレン、m−クロロスチレンおよび
p−クロロスチレンなどの芳香族ビニル系モノ
マ、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル
などのシアン化ビニル系モノマおよびメタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチルおよびアクリル酸
メチルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノ
マよりなる群から選ばれた少なくとも1種のビニ
ル系モノマに対し、(ロ)α、β−不飽和カルボン酸
の少なくとも1種を特定量共重合したものであ
る。 上記(イ)ビニル系モノマの中ではとくにスチレ
ン、α−メチルスチレン、アクリロニトリルおよ
びメタクリル酸メチルが好適であり、これらは1
種または2種以上を組合せて使用できる。またこ
こでいう(ロ)α、β−不飽和カルボン酸としてはア
クリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる
が、アクリル酸およびメタクリル酸が好ましく使
用される。 この変性ビニル系重合体(A)における(ロ)α、β−
不飽和カルボン酸の共重合量は、上記第1発明の
場合は0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量
%が、また上記第2発明の場合は0.1〜10重量%、
好ましくは0.5〜5重量%が適当であり、いずれ
の場合も共重合量が上記下限以下では以下に説明
する(B)変性ポリエチレンとの親和性が不十分で望
ましい耐衝撃性が得られず、また上記上限以上で
は組成物からなる成形品の表面光沢が低下するた
め好ましくない。 代表的な変性ビニル系重合体(A)としてはスチレ
ン/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリロニ
トリル/アクリル酸共重合体、スチレン/メタク
リル酸メチル/アクリル酸共重合体、スチレン/
アクリロニトリル/メタクリル酸メチル/アクリ
ル酸共重合体およびこれらにおいてアクリル酸の
代りにメタクリル酸を用いた共重合体などが挙げ
られる。これらの変性ビニル系共重合体(A)は塊上
重合法、塊状−懸濁重合法などの公知の重合法に
より製造することができる。 一方、本発明で使用する変性ポリエチレン(B)と
は、エチレンに対し、α、β−不飽和カルボン酸
グリシジルエステルを0.5〜30重量%共重合して
なるグリシジル基含有エチレン系共重合体であ
る。ここでα、β−不飽和カルボン酸グリシジル
エステルとは一般式
【式】(式中、R は水素原子、低級アルキル基あるいはグリシジル
エステル基で置換された低級アルキル基である。)
で示され、具体的にはアクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジ
ル、イタコン酸グリシジルなどが挙げられるが、
なかでもメタクリル酸グリシジルが好ましく使用
できる。変性ポリエチレン(B)におけるα、β−不
飽和カルボン酸グリシジルエステルの共重合量は
0.5〜30重量%、とくに1〜20重量%の範囲が適
当であり、0.5重量%以下では変性ビニル系重合
体(A)との親和性が十分発揮できず、また30重量%
以上では変性ポリエチレン自体の柔軟性が損なわ
れ、いずれもすぐれた機械的性質を有する組成物
が得られないため好ましくない。 また、変性ポリエチレン(B)には、少割合の他の
共重合可能な不飽和モノマ、たとえばプロピレ
ン、1−ブテンなどのα−オレフイン類、ビニル
エーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルな
どのビニルエステル類、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなどのアクリル酸およびメタクリル酸
エステル類、アクリロニトリル、スチレン、一酸
化炭素などを一種以上共重合せしめてもよい。 変性ポリエチレン(B)の具体例としては、エチレ
ン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレ
ン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合
体、エチレン/一酸化炭素/メタクリル酸グリシ
ジル共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル
共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル/酢
酸ビニル共重合体などが挙げられ、これらは公知
の重合法により製造することができる。 また、本発明で使用する重合体(C)におけるエチ
レンと共重合可能なビニルモノマ(但し、α、β
−不飽和カルボン酸グリシジルエステルは除く)
とはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセンなどのα−オレフイン類、ビニルエー
テル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの
ビニルエステル類、メチル、エチル、プロピル、
ブチルなどのアクリル酸およびメタクリル酸エス
テル類、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタ
ジエン、5−エチリデンノルボルネンなどの非共
役ジエン類、などが挙られ、少なくとも1種を特
定量用いることができる。 重合体(C)の具体例としてはポリエチレン、エチ
レン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテ
ン共重合体、エチレン/プロピレン/酢酸ビニル
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチ
レン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/プ
ロピレン/ジシクロペンタジエン共重合体などが
挙げられ、これらは1種または2種以上併用する
ことができる。またこれらのエチレン共重合体(C)
は公知の重合法により製造することができる。 本発明組成物において、全組成物100重量部中
に占める変性ポリエチレン(B)とポリエチレンまた
はエチレン共重合体(C)との合計量は1〜50重量
部、とくに5〜40重量部が好ましく、1重量部以
下では組成物の耐衝撃性が不十分であり、50重量
部以上では、かえつて引張特性などの機械的性質
や流動性が低下するため好ましくない。また重合
体(B)と(C)において、(B)/(B)+(C)は20〜99重量%、
とくに30〜95重量%が好ましく、20重量%以下で
は変性ビニル系重合体(A)との親和性が不十分で望
ましい耐衝撃性が得られないため好ましくない。 本発明においては変性ビニル系重合体(A)と変性
ポリエチレン(B)および重合体(C)の三成分を上記の
割合で配合することにより目的とする耐衝撃性と
耐候性を具備した熱可塑性樹脂組成物(第1発
明)を得ることができるが、さらにはこの変性ビ
ニル系共重合体(A)と変性共重合成分としてのα、
β−不飽和カルボン酸を含有しないビニル系重合
体(D)の混合物に対し変性ポリエチレン(B)と重合体
(C)を配合した四成分系の熱可塑性樹脂組成物(第
2発明)によつても同様の目的を達成することが
できる。 ここで用いるビニル系重合体(D)とはスチレン、
α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノ
マ、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル系モ
ノマおよびメタアクリル酸メチルなどの(メタ)
アクリル酸エステル系モノマから選ばれた少なく
とも1種を重合してなる重合体であり、具体的に
はポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ス
チレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/
メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アク
リロニトリル/メタアクリル酸メチル共重合体な
どが挙げられ、これらは乳化重合法、懸濁重合
法、塊状重合法、塊状一懸濁重合法などの公知の
重合方法により製造される。 本発明の四成分系組成物(第2発明)における
変性ビニル系共重合体(A)、変性ポリエチレン(B)、
重合体(C)およびビニル系重合体(D)の配合比は全組
成物100重量部中に(A)が1〜90重量部、(B)と(C)の
合計量が1〜50重量部(D)が1〜90重量部で、かつ
(B)/(B)+(C)が20〜99重量%を占める割合が適当で
ある。この四成分系熱可塑性樹脂組成物において
は、変性ビニル系共重合体(A)のα、β−不飽和カ
ルボン酸共重合量をやや高くし、これをビニル系
重合体(D)で希釈するといういわゆるマスターパツ
チ法も採用される。 なお本発明の熱可塑性樹脂組成物に対し、所望
により有機スルホン酸塩および硫酸エステル塩か
ら選ばれた少なくとも1種を添加する場合には、
耐衝撃性および耐候性が一層向上した組成物を得
ることができる。ここでいう有機スルホン酸塩お
よび硫酸エステル塩とは、一般式R(SO3M)n
およびR(OSO3M)nで示されるものである。
ただし、式中Mは金属原子をRは有機基を、ま
た、nは1以上の整数を示す。Mの好ましい例と
してはリチウム、ナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属類、マグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、
あるいは亜鉛、アルミニウムなどが挙げられる。
Rの好ましい例としてはフエニル、α−ナフチ
ル、β−ナフチル、ドデシルフエニル、ドデシル
ナフチル、アリル、メタクリルなど、あるいは高
分子量体であるポリスチレン、ポリエチレングリ
コールなどである。 有機スルホン酸塩の好ましい例としては一般式 (ただし、式中Mはリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、R′およびR″はメチル、エチ
ル、フエニル、2−ヒドロキシエチル、4−ヒド
ロキシブチルである)で示される化合物、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、メタクリルスルホ
ン酸ナトリウム、1,5−ナフタレンジスルホン
酸カリウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物、スルホン化ポリスチレンのナトリウム塩な
どである。硫酸エステル塩の好ましい例としては
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウ
ム、ステアリル硫酸カルシウム、ステアリル硫酸
バリウム、ポリオキシエチレンエーテル硫酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンドデシルフエニルエ
ーテル硫酸ナトリウムなどである。これらの有機
スルホン酸塩および硫酸エステル塩は2種類以上
併用してもよい。これらの有機スルホン酸塩およ
び硫酸エステル塩の添加量は熱可塑性樹脂組成物
100重量部に対し10重量部以下、好ましくは0.1〜
5重量部が適当であり、10重量部以上では組成物
の色調が低下するため好ましくない。 また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発
明の目的を損なわない範囲で通常の添加剤、たと
えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、滑
剤、離型剤、染料および顔料を含む着色剤、繊維
状および粒状の充填剤(たとえば、ガラス繊維、
ガラスビーズ、炭素繊維、炭酸カルウシウム、炭
酸マグネシウム、硫酸バリウム、微粉ケイ酸、ワ
ラステナイト、タルク、クレー、マイカ、セリサ
イト、ゼオライト、ペンナイト、ドロマイト、カ
オリンなど)および強化剤、核化剤、難燃剤など
で変性されていてもよい。これらの添加剤は1種
または2種以上を併用して添加し得る。 また少量の他の熱可塑性樹脂(たとえば、ポリ
プロピレン、アクリル樹脂、フツ素樹脂、ポリア
ミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリフエニレンオキサイドなど)、熱
硬化性樹脂(たとえばフエノール樹脂、メラミン
樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポ
キシ樹脂など)、軟質熱可塑性樹脂(たとえば、
ポリエステルエラストマー、ポリウレタンなどを
添加してもよい。 これらの樹脂は1種のみでなく2種以上を併用
してもよい。 本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法には特
に限定がないが、三者もしくは四者の重合体混合
物および必要に応じ添加されるその他の添加剤
を、変性ビニル系共重合体(A)の軟化点以上の温度
で溶融混合する方法が好ましい。具体的には重合
体(A),(B)および(C)を溶融混合する方法、重合体(A)
および(C)の溶融混合物にさらに重合体(B)を溶融混
合する方法、重合体(B)および(C)の溶融混合物にさ
らに重合体(A)を溶融混合する方法、重合体(A)、
(B)、(C)および(D)を溶融混合する方法、重合体(A)お
よび(D)の溶融混合物にさらに重合体(B)と(C)の溶融
混合物を溶融混合する方法、重合体(A)、(D)および
(C)の溶融混合物にさらに重合体(B)を溶融混合する
方法などが挙げられ、重合体の溶融混合の組合せ
は任意に変えることができる。 また、所望の添加剤の添加は上記の重合体の溶
融混合においていずれの段階でもよい。好ましく
は最終組成物の溶融混合物に加えることが適当で
あり、この場合には耐衝撃性および耐候性が一層
向上した組成物を得ることができる。 なお、溶融混合手段としてはバンバリーミキサ
ーおよび押出機などの任意の手段が採用し得る。 かくして得られる本発明の熱可塑性樹脂組成物
は耐衝撃性や引張特性などの機械的性質と耐候性
が均衡してすぐれるものであり、この特性を生か
した種々の用途に適用が期待できる。 以下に実施例を挙げて本発明の硬化をさらに詳
述する。 なお実施例における機械的性質の評価は
ASTM規格に準じて測定した値である。 実施例1〜7および比較例1〜7 第1表に示した変性ビニル系共重合体(A)変性ポ
リエチレン(B)重合体(C)および添加剤をそれぞれ第
1表の割合で混合し、220℃に設定したスクリユ
ー押出機で溶融混練−ペレタイズした。 各ペレツトから射出成形により試験変を成形
し、その機械的性質、耐候性および成形品外観を
評価した結果を第1表に示す。 なお、1/4″アイゾツト衝撃試験片については、
ウエーザーメーター100時間照射前(a)および照射
後(b)の衝撃強さを測定し、照射後の衝撃強さの低
下の程度を知ることにより、耐衝撃性と耐候性を
同時に評価した。 成形品外観については試験片を目視で判定する
ことにより行ない、◎〜光沢であり極めて良好、
○〜良好、×〜光沢が損なわれ不良を判定基準と
した。 また、下記第1表および第2表中の略記号の内
容は次のとおりである。 ST:スチレン AN:アクリロニトリル MMA:メタクリル酸メチル AA:アクリル酸 MAA:メタクリル酸 MLA:マレイン酸の無水物 E:エチレン P:プロピレン B:ブテン−1 D:非共役ジエン GMA:メタクリル酸グリシジル VA:酢酸ビニル MA:アクリル酸メチル SDBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム SSIA:3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン
酸ナトリウム LSN:ラウリル硫酸ナトリウム PSEA:エチレンビスステアリルアミド K3−WAX:ヒドロキシステアリン酸ドリグリセ
リド
【表】
【表】 第1表の結果から明らかなように、本発明の熱
可塑性樹脂組成物(実施例1〜7)は重合体(C)を
配合しない場合(比較例7)に比較して耐衝撃性
が一層向上し、かつ耐候性および成形品外観をも
均衡して満足するものである。一方、α、β−不
飽和カルボン酸で変性していないビニル系共重合
体をベースとする場合(比較例1)、変性ポリエ
チレン(B)の代りにポリエチレンを配合する場合
(比較例2)および変性ポリエチレン(B)と重合体
(C)の合計量において(B)の割合が20%以下の場合
(比較例3)は重合体同志の親和性が悪いため、
耐衝撃性が極めて小さい組成物しか得られない。
また、変性ビニル系共重合体(A)に対するα、β−
不飽和カルボン酸の共重合量が5重量%以上(比
較例4)では組成物の流動性が低下するため成形
品の外観が極めて悪化し、好ましくない。 更に、変性ポリエチレン(B)と重合体(C)の合計配
合量が1.0重量部位下(比較例5)では十分な耐
衝撃性が得られず、50重量部以上(比較例6)で
は組成物の引張特性の低下が著しくなるため好ま
しくない。 実施例8〜13および比較例8〜10 第2表に示した変性ビニル系共重合体(A)、変性
ポリエチレン(B)、重合体(C)およびビニル系重合体
(D)および添加剤をそれぞれ第2表の割合にし、ま
ず重合体(A)と重合体(D)および重合体(C)を混合し、
220℃に設定したスクリユー押出機により溶融混
練ペレタイズした。更にこの混合物と重合体(B)お
よび添加剤を混合し、220℃に設定したスクリユ
ー押出機により溶融混練ペレタイズした。 各ペレツトから射出成形により試験片を成形
し、その機械的性質、耐候性および形品外観を評
価した結果を第2表に示す。
【表】
【表】 第2表の結果から明らかなように、本発明の四
成分系熱可塑性樹脂組成物(実施例8〜13)もま
た耐衝撃性に代表される機械的性質、耐候性およ
び成形品外観を均衡に満足した成形品を与える。 一方、変性ビニル系共重合体(A)に対するα、β
−不飽和カルボン酸共重合量が0.1重量%以下
(比較例8)および10重量%以上(比較例9)の
場合は重合体同志の親和性が向上せず、十分な耐
衝撃性が得られない。 また、変性ポリエチレン(B)と重合体(C)との合計
量において、重合体(B)が20重量%以下(比較例
10)の場合においても重合体同志の親和性が向上
せず、十分な耐衝撃性の組成物を得ることができ
ない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)(イ)芳香族ビニル系モノマ、シアン化ビニル
    系モノマおよび(メタ)アクリル酸エステル系モ
    ノマよりなる群から選ばれた少なくとも1種のビ
    ニルモノマに対し、(ロ)α、β−不飽和カルボン酸
    の少なくとも1種を0.01〜5重量%共重合してな
    る変性ビニル系重合体および(B)エチレンに対し
    α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステルの
    少なくとも1種を0.5〜30重量%共重合してなる
    変性ポリエチレンおよび(C)ポリエチレンおよび/
    またはエチレンに対し共重合可能な他のビニルモ
    ノマ(ただしα、β−不飽和カルボン酸グリシジ
    ルエステルを除く)を共重合してなるエチレン共
    重合体を、(A)50〜99重量部に対し(B)+(C)が50〜1
    重量部(合計100重量部)で、かつ(B)/(B)+(C)が
    20〜99重量%となる割合で配合したことを特徴と
    する熱可塑性樹脂組成物。 2 (A)(イ)芳香族ビニル系モノマ、シアン化ビニル
    系モノマおよび(メタ)アクリル酸エステル系モ
    ノマよりなる群から選ばれた少なくとも1種のビ
    ニルモノマに対し、(ロ)α、β−不飽和カルボン酸
    の少なくとも1種を0.1〜10重量%共重合してな
    る変性ビニル系重合体および(B)エチレンに対し
    α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステルの
    少なくとも1種を0.5〜30重量%共重合してなる
    変性ポリエチレン、(C)ポリエチレンおよび/また
    はエチレンに対し共重合可能な他のビニルモノマ
    (ただしα、β−不飽和カルボン酸グリシジルエ
    ステルを除く)を共重合してなるエチレン共重合
    体および(D)芳香族ビニル系モノマ、シアン化ビニ
    ル系モノマおよび(メタ)アクリル酸エステル系
    モノマよりなる群から選ばれた少なくとも1種の
    ビニルモノマからなるビニル系重合体を、(A)が1
    〜90重量部、(B)+(C)が1〜50重量部、(D)が1〜90
    重量部(合計100重量部)で、かつ(B)/(B)+(C)が
    20〜99重量%となる割合で配合したことを特徴と
    する熱可塑性樹脂組成物。
JP1186782A 1982-01-29 1982-01-29 熱可塑性樹脂組成物 Granted JPS58129039A (ja)

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