JPH0352905Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建物の躯体外壁１に張り着ける多数
のパネル２，２を面一に調整する装置に係り、そ
の目的とするところは垂直に上下するピン軸７と
これに摺動可能に嵌合させた前後方向傾斜溝３と
により前記ピン軸７を遠隔操作してパネルの前後
方向の出入の調整を容易にした建物の外壁パネル
の出入調整装置を提供するにある。

この考案を図面について詳細に説明すると、建
物の躯体外壁１に方立を兼ねる連結基材８が垂直
に固定され、その両側に断面〓型のレール５が垂
直に形成されている。第３図の場合は一つの連結
基材８に二個のレール５が形成されているが、一
つでもよい。外壁１に取り付けるパネル２の位置
は予め決まつており、その上端付近におけるレー
ル５の外側にＬ形の取付板９を溶接１１の手段で
固定する。

一方、パネル２の裏側上端近くにブラケツト１
２を枠材１３を介して固定し、このブラケツト１
２を前記のＬ型取付板９にボルト１４及びナツト
１５で取り付ける。この取付に際しては、ボルト
１４とその挿通孔の大きさによるづれ或は座金を
介在させることにより、パネル２の上端の外壁１
及び隣接するパネル２に対する関係位置を調整し
て固定する。

前記パネル２裏側の左右の下端部分に枠材１６
を介してフツク４を固定し、これに鉛直に対して
前後方向へ傾斜した下向開口の溝３を形成する。
一方、前記のレール５にスライダー６を上下に摺
動可能に嵌合させ、その下端部分にピン軸７を横
方向へ水平にして固定する。このスライダー６の
上端はパネル２の上端より多少突出させボルトナ
ツト２０で固定する。

前記のパネル２の取り付けに際しては、予め前
記の傾斜溝３をピン軸７に嵌合させた後に上方の
ブラケツト１２を前記の如く取付板９に対して固
定して、パネル２の上端部分を外壁１に取り付け
る。

これ等多数のパネル２，２を建物の外壁に取り
付けるには、下の階のパネルから順次上方に取り
付ける。従つて、上方のパネル２の下端の前後位
置は下方のパネル２の上端位置に合わせて面一に
なるように調整する。

この考案のパネル２の下端部分の出入調整は、
スライダー６の上端部分をその固定用ボルトナツ
ト２０をゆるめて上下に多少動かすことによりピ
ン軸７が垂直に上下する。そして、ピン軸７が上
昇したときはパネル２は後方へ移動し、ピン軸７
を下降させたときはパネル２は前方へ移動する。
このように微調整して、上方のパネル２の下端位
置を下方のパネル２の上端位置に合わせた後、ボ
ルトナツト２０を締め付けてスライダー６即ちピ
ン軸７の位置を固定すればパネル２の位置が固定
される。

この考案による外壁パネルの出入調整装置は、
その上端部分は、上方のパネルがまだ取り付けら
れていないので開放された状態にあり、パネル上
端部分の位置調整用ボルト１４、ナツト１５は勿
論、パネル上端部分の位置調整用ボルトナツト２
０もパネル２の上端開放状態において行えるの
で、その調整は極めて容易である。

レール５は方立を兼ねる連結基材８に形成出来
るから、構造も簡単で費用がかゝらない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるパネルの出入調整装置
を設けた建物の外側の一部分を示す正面図、第２
図は第１図の線−に沿う拡大縦断側面図で断
面斜線を省略した図、第３図は第１図の線−
に沿う部分拡大横断平面図で断面斜線を省略した
図である。 図面中、符号１は外壁、２はパネル、３は傾斜
溝、４はフツク、５はレール、６はスライダー、
７はピン軸、２０はボルトナツト、８は連結基
材、９は取付板、１１は溶接、１２はブラケツ
ト、１３は枠材、１４はボルト、１５はナツト、
１６は枠材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建物の躯体外壁１にパネル２の上端部分が取り
   付けられ、このパネル２の左右の下端部分に、垂
   直に対して前後方向に所要の勾配を付した出入調
   整用傾斜溝３を形成したフツク４が取り付けら
   れ、前記の外壁１に固定したレール５にスライダ
   ー６が上下に摺動可能に案内され、このスライダ
   ー６の下端にピン軸７が固定されてこれが前記の
   傾斜溝３に摺動可能に嵌合され、このスライダー
   ６の上端部分が前記パネル２の上端付近に配設さ
   れ且つこの上端部分にスライダー固定用ボルトナ
   ツト２０が設けられた建物の外壁パネルの出入調
   整装置。