JPH0347798Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、機枠の上側にコンロツド付きのピス
トンを挿着したシリンダブロツクをセツト自在な
セツト台と、該機枠の下側に該セツト台の下側に
投入されるセツト治具を昇降する昇降台とを設
け、該セツト治具にクランクシヤフトとコンロツ
ドキヤツプとをセツト自在とし、該セツト治具の
上昇により該コンロツドの大端部に該クランクシ
ヤフトのピン部を当接すると共に、該コンロツド
キヤツプのボルト孔に該大端部のコンロツドボル
トを挿入させてこれにナツトを締付けるようにし
たクランクシヤフト組付装置に関する。

（従来の技術） 本願出願人は先に、セツト治具に先端にナツト
をセツト自在なソケツトを設けると共に、昇降台
の下側に、該昇降台に連動して昇降自在で且つ該
昇降台に対して昇降自在な取付板を設けて、該取
付板に前記ソケツトに接続自在のナツトランナを
設け、該昇降台に対する該取付板の上昇により該
ソケツトに該ナツトランナを接続させて、コンロ
ツドの大端部のコンロツドボルトに該ソケツトに
セツトしたナツトを該ナツトランナで締付けるよ
うにした装置を提案した。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記した先の提案のものでは、取付
板を昇降台に対し上昇してナツトランナに該昇降
台上のセツト治具のソケツトを接続する際、該ナ
ツトランナの軸線と該ソケツトの軸線とが合致し
ていないと該ナツトランナと該ソケツトとが接続
されないことがあり、従つてコンロツドの大端部
のコンロツドボルトにナツトを締付けることがで
きないことがありその改善が望まれる。

本考案は、コンロツドボルトにナツトを確実に
締付け得るようにした装置を提供することをその
目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、かかる目的を達成すべく、機枠の上
側にコンロツド付きのピストンを挿着したシリン
ダブロツクをセツト自在なセツト台と、該機枠の
下側に該セツト台の下側に投入されるセツト治具
を昇降する昇降台とを設け、該セツト治具にクラ
ンクシヤフトとコンロツドキヤツプとをセツト自
在とし、該セツト治具の上昇により該コンロツド
の大端部に該クランクシヤフトのピン部を当接さ
せると共に、該コンロツドキヤツプのボルト孔に
該大端部のコンロツドボルトを挿入させてこれに
ナツトを締付けるようにした組付装置であつて、
該セツト治具に先端にナツトをセツト自在なソケ
ツトを搭載し、前記昇降台の下側に、該昇降台に
連動して昇降自在で且つ該昇降台に対して昇降自
在な取付板を設けて、該取付板に前記ソケツトに
接続自在のナツトランナを搭載するものにおい
て、該取付板に該ナツトランナを水平方向に移動
自在に設けると共に、該ナツトランナにガイドピ
ンを立設し、該セツト治具に該ガイドピンを挿入
するガイド孔を設けたことを特徴とする。

（作用） 取付板を昇降台に対し上昇してナツトランナに
該昇降台上のセツト治具のソケツトを接続する
際、該ナツトランナを該ソケツトの接続に先立つ
て該セツト治具のガイド孔に該ナツトランナのガ
イドピンが挿入され、該ナツトランナが水平方向
に移動して該ナツトランナの軸線と該ソケツトの
軸線とが合致されるため、該ナツトランナと該ソ
ケツトとが確実に接続される。従つてコンロツド
ボルトにナツトを確実に締付け得る。

（実施例） 図面は、直列４気筒型エンジンのシリンダブロ
ツクＡの各シリンダボアにコンロツドＢ付きのピ
ストンＣを予め挿着し、これをシリンダヘツド載
置面を上向きにして所定の組付ステーシヨンに搬
送してクランクシヤフトＤを組付けるようにした
実施例を示し、第１図乃至第３図を参照して、１
はシリンダブロツクＡを搬送するローラコンベ
ア、２は組付ステーシヨンに設けた機枠、３は該
機枠２の上側に設けたセツト台、４は該機枠２の
下側に設けた昇降台であり、該セツト台３は該機
枠２に垂設したレール５に摺動自在に取付けられ
てこれにシリンダ６の作動による昇降動が与えら
れるように、該セツト台３の上昇により、該ロー
ラコンベア１で搬送されたシリンダブロツクＡを
ワーク受け７に支持しこれを該コンベア１から少
許特上げて各コンロツドＢが垂下した状態で位置
決めし得るようにし、又該昇降台４は該機枠２に
垂設したレール８に摺動自在に取付けられて、該
機枠２に設けた螺杆９を該昇降台４のナツトスリ
ーブ４ａに螺挿し、該螺杆９を正逆転するモータ
１０により該昇降台４に昇降動が与えられるよう
にした。

そして、上記セツト台３の下側に投入されるセ
ツト治具１１を昇降台４の動きで昇降動させ、該
セツト治具１１にクランクシヤフトＤとコンロツ
ドキヤツプＥとをセツトし、該セツト治具１１の
上昇によりコンロツドＢの大端部に該クランクシ
ヤフトＤのピン部を当接させると共に、該コンロ
ツドキヤツプＥのボルト孔に該大端部のコンロツ
ドボルトＦを挿入させてこれにナツトＮを締付け
るようにした。

更に詳述するに上記セツト治具１１には、第６
図乃至第８図に示す如く、パレツト１２の上側に
クランクシヤフトＤの一端の面取部Ｇに嵌合して
該クランクシヤフトＤを回止めして支持する支持
具１３と、その他端を支持する支持具１４とが各
ばね１５で上方に付勢して設けられて、これら支
持具１３，１４にクランクシヤフトＤをセツト自
在とし、又該パレツト１２に先端にナツトＮをセ
ツト自在なソケツト１６の複数を第３図に明示す
る如く夫々ばね１７で上方に付勢して設けると共
に、該各ソケツト１６の先端にピン１８をばね１
８ａに抗して下方に投入自在に突設し、コンロツ
ドキヤツプＥをこれのボルト孔に該各ピン１８を
挿入して該各ソケツト１６の先端部に位置決め保
持自在とした。

又、上記昇降台４の上側に、第３図に明示する
如く、上方に出没自在な位置決めピン１９の複数
を設け、これら位置決めピン１９を突出させて、
該昇降台４上に、これの側方に配置したコンベア
２０を介して投入されるセツト治具１１のパレツ
ト１２の透孔１２ａに該各ピン１９の先端部を挿
入して該セツト治具１１を位置決めし得るように
した。

又、該昇降台４の直下に取付板２１を前記機枠
２に垂設した図示しないレールに沿つて昇降動自
在に設け、該取付板２１に、セツト治具１１の各
ソケツト１６の駆動軸１６ａに係脱自在な先端の
凹部２２ａを有するナツトランナ２２の複数を搭
載し、該取付板２１に取付けたドツキングシリン
ダ２１ａのピストンロツドを該昇降台４に連結し
て、該取付板２１に該ドツキングシリンダ２１ａ
の作動による該昇降台４に対する昇降動と、該昇
降台４の昇降動に連動した動きとが与えられるよ
うにした。

ここで、各ナツトランナ２２は上記取付板２１
に水平方向に移動自在に設けられ、該各ナツトラ
ンナ２２にガイドピン２３を立設し、又上記セツ
ト治具１１に該各ガイドピン２３を挿入するガイ
ド孔２４を設けた。

これを詳述するに図示のものでは、第３図乃至
第５図に示す如く、上記取付板２１にこれに固定
の横方向に長手のレール２５ａに沿つて移動自在
な第１スライダー２５の１対を設け、該各第１ス
ライダー２５に縦方向に長手のガイドバー２６ａ
を取付けて、該各ガイドバー２６ａに第２スライ
ダー２６の複数個を摺動自在に挿着し、該各第２
スライダー２６に上記各ナツトランナ２２を取付
けてこれに該各第１第２スライダー２５，２６の
動きによる水平方向への移動が与えられるように
し、又該各第２スライダー２６の上面に上記各ガ
イドピン２３を取付けるようにした。従つて該各
ガイドピン２３は該各ナツトランナ２２に該各第
２スライダー２６を介して間接的に取付けられる
ことになる。

図面で２７はセツト治具３上のシリンダブロツ
クＡ側に向つて横方向に進退する４本の位置決め
具を示し、これら位置決め具２７はシリンダ２
８，２８の前進側への作動によるシリンダブロツ
クＡ側への前進により、該各位置決め具２７の先
端のガイド溝２７ａに該シリンダブロツクａから
垂下した各コンロツドＢの大端部を第９図に示す
如く挿入させてこれをクランクシヤフト方向に位
置決めする。

２９，２９は該シリンダブロツクＡに向つて横
方向に進退する各４本のボルト押えを示し、該各
ボルト押え２９はシリンダ３０，３０の作動によ
るシリンダブロツクＡ側への前進により、各コン
ロツドＢの大端部のコンロツドボルトＦの頭部を
上方から覆いこれを各コンロツドキヤツプＥのボ
ルト孔への挿入時に該大端部から抜けないように
押える。

３１は前記昇降台４に設けたセツト治具１１の
払出し用コンベア、３２はクランクシヤフトＤの
ジヤーナル部に挿入されて該シヤフトＤを軸方向
に位置決めを行なう位置決め部材、３３は各ナツ
トランナ２２の水平方向の動きを規制する該昇降
台４に設けたストツパーを示す。

次いで実施例の作用を説明するに、先ずローラ
コンベア１によりコンロツドＢ付きのピストンＣ
を挿着したシリンダブロツクＡを搬送して、組付
ステーシヨンのセツト台３上に位置決めし、次い
で位置決め具２７をシリンダ２８，２８の作動に
よりシリンダブロツクＡ側に前進するもので、こ
れによれば各位置決め具２７の先端のガイド溝２
７ａに各コンロツドＢの大端部が挿入されコンロ
ツドＢがピストンピンの中央に位置するようにク
ランクシヤフト方向に位置決めされ、コンロツド
Ｂの姿勢が自重により一定に決まることと相俟つ
て各コンロツドＢの中心線が各シリンダボアの軸
線に合致される。

次いで各ボルト押え２９をシリンダ３０，３０
の作動によりシリンダブロツクＡ側に前進すると
共に、各位置決め具２７を後退する。

又、セツト台３の下がわにクランクシヤフトＤ
とコンロツドキヤツプＥとナツトＮとを各セツト
したセツト治具１１を投入し、次いで昇降台４の
各位置決めピン１９を突出して該昇降台４上に該
セツト治具１１を位置決めし、上記した各コンロ
ツドＢの位置決めを終了した後にモータ１０を作
動して昇降台４を上昇し、各コンロツドＢの大端
部にクランクシヤフトＤの各ピン部を当接させる
と共に、各コンロツドキヤツプＥのボルト孔に該
各大端部のコンロツドボルトＦを挿入させ、次い
でドツキングシリンダ２１ａを作動して取付板２
１を昇降台４に対し上昇するもので、これによれ
ば取付板２１の各ナツトランナ２２の凹部２２ａ
にセツト治具１１の各ソケツト１６の駆動軸１６
ａが接続される。

ここで、取付板２１の昇降台４に対する上昇に
際し、各ナツトランナ２２の凹部２２ａへの各ソ
ケツト１６の駆動軸１６ａの接続に先立つてセツ
ト治具１１の各ガイド孔２４に各ガイドピン２３
が挿入されて、該各ナツトランナ２２の軸線が各
ソケツト１６の軸線に合致するように該各ナツト
ランナ２２が水平方向に動かされて、各ナツトラ
ンナ２２の凹部２２ａに各ソケツト１６の駆動軸
１６ａが確実に接続される。

次いで各ナツトランナ２２を作動することによ
り各ソケツト１６の先端のナツトＮが各コンロツ
ドボルトＦに締付けられる。

その後、昇降台４を下降し位置決めピン１９を
没入してコンベア３１によりセツト治具１１を払
出し、又各ボルト押え２９を後退しセツト台３上
のシリンダブロツクＡをローラコンベア１により
払出して組付作業を完了する。

（考案の効果） このように本考案によるときは、先端にナツト
をセツト自在なソケツトとこれを回転駆動するナ
ツトランナとを確実に接続できコンロツドボルト
にナツトを締付けることができ、従つてコンロツ
ドにクランクシヤフトを確実に組付けることがで
きる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の１例の平面図、第２図は
その−線矢視図、第３図は要部の拡大図、第
４図はその−線矢視図、第５図はその−
線截断面図、第６図はセツト治具の正面図、第７
図はその平面図、第８図は第６図の−線截断
面図、第９図は位置決め具の平面図である。 ２……機枠、３……セツト台、４……昇降台、
１１……セツト治具、１６……ソケツト、２１…
…取付板、２２……ナツトランナ、２３……ガイ
ドピン、２４……ガイド孔、Ａ……シリンダブロ
ツク、Ｂ……コンロツド、Ｃ……ピストン、Ｄ…
…クランクシヤフト、Ｅ……コンロツドキヤツ
プ、Ｆ……コンロツドボルト、Ｎ……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠の上側にコンロツド付きのピストンを挿着
   したシリンダブロツクをセツト自在なセツト台
   と、該機枠の下側に該セツト台の下側に投入され
   るセツト治具を昇降する昇降台とを設け、該セツ
   ト治具にクランクシヤフトとコンロツドキヤツプ
   とをセツト自在とし、該セツト治具の上昇により
   該コンロツドの大端部に該クランクシヤフトのピ
   ン部を当接させること共に、該コンロツドキヤツ
   プのボルト孔に該大端部のコンロツドボルトを挿
   入させてこれにナツトを締付けるようにした組付
   装置であつて、該セツト治具に先端にナツトをセ
   ツト自在なソケツトを搭載し、前記昇降台の下側
   に、該昇降台に連動して昇降自在で且つ該昇降台
   に対して昇降自在な取付板を設けて、該取付板に
   前記ソケツトに接続自在のナツトランナを搭載す
   るものにおいて、前記取付板に前記ナツトランナ
   を水平方向に移動自在に設けると共に、該ナツト
   ランナにガイドピンを立設し、前記セツト治具に
   該ガイドピンを挿入するガイド孔を設けたことを
   特徴とするクランクシヤフト組付装置。