JPH0344300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、殺虫剤等を収納した噴霧器に関す
る。

「従来の技術」 この種噴霧器として従来、容器体から上下動自
在に上方付勢状態で突出された噴霧ヘツドを押下
げることにより、容器体内液体が噴霧ヘツドの前
面から突出されたノズルより噴霧するように設け
た所謂ポンプ式のものが良く知られている。

「考案が解決しようとする問題点」 ところで、上記した噴霧器において、容器体内
液体を狭所へ集中的に噴霧したい時などに、補助
部品としての細長い吐出パイプを用いることがあ
る。

従来ではこのような場合、吐出パイプをその都
度ノズル先端に差し込むなどして装着すると共
に、使用後はそのままでは側方に出つ張つて邪魔
になることから吐出パイプを離脱していた。

そのため、従来の噴霧器は吐出パイプの着脱操
作に手間が掛ると共に吐出パイプ不使用時にはそ
の保管にも留意しなければならず、使用並びに保
管が面倒であつた。

本考案は、このような実情を考慮して案出され
たもので、使用並びに保管に便利な噴霧器を提供
することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案に係る噴霧器
は図面に示すように、容器体１頂部から、上方付
勢状態に起立された噴霧ヘツド２の押下げによ
り、該ヘツドから前方に突出するノズル６を介し
て容器体内液体が噴霧するよう設けられた噴霧器
において、上記噴霧ヘツド周壁７のノズル下方外
面に、上下方向への回動が可能に吐出パイプ３付
き揺動杆４基端を枢着させると共に、上記ノズル
下方の噴霧ヘツド周壁部分外面に、該噴霧ヘツド
に対して回動可能に、カム孔８付きキヤツプ状部
材５を、カム孔８に上記揺動杆４を挿通させて嵌
合させ、上記揺動杆がほぼ水平状態にある状態で
は、該揺動杆先端に基端を固定する吐出パイプ３
が容器体胴部９に沿つて垂下し、かつ該状態から
上記キヤツプ状部材を噴霧ヘツドに対して回動さ
せると、カム孔８の案内により揺動杆４が起立し
て該揺動杆先端部がノズル前端に接してノズル孔
６ａと吐出パイプ孔３ａとが連通可能に形成させ
たことを特徴とする。

「作用」 吐出パイプ３を使用する時は、第１図及び第２
図が示す状態からキヤツプ状部材５を噴霧ヘツド
２に対して矢印方向へ回動する。

これにより、揺動杆４がカム孔８に案内されて
上方へ起立し、前記したようにノズル孔６ａと吐
出パイプ孔３ａとが連通して当該吐出パイプから
の噴霧が可能となる（第１図及び第２図の想像線
参照）。

吐出パイプ３を使用しない時は、上記した状態
からキヤツプ状部材５を矢印方向と反対方向へ回
動する。

これにより、揺動杆がカム孔に案内されて今度
は前方へ平状し、依つて吐出パイプがノズル６と
の連通が遮断されて容器体胴部９に沿つて垂下
し、第１図及び第２図の実線が示す状態に戻る。
勿論、この場合、容器体内液体はノズル６から直
接噴霧可能となる。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を
説明する。

第１図及び第２図において、１は殺虫剤等を収
納した容器体、２は該容器体頂部から上下動自在
に上方付勢状態で突出された噴霧ヘツドで、該噴
霧ヘツドの前面からはノズル６が突出されてい
る。図示例では、ノズル６の先端部がノズル筒１
０として別体に形成されている。

上記容器体１の上部には段付きの保持筒１１が
回動不能に嵌着され、そのうちの小径筒部１１ａ
外面へ噴霧ヘツド周壁７下部がスプライン結合１
２等により回動不能に嵌合している。

上記噴霧ヘツド周壁７のノズル下方外面から、
スカート状壁１３が垂設されると共に、該スカー
ト状壁１３の前部には上面及び前面開放の凹部１
４が形成される。

上記凹部の左、右両端面に、上下方向への回動
が可能に吐出パイプ３付き揺動杆４基端がピン１
５結合している。

上記揺動杆４の一側面には、上記ノズル筒１０
先端に着脱自在に嵌合可能な凹部１６が形成さ
れ、該凹部の中央部に位置して上記吐出パイプ３
基端が揺動杆の他側面から貫通して固定されてい
る。

上記噴霧ヘツドのスカート状壁１３外面に、回
動可能に、カム孔８付きキヤツプ状部材５が、カ
ム孔８に上記揺動杆４を挿通して被嵌している。
スカート状壁外面下部と、キヤツプ状部材周壁１
７内面下部とは凹凸状の係合手段１８を介して相
互に上下動不能に係合している。

そして、本実施例では上記揺動杆４がほぼ水平
状態にある状態では、吐出パイプ３が容器体胴部
９に沿つて垂下し、かつ該状態から上記キヤツプ
状部材５を噴霧ヘツドに対して回動させると、カ
ム孔８の案内により揺動杆４が起立して該揺動杆
の先端凹部１６がノズル筒１０先端に嵌合してノ
ズル孔６ａと吐出パイプ孔３ａとが連通可能にな
つている。

従つて、本実施例では噴霧ヘツド２を押下げる
ことで、図示しないポンプ機構により容器体１内
液体がノズル５より噴出するのであるが、この際
キヤツプ状部材５を予め所定の方向へ回動させて
おくことにより、容器体内液体をノズル６から直
接或いは吐出パイプ３を通して選択的に噴出させ
られる。

上記実施例にて、各部は適宜合成樹脂材で成形
製作される。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、キヤツプ
状部材を噴霧ヘツドに対して回動させることによ
つて、該噴霧ヘツドに揺動杆を介して取着した吐
出パイプが自動的にノズル前端に着脱し、吐出パ
イプの選択的な使用が可能に構成したので、吐出
パイプのノズル前端への着脱操作が一段と容易と
なると共に、吐出パイプを、不使用時には、従来
例のように容器体から完全に取外すことなく容器
体側方に効果的に吊持出来、使用並びに保管上頗
る便利であるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す一部切欠
き側面図、第２図はその斜視図である。 １……容器体、２……噴霧ヘツド、３……吐出
パイプ、４……揺動杆、５……キヤツプ状部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体１頂部から、上方付勢状態に起立された
   噴霧ヘツド２の押下げにより、該ヘツドから前方
   に突出するノズル６を介して容器体内液体が噴霧
   するよう設けられた噴霧器において、上記噴霧ヘ
   ツド周壁７のノズル下方外面に、上下方向への回
   動が可能に吐出パイプ３付き揺動杆４基端を枢着
   させると共に、上記ノズル下方の噴霧ヘツド周壁
   部分外面に、該噴霧ヘツドに対して回動可能に、
   カム孔８付きキヤツプ状部材５を、カム孔８に上
   記揺動杆４を挿通させて嵌合させ、上記揺動杆が
   ほぼ水平状態にある状態では、該揺動杆先端に基
   端を固定する吐出パイプ３が容器体胴部９に沿つ
   て垂下し、かつ該状態から上記キヤツプ状部材を
   噴霧ヘツドに対して回動させると、カム孔８の案
   内により揺動杆４が起立して該揺動杆先端部がノ
   ズル前端に接してノズル孔６ａと吐出パイプ孔３
   ａとが連通可能に形成させたことを特徴とする噴
   霧器。