JPH0410924Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、切換えにより内容液を霧状或いは水
柱状に射出できるポンプ形の霧、直切換え射出器
に関する。

「従来の技術」 従来のこの種霧、直切換え射出器はポンプ形の
小形噴霧器に切換えコツク等の切換え手段を付設
し、その切換え操作により霧、直に切換えるもの
が代表的なもので、この外にも各種のものが提案
されている。

「考案が解決しようとする問題点」 前述のポンプ形の小形噴霧器は周知のように、
頂部に噴霧ヘツドを有し、この噴霧ヘツドを復帰
ばねに抗して押下げ操作することによりポンプ内
液を加圧し、この加圧液自体で吐出弁を開弁さ
せ、そして噴霧ヘツド部で吐出液にスピンをかけ
ることによりノズル孔から霧状に噴出させてい
る。

このため、水柱状に射出させる場合はスピンを
かける以前の段階の吐出路部分でバイパスさせる
必要があり、本体構造が複雑化している。

本考案は、噴霧器本体には加工を要せず、しか
も切換え操作が簡便な霧、直切換え射出器を得る
にある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の霧、直切換え射出器は、頂部の噴霧ヘ
ツド４を押下げるとこの噴霧ヘツド４一側のノズ
ル孔５から液を霧状に噴出する小形噴霧器１と、
周壁６の前記ノズル孔５に重合する高さ位置の所
定角度離れた個所に大径の窓７と小径の水柱用短
管８を設けて前記噴霧ヘツド４に所定角度回動可
能にかぶせられた切換えキヤツプ２と、頂部にこ
の切換えキヤツプ２を遊挿しかつその抜け出しを
防止する開口９を有し、さらに前記噴霧ヘツド４
回動を阻止する係止部１０を設けて前記小形噴霧
器１の容器体頂部に嵌着され、外面一部にノズル
孔５位置を示す目印１１を設けたカバーキヤツプ
３とで構成している。

「作用」 上記において、カバーキヤツプ３の目印１１は
噴霧ヘツド４のノズル孔５位置を示しており、ま
た切換えキヤツプ２は回動可能な角度範囲の一方
の端部にあり、例えば図のように窓７がノズル孔
５に合致重合している。

この状態で、液を霧状に射出するときは切換え
キヤツプ２を介し噴霧ヘツド４を押下げる。する
と、窓７は大径なのでこの噴霧ヘツド４のノズル
孔５からの噴霧を阻害せず、従つて液は霧状に噴
出する。即ち、この場合は通常の小形噴霧器とし
て作用する。

つぎに液を水柱状に射出したいときは、切換え
キヤツプ２を所定角度回動し小径の水柱用短管８
をノズル孔５に合致重合させ、前記同様にこの切
換えキヤツプ２を介し噴霧ヘツド４を押下げる。
すると、ノズル孔５からの噴霧は小径の水柱用短
管８を通し射出されることになり、噴霧は絞られ
拡散しないので水柱状に射出される。

「実施例」 ポンプ形の小形噴霧器１は極く周知であり、し
かも本考案はこの小形噴霧器１自体に係るもので
ないので極く簡単に説明すると、容器体１２の口
部にシリンダーを内設し、このシリンダーの筒状
ピストンを下端に連通固定し、かつ復帰用ばねで
付勢されて上方に突出した上下動可能なステム上
端に噴霧ヘツド４を連通固定し、そして前記筒状
ピストン部とシリンダー下端部に吐出弁、吸込み
弁を設けたもので、噴霧ヘツド４によりステム、
従つてピストンを押下げてシリンダー内液を加圧
し、この加圧液で吐出弁を開弁させてノズル孔５
から噴霧する。

この噴霧器１の肩部には係合用の溝１３を切欠
いており、また噴霧ヘツド４下端の外縁１４のノ
ズル孔５位置には係合突片１５を、またこの外縁
１４の反対側の後部には所定角度範囲の切欠き１
６を設けている。

切換えキヤツプ２は、後部側下端縁から前記切
欠き１６部に位置する係合片１７を垂下してお
り、この係合片１７がキヤツプ２回動で切欠き１
６の一方の端部に当接すると窓７が、他方の端部
に当接すると水柱用短管８がノズル孔５、目印１
１に合致する。

カバーキヤツプ３は、頂部の開口９周縁の外面
一部に目印１１を設け、また係合部１０は、この
開口９周縁から前記切換えキヤツプ２外面に遊嵌
する係合筒１８を垂設し、この係合筒１８の目印
１１に対応した一側に前記係合突片１５に係合す
る割り溝１９を設けた構成を示している。また周
壁内面一側に縦条２０を設け、この縦条２０下端
を前記溝１３に係合させて噴霧器１に回動不能に
嵌着している。

この実施例では、小形噴霧器１は円筒状の外形
のものを示しているが、楕円形等所望の形状の外
形であつてよい。上記各部は合成樹脂材で成形製
作する。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、霧、直切換え機構は
別途の切換えキヤツプ２に形成し、噴霧器１自体
にはそのための加工の要がないので製造上有利で
あり、しかも既存の噴霧器にも適用できる利点が
ある。また霧、直の切換えは、切換えキヤツプ２
をある角度範囲回動するのみであり、操作は至極
簡便で何の面倒もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案霧、直切換え射出器の一実施例
の分解斜視図、第２図はａ，ｂは同実施例の切換
えキヤツプと噴霧ヘツドの斜視図、第３図は同実
施例の外形斜視図である。 １……小形噴霧器、２……切換えキヤツプ、３
……カバーキヤツプ、４……噴霧ヘツド、５……
ノズル孔、８……水柱用短管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂部の噴霧ヘツド４を押下げるとこの噴霧ヘツ
   ド４一側のノズル孔５から液を霧状に噴出する小
   形噴霧器１と、周壁６の前記ノズル孔５に重合す
   る高さ位置の所定角度離れた個所に大径の窓７と
   小径の水柱用短管８を設けて前記噴霧ヘツド４に
   所定角度回動可能にかぶせられた切換えキヤツプ
   ２と、頂部にこの切換えキヤツプ２を遊挿しかつ
   その抜け出しを防止する開口９を有し、さらに前
   記噴霧ヘツド４回動を阻止する係止部１０を設け
   て前記小形噴霧器１の容器体頂部に嵌着され、外
   面一部にノズル孔５位置を示す目印１１を設けた
   カバーキヤツプ３とからなる霧、直切換え射出
   器。